JPH0812262B2 - 燃料集合体及び原子炉の炉心 - Google Patents

燃料集合体及び原子炉の炉心

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JPH0812262B2
JPH0812262B2 JP63277247A JP27724788A JPH0812262B2 JP H0812262 B2 JPH0812262 B2 JP H0812262B2 JP 63277247 A JP63277247 A JP 63277247A JP 27724788 A JP27724788 A JP 27724788A JP H0812262 B2 JPH0812262 B2 JP H0812262B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、燃料集合体及び原子炉の炉心に係り、特に
沸騰水型原子炉に装荷されて燃料経済性の向上に好適な
燃料集合体及び原子炉の炉心に関するものである。
〔従来の技術〕
沸騰水型原子炉に用いられる燃料集合体が炉心に装荷
されている状態で、未飽和状態の冷却水が燃料集合体の
下部タイプレートの孔から燃料棒間に流入する。この冷
却水は燃料棒間を下部から上部に向つて流れる間に加熱
されて沸騰し、二相流状態となつて上部タイプレートの
孔から流出する。したがつて、燃料集合体内において中
性子減速材である軽水の量は、一般に下部から上部に向
つて減少する分布になる。しかし、現実の冷却材の軸方
向分布は、出力分布との相互作用により決まる量であ
る。また、それによつて決まる炉心平均のボイド率は、
炉心全体の中性子減速効果を左右する量になつている。
近年、ウラン資源の有効活用及び発電コストの低減を
実現するため、燃料集合体の平均濃縮度を高め、高燃焼
度化を目指した燃料集合体が考えられている。燃料の高
燃焼度化により、1つの運転サイクルにわたつて原子炉
の運転を継続するために必要な燃焼反応度が増大する。
沸騰水型原子炉では、この反応度を制御する機能を主に
可燃性毒物であるガドリニアと炉心平均ボイド率の調整
で行うことが考えられている。この炉心平均ボイド率の
調整は、運転サイクル初期から運転サイクル末期近くま
では中性子減速効果の小さい高ボイド率で運転して中性
子のウラン238への吸収により反応度制御量を増大し、
運転サイクル未期には逆に低ボイド率にすることであ
る。炉心ボイド率を調整する運転法は、スペクトルシフ
ト運転と称するものであり、反応度制御効果とともにウ
ラン238から転換されて生成されたプルトニウム239を運
転サイクル末期に燃料として有効に利用することで燃料
経済性を向上させる効果がある。スペクトルシフト運転
法には、冷却材の流量を運転サイクル中に変化させる方
法と、軸方向出力分布を運転サイクル中に変化させる方
法がある。
後者の例としては、U.S.P.4,587,090に記載されてい
る。この方法は、燃料集合体の上部領域と下部領域との
濃縮度差による上下反応度の差と、上部領域と下部領域
との可燃性毒物の量の差による上下反応度の差とを利用
することにより、原子炉の運転サイクルの前半における
燃料集合体の出力分布を下歪とし、運転サイクル後半に
おける燃料集合体の出力分布を上歪みにするというもの
である。
〔発明が解決しようとする課題〕
U.S.P.4,587,090に示された燃料集合体、すなわち上
部領域における濃縮度及び可燃性毒物の量が下部領域に
おけるそれらよりも大きい燃料集合体を検討することに
よつて、その従来の燃料集合体に以下の新たな問題が生
じることを発明者等が発見した。すなわち、従来の燃料
集合体は、スペクトルシフト効果を大きくしようとする
場合、燃料棒の下部領域の可燃性毒物を減少させるにつ
れて燃料棒の最大線出力密度が著しく増大するという問
題が生じる。下部領域で可燃性毒物を含む燃料棒の本数
またはその燃料棒中の可燃性毒物濃度を減少させると、
下部領域の無限増倍率が上昇するので、炉心上下の反応
度差が大きくなる。これに加えて、炉心の下部領域では
熱中性子束密度が高くなるので、可燃性毒物の燃焼が早
まり、上下反応度差はさらに拡大する。このため、運転
サイクル中のある時期に炉心の軸方向出力分布の下部ピ
ークのため最大線出力密度に関する運転制限を越えてし
まう可能性がある。
本発明の目的は、最大線出力密度を増大することなく
スペクトルシフト効果を増大できる燃料集合体及び原子
炉の炉心を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成する本発明の特徴は、可燃性毒物量は
燃料集合体の上部領域よりもその下部領域で少なく、可
燃性毒物を含む各々の燃料棒を上部及び下部領域に分割
した場合に、分割された燃料棒の各領域のうち、最高可
燃性毒物濃度Gmaxの領域及び最低可燃性毒物濃度Gmin
領域が燃料集合体の下部領域に位置していることにあ
る。
〔作用〕
前述の特徴によれば、軸方向出力分布の最適制御によ
り最大線出力密度を抑えつつスペクトルシフト効果を増
大することができ、中性子のスペクトルが軟かい燃料集
合体下部領域で可燃性毒物の燃え残りを防止できるとい
う作用がある。
以下、本発明の作用に関して発明者らが検討した結果
を説明する。
可燃性毒物の本来の機能は、運転サイクル初期の余剰
反応度を制御することである。可燃性毒物は強い中性子
吸収物質であるから、運転サイクル末期まで燃え残るこ
とは避けなければならない。また、ガドリニアなどの可
燃性毒物では中性子吸収後の核種による中性子の無駄な
吸収も全く無視することはできない。したがつて、中性
子経済上サイクル初期の反応度を抑制できる範囲で可燃
性毒物をできるだけ減らすことが重要である。
この点で、燃料集合体の下部領域の可燃性毒物量を減
らすことは大変有効である。第8図は可燃性毒物である
ガドリニア(Gd2O3)量を燃料集合体の上部領域で減少
させた場合、ガドリニア量を燃料集合体の上部領域と下
部領域で等しくした場合、及びガドリニア量を燃料集合
体の下部領域で減少させた場合の効果の相違を示してい
る。下部領域のガドリニアを減らした場合は、前述のよ
うにスペクトルシフト効果が働くため、第8図(A)に
示すように、運転サイクル末期における反応度上昇が著
しい。運転サイクル初期のボイド率が高くなるため、ガ
ドリニアが少ないにもかかわらず、余剰反応度は第8図
(B)に示すようにむしろ小さく抑えられる。また、下
部領域の反応度が高くなり、運転時から冷温状態に移つ
たときの炉心反応度の上昇量が少なくなるため、第8図
(C)に示すように、炉停止余裕も向上する。
以上のように、燃料集合体の下部領域におけるガドリ
ニア量を少なくすることにより、余剰反応度や炉停止余
裕を悪化させずに燃料経済性を向上させることが可能で
ある。しかしながら、燃料集合体の下部領域のガドリニ
ア量の減少を単純に下部領域でのガドリニア濃度の減少
あるいは下部領域におけるガドリニア含有燃料棒本数の
減少だけで実現すると、第8図(D)にも示されている
ように、最大線出力密度が著しく増大する。前述の本発
明の特徴は炉心軸方向出力分布の燃焼変化を最適に制御
するという考え方に基づいて、最大線出力密度を増大す
ることなく、最大のスペクトルシフト効果が得られる燃
料集合体の下部領域での可燃性毒物含有燃料棒の構成を
検討した結果得られたものである。
第9図に典型的な炉心の軸方向出力ピーキングの燃焼
変化を示す。第10図は第9図に示すA〜E点での各燃焼
度に対する炉心軸方向の出力分布を示している。第9図
で、運転サイクル初め(A点)での軸方向出力分布の下
ピーク傾向は、B点で一度弱まつた後で再び強くなり、
C点で最も下に歪んだ出力分布になる。その後、軸方向
出力分布は急速に平坦化され、D点を過ぎると逆に上ピ
ーク型の出力分布に切り変わる。このような変化に注目
すると、第10図に示すように、運転サイクル中期の軸方
向出力ピーキング最大値を同じにしたまま、運転サイク
ル中期以前において下部領域のピーク度を高く保つ(第
11図の右側の図の状態にする)ことによつて、最大線出
力密度を悪化させることなくスペクトルシフト効果を増
大できる。
炉心内には滞在運転サイクル数の異なる複数グループ
の燃料集合体が混在している。しかしながら、発明者等
の分析の結果、運転サイクル初期における軸方向出力ピ
ーキングの挙動は主に第1及び第2運転サイクル目の燃
料集合体の上部領域及び下部領域の反応度比の燃焼変化
と第1及び第2運転サイクル目の燃料集合体の相対出力
割合に依存し、運転サイクル中期の軸方向出力ピーキン
グ極大値は第1運転サイクル目の燃料集合体の上部及び
下部領域の反応度比の最大値に依存することがわかつ
た。そこで、燃料集合体のガドリニア量の分布の最適化
によつて燃焼初期の無限増倍率の変化を調節し、第1運
転サイクル目の燃料集合体の上部及び下部領域の反応度
比の燃焼変化を適切に設定すれば、第11図の右側に示し
たような望ましい炉心の軸方向出力ピーキング変化が得
られる。
ガドリニアなどの強い中性子吸収体の反応度価値は、
その表面積で決まり、ガドリニア含有燃料棒が多いほど
反応度抑制効果が大きい。第12図は、ガドリニア含有燃
料棒の本数と無限増倍率との関係を示している。4.5重
量%のガドリニアを含む12本の燃料棒と3.5重量%のガ
ドリニアを含む4本の燃料棒を有する燃料集合体は、3.
5重量%のガドリニアを含む燃料棒の本数がそれよりも
2本少ない燃料集合体に比べて無限増倍率が運転サイク
ル初期において3.3%Δkだけ小さい。しかし、ガドリ
ニアが燃えつきる時期には、燃料棒中のガドリニア濃度
が同じならガドリニア含有燃料棒の本数にはあまり関係
しないので、無限増倍率の最大値が0.3%Δkしか変わ
つていない。燃料集合体の下部領域におけるガドリニア
含有燃料棒の本数を少なくすると、第13図(A)のよう
に、特に運転サイクル初めにおいて炉心の下部領域での
出力ピーキングが大きくなる。これにともなつて燃料集
合体の上部領域と下部領域の燃焼速度差が拡大するた
め、運転サイクル中期での炉心下部領域の出力ピーキン
グも少し大きくなる。
1本の燃料棒内のガドリニアの濃度は、ガドリニアの
燃えつきる時期に影響を与える。第14図のように、燃焼
初期の無限増倍率は、ガドリニア濃度によつて1.2%Δ
k程しか違わない。しかし、ガドリニア濃度が薄いとガ
ドリニアが早く燃えつきるので、無限増倍率が最大値に
到達する燃焼度が早まり、無限増倍率の最大値には1.8
Δkの差が出る。したがつて、ガドリニア濃度は、特に
運転サイクル中期の下部領域の出力ピーキングの大きさ
に影響を与える。燃料棒の下部領域のガドリニアを濃く
すると、第13図(B)に示すように、主に運転サイクル
中期での炉心の下部領域における出力ピーキングを小さ
くできる。
第14図の実線は4.5重量%のガドリニアを含む燃料棒
を12本及び3.5重量%のガドリニアを含む燃料棒を4本
含む燃料集合体の特性であり、破線は3.5重量%のガド
リニアを16本含む燃料集合体の特性、及び一点鎖線は5.
5重量%のガドリニアを含む燃料棒を12本及び3.5重量%
のガドリニアを含む燃料棒を4本含む燃料集合体の特性
である。
上述のガドリニア含有燃料棒の本数とガドリニア濃度
に関する軸方向出力ピーキング制御効果を組み合わせる
ことで、第11図の右側の望ましい炉心の軸方向出力ピー
キング変化に近づけることができる。すなわち、燃料集
合体の下部領域でのガドリニア含有燃料棒を少なくし、
かつ、その領域でのガドリニア濃度を濃くすることによ
つて運転サイクル初期における軸方向出力ピーキング変
化の谷にあたる部分を持ち上げ、運転サイクル中期での
軸方向出力ピーキング変化の山にあたる部分を低くする
ことができる。このような特性が得られるガドリニア量
の調節は、燃料棒の下部領域の最も薄いガドリニア濃度
を零とした場合に相当する。
以上に述べた燃料集合体の構成は、運転サイクルのご
く初期の軸方向出力ピーキングを制御することを考慮し
ていない。燃料集合体の下部領域でのガドリニア含有燃
料棒の本数を減らしたため、燃料集合体横断面の出力分
布が平坦化されて局所出力ピーキングが小さくなるの
で、燃料集合体の下部領域での出力ピーキングの増大の
割には線出力密度の上昇は少ない。しかし、燃料集合体
の下部領域でのガドリニア含有燃料棒の本数を減らすに
つれて運転サイクル初期の下部領域での出力ピーキング
は急速に増大する。このため、燃料集合体の下部領域で
のガドリニア含有燃料棒の本数の減少がある程度を越え
ると、運転サイクル初めで線出力密度が最も大きくなつ
てしまう。これを改善するためには下部領域での最も薄
いガドリニア濃度を零ではないがかなり小さな値にする
ことが望しい。つまり、燃料棒の下部領域の最低濃度
(ただし零ではない)のガドリニアは運転サイクルのご
く初期の下部領域の出力を抑えるだけの機能を有してい
る。これによつて軸方向出力ピーキングの燃焼度に対す
る変化をさらに理想的な形に近づけることが可能にな
る。
次に、ガドリニア含有燃料棒のうち、下部領域のガド
リニア濃度が最低の値を有する燃料棒を配置する位置
は、 (i)運転サイクルのごく初期において燃料集合体の下
部領域での反応度を効率よく抑える、及び (ii)中性子スペクトルが軟かくしかも中性子インポー
タンスが高い領域では、可燃性毒物をできるだけ少なく
する。
という方針で対処することが望ましい。すなわち、ウオ
ータロツドに隣接する位置などのように、飽和水領域に
近いところでガドリニア濃度を薄くすることが望まし
い。中性子束密度が高くてスペクトルが軟かい領域で
は、少量のガドリニアでも燃焼初期の反応度抑制効果が
大きい。そしてその少量のガドリニアは速やかに燃える
ので、運転サイクルのごく初期の反応度だけを抑えると
いう目的を容易に達成できる。また、中性子吸収後のガ
ドリニア核種による中性子吸収まで考えると、そのよう
な飽和水領域付近でガドリニアを少なくすることによつ
てガドリニアが燃えつきた後の反応度を大きくできるこ
とになる。
このような中性子スペクトルが軟かい領域を燃料集合
体間に多く作るためには、水ロツド領域を大きくした
(水ロツド本数の増加,水ロツド外径の増加)燃料集合
体が有効である。
なお、燃料集合体の上部領域と下部領域の濃縮度に関
しては、特公昭58−29878号公報のように上部領域の濃
縮度を下部領域のそれよりも高くすると、軸方向出力分
布が平坦化されて下部領域の出力ピーキングが小さくな
る。このような燃料集合体の下部領域での出力ピーキン
グの減少量は運転サイクルの燃焼度にあまり関係しない
ので、軸方向出力ピーキングの燃焼度に対する変化の形
を大きく変えず、運転サイクルの全期間にわたつてほぼ
一様に低くする効果がある。
〔実施例〕
以上の検討結果に基づいて得られた実施例を以下に説
明する。
沸騰水型原子炉に適用した本発明の好適な一実施例
を、第1図,第2図及び第3図に基づいて以下に述べ
る。
本実施例の燃料集合体10は、上部タイプレート11,下
部タイプレート12,複数の燃料棒13,複数の燃料スペーサ
14及び2本のウオータロツドWRを有している。各燃料棒
13及びウオータロツドWRは、上端部が上部タイプレート
11に支持され、下端部が下部タイプレート12に支持され
ている。燃料棒13は、内部に二酸化ウランの燃料ペレツ
トを充填している。燃料スペーサ14は、燃料棒13の相互
間の間隔を所定幅に保持するように各燃料棒13を支持し
ている。チヤンネルボツクス15は、上部タイプレート11
に取付けられ、燃料スペーサ14によつて束ねられた燃料
棒束の周囲を取囲んでいる。
燃料棒13は、燃料棒1〜4、G1及びG2の6種類が用い
られている。燃料棒13は、正方格子状で9行9列に配置
されている。2本のウオータロツドWRは、燃料集合体横
断面の中央部で、しかもチヤンネルボツクス15の対向す
る一対のコーナ部を結ぶ直線上に隣接して配置される。
ウオータロツドWRの外径は、燃料棒ピツチよりも大き
い。2本のウオータロツドWRは配置されている燃料棒13
と同じピツチで7本の燃料棒13が配置可能な領域を占有
している。すなわち、7本の燃料棒13が、2本のウオー
タロツドWRの配置によつて排除された形になつている。
このようなウオータロツドWRを配置した燃料集合体は特
開昭62−217186号公報の第1図,第7図及び第8図に示
されている。
燃料棒1〜4、G1及びG2のの軸方向における濃縮度及
びガドリニア濃度の分布は、第2図のようになつてい
る。各燃料棒は、燃料有効長部の下端から燃料有効長部
の軸方向全長の1/24までの範囲と、燃料有効長部の下端
を基準にして燃料有効長部の軸方向全長の22/24〜24/24
の範囲とに天然ウランが充填される。第2図の各燃料棒
において、斜線を付した部分が天然ウラン充填領域であ
る。燃料有効長部とは、燃料ペレツトが充填されている
領域を意味する。燃料棒1〜4はガドリニアを含んでい
ない。燃料棒G1及びG2は、ガドリニアを含んでおり、ガ
ドリニア含有燃料棒である。燃料棒G2の平均ガドリニア
濃度は、燃料棒G1のそれよりも小さい。燃料棒1〜4,G1
及びG2は、燃料有効長部の下端を基準にして燃料有効長
部の軸方向全長の1/24〜22/24の範囲が濃縮ウラン充填
領域となつている。燃料棒1,3,4,G1及びG2は、濃縮ウラ
ン充填領域でその軸方向の濃縮度が一様になつている。
燃料棒1,3,4,G1及びG2の濃縮ウラン充填領域での濃縮度
は、燃料棒1が4.85重量%、燃料棒3が3.90重量%、燃
料棒4が3.20重量%、燃料棒G1が4.20重量%及び燃料棒
G2が3.8重量%である。燃料棒2の濃縮ウラン領域での
濃縮度は、燃料有効長部の下端を基準にして、燃料有効
長部の軸方向全長の1/24〜11/24の範囲が4.20重量%、
燃料有効長部の軸方向全長の11/24〜22/24の範囲が4.85
重量%になつている。燃料棒G1及びG2のガドリニア濃度
分布は、以下に示す通りである。燃料棒G1は、燃料有効
長部の下端を基準とした場合、燃料有効長部の軸方向全
長の1/24〜11/24の範囲でガドリニア濃度が5.0重量%、
及び燃料有効長部の軸方向全長の11/24〜22/24の範囲で
ガドリニア濃度が45重量%である。燃料棒G2は、燃料有
効長部の軸方向全長の1/24〜11/24の範囲でガドリニア
濃度が0.0重量%燃料有効長部の軸方向全長の11/24〜22
/24の範囲でガドリニア濃度が3.5重量%である。天然ウ
ラン充填領域は、出力がもともと低いので、ガドリニア
を充填する必要がない。この領域にガドリニアを充填し
た場合、運転サイクル終了時に燃え残る恐れがある。燃
料有効長部の下端から燃料有効長部の軸方向全長の11/2
4の位置を基準にして、その位置より上方が上部領域で
あり、その位置より下方が下部領域である。本実施例で
は燃料棒G1が12本、燃料棒G2が4本用いられている。4
本の燃料棒G2は、内部に飽和水領域を形成するウオータ
ロツドWRに隣接する位置にそれぞれ配置される。12本の
燃料棒G1は、最外周から2列目に配置され、ウオータロ
ツドWR及びチヤンネルボツクス15に隣接して配置されて
いない。チヤンネルボツクス15は、燃料集合体10内の冷
却水流路を画定すると共に、燃料集合体10が炉心内に装
荷されたときに燃料集合体10間に形成される水ギヤツプ
(飽和水領域)を画定するものである。すなわち、燃料
棒G1は、燃料集合体10が炉心内に装荷されている状態で
形成される飽和水領域付近に配置されていない。
燃料集合体10内のガドリニアは、燃料集合体10の上部
領域が4.5重量%×12本+3.5重量%×4本=68であるの
に対し、燃料集合体10の下部領域は5.0重量%×12本+
0.0重量%×4本=60と少ない。また、燃料棒G1及びG2
を上部及び下部領域に分割したとき、ガドリニア含有燃
料棒内での最高ガドリニア濃度(5重量%)及び最低ガ
ドリニア濃度(0.0重量%)は、いずれも下部領域に存
在している。前述の最高及び最低ガドリニア濃度は、燃
料集合体の上部領域で濃縮ウラン充填領域には存在しな
い。さらに最低濃度のガドリニアを含む燃料棒G2は、ガ
ドリニア燃焼後のガドリニアからの変換核種による反応
度低下効果が大きいウオータロツドWRに隣接して配置さ
れ、反応度の低下を最小としている。本実施例では、最
大線出力密度を低下するため、燃料集合体の下部領域の
平均濃縮度を上部領域のそれよりも0.2重量%小さくし
ている。
第4図は、本実施例の効果を説明するために用いた燃
料集合体であり、特開昭62−217186号公報の燃料集合体
でガドリニア濃度及び濃縮度分布とも上下一様にした燃
料集合体の構成を示している。この燃料集合体16は第5
図に示す燃料棒1,22,23,4,G3及びG4を配置したものであ
る。燃料棒1,22,23,4,G3及びG4は、上端部及び下端部と
の天然ウラン充填領域間における領域の濃縮度が4.85,
4.40,3.80,3.20.4.40及び3.80重量%である。燃料棒G3
及びG4は、ガドリニアを含んでおり、ガドリニアの濃度
が4.50及び3.50重量%である。燃料集合体10及び16を装
荷した炉心の最大線出力密度の燃焼度に対する変化を第
6図に、炉心平均ボイド率の燃焼度に対する変化を第7
図に示す。本実施例の燃料集合体10は、軸方向における
上部領域のガドリニア量を下部領域のそれよりも大きく
し、ガドリニア含有燃料棒内で最大及び最低のガドリニ
ア濃度が下部領域にだけ存在するので、運転サイクル中
期以前における燃料集合体の下部領域での出力ピーキン
グを燃料集合体16に比べて高く保つことが可能であり、
運転サイクル前半の炉心平均ボイド率も第7図に実線で
示すように点線で示す燃料集合体16よりも大きな値で一
定に保持できるようになる。これによつて燃料集合体10
におけるスペクトルシフト効果が増大し、運転サイクル
未での実効増倍率は本実施例の方が燃料集合体16に比べ
て0.3%Δk高くなる。これは所望天然ウラン量を約1
%削減できる効果があることを示す。燃料集合体10は、
最も大きな最大線出力密度を燃料集合体16における最も
大きな最大線出力密度MLよりも小さくできる。
U.S.P.4,587,090のFig.3Bに示す下部領域のガドリニ
ア濃度が4.5重量%で上部領域のガドリニア濃度が3.5重
量%の燃料棒G2及び下部領域で0.0重量%及び上部領域
で4.5重量%のガドリニア濃度を有する燃料棒G3の概念
を燃料集合体16に適用した場合を考える。すなわち、燃
料集合体16において、燃料棒G3のガドリニア濃度の分布
をU.S.P.4,587,090は燃料棒G2のように替え、燃料棒G4
のガドリニア濃度の分布をU.S.P.4,587,090の燃料棒G3
のように替えた燃料集合体を想定する。このように想定
した燃料集合体を原子炉に装荷して運転を開始した場
合、最大線出力密度及び炉心平均ボイド率は以下のよう
に変化する。すなわち、想定した燃料集合体の最大線出
力密度は、第6図において、約6GWd/tの位置(破線と実
線が交差する点P)に到達するまでは実線と破線との間
を推移し、点P以降では破線に沿つて推移する。想定し
た燃料集合体の炉心平均ボイド率も最大線出力密度と同
様に変化する。このような特性が想定した燃料集合体で
生じる理由は、ガドリニア含有燃料棒内の最高ガドリニ
ア濃度(4.5重量%)が、燃料棒G2の下部領域及び燃料
棒G3の上部領域に存在するためである。
本実施例の燃料集合体10では、ガドリニア含有燃料棒
内の最高ガドリニア濃度Gmax(例えば5.0重量%)が燃
料棒G1の下部領域(詳細には下部領域内の濃縮ウラン充
填領域)に存在し、ガドリニア含有燃料棒内の最低ガド
リニア濃度Gmin(例えば0.0重量%)が燃料棒G2の下部
領域(詳細には下部領域内の濃縮ウラン充填領域)に存
在しており、最高ガドリニア濃度Gmax及び最低ガドリニ
ア濃度Gminが燃料棒G1及びG2の上部領域(詳細には上部
領域内の濃縮ウラン充填領域)に存在していない。この
ため、燃料集合体は、U.S.P.4,587,090のFig.3Bに基づ
いて想定した前述の燃料集合体よりも最も大きな値を有
する最大線出力密度を下げることができる。また、燃料
集合体10は、前述の想定した燃料集合体に比べて運転サ
イクル前半での下部領域の出力ピーキング及び炉心平均
ボイド率を高い値に維持できるので、想定した燃料集合
体よりもスペクトルシフトの効果が増大する。なお、本
実施例において、各ガドリニア含有燃料棒(燃料棒G1及
びG2)の上部領域(特に上部領域での濃縮ウラン充填領
域)のガドリニア濃度は、最高ガドリニア濃度Gmaxと最
低ガドリニア濃度Gminとの間の値を有している。
下部領域に最高ガドリニア濃度Gmaxを有する燃料棒G1
が飽和水領域から離れた外側から2層目の中性子スペク
トルの硬い領域に配置されているので、燃料棒G1内のガ
ドリニアの機能を運転サイクル末期まで発揮させること
ができる。燃料棒G1の上部及び下部領域のガドリニア
は、運転サイクル終了時に消滅する。本実施例のよう
に、燃料棒G1よりもガドリニア濃度が低くしかも下部領
域よりも上部領域でガドリニア濃度が高い燃料棒G2をウ
オータロツドWRに隣接して配置した場合に、炉停止余裕
を最も大きくできしかもスペクトルの効果を最大にでき
る。燃料棒G2は、燃料集合体10の上部領域のガドリニア
量を下部領域のそれよりも大きくする機能を有してお
り、燃料集合体10にスペクトルシフトを生じさせる機能
を有している。
各燃料棒の上下端部に配置された天然ウラン領域は、
炉心上方及び下方に漏洩する中性子量を低減させる効果
を有し、燃料経済性を向上させる。
本実施例では、燃料棒13は、2本のウオータロツドWR
を取囲むように燃料集合体の外側から三層目までに環状
に配列されている。2本のウオータロツドWRは、燃料集
合体横断面の中央部であつて、燃料棒13が3行3列に配
置できる領域に配置されている。2本のウオータロツド
WRの太さは、上記の領域内に配置できる大きさである。
これにより、ウオータロツドWRを2本設置したにもかか
わらず、前述の燃料棒13が3行3列に配置できる領域内
でウオータロツドWRの両脇で2本のウオータロツドWRの
中心を結ぶ直線と直角な方向に2本の燃料棒13を配置す
ることができる。このため、前述したように排除された
燃料棒13の本数は7本である。よつて、装荷できる燃料
の物質の量を燃料棒1本分ほど多くできる。また、2本
のウオータロツドWRを燃料集合体10の中央に設置してい
るので、燃料集合体10の中央で発生する核分裂中性子
を、よく減速し熱中性子束を大きくして、燃料集合体10
中央部の熱中性子束を高め、燃料集合体10内の熱中性子
束分布を平坦化している。また、燃料集合体10内の燃料
棒13およびウオータロツドWRの配置は、燃料集合体10の
中心についての回転対称配置から、大きくはずれていな
いので、濃縮度の等しい燃料棒13をほぼ回転対称の位置
に配置できる。
沸騰水型原子炉に適用した本発明の他の実施例である
燃料集合体を第15図及び第16図に基づいて説明する。本
実施例の燃料集合体17は、燃料集合体10の燃料棒2を、
濃縮ウラン充填領域の濃縮度が4.40重量で軸方向に一様
な燃料棒22に替えしかも燃料棒G1を濃縮度4.40重量%に
高めた燃料棒G5に替えたものである。燃料集合体17の他
の構成は、燃料集合体10と同じである。
燃料集合体17は、燃料集合体10と同じ効果を生じる。
更に、燃料集合体17は、燃料棒22を用いている関係上、
燃料集合体10に比べて最大線出力密度は2%ほど増加す
るが、スペクトルシフト効果も大きくなつて運転サイク
ル未実効増倍率をさらに0.05%Δk向上させることが可
能になる。
また、燃料集合体17によれば、燃料集合体10よりも炉
停止余裕が向上する。これは、燃料集合体17の上部領域
の濃縮度が燃料集合体10よりも低いため、冷温停止時の
反応度上昇量が少なくなるからである。さらに注目すべ
きことは、本実施例では、燃料集合体10において濃縮
度、ガドリニア分布を上下一様とした場合よりも炉停止
余裕がよくなることである。上下濃縮分布が同じ条件の
もとでは、上部領域のガドリニア分布が同じならば、下
部領域のガドリニアを減らして下部領域の反応度を高く
した方が炉停止余裕は大きくなる。
本発明の他の実施例である燃料集合体を第17図及び第
18図に示す。
本実施例の燃料集合体18は、燃料集合体10の最低ガド
リニア濃度Gminを0.0重量%から1.0重量%に変えたもの
である。すなわち、燃料集合体18は、燃料棒G2の下部領
域のガドリニア濃度を1.0重量%にした燃料棒G6を有し
ている。4本の燃料棒G6は、燃料棒G2と同様にウオータ
ロツドWRに隣接した状態、すなわち広い飽和水領域に面
しているため、熱中性子束密度が高い。このため、少量
のガドリニアであつても比較的大きな反応度抑制効果が
得られる。また、この燃料棒G6の上部領域のガドリニア
濃度も他のガドリニア含有燃料棒(燃料棒G1)の上部領
域のガドリニア濃度に比べて小さくしてあり、運転サイ
クル末期にガドリニアが燃え残ることがないようにして
ある。複数のウオータロツドWR配置の1つの目的は、燃
料集合体内の出力分布を平坦化することである。ほとん
どのガドリニアが燃えてつきて出力が大きくなつた時点
で、ウオータロツドWR付近の燃料棒G6内のガドリニアが
完全に燃えつきているようにすることで、出力分布平坦
化効果を悪化させることなく、運転サイクル初期の反応
度抑制効果を大きくしている。なお、本実施例では、燃
料集合体18の上部領域でのガドリニア量が4.5重量%×1
2+3.5重量%×4=68、下部領域でのガドリニア量が5.
0重量%×12+1.0重量%×4=64であり、上部領域より
も下部領域でガドリニア量が少ない。燃料集合体18は、
燃料集合体10と同様な効果を生じる。特に燃料集合体18
は、燃料集合体10に比べて燃料棒G6の作用により運転サ
イクル初期における軸方向出力ピーキングを抑えること
ができ、線出力密度が低くなる。この結果、運転サイク
ルを通じての最大線出力密度は燃料集合体10よりも3%
低くなる。一方、燃料集合体18の下部領域のガドリニア
は若干増え、出力分布も全搬的に平坦化する関係上、ス
ペクトルシフト効果が弱くなる。従つて、運転サイクル
末期での実効増倍率は0.1%Δkほど下がる。しかし、
第4図の濃縮度が上下一様な燃料集合体16を基準にする
と、最大線出力密度が3%下がるにもかかわらず、サイ
クル未実効増倍率は0.2%Δk大きくなる。
本発明の他の実施例である燃料集合体を第19図及び第
20図に基づいて説明する。
本実施例の燃料集合体19は、中央部に横断面が十字型
のウオータロツドWR1を有するもので、燃料棒1−4,G1
及びG7を配置したものである。ウオータロツドWR1は燃
料棒5本分の領域を十分に使い、燃料集合体18と同じウ
オータロツド面積を確保している。ガドリニア含有燃料
棒は燃料棒G1及びG7で16本あり、そのうちの12本の燃料
棒G1は上部領域に4.5重量%、下部領域に5.0重量%のガ
ドリニアを混入している。残る4本の燃料棒G7はウオー
タロツドWR1に隣接する位置に配し、上部領域にだけ3.5
重量%のガドリニアを混入している。最高ガドリニア濃
度5.0重量%及び最低ガドリニア濃度0重量%のガドリ
ニアはいずれも燃料集合体19の下部領域に存在しており
上部領域に存在していない。また、ガドリニア量は、燃
料集合体19としては下部領域の方が少ない。濃縮度は上
部領域よりも下部領域を低くしてあるが、上部及び下部
領域の平均濃縮度差は0.2重量%であり、燃料集合体10
の場合と同じである。燃料集合体19は、燃料集合体10と
同じ効果を生じる。しかし本実施例では、燃料集合体10
よりも燃料棒本数が2本多いので、平均の線出力密度が
2%ほど低くなる。このため、燃料集合体10よりも最大
線出力密度を低く抑えられる。
この燃料集合体19を装荷した炉心の特性は、燃料集合
体10の場合とほぼ同じである。燃料集合体19で、濃縮度
及びガドリニア分布を軸方向一様にしたものに対する特
性改善効果も燃料集合体10と比較して改善効果が同程度
である。
なお、再処理燃料が商業用軽水炉において多量に利用
できる場合は、ウラン燃料の代りにプルトニウム燃料を
用いても同様の効果が得られる。
本発明の他の実施例である燃料集合体を第21図及び第
22図に基づいて以下に説明する。本実施例の燃料集合体
20は、特開昭52−50498号公報及び特開昭60−22409号公
報に示された軸方向長さの短かい燃料棒を有する燃料集
合体に燃料集合体10の概念を適用したものである。燃料
集合体20は、燃料集合体10のすべての燃料棒を第22図に
示す9種類の燃料棒に替えたものである。燃料棒31〜35
及びG8〜G11が、第20図のように配置されている。すべ
ての燃料棒は、燃料有効長部の下端から燃料有効長部の
軸方向全長の1/24の位置までの範囲に天然ウランが充填
される。燃料棒31,33〜35及びG8〜G11は、燃料有効長部
の軸方向全長の22/24から燃料有効長部の上端までの範
囲にも天然ウランが充填されている。燃料棒31,33〜35
及びG8〜G11は、上端部及び下端部の天然ウラン充填領
域の間が濃縮ウラン充填領域となつている。燃料棒31,3
4,35及びG9〜G11の濃縮ウラン充填領域の濃縮度は、4.8
wt%,3.7wt%,3.0wt%,3.9wt%,3.9wt%,3.9wt%及び3.
9wt%であり、軸方向で一様である。燃料棒33は、燃料
有効長部の下端を基点として燃料有効長部の軸方向全長
の11/24で濃縮ウラン充填領域が上部及び下部領域に分
割される。その上部領域の濃縮度は4.8wt%その下部領
域の濃縮度は4.1wt%である燃料棒G8〜G11は、濃縮ウラ
ン充填領域にガドリニアを含んである。燃料棒G9は、濃
縮ウラン充填領域の全体にわたつて3.5wt%のガドリニ
アを含んである。燃料棒G8,G10及びG11は、燃料棒33と
同じ位置で濃縮ウラン充填領域が上部及び下部領域に分
割される。燃料棒G8は、その上部領域に4.5wt%、その
下部領域に5.5wt%のガドリニアを含む。燃料棒G10は、
その上部領域に3.5wt%、その下部領域に1.0wt%のガド
リニアを含む。燃料棒G11は、その上部領域に4.5wt%の
ガドリニアを含んでいるが、その下部領域にガドリニア
を含んでいない。燃料棒32は、燃料有効長部の上端が、
燃料有効長の下端を基点にした場合、他の燃料棒におけ
る燃料有効長部の軸方向全長の15/24の位置にある。燃
料棒32の軸方向長は、他の燃料棒のそれよりも短かい。
すべての燃料棒32は、最外周から2列目に位置してい
る。
本実施例は、第1図の実施例と同様に、燃料棒の上部
及び下部領域のガドリニア濃度のうち最高のガドリニア
濃度を有する領域及び最低のガドリニア濃度を有する領
域が燃料集合体の下部領域に存在し、しかも燃料集合体
の上部領域のガドリニア量がその下部領域におけるその
量よりも多いので、第1図の実施例と同様な効果を得る
ことができる。特に、本実施例は、第23図に示す特性を
得ることができる。第23図は、燃料集合体22を装荷した
炉心の軸方向出力ピーキングの燃焼度に対する変化を示
している。運転サイクル前半の軸方向の出力ピーキング
がほぼ一定で、第11図の右側に示した理想状態に近い特
性となる。このため、燃料集合体10に比べてスペクトル
シフトの効果が増大し、燃料経済性がより向上する。
なお、燃料集合体20において、濃縮分布及びガドリニ
ア濃度分布に関する上部及び下部領域の境界位置を燃料
有効長部の下端から燃料有効長部の8/24〜12/24の範囲
に設定しても本実施例と同等の特性が得られる。
更に、軸方向長の短かい燃料棒を用いるので、燃料集
合体の上端部での圧力損失が低下し、しかも炉停止余裕
が更に向上する。
本発明の他の実施例である燃料集合体24を第24図に基
づいて説明する。本実施例の燃料集合体24は、燃料集合
体20に用いられた9種類の燃料棒13を燃料集合体20と同
様に配置している。燃料集合体24は、2本のウオータロ
ツドWR1及びWR2を中央部に配置している。2本のウオー
タロツドWR1及びWR2は、燃料集合体10の2本のウオータ
ロツドWRと同様に7本の燃料棒13が配置可能な領域を占
有している。しかしながら、2本のウオータロツドWR1
及びWR2の合計横断面積は、2本のウオータロツドWRの
合計横断面積よりも大きい。ウオータロツドWR1の横断
面形状は円形をしており、ウオータロツドWR2の横断面
形状はウオータロツドWR1の一部の円弧が中心側に押込
まれた形状をしている。
燃料集合体24と同様な2本のウオータロツドWR1及びW
R2を有する燃料集合体が、特願昭62−289349号の明細書
10頁の15行から29頁の15行及び第1図〜第5図に示され
ている。燃料集合体24は、特願昭62−289349号の上記部
分に示された燃料集合体と同じ効果を得ることができ
る。燃料集合体24は、燃料集合体20と同じ効果も生じ
る。更に、燃料集合体24は、燃料集合体20に比べてボイ
ド係数絶対値が小さくなる。
本発明の他の実施例である燃料集合体を、第25図に示
す。本実施例の燃料集合体25は、燃料集合体20の燃料棒
33を燃料棒36に替えたものである。燃料棒36は、燃料有
効長部の下端を基点として燃料有効長部の軸方向全長の
8/24の位置で濃縮ウラン充填領域を上部領域と下部領域
に分割している。この分割位置は、燃料棒G8,G10及びG1
1での上部領域と下部領域の分割位置よりも低い。その
上部及び下部領域の濃縮度は、燃料棒33の上部及び下部
領域の濃縮度に等しい。燃料集合体25は、第26図に示す
各燃料棒を有する。
燃料集合体25は、燃料集合体20と同様な効果を生じ
る。燃料集合体25は、燃料集合体20に比べるとわずかに
軸方向出力ピーキングが減少する。しかし、反応度等は
ほとんど変らない。
第27図及び第28図は、本発明の他の実施例である燃料
集合体を示している。本実施例の燃料集合体26は、燃料
集合体20に用いられる燃料棒G8,G10及びG11の上部領域
と下部領域の境界位置を燃料棒32の燃料有効長部の上端
位置と同じくした燃料棒G12〜G14を用いたものである。
燃料棒G12〜G14の上部及び下部領域のガドリニア濃度
は、燃料棒G8,G10及びG11の上部及び下部領域のガドリ
ニア濃度にそれぞれ等しい。
燃料集合体26は、燃料集合体20と同様な効果を生じ
る。
本実施例特に、燃料集合体26は、燃料集合体20に比べ
ると軸方向出力ピーキングが2%程度減少する。燃料集
合体26は、スペクトルシフトの効果が燃料集合体20より
も小さくなるが、ガドリニアの含有量が減るので反応度
はほとんど変わらない。
以上述べた本発明の実施例である各燃料集合体の燃焼
度OGWd/t(新燃料)の状態で装荷してなる沸騰水型原子
炉の炉心は、炉心内に存在するガドリニアを含む燃料棒
の上部及び下部領域のうちで最大濃度のガドリニアを含
む領域及び最低濃度のガドリニアを含む領域を炉心の下
部領域に有している。それらの領域、すなわち最大及び
最低濃度のガドリニアを含む領域は、炉心の上部領域に
存在しない。炉心の上部領域のガドリニア量は、炉心の
下部領域のそれよりも大きい。1つの運転サイクルに対
する原子炉運転を開始する時点では、例えば、1回目,2
回目及び3回目の運転サイクルでの運転を経験しようと
する燃料集合体が炉心内に存在する。2回目及び3回目
の運転サイクルを経験しようとする燃料集合体は、ガド
リニアを含んでいない。1回目の運転サイクルでの運転
を経験しようとする燃料集合体が、燃焼度OGWd/tのガド
リニアを含有する燃料集合体である。
前述した燃料集合体以外の構成を有する燃料集合体で
構成され、しかも上記した機能を有する沸騰水型原子炉
の炉心を、第29図に示す。第29図は、炉心横断面の1/4
を示している。本実施例の炉心37は、ある運転サイクル
の運転を開始する前で炉心への燃料集合体の交換作業が
完了した時点で、第1運転サイクル目の運転を経験しよ
うとする燃料集合体27及び28、第2運転サイクル目の運
転を経験しようとする燃料集合体29,第3運転サイクル
目の運転を経験しようとする燃料集合体30、及び第4運
転サイクル目の運転を経験しようとする燃料集合体38を
備えている。第28図は升目内の数字は、経験しようとす
る運転サイクルの数を示している。例えば、数字の1
は、第1運転サイクルの運転を経験しようとする新しい
燃料集合体27及び28を示している。燃料集合体38は、炉
心37の最外周の位置している。炉心37の大部分の領域
に、燃料集合体27,28,29及び30が装荷される。炉心37の
中央部に、原子炉運転中に出力調節を行う制御棒が挿入
される9個のコントロールセル39が存在する。
燃料集合体27及び28は、燃料集合体10とほとんど同じ
構成を有している。燃料集合体10と異なる点は、燃料集
合体27がガドリニア含有燃料棒として第30図に示す複数
の燃料棒40を有し、燃料集合体28がガドリニア含有燃料
棒として第30図に示す複数の燃料棒41及び42を有してい
ることである。燃料集合体28及び29は、第30図に示す燃
料棒以外のガドリニア含有燃料棒を有していない。第30
図は、燃料棒40,41及び42のガドリニア濃度分布のみを
示し、それらの濃縮度分布を省略している。燃料棒40
は、上部領域に4.5重量%及び下部領域に5.0重量%のガ
ドリニアを含んである。燃料棒41は、軸方向に一様な濃
度(4.0重量%)のガドリニアを含む。燃料棒42は、上
部領域に4.0重量%のガドリニアを含み下部領域にガド
リニアを含んでいない。燃料棒40及び42における上部領
域と下部領域の境界の位置は、燃料集合体10の燃料棒G1
及びG2におけるその境界の位置と同じである。燃焼度OG
Wd/tの新しい燃料集合体27及び28は、炉心37内に均一に
分散するように配置される。
前述した燃料集合体10及び20等を装荷してなる炉心
は、ガドリニアを含む燃料棒の上部及び下部領域のうち
で最大濃度のガドリニアを含む領域及び最低濃度のガド
リニアを含む領域を炉心の下部領域に有し、しかも上部
領域のガドリニア量が下部領域のそれよりも大きい炉心
を1種類の新しい燃料集合体を装荷して構成するのに対
して、炉心37はその炉心を2種類の新しい燃料集合体27
及び28を装荷することにより構成するものである。
炉心37は、燃料集合体10を装荷した炉心と同様な効果
を得ることができる。本実施例のように複数種類の新し
い燃料集合体を用いることによつて、炉心の最大線出力
密度及び炉停止余裕等を満足させるためにより細かな調
整が可能となり、炉心構成に柔軟性が増す。燃料集合体
27及び28のガドリニア分布が簡素化できるので、それら
の製造が容易になる。
本発明の他の実施例である燃料集合体を以下に説明す
る。本実施例の燃料集合体は、燃料集合体10の燃料棒G1
及びG2を第31図の燃料棒43に替えたものである。すなわ
ち、ガドリニアを含む燃料棒43は、その内部に充填され
る燃料ペレツトの半径方向におけるガドリニアの濃度分
布を上部及び下部領域で変えたものである。燃料棒43を
用いた本実施例によつても、燃料集合体10で解決できる
課題を解消することができる。燃料棒43の構成を具体的
に説明する燃料棒43は、ガドリニアの濃度が、上部領域
(領域A)、下部領域の中央部(領域B)及び下部領域
の周辺部(領域C)で第31図のように異なつている。上
部領域と下部領域の境界は、燃料棒G1と同じレベルに位
置する。領域Bと領域Cの境界は、それぞれの領域の横
断面積が等しくなるよう燃料ペレツト中心から燃料ペレ
ツト半径の0.7倍の位置にある。本実施例の特徴は、燃
料棒下部領域の単位体積あたり平均ガドリニア存在量
は、上部領域のそれより少なくなつていることと、ガド
リニア濃度の最大値Gmaxを示す領域及び最小値Gminを示
す領域がいずれも下部領域に存在していることである。
また、スペクトルシフト運転を達成するため、燃料棒下
部領域のガドリニア濃度は、外表面に面する領域が最小
値に、中央領域が最大値になるように配置している。
本実施例の燃料集合体を用いることで複数のガドリニ
ア含有燃料棒で達成されるガドリニア含有燃料棒本数及
びガドリニア濃度の上下領域差を、一種類の燃料棒で実
現できるメリツトがある。
本実施例の他の例として、燃料棒上部領域をペレツト
半径方径に分割することも考えられる。この場合も、上
部領域のそれぞれのガドリニア濃度Gi(i;分割数)が Gmin<Gi<Gmax の関係を満足するようにすれば、本実施例と同様な効果
が得られる。
第32図及び第33図に示す他の実施例である燃料集合体
44は、燃料棒43の概念を適用した燃料棒G15及びG16を用
いたものである。燃料棒G15及びG16は、ガドリニアを含
んでいる。
燃料集合体44は、燃料集合体10と同様な効果を生じ
る。しかしながら、燃料集合体44とは、燃料集合体10に
比べて、スペクトルシフトによる反応度抑制期間が短く
なるため、省ウラン効果は、小さくなる。運転サイクル
中期以降の最大線出力密度は、燃料集合体10よりも減少
する。
〔発明の効果〕
本発明によれば、最大線出力密度を増大させることな
くスペクトルシフト効果を増大できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の好適な一実施例である燃料集合体の横
断面を示し第3図のI−I断面図、第2図は第1図に示
された各燃料棒の濃縮度及びガドリニア濃度分布を示す
説明図、第3図は第1図の燃料集合体の縦断面図、第4
図は第1図の燃料集合体の効果を説明するために想定し
た燃料集合体の横断面図、第5図は第4図に示された各
燃料棒の濃縮度及びガドリニア濃度分布を示す特性図、
第6図は第1図の燃料集合体に関する燃焼度と最大線出
力密度との関係を示す特性図、第7図は第1図の燃料集
合体に関する燃焼度と炉心平均ボイド率との関係を示す
特性図、第8図はガドリニア濃度分布と炉心特性との関
係を示す特性図、第9図は燃焼度と軸方向出力ピーキン
グ係数との関係を示す特性図、第10図は軸方向における
相対出力の分布を示す特性図、第11図は軸方向出力分布
の最適化を示す説明図、第12図及び第14図は燃焼度と無
限増倍率との関係を示す特性図、第13図は軸方向ガドリ
ニア濃度による軸方向出力ピーキングの変化を示す説明
図、第15図,第17図,第19図,第21図,第24図,第25
図,第27図及び第32図は本発明の他の実施例である燃料
集合体の横断面図、第16図は第15図に示された各燃料棒
の濃縮度及びガドリニア濃度分布を示す特性図、第18図
は第17図に示された各燃料棒の濃縮度及びガドリニア濃
度分布を示す特性図、第20図は第19図に示された各燃料
棒の濃縮度及びガドリニア濃度分布を示す特性図、第22
図は第21図に示された各燃料棒の濃縮度及びガドリニア
濃度分布を示す特性図、第23図は第21図の燃料集合体に
対する燃焼度と軸方向出力ピーキングの関係を示す特性
図、第26図は第25図に示された各燃料棒の濃縮度及びガ
ドリニア濃度分布を示す特性図、第28図は第27図に示さ
れた各燃料棒の濃縮度及びガドリニア濃度分布を示す特
性図、第29図は本発明の原子炉炉心の1/4横断面図、第3
0図は第29図の炉心に装荷されるガドリニア含有燃料棒
の構成図、第31図は本発明の他の実施例である燃料集合
体に用いられるガドリニア含有燃料棒の他の実施例の構
成図、第33図は第32図に示された各燃料棒の濃縮度及び
ガドリニア濃度分布を示す特性図である。 10,16〜19,20,24〜28,44……燃料集合体、11……上部タ
イプレート、12……下部タイプレート、13……燃料棒、
15……チヤンネルボツクス、37……炉心、WR……ウオー
タロツド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 別所 泰典 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社日 立製作所エネルギー研究所内 (72)発明者 中島 章喜 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社日 立製作所エネルギー研究所内 (72)発明者 丸山 博見 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社日 立製作所エネルギー研究所内 (72)発明者 小沢 通裕 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 中村 光也 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (56)参考文献 特開 昭59−84184(JP,A) 特開 昭59−220674(JP,A) 特開 昭60−242392(JP,A) 特開 昭62−276494(JP,A) 特開 昭63−113391(JP,A) 特開 昭63−204193(JP,A)

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】核燃料物質を含み可燃性毒物を含まない複
    数の第1燃料棒と、前記核燃料物質及び前記可燃性毒物
    を含む複数の第2燃料棒とを有する燃料集合体におい
    て、可燃性毒物量は燃料集合体の上部領域よりもその下
    部領域で少なく、各各の前記第2燃料棒を上部及び下部
    領域に分割した場合に、分割された前記第2の燃料棒の
    各領域のうち、最高可燃性毒物濃度Gmaxの領域及び最低
    可燃性毒物濃度Gminの領域が燃料集合体の下部領域に位
    置していることを特徴とする燃料集合体。
  2. 【請求項2】前記最低可燃性毒物濃度Gminが0である請
    求項1の燃料集合体。
  3. 【請求項3】前記最低可燃性毒物濃度GminがGmin>0を
    満足している請求項1の燃料集合体。
  4. 【請求項4】燃料集合体の下部領域の平均濃縮度がその
    上部領域の平均濃縮度よりも小さい請求項1の燃料集合
    体。
  5. 【請求項5】前記第2燃料棒の前記上部領域の可燃性毒
    物濃度GがGmin<G<Gmaxの条件を満足している請求項
    1の燃料集合体。
  6. 【請求項6】核燃料物質を含み可燃性毒物を含まない複
    数の燃料棒と、前記核燃料物質及び前記可燃性毒物を含
    む複数の燃料棒と、燃料棒間に配置される水ロツドとを
    備えた燃料集合体において、可燃性毒物量は燃料集合体
    の上部領域よりも下部領域で少なく、前記核燃料物質及
    び前記可燃性毒物を含む複数の前記燃料棒が、第1燃料
    棒と前記第1燃料棒よりも平均可燃性毒物濃度が小さい
    第2燃料棒とを有し、前記第2燃料棒が前記水ロツドに
    隣接して配置され、各々の前記第1及び第2燃料棒を上
    部及び下部領域に分割した場合に、分割された前記第1
    及び第2燃料棒の各領域のうち、最高可燃性毒物濃度G
    maxの領域及び最低可燃性毒物濃度Gminの領域が燃料集
    合体の下部領域に位置していることを特徴とする燃料集
    合体。
  7. 【請求項7】前記第1燃料棒の下部領域の可燃性毒物濃
    度が前記最高可燃性毒物濃度Gmaxであり、前記第2燃料
    棒の下部領域の可燃性毒物濃度が前記最低可燃性毒物濃
    度Gminである請求項6の燃料集合体。
  8. 【請求項8】前記第1燃料棒が、燃料集合体の最外周の
    燃料棒配置領域及び前記水ロツドに隣接した燃料棒配置
    領域以外の燃料棒配置領域に配置されている請求項6の
    燃料集合体。
  9. 【請求項9】前記第1及び第2燃料棒の前記上部領域の
    可燃性毒物濃度Gが、Gmin<G<Gmaxの条件を満足して
    いる請求項6の燃料集合体。
  10. 【請求項10】前記第1燃料棒は下部領域の可燃性毒物
    濃度が上部領域のそれよりも大きく、前記第2燃料棒は
    下部領域の可燃性毒物濃度が上部領域のそれよりも小さ
    い請求項6の燃料集合体。
  11. 【請求項11】核燃料物質を含み可燃性毒物を含まない
    複数の第1燃料棒と、前記核燃料物質及び前記可燃性毒
    物を含む複数の第2燃料棒と、前記第1及び第2燃料棒
    よりも軸方向の長さが短い第3燃料棒とを備え、可燃性
    毒物量は燃料集合体の上部領域よりもその下部領域で少
    なく、各々の前記第2燃料棒を上部及び下部領域に分割
    した場合に、分割された前記第2燃料棒の各領域のう
    ち、最高可燃性毒物濃度Gmaxの領域及び最低可燃性毒物
    濃度Gminの領域が燃料集合体の下部領域に位置している
    燃料集合体。
  12. 【請求項12】核燃料物質を含み可燃性毒物を含まない
    複数の第1燃料棒と、前記核燃料物質及び前記可燃性毒
    物を含む複数の第2燃料棒とを備え、可燃性毒物量は燃
    料集合体の上部領域よりもその下部領域で少なく、前記
    第2燃料棒が前記可燃性毒物の含有量のことなる上部及
    び下部領域に分割されると共に前記下部領域が前記可燃
    性毒物の含有量のことなる中央領域とそれを取囲む周辺
    領域とに分割され、分割された複数の前記第2燃料棒の
    各領域のうち、最高可燃性毒物濃度Gmaxの領域及び最低
    可燃性毒物濃度Gminの領域が燃料集合体の下部領域に位
    置している燃料集合体。
  13. 【請求項13】核燃料物質及び前記可燃性毒物を含む複
    数の燃料棒を有する複数の燃料集合体が装荷された原子
    炉の炉心において、可燃性毒物量は炉心の上部領域より
    もその下部領域で少なく、各々の前記燃料棒を上部及び
    下部領域に分割した場合に、分割された前記燃料棒の各
    領域のうち、最高可燃性毒物濃度Gmaxの領域及び最低可
    燃性毒物濃度Gminの領域が炉心の下部領域に位置してい
    ることを特徴とする原子炉の炉心。
  14. 【請求項14】前記燃料集合体が、核燃料物質を含み可
    燃性毒物を含まない複数の1燃料棒と、前記核燃料物質
    及び前記可燃性毒物を含む複数の第2燃料棒とを備え、
    可燃性毒物量は燃料集合体の上部領域よりもその下部領
    域で少なく、各々の前記第2燃料棒を上部及び下部領域
    に分割した場合に、分割された前記第2燃料棒の各領域
    のうち、最高可燃性毒物濃度Gmaxの領域及び最低可燃性
    毒物濃度Gminの領域が燃料集合体の下部領域に位置して
    いる燃料集合体である請求項13の原子炉の炉心。
  15. 【請求項15】前記燃料集合体が、前記最高可燃性毒物
    濃度Gmaxの領域が下部領域にある前記燃料棒を有する第
    1燃料集合体と、前記最低可燃性毒物濃度Gminの領域が
    下部領域にある前記燃料棒を有する第2燃料集合体とを
    含んでいる請求項13の原子炉の炉心。
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