JPH08118037A - 金属板の抵抗溶接方法及び抵抗溶接装置 - Google Patents

金属板の抵抗溶接方法及び抵抗溶接装置

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JPH08118037A
JPH08118037A JP6265884A JP26588494A JPH08118037A JP H08118037 A JPH08118037 A JP H08118037A JP 6265884 A JP6265884 A JP 6265884A JP 26588494 A JP26588494 A JP 26588494A JP H08118037 A JPH08118037 A JP H08118037A
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welded
electrode
tape
resistance welding
tape guide
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JP6265884A
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Tomiharu Okita
富晴 沖田
Toshiya Okada
俊哉 岡田
Mikihiro Sugimori
幹弘 杉森
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電極と被溶接材料との間に導電性テープを介
して被溶接材料相互を溶接する抵抗溶接方法及び抵抗溶
接装置において、導電性テープの被溶接材料又は電極と
の軽い溶着による当該テープの破損や走行不能を防止
し、かつ電極寿命をさらに向上させること。 【構成】 溶接後前記導電性テープから当該導電性テー
プの表面に対してほぼ垂直な方向に電極を引き離す工程
と、前記工程の後又は前若しくは前記工程と平行して、
前記導電性テープを前記被溶接材料の表面から当該表面
に対してほぼ垂直な方向に引き離す工程とを含むことを
特徴とする。少なくとも溶接中には、前記導電性テープ
の電極接触部近傍を冷却するのが好ましく、また、電極
は常時冷却するのがさらに好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、一般的には金属板の
抵抗溶接方法及び抵抗溶接装置に関するものである。さ
らに具体的には、圧延鋼板と比べて電極寿命が劣るアル
ミニウム又はアルミニウム合金板、あるいは金属メッキ
鋼板(例えば、Zn,Zn合金,Sn,Sn合金をメッ
キした鋼板)を抵抗スポット溶接する場合に、重ねられ
たこれらの被溶接材料と上下の電極との間に、導電性テ
ープを介在させて溶接する抵抗溶接方法、及びその方法
を実施するための抵抗溶接装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】抵抗スポット溶接手段は、重ね合わせた
被溶接材料の重なり部分を上下の電極で加圧して材料に
通電し、材料の接触部をその材料の電気抵抗で部分的に
発熱溶融させ、その接触部にナゲットを形成して接合す
るものである。抵抗スポット溶接の手段は、被溶接材料
への熱影響が少なく製品の変形が少ないこと、溶接時間
が短く大量生産に適すること、及び、一度溶接条件を設
定すれば、溶接作業者の技術力と関係なく、あるいはロ
ボットによっても、安定して均質な継手強度が容易に得
られることなどの理由により、自動車等の大量生産のた
めの組立ラインにおける圧延鋼板の接合方法などとして
多く利用されている。
【0003】抵抗スポット溶接手段は、前述のような特
徴を有しているが、アルミニウムやアルミニウム合金材
料、あるいは金属メッキ鋼板を抵抗スポット溶接する場
合には、圧延鋼板を抵抗溶接する場合に比べて、電極寿
命が非常に短いという問題がある。ここで電極寿命と
は、溶接開始前に電極を1回ドレッシング(電極の先端
を、所定の形状に切削したり所定の表面粗度に磨いたり
して整えること)した後、その電極を使用して所定性能
のスポット溶接を連続して行うことができる連続打点数
のことである。一般的に電極寿命は、溶接スポットのナ
ゲット径又は引張せん断強度が規定の値以下になるまで
の連続打点数、又は、電極が被溶接材料に溶着してとれ
なくなる現象が起こる前までの連続打点数によって判定
される。
【0004】前述の基準によって電極寿命を判定する
と、一般に圧延鋼板相互を抵抗スポット溶接する場合の
電極寿命は10000打点をこえるのに対し、アルミニ
ウムやアルミニウム合金相互を抵抗スポット溶接する場
合の電極寿命はせいぜい数百打点であり、Znメッキ鋼
板の場合は2000打点程度である。このように電極寿
命が短いと、電極のドレッシングを頻繁に行わなければ
ならないため、生産性が低下する。
【0005】アルミニウムの抵抗溶接において電極寿命
が短いのは、アルミニウムは圧延鋼板にくらべて熱伝導
度,電気伝導度が大きい反面融点が小さく、圧延鋼板相
互の抵抗溶接の際よりも大電流・短時間で溶接する必要
があることと、アルミニウム表面の絶縁性の酸化皮膜の
ために、抵抗溶接時の電極と被溶接材料間の発熱量が大
きくなり、被溶接材料が溶融して電極先端部に付着した
り、被溶接材料と電極材料(クロム−銅合金や、クロム
−ジルコニウム−銅合金)とが合金化したりし易いから
である。また、金属メッキ鋼板の抵抗溶接において電極
寿命が短いのは、金属メッキ層であるZnやSnは融点
が低いため、電極と被溶接材料の間の発熱によって溶け
やすく、溶融した被溶接材料の金属が、電極先端に付着
したり電極材料と合金化し易いからである。
【0006】前述のような電極寿命を改善するため、例
えば特開昭57−17390号公報で開示されているよ
うに、重ねられた被溶接材料と上下の電極との間に、C
uその他の導電性を有するテープ(箔)を介して溶接す
る手段が提案されている。前記公報に開示された抵抗溶
接方法及び装置によれば、図9のように、それぞれ上下
方向に可動な状態で相対するように設置された上部電極
1と下部電極2との間に、被溶接材料30,31を重ね
て供給し、前記両電極1,2と被溶接材料30,31と
の間に、送りリール40,50と巻取りリール41,5
1からなる各テープ走行手段4,5により、導電性テー
プ32,33を間欠的に供給し、前記導電性テープ3
2,33を介して被溶接材料30,31の重なり部分を
上下の電極1,2で加圧通電し、被溶接材料30,31
を溶接する。
【0007】重ねられた被溶接材料30,31は、電極
1,2による加圧中走行が停止され、電極1,2がそれ
ぞれ上昇,下降すると図の左側から右方向へ所定のピッ
チ送られるように、間欠的に移送される。テープ走行手
段4,5による導電性テープ32,33の走行も、前記
被溶接材料30,31の移送と同調するように間欠的に
行われる。
【0008】導電性テープ32,33は、融点が相対的
に高いとともに熱伝導率が相対的に低いため、これらを
介して上下の電極1,2によりアルミニウムやその合金
及び金属メッキ鋼板からなる被溶接材料30,31へ加
圧通電すると、比較的小電流によって被溶接材料30,
31をより迅速に加熱溶融させ、被溶接材料30,31
相互間におけるより迅速なナゲットの形成を助けるとと
もに、被溶接材料と電極との融合合金化が抑制されるた
め、電極寿命を向上させることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述の抵抗溶接方法及
び抵抗溶接装置によっても、運転中に電極1,2の熱で
導電性テープ32,33の電極との接触部が溶融し、導
電性テープ32,33が電極1,2や被溶接材料30,
31と軽く溶着することがある。図9の装置では、例え
ば電極1,2と軽く溶着した導電性テープ32,33
は、電極1の上昇と電極2の下降に追随し、巻取りリー
ル41,51が引っ張る力で引っ張られて電極1,2か
ら引き剥がされる。このとき、導電性テープ32,33
は、巻取りリール41,51により斜めないし水平な方
向から引っ張られる結果、電極1,2との溶着部分の破
断がしばしば発生して走行不能、すなわち装置の運転が
不能になる。そして、その都度装置の運転を停止してテ
ープ32又は33を走行できるように修復しなければな
らない。また、例えば被溶接材料30,31と軽く溶着
した導電性テープ32,33も、走行の際に巻取りリー
ル41,51によって斜め方向から引っ張られて引き剥
がされるため、前述の場合と同様な現象が発生する。さ
らに、導電性テープ32,33は電極1,2によって加
熱されるため、運転開始後次第に前述のように導電性テ
ープ32,33と電極1,1及び被溶接材料30,31
との溶着が発生し易くなるとともに、電極の寿命も低下
させる。
【0010】この発明の目的は、前述のような問題を改
善し、かつ電極寿命をさらに向上させることができる金
属板の抵抗溶接方法を提供することにある。この発明の
他の目的は、前述の目的を達成する抵抗溶接方法を実施
することができる抵抗溶接装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明による第1の抵
抗溶接方法は、前述の目的を達成するため、電極と被溶
接材料との間に導電性テープを介して被溶接材料相互を
溶接する抵抗溶接方法において、溶接後前記導電性テー
プからその導電性テープの面に対してほぼ垂直な方向に
電極を引き離し、前記導電性テープを前記被溶接材料の
表面から当該表面に対してほぼ垂直な方向に引き離す工
程を含むことを特徴としている。
【0012】この発明による第2の抵抗溶接方法は、前
記第1の抵抗溶接方法において、少なくとも溶接中に、
導電性テープの電極接触部の近傍を冷却する工程を含む
ことを特徴としている。冷却手段には冷却水を使用した
り、冷却ガスを使用したりあるいは冷却した金属を接触
させるなどの手段があるが、冷却ガスを使用するのが好
ましい。第1及び第2の抵抗溶接方法においては、電極
を常時冷却するのが好ましい。
【0013】この発明による第1の抵抗溶接装置は、前
述の目的を達成するため、上下方向に可動な上部電極
と、この上部電極と相対するように不動状態に設置され
た下部電極との間に被溶接材料を重ねて供給し、前記両
電極と被溶接材料との間に、それぞれテープ走行手段に
より間欠的に走行する導電性テープを介在させて被溶接
材料相互を溶接する抵抗溶接装置において、前記上部電
極を挟む位置へ上下可動に設置され、ストッパによって
下限位置が規制された状態で常時下方にバネ付勢され、
上部の導電性テープを走行可能に保持して前記被溶接材
料と上部電極との間に案内する上部テープガイドと、前
記下部電極を挟む位置へ上下可動に設置され、ストッパ
によって上限位置が規制された状態で常時上方にバネ付
勢され、下部の導電性テープを走行可能に保持して前記
被溶接材料と下部電極との間に案内する下部テープガイ
ドと、前記下部電極の周囲へ上下可動に設置され、スト
ッパによって上限位置が規制された状態で常時上方にバ
ネ付勢され、前記上下のテープガイドの間を上限位置と
する被溶接材料の支持具と、前記上部テープガイドを前
記上部電極とほぼ同期して下降及び上昇させる上部駆動
手段とを備えたことを特徴としている。
【0014】前記上部テープガイドは、上部駆動手段に
よって昇降される上部可動ベースへ取り付けられ、前記
下部テープガイド及び前記支持具は、前記被溶接材料の
供給位置の下方に設置された下部固定ベースへ取り付け
られているのが好ましい。
【0015】この発明による第2の抵抗溶接装置は、前
述の目的を達成するため、不動状態に設置された上部電
極と、この上部電極と相対するように上下方向へ可動に
設置された下部電極との間に被溶接材料を重ねて供給
し、前記両電極と被溶接材料との間に、それぞれテープ
走行手段により間欠的に走行する導電性テープを介在さ
せて被溶接材料相互を溶接する抵抗溶接装置において、
前記上部電極を挟む位置へ上下可動に設置され、ストッ
パによって下限位置が規制された状態で常時下方にバネ
付勢され、上部の導電性テープを走行可能に保持して前
記被溶接材料と上部電極との間に案内する上部テープガ
イドと、前記下部電極を挟む位置へ上下可動に設置さ
れ、ストッパによって上限位置が規制された状態で常時
上方にバネ付勢され、下部の導電性テープを走行可能に
保持して前記被溶接材料と下部電極との間に案内する下
部テープガイドと、前記下部電極の周囲へ上下可動に設
置され、ストッパによって上限位置が規制された状態で
常時上方にバネ付勢され、前記上下のテープガイドの間
を上限位置とする被溶接材料の支持具と、前記下部テー
プガイドと前記支持具とを前記下部電極とほぼ同期して
上昇及び下降させる下部駆動手段と、を備えたことを特
徴としている。
【0016】前記下部テープガイド及び支持具は、下部
駆動手段によって昇降される下部可動ベースへ取り付け
られ、前記上部テープガイドは、前記被溶接材料の供給
位置の上方に設置された上部固定ベースへ取り付けられ
ているのが好ましい。
【0017】この発明による第3の抵抗溶接装置は、前
述の目的を達成するため、それぞれ上下方向に可動な状
態で相対するように設置された上部電極と下部電極との
間に被溶接材料を重ねて供給し、前記両電極と被溶接材
料との間に、それぞれテープ走行手段により間欠的に走
行する導電性テープを介在させて被溶接材料相互を溶接
する抵抗溶接装置において、前記上部電極を挟む位置へ
上下可動に設置され、ストッパによって下限位置が規制
された状態で常時下方にバネ付勢され、上部の導電性テ
ープを走行可能に保持して前記被溶接材料と上部電極と
の間に案内する上部テープガイドと、前記下部電極を挟
む位置へ上下可動に設置され、ストッパによって上限位
置が規制された状態で常時上方にバネ付勢され、下部の
導電性テープを走行可能に保持して前記被溶接材料と下
部電極との間に案内する下部テープガイドと、前記上部
テープガイドを前記上部電極とほぼ同期して下降及び上
昇させる上部駆動手段と、前記下部テープガイドを前記
下部電極とほぼ同期して上昇及び下降させる下部駆動手
段とを備えたことを特徴としている。
【0018】第3の抵抗溶接装置において、前記上部テ
ープガイドは、上部駆動手段によって昇降される上部可
動ベースに取り付けられ、前記下部テープガイドは、前
記下部駆動手段によって昇降される下部可動ベースへ取
り付けられているのが好ましい。
【0019】第1〜第3の抵抗溶接装置において、前記
上部テープガイド及び下部テープガイドは、断面が横U
字状部材又は四角筒状部材であって上下可動なロッドの
先端部に取り付けられ、前記導電性テープが前記横U字
状部材又は四角筒状部材の内側に通した状態でガイドさ
れるように構成されているのが好ましい。また、上部テ
ープガイド及び下部テープガイドは、前記導電性テープ
を挟んで保持する一対のピンチローラで構成されていて
もよい。
【0020】この発明による第4の抵抗溶接装置は、前
述の目的を達成するため、それぞれ上下方向に可動な状
態で相対するように設置された上部電極と下部電極との
間に被溶接材料を重ねて供給し、前記両電極と被溶接材
料との間に、それぞれテープガイドとテープ走行手段に
より間欠的に走行する導電性テープを介在させて被溶接
材料相互を溶接する抵抗溶接装置において、前記被溶接
材料の供給位置の上方において、上部電極を挟む位置に
は、上部の導電性テープの上面に先端を臨ませた少なく
とも一対の上部吸引ノズルを設置し、前記被溶接材料の
供給位置の下方において、下部電極を挟む位置には、下
部の導電性テープの下面に先端を臨ませた少なくとも一
対の下部吸引ノズルを設置したことを特徴としている。
【0021】この発明による第5の抵抗溶接装置は、前
記第1〜第4のいずれかの抵抗溶接装置において、溶接
時に前記導電性テープの電極接触部の近傍を冷却する冷
却手段を設置したことを特徴としている。前記冷却手段
の具体的な構造は特に限定されないが、例えば被溶接材
料の供給位置に先端を臨ませた冷却流体の噴出パイプで
あるか、あるいは、溶接時に前記導電性テープの電極接
触部の近傍に接触するように設置され、内部に冷却流体
が流れている環状のパイプであるのが好ましい。
【0022】前述のこの発明による各溶接方法及び各溶
接装置で使用される溶接機は、単相交流溶接機、単相整
流溶接機、三相整流溶接機、三相低周波溶接機、インバ
ータDC溶接機及びコンデンサ型溶接機等である。前述
の導電性テープには、例えばCu,Fe,Ni,Ti,
Cr,Agその他の導電性金属又はこれら導電性金属の
合金、及び炭素又は炭素化合物その他の導電性物質の一
種が単独で使用され、又は、前述の導電性物質の数種を
積層した合わせ材ないし複合材が使用され、あるいは、
前述の導電性物質の一種を芯材とし、メッキその他の手
段により前記芯材の表面に前記導電性金属の他の種を被
覆したものが使用される。
【0023】
【作用】前述の第1の抵抗溶接方法によれば、溶接中に
導電性テープが電極と軽く溶着した場合でも、その導電
性テープは、溶接後導電性テープから当該導電性テープ
の表面に対してほぼ垂直な方向に電極が引き離される力
によって円滑に引き剥がされるため、その破断が防止さ
れる。また、溶接中に導電性テープが電極と軽く溶着し
た場合でも、その導電性テープは、前記被溶接材料の表
面から当該表面に対してほぼ垂直な方向に引き離される
力によって円滑に引き剥がされるため、その破断が防止
される。
【0024】前述の第2の抵抗溶接方法によれば、少な
くとも溶接中に、導電性テープの電極接触部の近傍が冷
却されるので、導電性テープが過熱されず、導電性テー
プと電極又は被溶接材料との溶着が防止されるととも
に、電極寿命がさらに改善される。
【0025】前述の第1の抵抗溶接装置によれば、前記
支持具に被溶接材料を支持させた状態で上部電極を下降
させるとともに、上部駆動手段により上部テープガイド
を下降させ、上下の電極により上下の導電性テープを介
して被溶接材料を挟み付け、所定圧力で被溶接材料を加
圧し、上下の電極を通じて被溶接材料に所定時間通電
し、被溶接材料相互の間にナゲットを形成する。このナ
ゲットの形成により、被溶接材料相互はそのナゲット形
成部分において溶接される。前述のように上部電極とと
もに上部テープガイドが下降したとき、上下テープガイ
ド及び支持具を付勢しているバネが圧縮されるので、上
部テープガイドは被溶接材料の上面に押し付けられた状
態になり、下部テープガイド及び支持具は被溶接材料の
下面に押し付けられた状態になる。
【0026】上下の電極により被溶接材料を所定時間加
圧通電した後、上部電極をもとの位置まで上昇させると
ともに、上部テープガイドを上昇させると、これらの上
昇に追随して、被溶接材料は上方にバネで付勢されてい
る支持具によりもとの位置まで押し上げられる。この過
程で、上下の電極がそれぞれの導電性テープから当該テ
ープに対してほぼ垂直な方向に引き離されるとともに、
各導電性テープはそれぞれの被溶接材料の表面から当該
表面に対してほぼ垂直な方向に引き離される。したがっ
て、溶接中に導電性テープが電極と軽く溶着した場合で
も、その導電性テープは、溶接後導電性テープから当該
導電性テープの表面に対してほぼ垂直な方向に電極が引
き離される力によって円滑に引き剥がされるため、その
破断が防止される。また、溶接中に導電性テープが被溶
接材料と軽く溶着した場合でも、その導電性テープは、
前記被溶接材料の表面から当該表面に対してほぼ垂直な
方向に引き離される力によって円滑に引き剥がされるた
め、その破断が防止される。
【0027】被溶接材料は、上部電極及が上部テープガ
イドをもとの位置まで上昇した後、一定方向へ所定のピ
ッチ(長さ)移送される。この被溶接材料の1点溶接毎
の送りピッチが被溶接材料相互の間におけるナゲットの
形成間隔になる。上下の導電性テープは、被溶接材料が
1点又は数点溶接される毎に、前記のテープ走行手段に
より所定ピッチ(長さ)走行する。
【0028】前述の第2の抵抗溶接装置によれば、下部
電極とともに下部テープガイド及び被溶接材料の支持具
が上昇すると、被溶接部材も上昇し、上下のテープガイ
ド及び支持具を付勢しているバネが圧縮されるので、上
部テープガイドは被溶接材料の上面に押し付けられた状
態になり、下部テープガイド及び支持具は被溶接材料の
下面に押し付けられた状態になる。
【0029】上下の電極により被溶接材料を所定時間加
圧通電した後、下部電極をもとの位置まで下降させると
ともに、下部テープガイド及び支持具を下降させると、
これらの下降に追随して、被溶接材料は上方にバネで付
勢されている支持具によりもとの位置で支持される。こ
の過程で、上下の電極がそれぞれの導電性テープから当
該テープに対してほぼ垂直な方向に引き離されるととも
に、各導電性テープはそれぞれの被溶接材料の表面から
当該表面に対してほぼ垂直な方向に引き離される。第2
の抵抗溶接装置の他の作用は、第1の抵抗溶接装置の作
用とほぼ同様であるのでその説明は省略する。
【0030】前述の第3の抵抗溶接装置によれば、被溶
接材料を上下の導電性テープの間に供給し、上部電極を
下降させるとともに下部電極を上昇させ、これらと同期
して上部駆動手段により上部テープガイドを下降させる
とともに、下部駆動手段により下部テープガイドを上昇
させ、上下の電極により上下の導電性テープを介して被
溶接材料を挟み、所定圧力で加圧・通電し、被溶接材料
相互間にナゲット形成してその被溶接材料相互を溶接す
る。この時、上下テープガイドを付勢しているバネが圧
縮され、上下のテープガイドは、上下の電極が所定圧力
で被溶接材料を加圧するレベルまで下降及び上昇する。
そして、上部テープガイドは被溶接材料の上面に押し付
けられた状態になり、下部テープガイドは被溶接材料の
下面に押し付けられた状態になる。
【0031】上下の電極で被溶接材料を所定時間加圧通
電した後、上下の電極をもとの位置まで上昇,下降させ
るとともに、これらの同期して上下の駆動手段により上
下のテープガイドを上昇,下降させると、この過程で、
上下の電極がそれぞれの導電性テープから当該テープに
対してほぼ垂直な方向に引き離されるとともに、各導電
性テープはそれぞれの被溶接材料の表面から当該表面に
対してほぼ垂直な方向に引き離される。第3の抵抗溶接
装置の他の作用は、第1の抵抗溶接装置の作用とほぼ同
様であるのでその説明は省略する。
【0032】前述の第4の抵抗溶接装置によれば、被溶
接材料を上下の導電性テープの間に供給し、上部電極を
下降させるとともに下部電極を上昇させ、上下の電極に
より上下の導電性テープを介して被溶接材料を挟み、所
定圧力で加圧通電して被溶接材料相互を溶接する。上下
の電極による被溶接材料への加圧通電後、上下の電極を
上昇,下降させるとともに、上下の各吸引ノズルを作動
させると、上下の導電性テープとそれぞれの電極は、導
電性テープに対してほぼ垂直な方向に引き離されるとと
もに、上下の導電性テープは、各吸引ノズルに吸引され
てそれぞれの被溶接材料の表面から当該表面に対してほ
ぼ垂直な方向に引き離される。第4の抵抗溶接装置の他
の作用は、第1の抵抗溶接装置の作用とほぼ同様なので
その説明は省略する。
【0033】この発明に係る第5の抵抗溶接装置によれ
ば、前記第1〜第4のいずれかの抵抗溶接装置の作用の
ほかに、冷却手段により、溶接時に前記導電性テープの
電極接触部の近傍が冷却される。この冷却により、導電
性テープが過熱せず、導電性テープと電極又は被溶接材
料との溶着が防止されるとともに、電極寿命がさらに改
善される。
【0034】
【実施例】図1〜図8を参照しながら、この発明による
抵抗溶接装置及び抵抗溶接方法の好ましい実施例を説明
する。図1はこの発明による抵抗溶接装置の一実施例を
示す概略正面図、図2は図1の抵抗溶接装置の概略側面
図、図3は図1の抵抗溶接装置の主要部の一部を断面に
した拡大正面図、図4は図3の状態から電極により被溶
接材料を加圧し通電した状態を示す部分拡大正面図、図
5はこの発明による抵抗溶接装置の他の実施例の主要部
の部分破断拡大図、図6は図5の抵抗溶接装置における
テープガイドの一部省略拡大側面図、図7はこの発明に
よる抵抗溶接装置のさらに他の実施例の主要部の部分破
断拡大図、図8はこの発明による抵抗溶接装置のさらに
他の実施例の主要部の部分破断拡大図である。
【0035】図1〜図4の実施例の上部電極1は、上部
可動ヘッド10に取り付けられており、上部支持部材1
1に取り付けられたエアシリンダ又は油圧シリンダから
なる上部駆動手段12により、一定のストロークで垂直
方向に昇降作動する。下部電極2は、前記上部電極1と
相対するように下部支持部材20へ固定されている。
【0036】この抵抗溶接装置の基本的な構造は、前記
上部電極1と下部電極2との間に、例えばアルミニウム
合金や金属メッキ鋼板からなる被溶接材料30,31を
重ねて供給するとともに、上下電極1,2と各被溶接材
料30,31との間に、それぞれのテープ走行手段4,
5により間欠的に走行する導電性テープ32,33を介
在させて、上下電極1,2により被溶接材料30,31
へ加圧通電して両者を所定のピッチでスポット溶接する
ものである。
【0037】この実施例の上下のテープ走行手段4,5
は、それぞれの送りリール40,50、巻取りリール4
1,51及び一方がテープ巻取り方向へ駆動するピンチ
ローラ42,52によって構成され、各送りリール4
0,50には、導電性テープ32,33が余分に送り出
されないように、適度に制動が付与されている。上部の
導電性テープ32は、当該テープ32の走行方向に沿っ
て上部電極1を挟む位置に設置された上部テープガイド
6,6に保持された状態で、上部電極1と上部の被溶接
材料30との間に案内されて走行し、他方、下部の導電
性テープ33は、当該テープ33の走行方向に沿って下
部電極2を挟む位置に設置された下部テープガイド7,
7に保持された状態で、下部電極2と下部の被溶接材料
31との間に案内されて走行する。
【0038】上部の送りリール40,巻取りリール4
1,ピンチローラ42及び上部テープガイド6,6は、
上部可動ヘッド10に固定された上部可動ベース13に
取り付けられている。したがって、これらは上部駆動手
段12により上部電極1に追随してともに昇降する。図
2のように、上部可動ベース13の裏側には、エアモー
タからなるモータ43と、このモータ43の動力を巻取
りリール41とピンチローラ42の一方に伝達する伝動
ギヤ列44とが設置されている。モータ43は、空気
(ガス)の元パイプ9の分岐パイプ97,バルブ98,
エアパイプ45,46を介して送られるエアにより作動
する。
【0039】下部の送りリール50,巻取りリール5
1,ピンチローラ52及び下部テープガイド7,7は、
下部固定ベース21に取り付けられている。図2のよう
に、下部固定ベース21の裏側には、エアモータからな
るモータ53と、このモータ53の動力を巻取りリール
51とピンチローラ52の一方に伝達する伝動ギヤ列5
4とが設置されている。モータ53は、エア(ガス)の
元パイプ9の分岐パイプ97,バルブ98,エアパイプ
55,56を介して送られるエアにより作動する。前記
上部のモータ43及び下部のモータ53へのエアの供給
は、上部可動ベース13の上に直立したロッド96がバ
ルブ98のスイッチ95に接触することにより行われ
る。
【0040】下部固定ベース21には、下部電極2の周
囲へ直立するように被溶接材料30,31の支持具8が
4本設置されており、被溶接材料30,31は、各支持
具8で支持された状態で所定のピッチで一定方向へ間欠
的に移送される。
【0041】この抵抗溶接装置には、溶接時に前記導電
性テープ32,33の電極接触部の近傍を冷却する冷却
手段90,91が設置されている。この実施例の冷却手
段90,91は冷却流体(エア)の噴出パイプから構成
されており、上部可動ベース13の上に直立したロッド
94がスイッチ93から離れると、バルブ99が開くこ
とにより、元パイプ9から分岐パイプ92を経て冷却さ
れたエアが前記冷却手段90,91の先端から噴出され
るようになっている。
【0042】この実施例の上下電極1,2の先端部、上
下の各テープガイド6,7及び支持具8の詳細な構成を
図3に基いて説明する。上下の電極1,2は先端部が中
空状であり、当該電極1,2の先端中空部へ挿入された
ガイドパイプ1a,2aに給水パイプ1b,2bをそれ
ぞれ案内し、この給水パイプ1b,2bから冷却水を流
し(例えば、毎分3リットル)て電極1,2を冷却しな
がら溶接するようになっている。電極1,2の先端部に
供給された冷却水は、図示しない回収配管によって回収
されるようになっている。
【0043】テープガイド6,7は、図3及び図2から
明らかなように断面が横U字状の部材で構成されてい
る。上部テープガイド6,6は、上部可動ベース13に
取り付けられた各ケース63内へ上下可動状態に挿入さ
れたそれぞれのロッド61の下端に取り付けられてお
り、ロッド61の端部に固定されたストッパ60によっ
て下限位置が規制された状態で、それぞれのケース63
の下面とテープガイド6との間に介入したバネ62によ
り常時下方へ付勢されている。下部テープガイド7,7
は、下部固定ベース21に取り付けられた各ケース73
内へ上下可動状態に挿入されたそれぞれのロッド71の
上端に取り付けられており、ロッド71の端部に固定さ
れたストッパ70によって上限位置が規制された状態
で、それぞれのケース73の上面とテープガイド7との
間に介入したバネ72により常時上方へ付勢されてい
る。
【0044】材料の各支持具8は直立したロッド形状で
あって、下部固定ベース21に取り付けられたそれぞれ
のケース83内へ上下可動な状態に挿入され、下端に固
定されたストッパ80によりそれらの上限位置が規制さ
れた状態で、上部のバネ受け81とケ−ス83の上面と
の間に介入したバネ82により常時上方へ付勢されてい
る。支持具8の上限位置は、当該支持具8で支持された
被溶接材料30,31が、上下の電極1,2のほぼ中間
に位置するように設定されている。なお、図3及び図4
では、図1及び図2で示されている冷却手段90,91
が省略されている。
【0045】以上の実施例の抵抗溶接装置によれば、被
溶接材料30,31を重ねて支持具8の上に供給し、図
示しない制御部へ溶接開始指令を与えると、上部駆動手
段12により可動ヘッド10及び可動ベース13が下降
し、これに伴って上部電極1,上部テープガイド7,テ
ープ走行手段4及び導電性テープ32が、図3の状態か
ら下限位置である図4の状態に達するまで同時に下降す
る。前記可動ヘッド10及び可動ベース13の下降に伴
い、図1のスイッチ93からロッド94の先端が離れる
ため、バルブ99が開き、冷却ガス(エア)が元パイプ
9より分岐パイプ92を経て噴出パイプからなる冷却手
段90,91へ噴出し、導電性テープ32,33の電極
接触部とその周辺の冷却が開始される。
【0046】前述の下降の最終段階では、図4のように
各支持具8及び各下部テープガイド7はバネ82,72
の圧力に抗して下方に押し下げられる。また、支持具
8,下部テープガイド7及び上部テープガイド6は、ば
ね82,72及び62が圧縮して被溶接材料30,31
へ押し付けられた状態になり、導電性テープ32,33
は被溶接材料30,31と上下の電極1,2へ接触す
る。
【0047】上下の電極1,2で被溶接材料30,31
が加圧され、スクイズタイムが経過すると、図2のブス
バー14,22を通じ電極1,2より被溶接材料30,
31へ溶接電流が流れ、被溶接材料30,31の被加圧
部にナゲット3が形成され、当該部分において被溶接材
料30,31相互がスポット溶接される。
【0048】上下の電極1,2による被溶接材料30,
31への所定の通電時間及び保持時間が経過すると、上
部駆動手段12が上昇方向に作動し、可動ヘッド10、
上部可動ベース13、これらに取り付けられている上部
電極1,上部テープガイド7,テープ走行手段4及び導
電性テープ32が、図3で示すもとの位置まで上昇す
る。それらの上昇に伴って、被溶接材料30,31が支
持具8を上方に付勢しているバネ82により図3で示す
もとの位置まで押し上げられるとともに、バネ72によ
り各下部テープガイド7及び下部の導電性テープ33も
図3で示すもとの位置まで浮上する。この過程で、下部
電極2は各バネ72の力により下部の導電性テープ33
からほぼ垂直な方向に引き離され、当該導電性テープ3
3は各バネ82の力により下部の被溶接材31からほぼ
垂直な方向に引き離される。また、上部の導電性テープ
32は各テープガイド6と上部電極1の上昇によって上
部の被溶接材料30からほぼ垂直な方向に引き離され、
上部電極1は各バネ62の力により上部の導電性テープ
32からほぼ垂直な方向に引き離される。
【0049】上部可動ベース13が図3で示すもとの位
置まで上昇すると、図1のロッド94がスイッチ93に
接触してバルブ99が閉じ、冷却手段90,91からの
冷却ガスの噴出が停止する。同時に、図1及び図2のロ
ッド96がスイッチ95に接触してバルブ98が開き、
エアパイプ45,46及びエアパイプ55,56に所定
圧力(5Kg/cm2)のエアが流れてモータ43,53が作
動し、導電性テープ32,33がそれぞれの巻取りリー
ル41,51へ例えば30mm巻き取られるとともに、被
溶接材料30,31が図3の右方向へ例えば15mm移送
される。そして、前記のように装置の作動が繰り返され
る。
【0050】前述の実施例の抵抗溶接装置によれば、溶
接中に導電性テープ32,33がそれぞれの電極1,2
と軽く溶着した場合でも、その導電性テープ32,33
は、溶接後導電性テープ32,33からほぼ垂直な方向
に電極1,2が引き離される力によって円滑に引き剥が
されるため、その破断が防止される。したがって、導電
性テープ32,33が走行不能になるのも防止される。
また、溶接中に導電性テープ32,33が被溶接材料3
0,31と軽く溶着した場合でも、その導電性テープ3
2,33は、前記被溶接材料30,31の表面から当該
表面に対してほぼ垂直な方向に引き離される力によって
円滑に引き剥がされるため、その破断が防止される。さ
らに、導電性テープ32,33と電極1,2又は被溶接
材料30,31との前述のような円滑な引き剥がしによ
り、電極寿命は一層向上する。
【0051】前記実施例の抵抗溶接装置では、上部電極
1及び上部テープガイド6,6を上部駆動装置12によ
って昇降させるように構成し、下部電極2を下部支持部
材20へ固定し、下部テープガイド7,7及び支持具
8,8を下部固定ベース21へ固定している。しかしな
がらこのような構成に代えて、例えば上部可動ヘッド1
0及び可動ベース13を上部支持部材11へ固定するこ
とにより、上部電極1及び上部テープガイド6,6を上
下方向に作動しないように構成し、下部電極2を昇降さ
せるように構成するとともに、下部固定ベース21を上
下可動な可動ベースに構成することによって、下部電極
2,下部テープガイド7,7及び支持具8,8を昇降さ
せるように構成することができる。このように構成した
場合でも、図1〜図4の実施例の装置とほぼ同様な効果
を奏する。
【0052】図5はテープガイドの変形例を示してお
り、図5の抵抗溶接装置では、各上下のテープガイド
6,7は、図5及び図6のように、保持枠66,76
と、それらに取り付けられたそれぞれ一対のピンチロー
ラ64,65及び74,75によって構成され、それぞ
れのピンチローラ64,65及び74,75により、上
下の導電性テープ32,33をそれぞれ挟み付けた状態
で保持している。そして、上下の各テープガイド6,7
の保持枠66,67は、それぞれ上下の可動ベース1
3,25に取り付けられた各ケース63,73内へ上下
可動状態に挿入された各ロッド61,71の先端部に固
定され、各ロッド61,71の基端部に固定された各ス
トッパ60,70によって下限位置及び上限位置が規制
された状態で、それぞれのケース63,73とそれぞれ
の保持枠66,76との間に介入した各バネ62,72
により常時先端方向へ付勢されている。
【0053】また、図5の抵抗溶接装置では、下部電極
2はエアシリンダ又は油圧シリンダからなる下部駆動手
段24によって昇降する下部可動ヘッド23に取り付け
られ、下部可動ヘッド23には下部可動ベース25が取
り付けられている。したがって、下部駆動手段24が作
動するときは、下部電極2及び下部テープガイド7,7
が同時に昇降する。図5には図示されていないが、図1
及び図2における冷却手段90,91とほぼ同様な冷却
手段が設置されている。
【0054】図5の実施例の抵抗溶接装置によれば、例
えばローラなどの支持具8aの上に重ねて供給されてい
る被溶接材料30,31がスポット溶接されるときは、
上下の電極1,2によって被溶接材料30,31が挟み
付けられるまで、上部電極1及び上部テープガイド6,
6が下降すると同時に、下部電極2と下部テープガイド
7,7が上昇する。そして、上部テープガイド6及び下
部テープガイド7は、それぞれのバネ62及び72が圧
縮され、それぞれ導電性テープ32,33を介して被溶
接材料30,31へ押し付けられた状態になる。
【0055】上下の電極1,2で被溶接材料30,31
が加圧され、スクイズタイムが経過すると、電極1,2
より被溶接材料30,31へ溶接電流が流れ、被溶接材
料30,31の被加圧部にナゲットが形成され、当該部
分において被溶接材料30,31相互がスポット溶接さ
れる。
【0056】上下の電極1,2による被溶接材料30,
31への所定の通電時間及び保持時間が経過すると、上
部駆動手段12により上部電極1と各上部テープガイド
6,6が図5で示すもとの位置まで上昇し、同時に、下
部駆動手段24により下部電極2と各下部テープガイド
7,7が図5で示すものと位置まで下降する。それらの
上昇及び下降に伴って、先ず電極1,2はそれぞれの導
電性テープ32,33からほぼ垂直方向に引き離され、
次いで、ばね各62,72の力により導電性テープ3
2,33がそれぞれ被溶接部材30,31からほぼ垂直
方向に引き離される。図5の抵抗溶接装置の他の効果や
作用及び効果は、図1〜図4の実施例の装置と同様であ
るのでそれらの説明は省略する。
【0057】図7を参照しながら他の実施例の抵抗溶接
装置を説明する。上部電極1は、上部可動ヘッド10に
取り付けられており、上部支持部材11に取り付けられ
たエアシリンダ又は油圧シリンダからなる上部駆動手段
12により、一定のストロークで昇降するように構成さ
れている。下部電極2は、下部可動ヘッド10に取り付
けられており、上部駆動手段12と同様な図示しない下
部駆動手段により、一定のストロークで昇降するように
構成されている。
【0058】上部のテープ走行手段4を構成する送りリ
ール40と巻取りリール41は、上部支持フレーム15
に固定された上部固定ベース16に取り付けられてい
る。上部の導電性テープ32は、当該テープ32の走行
方向に沿って電極1を挟む位置において、上部固定ベー
ス16へ取り付けられている各一対のピンチローラから
なる上部テープガイド6a,6bにより挟み付けられた
状態で、上下の電極1,2のほぼ中間に供給される被溶
接材料30,31へ近接した位置へ案内される。下部の
テープ走行手段5を構成する送りリール50と巻取りリ
ール51は、下部固定ベース21に取り付けられてい
る。下部の導電性テープ33は、上部テープガイド6
a,6bと相対する位置において、下部固定ベース21
へ取り付けられている各一対のピンチローラからなる下
部テープガイド7a,7bにより挟み付けられた状態
で、被溶接材料30,31へ近接した位置へ案内され
る。
【0059】上部の導電性テープ32の上面には、上部
電極1を挟む位置に上部吸引ノズル67,67が臨ませ
てあり、各吸引ノズル67は上部固定ベース16に取り
付けられた上部吸引ボックス68に接続されている。ま
た、下部の導電性テープ33の下面には、下部電極2を
挟む位置に下部吸引ノズル77,77が臨ませてあり、
各吸引ノズル77は下部固定ベース21に取り付けられ
た図示しない下部吸引ボックスに接続されている。さら
に、被溶接材料30,31の上下電極1,2による加圧
部近傍には、冷却ガスの噴出ノズルからなる冷却手段9
0,91が設置されている。符号14は上部のブスバー
であり、下部にも同様な図示しないブスバーが設置され
ている。
【0060】図7の実施例の装置において、上部駆動手
段12と図示しない下部駆動手段の作動制御、巻取りリ
ール41,51の作動制御、吸引ノズル67,77の作
動制御及び冷却手段90,91の作動制御は、電気的に
シールドされた図示しない信号線を通じて電気的に行わ
れる。
【0061】図7の実施例の抵抗溶接装置によれば、例
えばローラなどの図示しない支持具の上に重ねて供給さ
れている被溶接材料30,31がスポット溶接されると
きは、上下の電極1,2によって被溶接材料30,31
が挟み付けられるまで、同図二点鎖線のように上部電極
1が下降するとともに下部電極2が上昇し、同時に冷却
手段90,91により導電性テープ32,33の冷却が
開始される。このとき、各導電性テープ32,33は電
極1,2により被溶接材料30,31へ押し付けられた
状態になる。
【0062】上下の電極1,2で被溶接材料30,31
が加圧されてスクイズタイムが経過すると、電極1,2
より被溶接材料30,31へ溶接電流が流れ、被溶接材
料30,31の被加圧部にナゲットが形成され、当該部
分において被溶接材料30,31相互がスポット溶接さ
れる。
【0063】上下の電極1,2による被溶接材料30,
31への所定の通電時間及び保持時間が経過すると、上
部駆動手段12及び図示しない下部駆動手段により、上
下の電極1,2が実線で示すもとの位置まで上昇及び下
降し、同時に冷却手段90,91による導電性テープ3
2,33の冷却が中止される。電極1,2の上昇,下降
とほぼ同期して各吸引ノズル67,77によるそれぞれ
の導電性テープ32,33の吸引が開始され、この吸引
は電極1,2の上昇,下降の完了と同時に終了する。電
極1,2の上昇,下降と吸引ノズル67,77による吸
引とにより、電極1,2はそれぞれの導電性テープ3
2,33からほぼ垂直方向に引き離されるとともに、各
導電性テープ32,33がそれぞれ被溶接材料30,3
1からほぼ垂直方向に引き離される。図7の抵抗溶接装
置の他の作用や効果及び構成は、図1〜図4の実施例の
装置と同様であるのでそれらの説明は省略する。
【0064】図8を参照しながら、さらに他の実施例の
抵抗溶接装置を説明する。上下の電極1,2は、図5の
実施例の装置と同様に、図示しない上下の駆動手段によ
り、上下の可動ベース13,25とともに一定のストロ
ークで対照的に昇降する。
【0065】上下の電極1,2の先端部を囲む位置には
位置には、内部に冷却液が循環している環状のパイプか
らなる上部の冷却手段9aと下部の冷却手段9bが設置
されている。各冷却手段9a,9bは、それぞれ冷却液
の循環配管9e,9fが対称位置へ垂直方向に連通さ
れ、これらの各循環配管9e,9fは、それぞれ上下の
可動ベース13,25に取り付けられたケース9i,9
jへ上下可動に通され、図示しないそれぞれの冷却ユニ
ットに連通している。各循環配管9e,9fには、前記
それぞれのケース9i,9j内に位置する部分に、それ
らの下限位置,上限位置をそれぞれ規制するストッパ9
c,9dが設けられている。そして、各ケース9iと上
部の冷却手段9aとの間には各バネ9gを、ケース9j
と下部の冷却手段9bとの間には各バネ9hを圧縮状態
で介入させることにより、冷却手段9a,9bには常時
それぞれ対応する導電性テープ32,33の方向へ付勢
を与えている。
【0066】そして、上部可動ベース13には上部電極
1と冷却手段9aとを挟む位置に、下部可動ベース25
には下部電極2と冷却手段9bとを挟む位置に、それぞ
れ図1〜図4の実施例と同様な構成及び機能の上部テー
プガイド6,6と下部テープガイド7,7が設置されて
いる。また、被溶接材料30,31の供給位置には、図
5の実施例と同様な構成の支持具8a,8aが設置され
ている。
【0067】図8の抵抗溶接装置によれば、上下の電極
1,2は溶接開始の指令により、導電性テープ32,3
3を介して被溶接材料30,31を挟み付けるまでそれ
ぞれ下降,上昇する。これに伴って、上部テープガイド
6,6及び上部の冷却手段9aは下降し、下部テープガ
イド7,7及び下部の冷却手段9bは上昇する。これら
が下降及び上昇すると、各導電性テープ32,33,上
下のテープガイド6,7及び上下の冷却手段9a,9b
は、各バネ62,9g及び72,9hにより被溶接材料
30,31に向かって押し付けられた状態になり、同時
に、電極1,2の加圧部位の周囲では、冷却手段9a,
9bの接触により導電性テープ32,33が冷却され
る。
【0068】上下の電極1,2で被溶接材料30,31
が加圧されてスクイズタイムが経過すると、電極1,2
より被溶接材料30,31へ溶接電流が流れ、被溶接材
料30,31の被加圧部にナゲットが形成され、当該部
分において被溶接材料30,31相互がスポット溶接さ
れる。
【0069】上下の電極1,2による被溶接材料30,
31への所定の通電時間及び保持時間が経過すると、図
示されていない上下の駆動手段により、上下の電極1,
2が実線で示すもとの位置までそれぞれ上昇,下降する
と同時に、冷却手段9a,9bが導電性テープ32,3
3から離れて導電性テープ32,33の冷却が中止され
る。電極1,2の上昇,下降と各バネ62,72の作用
により、電極1,2はそれぞれの導電性テープ32,3
3からほぼ垂直方向に引き離されるとともに、各導電性
テープ32,33はそれぞれの被溶接材料30,31か
らほぼ垂直方向に引き離される。図8の抵抗溶接装置の
他の作用や効果及び構成は、図1〜図4の実施例の装置
と同様であるのでそれらの説明は省略する。
【0070】前記各実施例の抵抗溶接装置では、被溶接
材料30,31が一点溶接されて所定長さ送られる毎に
導電性テープ32,33も所定長さ巻き取られるように
構成されているが、このような構成に代えて、導電性テ
ープ32,33は被溶接材料30,31が数点(例えば
5点)溶接される毎に所定長さ巻き取られるように構成
することができる。また、テープ走行手段4,5には、
カセット形式のテープ走行手段を使用することができ
る。
【0071】図3及び図8の装置におけるテープガイド
6,7は、断面がほぼ横U字状の部材によって構成され
ているが、横U字状の部材に代えて、四角筒状の部材を
使用し、その内部に導電性テープ32,33を通した状
態でガイドするように構成しても差し支えない。
【0072】前記の各実施例では、テープ走行手段4,
5の巻取り駆動源としてエアモータを使用しているが、
エアモータに代えてロールモータその他のモータを使用
し、これらのモータの制御を電気配線を通じて電気的に
行うように構成することができる。このように、モータ
その他の各部の作動を制御する制御系に電気配線を使用
する場合には、その配線類は電気的にシールドするのが
好ましい。スポット溶接時に電極を通じて被溶接材料に
流れる高電流により高磁場や高周波が発生するが、前述
のように電気配線類を電気的にシールドすることによ
り、制御信号への高磁場や高周波による妨害を防止する
ことができるからである。
【0073】試験例−1 図1〜図4の実施例の抵抗溶接装置に単相整流溶接機を
使用して、次の要領により連続打点(30000打点を
限度とした)溶接を行い、この発明の抵抗溶接方法の実
施例によるサンプル1を製造した。他方、図9の従来の
抵抗溶接装置に単相整流溶接機を使用して、同様な要領
(但し、電極の冷却は行わず)により連続打点溶接を行
い、従来の抵抗溶接方法によるサンプル2を製造した。 仕様 被溶接材料30,31 AlーMg系合金による5182−O材,肉厚1mm,幅
200mm 電極1,2 クロム銅(1%Cr−Cu合金),径16mmφ,先端形
状R形,R=80mm,先端を#1000のエメリー紙で
研磨したもの 導電性テープ32,33 厚み70μm,幅16mmの鉄箔芯材の両面にそれぞれ厚
み5μmのNiを電気メッキしたもの 溶接条件 溶接電流:13000A 電極加圧力:2900N 通電時間:4サイクル,1点当たり2sec 打点ピッチ:15mm 電極冷却水量 毎分3リットル 導電性テープ送りピッチ 1打点毎に30mm
【0074】前述のサンプル1は30000打点まで溶
接することができ、また、30000打点溶接後の電極
先端の状態を調べたところ溶接開始時と大差のない状態
であった。また、サンプル1について各打点位置のナゲ
ット径(長径+短形/2)を測定したところ、それらは
すべて規定の基準である4mm(JIS Z 3143に
よるA級の最小ナゲット径)以上であった。すなわち、
サンプル1は30000打点以上の電極寿命を達成する
ことができた。これに対し、サンプル2は30000打
点まで溶接することができず、5525打点に達した時
点で導電性テープと被溶接材料が溶着し、以後の溶接は
不可能であった。
【0075】試験例−2 図1〜図4の実施例の抵抗溶接装置にインバータDC溶
接機を使用して、次の要領により連続打点(30000
打点を限度とした)溶接を行い、この発明の抵抗溶接方
法の実施例によるサンプル3を製造した。他方、図9の
従来の抵抗溶接装置にインバータDC溶接機を使用し
て、同様な要領(但し、電極の冷却は行わず)により連
続打点溶接を行い、従来の抵抗溶接方法によるサンプル
4を製造した。 仕様 被溶接材料30,31 両面に20g/m2のZnを付着させたZnメッキ鋼板,
肉厚0.8mm,幅200mm 電極1,2 クロム−ジルコニウム−銅合金(0.5%Cr−0.2
%Cr−Cu合金),径16mmφ,先端形状DR形,先
端6mmφのR=40mm,先端を#1000のエメリー紙
で研磨したもの 導電性テープ32,33 厚み30μm,幅10mmの銅箔 溶接条件 溶接電流:7000A 電極加圧力:2600N 通電時間:3サイクル,1点当たり2sec 打点ピッチ:15mm 電極冷却水量 毎分3リットル 導電性テープ送りピッチ 1打点毎に10mm
【0076】前述のサンプル3は30000打点まで溶
接することができ、また、30000打点溶接後の電極
先端の状態を調べたところ溶接開始時と大差のない状態
であった。また、サンプル3について各打点位置のナゲ
ット径(長径+短形/2)を測定したところ、それらは
すべて規定の基準である3.8mm(JIS Z 314
3によるA級の最小ナゲット径)以上であった。すなわ
ち、サンプル3は30000打点以上の電極寿命を達成
することができた。これに対し、サンプル4は3000
0打点まで溶接することができず、8231打点に達し
た時点で導電性テープと被溶接材料が溶着し、以後の溶
接は不可能であった。
【0077】
【発明の効果】この発明の第1の抵抗溶接方法によれ
ば、溶接中に導電性テープが電極と軽く溶着した場合で
も、その導電性テープは、溶接後導電性テープから当該
導電性テープの表面に対してほぼ垂直な方向に電極が引
き離される力によって円滑に引き剥がされる。また、溶
接中に導電性テープが電極と軽く溶着した場合でも、そ
の導電性テープは、前記被溶接材料の表面から当該表面
に対してほぼ垂直な方向に引き離される力によって円滑
に引き剥がされる。したがって、導電性テープの破断と
走行不能が防止されるとともに、電極寿命が大幅に改善
される。
【0078】この発明の第2の抵抗溶接方法によれば、
前述の第1の抵抗溶接方法の効果に加えて、少なくとも
溶接中に、導電性テープの電極接触部の近傍が冷却され
るので、導電性テープが過熱されず、導電性テープと電
極又は被溶接材料との溶着が防止される。したがって、
電極寿命がさらに改善される。
【0079】この発明の第1,第2,第3及び第4の抵
抗溶接装置によれば、各スポット溶接後、導電性テープ
から当該導電性テープの表面に対してほぼ垂直な方向に
電極が引き離され、また、導電性テープも、被溶接材料
の表面から当該表面に対してほぼ垂直な方向に引き離さ
れるので、前述した第1の抵抗溶接方法を工業的に実施
することができる。
【0080】この発明の第5の抵抗溶接装置によれば、
スポット溶接中に導電性テープの電極接触部近傍が冷却
されるので、前述した第2の抵抗溶接方法を工業的に実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による抵抗溶接装置の一実施例を示す
概略正面図である。
【図2】図1の抵抗溶接装置の概略側面図である。
【図3】図1の抵抗溶接装置の主要部の一部を断面にし
た拡大正面図である。
【図4】図3の状態から電極で被溶接材料を加圧し通電
した状態を示す部分拡大正面図である。
【図5】この発明による抵抗溶接装置の他の実施例の主
要部の部分破断拡大図である。
【図6】図5の抵抗溶接装置におけるテープガイドの一
部省略拡大側面図である。
【図7】この発明による抵抗溶接装置のさらに他の実施
例の主要部の部分破断拡大図である。
【図8】この発明による抵抗溶接装置のさらに他の実施
例の主要部の部分破断拡大図である。
【図9】従来の抵抗溶接装置の一例を示す概略正面図で
ある。
【符号の説明】
1 上部電極 10 上部可動ヘッド 11 上部支持部材 12 上部駆動手段 13 上部可動ベース 14,22 ブスバー 15 上部支持フレーム 16 上部コテイベース 1a,2a ガイドパイプ 1b,2b 給水パイプ 2 下部電極 20 下部支持部材 21 下部固定ベース 23 下部可動ヘッド 24 下部駆動手段 25 下部可動ベース 3 ナゲット 30,31 被溶接材料 32,33 導電性テープ 4,5 テープ走行手段 40,50 送りリール 41,51 巻取りリール 42,52 ピンチローラ 43,53 モータ 44,54 ギヤ列 45,46,55,56 エアパイプ 6,6a,6b 上部テープガイド 7,7a,7b 下部テープガイド 60,70 ストッパ 61,71 ロッド 62,72 バネ 63,73 ケース 64,65,74,75 ピンチローラ 66,76 保持枠 67 上部吸引ノズル 77 下部吸引ノズル 68 吸引ボックス 8,8a 支持具 80 ストッパ 81 バネ受け 82 バネ 83 ケース 9 元パイプ 90,9a 上部冷却手段 91,9b 下部冷却手段 92,97 分岐パイプ 93,95 スイッチ 94,96 ロッド 98,99 バルブ 9c,9d ストッパ 9e,9f 循環配管 9g,9h バネ 9i,9j ケース

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極と被溶接材料との間に導電性テープ
    を介して被溶接材料相互を溶接する抵抗溶接方法におい
    て、溶接後前記導電性テープから当該導電性テープに対
    してほぼ垂直な方向に電極を引き離す工程と、前記工程
    の後又は前若しくは前記工程と平行して、前記導電性テ
    ープを前記被溶接材料の表面から当該表面に対してほぼ
    垂直な方向に引き離す工程とを含むことを特徴とする、
    金属板の抵抗溶接方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも溶接中に、前記導電性テープ
    の電極接触部の近傍を冷却する工程を含む、請求項1に
    記載の金属板の抵抗溶接方法。
  3. 【請求項3】 前記冷却する工程では冷却ガスによって
    冷却する、請求項2に記載の金属板の抵抗溶接方法。
  4. 【請求項4】 常時電極を冷却する、請求項1〜3のい
    ずれかに記載の金属板の抵抗溶接方法。
  5. 【請求項5】 上下方向に可動な上部電極と、この上部
    電極と相対するように不動状態に設置された下部電極と
    の間に被溶接材料を重ねて供給し、前記両電極と被溶接
    材料との間に、それぞれテープ走行手段により間欠的に
    走行する導電性テープを介在させて被溶接材料相互を溶
    接する抵抗溶接装置において、 前記上部電極を挟む位置へ上下可動に設置され、ストッ
    パによって下限位置が規制された状態で常時下方にバネ
    付勢され、上部の導電性テープを走行可能に保持して前
    記被溶接材料と上部電極との間に案内する上部テープガ
    イドと、 前記下部電極を挟む位置へ上下可動に設置され、ストッ
    パによって上限位置が規制された状態で常時上方にバネ
    付勢され、下部の導電性テープを走行可能に保持して前
    記被溶接材料と下部電極との間に案内する下部テープガ
    イドと、 前記下部電極の周囲へ上下可動に設置され、ストッパに
    よって上限位置が規制された状態で常時上方にバネ付勢
    され、前記上部テープガイドと下部テープガイドとの間
    を上限位置とする被溶接材料の支持具と、 前記上部テープガイドを前記上部電極とほぼ同期して下
    降及び上昇させる上部駆動手段と、を備えたことを特徴
    とする、 金属板の抵抗溶接装置。
  6. 【請求項6】 前記上部テープガイドは、前記上部駆動
    手段によって昇降される上部可動ベースへ取り付けら
    れ、前記下部テープガイド及び前記支持具は、前記被溶
    接材料の供給位置の下方に設置された下部固定ベースへ
    取り付けられている、請求項5に記載の金属板の抵抗溶
    接装置。
  7. 【請求項7】 不動状態に設置された上部電極と、この
    上部電極と相対するように上下方向へ可動に設置された
    下部電極との間に被溶接材料を重ねて供給し、前記両電
    極と被溶接材料との間に、それぞれテープ走行手段によ
    り間欠的に走行する導電性テープを介在させて被溶接材
    料相互を溶接する抵抗溶接装置において、 前記上部電極を挟む位置へ上下可動に設置され、ストッ
    パによって下限位置が規制された状態で常時下方にバネ
    付勢され、上部の導電性テープを走行可能に保持して前
    記被溶接材料と上部電極との間に案内する上部テープガ
    イドと、 前記下部電極を挟む位置へ上下可動に設置され、ストッ
    パによって上限位置が規制された状態で常時上方にバネ
    付勢され、下部の導電性テープを走行可能に保持して前
    記被溶接材料と下部電極との間に案内する下部テープガ
    イドと、 前記下部電極の周囲へ上下可動に設置され、ストッパに
    よって上限位置が規制された状態で常時上方にバネ付勢
    され、前記上部テープガイドと下部テープガイドとの間
    を上限位置とする被溶接材料の支持具と、 前記下部テープガイドと前記支持具とを前記下部電極と
    ほぼ同期して上昇及び下降させる下部駆動手段と、を備
    えたことを特徴とする、金属板の抵抗溶接装置。
  8. 【請求項8】 それぞれ上下方向に可動な状態で相対す
    るように設置された上部電極と下部電極との間に被溶接
    材料を重ねて供給し、前記両電極と被溶接材料との間
    に、それぞれテープ走行手段により間欠的に走行する導
    電性テープを介在させて被溶接材料相互を溶接する抵抗
    溶接装置において、 前記上部電極を挟む位置へ上下可動に設置され、ストッ
    パによって下限位置が規制された状態で常時下方にバネ
    付勢され、上部の導電性テープを走行可能に保持して前
    記被溶接材料と上部電極との間に案内する上部テープガ
    イドと、 前記下部電極を挟む位置へ上下可動に設置され、ストッ
    パによって上限位置が規制された状態で常時上方にバネ
    付勢され、下部の導電性テープを挟んだ状態で走行可能
    に保持して前記被溶接材料と下部電極との間に案内する
    下部テープガイドと、 前記上部テープガイドを前記上部電極とほぼ同期して下
    降及び上昇させる上部駆動手段と、 前記下部テープガイドを前記下部電極とほぼ同期して上
    昇及び下降させる下部駆動手段と、を備えたことを特徴
    とする、 金属板の抵抗溶接装置。
  9. 【請求項9】 前記上部テープガイドは、前記上部駆動
    手段によって昇降される上部可動ベースに取り付けら
    れ、前記下部テープガイドは、前記下部駆動手段によっ
    て昇降される下部可動ベースへ取り付けられている、請
    求項8に記載の金属板の抵抗溶接装置。
  10. 【請求項10】 前記上部テープガイド及び下部テープ
    ガイドの一方又は双方は、断面が横U字状部材又は四角
    筒状部材であって上下可動なロッドの先端部に取り付け
    られ、前記導電性テープは前記横U字状部材又は四角筒
    状部材の内側に通した状態でガイドされる、請求項5〜
    9のいずれかに記載の金属板の抵抗溶接装置。
  11. 【請求項11】 前記上部テープガイド及び下部テープ
    ガイドの一方又は双方は、前記導電性テープを挟み付け
    る一対のピンチローラで構成されている、請求項5〜9
    のいずれかに記載の金属板の抵抗溶接装置。
  12. 【請求項12】 それぞれ上下方向に可動な状態で相対
    するように設置された上部電極と下部電極との間に被溶
    接材料を重ねて供給し、前記両電極と被溶接材料との間
    に、それぞれテープガイドとテープ走行手段により間欠
    的に走行する導電性テープを介在させて被溶接材料相互
    を溶接する抵抗溶接装置において、 前記被溶接材料の供給位置の上方において、上部電極を
    挟む位置には、上部の導電性テープの上面に先端を臨ま
    せた少なくとも一対の上部吸引ノズルを設置し、 前記被溶接材料の供給位置の下方において、下部電極を
    挟む位置には、下部の導電性テープの下面に先端を臨ま
    せた少なくとも一対の下部吸引ノズルを設置したことを
    特徴とする、 金属板の抵抗溶接装置。
  13. 【請求項13】 溶接時に前記導電性テープの電極接触
    部の近傍を冷却する冷却手段が設置されている、請求項
    5〜12のいずれかに記載の金属板の抵抗溶接装置。
  14. 【請求項14】 前記冷却手段が、前記被溶接材料の供
    給位置に先端を臨ませた冷却流体の噴出パイプである、
    請求項13に記載の金属板の抵抗溶接装置。
  15. 【請求項15】 前記冷却手段が、溶接時に前記導電性
    テープの電極接触部の近傍に接触し、内部に冷却流体が
    流れている環状のパイプである、請求項13に記載の金
    属板の抵抗溶接装置。
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