JPH08122164A - 挿入形検出器 - Google Patents

挿入形検出器

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JPH08122164A
JPH08122164A JP25702694A JP25702694A JPH08122164A JP H08122164 A JPH08122164 A JP H08122164A JP 25702694 A JP25702694 A JP 25702694A JP 25702694 A JP25702694 A JP 25702694A JP H08122164 A JPH08122164 A JP H08122164A
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bracket
detector
wall
panel
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JP25702694A
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Inventor
Koichi Sekine
浩一 関根
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Azbil Corp
Original Assignee
Azbil Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パネルに対し簡単かつ強固に取付けることが
でき、しかも緩みが生じにくい挿入形検出器を得るこ
と。 【構成】 係合部55を備えた検出器本体31と、この
検出器本体31に突設されパネル5の挿入孔5aから測
定対象空間6内に配置される保護管32と、この保護管
32の先端部内に収容されたセンサ41,42と、前記
パネル5に取付けられるブラケット70とを備え、この
ブラケット70に前記係合部55とロックする被係合部
74を設けた挿入形検出器において、前記ブラケット7
0の先端壁と、前記保護管32の周囲でこの先端壁73
A,73Bに対向する前記検出器本体31の突当壁46
aとの間に配置し、ロック位置において前記先端壁73
A,73Bと前記突当壁46aとを予圧するシール材を
具備したこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、工業用の電子式温湿
度計等の挿入形検出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図21は、実開昭58−141119号
公報に示された従来の挿入形検出器の取付構造を示す。
この挿入形検出器1は、検出器本体2に保護管3を突設
し、該保護管3の先端部3a内にセンサ(図示略)を収
容した構造をなしている。4はケーブルである。この挿
入形検出器1を使用する場合は、検出器本体2をブラケ
ット10により、ダクトの壁面を構成するパネル5に固
定することで、パネル5の挿入孔5aから測定対象空間
6内に、センサを収容した保護管3の先端部3aを挿入
する。そして、これにより測定対象空間6内の温度、湿
度および風速等を測定する。
【0003】図21に示すブラケット10は、パネル5
の外面にネジ止め固定されるフランジ11と、ボス部1
2とを有し、ボス部12の半径方向に穿設したネジ孔1
3にボルト15をねじ込むことにより、ボルト15の先
端で保護管3を押さえ付けて検出器本体2をパネル5に
固定している。
【0004】また、別の取付構造として図22に示すも
のがある。この場合のブラケット20は、パネル5にね
じ止め固定される当板21と、当板21の端部に折曲形
成された所定高さの側板22と、側板22の先端に折曲
形成されたフランジ23とを備えており、フランジ23
に検出器本体2をネジ止めすることにより、挿入形検出
器1をパネル5に固定している。なお、側板22の高さ
はパネル5の外面に配した断熱材7の厚さに対応する寸
法に設定されている。
【0005】また、別の取付構造として図23に示すも
のがある。この場合は、パネル5の外面に固定したブラ
ケット25に被係合部26を設けると共に、検出器本体
2に係合部27を設け、保護管3を軸にして検出器本体
2を所定の角度だけ回すことにより、被係合部26に係
合部27をロックさせ、それにより検出器本体2をブラ
ケット25を介してパネル5に着脱可能に固定してい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図21に示した従来の
挿入形検出器は、ブラケット10のボス部12に螺合し
たボルト15で保護管3を押さえ付けているだけである
から、挿入形検出器1ががたつきやすい上、保護管の片
寄り等で空気がもれやすい。また、ボルト先端とネジ山
の摩擦だけの固定であるため、温度変化,振動等で緩み
が発生しやすいという問題点があった。また、これらを
防止するためにボルト15の締付け力を大きくすると、
保護管3が破損するという問題点があった。
【0007】さらにまた、ブラケット10の内周面と保
護管3の表面の間に隙間があるので、ダクト内の空気が
もれてしまい、ダクトの送風能力が低下したり、冷風の
場合には検出器本体が冷やされて結露したりする恐れが
あった。
【0008】また、図22に示した従来例では、ブラケ
ット20に検出器本体2をネジ止めするので、固定強度
は高いものの、全部ネジ止めするので取付けが面倒であ
った。特に、空調用ダクトは天井裏等の狭い空間に設置
されることが多いので、定期的な点検等でネジ締め作業
を行うのに不便であった。
【0009】また、図23に示した従来例では、検出器
本体2の係合部27をブラケット25の被係合部26に
位置合わせして嵌め込み、その状態で検出器本体2を回
すことにより、ワンタッチで挿入形検出器1をパネル5
に固定することができるが、保護管3を軸にして検出器
本体2を回す必要があるため、ケーブル4の取り回しの
ための大きな取付けスペースが必要であり、またケーブ
ルを横方向に引き出すとケーブル自体の重みで本体が回
転してしまい、係合が外れてしまうという問題点があ
る。また、作業者が誤ってケーブル4に触れケーブル4
が引っ張られた場合、検出器本体2が回されて係合が外
れる可能性があった。また、空調機のコンプレッサ等の
運転等による振動がダクトのパネルを介して伝わった場
合に、振動によって検出器本体2が回転してしまい係合
が外れるという問題点もあった。
【0010】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、パネルに対して挿入形検出器を
簡単かつ強固に取付けることができ、しかも緩みが生じ
にくい挿入形検出器を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る挿
入形検出器は、検出器本体に突設されパネルの挿入孔か
ら測定対象空間内に配置される保護管と、この保護管の
先端部内に収容されたセンサと、前記パネルに取付けら
れるブラケットとを備え、このブラケットに前記検出器
本体の係合部と係合ロックする被係合部を設けた挿入形
検出器において、前記ブラケットの先端壁と、前記保護
管の周囲でこの先端壁に対向する前記検出器本体の突当
壁との間に配置し、ロック位置において前記先端壁と前
記突当壁とを予圧するシール材を具備したことを特徴と
する。
【0012】請求項2の発明に係る挿入形検出器は、前
記係合部および被係合部は、その一方が係合爪、他方が
係合溝からなり、前記保護管を略中心とする回転操作に
よって前記係合爪が乗り越える段差および該段差を乗り
越えた前記係合爪が係合ロックする係止壁を前記係合溝
の側壁に設けたことを特徴とする。
【0013】
【作用】請求項1の発明における挿入形検出器は、パネ
ルに取付けられたブラケットに検出器本体を係合ロック
したとき、そのブラケットの先端壁と検出器本体の突当
壁が両者間に配置したシール材によって予圧されること
により、その両者の接触部に摩耗が生じにくくなる上、
振動,衝撃,温度による寸法変化によるロック緩みが生
じにくくなるとともに、繰り返し操作によるロック力の
変化がない。
【0014】請求項2の発明における挿入形検出器は、
検出器本体の係合部とブラケットの被係合部のいずれか
一方を係合爪、他方を係合溝とし、この係合溝に係合爪
が乗り越える段差および該段差を乗り越えた前記係合爪
が係合ロックする係止壁を設けたことにより、前記のシ
ール材の予圧と相俟って係合部と被係合部の相対回転が
抑制され、不用意に係合ロックが外れることを確実に防
止することができる。
【0015】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面を参照して
説明する。図1(a)は実施例の取付装置の一部を含む
挿入形検出器の斜視図、図1(b)その要部の断面図、
図2は正面図、図3,図4は図2のA−A線,B−B線
に沿う断面図、図5は図4の囲み部Cの拡大図である。
この挿入形検出器30は、検出器本体31と、検出器本
体31の前壁面に突設されパネルの挿入孔から測定対象
空間内に挿入される保護管32と、保護管32の先端部
内に収容された図示しないセンサとからなる。
【0016】保護管32は、検出器本体31のケーシン
グと一体に樹脂で成形された基端部管33と、基端部間
33の先端に着脱自在に連結される中間部管34と、基
端部管33および中間部管34の各先端に選択的に着脱
される保護キャップ(先端部管)35とからなり、全体
が円筒状をなしている。中間部管34、保護キャップ3
5も樹脂の成形品として構成されている。そして、図6
に保護キャップ35と中間部管34の関係を示すよう
に、相互にネジ部38,39で連結できるようになって
いる。
【0017】保護キャップ35の周壁には、縦長のスロ
ット状の通気窓36が周方向に間隔をおいて複数あいて
おり、端面は端壁35aにより塞がれている。保護キャ
ップ35の内部には、センサ基板40が収容されてお
り、センサ基板40には湿度センサ41や温度センサ4
2等のセンサ素子が取付けられている。保護キャップ3
5の内部には保護フィルタ43が挿入されている。保護
フィルタ43は、一端が塞がれた円筒キャップ状をな
し、四ふっ化エチレン樹脂の多孔質成形体により構成さ
れており、ダストや水滴の侵入を防止すると共に通気性
を備えている。保護フィルタ43は、端壁を保護キャッ
プ35の先端側に向けて保護キャップ35内に挿入さ
れ、基端側開口縁が保護キャップ35と中間部管34の
連結部に配したシール材(図示せず)に密着させられて
いる。センサ基板40は、保護フィルタ43の内部に挿
入され、ダストや水滴から保護されている。
【0018】中間部管34は必要に応じて挿入されるも
ので、図7(a)に示すように長い保護管32を作る場
合は、中間部管34を基端部管33と保護キャップ35
の間に挿入し、基端部管33,中間部管34,保護キャ
ップ35とを順次連結して長い保護管32を構成する。
また、図7(b)に示すように、短い保護管32を作る
場合は、中間部管34を省略して、基端部管33の先端
に直接保護キャップ35を連結して短い保護管32を構
成する。
【0019】検出器本体31の前壁面には、図1に示す
ように保護管32の基端部管33と同心的に円形の浅い
凹部46が形成されており、その凹部46内に円環板状
のストッパ50が嵌め込まれている。この円環板状のス
トッパ50は、保護管32を中心に回動可能とされてお
り、ストッパ50の取付孔51に通したネジ52により
検出器本体31に回動可能に支持されている。取付孔5
1は周方向に長い長孔として形成され、ストッパ50の
所定範囲の回動を許すように、その周方向長さ(中心
角)が定められている。ストッパ50の内周には断面矩
形の係合爪(係合部)55が半径方向内方に向かって、
図示例は4等配に突設され、外周部には上方に延びるレ
バー57が一体的に設けられている。レバー57は、指
をかけやすくするために先端部57aが検出器本体31
の上端から突き出ており、その移動範囲の両端は上記取
付孔51の両端で規制されている。
【0020】また、保護管32の基端部管33の基部外
周には、外径を一回り大きくした大径部33aが形成さ
れ、その大径部33aに、位置決め溝33bが形成され
ている。位置決め溝33bは、周方向に等配して4本形
成され、それぞれが保護管32の長手方向に延びてい
る。そして、位置決め溝33bの入口を三角形に切り開
くことにより、位置決め溝33bへの案内部33cが形
成されている。
【0021】次に、挿入形検出器30をパネルに取付け
るためのブラケット(取付ブラケット)について説明す
る。ブラケット70は図8(a)〜(e)に示すよう
に、パネルの挿入孔に挿入可能で内部に保護管32を挿
通可能な円筒部71と、その外周に一体化されパネルに
固定されるフランジ部72とを備えている。フランジ部
72には、パネルにネジ止めするためのネジ通し溝72
aが複数形成されている。図8(a)に示すように、フ
ランジ部72から円筒部71の一端縁73Aまでの長さ
H1は、他端縁73Bまでの長さH2よりも長く形成さ
れている。ここでは、長い方を長管部71A、短い方を
短管部71Bと称する。長管部71Aの長さは、パネル
に張り付ける断熱材の厚さよりも大きく設定されてい
る。そして、長管部71Aの端部外周面と、短管部71
Bの端部外周面に、それぞれ同じ形式の被係合部74が
設けられている。
【0022】被係合部74は、検出器本体31に連結し
たストッパ50の係合爪55とロックするものであり、
円筒部71の周方向に等配して4つ設けられている。図
8(e)に示すように、各係合部74は円筒部71の周
方向に沿う係合溝75を有しており、各係合溝75は、
周方向の一端部に設けた嵌合用開口75aにより、円筒
部71の端縁(先端壁)73A,73B側に開放してい
る。そして、この嵌合用開口75aからストッパ50の
係合爪55を係合溝75内に挿入できるようになってい
る。
【0023】係合溝75は、端縁73Aと略平行に形成
されており、嵌合用開口75aに隣接する端縁73A側
の内側壁が、傾斜壁75bで構成されている。傾斜壁7
5bは、端縁73Aからの距離が、嵌合用開口75a側
で小さく、係合溝75の他端部(奥)側にゆくほど大き
くなるように形成されている。そして、傾斜壁75bの
奥には、傾斜壁75bの末端の段部75cを介して、係
止壁75dが形成されている。この係止壁75dは、ス
トッパ50の係止爪55が係止する壁であり、端縁73
Aからの距離が、段部75cの位置での距離よりも小さ
い。なお、嵌合用開口75aの入口には円弧が付けられ
ている。
【0024】また、円筒部71の内周面には、周方向に
等配して縦に延びる4本の位置決め用の突条71aが形
成されている。突条71aの端部は面取りされている。
これらの突条71aは、保護管32の基端部管33に設
けた位置決め溝33bに挿入されるもので、突条71a
の先端を通る円の径は、保護管32の外径よりもわずか
に大きめに形成されている。
【0025】なお、位置決め用の突条71aの位置と、
保護管32の基端部管33の位置決め溝33bの位置
と、ストッパ50の係合爪55の位置と、ブラケット7
0の係合溝75の嵌合用開口75aの位置と、ストッパ
50のレバー57の位置は、相互に関連を持って設定さ
れており、ブラケット70の突条71aを位置決め溝3
3bに嵌めたとき、係合爪55が嵌合用開口75aに対
して位置決めされ、同時にレバー57の位置が嵌合可能
位置にあるようになっている。上記突条71aは4点等
分割周設のため、検出器本体を90°ごとに任意に取付
けられる。
【0026】図9はブラケット70の組み付け状態を示
す図、図10は図9のD−D線に沿う横断面図である。
この組み付け状態において、ブラケット70の円筒部7
1の先端壁(長管部71Aの先端壁あるいは短管部71
Bの先端壁)と対向する検出器本体30側の壁、つまり
ストッパ50を嵌めた円形の凹部46の底壁(ここでは
突当壁という)46aと、ブラケット70の円筒部71
の先端縁73Aまたは73Bとの間には、ゴム,テフロ
ン等の気密性を具えた弾性材料からなるOリング85が
挿入されている。Oリング85は、保護管32の基端部
管33の根元部に嵌合されている。このOリング85
は、係合爪55と係合溝75をロックした際に、円筒部
71の先端縁73A,73Bと突当壁46aの接近に伴
い押圧力を発生し、この押圧力を利用してクッション材
としての機能、およびロック位置で突当壁46aを予圧
する機能を果たすと同時に円筒部71の先端縁73A,
73Bと検出器本体31との間に均等に形成された隙間
をシールするものである。
【0027】次に作用について説明する。ブラケット7
0の取付け方は2通りある。1つは図11に示すよう
に、パネル5の外面に断熱材7がある場合にとられる方
法であり、長管部71Aをパネル5の外面側に向けて、
ブラケット70のフランジ部72をボルト81でパネル
5に固定する。また、もう1つは図12に示すように、
短管部71Bをパネル5の外面側に突出させ、長管部7
1Aをパネル5の挿入孔5aから測定対象空間内に突出
させて取付ける方法である。
【0028】ここでは、まず短い保護管32として組み
立てた挿入形検出器30〔図7(b)参照〕を、図11
に示すように取付けたブラケット70に固定する場合に
ついて説明する。
【0029】この場合は、図13に示すように、パッキ
ン83を介してブラケット70のフランジ部72を、パ
ネル5の外面にネジ81で固定した後、保護管32をブ
ラケット70の円筒部71内に挿入する。そうすると、
挿入するに従い円筒部71の内周面に形成した突条71
aが、案内部33cの作用で位置決め溝33bに自動的
に誘導され、図10に示すように突条71aが位置決め
溝33bに入ることで、検出器本体31の回転方向の位
置決めが90°ごとになされる。また、突条71aの突
出高さに応じて、円筒部71の内周面と保護管32の外
周面との間には所定幅(2〜2.5mm程度)の隙間9
0が確保される。この隙間90は短管部71B側におい
て、測定対象空間6と連通している。
【0030】このように検出器本体31とブラケット7
0の位置決めが行われた状態においてレバー57が嵌合
可能位置にある場合は、ストッパ50の係合爪55が被
係合部74の嵌合用開口〔図8(e)参照〕に位置決め
されるので、そのまま検出器本体31を保護管32の長
手方向前方に移動して、被係合部74の係合溝75にス
トッパ50の係合爪55を挿入し嵌め合わせる〔図15
(a)参照〕。
【0031】ついで、この状態からレバー57を図13
(b)の点線矢印方向に操作する。そうすると、検出器
本体31は動かないままストッパ50のみが回動して、
係合爪55が係合溝75内を周方向に移動する。この
際、係合爪55は図8(e)に示す傾斜壁75bを摺動
しながら移動し〔図15(b)参照〕、段部75cを乗
り越えた段階で係止壁75d側に落ち込んで係止壁75
dと係止爪55が係合する。
【0032】この動作中、係止爪55は傾斜壁75bを
摺動しながら端縁73Aから離れる方向に変位させら
れ、ストッパ50が図13(a)中の左方向に微小変位
する。したがって、ストッパ50を収容した凹部46の
突当壁46aがブラケット70の端縁73A側に接近
し、図13に示すようにOリング85を圧縮する。
【0033】この圧縮によるOリング85の弾性反力に
より、係止爪55が弾力性をもって傾斜壁75bを摺動
し、係止壁75dと係合する。このようにしてロックが
完了する。このロック状態においてOリング85は常に
適度に圧縮されており、そのため突当壁46aはブラケ
ット70の端縁73Aから離れる方向に予圧されること
になる。この予圧により係止爪55が係止壁75dに押
し付けられるので〔図15(c)参照〕、空調機の運転
による振動がダクトのパネルを介して挿入形検出器1に
伝わっても係止爪55が段部75cを乗り越えてしまう
ことはない。従って、振動によってロックが外れてしま
うといった事故を防止できる。このロック状態におい
て、Oリング85は常に係止爪55と係止壁75dとの
間に作用する衝撃や振動を吸収することになるので、ロ
ック部に発生する摩耗が軽減されるとともに、ロック部
の緩みが押さえられる。
【0034】そして図14に示すように、レバー57を
ロック位置まで操作することにより、係止爪55と係合
溝75とのロックが達成され、検出器本体31がブラケ
ット70に固定される。この状態において、Oリング8
5は、ブラケット70の円筒部71の端面の面取部73
cと検出器本体31との間をシールする。このブラケッ
ト70の円筒部71の内周面と保護管32の外周面との
間に確保された隙間90が検出器本体31側で塞がれ、
この隙間90が測定対象空間6内の雰囲気で満たされ
る。Oリング85は取付ブラケット内周の入口の面取部
73cと検出器本体の突当壁46aに均等に圧縮されて
おり、筒の中心に対して全周に均等に力が加わるので、
隙間90が筒外周に均等に確保される上、そこでシール
が確保されている。
【0035】このように、保護管32をブラケット70
の円筒部71に挿入した後、検出器本体31をブラケッ
ト70側に嵌め、その状態でストッパ50を回転させる
だけで、ワンタッチで検出器本体31をブラケット70
に固定することができる。この場合、ストッパ50はレ
バー57によって回動させるため、その回動が小さな力
で容易にできる。従って、取付け作業が簡単にできる。
特に、検出器本体31を回さずストッパ50を回すだけ
で、検出器本体31をブラケット70にロックさせるこ
とができるので、検出器本体31から延びるケーブル4
の取り回しの面倒がない上、取り回しスペースも少なく
できる。
【0036】また、保護管32をブラケット70に挿入
するだけで自動的に検出器本体31の位置決めができ、
そのままストッパ50の係合爪をブラケット70の係合
溝75に嵌めることができるから、操作が簡単である。
その際、レバー57の位置を嵌合可能位置に規制してお
くことができるので、係止爪55の位置を目視確認しな
くても、係合溝75に嵌め入れることができ、後はレバ
ー57をロック位置まで回すだけでよい。
【0037】また、ロックを行うストッパ50とは独立
して、検出器本体31の位置決めを行うことができるの
で、検出器本体31を常に一定の位置に保持できる上、
検出器本体31を確実に周り止めすることができる。こ
のためストッパ50が検出器本体31の回転に伴って回
るおそれがなく、ロックの緩む心配も全くない。
【0038】また、保護管32の外周面とブラケット7
0の円筒部71の内周面との間に、測定対象雰囲気に連
通する隙間90が確保されるので、その部分の空気層の
断熱効果により保護管32が熱的に保護されるので、測
定対象空間が実質的に円筒部71の長さ分だけ延長され
ることになり、保護管32の測定対象空間6に対する挿
入長さが増加し、それだけパネル外環境の影響を小さく
することができる。また、実質的な挿入長さが長くなる
分、保護管32自身の長さの短縮化を図ることも可能と
なる。
【0039】また、Oリング85をクッション材として
設けたので、振動,衝撃が加わった場合のロック部の保
護、緩み防止を果たす。特に緩み防止効果は、Oリング
の弾性復元力によってブラケット70と係止爪55との
間に生じる摩擦力によっても生まれる。また、ストッパ
50を回す際の操作反力が生まれ、確実な操作感が得ら
れる上、構造が簡単でコスト安となる。
【0040】また、実施例の挿入形検出器30では、検
出器本体31のケーシングと保護管32の基端部管33
を樹脂の一体成形品により構成したので、図7(b)で
示す短いタイプにおいては、別の保護管部品が不要とな
り、また保護管基端部がケースと同一部品であるため、
検出器本体31の位置決めの溝がずれることなく一定に
なり、しかも容易に形成できる。
【0041】次に、保護管32を長くして使う場合の取
付け方法を説明する。この場合は、図16に示すよう
に、単に基端部管33と保護キャップ35との間に中間
部管34を挿入する。そして、上と同じようにブラケッ
ト70に固定する。この長い保護管32を用いると、セ
ンサ部分(保護キャップ35)を測定対象空間6内に深
く挿入することができる。図17はダクトの側壁部に挿
入形検出器30を取付けた状態を示している。
【0042】このように、基端部管33と保護キャップ
35の管に中間部管34を挿入するか否かで保護管32
の長さを調節することができ、挿入長さ毎に挿入形検出
器を用意しておく必要がなくなり、機器の主要部を共通
化できる。
【0043】次に、図12に示すように取付けたブラケ
ット70に挿入形検出器30を固定する場合について説
明する。
【0044】この場合は、図18に示すように、長管部
71Aをパネル5の挿入孔5aに挿入した状態で、パッ
キン83を介してブラケット70のフランジ部72を、
パネル5の外面にネジ81で固定した後、保護管32を
ブラケット70の円筒部71内に挿入する。そして上記
と同様に、短管部71B(図18では隠れて見えない)
側の被係合部74に対してストッパ50の係止爪55を
係合させることにより、検出器本体31をブラケット7
0に固定する。この取付け構造は、パネル5の外面側に
断熱材が無い場合に用いる。パネル5の内面側に断熱材
7がある場合にも用いることができる。
【0045】図19は測定対象空間6の雰囲気と検出器
本体31を配置する空間の雰囲気が同一の場合の取付け
例である。この場合は、保護管32を短く設定し、ブラ
ケット70も図12の態様で取付けている。このような
取付け構造は、図20に示すように、検出器本体31を
空調機械内の同一雰囲気内に配置し、外部ダクトとの連
結口の内部パネルに取付ける場合に適している。この場
合、検出器本体31の挿入長は検出器本体31と検出部
には温度差がないため、空調機内の風の流れを疎外しな
い程度の長さがあればよく、検出器本体31は風が当た
らない位置に配置する。
【0046】以上のように、保護管32の挿入長さをブ
ラケット70の取付け態様で、断熱材の有無や位置に応
じて切り替えることができる。図11に示すように、長
管部71Aを外に突出させて取付けた場合は、検出器本
体31の位置をパネル5から遠い位置に支持できると共
に、パネル5の挿入孔5aの保護管32の挿入長さを短
くできる。また、図12に示すように、パネル5の挿入
孔5aに長管部を挿入し、パネル5の外面側に短管部7
1Bを突出させて取付けた場合は、検出器本体31の位
置をパネル5に近付けることができると共に、パネル5
の挿入孔5aからの保護管32の挿入長さを長くでき
る。
【0047】なお、上記実施例では、ブラケット70の
円筒部71の内周面に突条71aを設け、保護管32の
外周面に位置決め溝33bを設けて検出器本体31の位
置決めを行うようにしたが、突条と溝を逆に設けてもよ
い。また、突条71aと位置決め溝33bの組み合わせ
以外の位置決め手段を設けても良い。
【0048】また、ストッパに設けた係合部とブラケッ
トに設けた被係合部を位置合わせして嵌め合わせ、その
状態でストッパのみを回すことにより、係合部と被係合
部をワンタッチでロックさせることができる。従って、
取付けが簡単である。検出器本体を回さずに、検出器本
体をブラケットに固定することができるので、検出器本
体が何らかの外力により回った場合にも、ロックが外れ
にくい。また、検出器本体を回さずにロックできるか
ら、検出器本体から延びるケーブルの取り回しの面倒が
ない上、取り回しスペースも少なくできる。ストッパを
操作してロックする場合、クッション材の反力が操作者
に伝わるので、確実な操作感が得られる。
【0049】しかも、Oリングが保護管の根本を常時予
圧していることにより、ブラケットの内部空間を保護管
の根本まで外部環境から遮断することができるので、保
護管の先端のセンサ部分に外部環境の影響が及ばないよ
うにすることができる。また、Oリングをクッション材
として用いるので、簡単な構成となり、コスト低減が図
れる。
【0050】また、係合爪の位置を合わせた状態で、係
合爪を回すだけでワンタッチで挿入形検出器を取付けブ
ラケットにロックすることができ、取付けが簡単にでき
る。また、クッション材により係合溝と係合爪の接触部
の押圧力を吸収するので、係合溝と係合爪の摩耗が押さ
えられ、緩みにくくなる。
【0051】さらに、取付ブラケットの筒部の長い方の
部分をパネルの外側に向けて取付けるか、内側に向けて
取付けるかで、検出器本体の取付け高さを変えることが
できる。つまり、取付ブラケットの向きにより、検出器
本体とパネルとの間の間隔を変えることができる。従っ
て、パネルの外面に適当な厚さの断熱材がある場合は、
前者の態様で取付ブラケットを固定することにより、検
出器本体とパネルとの間に適当な間隔を確保して、それ
により断熱材の外側に検出器本体を配置することができ
る。また、パネルの外側に断熱材が無い場合は、反対向
きに取付ブラケットを取付けることにより、検出器本体
をパネルに近付けて固定することができ、それによりパ
ネルからの保護管の挿入長さを長くすることができる。
このようにどちらの態様でも検出器本体を固定すること
ができ、その際、クッション材により押圧力を吸収し
て、振動,衝撃に対する摩耗を防止し、ロックを緩みに
くくする。
【0052】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、パネルに取付けられたブラケットに検出器本体を係
合ロックしたとき、そのブラケットの先端壁と検出器本
体の突当壁が両者間に配置したシール材によって予圧さ
れるように構成したので、その両者の接触部に摩耗が生
じにくくなる上、振動,衝撃,温度による寸法変化によ
るロック緩みが生じにくくなるとともに、繰り返し操作
によるロック力の変化がないという効果がある。
【0053】請求項2の発明によれば、検出器本体の係
合部とブラケットの被係合部のいずれか一方を係合爪、
他方を係合溝とし、この係合溝に係合爪が乗り越える段
差および該段差を乗り越えた前記係合爪が係合ロックす
る係止壁を設けたことにより、前記のシール材の予圧と
相俟って係合部と被係合部の相対回転が抑制され、不用
意に係合ロックが外れることを確実に防止することがで
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の挿入形検出器を示す図で
あり、(a)は全体斜視図、(b)はその要部の断面図
である。
【図2】同挿入形検出器の正面図である。
【図3】図2のA−A線に沿う断面図である。
【図4】図2のB−B線に沿う断面図である。
【図5】図4の囲み部Cの拡大図である。
【図6】同挿入形検出器の先端部の分解斜視図である。
【図7】同挿入形検出器の2種の使用形態を示す側面図
であり、(a)は挿入長が大きい場合、(b)は挿入長
が小さい場合の形態を示す図である。
【図8】この発明の一実施例による挿入形検出器をパネ
ルに固定するためのブラケットの構成を示す図であり、
(a)は側面図、(b)は正面図、(c)は背面図、
(d)は側断面図、(e)は図(a)の部分拡大図であ
る。
【図9】同ブラケットの使用形態を示す側面図である。
【図10】図9のD−D線に沿う横断面図である。
【図11】同ブラケットの使用形態を示す斜視図であ
る。
【図12】同ブラケットの他の使用形態を示す斜視図で
ある。
【図13】同ブラケットに挿入形検出器の検出器本体を
固定する場合の動作途中の状態を示す側断面図である。
【図14】同ブラケットに挿入形検出器の検出器本体を
固定する場合の動作完了した状態を示す側断面図であ
る。
【図15】同ブラケットに挿入形検出器の検出器本体を
固定する過程を説明する図である。
【図16】この発明の一実施例の挿入形検出器の第1の
取付形態を示す側断面図である。
【図17】この発明の一実施例の挿入形検出器の使用例
を示す斜視図である。
【図18】この発明の一実施例の挿入形検出器の第2の
取付形態を示す側面図である。
【図19】この発明の一実施例の挿入形検出器の第2の
取付形態を示す側断面図である。
【図20】この発明の一実施例の挿入形検出器の使用例
を示す図である。
【図21】従来の挿入形検出器の取付構造例を示す断面
図である。
【図22】従来の挿入形検出器の他の取付構造例を示す
断面図である。
【図23】従来の挿入形検出器の更に他の取付構造例を
示す断面図である。
【符号の説明】
5 パネル 5a 挿入孔 6 測定対象空間 30 挿入形検出器 31 検出器本体 32 保護管 41 湿度センサ 42 温度センサ 46a 突当壁 50 ストッパ 55 係合爪(係合部) 70 ブラケット 71 円筒部(筒部) 72 フランジ部 73A,73B 端縁(先端壁) 74 被係合部 75 係合溝 75a 嵌合用開口 85 Oリング(クッション材)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 係合部を備えた検出器本体と、この検出
    器本体に突設されパネルの挿入孔から測定対象空間内に
    配置される保護管と、この保護管の先端部内に収容され
    たセンサと、前記パネルに取り付けられるブラケットと
    を備え、このブラケットに前記係合部とロックする被係
    合部を設けた挿入形検出器において、前記ブラケットの
    先端壁と、前記保護管の周囲でこの先端壁に対向する前
    記検出器本体の突当壁との間に配置し、ロック位置にお
    いて前記先端壁と前記突当壁とを予圧するシール材を具
    備したことを特徴とする挿入形検出器。
  2. 【請求項2】 前記係合部および被係合部は、その一方
    が係合爪、他方が係合溝からなり、前記保護管を略中心
    とする回転操作によって前記係合爪が乗り越える段差お
    よび該段差を乗り越えた前記係合爪が係合ロックする係
    止壁を前記係合溝の側壁に設けたことを特徴とする請求
    項1に記載の挿入形検出器。
JP25702694A 1994-10-21 1994-10-21 挿入形検出器 Pending JPH08122164A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108801315A (zh) * 2018-06-29 2018-11-13 池州市清心信息技术服务有限公司 一种基于传感器的高安全性保护装置
EP3698105A4 (en) * 2017-10-19 2021-09-29 Veoneer US, Inc. SENSOR BRACKET WITH SLIDING LATCH

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