JPH08131034A

JPH08131034A - 魚釣り用餌籠

Info

Publication number: JPH08131034A
Application number: JP31393294A
Authority: JP
Inventors: Naohiko Muto; 直彦武藤; Sumihiko Kurita; 澄彦栗田
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1994-11-10
Filing date: 1994-11-10
Publication date: 1996-05-28

Abstract

(57)【要約】【目的】撒き餌あるいは餌をつけた釣針が口標とする
ポイントの所のみで的確に籠の外に放出されることがで
きる餌籠の構造に係わる。【構成】縦方向で二つに割れる構造の胴部と該二つの
胴部を着脱自在に係止する係止機構を持ち、該二つの胴
部は上部で回動自在に軸着され、該軸着部を中心にして
回動して左右に割れて開く構造の魚釣り用餌籠であっ
て、該係止機構は該胴部の該軸着部よりも下位の位置
で、いずれか一方の胴部の面間に回動自在に架設、軸着
された感圧板と、該感圧板の回動軸に一体的に取り付け
た止め具と、もう一方の胴部に取り付けた該止め具の受
け具の組み合わせからなり、該感圧板が水圧を受けて回
動したとき、該止め具も一体的に回動して該止め具と受
け具の係止関係が解除される機構にされてなることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、魚釣り用餌籠に係わ
り、さらに詳しくは、目標とする水深の所で撒き餌を適
確に放出できる撒き餌籠、および目標とする水深の所ま
で餌をつけた釣針を中に隠して置き、ポイントに到達し
た所で中の釣針を外に放出できる針隠し用の篭の両方に
使用できる魚釣り用餌籠に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から一般に市販されている撒き餌篭
は、釣りのポイントが遠い場合や、深い場合、目標に到
達する前に撒き餌の相当量が籠から出てしまう欠点があ
る。そこで、この欠点を改良する為に、開口部に蓋をし
て、所望の時点で道糸を引いて、蓋を開く考えが出てき
た。具体的には、重りと浮力体を利用した反転籠で、投
入時は遠心力で籠が蓋に押し付けられ、海中降下時は、
重りの作用で、籠が反転し、籠の上部内側の浮力体が籠
を蓋に押し上げて中身の流出を防ぎ、設定した深度まで
降下して道糸が張ると、逆転して正位置に戻り、この
時、浮力体の作用で、籠が押し上げられ、蓋と籠の間に
隙間ができて撒き餌が出るものである。ところがこれ
は、設定した深さに達して道糸が張り、籠が正位置に戻
ると蓋が開くために、ポイントが遠く、投げ入れ点から
ポイントまで潮流に載せて到達させる場合、その間に撒
き餌が出る欠点があった。また、海面に着水した時の衝
撃で蓋が開くことがあるという欠点も有していた。ま
た、籠の下底面の開口部を塞ぐ蓋を磁石を利用してロッ
クする構造もあり、これは投げ入れ時、および投げ入れ
後、所定のタナに達するまで、撒き餌が籠から出ないよ
うに考案されたもので、投入した籠が海中を降下して所
定のタナに到達した時点で、竿を煽り道糸を強く引く
と、水圧で籠の蓋が開いて撒き餌が籠から出るものであ
る。また、道糸を下ろすと、再び磁石によって吸着され
て、蓋が閉じるように考案されている。ところが、これ
は撒き餌を放出する都度竿を煽る必要があり、釣り対象
の魚種によっては籠が何度も大きく動くことに警戒し
て、近くに寄らないという問題も有していた。さらに、
従来の撒き餌籠は、全般的に撒き餌の籠内への封じ込め
が不完全であり、生きた小魚や海老などを撒き餌の対象
とした場合、希望するポイントに到達する前に、これら
が籠から外に逃げ出すという欠点もあった。また更に、
海面に着水した時の衝撃で蓋が開くことがあるという欠
点も有していた。いずれにしても従来のものは、蓋に強
い遠心力や衝撃が掛かった時、蓋が開くことがあるとい
う欠点、ポイントに到達するまでに撒き餌が外に出てし
まう欠点があった。また一方、餌をつけた釣針を海にい
れた時、針が所定のタナに到達する前に、海面表層部を
遊泳する小魚、雑魚類に餌を取られる場合が多い。これ
では深い所を泳ぐ大きな獲物は釣れない。この様な問題
を解決する為に、餌をつけた釣針を水溶性の容器に隠
し、海の中で徐々に容器が溶けて針が外に出て来るよう
な仕掛けのものもあるが、これは容器そのものが消耗品
で一回しか使用できない欠点がある。

【０００３】

【発明が解決する課題】本発明は、かかる問題点に鑑み
てなされたもので、その目的とするところは、乱暴に取
り扱っても蓋が開くようなトラブルのない確実な係止機
構を有し、撒き餌および釣針が、途中で漏散されること
無く、目標とするポイントの所のみで適確、確実に放出
できる新しい構造の餌籠を提供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究を
行った結果、上記課題は次の構造の餌籠によって解決で
きることを見出だした。すなわち、１．縦方向で二つに割れる構造の胴部と該二つの胴部
を着脱自在に係止する係止機構を持ち、該二つの胴部は
上部で回動自在に軸着され、該軸着部を中心にして回動
して左右に割れて開く構造の魚釣り用餌籠であって、該
係止機構は該胴部の該軸着部よりも下位の位置で、いず
れか一方の胴部の面間に回動自在に架設、軸着された感
圧板と、該感圧板の回動軸に一体的に取り付けた止め具
と、もう一方の胴部に取り付けた該止め具の受け具の組
み合わせからなり、該感圧板が水圧を受けて回動したと
き、該止め具も一体的に回動して該止め具と受け具の係
止関係が解除される機構にされてなることを特徴とする
魚釣り用餌籠。

【０００５】

【作用】係止機構は、いずれか一方の胴部の二つの胴部
の軸着部よりも下位の位置に、回動自在に感圧板を軸着
し、この回動軸に止め具を取り付け、この止め具ともう
一方の胴部に取り付けた受け具を互いに組み合わせて着
脱自在に係止できるようにしたものである。感圧板が水
圧を受けて回動したとき、止め具も一体的に回動して止
め具と受け具の係止の関係が解除されて二つの胴部が左
右に開く構造になっている。この場合止め具として特別
なものを設けず、感圧板の回動軸そのものが止め具を兼
ねる場合もある。止め具と受け具の連結関係は、二つの
胴部が閉じられた状態では、止め具と受け具は係止関係
にあり、道糸を引いたときに感圧板に水圧がかかり、感
圧板は回転し、止め具と受け具の係止関係が外れる。こ
のとき、閉じられた胴部の内面には道糸を引いたことに
よって内部に水圧が掛かっており、閉じられた胴部を押
し開く圧力が作用しているために、係止が解除され拘束
するものが無くなり、二つの胴部は割れて左右に開く。
ここで中にいれていた撒き餌あるいは餌の付いた釣針が
外に放出されることとなる。止め具と受け具の構造は、
基本的には突起とその突起を止めるストッパーからな
り、突起は止め具、受け具のどちらに持ってきてもよ
い。止め具が回転したとき、突起とストッパーの係止が
外れる構造であればいかなる構造でも本発明は使用で
き、この構造に特別な制限はない。感圧板と止め具およ
び回動軸の配置の関係は、感圧板と止め具が配置され、
軸に固定された状態では、軸の位置が丁度バランスの取
れた重心の位置になるように調整されることが好まし
い。軸を間に挟んで感圧板と止め具が左右に配列された
り、あるいは止め具が軸の上に固定された場合、バラン
スを取るために軸を挟んで感圧板と反対側にバランサー
が取り付けられる場合もある。いずれにせよ感圧板は常
に軸の片側に取り付けられ、反対側に止め具を取り付け
てバランスを取ったり、あるいは反対側に別のバランサ
ーを取り付けてバランスを取っても良い。軸の位置が重
心になると、道糸を引いたとき少しの力で感圧板が動
き、感度よく作動させることができる

【０００６】

【実施例】図面によって本発明を説明する。図１の
（イ）、（ロ）、図３の（イ）、（ロ）は本発明の実施
例の斜視図、図２の（イ）、（ロ）、（ハ）は図１の機
構を説明する模式図であり、図４の（イ）、（ロ）、
（ハ）は図３の機構を説明する模式図である。図１〜４
で（イ）は胴部が閉じられた状態、（ロ）は胴部が開放
された状態である。図２，４の（ハ）は止め具、受け具
の係止が外れた状態状態であり、（イ）から（ロ）の状
態に移る途中の状態である。図１，２で、１，２は二つ
に分割された胴部である。各胴部は３で回動自在に軸着
されている。４は感圧板であり、胴部１の軸着部３より
も下の位置に回動自在に軸着されている。感圧板の軸５
には止め具６が取り付けられている。胴部２には、止め
具６と係止される受け具７が取り付けられている。道糸
は梁８に結ばれる。（イ）は胴部が閉じられ、受け具が
止め具に係止された状態である。軸５には板バネ９が付
いており、道糸を引いた時の圧力以下の水圧では、感圧
板は動かないようになっている。つまり受け具と止め具
の係止は外れない。道糸を引いた時、感圧板は水圧で
（ハ）の位置に下がり止め具、受け具の係止関係が解除
される。このとき胴部の内部に胴部を押し開く水圧が働
いているので、二つの胴は（ロ）の状態に開く。ここで
餌あるいは餌の付いた釣針が外に放出されることとな
る。図３，４は受け具にバネ材を使い、この反発力で感
圧板の動きを抑制する様にしたものである。すなわち、
バネ材の強度を調節して道糸を引いた時の圧力以下の水
圧では、感圧板は動かないようにし、道糸を引いて感圧
板４に水圧が掛かったとき、受け具のバネ材の反発力に
抗して感圧板が下に変位して係止関係が外れる様にした
ものである。（ハ）の状態である。このとき胴部の内部
にも胴部を押し開く水圧が働いているので、二つの胴は
左右に開く。（ロ）の状態である。

【０００７】

【発明の効果】本発明は、以上詳記したように、機構が
簡単でしかも希望するポイントの所のみで確実に撒き餌
あるいは釣針をを放出できる特徴を有するものであり、
多大の釣果が期待できるものである。また、胴部が割れ
て大きく開くので、餌を入れやすく使いやすいのも大き
な特徴である。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１の（イ），（ロ）は共に本発明の代表的な
実施例の斜視図

【図２】図２の（イ），（ロ）、（ハ）は図１の機構を
説明する為の模式図。

【図３】図３の（イ），（ロ）は共に本発明の代表的な
実施例の斜視図

【図４】図４の（イ），（ロ）、（ハ）は図３の機構を
説明する為の模式図。

【符号の説明】

１，２…胴部３…軸着部４…感圧板５…感圧板の軸６…止め具７…受け具８…梁９…板バネ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】縦方向で二つに割れる構造の胴部と該二
つの胴部を着脱自在に係止する係止機構を持ち、該二つ
の胴部は上部で回動自在に軸着され、該軸着部を中心に
して回動して左右に割れて開く構造の魚釣り用餌籠であ
って、該係止機構は該胴部の該軸着部よりも下位の位置
で、いずれか一方の胴部の面間に回動自在に架設、軸着
された感圧板と、該感圧板の回動軸に一体的に取り付け
た止め具と、もう一方の胴部に取り付けた該止め具の受
け具の組み合わせからなり、該感圧板が水圧を受けて回
動したとき、該止め具も一体的に回動して該止め具と受
け具の係止関係が解除される機構にされてなることを特
徴とする魚釣り用餌籠。