JPH0812452B2 - 粉体トナ− - Google Patents

粉体トナ−

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JPH0812452B2
JPH0812452B2 JP62214404A JP21440487A JPH0812452B2 JP H0812452 B2 JPH0812452 B2 JP H0812452B2 JP 62214404 A JP62214404 A JP 62214404A JP 21440487 A JP21440487 A JP 21440487A JP H0812452 B2 JPH0812452 B2 JP H0812452B2
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dispersion
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    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/093Encapsulated toner particles
    • G03G9/09307Encapsulated toner particles specified by the shell material
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    • G03G9/09321Macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は,電子写真,イオンフロー記録法等の静電潜
像を可視画像とする方法等にて用いられる粉体トナーに
関する。
さらに詳しくは,界面重合法にて殻を形成された圧力
にて紙面等に容易に定着するカプセルトナーに関する。
(従来の技術) 静電潜像を可視画像とするための粉体トナーとして
は,染料,顔料,磁性粉等をトナー用樹脂に溶融混練に
よって分散し,冷却後これを機械的に粉砕,その後分級
して得る方法が一般的である。
しかしながら,この方法で得られるトナーは,不定形
であり,均一な電荷が得られにくいこと,流動性が悪い
等の欠点が指摘されている。
また,製造において,溶融混練、粉砕に要する電気エ
ネルギーの消費は厖大であり,いわゆる粉砕法以外の方
法にて粉体トナーを得ることが検討されている。
上記した溶融混練,その後の粉砕にて製造するいわゆ
る粉砕法以外の粉体トナーの製造方法としては,噴霧乾
燥法,乳化重合法,懸濁重合法,界面重合法等が知られ
ている。
しかしながら,噴霧乾燥法にて製造する方法は,球状
のトナーが生成するため,均一な電荷が得られ,流動性
が良好になると言われているが,噴霧乾燥機の防爆の対
応および溶剤の回収等を必要とすること,乾燥時に要す
る熱エネルギーの消費が厖大であること,乾燥後にもト
ナー中に溶剤が残存し,除去が困難であること等の欠点
があり,また,十分なトナーの物性を付与させるときに
は,材料に対する制約があって,この方法のみにより十
分な特性のトナーがなかなか得られない。
また,乳化重合法,懸濁重合法,界面重合法等によ
り,水中で球状のトナー粒子を生成する方法が種々検討
されているが,水中でのトナー粒子の製造時に使用する
分散剤,安定剤がトナー粒子表面に残存し除去が困難で
あり,また,これが空気中の水分を吸収してトナーの電
気抵抗を低下させ普通紙複写を困難にし,またトナー表
面の電荷を不均一にするという欠点等が指摘されてい
る。また,球状粒子は,感光体面でのクリーニング特性
が悪い等が指摘されている。
また,電子写真方式の高速化に伴い,あるいは,ファ
クシミリ等の無人化機械において,従来の加熱によって
定着を行なう方式から,圧力ロールによってトナーを押
しつぶして定着させる方式が見直されてきている。この
方法は,機械のウォームアップを必要とせず,また,定
着に要するエネルギーが少なくてすみ,高速化に対応も
できる。
しかしながら,上記圧力ロールを用いる定着法は,加
熱ロールを用いる定着法に較べると,トナーの定着性が
悪く,トナーの印字部が折れ曲げに弱かったり,光沢が
著しかったり,はがれやすいという欠点がある。また,
従来の圧力ロールは,高い圧力にてトナーを押しつぶす
ため,機械が重量の大きなものになったり,あるいは,
圧力ロールを通過した紙が,光沢感を有するようになっ
たり,紙の強度が低下したりする欠点が指摘されてい
る。
このような欠点を解決する目的のトナーとしては,液
状ないし軟質固体からなる圧力定着物質を芯材としたマ
イクロカプセル型のトナーがあり,これについても従来
より研究されてきている。
このマイクロカプセルトナーは,圧力定着性の物質を
凍結粉砕等によって製造していた従来の単一構造よりな
る圧力定着性のトナーに比べると,球状化が可能であ
り,低圧での定着も可能であり,さらに,圧力定着性物
質の露出をなくすためトナー同士の凝集,ブロッキング
等の問題が少なくなる可能性がある。このようなマイク
ロカプセルトナーについては,米国特許3080250,308025
1,3080318,特開昭48−71648,48−75032,51−80235,51−
81134,51−124435,52−82239,52−113740,54−76233,54
−118249,58−66948,59−148066等の技術が開示されて
いる。
本発明者等は,マイクロカプセル化手法として種々の
方法を検討したが,界面重合法にてカプセル化すること
が,大気圧の下で室温で短時間に,しかも,特別の装置
も必要とせずに行なえる等の長所を有していたため本方
法について注目をした。
しかしながら,本方法は,前記したように,水中にて
重合させ粒子を得るため,高湿時の電気抵抗の低下が欠
点として存在する。
このようなトナーの表面を処理する方法として特開昭
54−76233号には,残留ポリビニルアルコールを不溶化
するためメラミン縮合物で処理する方法,また,コアセ
ルベーション法によりケトン−アルデヒド樹脂をトナー
表面に析出させる方法等が開示されている。
しかしながら,残留ポリビニルアルコールの不溶化を
行なってもトナーの充分な電気抵抗が得られない等の問
題がある。また,コアセルベーション法では,有機溶剤
の使用が不可欠である。特に,溶剤を含有した液状ない
し半固体状の物質からなる芯物質をカプセル化したとき
は,コアセルベーション法にてカプセル外殻の被覆を行
なおうとする際,コアセルベーション法にて使用する被
覆用の樹脂溶解用の溶剤がカプセルを破壊したり,ある
いは,カプセル内の溶剤の浸み出しを誘発する。また,
芯物質の液状成分が減少し,芯物質が液状ないし軟質半
固体状の状態を維持できなくなり,それによって芯物質
が固体状となるため圧力定着の際,カプセルが壊れにく
くなったり,あるいは,紙面に定着しなくなったりす
る。あるいは,芯物質中の液状成分がカプセル化外殻に
浸み出し,外殻に残留し,カプセル一粒一粒が浸み出し
た溶剤にて付着しあい,流動性がなくなったり,大きな
凝固体となり,またカプセルの乾燥が実質的にできない
状態となってしまう。
また,被覆用の樹脂を溶解するための溶剤としては,
溶剤の除去あるいはコアセルベーション後の溶剤の乾燥
等で種々の制約が予想される。
〔発明の構成〕
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は,トナー表面の帯電の不均一さ,トナー表面
の親水性,抵抗低下による摩擦帯電性不良等を改良し,
低圧力にて良好な定着性を有するカプセルトナーを容易
に得ることを目的とする。
〔発明の構成〕
(問題点を解決するための手段) 本発明は,圧力定着性を有する芯物質を,界面重合によ
り形成された殻にてカプセル化し,しかる後,塩化ビニ
リデン系樹脂ラテックスおよびアクリル系重合体の水性
樹脂分散液と混合し,カプセルの外表面に前記塩化ビニ
リデン系樹脂とアクリル系重合体を付着させ,カプセル
を被覆したことを特徴とする粉体トナーに関する。
本発明にて圧力定着性を有する芯物質としては,カプ
セルが破壊した際にカプセルから芯物質が流れ出る,あ
るいは,押し出される液状ないし軟質半固体状のもの
で,染料,顔料等の着色剤,磁性剤,結着剤,溶剤等か
ら構成される。
着色剤としては,従来よりトナー材料にて用いられた
染料や顔料が用いられ,カーボンブラックが代表的であ
るが,亜鉛黄,黄色酸化鉄,ハンザイエロー,ジスアゾ
イエロー,キノリンイエロー,パーマネントイエロー,
パーマネントレッド,ベンガラ,リソールレッド,ウォ
ッチャンレッドCa塩,ウォッチャンレッドMn塩,ピラゾ
ロンレッド,レーキッドC,レーキッドD,ブリリヤントカ
ーミン6B,ブリリヤントカーミン3B,紺青,フタロシアニ
ンブルー,無金属フタロシアニン,酸化チタン等の顔料
あるいは油溶性の染料を使用することができる。
磁性粉は,各種フェライト,マグネタイト,ヘマタイ
ト等の鉄,亜鉛,コバルト,ニッケル,マンガン等の合
金ないし化合物等を使用することができる。
これら磁性粉は,球状ないしキュービック状,正八面
体,針状,偏平状等で0.1〜0。5ミクロンの平均粒径
を有するものが好ましく,樹脂溶液への良好な分散を有
するように表面処理,例えば,脂肪酸等による疎水処
理,シランカップリング剤処理,樹脂コート処理等を施
したものであってもよい。
結着剤としては,着色剤ないし磁性粉等を良好に分散
保持し,紙面にて可視画像を定着させる機能を有するも
ので,エチレン−酢酸ビニル共重合体,ポリスチレン
系,スチレンとアクリル酸エステル,メタクリル酸エス
テル,アクリロニトリルあるいはマレイン酸エステル等
とのスチレンを含む共重合体系,ポリアクリル酸エステ
ル系,ポリメタクリル酸エステル系,ポリエステル系,
ポリアミド系,ポリ酢酸ビニル系,エポキシ系,フェノ
ール系,炭化水素系,石油系等の樹脂,塩化ゴム,環化
ゴム等のゴム類を例示することができ,これらを単独な
いし,混合して使用することができる。
また,ワックスとしてポリエチレンワックス,ポリプ
ロピレンワックス,マイクロクリスタリンワックス,パ
ラフィンワックス,酸化ワックス,植物性ワックス,動
物性ワックス,鉱物ワックス等が例示でき,必要に応
じ,単独ないし,混合して使用することができる。
また,溶剤としては,上記結着剤を溶解ないし膨潤さ
せるものが好ましいが,結着剤を溶解しないものであっ
ても溶剤の一部として用いることができる。これらの溶
剤は,上記結着剤100重量部に対して50重量部〜50重量
部を使用して芯物質を構成する。
溶剤としては,フタル酸エステル系,リン酸エステル
系,脂肪酸エステル系,安息香酸エステル系,クエン酸
エステル系,ジアリールアルカン系,アルキルフェニル
エーテル系,液状ポリブタジエン,ポリブデン,植物
油,トルエン,キシレン等の炭化水素溶剤等を使用する
ことができる。
なお,本発明の芯物質には,所望により,各種の添加
剤を含有させることができ,例えば,オクテン酸錫,ジ
ブチルチンジラウレート等の触媒,シリコン化合物,フ
ッ素化合物からなる離型剤等を挙げることができる。
上記芯物質は,着色剤,磁性粉,結着剤,溶剤,その
他の添加剤等をボールミル,アトライター,ダイノミ
ル,3本ロールミル等の分散機にて必要により加熱し,あ
るいは冷却し分散させることにより得られる。
本発明にて界面重合は,上記芯物質に疎水性の重合性
化合物を溶解分散させ,分散安定剤を含有する水性触媒
と混合攪拌して乳化し,乳化後,親水性の重合性化合物
にて疎水性の重合性化合物との重合を行なうものであ
る。
上記疎水性の重合性化合物としては,フェニレンジイ
ソシアネート,トリレンジイソシアネート,ジフェニル
メタンジイソシアネート,ナフタレンジイソシアネー
ト,ジメトキシビフェニルジイソシアネート,ジメチル
ジフェニルメタンジイソシアネート,キシリレンジイソ
シアネート,ジフェニルプロパンジイソシアネート,ト
リメチレンジイソシアネート,ヘキサメチレンジイソシ
アネート,プロピレンジイソシアネート,ブチレンジイ
ソシアネート,エチリジンジイソシアネート,シクロヘ
キシレンジイソシアネート,トルイレンジイソシアネー
ト,トリフェニルメタントリイソシアネート,ポリメチ
レンポリフェニルイソシアネート,ジメチルジフェニル
メタンテトライソシアネート,ポリイソシアネートのプ
レポリマー,テトラメチレンジイソチオシアネート,ヘ
キサメチレンジイソチオシアネート,p−フェニレンジイ
ソチオシアネート,キシレン−1,4−ジイソチオシアネ
ート,エチリジンジイソシアネート等のウレタン系およ
び尿素樹脂系の殻形成用化合物,エピコート等の商品名
で市販されているエポキシ系殻形成用化合物,また,オ
キサゾロイルクロライド,サクシノイルクロライド,ア
ジポイルクロライド,セバコイルクロライド,フタロイ
ルクロライド,イソフタロイルクロライド,フマロイル
クロライド,シクロヘキサンジカルボニルクロライド,
酸クロライド基を有するポリエステル,ベンゼンジスル
ホニルクロライド,ナフタレンジスルホニルクロライ
ド,オキシビスベンゼンスルホニルクロライド,ヘキサ
ンジスルホニルクロライド,エチレンビス(クロルホル
メート),テトラメチレンビス(クロルホルメート),
2,2′−ジメチル−1,3−プロパンビス(クロロホルメー
ト),p−プロパンビス(クロルホルメート)等のポリア
ミド系の殻形成用化合物が用いられ,これらは,一種な
いし二種以上組合せて用いることができる。
これらの化合物は,芯物質の溶解分散液をつくる際に
添加することもできるが,芯物質の溶解分散液を製造
し,分散安定剤を有する水と金剛攪拌する直前に芯物質
の溶解分散液に添加することが好ましい。上記芯物質お
よび重合性の化合物を混合した溶解分散液は,分散安定
剤を有する水性媒体と混合攪拌を行なう。
分散安定剤としては,ポリビニルアルコール,ポリビ
ニルピロリドン,ヒドロキシエチルセルロース,カルボ
キシメチルセルロース,エチレンオキサイドプロピレン
オキサイド共重合体,セルロースガム,シリカ微粉末,
ラウリル硫酸ナトリウム,オレイン酸ナトリウム等の水
溶性高分子化合物,金属酸化物,界面活性剤等である。
これらの分散安定剤は,粒子の微小化および粒径の均一
化の作用を与える。
混合攪拌は,分散安定剤を有する水性媒体に芯物質の
溶解分散液を加えて行なう方法,あるいはその逆に,溶
解分散液に分散安定剤を有する水性媒体を加えて行なう
方法いずれも行なうことができる。
混合攪拌は,高速攪拌機および超音波分散機等で行な
うことができる。高速攪拌機としては,ホモミキサー,
ホモジナイザー,コロイドミル,ホモディスパー等が使
用でき,数千回転以上の攪拌を行う。
上記混合攪拌による乳化は常温にて行なえるが,必要
により加熱,減圧あるいは加圧等の条件を加えることも
できる。
なお,疎水性の重合化合物としてイソシアネートを用
いたときは,乳化後,触媒の存在下にて加熱し,イソシ
アネートと水との反応を行なうことがカプセルの膜を強
固とするため好ましい。
また,上記混合攪拌による粒径の微小化をはかるため
に芯物質の粘度を低粘度の溶剤を用いて低下させたとき
に,芯物質からの低粘度の溶剤の除去を目的として加熱
させることも有効である。
以上のようにして,水性媒体中に微粒化した球状の芯
物質を生成する。
上記水性媒体中の芯物質が沈澱しない程度のゆるやか
な攪拌を続けながら,これに,前記疎水性の重合性化合
物と重合反応する親水性の重合性化合物を添加する。
このような重合反応をする親水性の化合物としては,
エチレンジアミン,テトラメチレンジアミン,ペンタメ
チレンジアミン,ヘキサメチレンジアミン,フェニレン
ジアミン,2−ヒドロキシトリメチレンジアミン,ジエチ
レントリアミン,トリエチレンテトラミン,ジエチルア
ミノプロピルアミン,テトラエチレンペンタン等のポリ
アミン,ピペラジン,メチルピペラジン,ジメチルピペ
ラジンのピペラジン類,エチレングリコール,カテコー
ル,レゾルシノール,ハイドロキノン,ジヒドロキシメ
チルベンゼン,ジヒドロキシエチルベンゼン,ナフタレ
ンジオール,ポリチオール等が一種ないし二種以上用い
られる。
この重合反応は,室温においても進行するが,50〜90
℃に加温することも差しつかえない。
なお,疎水性の重合性化合物として多塩基酸を使用す
るに際しては,炭酸ナトリウム等の酸の中和剤を少量添
加することが好ましい。
重合反応が終了した後,残留している親水性の重合性
化合物,分散安定剤等の洗浄を行なう。洗浄は,水洗,
温水洗等を3〜4回のデカンテーションあるいは,遠心
分離等によって行なうことが例示できる。
上記界面重合によりカプセル化した粒子は,乾燥時に
気密性となる塩化ビニリデン系樹脂ラテックスおよびア
クリル系重合体の水性樹脂分散液と混合し,カプセルの
外表面に前記塩化ビニリデン系樹脂およびアクリル系重
合体粒子を付着させカプセルを被覆する。
このような塩化ビニリデン系樹脂ラテックスとして
は,塩化ビニリデンと塩化ビニルとの共重合体が代表的
であるが,塩化ビニル以外のモノマー,例えば,アクリ
ロトリルなどのモノマーとの共重合体であってもよい。
上記のような塩化ビニリデンラテックスとしては,平
均粒径が約0.1〜0.3μ程度のものでサランラテックス
(旭化成工業(株)商品名)L−502,L−504,L−511,L
−513,L−520,L−402,L−100,L−301,L−302,L−321等
が例示される。
塩化ビニリデン系樹脂ラテックスは,界面重合により
カプセル化した粒子100重量部に対して,ラテックスの
固形分が0.1〜10重量部となるように使用することがカ
プセル外殻の気密性向上,耐湿性向上の点から好まし
い。
また,アクリル系重合体の水性樹脂分散液としては,
活性剤等を含まない,いわゆるソープフリーの乳化重合
により製造された分散液がそのまま,あるいは,濃縮あ
るいは希釈されて用いることができる。
このようなソープフリー乳化重合により得られた分散
液としては,特開昭58−127702,59−1503,59−199703公
報等に開示されている技術により得られるものである
が,分散している粒子が0.01〜1μ程度の球状であり,
粒径のそろっているものが均一な皮膜を得るため好まし
い。
また,カプセルの外表面を被覆し,トナーの耐湿性の
向上,あるいは,カプセル殻の定着性の向上への寄与と
いう役目から,水性樹脂分散液中の樹脂は,メチルメタ
クリレート重合体,スチレン−メチルメタクリレート共
重合体,イソブチルメタクリレート−メチルメタアクリ
レート共重合体等のアクリル系重合体が好ましい。
また,性質の異なる樹脂微粒子にて,トナーの外面の
性質を多面的に変化させる目的のため,2種以上の水性の
樹脂分散液を用いることも有効である。
なお,以下のようなビニル系単量体を使用し重合させ
たものが使用される。
すなわちビニル系単量体としては,スチレン,ビニル
トルエン,2−メチルスチレン,t−ブチルスチレンなどの
スチレン系単量体,メチルアクリレート,エチルアクリ
レート,イソプロピルアクリレート,n−ブチルアクリレ
ート,2−エチルヘキシルアクリレート,メチルメタクリ
レート,エチルメタクリレート,プロピルメタクリレー
ト,n−ブチルメタクリレート,イソブチルメタクリレー
ト,2−エチルヘキシルメタクリレートなどのアクリル酸
もしくはメタアクリル酸アルキルエステル類,アクリル
酸,メタクリル酸,クロトン酸などの一塩基酸,フマー
ル酸,イタコン酸,マレイン酸などの二塩基酸またはそ
れらの無水物等のエチレン性不飽和カルボン酸単量体,N
−メチロールアクリルアミド,N−メチロールメタクリル
アミド,N−ブトキシメチルアクリルアミド,N−ブトキシ
メチルメタクリルアミドなどのN−置換(メタ)アクリ
ル系単量体,ヒドロキシエチルアクリレート,ヒドロキ
シプロピルアクリレートなどの水酸基含有単量体,グリ
シジルアクリレート,グリシジルメタクリレート等のエ
ポキシ基含有単量体等が挙げられる。
上記アクリル系重合体の水性樹脂分散体は,界面重合
にて得られたカプセル100重量部に対して固形分比で0.3
〜10重量部を用いる。0。3重量部以下であっては,カ
プセルの表面を十分被覆できず,10重量部以上において
は加えただけの効果が得られない。
また,塩化ビニリデンラテックスとアクリル系重合体
の水性樹脂分散体液とは,固型分比にて,10:90〜90:10
の範囲にて用いることができるが,塩化ビニリデン系樹
脂ラテックスは,アクリル系重合体の水性樹脂分散液よ
りも少ない割合であってもよい。
カプセルの表面に塩化ビニリデン系樹脂ラテックスお
よびアクリル系重合体の樹脂を付着させ,カプセルの表
面を被服する方法としては,カプセルの水分散液に塩化
ビニリデン系樹脂ラテックスおよびアクリル系重合体の
樹脂分散液を混合して攪拌し,噴霧乾燥機にて乾燥する
ことにより得られる。
また,カプセルの水分散液と塩化ビニリデンラテック
スおよびアクリル系重合体の水性樹脂分散体液とを一緒
にして,あるいは,別々に混合し,加熱あるいは冷却,
溶剤の添加,凝集剤の添加,また,PH調整,電荷の付
与,加熱あるいは減圧の方法にて,あるいは,そのまま
攪拌することによって,また,流動層コーテング法,熱
風乾燥法等によりカプセルのまわりに樹脂成分を一層な
いし多層の状態にて付着させ被覆させる。
なお,熱風乾燥等にてカプセル同士が一部凝集して得
られた際は解砕機にて解砕することができる。
なお,噴霧乾燥の際,アクリル系重合体の水性の樹脂
分散液中の樹脂微粒子がカプセルの外表面に付着せずに
部分的にトナー中に混入があっても,樹脂微粒子は,帯
電助剤としての効果が発生するため好ましい効果を得る
ことができる。
本発明にて,荷電制御のために電荷制御剤を芯物質,
あるいは,カプセルの外殻に用いることができる。この
ような電荷制御剤としては油溶性染料,含金族染料,酸
性染料,ナフテン酸金属塩,脂肪酸金属石ケン等が用い
られる。
また,流動性改質の目的で疎水性のシリカ,研摩剤と
してカーボランダム,アルミナ,酸化セリウム等が,ま
た,滑剤として金属石ケン粉末,ポリフッ化ビニリデ
ン,ポリテトラフルオロエチレン等の微粒子等も用いる
ことができる。
以下,本発明の実施例について述べる。例中,部は重
量部を示す。
実施例1 合成ワックス(サンワックス131−P 三洋化成工業
製) 5部 エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル30%含有)
5部 石油系樹脂(コーポレックス♯2100東邦石油樹脂製)5
部 ジオクチルフタレート 10部 高沸点溶剤(ハイゾール100 日本石油化学製) 20部 磁性粉(EPT−500 戸田工業製) 40部 上記処方の混合物を3本ロールミルにて分散し,軟い
インキ状物を得た(インキA)。
このインキA300部にイソシアネート(ミリオネートMR
−200 日本ポリウレタン(株)製)70部を加えて混合
した後,0.75%のポリビニルアルコール水溶液1200部に
加え,コロイドミル(日本精機(株)製 卓上コロイド
ミル)にて10000rpm,5分の乳化を行なった。
乳化後、別の容器に乳化液を移し,低速の攪拌を続け
ながら,10%のジエチレントリアミン水溶液180部を加
え,3時間攪拌を続けて界面重合反応によりマイクロカプ
セルを生成した。
一晩放置後,上澄液を除去し,50℃の温水にて攪拌洗
浄,デカンテーションの操作を4回繰り返し,乳化液の
pHを6程度とした。
上記のようにして得たマイクロカプセルの分散液の固
型分が30%になるようにして塩化ビニリデンラテックス
(サランラテックスL−502 旭化成工業(株)製)を
マイクロカプセル固型分に対して1%(固型分比)にな
るようにして,さらに,スチレン−アクリレート共重合
体の水性分散液(VE−2029 綜研化学(株)製)を4%
となるように加えてよく混合した。
このようにして得た分散液を噴霧乾燥して,入口温度
140℃にて噴霧乾燥した。
この噴霧乾燥品を85℃の熱風乾燥器に入れて残留して
いる水分を乾燥し,コロイダルシリカ(R−972 日本
エロジル(株)製)を0.3%添加した。
市販の複写機(小西六写真工業(株)製 U−Bix120
0)にて印字試験を行ない,未定着画像をとり出し加圧
ロール(キャノン(株) PC−30)にて定着させたとこ
ろ,良好な定着性を示す画像が得られた。
比較例1 実施例1にて,塩化ビニリデンラテックスおよびスチ
レン−アクリレート共重合体の水性樹脂分散液を加えな
いで噴霧乾燥した。得られた粉体に,コロイダルシリカ
(R−972 日本エアロジル(株)製)を0.3%添加し,
実施例1と同様のテストを行なったが,熱風乾燥によっ
て溶剤の揮散が多いためトナーのつぶれが不良となり,
定着性の低下があった。
比較例2 実施例1にて、塩化ビニリデンラテックスのかわり
に,ザイクセンA(製鉄化学(株)自己乳化性ポリオレ
フィン粒径数ミクロン)を用いたが,樹脂粒子が粗大で
あるためカプセルの被覆が不十分であった。
比較例3 実施例1にて,塩化ビニリデンラテックスおよびスチ
レン−アクリレート共重合体の水性樹脂分散液のかわり
に,N,N−ジメチロール尿素を加えて残留ポリビニルアル
コールの不溶化を行なったが,比較例1のものよりもト
ナーの抵抗低下が観察され,画像がほとんど得られなか
った。
比較例4 実施例1にて,界面重合にて得たマイクロカプセルを
洗浄後,水を除去し,次にメタノールにて洗浄した。
これをメタノール中,固型分25%の分散液としたの
ち,ケトン−アルデヒド樹脂のメタノール溶液を,マイ
クロカプセル固型分に対して,3重量%の固型分比になる
ようにして添加した。
次に,このメタノール分散液に水を加えて,ケトン−
アルデヒド樹脂をマイクロカプセル上に析出させた。こ
の分散液を噴霧乾燥した。しかしながら,マイクロカプ
セルをメタノールにて洗浄する際に,カプセル内の芯成
分(ジオクチルフタレート)がメタノール中に殻を通し
て浸み出すため,粘着性を有した凝集体しか得られなか
った。メタノールにてマイクロカプセルを洗浄して洗浄
液中にはジオクチルフタレートが浸み出ていることが分
析により確認された。
また,比較例1よりも抵抗の低下することが確認され
た。
比較例5 比較例1にて噴霧乾燥して得た粉体を,実施例1で使
用した塩化ビニリデンラテックスおよびポリメチルメタ
クレレート(ME3100−2 綜研化学(株)製)の5%分
散液に分散させ,噴霧乾燥を試みたが,比較例1にて噴
霧乾燥して得た粉体は,塩化ビニリデンラテックスおよ
びアクリル系重合体の水性樹脂分散体と混合すると凝集
してしまい,よく分散させることができなかった。
実施例2 磁性粉(MAT305 戸田工業(株)) 27部 石油系樹脂(コポレックス♯2100 東邦石油樹脂(株)
製) 6.5部 塩素化パラフィン(A−70 東洋曹達(株)製) 10部 トルエン 15部 コンデンサーオイルS(日本石油化学(株)製) 25部 ハイゾールSAS−LH(日本石油化学(株)製) 5部 ハイゾール100(日本石油化学(株)製) 30部 環化ゴム(サーモライトN 精工化学(株)製) 10部 上記処方の混合物をボールミルにて分散させた。上記
分散液300部に,シリコーンオイル15部,イソシアネー
ト(実施例1と同じ)50部を加えて混合分散させた。
60℃に加温した2%のポリビニルアルコール水溶液15
00部に加え,ホモミキサー(UH−10 日本精機(株)
製)にて10000rpm3分の乳化を行った。
乳化後,10%のジエチレントリアミン水溶液150部を加
え,3時間攪拌を続けて界面重合反応によりマイクロカプ
セルを生成した。
以下,実施例1と同様の操作によって洗浄した後,実
施例1で使用したポリ塩化ビニリデンラテックスが1
%,ポリメチルメタクリレートの水性樹脂分散液(ME31
00 綜研化学(株)製)が5%となるように加えてよく
混合した。
以下,実施例1と同様の試験を行ったところ,良好な
定着性を示す画像を得ることができた。定着の強度は,
実施例1のものより良好であった。
なお,塩化ビニリデンラテックスおよびアクリル共重
合体を被覆しなかった粒子は,室内の温度,湿度の変化
により容易にトナーとしての特性の変化が観察され,特
に,多湿度時のトナー抵抗の低下が著しいものであっ
た。また,カールフィッシャー法による測定にても,湿
度の変化によって水分の吸着,脱着が著しく変化するこ
とが確認された。
しかしながら,塩化ビニリデンラテックスおよびアク
リル共重合体を被覆した粒子は,水分の吸着が少なく,
また,85℃の熱風乾燥器にて48時間保存した後も,芯物
質中の溶剤の揮散に基づくと思われる重量の減少は2.5
%以下であり,芯物質中の溶剤がよく保存されており,
良好な定着性を示した。
実施例3 実施例2においてサランラテックスL−502を1%に
なるように加えた後,95℃にて30分加温し,その後,ポ
リメチルメタクリレートの水性樹脂分散液(ME3100 綜
研化学(株)製)を5%となるように加えてよく混合し
た。
以下,実施例1と同様の試験を行ったところ,良好な
定着性を示す画像を得ることができた。
〔発明の効果〕
本発明によれば,溶剤を含有した液状ないし軟質固体
状の芯物質を界面重合法によりカプセル化したトナー粒
子としたため,低圧力にて容易に定着が可能である。
また,界面重合法にて製造したカプセル粒子を水性分
散体の状態のまま処理でき,乾燥工程,解砕工程を経な
いで被覆処理ができる。
また,塩化ビニリデンラテックスおよびアクリル系重
合体の水性樹脂分散液は,乳化重合により得られた状態
のまま使用できるので,微粒子粉末化のための乾燥,補
集という工程を経ないので安価となる。
さらに,塩化ビニリデン系樹脂ラテックスおよびアク
リル系重合体の水性樹脂分散液の処理により,乾燥後,
耐湿性の良好なまた高気密性の上記樹脂被覆をカプセル
の表面に形成するため芯物質中の溶剤の揮発が減少し,
良好な定着性を保持する。また,耐湿性の良好なトナー
となり得る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧力定着性を有する芯物質を,界面重合に
    より形成された殻にてカプセル化し,しかる後,塩化ビ
    ニリデン系樹脂ラテックスおよびアクリル系重合体の水
    性樹脂分散液と混合し,カプセルの外表面に前記塩化ビ
    ニリデン系樹脂とアクリル系重合体を付着させ,カプセ
    ルを被覆したことを特徴とする粉体トナー。
  2. 【請求項2】アクリル系重合体の水性樹脂分散液がソー
    プフリー乳化重合により得られたものである特許請求の
    範囲第1項記載の粉体トナー。
  3. 【請求項3】アクリル系重合体の水性樹脂分散液が0.01
    〜1μの粒子を有する球状粒子からなる特許請求の範囲
    第1項記載の粉体トナー。
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