JPH08119444A - 輸送装置及び輸送方法 - Google Patents

輸送装置及び輸送方法

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Publication number
JPH08119444A
JPH08119444A JP26013594A JP26013594A JPH08119444A JP H08119444 A JPH08119444 A JP H08119444A JP 26013594 A JP26013594 A JP 26013594A JP 26013594 A JP26013594 A JP 26013594A JP H08119444 A JPH08119444 A JP H08119444A
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JP
Japan
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container
transportation
liquid
valve
vacuum pump
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Application number
JP26013594A
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English (en)
Inventor
Akiyoshi Ohira
昭義 大平
Michio Yanatori
美智雄 梁取
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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  • Jet Pumps And Other Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】液体中に混合した粒子をパイプを通して輸送す
る際の粒子の破損を無くし、しかも長距離輸送を可能に
する。 【構成】粒子輸送装置を粒子2と液体3を入れた第1の
容器1と、それらを受け取る第2の容器11と、それら
を連結する輸送用パイプ8,9,10と、輸送用パイプ
9の途中に連接した真空ポンプ7とから構成する。 【効果】本発明によれば、輸送路となるパイプの狭い範
囲を減圧することによって、固液を吸い上げ、重力を利
用して所望の場所へ輸送するので、小容量の真空ポンプ
で長距離輸送が可能になり、省エネルギ化が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粒子や固体等の輸送対象
物を液体中に混合し、固液二相流として輸送する装置又
は方法に関する。
【0002】
【従来の技術】固体と液体とを混合して固液二相流とし
て輸送する技術に関しては、特開昭57−121523
号公報に記載のものがある。
【0003】特開昭57−121523号公報はバキュ
ーム下水システムに関するものであり、廃棄物を輸送液
体と混合して輸送する技術を開示している。上記公報で
は、液体入口とタンクが立上りパイプで接続され、さら
にタンクには真空ポンプが接続され、前記真空ポンプに
よって液体入口,立上りパイプ,タンク内の圧力を減
じ、前記廃棄物を輸送液体とともに液体入口からタンク
内に輸送するというものである。
【0004】その他、本発明に関する技術として、実開
平2−44622号公報と特開昭63−86526号公
報に記載のものがある。
【0005】実開平2−44622号公報は氷水混合装
置に関するものであり、スクリューコンベアによって氷
をホッパから水平管に移動させながら、水と混合する技
術について開示している。
【0006】また、特開昭63−86526号公報に
は、スクリューフィーダによって液体窒素中から氷粒子
を取り出し、さらに液体窒素によって前記氷粒子を半導
体ウエハに衝突させる技術が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】固体を液体と混合して
輸送する場合、実開平2−44622号公報や特開昭6
3−86526号公報に開示された技術を応用すること
ができる。つまり、輸送ラインの中の液体を、スクリュ
ーによって引き込み、又は押し出すことによって輸送す
る手段が考えられる。しかし、スクリューを用いた場
合、輸送される固体がスクリュー内に入るため、スクリ
ューに過負荷がかかり、また固体の形状が変化してしま
うという問題がある。
【0008】上記の問題を解決する手段としては、特開
昭57−121523号公報に開示されているように、
真空ポンプによって輸送路内を減圧し、固体と液体が混
合された固液を二相流として前記輸送路内に引き込むこ
とによって、輸送する手段がある。本公報に開示された
技術では、真空ポンプが固液の輸送先であるタンクに接
続され、前記タンクを減圧し、それによって前記タンク
から輸送元に接続された輸送路内を減圧する構造になっ
ているため、固液を輸送する際には輸送先のタンク及び
前記輸送路内全体を減圧しなければならない。
【0009】上記の減圧の問題は輸送路が長くなればな
るほど重大かつ困難になってくる。つまり、上記の構造
では、固液の輸送に必要な圧力まで減圧するために長い
時間を要する。この時間は真空ポンプの性能によって異
なると考えられ、さらに固液の輸送に必要な圧力(又は
圧力差)は固液の輸送速度に関係するものと考えられ
る。
【0010】本発明では、大豆,米,プラスチック粒
子,氷粒子,潜熱蓄熱材が封入されたカプセル,尿素樹
脂で皮膜されたマイクロカプセル等の粒子の他、魚、
紙、布等の形状が変化しやすい固体や小石、砂利、砂、
石炭等の形状が変化しにくい固体等の輸送対象物を水、
油などの液体に混合して輸送することを考慮している。
前記粒子または固体等を輸送する場合には、前記粒子ま
たは固体等にかかる過負荷や損傷を避ける必要がある場
合もある。
【0011】本発明の第1の目的は、粒子または固体等
の輸送対象物を液体と混合して輸送する際の前記粒子ま
たは固体等にかかる過負荷や損傷の発生を防ぐことにあ
る。本発明の第2の目的は、長距離輸送の場合において
も効率良く輸送対象物を輸送することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、輸送装置を、輸送対象物を液体と共に貯めておく
第1の容器と、輸送された前記対象物を貯めておく第2
の容器と、前記第1の容器と前記第2の容器とを結ぶ輸
送路と、前記輸送路に連接され輸送路内を減圧する真空
ポンプと、前記第1の容器と前記真空ポンプの作用点と
の間の前記輸送路に設けた第1の遮蔽弁と、前記真空ポ
ンプの作用点と前記第2の容器との間の前記輸送路に設
けた第2の遮蔽弁と、前記第1の遮蔽弁と前記第2の遮
蔽弁との間の前記輸送路に設けた真空開放弁とを備えて
構成したものである。
【0013】また、輸送装置を、輸送対象物を液体と共
に貯めておく第1の容器と、輸送された前記対象物を貯
めておく第2の容器と、前記第1の容器と前記第2の容
器とを結ぶ輸送路と、前記輸送路に真空タンクを介して
連接された真空ポンプと、前記真空タンクと前記輸送路
の間に設けた減圧操作弁と、前記第1の容器と前記真空
ポンプの作用点との間の前記輸送路に設けた第1の遮蔽
弁と、前記真空ポンプの作用点と前記第2の容器との間
の前記輸送路に設けた第2の遮蔽弁と、前記真空ポンプ
の排気口を高圧タンクを介して前記輸送路に連接する空
気通路と、前記高圧タンクから前記空気通路を通じて前
記輸送路に送出する圧縮空気を調整する圧縮空気調整弁
とを備えて構成したものである。
【0014】また、輸送装置を、輸送対象物を液体と共
に貯めておく第1の容器と、輸送された前記対象物を貯
めておく第2の容器と、前記第1の容器と前記第2の容
器とを結ぶ輸送路と、前記輸送路に真空タンクを介して
連接された真空ポンプと、前記真空タンクと前記輸送路
の間に設けた減圧操作弁と、前記第1の容器と前記真空
ポンプの作用点との間の前記輸送路に設けた第1の遮蔽
弁と、前記真空ポンプの作用点と前記第2の容器との間
の前記輸送路に設けた第2の遮蔽弁と、前記第1の遮蔽
弁と前記第2の遮蔽弁との間の前記輸送路に高圧タンク
を介して連接された圧縮機と、前記高圧タンクから前記
輸送路に送出する圧縮空気を調整する圧縮空気調整弁と
を備えて構成したものである。
【0015】また、輸送装置を、輸送対象物を液体と共
に貯めておく第1の容器と、輸送された前記対象物を貯
めておく第2の容器と、前記第1の容器に対して3系統
の分岐をもって前記第1及び第2の容器を連接する輸送
路と、前記第2の容器に輸送された液体を前記第1の容
器に戻す液体輸送路と、前記固液の輸送路の前記分岐点
と前記第2の容器の間に連接された真空ポンプと、3系
統に分岐された輸送路のそれぞれに第1の遮蔽弁と、前
記真空ポンプの作用点と前記第2の容器の間に第2の遮
蔽弁とを設け、前記第1の容器に容器内の圧力を調整す
る第1容器圧力調整弁と、前記第2の容器に固体を取り
出す弁と、前記液体輸送路の途中に液体の輸送を制御す
る弁及び前記液体輸送路に並列に配置されたポンプと、
前記真空ポンプと前記輸送路の間に弁及び真空開放弁と
を備えて構成したものである。
【0016】さらに、固液輸送方法において、輸送路中
に滞留する輸送対象物と液体とによって前記輸送路を閉
塞させ、前記輸送対象物と液体とによって閉塞した部分
より先の輸送路中を減圧し、前記減圧の作用によって前
記輸送対象物を前記液体と共に前記滞留位置より高位置
に吸い上げることにより、前記輸送対象物と液体とに位
置エネルギを付与した後、前記位置エネルギを利用して
前記輸送対象物を単体又は前記液体と共に、前記輸送路
の先へ輸送するようにしたものである。
【0017】また、第1の容器に液体と共に貯められた
輸送対象物を第2の容器に輸送路を介して輸送する輸送
方法において、前記輸送路に作用する真空ポンプによっ
て、第2の容器への輸送対象物と液体の輸送を遮断した
状態の下で、第1の容器に貯められた輸送対象物を液体
とともに吸い上げて輸送路に保持し、次いで前記真空ポ
ンプの作用を止め、かつ輸送路に保持された輸送対象物
と液体の第1の容器への逆流を防止した状態の下で、第
2の容器への輸送対象物と液体の輸送の遮断を開放し
て、輸送路に保持された輸送対象物と液体を重力の作用
により、前記第2の容器に流入させるようにしたもので
ある。
【0018】
【作用】以下、上記各手段の作用について説明する。な
お、輸送対象物を固体として説明する。
【0019】第1の容器は液体と固体を混合した固液を
貯めておくためのもので、固体又は液体のみが入れら
れ、輸送に際して、液体又は固体が加えられても良い。
第2の容器は第1の容器内の固液が輸送される輸送先で
ある。
【0020】輸送路は第1の容器から第2の容器に固液
を二相流として導くためのもので、第1の容器よりも高
い位置に固液を導いた後、第2の容器に向けて固液が降
下できるように構成されている。
【0021】真空ポンプは前記輸送路内の減圧を行な
い、このとき第2の遮蔽弁は減圧される前記輸送路の範
囲を制限する。真空開放弁は減圧された前記輸送路内を
大気圧下に回復又は減圧状態から加圧するように作用
し、このとき第1の遮蔽弁は固液の逆流を防止し、固液
は第2の容器に向けて降下する。
【0022】前述したように、前記輸送路において減圧
される範囲は第2の遮蔽弁によって決まるため、第2の
遮蔽弁の位置は状況(輸送路の長さ,1回の操作におけ
る輸送量等)に応じて決めることが望ましい。また、前
記輸送路内が大気圧下に回復又は減圧状態から加圧され
るとき、第1の遮蔽弁によって第1の容器側の前記輸送
路内に固液が保持されるようにし、次の固液の吸い上げ
操作に要する時間を短縮するようにすることができる。
【0023】上記のような構成においては、固液を第2
の容器から第1の容器に戻すことも可能であり、このと
き第1及び第2の遮蔽弁の作用は上記と入れ替わる。
【0024】第1及び第2の容器はその一部を開放した
構造であっても、密閉又は密閉可能な構造であっても良
い。
【0025】第2の容器を密閉又は密閉可能な構造とす
るときは、前記輸送路内への固液の吸い上げがスムーズ
に行なえるよう、容器内の圧力を加減する第1容器圧力
調整弁を設けることが望ましい。また、前記第1容器圧
力調整弁を介して固体,液体,又は混合された固液が第
1の容器内に供給されるようにしても良い。
【0026】第2の容器を密閉又は密閉可能な構造とす
るときは、前記第1容器圧力調整弁と同様な弁を設けて
も良い。また、第2の容器に輸送された液体を第1の容
器に戻す液体輸送路を設けても、前記第1容器圧力調整
弁と同様の作用が得られる。つまり、前記液体輸送路は
固液が第2の容器に輸送されることによる容器内の圧力
上昇を防ぎ、固液の降下をスムーズにする。また、前記
液体輸送路は液体の再利用を可能にする。
【0027】第1及び第2の容器がともに密閉構造であ
るときは両者の圧力差を有効に利用して液体の循環サイ
クルを構成することができる。また、前記液体輸送路の
一部に並列にポンプを構成すれば、液体の循環をより確
実に行なえるであろう。
【0028】上記の構成において、第1の容器に連接さ
れる前記輸送路を複数系統設けるときは、第1の容器の
複数個所から偏り無く固液を吸い上げることができる。
【0029】複数系統設けた前記輸送路を一つの輸送路
にまとめるときは、各系統からの固液の合流部におい
て、固液の輸送方向が下方を向くようにし、前記合流部
の上方に真空ポンプの作用点を設けると良い。このよう
にすることによって、固液の前記合流部での移動がスム
ーズになり、前記輸送路が閉塞しにくくなる。
【0030】前記輸送路に第3の容器を設けることによ
り、減圧しなければならない容積は増すが、一回の操作
で輸送できる固液の量を増すことができる。特に、固液
を時間差をつけて輸送するような場合には、有効に作用
する。また、前記第3の容器を前記真空ポンプの前記輸
送路に対する作用点に設ければ、固液が真空ポンプに流
入するのを防ぐことができる。
【0031】第2の容器を次段の第1の容器として次段
の輸送装置を構成し、さらに多段に装置を組み合わせれ
ば、固液を高位置まで上げることができ、このときの位
置エネルギを利用することにより、長距離の輸送が可能
になる。
【0032】前記輸送路に圧縮機,圧縮空気調整弁等か
ら成る圧縮空気送込み手段を設ければ、前記輸送路が固
液等で閉塞した場合に、閉塞を解除できる。圧縮空気は
真空ポンプの排気を利用して作ることもでき、このとき
圧縮機を設ける必要は無い。また、前記手段を設けるこ
とにより、前記輸送路を大気圧下に戻して固液を第2の
容器に降下させるとき、降下を助けることができる。ま
た、真空開放弁を用いず、圧縮空気送込み手段で固液を
第2の容器に輸送するこもできる。
【0033】前記真空ポンプに連接されて設けられる真
空タンクは、その真空状態を利用して前記輸送路の減圧
を可能にする。また、高圧タンクは内部に圧縮空気を蓄
積する。真空タンクや高圧タンクを設けることにより、
例えば深夜電力を利用して蓄積した真空状態や圧縮空気
を利用することができる。さらに、真空ポンプで真空タ
ンク又は前記輸送路を減圧する際に、高圧タンクに圧縮
空気を蓄積することが可能になる。前記真空ポンプを圧
縮機に置き換えても同様な作用を得ることができる。
【0034】真空タンクと前記輸送路の間に設けられた
減圧操作弁は前記輸送路等の減圧操作を行なうための弁
であり、固液の前記輸送路から真空タンク内への流入を
防止する固液阻止弁として機能させることもできる。前
記減圧操作弁と前記固液阻止弁は別個に設けても良い。
また、高圧タンクと前記輸送路の間に設けられた圧縮空
気調整弁は圧縮空気の送出を調整するものであるが、で
きるだけ前記輸送路近くに設けて、減圧する容積を減ら
すことも可能である。その他真空状態を維持又は調整す
るための弁や、固液の流入を防止するための弁が適当に
設けられる。特に、真空ポンプの吸排気口,圧縮機の吸
排気口部には弁を設けて気密性を高め、圧縮空気の漏れ
や真空状態の低下を防ぐことが望ましい。
【0035】また、加熱手段と冷却手段を備えた吸着剤
収納タンクは、吸着剤による空気及び水蒸気の吸着・脱
離効果を利用して真空ポンプと同様に作用する。
【0036】さらに、上記各手段及び作用は全体とし
て、以下のように作用する。
【0037】第2の遮蔽弁を閉じて第2の容器への固液
輸送を遮断した状態の下で、真空ポンプの作用によっ
て、第1の容器に貯められた混合固液を吸い上げて輸送
路に保持する。次いで、前記真空ポンプの作用を止め、
かつ輸送路に保持された混合固液の第1の容器への逆流
を第1の遮蔽弁を閉じて防止した状態の下で、第2の遮
蔽弁を開放して第2の容器への固液輸送の遮断を開放す
る。上記操作により、輸送路に保持された混合固液は重
力の作用により、前記第2の容器に流入する。
【0038】上記の説明において、固液は第1の容器に
貯められたものではなく、前記輸送路の途中に滞留させ
ておいたものであっても良い。このとき、滞留した固液
のうち特に液体の作用によって前記輸送路を閉塞させ、
前記閉塞部の先の輸送路中を減圧しても良い。前記減圧
によって、固体を液体と共に高位置に吸い上げることが
でき、これにより固液に位置エネルギを付与することが
できる。位置エネルギを付与された固体は低位置に導く
輸送路に沿って、先方に移動することが可能になる。こ
のとき、固体は液体と共に移動するようにしても良い
が、液体と分離して移動するようにしても良い。液体と
共に輸送する場合は、液体を緩衝材として作用させるこ
とができる。
【0039】また、固液が移動する先は第2の容器では
なく、前記輸送路の途中であっても良い。また、直接外
部に排出されるようにしても良い。
【0040】上記のように、本発明の輸送装置では間歇
的に固液を輸送することになるので、輸送路を並列に複
数系統設け、各系統がタイミングをずらして固液を輸送
するようにしても良い。
【0041】上記のような輸送装置では、真空ポンプの
動作や各弁の操作等を自動的に行なう制御システムを備
えるのが一般的である。
【0042】
【実施例】以下、図を用いて本発明の実施例について説
明する。以下の説明では、大豆,米,プラスチック粒
子,氷粒子,潜熱蓄熱材が封入されたカプセル,尿素樹
脂で皮膜されたマイクロカプセルなどの粒子の他、魚、
紙、布等の形状が変化しやすい固体や小石、砂利、砂、
石炭等の形状が変化しにくい固体等の輸送対象物を、粒
子として説明する。
【0043】図1に本発明の第1の実施例について示
す。本実施例では、粒子2と液体3を入れた第1の容器
1と、輸送された粒子2と液体3を溜めておく第2の容
器11とを有する。第1の容器1には3系統のパイプ8
a,8b,8cが連結され、各系統はそれぞれバルブ4
a,4b,4cとパイプ9a,9b,9cを介して1系
統のパイプ9にまとめられている。このとき、バルブ4
a,4b,4cは第1の遮蔽弁として機能する。さら
に、パイプ9はバルブ6とパイプ10を介して第2の容
器11に連結されている。このとき、バルブ6は第2の
遮蔽弁として機能する。また、上記パイプは輸送路を構
成する。
【0044】また、パイプ9の途中にはパイプ13が連
結され、その先には真空ポンプ7が連結されている。さ
らに、パイプ13の途中には真空開放バルブ14が設け
られ、真空開放バルブ14と真空ポンプ7との間にはバ
ルブ5が設けられている。
【0045】また、第2の容器11からはバルブ12を
介してパイプ15が第1の容器1に連結されている。さ
らに、パイプ15の途中には、パイプ15と並列になる
ように、パイプ17及びポンプ16が分岐して設けられ
ている。
【0046】また、第1の容器1と第2の容器11とは
密閉可能な構造であり、第1の容器1にはパイプ14b
によってバルブ14aが、第2の容器11にはパイプ1
8によってバルブ19が設けられている。
【0047】次に、本実施例の操作及び動作について説
明する。第1の容器1から粒子2と液体3を混合された
状態で第2の容器11に輸送するために、バルブ6及び
真空開放バルブ14を閉め、バルブ4a,4b,4c及
びバルブ5を開放状態にする。この状態で、真空ポンプ
7を動作させてパイプ13,9,9a,9b,9c,8
a,8b,8c内を減圧し、第1の容器1内の粒子2と
液体3を吸い上げる。吸い上げられた粒子2と液体3は
パイプ8a,8b,8c内とパイプ9a,9b,9c,
9内を満たしてゆくが、パイプの最高点に達したものは
重力によりバルブ6まで降下する。
【0048】真空ポンプ7による粒子2と液体3のパイ
プ内への吸い上げは、粒子2または液体3がパイプ13
内に浸入しない範囲で行なわれる。
【0049】この際、第1の容器1内が負圧になり粒子
2と液体3が持ち上がらないときには、第1の容器1に
設けたパイプ14b部のバルブ14aを開放し、空気を
導入するのがよい。このとき、バルブ14aは第1容器
の圧力調整弁として作用する。
【0050】次に、バルブ4a,4b,4c及びバルブ
5を閉じ、真空開放バルブ14を開けパイプ9内を大気
圧下にし、バルブ6を開放してパイプ9内の粒子2と液
体3をパイプ10内を降下させ、第2の容器11へ入れ
る。この時、パイプ9は第1の容器1から第2の容器1
1に向かって傾斜を付けた方が、よりスムーズに粒子2
と液体3を輸送できる。
【0051】また、このような操作において真空ポンプ
7は駆動したままでも良いが、一度真空ポンプ7を停止
し省エネ化を図っても良い。
【0052】さらに、第2の容器11に輸送された液体
3は、バルブ12を開くとパイプ15を通り、減圧状態
にある第1の容器1に圧力差によって戻すことができ
る。しかし、第1の容器1内の減圧状態が十分でない時
は、パイプ17に設置されたポンプ16の駆動で液体3
を第1の容器1に戻すことができる。
【0053】また、第2の容器11に輸送された粒子2
は、パイプ18に設けたバルブ19を開放することによ
り外部に取り出すことができる。
【0054】また、第2の容器11から圧力差を利用し
て第1の容器に液体を戻すためには、第1の容器1が密
閉可能な構造で減圧されていれば、第2の容器11は密
閉構造であることは必ずしも必要ではなく、例えば容器
の上方が開放された構造であっても良い。ただし、第2
の容器11が空になった状態で第1の容器1内を減圧す
る必要があるときは、バルブ12を閉じることにより第
1の容器1の密閉性を確保する必要がある。さらに、第
2の容器11が第1の容器1よりも高い位置に配置され
る場合は、第1の容器1,第2の容器11が必ずしも密
閉構造である必要はなく、例えば容器の上方が開放され
た構造であっても良い。
【0055】また、真空ポンプ7を停止し、かつパイプ
9内の減圧状態を維持したい場合には、バルブ5を設け
ることが望ましい。バルブ5は真空ポンプ7の気密性の
問題からパイプ9内が大気圧に戻ることを防止する。さ
らに、パイプ9内を大気圧に戻すときは、バルブ5から
真空ポンプ7側のパイプ13及び真空ポンプ7の内部の
減圧状態を維持することができる。
【0056】また、バルブ14はパイプ9又は13に設
けることができるが、パイプ9に設けた場合はバルブ1
4とバルブ6の間のパイプ9内にある固液を、パイプ1
3に設けた場合はパイプ9とパイプ13の連結位置から
バルブ6側のパイプ9内にある固液しか、第2の容器1
1に降下させることができない可能性がある。従って、
一回の操作でより多くの固液を第2の容器11に降下さ
せることができように、各装置の形態に合わせて、バル
ブ14の位置を決定する必要がある。
【0057】本実施例のように第1の容器1側に連結さ
れるパイプを3系統設けた場合、バルブ4a,4b,4
cの中でバルブの開く数を選ぶことが可能になる。従っ
て、第1の容器1の粒子2と液体3の輸送スピード及び
輸送量を広い範囲で制御でき、第1の容器が比較的大き
な時に有効となる。また、第1の容器1内で粒子2が容
器1内に偏在している場合には、このようにパイプ4
a,4b,4cが複数本存在すると有利である。
【0058】図2は図1のパイプ9a,9b,9cとパ
イプ9との接続部(3方向接続部材51a)の一実施例
を示している。
【0059】3方向接続部材51aには滑らかな内部通
路52a,52b,52cが設けられ、それぞれの内部
通路の一方の端にはパイプ9a,9b,9cが接続され
ている。また、前記内部通路52a,52b,52cの
他方の端は合流して一つの出口を形成しており、これに
パイプ9が接続されている。第1の容器1内の粒子2と
液体3は、バルブ4a,4b,4cの開く数に応じて3
方向接続部材51a内の内部通路を通過し、パイプ9を
通って第2の容器11に滑らかに輸送される。従って、
粒子2が途中で閉塞しにくく、また圧力損失が小さくな
る。内部通路の数は必要に応じて多くすることができ
る。
【0060】図3は図1のパイプ9a,9b,9cとパ
イプ9との接続部(3方向接続部材51a)の他の実施
例を示している。
【0061】3方向接続部材51bには内部通路53
a,53b,53cが設けられ、それぞれの内部通路の
一方の端にはパイプ9a,9b,9cが接続されてい
る。また、内部通路53a,53b,53cの他方の端
は合流して一つの出口を形成し、しかも前記合流部にお
いて固液の輸送方向が下方になるように、前記出口が設
けられている。前記出口にはパイプ9が接続され、前記
合流部の上方にはパイプ13を介して真空ポンプが接続
される構造になっている。従って、吸い上げられた粒子
2と液体3は重力を利用してスムーズに第2の容器11
に輸送される。よって、粒子2が3方向接続部材51b
の内部通路53a,53b,53cの集結点で閉塞しに
くくなる。
【0062】また、このような粒子輸送装置のバルブ4
a,4b,4c,及び6a,6b,6cには、図4及び
図5に示すボールバルブを使用するとバルブ内で粒子2
がつまりにくくなる。なお、図4はバルブが閉じた状
態、図5はバルブが開いた状態を示しており、41は本
体、42は通路、43は弁である。
【0063】第1の容器1側に連結されるパイプを3系
統に限らず、2系統又はさらに多数の系統を設けても良
いし、上記の問題を考慮する必要が無ければ、図6に示
すように1系統にしても良い。
【0064】図7は本実施例の他の構成を示している。
本構成では、図1又は図6の第2の容器11からのパイ
プ15を第1の容器1に連結せず、パイプ15を液体3
の排出手段として用いている。粒子2を必要な場所へさ
らに輸送する際、粒子2と液体3を分離する必要があれ
ば、パイプ15の途中に設けたバルブ12を開放して、
液体3のみを排出することができる。
【0065】また、図7の構成では、圧力差を利用して
第2の容器11から第1の容器1へ液体3を戻すパイプ
を設けず、第2の容器11の上方を開放したことによ
り、粒子2を第2の容器11の開放部から取り出すこと
ができる。
【0066】このような輸送装置において、第2の容器
11を第1の容器1より高位置に配置し、これを垂直方
向に多段に組み合わせれば(すなわち第2の容器11を
次の段の第1の容器として使用)高圧力な輸送ポンプを
構成することができ、また長距離輸送も可能となる。こ
のような効果は以下の実施例においても同様である.さ
らに、本実施例の輸送装置は間歇的に固液を輸送するの
で、第1の容器1から第2の容器11に至るパイプ9を
複数系統設け、各系統においてタイミングをずらして輸
送するようにすれば、効率良く固液を輸送することがで
きる。このとき、真空ポンプは一台を各系統に切り替え
て接続すればよい。
【0067】図8は第1の実施例について他の構成を示
している。この実施例の構成は、第1の容器1と、第2
の容器11a,11b,11cと、それらを連結するパ
イプ9とから成り、パイプ9の第1の容器1側には複数
本のパイプ9a,9b,9cが、パイプ9の他端側には
複数本のパイプ9d,9e,9fが設けてあり、パイプ
9d,9e,9fと第2の容器11a,11b,11c
との間にはバルブ6c,6b,6aが設置されている。
また、第2の容器11a,11b,11cには、それぞ
れ液体3を第1の容器1に戻すパイプ15f,15e,
15dが設けてある。これらのパイプは1本のパイプ1
5に集結されている。
【0068】この実施例では、図1の実施例と同様の操
作により、第1の容器1から複数の第2の容器11a,
11b,11cに粒子2と液体3を輸送できる。第2の
容器11a,11b,11cへの粒子2と液体3の輸送
量は、バルブ6a,6b,6cの開閉により決めること
ができる。これにより比較的容量の大きい第1の容器か
ら複数の第2の容器11a,11b,11cに、粒子2
と液体3を輸送することができる。
【0069】図9は図8の実施例を変形した構成図であ
る。この実施例の構成は、第1の容器1を複数に分割し
たもので、この実施例では1a,1b,1cの3つが設
けてある。また、第2の容器11a,11b,11cと
第1の容器1a,1b,1cはそれぞれパイプ15a,
15b,15cによって図示のように連結され、輸送後
の液体3を元に戻せるようになっている。戻す方法は図
1において説明した方法と同様である。
【0070】図10は図9のパイプ13とパイプ9a,
9b,9cとパイプ9d,9e,9fとの接続に関する
一実施例を示しており、図11は図10の上面図、また
図12は図10のXII−XII矢視断面図を示している。
【0071】この実施例の構成は、パイプ9の役目をす
る内部通路72を設けてある回転部71と、パイプ9
a,9b,9c及び9d,9e,9fにそれぞれ接続す
る接続部54a,54b,54c及び54d,54e,
54fと、それらを一体的に結合した本体70と、回転
部71を駆動するためのモータ73と、歯車75,77
と、モータ73と歯車75とを連結するシャフト76
と、モータ73を設置する台74と、パイプ13と回転
部71との気密性を保つためのパッキン78とから成っ
ている。
【0072】第1の容器1a,1b,1cをそれに対応
したパイプ9f,9e,9dと結合するため、回転部7
1に設けてある内部通路72の位置をモータ73の回転
によって決める。よって、内部通路72を設けた回転部
71の作用により、パイプ9a,9b,9cの合流付近
における粒子2と液体3の閉塞が防止でき、それらは滑
らかに輸送される。
【0073】図13は本発明の第2の実施例の構成図で
あり、図14はパイプ9の分岐部Aの詳細図である。
【0074】本実施例の輸送経路は、第1の容器1に連
接されたパイプ8と、パイプ8にバルブ4を介して連接
された分岐を有するパイプ9と、パイプ9の分岐の一方
の先にバルブ6,パイプ10を介して連接された第2の
容器11と、前記分岐の他方の先に連接された第3の容
器20とから構成されている。さらに、第3の容器20
にはパイプ13,バルブ5を介して真空ポンプ7が連接
されている。また、第3の容器20とバルブ5との間に
は真空開放バルブ14と、第2の容器11にはバルブ1
2及びパイプ15とが設けられている。
【0075】本実施例の操作は次のように行う。第1の
容器1内の粒子2と液体3を第3の容器20を経由して
第2の容器11に輸送するには、まずバルブ6,真空開
放バルブ14を閉め、バルブ4,5を開放する。次い
で、真空ポンプ7を動作させ、パイプ8,9,13,第
3の容器20内を減圧し、第3の容器20に粒子2と液
体3を吸い上げる。次にバルブ4,5を閉じ、真空開放
バルブ14を開けパイプ13,第3の容器20内を大気
圧下にし、バルブ6を開いて粒子2と液体3をパイプ
9,10を降下させ第2の容器11に輸送する。
【0076】このように第3の容器20を設けることで
減圧する体積を増すことになるが、第3の容器20に第
1の容器1から一度に多量の粒子2と液体3を吸い上げ
ることができる。このような構成は、真空ポンプ7に液
体3が流入するのを防止するのに有効である。また一度
第3の容器20に粒子2と液体3を貯蔵し、時間をずら
して重力のみによって第2の容器11に輸送することが
可能になる。
【0077】パイプ9の分岐部は図14に示すように、
バルブ4に連なるパイプ9の内部に設けられたフラット
弁22,固定リング23a,23bから構成されてい
る。吸引時には、真空ポンプ7の動作によりフラット弁
22は開放状態となるため、パイプ9の第2の容器11
側は塞がれた状態となる。また、第3の容器20内の粒
子2と液体3を第2の容器11に輸送する時には、重力
の作用によりフラット弁22は閉じた状態となるため、
粒子2と液体3はスムーズに第2の容器11に輸送され
る。
【0078】図15は第2の実施例の他の構成を示して
いる。本構成は、パイプ9の途中に第3の容器20と、
第3の容器20の第1の容器1側にバルブ81を設けた
ものである。
【0079】この実施例の基本操作は図13の場合と同
様に行われるが、第1の容器1と第2の容器11が離れ
てる場合、いったん粒子2と液体3を第2の容器11の
近くに設けてある第3の容器20に輸送しておき、第2
の容器11に輸送したい量の粒子2と液体3をパイプ9
とパイプ10の間に設けたバルブ6を開いて、所定量を
輸送するのに便利である。この実施例において、第3の
容器20の上部のバルブ81は操作の都合で無くしても
かまわない。
【0080】図16は図13の実施例を変形した構成図
である。本構成は、パイプ9の途中に第3の容器20を
設け、第3の容器20にパイプ13,バルブ5を介して
真空ポンプ7を連接したものである。
【0081】本構成の基本操作は図13の場合と同様に
行われるが、第3の容器20がパイプ9とパイプ13の
分岐部に位置するので、図14に示すフラット弁22は
特に設けなくても、容易に粒子2と液体3を第2の容器
11に輸送できる。また、他の実施例においても同様の
ことが言えるが、輸送する粒子2が氷、液体3が水の場
合、第2の容器11に熱交換器24を設けることにより
冷熱を取り出して冷凍、冷房などに利用することも可能
である。
【0082】図17は図13の実施例を変形した構成を
示している。本構成は、バルブ4に連結されたパイプ8
の他方の端部をパイプ8a,8b,8cの3つに分割し
たものである。
【0083】本構成の基本操作は図13と同様である
が、パイプ8を複数本に分割することにより、容器1内
の粒子2と液体3の吸い上げ量を増加させることがで
き、また第1の容器1内の粒子2が偏在している時に有
利となる。また、パイプ8a,8b,8cの合流点にお
ける粒子2の閉塞を防ぐには、図2に示す3方向接続部
51aを用い,粒子2と液体3を滑らかにパイプ内を通
して輸送するのが良い。
【0084】図18は本発明の第3の実施例の構成図で
ある。本実施例は、パイプ9内の粒子2が閉塞した場
合、それを解除する機構を設けたものである。このため
タンク29を新たに真空ポンプ7の吐出側に設けてあ
る。すなわち、真空ポンプ7の吐出パイプ27aがタン
ク29に接続され、さらにタンク29はパイプ28,バ
ルブ34を介してパイプ9と接続されている。
【0085】また、真空ポンプ7の吸入パイプ27b側
にはバルブ5が設けてあり、バルブ5に連なるパイプ1
3はパイプ9に接続されている。
【0086】また、パイプ27aに分岐してパイプ31
を設け、このパイプ31には大気開放バルブ25が設け
てある。また、パイプ27bにはパイプ30が設けてあ
り、このパイプ30にはバルブ24が設けてある。
【0087】その他、必要に応じてタンク29に接続さ
れるパイプに、バルブ26a,26b等を設けても良
い。また、パイプ27aの端部をパイプ28に接続し、
バルブ26aを省略しても良い。
【0088】本実施例の操作は次のようにして行う。基
本操作は図1に示すものと同様であるが、パイプ9内を
バルブ5,24を開いて大気圧下にしても、パイプ9内
の粒子2が閉塞する時があり、その解除のためにタンク
29に圧縮した空気を蓄積しておき、それを利用する。
そのために第1の容器1から粒子2と液体3を第2の容
器11に降下させる時に、真空ポンプ7の運転を停止し
ないで、その吐出空気をタンク29に圧縮して貯めてお
く。また、一連の操作の前に真空ポンプ7を駆動させ、
バルブ24,26aを開き、バルブ5,25,26b,
34を閉じてタンク29に圧縮空気を蓄積することもで
きる。
【0089】タンク29に蓄えた圧縮空気は、パイプ9
内の粒子2と液体3を第2の容器11に送るとき、その
閉塞を防止するためにバルブ26b,34を開放してパ
イプ9内に送り込む。このとき、バルブ26b,34は
圧縮空気調整弁として作用する。また、パイプ31に設
けたバルブ25で、タンク29内の圧力を調節すること
ができる。
【0090】上記構成では、バルブ5はパイプ9内に圧
縮空気を送り込む際に、固液が真空ポンプ7に流入する
のを阻止する固液阻止弁として機能させることができ
る。
【0091】また、本実施例においては、閉塞解除時に
圧縮空気を使用しても良いし、閉塞解除時だけでなく、
固液の第2の容器11への輸送時に使用しても良い。
【0092】図19は図18の実施例を変形した構成図
である。本実施例の構成では、パイプ9に分岐したパイ
プ32と、その途中にバルブ34と、パイプ32の端部
に高圧タンク39と、高圧タンク39に接続されたパイ
プ37の途中に圧縮機36と、それに連なるパイプ67
と、それに連なるバルブ66とが設けられている。さら
に、パイプ9には、パイプ9から分岐したパイプ33
と、その途中にバルブ35と、パイプ33の端部に真空
タンク60と、それに接続されたパイプ38と、その途
中に真空ポンプ7と、その吐出パイプ38aにバルブ6
5とが設けられている。
【0093】この実施例の操作は次のように行う。基本
的な操作は図1に示すものと同様であるが、パイプ33
の他端に設けた真空タンク60内は、真空ポンプ7を駆
動させ負圧にする。このような構成では、真空ポンプ7
に粒子2や液体3の混入防止に役立つ。また、パイプ3
7に接続されている圧縮機36を駆動することにより、
高圧タンク39内に圧縮空気を貯えておく。真空タンク
60はパイプ9内に粒子2と液体3を導入し、また高圧
タンク39はパイプ9内の粒子2と液体3を第2の容器
11内へ輸送するのに効果を発揮する。
【0094】バルブ35はパイプ9内の減圧操作に使用
される減圧操作弁として使用される他に、パイプ9から
真空タンク60への固液の流入を防止するための固液阻
止弁として使用することができる。
【0095】粒子2と液体3を輸送しない時、例えば深
夜電力を利用して真空ポンプ7,真空タンク60の真空
状態を高めておき、同様にして圧縮機39を駆動して高
圧タンク39に圧縮空気を満たしておけば、真空タンク
60と高圧タンク39の圧力差を利用して、昼間、真空
ポンプ7と圧縮機36を運転しないで、粒子2と液体3
を輸送することも可能となる。
【0096】図20は図18の実施例を変形した構成図
である。本実施例の構成では、パイプ9に分岐したパイ
プ32,33と、それらの途中にバルブ34,35と、
パイプ32,33のそれぞれの端部に高圧タンク39,
真空タンク60とを設けている。また、高圧タンク39
と真空タンク60はそれぞれ真空ポンプ7の排気側パイ
プ63と吸入側パイプ64により、真空ポンプ7に連結
されている。また、排気側パイプ63と吸入側パイプ6
4には、それぞれバルブ61,62が途中に設けてあ
る。
【0097】この実施例の操作は次のように行う。基本
的な操作は第1図に示すものと同様であるが、真空ポン
プ7の動作により真空タンク60内は負圧になり、一
方、高圧タンク39内の圧力はその排気により高まる。
真空タンク60はパイプ9を介して第1の容器1内の粒
子2と液体3を吸い上げるように作用し、一方、高圧タ
ンク39内の圧縮空気はパイプ9内における粒子2と液
体3を第2の容器に送るために使用される。真空ポンプ
7を圧縮機に置き換えても同様な効果が期待できる。
【0098】図21は本発明の第4の実施例を示す構成
図である。本実施例は、ゼオライトやシリカゲルなどの
吸着剤による空気および水蒸気の吸着・脱離効果を利用
して真空ポンプと同じ作用を持たせたものであり、機械
的な稼動部が無く、排熱や深夜電力による熱を利用す
る。
【0099】本実施例の構成では、吸着剤92を充填し
た容器88,89をパイプ9の途中に分岐したパイプ8
0にパイプ81を介して設ける。すなわちパイプ80の
端部をパイプ81の途中に設け、パイプ81の両端部に
バルブ82,83を介してそれぞれ容器88,89を設
ける。また、容器88の内部に充填してある吸着剤92
部には、それを加熱して空気および水蒸気を脱離する加
熱用コイル90a,およびそれを冷却する冷却用コイル
91aを設ける。また、容器88の上部にはパイプ84
を接続し、その途中にはバルブ86を設ける。
【0100】また、容器89の内部に充填してある吸着
剤92内には、加熱して空気および水蒸気を脱離する加
熱用コイル90b,吸着剤92を冷却する冷却用コイル
91bを設け、容器89の上部にはパイプ85を接続
し、その途中にはバルブ87を設ける。
【0101】この実施例の操作は次のようにして行う。
いずれか一方の容器88(または89)内の吸着剤92
に、加熱用のコイル90a(または90b)に熱媒体を
流しながら熱を与えて、空気および水蒸気を脱離し、そ
の時発生する気体(空気および水蒸気)をバルブ86
(または87)を開けて、パイプ84(または85)を
介して大気に捨てる。その後バルブ86(または87)
を閉め、冷却用のコイル91a(または91b)に冷媒
または冷水を流して吸着剤92を冷却すると、容器88
(または89)内は負圧となる。
【0102】このような操作の後、バルブ82(または
83)を開くとパイプ80に連なるパイプ9内は負圧と
なるので、第1の容器1内の粒子2と液体3をバルブ4
を通してパイプ9内へ導入することができる。
【0103】容器88と容器89内の吸着剤の加熱と冷
却を交互に行えば、連続的にパイプ9内を負圧にするこ
とができ、粒子2と液体3を連続輸送できる。この実施
例において、吸着剤92の入った容器を更に増加し、パ
イプ80に連結すれば、前述の連続輸送効果は更に高ま
る。
【0104】上述した各実施例において、真空ポンプ及
び圧縮機の設置位置は、各実施例に示すように最上部で
ある必要は無く、パイプで延長して接続することによ
り、任意の位置に設置することができる。
【0105】また、本発明に用いる輸送用パイプを並列
に複数本配置することにより、輸送性は一段と高まる。
【0106】上記各実施例によれば、輸送パイプ内を負
圧にするのみで固液をその内部に導入することができる
ので、循環ポンプ内に粒子を通さずに輸送することがで
きる。従って、粒子に破損を与えたり、過負荷をかける
ことが無くなる。また、一度高位置に貯めることにより
時間をずらして所望の位置に輸送できる他、重力を利用
して所望の場所に送るときは動力を必要とせず省エネル
ギ化が図れる。また、輸送路の途中に真空ポンプを配置
し、固液を一度高位置に吸い上げるため、固液の輸送路
内への導入に際して、輸送路内の減圧範囲を限定するこ
とが可能であり、また、固液を一度高位置に吸い上げた
後、重力を利用して所望の場所まで輸送できるので、高
圧力を発生することができ、効率の良い長距離輸送が可
能になる。
【0107】さらに、各バルブの開閉等の操作を変える
ことにより、輸送先から輸送元へ固液を戻すようにする
ことも可能である。
【0108】
【発明の効果】本発明によれば、輸送に際して、粒子や
固体等の輸送対象物がスクリュー等で掻き回わされるこ
とがないため、過負荷が加わることが少なく、損傷が発
生しにくい。
【0109】また、輸送路の途中に真空ポンプを配置し
て輸送対象物を液体と共に、一度高位置に吸い上げるた
め、重力を利用して輸送対象物を所望の場所まで輸送す
ることが可能になり、効率の良い長距離輸送を行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関する実施例を示す構成図である。
【図2】図1のパイプ9の接続部の一実施例の構造図で
ある。
【図3】図1のパイプ9の接続部の一実施例の構造図で
ある。
【図4】本発明に用いるバルブの動作を説明する図であ
る。
【図5】本発明に用いるバルブの動作を説明する図であ
る。
【図6】図1の実施例に係る他の構成を示す図である。
【図7】図1の実施例に係る他の構成を示す図である。
【図8】図1の実施例に係る他の構成を示す図である。
【図9】図8の実施例に係る他の構成を示す図である。
【図10】図9のパイプ9の接続に関する一実施例の構
造図である。
【図11】図10の上面図である.
【図12】第10図のXII−XII矢視断面図である。
【図13】本発明の他の実施例を示す構成図である。
【図14】図13のパイプ9の分岐部Aの詳細図であ
る。
【図15】図13の実施例に係る他の構成を示す図であ
る。
【図16】図13の実施例に係る他の構成を示す図であ
る。
【図17】図13の実施例に係る他の構成を示す図であ
る。
【図18】本発明の他の実施例を示す構成図である.
【図19】図18の実施例に係る他の構成を示す図であ
る。
【図20】図18の実施例に係る他の構成を示す図であ
る。
【図21】本発明の他の実施例を示す構成図である。
【符号の説明】
1…第1の容器、2…粒子、3…液体、4,5,6…バ
ルブ、7…真空ポンプ、8,9,10…パイプ、11…
第2の容器、12…バルブ、13…パイプ、14,14
−a…バルブ、14−b…パイプ、15…パイプ、16
…ポンプ、17,18…パイプ、19…バルブ、20…
第3の容器つ、21…パイプ、22…フラット弁、23
a,23b…固定リング、24,25,26…バルブ、
27−a,27−b…パイプ、28:パイプ、29…タ
ンク、30,31,32,33…パイプ、34,35…
バルブ、36:圧縮機、37,38…パイプ、39…高
圧タンク、41…本体、42…通路、43…弁、51a
…3方向接続部材、51b…3方向接続部材、52a,
52b,52c…内部通路、53a,53b,53c…
内部通路、54a,54b,54c,54d,54e,
54f…接続部、60…真空タンク、61,62…バル
ブ、63,64…パイプ、65,66…バルブ、67…
パイプ、70…本体、71…回転部、72…内部通路、
73…モータ、74…台、75…歯車、76…シャフ
ト、77…歯車、78…パッキン、80,81…パイ
プ、82,83…バルブ、84,85…パイプ、86,
87…バルブ、88,89…容器、90a,90b…加
熱用コイル、91a,91b…冷却用コイル、92…吸
着剤、93…パイプ。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】輸送対象物を液体と共に貯めておく第1の
    容器と、輸送された前記対象物を貯めておく第2の容器
    と、前記第1の容器と前記第2の容器とを結ぶ輸送路
    と、前記輸送路に連接され輸送路内を減圧する真空ポン
    プと、前記第1の容器と前記真空ポンプの作用点との間
    の前記輸送路に設けた第1の遮蔽弁と、前記真空ポンプ
    の作用点と前記第2の容器との間の前記輸送路に設けた
    第2の遮蔽弁と、前記第1の遮蔽弁と前記第2の遮蔽弁
    との間の前記輸送路に設けた真空開放弁とを備えたこと
    を特徴とする輸送装置。
  2. 【請求項2】前記第1の容器を密閉可能な構造とし、前
    記第1の容器内の圧力を調整する第1容器圧力調整弁を
    設けたことを特徴とする請求項1に記載の輸送装置。
  3. 【請求項3】前記第2の容器内の液体を前記第1の容器
    に輸送するための液体輸送路を設けたことを特徴とする
    請求項1に記載の輸送装置。
  4. 【請求項4】前記液体輸送路の途中に前記液体輸送路に
    並列にポンプを設けたことを特徴とする請求項3に記載
    の輸送装置。
  5. 【請求項5】前記第1及び第2の容器の間の前記輸送路
    に第3の容器を設けたことを特徴とする請求項1に記載
    の輸送装置。
  6. 【請求項6】前記真空ポンプが前記輸送路に設けた第3
    の容器に連接されたことを特徴とする請求項5に記載の
    輸送装置。
  7. 【請求項7】前記第1の遮蔽弁と前記第2の遮蔽弁との
    間の前記輸送路に圧縮空気を送り込む圧縮空気送込み手
    段を設けたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか
    に記載の輸送装置。
  8. 【請求項8】前記圧縮空気が前記真空ポンプによって作
    られることを特徴とする請求項7に記載の輸送装置。
  9. 【請求項9】前記真空ポンプの排気口に連接された高圧
    タンクと、前記高圧タンク内の圧縮空気を前記輸送路に
    送る空気通路と、前記高圧タンク内の圧縮空気の前記輸
    送路への送出を調整する圧縮空気調整弁とを備えたこと
    を特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の輸送装
    置。
  10. 【請求項10】前記真空ポンプの作用点よりも前記第1
    の容器側の前記輸送路を並列に複数設け、並列に設けた
    複数の輸送路にそれぞれ前記第1の遮蔽弁を設けたこと
    を特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の輸送装
    置。
  11. 【請求項11】並列に設けた複数の前記輸送路によって
    液体と共に輸送されてきた輸送対象物の合流部で、合流
    した前記対象物を液体と共に前記第2の容器に繋がる輸
    送路に送り出す送出口を下方に下向きに設け、前記合流
    部の上方に前記真空ポンプを接続したことを特徴とする
    請求項10に記載の輸送装置。
  12. 【請求項12】前記第2の容器を前記第1の容器よりも
    高い位置に配置し、次段の第1の容器が前段の第2の容
    器によって構成されるようにして、請求項1に記載の輸
    送装置を多段に構成したことを特徴とする請求項1に記
    載の輸送装置。
  13. 【請求項13】輸送対象物を液体と共に貯めておく第1
    の容器と、輸送された前記対象物を貯めておく第2の容
    器と、前記第1の容器と前記第2の容器とを結ぶ輸送路
    と、前記輸送路に真空タンクを介して連接された真空ポ
    ンプと、前記真空タンクと前記輸送路の間に設けた減圧
    操作弁と、前記第1の容器と前記真空ポンプの作用点と
    の間の前記輸送路に設けた第1の遮蔽弁と、前記真空ポ
    ンプの作用点と前記第2の容器との間の前記輸送路に設
    けた第2の遮蔽弁と、前記真空ポンプの排気口を高圧タ
    ンクを介して前記輸送路に連接する空気通路と、前記高
    圧タンクから前記空気通路を通じて前記輸送路に送出す
    る圧縮空気を調整する圧縮空気調整弁とを備えたことを
    特徴とする輸送装置。
  14. 【請求項14】輸送対象物を液体と共に貯めておく第1
    の容器と、輸送された前記対象物を貯めておく第2の容
    器と、前記第1の容器と前記第2の容器とを結ぶ輸送路
    と、前記輸送路に真空タンクを介して連接された真空ポ
    ンプと、前記真空タンクと前記輸送路の間に設けた減圧
    操作弁と、前記第1の容器と前記真空ポンプの作用点と
    の間の前記輸送路に設けた第1の遮蔽弁と、前記真空ポ
    ンプの作用点と前記第2の容器との間の前記輸送路に設
    けた第2の遮蔽弁と、前記第1の遮蔽弁と前記第2の遮
    蔽弁との間の前記輸送路に高圧タンクを介して連接され
    た圧縮機と、前記高圧タンクから前記輸送路に送出する
    圧縮空気を調整する圧縮空気調整弁とを備えたことを特
    徴とする輸送装置。
  15. 【請求項15】前記真空ポンプの代わりに、加熱手段と
    冷却手段を備えた吸着材収納タンクを用いたことを特徴
    とする請求項1乃至14のいずれかに記載の輸送装置。
  16. 【請求項16】輸送対象物を液体と共に貯めておく第1
    の容器と、輸送された前記対象物を貯めておく第2の容
    器と、前記第1の容器に対して3系統の分岐をもって前
    記第1及び第2の容器を連接する輸送路と、前記第2の
    容器に輸送された液体を前記第1の容器に戻す液体輸送
    路と、前記固液の輸送路の前記分岐点と前記第2の容器
    の間に連接された真空ポンプと、3系統に分岐された輸
    送路のそれぞれに第1の遮蔽弁と、前記真空ポンプの作
    用点と前記第2の容器の間に第2の遮蔽弁とを設け、前
    記第1の容器に容器内の圧力を調整する第1容器圧力調
    整弁と、前記第2の容器に固体を取り出す弁と、前記液
    体輸送路の途中に液体の輸送を制御する弁及び前記液体
    輸送路に並列に配置されたポンプと、前記真空ポンプと
    前記輸送路の間に弁及び真空開放弁とを備えたことを特
    徴とする輸送装置。
  17. 【請求項17】輸送路中に滞留する輸送対象物と液体と
    によって前記輸送路を閉塞させ、前記輸送対象物と液体
    とによって閉塞した部分より先の輸送路中を減圧し、前
    記減圧の作用によって前記輸送対象物を前記液体と共に
    前記滞留位置より高位置に吸い上げることにより、前記
    輸送対象物と液体とに位置エネルギを付与した後、前記
    位置エネルギを利用して前記輸送対象物を単体又は前記
    液体と共に、前記輸送路の先へ輸送することを特徴とす
    る輸送方法。
  18. 【請求項18】第1の容器に液体と共に貯められた輸送
    対象物を第2の容器に輸送路を介して輸送する輸送方法
    において、 前記輸送路に作用する真空ポンプによって、第2の容器
    への輸送対象物と液体の輸送を遮断した状態の下で、第
    1の容器に貯められた輸送対象物を液体とともに吸い上
    げて輸送路に保持し、次いで前記真空ポンプの作用を止
    め、かつ輸送路に保持された輸送対象物と液体の第1の
    容器への逆流を防止した状態の下で、第2の容器への輸
    送対象物と液体の輸送の遮断を開放して、輸送路に保持
    された輸送対象物と液体を重力の作用により、前記第2
    の容器に流入させることを特徴とする輸送方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1154209A2 (en) * 2000-05-12 2001-11-14 Lancer Ice Link, L.L.C Apparatus and method for dispersing and conveying ice
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KR102068911B1 (ko) * 2018-11-28 2020-01-21 김영민 물건이송장치

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