JPH08122016A - 物体の位置変動検出装置及び位置変動検出記録装置 - Google Patents

物体の位置変動検出装置及び位置変動検出記録装置

Info

Publication number
JPH08122016A
JPH08122016A JP6265449A JP26544994A JPH08122016A JP H08122016 A JPH08122016 A JP H08122016A JP 6265449 A JP6265449 A JP 6265449A JP 26544994 A JP26544994 A JP 26544994A JP H08122016 A JPH08122016 A JP H08122016A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
semiconductor wafer
data
speed
recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6265449A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisashi Matsuzaki
久 松嵜
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
RIYOUKOUSHIYA KK
Original Assignee
RIYOUKOUSHIYA KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by RIYOUKOUSHIYA KK filed Critical RIYOUKOUSHIYA KK
Priority to JP6265449A priority Critical patent/JPH08122016A/ja
Publication of JPH08122016A publication Critical patent/JPH08122016A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 物体の状態を高速撮像手段によって撮影し、
この高速撮像手段によって撮影された画像を解析するこ
とにより、数100分の1秒程度の瞬間的に発生する物
体の停止状態等の位置変動を自動的に検出し、又自動的
に検出して記録することができ、人間が介在することな
く物体に位置変動が発生した瞬間を確実に記録して、産
業用装置に発生した動作異常の原因を解明して生産性の
向上等が可能な物体の位置変動検出装置及び位置変動検
出記録装置を提供することを目的とする。 【構成】 物体を1秒間に多数の画像コマで撮像可能な
高速撮像手段と、この高速撮像手段によって撮像された
物体の画像コマから逐次物体の特定位置を特徴付ける特
徴点を抽出する特徴点抽出手段と、この特徴点抽出手段
によって抽出された物体の特定位置の特徴点が適正なも
のか否かを判別する判別手段とを備えるように構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体製造装置や電
子機器製造装置等の高い精度が要求される製造装置や、
一般の機械製品の製造装置や加工装置等あらゆる産業用
装置に適用され、半導体ウエハーや電子部品あるいは機
械部品等の物体の位置変動を検出する物体の位置変動検
出装置及び、物体の位置変動を検出して記録する物体の
位置変動検出記録装置に関し、特に、産業用装置の動作
上、予め定められた論理的な動作が行われない瞬間とし
て、例えば移動物体に数100分の1秒程度の瞬間的な
停止状態が発生した場合でも、この物体の瞬間的な停止
状態を検出すること、及び検出して記録することが可能
な物体の位置変動検出装置及び位置変動検出記録装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記半導体製造装置や電子機器製
造装置、あるいは一般の機械製品の製造装置や加工装置
等を含む各種の産業用装置には、一般に、駆動源として
パルス駆動モーター・直流サーボモーター・直流モータ
ー・交流モーター等の各種のモーターが使用されてお
り、特に高い駆動精度が要求される半導体製造装置等の
産業用装置には、例えば、モーター制御管理のための最
低速度に対応する速度として、1秒間に200パルス程
度のパルス信号によって回転駆動されるパルス駆動モー
ターが使用されている。このためにモーターの速度を対
象とする場合はこの速度が必要となる。
【0003】さらに、従来技術について上記半導体製造
装置を例に説明すると、この半導体製造装置は、半導体
素子の基板となるシリコンウエハー等の半導体ウエハー
に、マスキングやパターン露光等の種々の処理を施して
半導体素子を製造するものであるため、この半導体製造
装置においては、複数の処理装置間に渡ってシリコンウ
エハー等の半導体ウエハーを搬送する必要があり、半導
体ウエハーを搬送する搬送装置が使用されている。
【0004】図31は上記半導体ウエハーの搬送装置を
示すものである。この半導体ウエハー搬送装置では、半
導体ウエハー100に塵や埃等の異物が付着するのを極
力避けるとともに、半導体ウエハー100を次の処理装
置に搬送する際の作業性等を考慮して、半導体ウエハー
100を互いに平行に掛け渡された2本の細い搬送ベル
ト101、102上に載置した状態で一定の移動速度V
で搬送するように構成されている。上記半導体ウエハー
搬送装置では、2本の細い搬送ベルト101、102を
高い精度で駆動するため、これらの2本の細い搬送ベル
ト101、102を図示しない複数のプーリー間に掛け
渡し、複数のプーリーのうち駆動プーリーにギヤ等を介
して駆動源であるパルス駆動モーターの駆動力を伝達す
ることによって、2本の細い搬送ベルト101、102
を高い精度で駆動するようになっている。上記パルス駆
動モーターは、例えば、1秒間に200パルス程度のパ
ルス信号によって回転駆動される。
【0005】ところで、上記半導体ウエハー搬送装置に
おいては、半導体ウエハー100を搬送する2本の細い
搬送ベルト101、102をパルス駆動モーターによっ
て駆動するものであるため、当該パルス駆動モーターを
駆動するパルスジェネレータ等からなる駆動回路にノイ
ズの影響等によって1つのパルス信号の欠落でも発生し
たり、当該パルス駆動モーターの駆動力を駆動プーリー
に伝達するギヤ等に異物が挟まったり、搬送ベルト10
1、102の張力が左右で異なったり、搬送ベルト10
1、102の接続部が不安定な状態でプーリーを通過し
たりするときに、半導体ウエハー100を搬送する2本
の細い搬送ベルト101、102に、数100分の1秒
程度の瞬間的な停止状態が発生する場合がある。このよ
うに、半導体ウエハー100を搬送する2本の細い搬送
ベルト101、102に瞬間的な停止状態が発生する
と、2本の細い搬送ベルト101、102によって搬送
される半導体ウエハー100は、それまで一定の移動速
度Vで搬送されているため、慣性力によってベルト10
1、102上の搬送位置が搬送方向に沿ってずれたり傾
斜が生じてしまい、極端な場合には、半導体ウエハー1
00が搬送ベルト101、102から脱落して床に落下
するという事故が発生する。また、上記半導体ウエハー
100の搬送位置に大きな位置ずれが発生すると、2本
の細い搬送ベルト101、102によって搬送される半
導体ウエハー100が次の半導体処理装置に適正な姿勢
で搬送されず、半導体ウエハー100の2次的な脱落や
搬送不良の原因ともなる。
【0006】そこで、上記半導体ウエハー搬送装置にお
いて、半導体ウエハー100の脱落や搬送位置の大きな
位置ずれが発生すると、半導体の製造ラインをそのまま
運転することができないため、半導体の製造ラインを一
旦停止させて、半導体ウエハー100を再度適正な状態
で搬送させる必要がある。
【0007】その際、半導体ウエハー100の搬送をた
だ単に適正な状態で再開するのではなく、半導体ウエハ
ー100の脱落や搬送位置の位置ずれが発生した原因を
究明し、かかる半導体ウエハー100の搬送不良が発生
した原因を除去することが同時に行われる。
【0008】そのため、従来は、上記半導体ウエハー搬
送装置による半導体ウエハーの搬送状態を、所定の位置
に配置した高速な現象を抽出可能な高速画像用ビデオカ
メラで常時撮影し、この高速画像用ビデオカメラで撮影
された画像を1度ビデオテープレコーダー(VTR)に
記録することが行われている。そして、半導体ウエハー
100に脱落や搬送位置の位置ずれ等が発生した場合に
は、高速画像用ビデオカメラで撮影されてVTRに記録
された画像をすべて作業員が目視によって観察し、半導
体ウエハー100に脱落や搬送位置の位置ずれ等が発生
した瞬間を発見することが行われる。その後、上記半導
体ウエハーに脱落や搬送位置の位置ずれ等が発生した瞬
間の高速画像を解析することによって、半導体ウエハー
に脱落等が発生した原因を究明し、適切な保守点検を施
した後に、半導体ウエハー搬送装置による半導体ウエハ
ー100の搬送を再開して、半導体の生産性の維持向上
をはかっているのが実情である。
【0009】また、半導体ウエハー100の搬送状態を
高速画像用ビデオカメラで常時撮影する代わりに、半導
体ウエハー100の搬送状態を撮影する高速画像用ビデ
オカメラを配置した状態で、半導体ウエハー100の搬
送状態を常時作業員が目視によって観察し、半導体ウエ
ハー100に脱落や搬送位置の位置ずれ等が発生した場
合には、その瞬間に作業員が高速画像用ビデオカメラの
収録ボタンを動作させて、撮影された画像を半導体メモ
リー等を使用した高速の画像記録装置に記録し、この半
導体メモリー等を使用した高速の画像記録装置に事故が
発生した瞬間の半導体ウエハー100の搬送状態を記録
することも行われている。そして、上記半導体メモリー
等を使用した高速の画像記録装置に記録された半導体ウ
エハー100に脱落や搬送位置の位置ずれ等が発生した
瞬間の高速画像を、やはり作業員が目視によって直接観
察するか、画像処理装置を用いて状況を確認して解析す
ることにより、半導体ウエハー100に脱落等が発生し
た原因を究明し、適切な保守点検を施した後に、半導体
ウエハー搬送装置による半導体ウエハー100の搬送を
再開して、半導体の生産性の維持向上をはかっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術の場合には、次のような問題点を有している。す
なわち、上記従来の方式の場合には、いずれも、半導体
ウエハー搬送装置等の産業用装置に、半導体ウエハー1
00の搬送不良等が発生した場合に、半導体ウエハー1
00の搬送不良等が発生した瞬間の画像を記録して確認
するため、必ず作業員等の人間が介在する必要がある。
そのため、上記VTRに画像を記録する方式の場合に
は、多くの画像データを人間が解析する際に、人間がV
TRの画像を目視により確認する必要があり、VTRの
画像の確認を行う作業員は、注意力を集中した状態で長
い時間に渡って拘束され、時間的に苦痛を伴うため作業
効率が非常に悪く、長い時間の確認作業には対応するこ
とができないという問題点があった。その間、半導体製
造装置等の運転を停止させる必要があり、生産性が低下
するという別の問題点をも招いていた。
【0011】そこで、実際には、上記半導体ウエハー搬
送装置等において半導体ウエハー100の搬送不良等が
発生した原因を究明することが非常に困難であり、所定
の保守点検を行った後に半導体製造装置の運転を再開さ
せているのが現状である。従って、半導体ウエハー10
0の搬送不良等が発生した原因を本質的に究明すること
ができず、高速画像撮影装置の能力維持と撮影装置の運
用の為の人間の能力から、必ず不良品が発生してしまう
方向での設定となってしまい、そこから半導体ウエハー
搬送装置等の産業用装置において瞬間的な停止状態が発
生する可能性をそのまま残してしまっているのが現状で
ある。
【0012】また、半導体メモリーを用いた方式では、
長時間の収録が不可能な為に、人間では目視による認識
が不可能な瞬間を人間が確認して収録開始の動作を行う
必要があり、この半導体メモリーを用いた方式の場合に
も、作業員等の人間に非常な注意力等が要求されるた
め、人間に対して多大なストレスを招くという問題点が
あった。さらに、半導体ウエハー100の搬送不良等が
発生した瞬間を人間が確認して収録開始の動作を行う必
要があるため、肝心な半導体ウエハー100の搬送不良
等が発生した瞬間の画像を記録することができなかった
り、半導体ウエハー100の搬送不良等が発生した瞬間
を記録可能とするためには、特別な習熟を必要とし作業
性が非常に悪いという問題点もあった。
【0013】さらに、上記何れの方式の場合でも、上述
したように、半導体ウエハー搬送装置等の産業用装置で
は、高速画像撮影装置等の能力維持と撮影装置の運用の
為の人間の能力等から、必ず不良品が発生してしまう方
向での設定となってしまい、高速画像撮影装置等の検出
装置からは、異常検知による録画指令に使用するための
信号が出力されないことがあり、実質的な解決策が無い
のが現状であった。また、その結果として、半導体ウエ
ハー搬送装置等の産業用装置の保守管理に対しても、搬
送不良等の事故発生の認識に即時性が得難いために、結
果としての搬送不良等の事故発生の状況が把握できるだ
けで、搬送不良等の本質的な原因究明による生産性の向
上に直接対応することができないという問題点があっ
た。
【0014】そこで、この発明は、上記従来技術の問題
点を解決するためになされたもので、その目的とすると
ころは、物体の状態を高速撮像手段によって撮影し、こ
の高速撮像手段によって撮影された画像を解析すること
により、数100分の1秒程度の瞬間的に発生する物体
の停止状態等の位置変動を自動的に検出し、又自動的に
検出して記録することができ、人間が介在することなく
物体に位置変動が発生した瞬間を確実に記録して、産業
用装置に発生した動作異常の原因を解明して生産性の向
上等が可能な物体の位置変動検出装置及び位置変動検出
記録装置を提供することにある。
【0015】ここで、瞬間的に発生する物体の停止状態
等の位置変動とは、一定の速度で移動する半導体ウエハ
ー100等の物体が瞬間的に完全に停止する場合は勿論
のこと、物体の移動速度が瞬間的に低下又は増加する場
合など、物体の一連の動作の中でその動作の連続性が失
われる場合を広く含むものである。さらに、この発明で
いう瞬間停止状態等の位置変動とは、例えば、物体が等
速度又は等加速度で移動している場合に、その物体の等
速性又は等加速度性が失われる場合や、物体が停止して
いる場合に、その物体の停止状態が失われて物体が移動
を開始する場合をも広く含むものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明の請
求項第1項に記載された物体の位置変動検出装置は、物
体を1秒間に多数の画像コマで撮像可能な高速撮像手段
と、この高速撮像手段によって撮像された物体の画像コ
マから逐次物体の特定位置を特徴付ける特徴点を抽出す
る特徴点抽出手段と、この特徴点抽出手段によって抽出
された物体の特定位置の特徴点が適正なものか否かを判
別する判別手段とを備えるように構成されている。
【0017】また、この発明の請求項第2項に記載され
た物体の位置変動検出記録装置は、物体を1秒間に多数
の画像コマで撮像可能な高速撮像手段と、この高速撮像
手段によって撮像された物体の画像コマから逐次物体の
特定位置を特徴付ける特徴点を抽出する特徴点抽出手段
と、この特徴点抽出手段によって抽出された物体の特定
位置の特徴点が適正なものか否かを判別する判別手段
と、この判別手段で物体の特徴点が適正なものでないと
判断された場合には前記高速撮像手段によって撮像され
た画像を記録する記録手段とを備えるように構成されて
いる。
【0018】さらに、この発明の請求項第3項に記載さ
れた発明は、前記高速撮像手段が、1秒間に200コマ
以上の画像を撮像可能であるように構成されている。
【0019】また更に、この発明の請求項第4項に記載
された発明は、前記特徴点抽出手段が、物体の形状及び
寸法、又は物体のエッジ、幅及び物体上の特定位置の座
標のうちのいずれか1つ以上を抽出するように構成され
ている。また、上記特徴点抽出手段としては、物体の一
部を特徴付ける直線をベクトルとして求め、このベクト
ルを抽出するように構成したものを用いても良い。
【0020】さらに又、この発明の請求項第5項に記載
された発明は、前記特徴点抽出手段が、前記高速撮像手
段で撮像される1秒間に多数の画像コマのすべてに対し
て物体の特徴点を抽出するように構成されている。
【0021】また、この発明の請求項第6項に記載され
た発明は、前記判別手段が、前記高速撮像手段で撮像さ
れて前記特徴点抽出手段で逐次抽出される特徴点の変化
量が常に一定であるか否かを判別するように構成されて
いる。
【0022】さらに、この発明の請求項第7項に記載さ
れた発明は、前記記録手段が、前記高速撮像手段で撮像
された画像を常時エンドレスな状態で記録し、前記判別
手段で物体の特徴点が適正なものでないと判断された場
合には、当該記録手段にすでに記録された画像のうち、
所定時間だけ遡った画像を開始位置としてエンドレスな
状態の画像記録から1回のみの画像記録に切り替えるよ
うに構成されている。
【0023】なお、この発明に係る物体の位置変動検出
装置及び位置変動検出記録装置は、半導体製造装置や電
子機器製造装置等の高い精度が要求される製造装置、あ
るいは一般の機械製品の製造装置や加工装置等あらゆる
産業用装置に適用されるものである。
【0024】また、この発明に係る物体の位置変動検出
装置及び位置変動検出記録装置は、上記産業市場の装置
の動作に係わる特異変化等の抽出以外にも、自然科学の
ような観察で長時間の間に時々動くような変化を抽出し
たりする装置としても有効である。
【0025】
【作用】この発明の請求項第1項に記載された物体の位
置変動検出装置は、物体を高速撮像手段によって1秒間
に多数の画像コマで撮像し、この高速撮像手段によって
撮像された物体の画像コマから逐次物体の特定位置を特
徴付ける特徴点を特徴点抽出手段によって抽出し、この
特徴点抽出手段によって抽出された物体の特定位置の特
徴点が適正なものか否かを判別手段によって判別し、物
体に位置変動が発生したか否かを検出するようになって
いる。
【0026】また、この発明の請求項第2項に記載され
た物体の位置変動検出記録装置は、物体を高速撮像手段
によって1秒間に多数の画像コマで撮像し、この高速撮
像手段によって撮像された物体の画像コマから逐次物体
の特定位置を特徴付ける特徴点を特徴点抽出手段によっ
て抽出し、この特徴点抽出手段によって抽出された物体
の特定位置の特徴点が適正なものか否かを判別手段によ
って判別し、この判別手段で物体の特徴点が適正なもの
でないと判断された場合には前記高速撮像手段によって
撮像された画像を記録手段によって記録することによ
り、物体に位置変動が発生したか否かを検出して記録す
るようになっている。
【0027】さらに、この発明の請求項第3項に記載さ
れた発明は、前記高速撮像手段によって、物体を1秒間
に200コマ以上の画像で高速撮像可能となっているの
で、物体の位置変動が瞬間的に発生した場合でも、物体
の位置変動を検出可能となっている。
【0028】また更に、この発明の請求項第4項に記載
された発明は、前記特徴点抽出手段が、物体のエッジ、
幅及び物体上の特定位置の座標のうちのいずれか1つ以
上を抽出するように構成されているので、物体の位置変
動を少ない特徴点で正確に抽出可能となっている。
【0029】さらに又、この発明の請求項第5項に記載
された発明は、前記特徴点抽出手段が、前記高速撮像手
段で撮像される1秒間に多数の画像コマのすべてに対し
て物体の特徴点を抽出するように構成されているので、
物体の位置変動が瞬間的に発生した場合でも、物体の位
置変動を精度良く検出可能となっている。
【0030】また、この発明の請求項第6項に記載され
た発明は、前記判別手段が、前記高速撮像手段で撮像さ
れて前記特徴点抽出手段で逐次抽出される特徴点の変化
量が常に一定であるか否かを判別するように構成されて
いるので、物体の移動速度が一定の場合に、物体の位置
変動を瞬時に検出可能となっている。
【0031】さらに、この発明の請求項第7項に記載さ
れた発明は、前記記録手段が、前記高速撮像手段で撮像
された画像を常時エンドレスな状態で記録し、前記判別
手段で物体の特徴点が適正なものでないと判断された場
合には、当該記録手段にすでに記録された画像のうち、
所定時間だけ遡った画像を開始位置としてエンドレスな
状態の画像記録から1回のみの画像記録に切り替えるよ
うに構成されているので、物体に位置変動が発生した瞬
間の画像を確実に検出して記録することができるように
なっている。
【0032】
【実施例】以下にこの発明を図示の実施例に基づいて説
明する。
【0033】図2はこの発明に係る物体の位置変動検出
記録装置を適用した半導体ウエハー搬送装置の一実施例
を示すものである。
【0034】この半導体ウエハー搬送装置は、図2に示
すように、半導体ウエハー1に塵や埃等の異物が付着す
るのを極力避けるとともに、半導体ウエハー100を次
の処理装置に搬送する際の作業性等を考慮して、半導体
ウエハー1を互いに平行に掛け渡された2本の細い搬送
ベルト2、3上に載置した状態で一定の移動速度Vで搬
送するように構成されている。上記半導体ウエハー1の
表面には、各半導体素子に対応した領域を互いに区分す
るため、直線状のパターン4、5がマトリクス状に形成
されている。上記半導体ウエハー搬送装置では、2本の
細い搬送ベルト2、3を図示しない複数のプーリー間に
掛け渡すとともに、これらの複数のプーリーのうち駆動
プーリーにギヤ等を介して駆動源である図示しないパル
ス駆動モーターの駆動力を伝達することによって、2本
の細い搬送ベルト2、3を高い精度でもって一定の移動
速度Vで駆動するようになっている。上記パルス駆動モ
ーターは、例えば、モーター制御管理のための最低速度
に対応する速度として、1秒間に200パルス程度のパ
ルス信号によって回転駆動される。そして、上記半導体
ウエハー搬送装置では、半導体ウエハー1を2本の細い
搬送ベルト2、3上に一定の間隔で載置した状態で、こ
れらの2本の細い搬送ベルト2、3を一定の移動速度V
で駆動することによって、半導体ウエハー1を所定位置
まで搬送するものである。
【0035】ところで、この実施例に係る物体の位置変
動検出記録装置では、上記2本の細い搬送ベルト2、3
によって搬送される半導体ウエハー1を、所定の位置に
配置された高速カメラ6によって撮影するようになって
いる。この高速カメラ6は、2本の細い搬送ベルト2、
3によって一定の間隔で搬送される半導体ウエハー1
を、その搬送方向の上流側に配置された図示しない光電
センサー等によって検知し、当該光電センサーが半導体
ウエハー1を検知してから所定時間だけ経過した後に、
当該高速カメラ6の画像領域に入った半導体ウエハー1
を、自動的に連続して撮影するように設定されている。
上記高速カメラ6は、図3に示すように、2本の細い搬
送ベルト2、3によって搬送される半導体ウエハー1
を、上方からハーフミラー7を介してハロゲンランプ等
からなる光源8によって照明し、この光源8によって照
明された半導体ウエハー1の画像をレンズ9及びハーフ
ミラー7を介して撮影するものである。上記高速カメラ
6は、半導体ウエハー1を搬送する駆動源としてのパル
ス駆動モーターの駆動パルスに対応して、1秒間に20
0コマ以上の多数の画像によって半導体ウエハー1を高
速撮影可能となっており、この高速カメラ4としては、
例えば、(株)菱光社製のFA用高速エリアセンサー
(HAS−200R)などが用いられる。
【0036】上記高速カメラ6によって撮影された画像
は、図1に示すように、物体の位置変動検出記録装置の
本体10へ送られる。この物体の位置変動検出記録装置
本体10は、大きく分けて、高速カメラ6によって撮影
された画像に所定の画像処理を施す画像処理部11と、
高速カメラ6によって撮影された画像を記録する画像記
録部12とから構成されており、高速カメラ6によって
撮影された画像は、外部へも出力可能となっている。
【0037】図4は上記物体の位置変動検出記録装置本
体10の画像処理部11を示すブロック図である。
【0038】図4において、13は高速カメラ6によっ
て撮影された画像信号14に所定のフィルターリング処
理を行うフィルター部、15は上記フィルター部13に
よってフィルターリング処理された画像信号16から所
定の計測を行う計測部である。また、上記計測部15
は、フィルター部13によってフィルターリング処理さ
れた画像信号16から、高速カメラ6によって撮影され
た半導体ウエハー1の寸法を計測する寸法計測部17
と、同じくフィルター部13によってフィルターリング
処理された画像信号16から、高速カメラ6によって撮
影された半導体ウエハー1の画像と、予め設定された計
測枠との交点を計測する計測枠交点計測部18と、上記
寸法計測部17及び計測枠交点計測部18からの計測結
果に基づいて、2本の細い搬送ベルト2、3によって搬
送される半導体ウエハー1に瞬間停止状態等の位置変動
が発生しているか否かを判定する総合判定部19とから
構成されている。そして、この総合判定部19からは、
所定の指令出力20及び外部指令出力21が出力され
る。また、上記総合判定部19には、基本画像データを
予め記憶したROM等の基本画像データ記憶部22が接
続されており、この基本画像データ記憶部22からは、
総合判定部19に半導体ウエハー1の理想的な計測結果
等を示す基本画像データ23が出力されるようになって
いる。上記基本画像データ記憶部22に記憶された基本
画像データ23としては、例えば、半導体ウエハー1を
理想的な状態で実際に搬送した場合に、後述するように
寸法計測部17及び計測枠交点計測部18で計測された
データがそのまま用いられる。そのため、上記基本画像
データ記憶部22には、寸法計測部17及び計測枠交点
計測部18で計測されたデータが、総合判定部19を介
して又は直接入力可能となっており、基本画像データ記
憶部22の基本画像データ23は、適宜書換え可能とな
っている。
【0039】上記フィルター部13には、高速カメラ6
によって撮影された半導体ウエハー1の画像が、図5に
示すように、アナログ量の濃淡画像信号14として入力
される。上記高速カメラ6では、半導体ウエハー1を1
秒間に200コマの画像で高速撮影可能であり、この高
速カメラ6からは、5msec毎に半導体ウエハー1を
撮影した画像信号14が逐次出力されるようになってい
る。上記フィルター部13では、アナログ量の濃淡画像
信号14が図示しないA/D変換器によって例えば8b
it、256階調のデジタル信号に変換された後、微分
処理や空間フィルターリング処理などが施される。上記
A/D変換器によってデジタル信号に変換された画像信
号は、図6に示すように、各画素毎にX方向及びY方向
に配列された信号となる。その際、上記X方向及びY方
向に配列された画像信号のうち中心部に位置する画素の
信号は、図7(a)(b)に示すように、光源8の光量
分布によって相対的に明るくなり、周辺部に位置する画
素の信号は、光源8の光量分布によって相対的に暗くな
る傾向にある。
【0040】そこで、上記フィルター部13では、次の
ようにして、光源8の光量分布による画像の明るさを補
正するシェーデイング補正やノイズの影響を除去する平
滑化処理などの微分処理や空間フィルターリング処理が
行われ、画像信号レベルの変位が画像のエッジ検出等に
影響して、実質的に画像のエッジがズレるのを防止する
ようになっている。すなわち、上記高速カメラ6によっ
て撮影された半導体ウエハー1の画像は、図6に示すよ
うに、X方向及びY方向に画素毎に配列されたデジタル
の画像信号となる。上記フィルター部13では、デジタ
ルの画像信号に矩形状のマスク24を設定して画像全体
をX方向に沿って走査し、平滑化及びシェーデイング補
正が行われる。上記画像信号の画素を拡大すると、図8
に示すようになり、これらの画像信号の画素には、便宜
的に各画素に対応した枡目にA、B、C……Oまで符号
が付けられている。そして、上記デジタルの画像信号に
矩形状のマスク24を設定し、図9(a)に示すよう
に、画素Gを中心にしてその周囲の画素を考えると、中
心画素Gの画像データを、(A+B+C+F+G+H+
K+L+M):(G×9)、または、(A+B+C+F
+H+K+L+M)÷8:(G)のような方式で周辺の
画素レベルに対する中心部の画素レベルの比率でレベル
差とする平滑化が行われる。
【0041】また、上記フィルター部13では、図9
(b)に示すように、画素Hを中心にしてその周囲の画
素を考えると、中心画素Hの画像データを、(B+C+
D+G+H+I+L+M+N):(H×9)、または、
(B+C+D+G+I+L+M+N)÷8:(G)で比
較レベルとすることによってシェーデイング補正が行わ
れる。
【0042】図10は上記の如くフィルター部13で所
定の処理が施された半導体ウエハー1のある濃淡画像に
ついて所定のX軸に平行な水平線に沿う濃度分布を示し
ており、図中、25は半導体ウエハー1の画像部分を、
25aは背景の画像部分を、25bは半導体ウエハー1
のエッジ部分を、25cは半導体ウエハー1の半導体素
子1の直線状パターン4、5の画像部分を、それぞれ示
している。
【0043】そして、上記フィルター部13では、図1
0に示すように、所定の処理が施された半導体ウエハー
1の濃淡画像を、所定のスレッショールドレベルで2値
化することにより、半導体ウエハー1の輪郭及び直線状
パターン4、5のみが抽出された1、0の2値化画像デ
ータが得られる。
【0044】さらに、上記フィルター部13を経由して
平滑化等の処理が施され2値化された画像データは、図
4に示すように、計測部15の中に設けられた寸法計測
部17と計測枠交点計測部18に送られる。上記寸法計
測部17では、図11及び図12に示すように、半導体
ウエハー1の濃淡画像から、半導体ウエハー1全体の幅
データ26がエッジ27とエッジ28を検出することに
よって計測されるとともに、半導体ウエハー1の最前部
29の計測基準枠30からの位置が計測される。ここ
で、計測基準枠30は、図11に示すように、高速カメ
ラ6の画像領域の所定の位置に仮想的に設定された計測
用の基準枠である。上記半導体ウエハー1のエッジ27
とエッジ28の検出は、図13に示すように、画像デー
タをY方向にスキャンして、画像データ23の立ち上が
りが最小値Ymin となるY座標と立ち下がりが最大値Y
max となるY座標とを検出することによって行われる。
また、半導体ウエハー1の最前部29の計測基準枠30
からの位置は、画像データをX方向にスキャンして画像
データ25の立ち下がりが最大値Xmax となるX座標を
検出し、画像領域31の端部30aから画像データの立
ち下がりの最大値Xma x までの距離を求めることによっ
て行われる。この寸法計測部17で計測された計測位置
のデータは、図16に示すように、多数の比較画像デー
タである計測位置A、計測位置B、計測位置C、計測位
置D、……のデータ列として逐次的に求められる。
【0045】一方、上記計測枠交点計測部18では、図
14に示すように、画像データに対して予め設定された
計測基準枠30と交差する半導体ウエハー1の直線状パ
ターン4、5との交点A、B、C……にあたるところの
データが計測される。この計測枠30と交差する半導体
ウエハー1のパターン4、5との交点の検出は、図14
及び図15に示すように、例えば、画像データの計測枠
30に対応したY座標の値Y=Y1 を固定して、画像デ
ータをX方向にスキャンすることにより、画像データ2
5から交点A、B、C……のX座標を検出することによ
って行われる。なお、図15の点Mに示すように、計測
枠30と半導体ウエハー1のパターン4、5との交点の
幅が広い場合には、その中点のX座標を取ることによっ
て交点MのX座標が求められる。この計測枠交点計測部
18で計測された交点A、B、C……の座標データは、
図16に示すように、多数の比較画像データである計測
基準枠A、計測基準枠B、計測基準枠C、計測基準枠
D、……のデータ列として逐次的に求められる。また、
上記計測枠交点計測部18では、必ずしも、計測枠30
と交差する半導体ウエハー1のパターン4、5との交点
A、B、C……の座標データをすべて計測する必要はな
く、交点A、B、C……の座標データのうち代表的な数
点の座標のみを計測するように設定しても勿論よい。こ
うした場合には、画像処理に要する時間を更に短縮する
ことが可能となる。
【0046】上記寸法計測部17及び計測枠交点計測部
18での計測動作について更に説明すると、この寸法計
測部17等では、図6に示すように、X方向及びY方向
に沿って画素毎に配列された2値化画像データを、シン
クジェネレータから出力されるパルス信号によってスキ
ャンする。そして、X方向の画像データは、画素クロッ
クによってスキャンしつつ画素クロックの数をカウンタ
ーでカウントするとともに、Y方向の画像データは、H
DパルスによってスキャンしつつHDパルスの数をカウ
ンターでカウントし、ゲート回路によってX方向及びY
方向の画像データに変化があった点を検出し、このX方
向及びY方向の画像データに変化があった点の座標を、
画素クロック及びHDパルスの数として求めることによ
って、半導体ウエハー1のエッジ27、28等を検出す
るようになっている。
【0047】このように、上記寸法計測部17及び計測
枠交点計測部18では、高速カメラ6によって1秒間に
200コマの画像として撮影され、フィルター部13で
所定のフィルターリング処理が施された1秒間あたり2
00コマの画像に対して、位置及び交点の計測が逐次行
われる。
【0048】なお、図17は、計測枠交点計測部18で
検出されたデータが計測基準枠30のどの部分に相当す
るかを示している。すなわち、計測基準枠30は、半導
体ウエハー1の画像信号のうち、X方向に沿った2つの
基準計測枠30a、30bと、Y方向に沿った2つの基
準計測枠30c、30dとからなっており、計測枠交点
計測部18では、基準計測枠30a〜30dと交差する
半導体ウエハー1のパターン4、5との交点A、B、C
……の各座標が計測される。
【0049】次に、上記寸法計測部17及び計測枠交点
計測部18で計測された1秒間あたり200コマの画像
に対応したデータは、図4に示すように、総合判定部1
9に送られ、この総合判定部19では、寸法計測部17
及び計測枠交点計測部18での計測結果(図16)に基
づいて、半導体ウエハー1の搬送状態に瞬間停止状態等
の位置変動が発生しているか否かが判定される。
【0050】この総合判定部19では、図18及び図1
9に示すように、まず、寸法計測部17及び計測枠交点
計測部18で計測されたデータに対して、基本画像デー
タ記憶部22から出力される基本画像データ23との間
で所定の演算が施される。ここで、総合判定部19で最
初に施される所定の演算としては、例えば、寸法計測部
17及び計測枠交点計測部18で計測された比較画像デ
ータと基本画像データとの差を求める演算が行われ、こ
の差分の画像データが枠項目データ及び位置項目データ
として求められる。
【0051】さらに、上記総合判定部19では、上記の
如くして求められた枠項目データ及び位置項目データに
対して、図20及び図21に示すように、処理対応先切
り替え部31によって隣合う枠項目データ及び位置項目
データと、1つおきの枠項目データ及び位置項目データ
等所定の項目データとが選択され、これらの隣合う項目
データ及び1つおきの項目データ等との間で更に所定の
演算を行い、半導体ウエハー1の搬送状態に瞬間停止状
態等の位置変動が発生しているか否かが判定される。
【0052】このようにして、総合判定部19は、最終
データを抽出するものであるが、視覚的に説明すると、
判定の方法としては、当該総合判定部19で、基本画像
データとの差の検出及び判定に加えて、1秒間あたり2
00コマの画像に対応した位置データが、各画像コマ毎
に同じ間隔になっていることが基本であり、図11及び
図12に示すように、その際の半導体ウエハー1のエッ
ジ27とエッジ28から抽出される幅26が同じデータ
である場合は、半導体ウエハー1の進行方向には問題が
発生していないと判断し、計測基準枠30との交点A、
B、C…の座標データが変化していなければ、半導体ウ
エハー1に回転等の位置変動が発生しておらず、搬送ベ
ルト2及び搬送ベルト3の間での同期が保たれていると
判定される。
【0053】また、上記各々の判定内容で問題が発生し
ていれば、総合判定部19は、図4に示すように、画像
記録部33によって画像記録を開始するために指令信号
20を出力する。また、装置の外部にも外部装置制御の
ために外部指令信号21を出力するようになっている。
【0054】次に、上記総合判定部19の構成につい
て、更に詳細に説明する。
【0055】上記総合判定部19の処理対応先切り替え
部31は、図22に示すように、3つの入力データ3
4、35、36のうち、隣合う2つのデータ34、35
及び35、36の組と、1つおきのデータ34、36の
組を選択するように切り替える切り替え処理部37と、
この切り替え処理部37によって選択された2つのデー
タに対して加減乗除算等のデータ処理を行うデータ処理
部38とから構成されている。上記切り替え処理部37
には、入力データ34、35、36を適宜組み替えるた
めの組み替え命令信号39が入力されている。
【0056】上記切り替え処理部38は、図23に示す
ように、それぞれ入力データ34、35、36が入力さ
れるセレクタ40、41、42を備えており、これらの
セレクタ40、41、42は、所定のタイミングで入力
データ34、35、36を適宜選択するようになってい
る。上記セレクタ40、41、42で選択された入力デ
ータ34、35、36は、データ34、35の組と、デ
ータ35、36の組と、データ34、36の組としてデ
ータ処理部43に入力されるとともに、同じくデータ3
4、35の組と、データ35、36の組と、データ3
4、36の組としてデータ処理部44に入力される。
【0057】上記データ処理部43、44は、図24に
示すように、切り替え制御部38のセレクタ40、4
1、42のうち選択された2つのセレクタX及びセレク
タXXから送られてくる入力データを逐次バッファ4
5、46に取り込み、各入力データを順次4つの演算部
47〜50に送り、これらの4つの演算部47〜50で
所定の演算を施すようになっている。
【0058】上記4つの演算部47〜50は、すべて同
様に構成されており、1つの演算部は、図25に示すよ
うに、加算器51、減算器52、乗算器53、除算器5
4を備えている。そして、上記演算部47〜50では、
バッファ45、46から入力する2つの入力データに対
して逐次所定の加減乗除算が施され、上記加算器51、
減算器52、乗算器53、除算器54からの演算データ
は、合成処理部55へと送られる。なお、上記演算部4
7〜50は、必ずしも加算器51、減算器52、乗算器
53、除算器54のすべてを備えている必要はなく、総
合判定部19での判定に必要な演算のみを行うように構
成しても良い。
【0059】上記合成処理部55は、図26に示すよう
に、それぞれ加算器51、減算器52、乗算器53、除
算器54から演算データが入力される4つのセレクタ5
6〜59を備えており、これらのセレクタ56〜59
は、所定のタイミングで加算器51、減算器52、乗算
器53、除算器54からの演算データを適宜選択する。
上記セレクタ56〜59で選択された演算データは、加
算器60と、減算器61にそれぞれ入力される。上記加
算器60及び減算器61の出力データは、出力合成部6
2に送られる。なお、上記セレクタ56〜59には、演
算データを組み替えるための組み替え命令信号63が入
力されている。
【0060】上記出力合成部62は、図27に示すよう
に、加算器60及び減算器61からの出力データが入力
される比較部63を備えており、この比較部63では、
加算器60及び減算器61からの出力データと前記基本
画像データ記憶部22から出力される基本画像データ2
3と、あるいは加算器60及び減算器61から1秒間に
200コマの画像に対応して逐次出力されるデータとの
間で比較が行われる。そして、上記比較部63からは、
加算器60及び減算器61からの出力データと基本画像
データとの比較結果、及び加算器60及び減算器61か
ら1秒間に200コマの画像に対応して逐次出力される
データとの間での比較結果が、前述した指令出力20又
は外部指令出力21として出力され、これらの指令出力
20又は外部指令出力21によって、図4に示すよう
に、位置変動検出装置本体10の内部に設けられた画像
記録部33が動作し、高速カメラ6によって撮影された
画像14の記録が行われるようになっている。
【0061】上記画像記録部33では、高速カメラ6で
撮像された半導体ウエハー1の高速画像14を常時エン
ドレスな状態で記録し、前記総合判定部19で半導体ウ
エハー1に瞬間停止等の搬送異常が発生したと判断され
た場合には、図28に示すように、指令出力20が入力
されると、当該画像記録部33にエンドレス状態ですで
に記録された画像のうち、所定時間Tだけ遡った画像を
開始位置としてエンドレスな状態の画像記録から1回の
みの画像記録に切り替えるようになっている。その結
果、上記画像記録部33には、指令出力20が入力され
た時点から所定時間Tだけ遡った時から、画像記録部3
3に一度画像記録が可能な時間だけ、半導体ウエハー1
の搬送状態が1秒間に200コマの高速画像で記録され
る。
【0062】以上の構成において、この実施例に係る物
体の位置変動検出記録装置を適用した半導体ウエハー搬
送装置では、次のようにして、半導体ウエハーに発生す
る瞬間的な停止状態等の搬送異常が検出されるととも
に、そのときの画像が自動的に記録されるようになって
いる。すなわち、上記半導体ウエハー搬送装置では、図
2に示すように、半導体ウエハー1が2本の細い搬送ベ
ルト2、3によって搬送される。その際、上記半導体ウ
エハー搬送装置は、半導体ウエハー1を搬送する2本の
細い搬送ベルト2、3をパルス駆動モーターによって駆
動するものであり、この半導体ウエハー搬送装置では、
当該パルス駆動モーターを駆動するパルスジェネレータ
ー等からなる駆動回路にノイズの影響等によって1つで
もパルス信号の欠落が発生したり、当該パルス駆動モー
ターの駆動力を駆動プーリーに伝達するギヤ等に異物が
挟まったり、搬送ベルトの接続部がプーリーを通過した
りすると、半導体ウエハー1を搬送する2本の細いベル
ト2、3のうちの一方又は双方に、数100分の1秒程
度の瞬間的な停止状態が発生する場合がある。このよう
に、上記半導体ウエハー1を搬送する2本の細いベルト
2、3に瞬間的な停止状態が発生すると、半導体ウエハ
ー1は、それまで一定の移動速度で搬送されているた
め、慣性力によってベルト2、3上の相対的な搬送位置
が前後方向にずれたり回転が生じてしまい、極端な場合
には、半導体ウエハー1が搬送用のベルト2、3から脱
落して床に落下するという事故が発生する。
【0063】ところで、この実施例に係る物体の位置変
動検出記録装置では、次のようにして、上記半導体ウエ
ハー1に発生する瞬間的な搬送の停止状態等の位置変動
を検出し、自動的に記録するようになっている。この物
体の位置変動検出記録装置では、図3に示すように、2
本の細い搬送ベルト2、3によって搬送される半導体ウ
エハー1が、1秒間に200コマの画像を撮影可能な高
速カメラ6によって撮影される。この高速カメラ6は、
2本の細い搬送ベルト2、3によって一定の間隔で搬送
される半導体ウエハー1を、その搬送方向の上流側に配
置された図示しない光電センサーによって検知し、当該
光電センサーが半導体ウエハー1を検知してから所定時
間だけ経過し、半導体ウエハー1が図13に示すように
高速カメラ6の画像領域に入ってから自動的に撮影を開
始するように設定されている。その際、上記半導体ウエ
ハー1は、所定の間隔で連続して搬送されるため、特定
の半導体ウエハー1が図13に示すように高速カメラ6
の画像領域に入ってから自動的に撮影が開始され、この
半導体ウエハー1が高速カメラ6の画像領域から外れる
まで撮影が継続される。そして、次の半導体ウエハー1
が光電センサーによって検知され、この半導体ウエハー
1が図13に示すように高速カメラ6の画像領域に入っ
てから、上記と同様に高速カメラ6によって撮影され
る。上記高速カメラ6によって撮影された半導体ウエハ
ー1の画像は、図1に示すように、位置変動検出記録装
置本体10に送られ、この位置変動検出記録装置本体1
0内の画像処理部11によって所定の画像処理が施され
る。上記画像処理部11では、高速カメラ6によって撮
影されたアナログの画像信号をデジタルの画像信号に変
換するとともに、このデジタルの画像信号に対して所定
の画像処理が施される。
【0064】上記画像処理部10では、図4に示すよう
に、フィルター部13において、高速カメラ6によって
撮影された半導体ウエハー1の画像信号14がデジタル
信号に変換された後、微分処理等により平滑化及びシェ
ーデイング補正などが行われる。その結果、上記フィル
ター部13からは、図10に示すような半導体ウエハー
1の濃淡画像の濃度分布を示す画像信号を2値化した2
値化画像データ16が出力される。
【0065】また、上記フィルター部13を経由して平
滑化等の処理が施された2値化画像データ16は、図4
に示すように、計測部15の中に設けられた寸法計測部
17と計測枠交点計測部18に送られ、これらの寸法計
測部17及び計測枠交点計測部18では、半導体ウエハ
ー1の濃淡画像から、半導体ウエハー1の両エッジ2
7、28の検出に基づく幅データ26と、半導体ウエハ
ー1の最前部の位置29と、画像データに対して予め設
定された計測枠30と交差する半導体ウエハー1の直線
状パターン4、5との交点A、B、C、D……のデータ
とが、それぞれ計測される。上記寸法計測部17及び計
測枠交点計測部18で計測された各データは、図16に
示すように、多数の画像データとして逐次的に求められ
る。
【0066】上記半導体ウエハー1は、例えば、適正な
状態では図11に示すように搬送される。そして、この
とき、上記寸法計測部17及び計測枠交点計測部18で
計測された半導体ウエハー1の両エッジ27、28の検
出に基づく幅データ26と、半導体ウエハー1の最前部
の位置29と、画像データに対して予め設定された計測
枠30と交差する半導体ウエハー1の直線状パターン
4、5との交点A、B、C、D……のデータは、図16
に示すように、基本画像データ23として基本画像デー
タ記憶部22(図4)に予め記憶されている。上記基本
画像データ23としては、例えば、計測枠30と交差す
る半導体ウエハー1の直線状パターン4、5との交点
A、B、C、D……の座標を示すデータとして、A
(x、y)=(100、200)、B(x、y)=(1
20、200)、C(x、y)=(140、200)、
……の如きデータが記憶される。
【0067】一方、上記半導体ウエハー1に瞬間的な停
止状態が発生した場合には、例えば、半導体ウエハー1
の搬送位置が適正な位置に対して若干位置が前方にずれ
た状態で搬送される。そして、このとき、上記寸法計測
部17及び計測枠交点計測部18で計測された半導体ウ
エハー1の両エッジ27、28の検出に基づく幅データ
26と、半導体ウエハー1の最前部の位置29と、画像
データに対して予め設定された計測枠30と交差する半
導体ウエハー1の直線状パターン4、5との交点A、
B、C、D……のデータは、図16に示すように、比較
画像データとして逐次的に計測される。上記比較画像デ
ータとしては、例えば、計測枠30と交差する半導体ウ
エハー1の直線状パターン4、5との交点A、B、C、
D……の座標を示すデータとして、A(x、y)=(1
30、200)、B(x、y)=(150、200)、
C(x、y)=(170、200)、……の如きデータ
が計測される。
【0068】次に、上記寸法計測部17及び計測枠交点
計測部18で計測されたデータは、図4に示すように、
総合判定部19に送られ、この総合判定部17では、寸
法計測部17及び計測枠交点計測部18での計測結果に
基づいて、半導体ウエハー1の搬送状態に瞬間停止状態
等の位置変動がないか否かが判定される。
【0069】この総合判定部19では、図18及び図1
9に示すように、まず、寸法計測部17及び計測枠交点
計測部18で計測されたデータに対して、基本画像デー
タ23との差分を求める演算が施され、この基本画像デ
ータと比較画像データとの差分の画像データが、枠項目
データ及び位置項目データとして求められる。
【0070】上記の例であれば、交点A、B、C、D…
…の座標を示す枠項目データとして、基本画像データで
は、A(x、y)=(100、200)、B(x、y)
=(120、200)、C(x、y)=(140、20
0)、……であるのに対し、比較画像データでは、A
(x、y)=(130、200)、B(x、y)=(1
50、200)、C(x、y)=(170、200)、
……となる。そのため、上記総合判定部19では、基本
画像データと比較画像データとの差分の枠項目データと
して、A(x、y)=(−30、0)、B(x、y)=
(−30、0)、C(x、y)=(−30、0)、……
が、枠項目データとして得られる。
【0071】さらに、上記総合判定部19では、上記の
如くして求められた枠項目データ及び位置項目データに
対して、図20及び図21に示すように、処理対応先切
り替え部31によって隣合う枠項目データ及び位置項目
データと、1つおきの枠項目データ及び位置項目データ
等とを選択し、これらの隣合う項目データ及び1つおき
の項目データとの差分等を更に演算するようになってい
る。
【0072】上記の例であれば、交点A、B、C、D…
…の座標に基づく枠項目データとして、A(x、y)=
(−30、0)、B(x、y)=(−30、0)、C
(x、y)=(−30、0)、……が得られるため、隣
合う枠項目データ及び1つおきの枠項目データとを選択
し、これらの隣合う項目データ及び1つおきの項目デー
タとの差分を演算すると、A(x、y)−B(x、y)
=(0、0)、B(x、y)−C(x、y)=(0、
0)、A(x、y)−C(x、y)=(0、0)、……
が、枠項目処理データとして得られる。
【0073】上記処理対応先切り替え部31では、図2
2に示すように、3つの入力データA、B、Cのうち、
隣合う2つのデータA、B及びB、Cの組と、1つおき
のデータA、Cの組が選択されて、これらの各データの
組の差が演算され、当該各データの組の差分データが図
20及び図21に示すように、枠項目処理データ及び位
置項目処理データとして求められる。
【0074】上記枠項目処理データ及び位置項目処理デ
ータは、出力合成部62の比較部63によって基本画像
データ23と比較される。そして、上記枠項目処理デー
タ及び位置項目処理データと基本画像データとを比較し
た結果、その比較値が所定の許容範囲内に入っている場
合には、半導体ウエハー1の搬送状態が適性であると判
断され、比較値が所定の許容範囲を越えている場合に
は、半導体ウエハー1の搬送状態に瞬間停止等の搬送異
常が発生したと判断される。
【0075】上記の例であれば、交点A、B、C、D…
…の座標に基づく枠項目データとして、A(x、y)=
(−30、0)、B(x、y)=(−30、0)、C
(x、y)=(−30、0)、……が得られるため、半
導体ウエハー1の搬送位置が所定量だけ進んだ搬送異常
が発生していたことになるが、基本画像データと高速カ
メラ6によって最初に撮影された半導体ウエハー1の比
較画像データとの間に、かかる枠項目データが得られた
場合には、半導体ウエハー1のそれ以前の搬送状態にお
いて搬送異常が発生していたことになる。そのため、上
記の例の場合には、図20及び図21に示すような枠項
目処理データ及び位置項目処理データが、A(x、y)
−B(x、y)=(0、0)、B(x、y)−C(x、
y)=(0、0)、A(x、y)−C(x、y)=
(0、0)、……に示すように、すべて(0、0)とな
るため、高速カメラ6によって半導体ウエハー1を最初
に撮影した状態では、瞬間的な停止状態は発生していな
いと判断され、指令信号20は出力されない。
【0076】また、上記総合判定部19では、例えば、
半導体ウエハー1のエッジ27、28の位置を基本画像
データと比較し、半導体ウエハー1のエッジ27、28
の位置が基本画像データに対して所定の許容範囲を越え
てずれている場合には、半導体ウエハー1の搬送位置に
大きくな位置ずれが発生しているとして、画像記録部3
3を動作させる指令信号20が出力されるか、外部に半
導体ウエハー1の搬送位置に大きな位置ずれが発生して
いることを伝える外部指令信号21が出力される。
【0077】さらに、上記総合判定部19では、例え
ば、半導体ウエハー1が搬送ベルト2、3から既に脱落
しており、高速カメラ6の画像領域に所定時間が経過し
ても到達しない場合には、寸法計測部17及び計測枠交
点計測部18で計測されたデータがすべて(0、0)に
なるため、外部に半導体ウエハー1に脱落が発生してい
ることを伝える外部指令信号21が出力される。
【0078】その後、上記総合判定部19では、高速カ
メラ6から1秒間に200コマの割合で逐次入力される
画像信号14すべてに対して、寸法計測部17及び計測
枠交点計測部18で計測されたデータを求め、これらの
寸法計測部17及び計測枠交点計測部18で逐次計測さ
れたデータと、基本画像データ23との比較及び判定が
行われる。
【0079】また、上記総合判定部19では、高速カメ
ラ6から1秒間に200コマの割合で逐次入力される画
像信号14すべてに対して、寸法計測部17及び計測枠
交点計測部18で計測されたデータを求め、これらの寸
法計測部17及び計測枠交点計測部18で逐次計測され
たデータを基本画像データ23と比較するとともに、こ
れらの寸法計測部17及び計測枠交点計測部18で逐次
計測されたデータと、その1つ前の画像コマで寸法計測
部17及び計測枠交点計測部18で計測されたデータに
対して、図18及び図19、更には図20及び図21に
示す処理と同様の処理を行って、半導体ウエハー1に瞬
間的な停止状態等の搬送異常が発生したか否かを判定す
るように構成しても良い。
【0080】この場合の判定方法としては、上記総合判
定部19で、1秒間あたり200コマの画像に対応した
位置データが、各画像コマ毎に同じ間隔になっているか
否かが判定され、更に、図11及び図12に示すよう
に、その際の半導体ウエハー1のエッジ27とエッジ2
8から抽出される幅26が同じデータである場合は、半
導体ウエハー1の進行方向には問題が発生していないと
判断され、計測基準枠30との交点A、B、C…の座標
データが変化していなければ、半導体ウエハー1に回転
等の位置変動が発生しておらず、搬送ベルト2及び搬送
ベルト3の間での同期が保たれていると判定される。
【0081】いま、半導体ウエハー1の交点A、B、
C、D……の座標を示す枠項目データとして、1コマ前
の比較画像データでは、A(x、y)=(130、20
0)、B(x、y)=(150、200)、C(x、
y)=(170、200)、……であるのに対し、現在
処理された比較画像データでは、半導体ウエハー1に瞬
間的な停止状態等の搬送異常が発生し、半導体ウエハー
1の搬送位置が若干斜め前方にずれ、A(x、y)=
(132、203)、B(x、y)=(155、20
6)、C(x、y)=(180、210)、……となっ
たと仮定する。すると、上記総合判定部19では、1コ
マ前の比較画像データと現在の比較画像データとの差分
の枠項目データとして、A(x、y)=(2、3)、B
(x、y)=(5、6)、C(x、y)=(10、1
0)、……が、枠項目データとして得られる。
【0082】そのため、上記の例の場合には、図20及
び図21に示すような枠項目処理データ及び位置項目処
理データが、A(x、y)−B(x、y)=(−3、−
3)、B(x、y)−C(x、y)=(−5、−4)、
A(x、y)−C(x、y)=(−8、−7)、……と
いった値になる。そこで、上記総合判定部19では、上
記の如く枠項目処理データ及び位置項目処理データが所
定の値又は所定の許容範囲にないため、高速カメラ6に
よって半導体ウエハー1を現在撮影したときに、瞬間的
な停止状態が発生したと判断され、指令信号20が出力
される。そして、画像記録部33では、高速カメラ6に
よって半導体ウエハー1を撮影した高速画像が、そのま
ま記録される。
【0083】このように、上記総合判定部19で半導体
ウエハー1の搬送状態に瞬間停止等の搬送異常が発生し
たと判断された場合、総合判定部19は、画像記録部3
3を制御するために指令信号20を出力して、半導体ウ
エハー1を高速カメラ6によって撮影した画像を半導体
メモリーからなる高速の画像記録部33に記録するとと
もに、装置の外部にも外部の高速画像記録装置を制御し
たり、半導体ウエハー1に瞬間停止状態等の搬送異常が
発生したことを知らせるための外部指令信号21を出力
する。
【0084】その際、予め、画像記録部33は、処理し
ない画像データ14を記録し続けて、指令信号20によ
り記録停止指令があった場合には、予め、設定した過去
の画像データの数を保持することと、同様に、予め、設
定した数の指令信号入力後の設定画素数を追加記録する
機能を有するために、多少のズレ分も容認できる構造と
なっている。
【0085】このように、上記実施例に係る物体の位置
変動検出記録装置では、半導体ウエハー1を高速カメラ
6によって1秒間に200コマの画像で撮影し、この高
速カメラ6によって撮像された半導体ウエハー1の画像
コマから逐次半導体ウエハー1のエッジ及び計測枠との
交点の座標等を寸法計測部17及び計測枠交点計測部1
8によって計測し、これらの寸法計測部17及び計測枠
交点計測部18によって計測された半導体ウエハー1の
エッジ27、28及び計測枠30との交点の座標等が適
正なものか否かを総合判定部19によって判定し、半導
体ウエハー1に瞬間停止等の位置変動が発生したか否か
を検出するようになっている。
【0086】また、この実施例に係る物体の位置変動検
出記録装置では、半導体ウエハー1を高速カメラ6によ
って1秒間に200コマの画像で撮影し、この高速カメ
ラ6によって撮像された半導体ウエハー1の画像コマか
ら逐次半導体ウエハー1のエッジ27、28及び計測枠
30との交点の座標等を寸法計測部17及び計測枠交点
計測部18によって計測し、これらの寸法計測部17及
び計測枠交点計測部18によって計測された半導体ウエ
ハー1のエッジ27、28及び計測枠30との交点の座
標等が適正なものか否かを総合判定部19によって判定
し、この総合判定部19で半導体ウエハー1のエッジ2
7、28及び計測枠30との交点の座標等が適正なもの
でないと判断された場合には、前記高速カメラ6によっ
て撮影された画像を画像記録部33によって記録するこ
とにより、半導体ウエハー1に位置変動が発生したか否
かを自動的に検出して記録するようになっている。
【0087】さらに、この実施例では、前記高速カメラ
6によって、半導体ウエハー1を1秒間に200コマ以
上の画像で撮像可能となっているので、半導体ウエハー
1に瞬間停止等の位置変動が発生した場合でも、半導体
ウエハー1の位置変動を検出可能となっている。
【0088】また更に、この実施例では、前記寸法計測
部17及び計測枠交点計測部18が、半導体ウエハー1
のエッジ、幅及び計測基準枠30と半導体ウエハー1上
の直線状パターン4、5との交点の座標を計測するよう
に構成されているので、半導体ウエハー1の位置変動を
少ない特徴点で正確に抽出可能となっている。
【0089】さらに又、この実施例では、前記寸法計測
部17及び計測枠交点計測部18が、前記高速カメラ6
で撮像される1秒間に200コマの画像すべてに対して
半導体ウエハー1のエッジ、幅及び計測基準枠30と半
導体ウエハー1上の直線状パターン4、5との交点の座
標を計測するように構成されているので、半導体ウエハ
ー1の位置変動が瞬間的に発生した場合でも、半導体ウ
エハー1の位置変動を精度良く検出可能となっている。
【0090】また、この実施例では、前記総合判定部3
3が、前記高速カメラ6で撮像されて前記寸法計測部1
7及び計測枠交点計測部18で逐次計測される半導体ウ
エハー1のエッジ、幅及び計測基準枠30と半導体ウエ
ハー1上の直線状パターン4、5との交点の座標の変化
量が常に一定であるか否かを判別するように構成されて
いるので、半導体ウエハー1の移動速度が一定の場合
に、半導体ウエハー1の位置変動を瞬時に検出可能とな
っている。
【0091】さらに、この実施例では、前記画像記録部
33が、前記高速カメラ6で撮像された画像を常時エン
ドレスな状態で記録し、前記総合判定部33で半導体ウ
エハー1の計測結果が適正なものでないと判断された場
合には、当該画像記録部33にすでに記録された画像の
うち、所定時間だけ遡った画像を開始位置としてエンド
レスな状態の画像記録から1回のみの画像記録に切り替
えるように構成されているので、半導体ウエハー1に位
置変動が発生した瞬間の画像を確実に検出して記録する
ことができるようになっている。
【0092】図29及び図30はこの発明の他の実施例
を示すものであり、この実施例では、物体の位置変動検
出記録装置の判定機能の応用例として、ワイヤーボンダ
ーやマウンターの位置合わせ装置に適合する場合とし
て、図29及び図30に基づいて説明する。
【0093】図29の配線パターン70を検出する場合
に、計測設定線ABCDEFを指定する。A線では、
a、b、また、B線ではc、d、C線ではe、f、D線
ではg、h、E線ではi、j、F線ではk、lが、輪郭
との交点として扱われるが、aとgのY軸データとbと
hのY軸データで配線パターン70の幅を抽出し、b・
d・f・hは直線として扱うようになっている。この線
とc・eの幅がパッド対応の幅であり、i・kとj・l
でパッドの幅と認識するようになっている。
【0094】図30では、A線のm、nとC線のq、r
でパッドの面積に対応させるが、A線とC線のには複数
の検出線を使用することで、より安定した検出が可能と
なる。また、パッドの位置を確定するために、B線のo
・pとD線のs・tとの関連で絶対位置を確定すること
が可能となる。
【0095】
【発明の効果】この発明は、以上の構成及び作用よりな
るもので、数100分の1秒程度の瞬間的に発生する物
体の停止状態等の位置変動を自動的に検出し、又自動的
に検出して記録することができ、産業用装置に発生した
動作異常の原因を解明して生産性の向上等が可能な物体
の位置変動検出装置及び位置変動検出記録装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明に係る物体の位置変動検出記
録装置の一実施例を示すブロック図である。
【図2】 図2はこの発明に係る物体の位置変動検出記
録装置を適用した半導体ウエハー搬送装置の一実施例を
示す平面構成図である。
【図3】 図3はこの発明に係る物体の位置変動検出記
録装置を適用した半導体ウエハー搬送装置の一実施例を
示す側面構成図である。
【図4】 図4はこの発明に係る物体の位置変動検出記
録装置の一実施例を示すブロック図である。
【図5】 図5は高速カメラによって撮影された半導体
ウエハーの画像を示す信号波形図である。
【図6】 図6は高速カメラによって撮影された画像デ
ータの画素を説明図である。
【図7】 図7(a)(b)は高速カメラによって撮影
された画像データに施されるシェーデイング補正をそれ
ぞれ示す説明図である。
【図8】 図8は画像データを示す説明図である。
【図9】 図9(a)(b)は画像データに施される画
像処理をそれぞれ示す説明図である。
【図10】 図10はフィルター処理された画像データ
を示す信号波形図である。
【図11】 図11は高速カメラによって撮影される半
導体ウエハーを示す平面図である。
【図12】 図12は高速カメラによって撮影される半
導体ウエハーを示す平面図である。
【図13】 図13は高速カメラによって撮影される半
導体ウエハーを示す平面図である。
【図14】 図14は計測枠測定手段によって計測され
る半導体ウエハーを示す平面図である。
【図15】 図15は図14に示す半導体ウエハーの計
測状態を示す拡大図である。
【図16】 図16は寸法計測部及び計測枠交点計測部
によって計測された画像データを示す図表である。
【図17】 図17は計測基準枠を示す説明図である。
【図18】 図18は計測枠測定手段によって計測され
た画像データに施される処理を示す図表である。
【図19】 図19は寸法計測部によって計測された画
像データに施される処理を示す図表である。
【図20】 図20は計測枠測定手段によって計測され
た画像データに施される処理を示す図表である。
【図21】 図21は寸法計測部によって計測された画
像データに施される処理を示す図表である。
【図22】 図22は処理対応先切り替え部を示すブロ
ック図である。
【図23】 図23は切り替え処理部を示すブロック図
である。
【図24】 図24はデータ処理部を示すブロック図で
ある。
【図25】 図25は演算部を示すブロック図である。
【図26】 図26は合成処理部を示すブロック図であ
る。
【図27】 図27は出力合成部を示すブロック図であ
る。
【図28】 図28は画像記録部を示す説明図である。
【図29】 図29はこの発明の他の実施例を示す平面
説明図である。
【図30】 図30はこの発明の他の実施例を示す平面
説明図である。
【図31】 図31は従来例に係る半導体ウエハー搬送
装置を示す平面構成図である。
【符号の説明】
1 半導体ウエハー、6 高速カメラ、10 物体の位
置変動検出記録装置本体、13 フィルター部、14
画像信号、17 寸法計測部、18 計測枠交点計測
部、19 総合判定部、33 画像記録部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06T 7/60 H04N 7/18 K

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体を1秒間に多数の画像コマで撮像可
    能な高速撮像手段と、この高速撮像手段によって撮像さ
    れた物体の画像コマから逐次物体の特定位置を特徴付け
    る特徴点を抽出する特徴点抽出手段と、この特徴点抽出
    手段によって抽出された物体の特定位置の特徴点が適正
    なものか否かを判別する判別手段とを備えたことを特徴
    とする物体の位置変動検出装置。
  2. 【請求項2】 物体を1秒間に多数の画像コマで撮像可
    能な高速撮像手段と、この高速撮像手段によって撮像さ
    れた物体の画像コマから逐次物体の特定位置を特徴付け
    る特徴点を抽出する特徴点抽出手段と、この特徴点抽出
    手段によって抽出された物体の特定位置の特徴点が適正
    なものか否かを判別する判別手段と、この判別手段で物
    体の特徴点が適正なものでないと判断された場合には前
    記高速撮像手段によって撮像された画像を記録する記録
    手段とを備えたことを特徴とする物体の位置変動検出記
    録装置。
  3. 【請求項3】 前記高速撮像手段が、1秒間に200コ
    マ以上の画像を撮像可能であることを特徴とする請求項
    第1項又は第2項記載の物体の位置変動検出装置又は位
    置変動検出記録装置。
  4. 【請求項4】 前記特徴点抽出手段が、物体の形状及び
    寸法、又はエッジ、幅及び物体上の特定位置の座標のう
    ちのいずれか1つ以上を抽出することを特徴とする請求
    項第1項乃至第3項記載のいずれかに記載の物体の位置
    変動検出装置又は位置変動検出記録装置。
  5. 【請求項5】 前記特徴点抽出手段が、前記高速撮像手
    段で撮像される1秒間に多数の画像コマのすべてに対し
    て物体の特徴点を抽出することを特徴とする請求項第1
    項乃至第4項記載のいずれかに記載の物体の位置変動検
    出装置又は位置変動検出記録装置。
  6. 【請求項6】 前記判別手段が、前記高速撮像手段で撮
    像されて前記特徴点抽出手段で逐次抽出される特徴点の
    変化量が常に一定であるか否かを判別することを特徴と
    する請求項第1項乃至第5項記載のいずれかに記載の物
    体の位置変動検出装置又は位置変動検出記録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録手段が、前記高速撮像手段で撮
    像された画像を常時エンドレスな状態で記録し、前記判
    別手段で物体の特徴点が適正なものでないと判断された
    場合には、当該記録手段にすでに記録された画像のう
    ち、所定時間だけ遡った画像を開始位置としてエンドレ
    スな状態の画像記録から1回のみの画像記録に切り替え
    ることを特徴とする請求項第2項乃至第6項記載のいず
    れかに記載の物体の位置変動検出記録装置。
JP6265449A 1994-10-28 1994-10-28 物体の位置変動検出装置及び位置変動検出記録装置 Pending JPH08122016A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6265449A JPH08122016A (ja) 1994-10-28 1994-10-28 物体の位置変動検出装置及び位置変動検出記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6265449A JPH08122016A (ja) 1994-10-28 1994-10-28 物体の位置変動検出装置及び位置変動検出記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08122016A true JPH08122016A (ja) 1996-05-17

Family

ID=17417319

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6265449A Pending JPH08122016A (ja) 1994-10-28 1994-10-28 物体の位置変動検出装置及び位置変動検出記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08122016A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008279176A (ja) * 2007-05-14 2008-11-20 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボールの運動測定装置
JP2009076633A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 Yamaha Motor Co Ltd 基板処理装置、表面実装機、印刷機、検査機、及び塗布機
JP2013138420A (ja) * 2004-06-09 2013-07-11 Cognex Technology And Investment Corp 自動視覚事象検出の方法と装置
US9651499B2 (en) 2011-12-20 2017-05-16 Cognex Corporation Configurable image trigger for a vision system and method for using the same

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013138420A (ja) * 2004-06-09 2013-07-11 Cognex Technology And Investment Corp 自動視覚事象検出の方法と装置
JP2008279176A (ja) * 2007-05-14 2008-11-20 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボールの運動測定装置
US8401818B2 (en) 2007-05-14 2013-03-19 Bridgestone Sports Co., Ltd Golf ball movement measuring apparatus
JP2009076633A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 Yamaha Motor Co Ltd 基板処理装置、表面実装機、印刷機、検査機、及び塗布機
US9651499B2 (en) 2011-12-20 2017-05-16 Cognex Corporation Configurable image trigger for a vision system and method for using the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101762037B1 (ko) 반송물 검사 시스템 및 반송장치
JPH08122016A (ja) 物体の位置変動検出装置及び位置変動検出記録装置
JP2000009447A (ja) テープキャリアの欠陥検出装置および欠陥検出方法
JPH08313454A (ja) 画像処理装置
JP3974015B2 (ja) 物品検査システム
JP2007033328A (ja) 画像処理方法および該画像処理方法を用いたピッキング動作補正方法
JPH1065940A (ja) 撮像装置
JPS6329887A (ja) パタ−ン検査装置
JP3886205B2 (ja) リードフレームの検査装置
JPH11322247A (ja) マンコンベアの監視装置
JPH0735699A (ja) 表面欠陥検出方法およびその装置
JPH09260261A (ja) リソグラフィー装置
JP3412732B2 (ja) 欠陥検査方法及びその装置
JPS63292386A (ja) 移動物体計数装置
JPH09304033A (ja) 圧延板の光学式形状検出方法及びその装置
JPH0827834B2 (ja) 複数台のカメラを用いる外観検査装置
JP2701872B2 (ja) 面付パターンの欠陥検査装置
JP2002039947A (ja) 農産物の外観検査装置
JPH07103910A (ja) 外観検査装置
JPH0677695A (ja) 部品実装機の部品異常吸着検出方法と異常吸着検出装置
JPH02210208A (ja) パターン検査方法
JPH09284753A (ja) 監視カメラの撮像制御方法とその装置
JPS61258149A (ja) 物体検査装置
JPS61881A (ja) 画像検査方法および装置
JPH06253309A (ja) ビデオセンシング装置