JPH08125537A - トリミング回路 - Google Patents

トリミング回路

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JPH08125537A
JPH08125537A JP26246394A JP26246394A JPH08125537A JP H08125537 A JPH08125537 A JP H08125537A JP 26246394 A JP26246394 A JP 26246394A JP 26246394 A JP26246394 A JP 26246394A JP H08125537 A JPH08125537 A JP H08125537A
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trimming
state
circuit
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fine adjustment
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JP26246394A
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Takeshi Yamamoto
剛 山本
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パッケージ封止後のトリミングにより高調整
精度を実現し、少ないピン数と比較的小規模の回路付加
でこれを実現するトリミング回路を提供する。 【構成】 トリミング要素を抵抗R11〜R16およびこれ
ら抵抗とGND間との接続を決めるツェナーダイオード
Z11〜Z16とで構成する。トリミング抵抗をR11〜R13
の粗調整抵抗とR14〜R16の微調整抵抗とに分け、ダイ
オードZ11〜Z16の各カソード電極にアルミパッドを設
け、このうち微調整用に設けたダイオードZ14〜Z16の
アルミパッドのみをボンディングワイヤでP14〜P16の
ICピンに出しておく。粗調整用の抵抗、微調整用の抵
抗はそれぞれ2nの重みを付けとなるように、また微調
整用のトータルの調整量が粗調整抵抗の最小調整幅より
もやや大きくなるように設定しておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、アナログ半導体集積
回路のオンチップトリミングを行うためのトリミング回
路に関する。
【0002】
【従来の技術】アナログ集積回路の製造精度の限界によ
り生ずる素子誤差を製造工程の最終段階で補正する一つ
の手段として、「ツェナーザップトリミング」というオ
ンチップトリミングによる調整方法が知られている。こ
れはツェナーダイオードに対し逆方向にある一定エネル
ギー以上の電気パルスを印加した時、そのダイオードが
破壊(ザッピング)され永久的に短絡状態となる、とい
う現象を利用した、いわば1回限り書き込み可能な不揮
発性ON/OFFスイッチを用いるものである。このよ
うなツェナーダイオードをあらかじめ回路中にいくつか
配置しておき、ザッピングしない場合はダイオードが順
方向に導通せず、逆方向にツェナー電圧以上の電圧が加
わらないようなバイアス条件の下にOFF(オープン)
状態として用いる。そしてトリミング時に調整の対象と
するデータを測定しながら、目標値からの誤差が最小に
なるように指定箇所を決めてこれをザッピングし、ツェ
ナーダイオードの適当な組み合わせをON(ショート)
状態に変えることにより回路調整を行うものである。
【0003】従来のツェナーザップトリミングの最も一
般的な応用例は、トリミング素子として抵抗を用いる方
法である。これはトリミング抵抗として複数の抵抗とそ
れぞれの抵抗に直列または並列に接続したツェナーダイ
オードとでネットワークを構成し、各ツェナーダイオー
ドの両端にパッドを配置させる。このように抵抗と対に
なったツェナーダイオードのON/OFF状態の適当な
組み合わせを決めてザッピングすることにより抵抗値の
誤差を補正するものである。
【0004】また直接的な抵抗ネットワークのトリミン
グではなく、簡単なDA変換回路を用い、これに入力す
るデータをツェナーザップトリミングによってセットで
きるように構成し、調整出力でトリミング対象回路を調
整するという間接的なトリミング方法もある。たとえば
調整可能なフィルタ回路や発振器の調整に用いる場合、
時定数のばらつきが問題となるいくつかの回路を、共通
に調整することが容易に可能なため、このような用途に
適している。
【0005】図5はDA変換型のトリミングとして電流
タイプの調整出力を持つ従来回路の一例を示すものであ
る。オペアンプ51とトランジスタQ10とにより電圧電
流変換器52を構成する。トランジスタQ10のエミッタ
とGND間には常に基準電圧Vo がかかり、この間の抵
抗で変換した電流をトランジスタQ10のコレクタより調
整出力Do へ出力する。この電流を調整の対象とする回
路へ供給し、その回路の調整を行う。
【0006】抵抗R11〜R16の共通接続点であるA点か
らGND端までのトータル抵抗値は、ツェナーダイオー
ドZ11〜Z16のON/OFFの組み合わせで決まり、出
力電流Iout を、 Iout =Vo /R10〜Vo /(R10//R11//R12//R13
//R14//R15//R16) の範囲で26 =64通り変えることができる。P11〜P
16はザッピングパルス印加用のパッドであり、外部より
ツェナーダイオードZ11〜Z16に対応したパッドに電流
パルスを印加することにより、指定した箇所だけを短絡
(ON)させることができる。
【0007】このようなザッピングは、通常ICがウエ
ハ状態の時、ダイソータにてパッドに針をあてながら行
う。これはパッケージ封止後の方が精度がよいものの、
パッドの数(すなわちトリミング抵抗の数)だけICピ
ンが必要となる。とくに精度の必要な調整のためには、
そのためだけに多くのピンを使うことになってしまう。
ピン数が多くなると、パッケージがコストアップになる
ということであり、またボンディングのコストもピン数
にほぼ比例してかかることになり、著しく不経済であ
る。ダイソータにてザッピングを行うのは経済的な面で
だけではなく、調整精度が悪いという欠点がある。
【0008】IC製造の最終段階でパッケージ封止する
とチップ上に形成してある素子がICチップとモールド
樹脂との間のストレス(応力)を受け、その影響で素子
値が変化してしまうためである。加えて汎用的なダイソ
ータの場合、測定精度があまり細かくとれないという設
備上の制約があり、これも調整精度を悪くしている一因
になっている。
【0009】このような調整精度の問題を解決する手段
としては、特開平6−140512号にあるようなパッ
ケージ封止後にザッピングを行う方法がある。このツェ
ナーザップの制御回路を図6に示す。この回路も図5の
回路と同じ機能をもつ電流タイプの調整出力Do を持つ
調整回路である。
【0010】まず最初に調整の最適値データを調べる。
図6の回路には図示していないが、スイッチングトラン
ジスタQ11〜Q16とは別にトリミング抵抗R11〜R16の
A点とは反対の各端子とGND間にそれぞれスイッチト
ランジスタがあり、バスで設定データをスイープさせな
がらバスデコーダ61でそれらを順次ON/OFFさせ
ていく。そして調整の対象となっている回路の出力の電
圧や振幅や周波数などを見ながらそれが最適値となるデ
ータを探す。次にこのようにして得たデータでザッピン
グを行う。まずこのデータに基づいてバスデコーダ61
でスイッチS11〜S16を制御し、トランジスタQ11〜Q
16のON/OFFを設定する。この場合、ザッピングし
てON状態に変化させるツェナダイオードに対応したス
イッチのみをONにする。そして共通のピンP14に電気
パルスを印加してツェナーダイオードのザッピングを行
う。こうして先の調整データに対応してツェナーダイオ
ードZ11〜Z16の短絡/開放の状態がきまる。通常の動
作モードでは、トランジスタQ11〜Q16を全てONさせ
ておく。この場合ザップしたツェナーダイオードに対応
した抵抗のみがGNDと接続状態になり、最初の最適デ
ータ探索時と同じ調整値が調整出力Do より出力される
ことになる。
【0011】以上のようにしてパッケージ封止後のザッ
ピングが可能である。この場合、バスデコーダを用いて
ザッピングドライブ用のスイッチを制御する方法をとっ
ているため、ザッピングのビット数をどんなに増やして
も、電気パルスを印加するピンを1ピンしか必要としな
い。また、最近アナログ集積回路においてもI2 Cバス
等のシリアルバスコントロールのものが増えてきてお
り、そのようなICではバスデコーダ回路がそのまま使
えるという点でも有利である。従って、図5の回路でザ
ップパッドをそのままピンに出してパッケージ封止後の
ザッピングができるようにするよりはずっと実用的であ
る。
【0012】しかし、ツェナーザップ用のドライブ回路
としては先に述べたような調整値設定のためのスイッチ
回路とザップ用のスイッチ回路、およびそれらのON/
OFFの制御回路などが必要となる。特にザップ用のス
イッチ回路は図6にはトランジスタQ11〜Q16のように
単純なスイッチで書いてあるが、実際には数十μAの制
御電流で数十mAのドライブ電流をコントロールするた
め3段ダーリントントランジスタで構成し、最終段には
かなり大きなサイズのトランジスタを使う。しかもこの
回路はザップするダイオードの数に比例して必要とな
る。
【0013】従って、特に調整項数や調整ビット数の多
いICではこれらの回路のICチップ上に占める面積は
かなり大きなものとなる。図6のようなバスデコーダを
使ったツェナーザップコントロール回路を備えるICで
は、ツェナーザップのために必要となる回路規模が大き
いという欠点がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、各
種の回路調整にツェナーザップを用いる従来のアナログ
集積回路におけるトリミングは、次の問題点が上げられ
る。
【0015】1.ダイソータ上でツェナーダイオードの
アルミパッドに針当てをしてツェナーザップを行う方法
では、パッケージ封止後に調整がずれて精度のよい調整
ができない。
【0016】2.ツェナーダイオードのアルミパッドを
そのままICピンに出してパッケージ封止後にツェナー
ザップを行う方法では、最低でも調整用のツェナーダイ
オードの個数だけ余分にICピンが必要となり不経済で
ある。
【0017】3.それぞれのツェナーダイオードがザッ
ピング用のドライブスイッチを備え、さらにそれをバス
デコーダで制御する回路を備え、パッケージ封止後にバ
スコントロールによりツェナーザップを行う方法では、
ツェナーザップのためのスイッチ回路とドライブ回路に
かなりの規模の回路が必要であり不経済である。
【0018】などがあり、改善が望まれていた。
【0019】この発明は、パッケージ封止後のトリミン
グにより高い調整精度を実現することと、少ないピン数
と比較的小規模の回路付加で経済的にこれを実現するト
リミング回路を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】この発明は上記目的を達
成するために、トリミング要素である複数の抵抗(また
は複数のコンデンサ)とそれら個々の要素間の接続状態
を決める状態記憶素子とのネットワークで構成するトリ
ミング回路において、トリミング要素を粗調整要素と微
調整要素とに分け、各要素に対応した状態記憶素子に少
なくとも一つのアルミパッドを設け、このうち微調整要
素の状態記憶素子のアルミパッドのみをボンディングワ
イヤでICのピンに電気的に繋がるようにしておく。実
際のトリミング手段として、粗調整要素のトリミングは
ICがウエハ状態またはベアチップ状態で状態記憶素子
のアルミパッドに電気的パルスを与えて状態を変化させ
ることによって行い、微調整要素のトリミングはパッケ
ージ封止後にICのピンに電気的パルスを印加して内部
の状態記憶素子の状態を変化させることによって行う。
状態記憶素子としてはツェナーダイオードまたはヒュー
ズ抵抗を用いる。
【0021】さらに、調整項数が多かったり多くのビッ
ト数が必要な高精度の調整の場合は、微調整要素に対応
した状態記憶素子の一方の端子をスイッチ回路を介して
基準点に接続し、もう一方の端子はダイオードを介して
少なくとも2つ以上の状態記憶素子と共通のパッドおよ
びICピンに接続し、個々のスイッチ回路を選択してオ
ン・オフ制御する外部制御信号のデコーダ回路を備え、
前記スイッチ回路とこれを制御する前記デコーダ回路で
前記ICピンに印加する電気的パルスの流路を選択する
ことにより、状態を変化させる状態記憶素子を選択的に
選んで調整する。
【0022】
【作用】以上に述べたこの発明に係るトリミング方法は
微調整のみを精度達成に不可欠なパッケージ封止後のト
リミングで行い、粗調整はダイソータでのトリミングを
用いて安価に実現できる。従って、全ビットともパッケ
ージ封止後にトリミングした場合と同等の調整精度を維
持しつつ、粗調整用に余分なスイッチドライブ回路やザ
ッピング専用ピンが不要になり安価に実現できる分だ
け、トータルコストが安くなる。
【0023】
【実施例】以下、この発明の実施例について図面を参照
して詳細に説明する。図1はこの発明の一実施例を説明
するための回路図である。この実施例は図5の電流タイ
プの調整出力を持つ調整回路に適用したもので、図5と
同一の部分には同一の符号を付して説明する。
【0024】すなわち、トリミング要素である抵抗R11
〜R16および抵抗R11〜R16とGND間との接続を決め
るツェナーダイオードZ11〜Z16とにより構成する。ト
リミング抵抗をR11〜R13の粗調整抵抗とR14〜R16の
微調整抵抗とに分け、ツェナーダイオードZ11〜Z16の
カソード電極に一つづつアルミパッドを設け、このうち
微調整用に設けたツェナーダイオードZ14〜Z16のアル
ミパッドのみを、ボンディングワイヤにより接続用のピ
ンP14〜P16に出しておく。粗調整用の抵抗R11〜R1
3、微調整用の抵抗R14〜R16はそれぞれ2nの重みを
付けとなるように、また微調整用のトータルの調整量が
粗調整抵抗の最小調整幅よりもやや大きくなるように設
定しておく。これはパッケージ封止時に発生する調整ず
れを、微調整がカバーできるようにするためである。
【0025】実際にトリミングする際は、まず製造工程
途中のICがウエハ状態またはチップ状態において、ダ
イソータ上で、別に設けてあるモニタ素子の値や調整対
象とする回路の電圧等のモニタデータを測定し、目標値
との誤差を基に調整量を決め、それに応じて粗調整用の
ツェナーダイオードZ11〜Z13をザッピングするか否か
をそれぞれ決定する。こうしてザッピングするツェナー
ダイオードのアルミパッドに針当てし、電気的パルスを
与えて短絡状態へと変化させる。粗調整抵抗R11〜R13
のうち、対応するツェナーダイオードをザッピングした
ものだけがGNDに繋がることになり、それに応じて調
整出力である調整出力Doが変化することになる。
【0026】トリミングの微調整は、パッケージ封止後
に上記粗調整と同様の操作で実施する。すなわち、ピン
P14〜P16に出してある調整対象とする回路の電圧等の
モニタデータを測定し、目標値との誤差を基に調整量を
決め、それに応じて微調整用のツェナーダイオードZ14
〜Z16をザッピングするか否かをそれぞれ決定する。こ
うしてザッピングするツェナーダイオードのICピンに
電気的パルスを与えて短絡状態へと変化させる。微調整
抵抗R14〜R16のうち、対応するツェナーダイオードを
ザッピングしたものだけがGNDに繋がることになり、
先の粗調整用の抵抗R11〜R13のGNDへの接続状態と
合わせて調整出力である調整出力Do の電流値が決まる
ことになる。
【0027】この場合、調整精度はパッケージ封止後の
微調整トリミングで決まり、図5のように全てのトリミ
ングをダイソータ上で行う場合に比べて、パッケージ封
止時の調整ずれがない分だけ精度がよくなる。また図5
のザッピングパッドを6個全てピンに出してパッケージ
封止後にトリミングする方法に対しては、ザッピングに
使用するピン数が半分の3個で済むためその分だけ経済
的である。
【0028】図2はこの発明の他の実施例を説明するた
めの回路図である。この実施例は図6の電流タイプの調
整出力を持つ調整回路に適用したものであり、図6と同
一の部分には同一の符号を付して説明する。
【0029】すなわち、トリミング要素である抵抗R11
〜R16および抵抗R11〜R16とGND間との接続を決め
るツェナーダイオードZ11〜Z16とで構成するトリミン
グ回路において、トリミング抵抗を粗調整用抵抗R11〜
R13と微調整用抵抗R14〜R16とに分け、粗調整用のツ
ェナーダイオードZ11〜Z13のカソード電極に一つづつ
アルミパッドを設け、微調整用のツェナーダイオードZ
14〜Z16のカソード電極は、分離用のダイオードD14〜
D16を介して共通のICピンP14に出している。粗調整
用の抵抗R11〜R13、微調整用の抵抗R14〜R16は、そ
れぞれ2nの重みを付けとなるように、また微調整用抵
抗のトータルの調整量は、粗調整用抵抗の最小調整幅よ
りもやや大きくなるように設定しておく。このような抵
抗設定の一例を図2の回路図の下に示してある。
【0030】微調整用のツェナーダイオードZ14〜Z16
のアノード電極とGND間にはスイッチングトランジス
タQ14〜Q16を挿入してあり、トランジスタQ14〜Q16
のベース端子は、スイッチS14〜S16を介してバイアス
電流I14〜I16とつなげてある。各スイッチS14〜S16
はピンP15とP16に供給されるバスデータに基づきバス
デコーダ61によりオン・オフ制御する。この場合上位
3ビットによる粗調整は、ダイソータ上で図1の例と全
く同様にして行う。
【0031】次に下位3ビットによる微調整を説明す
る。図2の回路には図示していないが、トランジスタQ
14〜Q16とは別にトリミング抵抗R14〜R16のA点とは
反対の各端子とGND間にそれぞれスイッチトランジス
タがある。バスで設定データをスイープさせながらバス
デコーダ61でそれらを順次ON/OFFさせていく。
そして調整の対象となっている回路の出力電圧や振幅や
周波数などを見ながらそれが最適値となるデータを探
す。このようにして得たデータで下位3ビットのザッピ
ングを行う。まずこのデータに基づいてバスデコーダ6
1でスイッチS14〜S16を制御し、トランジスタQ14〜
Q16のON/OFFを設定する。この場合ザッピングし
てON状態に変化させるツェナーダイオードに対応した
スイッチのみをONにする。そして共通のピンP14に電
気パルスを印加してツェナーダイオードのザッピングを
行う。こうして先の調整データに対応してツェナーダイ
オードZ14〜Z16の短絡/開放の状態がきまる。通常の
動作モードに戻した状態ではトランジスタQ14〜Q16を
全てONさせておく。この場合ザップしたツェナーダイ
オードに対応した抵抗のみがGNDと接続状態になり、
上位3ビットの調整と合わせて、最初の最適データ探索
時と同じ調整値が調整出力Do より出力されることにな
る。
【0032】この実施例の調整精度は、パッケージ封止
後の微調整トリミングで決まり、図6のように全てのト
リミングをパッケージ封止後にバス制御で行う場合と同
様の調整精度が得られる。しかもツェナーザップのため
に必要なスイッチ回路とその制御回路は図6の従来例に
対し、約半分で済むためより経済的である。
【0033】図3はツェナーダイオードをヒューズ抵抗
に単に置き換えた図2の実施例の変形例である。トリミ
ング回路はトリミング要素である抵抗R11〜R16および
抵抗R11〜R16とGND間との接続を決めるヒューズ抵
抗H11〜H16とで構成している。
【0034】トリミング抵抗を、上位3ビットの粗調整
抵抗R11〜R13と下位3ビットの微調整抵抗R14〜R16
とに分け、粗調整用のヒューズ抵抗H11〜H13はダイソ
ータ上でザッピングし、微調整用のヒューズ抵抗H14〜
H16はパッケージ封止後にザッピングする点も図2の例
と同様である。ただし、ツェナーダイオードZ11〜Z16
はザッピングによって開放から短絡へと状態が変化する
のに対し、ヒューズ抵抗H11〜H16はザッピングによっ
て短絡から開放へと状態が変化する点が異なる。
【0035】図4は上位3ビットによる粗調整をツェナ
ーザップトリミングからレーザートリミングへと置き換
えた図2の実施例のもう一つの変形例である。トリミン
グ回路はトリミング要素である抵抗R11〜R16および上
位3ビットの粗調整用抵抗R11〜R13とGNDとをつな
ぐレーザー切断可能なアルミ配線および下位3ビットの
微調整用抵抗R14〜R16とGNDとの接続を決めるツェ
ナーダイオードZ14〜Z16とで構成する。そして上位3
ビットのトリミングは、図中のB〜D点をレーザー切断
するか否かで行い、下位3ビットのトリミングは、図2
の例と同様に、パッケージ封止後にバス制御とICピン
14への電気パルスの印加にて行う。
【0036】この実施例の場合も調整精度は高く回路規
模は比較的小さいという利点は図2の例と全く同じであ
る。
【0037】この発明は上記した実施例に限定されもの
ではない。例えば、トリミング要素として抵抗を用いた
ものを挙げてみたが、抵抗の代わりにコンデンサを用い
てトリミングする方式のものでも全く同様にこの発明を
適用することができる。また粗調整と微調整はそれぞれ
3ビットずつとした例を示したが、その配分は要求精
度、パッケージ封止時の調整ズレ、などに応じて自由に
選べばよい。
【0038】なお、この発明による最終的なトリミング
は、パッケージ封止後に外部からの電気的パルスによっ
て実施する。従ってICを機器の中に組み込んでからト
リミングすることが可能である。これは機器に製造上の
ばらつきがあった場合、それを含めて調整ができること
を意味する。このトリミング方式はIC単独の調整に止
まることなく、機器トータルでの調整が可能なため、全
体としてより高精度が実現できる。
【0039】
【発明の効果】以上、記載したようにこの発明のトリミ
ング回路によれば、粗調整をパッケージ封止前にダイソ
ータ上で行うことによりICピンに出ないアルミパッド
を調整端子とすることができ、このトリミングのための
専用の制御回路や制御ピンを必要としないためICを安
価に製造することができる。また微調整をパッケージ封
止後にツェナーザップ等のトリミング方法で行うため、
高い調整精度が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を説明するためのバス制御
を用いないツェナーザップトリミングの回路図。
【図2】この発明の他の実施例を説明するためのバス制
御を用いたツェナーザップトリミングの回路図。
【図3】図2の実施例の状態記憶素子としてツェナーダ
イオードの代わりにヒューズ抵抗を用いた回路図。
【図4】図2の実施例の粗調整手段としてツェナーザッ
プの代わりにレーザートリミングを用いた回路図。
【図5】従来のツェナーザップトリミング回路図。
【図6】従来のバス制御によるツェナーザップトリミン
グ回路図。
【符号の説明】
Q10,Q14〜Q16…スイッチングトランジスタ、51…
オペアンプ、52…電圧電流変換器、Do …調整出力、
Vo …基準電圧、R10〜R16…抵抗、Z11〜Z16…ツェ
ナーダイオード、P11〜P16…ピン、D14〜D16…ダイ
オード、61…バスデコーダ、I14〜I16…バイアス電
流、S14〜S16…スイッチ、H11〜H16…ヒューズ抵
抗。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トリミング要素である複数の抵抗または
    複数のコンデンサとそれら個々の要素間の接続状態を決
    める状態記憶素子とのネットワークで構成する半導体集
    積回路において、 前記トリミング要素が粗調整要素と微調整要素とに分け
    られ、各要素に対応した状態記憶素子は少なくとも一つ
    のアルミパッドを備え、このうち微調整要素の状態記憶
    素子のアルミパッドのみをボンディングワイヤでICの
    ピンに電気的に繋がるようにしてなることを特徴とする
    トリミング回路。
  2. 【請求項2】 粗調整要素のトリミングは、ICがウエ
    ハ状態またはベアチップ状態で状態記憶素子のアルミパ
    ッドに電気的パルスを与えて状態を変化させることによ
    って行い、微調整要素のトリミングは、パッケージ封止
    後にICのピンに電気的パルスを印加することによって
    内部の状態記憶素子の状態を変化させることによって行
    うことを特徴とする請求項1記載のトリミング回路。
  3. 【請求項3】 状態記憶素子としてツェナーダイオード
    またはヒューズ抵抗を用いることを特徴とする請求項2
    記載のトリミング回路。
  4. 【請求項4】 微調整要素に対応した状態記憶素子は2
    端子素子であり、一方の端子はスイッチ回路を介して基
    準点に接続し、他方の端子はダイオードを介して少なく
    とも2つ以上の状態記憶素子と共通のパッドおよびIC
    ピンに接続し、個々のスイッチ回路を選択してオン・オ
    フ制御する外部制御信号のデコーダ回路を備え、前記ス
    イッチ回路とこれを制御する前記デコーダ回路で前記I
    Cピンに印加する電気的パルスの流路を選択することに
    より、状態を変化させる状態記憶素子を選択的に選ぶこ
    とを特徴とする請求項2記載のトリミング回路。
  5. 【請求項5】 各調整要素の素子値の重み付けを、微調
    整要素の全調整量が粗調整要素の最小調整幅よりも大き
    くなるように設定してなることを特徴とする請求項1記
    載のトリミング回路。
  6. 【請求項6】 トリミング要素を複数の抵抗または複数
    のコンデンサとによる半導体集積回路のネットワークで
    構成し、前記各トリミング要素は粗調整要素と微調整要
    素とに分け、前記粗調整要素は端子間を切断可能なアル
    ミ配線でショートしておき、前記微調整要素は他の要素
    との接続状態を決める状態記憶素子を備え、この状態記
    憶素子は少なくとも一つのアルミパッドを備え、該アル
    ミパッドをボンディングワイヤでICのピンに電気的に
    繋いでおき、前記粗調整要素のトリミングはICがウエ
    ハ状態またはベアチップ状態で端子間のショートアルミ
    を選択的にレーザー切断することにより行い、前記微調
    整要素のトリミングはパッケージ封止後に前記ICピン
    に電気的パルスを印加することによって前記状態記憶素
    子の状態を変化させて行うことを特徴とするトリミング
    回路。
  7. 【請求項7】 トリミング要素を複数の抵抗または複数
    のコンデンサからなるネットワークで構成し、各トリミ
    ング要素は粗調整要素と微調整要素とに分け、前記粗調
    整要素はIC製造上のアルミ配線時の同一工程であらか
    じめ用意しておいた複数枚の配線パターンから最適なパ
    ターンを一枚選ぶことにより接続関係を決定することで
    トリミングを行い、前記微調整要素は他の要素との接続
    状態を決める状態記憶素子を備え、この状態記憶素子に
    は少なくとも一つのアルミパッドを備え、該アルミパッ
    ドをボンディングワイヤでICのピンに電気的に繋いで
    おき、そのトリミングはパッケージ封止後に前記ICピ
    ンに電気的パルスを印加することによって前記状態記憶
    素子の状態を変化させて行うことを特徴とするトリミン
    グ回路。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010008078A (ja) * 2008-06-24 2010-01-14 Denso Corp センサ装置およびその特性値調整方法
CN112018094A (zh) * 2019-05-28 2020-12-01 爱思开海力士有限公司 包括互连结构的层叠封装

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