JPH08122723A - 分散補償方法および分散補償装置 - Google Patents
分散補償方法および分散補償装置Info
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- JPH08122723A JPH08122723A JP25818694A JP25818694A JPH08122723A JP H08122723 A JPH08122723 A JP H08122723A JP 25818694 A JP25818694 A JP 25818694A JP 25818694 A JP25818694 A JP 25818694A JP H08122723 A JPH08122723 A JP H08122723A
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Abstract
きる分散補償装置の提供。 【構成】 TE/TMモード変換素子16に、当該変換
素子16においてモード変換される特定波長λM の直近
の波長であり、かつ、この特定波長λM よりも僅かに長
波長側の中心波長λ0 を有する光信号を入力する。特定
波長λM の長波長側では、波長が短い程(特定波長に近
い程)偏波面の回転角度が大きくなる(回転率が高くな
る)。従って、光信号は、波長に依存した回転率を有す
る。そして、変換素子10の出力端16bに接続された
偏波保存光ファイバ12を伝搬させることにより、偏波
面の回転角度に依存した遅延を生じる。
Description
を伝搬する光信号の波長分散により生ずる、光信号中の
遅延時間を相殺することにより分散を補償する方法およ
び装置に関する。
OEC’94,14B1−1,1994」には、エルビ
ウムドープファイバ増幅器(EDFA’s)を用いた場
合、1.54μm程度の波長領域(以下、1.55μm
帯とも称する)において光信号の損失が極小となること
が記載されている。そこで、既に世界中に敷設されてい
る光ファイバを用いて、1.55μm帯の光信号を伝搬
させれば、効率良く光信号を伝搬できると考えれられ
る。ところが、既存の光ファイバは、1.3μmの波長
の光信号を伝搬する際に波長分散が極小となる分散特性
を具えている。このため、1.55μm帯の光信号を伝
搬させると周波数分散が発生してしまう。上記文献1に
は、1.55μm帯において17ps/km−nmの分
散が発生することが記載されている。
ber Communication(OFC’94)
会議録」には、波長分散を補償するために、通常の光通
信路としての光ファイバの後に、通常の光ファイバの分
散特性と波長に関して逆の分散特性を具えた逆分散光フ
ァイバ(DCF)を設ける方法が開示されている。
補償するためには、非常に長い逆分散光ファイバを設け
ることが必要となるという問題点があった。例えば、文
献2によれば、伝送用の光ファイバの分散が17.5p
s/km−nmであるのに対して、DCFの分散は−8
0ps/km−nmである。このため、伝送用光ファイ
バの長さの約0.22倍(17.5/80倍)程度の長
さのDCFが必要となる。従って、数10km、あるい
は数100kmに及ぶ伝送用光ファイバを伝搬する光信
号の分散を補償するためには、非常に長いDCFが必要
となる。
号の波長分散を容易に補償することができる分散補償方
法および装置の実現が望まれていた。
明の分散補償方法によれば、TE/TMモード変換素子
に直線偏光の光信号を入力し、この光信号をこの光信号
の波長に応じで偏光回転させて、偏波面が波長に依存し
た回転率を有する光信号をこのTE/TMモード変換素
子から出力させ、出力されたこの光信号を、伝搬に要す
る時間が回転率に依存して異なる偏波分散発生手段に入
力することにより、この光信号が伝送用の光ファイバを
伝送することにより生じる波長分散の分散特性と逆の分
散特性を有する逆分散を生じさせ、この逆分散と波長分
散の少なくとも一部分とを相殺させることにより、光信
号の波長分散を補償することを特徴とする。
て、好ましくは、偏波分散発生手段として、複屈折光フ
ァイバからなる偏波保存光ファイバを用いると良い。
て、好ましくは、偏波分散発生手段として、光路長が回
転率によって異なる光路長差発生手段を用いると良い。
償装置によれば、直線偏光の光信号を入力し、この光信
号をこの光信号の波長に応じで偏光回転させて、偏波面
が波長に依存した回転率を有する光信号を出力するTE
/TMモード変換素子を具え、このTE/TMモード変
換素子の出力端に接続された、伝搬に要する時間が回転
率によって異なる偏波分散発生手段を具えてなることを
特徴とする。
て、好ましくは、偏波分散発生手段として、複屈折光フ
ァイバからなる偏波保存光ファイバを具えてなると良
い。
て、好ましくは、偏波分散発生手段として、光路長が回
転率によって異なる光路長差発生手段を具えてなると良
い。
ムスプリッタ、反射手段、互いに光路長の異なる第1の
光路および第2の光路を具え、この偏波ビームスプリッ
タは、TE/TMモード変換素子から出力した光信号を
互いに偏波面の直交する偏光に分離して、それぞれ第1
の光路と第2の光路とに出射する構成となっており、反
射手段は、第1の光路の終点および第2の光路の終点に
それぞれ設けてあり、各光路を進んできた光をそれぞれ
偏波面を90°回転させて偏波ビームスプリッタのそれ
ぞれの出射端に入射させる構成となっていることが望ま
しい。
全に相殺することが望ましいが、第1および第2の発明
における分散補償には、波長分散と逆分散とを部分的に
相殺して波長分散を低減する場合も含む。
ィルタとして用いられている。光波長フィルタとして用
いる場合は、TE/TMモード変換素子に直線偏光の光
を入射し、TE/TMモード変換されて、入射光の偏波
面と直交する偏波面となった特定波長の光のみを偏光子
によって分離して取り出していた。特定波長におけるT
E/TMモード変換の偏光回転率は、通常100%(偏
波面の回転角度は90°)である。
いては、特定波長の光だけでなく、特定波長の直近の波
長の入射光も、偏光回転の回転率がほぼ100〜ほぼ0
%の範囲(偏波面の回転角は、ほぼ90°〜ほぼ0°の
範囲)で偏光変換される。即ち、偏波面が波長に依存し
て回転する。
段階として、TE/TMモード変換素子の特定波長の直
近の波長において、光信号を当該光信号の波長に応じで
偏光回転させることにより、波長に依存した偏波面の回
転率を生じた光信号を出力させる。
も連続的に偏光変換される様子について、図2を参照し
て説明する。図2の(A)は、変換素子にTE波を入射
した場合の偏光回転率の説明に供するグラフである。こ
のグラフの横軸は波長を表し、左側の縦軸は偏光の回転
率を表している。また、このグラフ中の曲線Iは、変換
素子における偏光回転率を表している。曲線Iで示すよ
うに、偏光回転率は特定波長λC において極大となって
いる。そして、その特定波長の直近の波長においても、
偏光回転率がほぼ100〜ほぼ0%の範囲(偏波面の回
転角は、ほぼ90°〜ほぼ0°の範囲)で連続的に偏光
変換される。図2の(A)中にΔλで示された、この直
近の波長の範囲は1〜2nm程度である。
点線で囲まれた部分の拡大図を図2の(B)に示す。図
2の(B)に示す領域は、特定波長よりも長波長側の領
域である。従って、この領域においては、波長が短くな
る程偏波面の回転率が大きくなる。
変換素子に入射した場合を考える。光信号はこの波長λ
0 を中心波長として、その前後に変調周波数程度の波長
の幅を持っている。従って、光信号の中心波長λ0 より
も僅かに長い波長λL の光は、波長λ0 の光よりも回転
率が小さくなる(即ち、回転角度が0°により近くな
る)。一方、この中心波長λ0 よりも僅かに短い波長λ
S の光は、波長λ0 の光よりも回転率が大きくなる(即
ち、回転角度が90°により近くなる)。
に、中心波長λ0 の光信号を入力すると、光信号の偏波
面は、波長に依存して回転し、ここでは、波長の短い領
域ほど回転率が大きくなった、出力光を得ることができ
る。
が特定波長よりも僅かに長波長の場合は、波長が短い程
回転率が大きくなるが、一方、光信号の中心波長が特定
波長よりも僅かに短波長の場合は、逆に波長が長い程回
転率が大きくなる。
段階として、出力された光信号を、伝搬に要する時間が
回転率に依存して異なる偏波分散発生手段に入力する。
光信号は、この偏波分散発生手段を伝搬することによっ
て、偏波面の回転角度(回転率)に依存した遅延(以
下、偏波分散とも称する)を生じる。光信号の回転率は
周波数に依存しているので、光信号に波長分散を生じさ
せることができる。この出願に係る各発明では、この波
長分散として、光信号が伝送用の光ファイバを伝送する
ことにより生じる波長分散の分散特性と逆の分散特性を
有する逆分散を生じさせる。
分散とこの逆分散とを少なくとも部分的に相殺させるこ
とにより、光信号の分散の補償を図ることができる。
の発明の分散補償方法装置および第2の発明の分散補償
装置の実施例について併せて説明する。尚、参照する図
面は、これらの発明が理解できる程度に、各構成成分の
大きさ、形状および配置関係を概略的に示してあるにす
ぎない。従って、これらの発明は図示例にのみ限定され
るものでない。
Mモード変換素子(変換素子)10として音響光学(A
O)素子を用い、偏波分散発生手段として複屈折光ファ
イバからなる偏波保存光ファイバ12を用いた例につい
て説明する。
の説明に供する図である。図1に示す様に、変換素子の
出力端に偏波保存光ファイバを接続している。
効果を示すXカットLiNbO3 基板14に、光導波路
16を具えている。そして、この光導波路16上に、表
面弾性波(SAW)を励起するための櫛形電極(ID
T)およびSAW導波路を含むモード変換域には、電極
(IDT)により励起されたSAWを用いている。この
櫛形電極18は互い違いに対向した歯を有する櫛上の電
極からなる。尚、図1では、櫛形電極18は模式的に示
している。尚、変換素子の特定波長は、電極の歯の周波
数で制御することができ、特定は長のモード変換による
回転率のピーク値は、電極により励起されるSAWのパ
ワーによって制御することができる。
波保存光ファイバ12を接続している。
分散を生じさせた光信号を伝送用の光ファイバ(図示せ
ず)に入射させる。その結果、伝送用の光ファイバを伝
搬することによって生じる波長分散とこの逆分散とを相
殺することができる。従って、光信号の分散による遅延
を低減し、信号の劣化を防ぐことができる。
波の光信号を入射する場合について説明する。
おいてモード変換される特定波長λM の直近の波長であ
り、かつ、この特定波長λM よりも僅かに長波長側の中
心波長λ0 を有する光信号を入力する。特定波長λM の
長波長側では、波長が短い程(特定波長に近い程)偏波
面の回転角度が大きくなる(回転率が高くなる)。従っ
て、光信号は、波長に依存した回転率を有することにな
る。
16は、XカットLiNbO3 基板14に設けられてい
るため、複屈折性を有する。モード変換によって波長に
依存した回転率が生じた光信号は、この光導波路16を
伝搬する際に、TE波とTM波とに分離されて伝搬す
る。その結果、光信号中の波長が短い成分程、回転率が
大きいので、TM波に分離される割合が多くなり、TE
波に分離される割合が少なくなる。一方、波長が長い成
分程、回転率が小さいので、TM波に分離される割合が
少なくなり、TE波に分離される割合が多くなる。その
結果、出力端16bから出射される光信号は、短い波長
成分程遅延した分散特性を有する波長分散を生じる。
を用いる場合、光導波路16のTM波に対する屈折率n
M は、このTM波と直交する偏波面を有するTE波に対
する屈折率nE よりも大きくなる。その結果、この導波
路を伝搬するTM波の伝搬速度は、TE波の伝搬速度よ
りも遅くなる。このため、出力端16bから出射した光
信号では、TE波に対するTM波の遅延が生じている。
子10の光導波路16による遅延だけでは、光信号の周
波数分散を完全に相殺するだけの逆分散を得ることは困
難である。
は、0.14nm程度の波長の幅を有している。この光
信号を、文献1に記載の伝送用の光ファイバを80km
伝搬した場合、周波数分散により200ps程度の遅延
が生じる。この伝送用の光ファイバでは、長波長の光の
伝搬速度が、短波長の光の伝搬速度よりも遅い。この遅
延を相殺するためには、逆分散により、長い波長成分に
対して短い波長成分に200ps分の遅延を生じさせる
必要がある。
λ)は、下記の(1)式で与えられる。
伝搬距離を表す。) 光信号が伝搬距離Lを伝搬した場合の周波数分散による
遅延時間Δτは、(1)式より下記の(2)式として導
出される。
する屈折率はnE 2.14であり、TM波に対する屈折
率nM は2.22である。従って、この光導波路16を
伝搬するTE波とTM波との伝搬速度ΔVは下記の式
(3)で表される。
い10cmであるので、上記(2)式に、ΔV=0.5
cm/ns、V=30cm/nsおよびL=10cmを
代入すると、光導波路16による遅延時間Δτはせいぜ
い約6psとなる。
による遅延(約200ps)を充分に補償するために
は、変換素子10から出力された光信号にさらに逆分散
を生じさせて、充分な遅延を生じさせることが必要とな
る。
ら出力された光信号を、偏波分散発生手段としての、複
屈折光ファイバからなる偏波保存光ファイバ12を導波
させる。この偏波保存光ファイバ12は、2つの互いに
直交する偏波モードを有している。以下、屈折率が小さ
く、伝搬速度の速い偏波モードを高速偏波モード、屈折
率が大きく、伝搬速度の遅い偏波モードを低速偏波モー
ドと称する。
の接続にあたっては、変換素子10から出射されたTE
波の偏波面と高速偏波モードとを一致させ、TM波の偏
波面と低速偏波モードとを一致させると良い。
この偏波保存光ファイバ12を伝搬する際に、光導波路
16を伝搬したときと同様に、高速偏波モードと低速偏
波モードとに分離されて伝搬する。その結果、光信号中
の波長が短い成分程、回転率が大きいので低速偏波モー
ド分離される割合が多くなり、高速偏波モードに分離さ
れる割合が少なくなる。一方、波長が長い成分程、回転
率が小さいので高速偏波モード分離される割合が多くな
り、低速偏波モードに分離される割合が少なくなる。そ
の結果、偏波保存光ファイバ12の出射端12bから出
射される光信号は、短い波長成分程より遅延した分散特
性を有する波長分散(逆分散)を生じる。従って、偏波
保存光ファイバ12の長さを適当にとることにより、分
散を補償するのに充分な逆分散を得ることができる。
ファイバ12の長さについて説明する。
(4)式が導出される。
光速を表す。
2の各モードの屈折率は、高速偏波モードでは1.45
3であり、低速偏波モード保存では1.447である。
従って、両偏波モード間の屈折率差Δnは6×10-4で
ある。
τ=200ps(=0.2ns)、Δλ3 =2nmおよ
びΔn=6×10-4をそれぞれ代入すると、波長分散は
偏波保存ファイバ1kあたり−2000ps/km・n
mであり、波長分散による10GHzでの200psの
遅延時間を補償するのに要する偏波保存光ファイバ12
の長さLは、約720mとなる。
を用いて、波長分散による200psの遅延を補償する
ためには、80kmの0.22倍、即ち17kmあまり
の長さのDCFが必要となる。この点、この実施例で
は、偏波保存光ファイバの長さは僅か1/25の720
mで済むので、容易に分散を補償することができる。
装置により予め逆分散を生じさせた光信号を伝送用光フ
ァイバに入射することにより分散の補償を図ったが、受
信側で、伝送用光ファイバを伝搬してきて波長分散の生
じた光信号の分散を補償しても良い。但し、その場合
は、光信号を偏光素子を用いて直線偏光にしてから変換
素子に入射する必要がある。
長を、光信号の中心波長よりも短波長としたが、変換素
子の特定波長を光信号の中心波長よりも長波長とするこ
ともできる。その場合、偏波保持光ファイバの出射端か
ら出射される光信号の分散の波長特性は、この実施例に
おける光信号の波長特性とは逆になる。光信号にどのよ
うな分散特性の逆分散を生じさせるかは、伝送用光ファ
イバによって生じる波長分散、即ち補償される波長分散
の波長特性によって決めれば良い。
換素子は、複数のマイクロ波を合成して電極に印加する
と、複数の波長のSAWを同時に発生させることができ
る。各波長のSAWはそれぞれ特定波長となる。その結
果、複数の特定波長それぞれに対応した複数の光信号に
対して同時に分散補償を行うことができる。例えば、図
3に、5つの波長のSAWを励起した場合のモード変換
の様子を示す。図3の横軸は波長を表し、縦軸は回転率
を表す。図3では、各特定波長λM1〜λM5よりもそれぞ
れ僅かに長波長側の中心波長λ1 〜λ5 の光信号の偏波
面を波長に応じてそれぞれ同時に回転させることができ
る。従って、AO素子の変換素子は、波長多重された光
信号の分散補償に用いて好適である。
散補償装置を接続して用いた一例について説明する。
長の直近に、光信号の中心波長が有った。このため、中
心波長においても光信号の偏波端面が回転していた。そ
の結果、中心波長においても光信号がTE波とTM波と
に分離されて光導波路を伝搬する。その結果、中心波長
においてTM波の成分がTE波の成分に対して遅延を生
じる。
は、TE波とTM波とに分離されずに、TE波またはT
M波いずれか一方の偏光として伝搬することが望まし
い。
装置を接続して用いることにより、光信号の中心波長の
入射時の偏波面を変換素子により回転させることなく伝
搬させる。
の構成の説明に供する図である。
補償装置を2段接続している。但し、接続にあたって
は、第1段目の変換素子10でのTE波、即ち、第1段
目の偏波保持光ファイバ12の出射端での高速偏波モー
ドが、第2段目の変換素子10aにTM波として入射す
る様に接続する。
M波として入射した光のうち、特定波長の光がTE波に
モード変換される。そして、TE波を高速偏波モードに
対応させ、TM波を低速偏波モードに対応させて、第2
段目の偏波保存光ファイバ12aに光信号を入射させ
る。その結果、第1段目では、TM波にモード変換され
る特定波長λA での伝搬速度が遅くなり、一方、第2段
目では、TE波にモード変換される特定波長λB の伝搬
速度が速くなる。
挟んで、第1段目の変換素子の特定波長λA を中心波長
よりも短波長にし、一方、第2段目の特定波長λB を中
心波長よりも長波長とする。そして、中心波長λ0 にお
いて、ちょうど遅延が0となるようにする。
図5のグラフに示す。図5のグラフの横軸は波長を表
し、縦軸は遅延量を表している。また、グラフ中の曲線
IIは、遅延量の波長依存性を表している。曲線IIのう
ち、図5中でAで示す左側の上に凸の部分は、第1段目
の分散補償装置による遅延分である。一方、Bで示す右
側の下に凸の部分は、第2段目の分散補償装置による遅
延分である。但し、第2段目では、負の遅延であるので
実際には早くなっている。
光信号の遅延を0としたまま、光信号に、短波長ほど遅
延した逆分散を生じさせることができる。
発生手段として、光路長が回転率によって異なる光路長
差発生手段20を設けた例について説明する。
の構成の説明に供する図である。第3実施例の分散補償
装置は、TE/TMモード変換素子10および光路差発
生手段20を具えている。この変換素子10は、第1実
施例で用いた変換素子10と同一の構造を有している。
また、この光路長差発生手段20は、偏波ビームスプリ
ッタ(以下、PBSとも略称する)22、反射手段2
4、互いに光路長の異なる第1の光路26および第2の
光路28を具えている。
く、変換素子10の出力端16bから出射した光信号
は、波長に依存した回転率を有しており、長波長成分を
主に含むTE波と短波長成分を主に含むTM波と分離し
ている。そして、この実施例では、出射した光信号を光
路長差発生手段20に入射する。
について説明する。
た光信号は先ず、偏波ビームスプリッタ(PBS)22
に入射する。このPBS22において、光信号は、互い
に偏波面の直交する偏光に分離し、第1の光路26と第
2の光路28とにそれぞれ出射する。ここでは、第2の
光路28の光路長L2 を第1の光路26の光路長L1よ
りも長くする。そして、第1の光路26へ光信号のTM
波成分を入射し、第2の光路28へは光信号のTE波成
分を入射する。
8の終点には、それぞれ反射手段24aおよび24bが
設けてある。この反射手段24aおよび24bは、ファ
ラデー回転子および全反射鏡(図示せず)からなり、各
光路26および28を進んできたTE波成分およびTM
波成分をそれぞれその偏波面を90°回転させてPBS
22のそれぞれの出射端に入射させる。
伝搬距離が長いので、第2の光路28を伝搬したTM波
成分は、第1の光路を伝搬したTE波成分に対して遅延
を生じる。この遅延時間τは、第1の光路26と第2の
光路28との光路長差をΔLとし、伝搬速度をVと表す
と、下記の(6)式で表される。
光路長差ΔLは、下記の(7)式で表される。
ためには、V=30cm/nmとすると、(7)式か
ら、光路長差ΔLは約3cmあれば良い。尚、ピークの
半値幅を1nmとすると、10GHz(0.14nm)
の変調で200psなので、実際には3×(1/0.1
4)=21.4cm必要となる。
PBS22に再び入射した光は、PBS22で合波さ
れ、それぞれ偏波面が90°回転しているので、合波さ
れてPBS22から分散補償装置の外部へ出射される。
出射された光信号は、伝送用の光ファイバ(図示せず)
に入射される。
ら出射した信号光を空中を伝搬させて光路長差を設けた
が、例えば、通常の光ファイバ中を伝搬させることによ
り光路長差を設けても良い。
をほとんど有さない導波路36を有するTE/TMモー
ド変換素子30を用いる例について説明する。
の構成の説明に供する図である。
素子30と偏波分散発生手段としての偏波保存光ファイ
バ12とを具えている。この偏波保存光ファイバ12
は、第1実施例で用いたものと同一の構造である。
フィルタ32と偏光変換器34とを具えている。この変
換素子30に入射した光信号は、この波長フィルタ34
によって、図2に示した特定と相似して、長波長成分と
短波長成分とに分離される。分離された光信号はそれぞ
れ個別の導波路36aおよび36bを伝搬する。この導
波路の一方には、偏光変換器34が設けてある。ここで
は、長波長成分が伝搬する導波路36aに偏光変換器を
設ける。この偏光変換器34により長波長成分の光はそ
の偏波面が90°回転する。そして、90°偏光回転し
た長波長成分と短波長成分とは、合波されて変化素子3
0の出力端36cから出射される。
換素子30に接続された偏波保存光ファイバ12に入力
される。ここでは、短波長成分に、長波長成分に対して
遅延を生じさせるために、長波長成分を偏波保存ファイ
バ12の高速偏波モードとし、短波長成分を低速偏波モ
ードとして、偏波保存ファイバ12に入力する。その結
果、偏波保存光ファイバ12の出射端12cからは、逆
分散の生じた光信号が出射される。そして、この光信号
を伝送用の光ファイバ(図示せず)に入力することによ
り分散の補償を図ることができる。
材料を使用し、特定の条件で構成した例について説明し
たが、これらの発明は多くの偏光および変形を行うこと
ができる。例えば、上述した実施例では、TE/TMモ
ード変換素子として、音響光学(AO)素子を用いた
が、これらの発明では、TE/TMモード変換素子とし
て、電気光学(EO)素子を用いても良い。EO素子に
おいては、チューニング電圧によって特定波長を制御す
ることができる。
素子やEO素子においては、印加電圧の大きさによっ
て、100%〜0%の範囲で調節することができる。
1段階として、TE/TMモード変換素子の、モード変
換される特定波長の直近の波長において、光信号を当該
光信号の波長に応じで偏光回転させることにより、波長
に依存した偏波面の回転率を有する光信号を出力させ
る。
段階として、出力された光信号を、伝搬に要する時間が
前記回転率によって異なる偏波分散発生手段に入力す
る。光信号は、この偏波分散発生手段を伝搬することに
よって、偏波面の回転角度(回転率)に依存した遅延を
生じる。光信号の回転率は周波数に依存している。従っ
て、光信号に波長分散を生じさせることができる。この
出願に係る各発明では、この波長分散として、光信号が
伝送用の光ファイバを伝送することにより生じる波長分
散の分散特性と逆の分散特性を有する逆分散を生じさせ
る。
分散とこの逆分散とを少なくとも部分的に相殺させるこ
とにより、光信号の分散の補償を図ることができる。
る図である。
変換素子における偏波面の回転角度(偏波面の回転率)
の説明に供するグラフであり、(B)は、(A)の部分
拡大図である。
説明に供する図である。
に供する図である。
長依存性を示すグラフである。
に供する図である。
に供する図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 TE/TMモード変換素子に直線偏光の
光信号を入力し、該光信号を当該光信号の波長に応じで
偏光回転させて、偏波面が波長に依存した回転率を有す
る光信号を当該TE/TMモード変換素子から出力さ
せ、 出力された該光信号を、伝搬に要する時間が前記回転率
に依存して異なる偏波分散発生手段に入力することによ
り、該光信号が伝送用の光ファイバを伝送することによ
り生じる波長分散の分散特性と逆の分散特性を有する逆
分散を生じさせ、 該逆分散と前記波長分散の少なくとも一部分とを相殺さ
せることにより、光信号の波長分散を補償することを特
徴とする分散補償方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の分散補償方法におい
て、 前記偏波分散発生手段として、複屈折光ファイバからな
る偏波保存光ファイバを用いることを特徴とする分散補
償方法。 - 【請求項3】 請求項1に記載の分散補償方法におい
て、 前記偏波分散発生手段として、光路長が前記回転率によ
って異なる光路長差発生手段を用いることを特徴とする
分散補償方法。 - 【請求項4】 直線偏光の光信号を入力し、該光信号を
当該光信号の波長に応じで偏光回転させて、偏波面が波
長に依存した回転率を有する光信号を出力するTE/T
Mモード変換素子を具え、 当該TE/TMモード変換素子の出力端に接続された、
伝搬に要する時間が前記回転率によって異なる偏波分散
発生手段を具えてなることを特徴とする分散補償装置。 - 【請求項5】 請求項4に記載の分散補償装置におい
て、 前記偏波分散発生手段として、複屈折光ファイバからな
る偏波保存光ファイバを具えてなることを特徴とする分
散補償装置。 - 【請求項6】 請求項4に記載の分散補償装置におい
て、 前記偏波分散発生手段として、光路長が前記回転率によ
って異なる光路長差発生手段を具えてなることを特徴と
する分散補償装置。 - 【請求項7】 請求項6に記載の分散補償装置におい
て、 前記光路長差発生手段は、偏波ビームスプリッタ、反射
手段、互いに光路長の異なる第1の光路および第2の光
路を具え、 該偏波ビームスプリッタは、前記TE/TMモード変換
素子から出力した光信号を互いに偏波面の直交する偏光
に分離して、それぞれ第1の光路と第2の光路とに出射
する構成となっており、 前記反射手段は、前記第1の光路の終点および前記第2
の光路の終点にそれぞれ設けてあり、各光路を進んでき
た光をそれぞれ偏波面を90°回転させて前記偏波ビー
ムスプリッタのそれぞれの出射端に入射させる構成とな
っていることを特徴とする分散補償装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25818694A JP3552761B2 (ja) | 1994-10-24 | 1994-10-24 | 分散補償方法および分散補償装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25818694A JP3552761B2 (ja) | 1994-10-24 | 1994-10-24 | 分散補償方法および分散補償装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08122723A true JPH08122723A (ja) | 1996-05-17 |
JP3552761B2 JP3552761B2 (ja) | 2004-08-11 |
Family
ID=17316715
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25818694A Expired - Fee Related JP3552761B2 (ja) | 1994-10-24 | 1994-10-24 | 分散補償方法および分散補償装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3552761B2 (ja) |
-
1994
- 1994-10-24 JP JP25818694A patent/JP3552761B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JP3552761B2 (ja) | 2004-08-11 |
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