JPH08116688A - サーボモータの発振検出方法及びサーボモータの速度ゲイン調整方法 - Google Patents

サーボモータの発振検出方法及びサーボモータの速度ゲイン調整方法

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JPH08116688A
JPH08116688A JP6273159A JP27315994A JPH08116688A JP H08116688 A JPH08116688 A JP H08116688A JP 6273159 A JP6273159 A JP 6273159A JP 27315994 A JP27315994 A JP 27315994A JP H08116688 A JPH08116688 A JP H08116688A
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Heisuke Iwashita
平輔 岩下
Kaname Matsumoto
要 松本
Hajime Okita
肇 置田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サーボモータの機械的発振を自動検出するサ
ーボモータの発振検出方法を提供し、また、該機械的発
振限界の自動検出に基づいて、サーボモータの速度ルー
プゲインの最適ゲインの自動調整を可能とするサーボモ
ータの速度ゲイン調整方法を提供する。 【構成】 サーボモータの電流指令値の2乗平均値を求
め、その2乗平均値と設定値とを比較することによっ
て、モータの発振の検出を行なうことにより、サーボモ
ータの発振検出を行い、また、該発振検出結果に基づい
てモータの速度ループゲインを調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作機械やロボットの
駆動源として使用されるサーボモータの制御方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】工作機械の送り軸やロボットのアーム等
はサーボモータによって駆動される。サーボモータは、
速度ループ制御や位置ループ制御によりその駆動制御を
行っている。従来のサーボモータの制御においては、速
度ループのゲインは常に一定にである。そして、この一
定のゲイン値は、機械的な共振を引き起こすゲインレベ
ルに対してある程度のマージンを備えた値に設定されて
いる。図1は、サーボモータ位置制御系の一例を示すブ
ロック図である。図1において、1は位置制御部であっ
て、Kpは位置ループゲインである。また、2は速度制
御部であって、k1は積分ゲイン、k2は比例ゲインで
ある。3はモータ機械系を示す項であり、4は速度を積
分して位置を求める項を示している。
【0003】前記サーボモータ位置制御系におけるサー
ボモータの駆動制御は、例えば、以下のようにうして行
われる。位置指令θdから位置検出器等で検出される位
置θfを減じて位置偏差を求め、該位置偏差に位置ルー
プゲインを乗じて速度指令vdを求める。さらに、該速
度指令vdから速度検出器等で検出される実速度Vfを
減じて速度偏差を求め、該速度偏差を積分して積分値を
求める。この積分値に積分ゲインk1を乗じた値と、速
度偏差に比例ゲインk2を乗じた値を加算してトルク指
令(電流指令)Tcを求める。そして、このトルク指令
Tcに基づいて(さらには電流ループ制御を行って)サ
ーボモータの駆動制御を行う。また、位置ループ制御を
行わず、速度ループのみでサーボモータ制御を行うこと
も行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のサーボモータに
おいては、位置偏差が小さくなり、かつ速度偏差も小さ
くなると、トルク指令Tcが小さくなり、サーボモータ
の出力トルクが小さくなる。この出力トルクの減少によ
り、位置偏差や速度偏差の速やかな収束が難しくなる。
このような場合、速やかな収束を行わせるためには、速
度制御部の積分ゲイン、比例ゲインを高くすればよく、
ゲインを高くすることにより位置偏差や速度偏差の収束
が速くなるとともに、応答性も高くなり外乱要素に対し
ても強くなって制御系の性能は向上する。しかしなが
ら、速度制御部の積分ゲイン、比例ゲインが高い状態に
おいて、トルク指令が大きくなると機械的な共振が発生
し、また、速度指令の変化が大きい場合にはオーバーシ
ュート、アンダーシュートが生じてふらつきが生じる。
【0005】そこで、従来の制御においては、機械的な
共振が生じる発振限界においてゲインを制限し、該ゲイ
ンに固定して行っている。従来、この速度ループゲイン
の設定を行うために、調整者が発振が生じないような値
のゲインを設定して、実際にそのゲインによってモータ
を運転して発振が生じないことを確認し、さらにゲイン
を上昇させるという人手による操作を繰り返すことによ
って行っている。この従来の方法では、モータの発振の
検出を調整者の主観によって判断して行っており、共通
した判断基準がなく、発振検出の判定が一定しないとい
う問題点がある。また、従来の方法では、モータの速度
ループのゲイン調整を、前記主観的判断による発振検出
に基づいて調整者によって個々に行っているため、調整
に時間を要し、また、調整の程度が一定しないという問
題点がある。そこで、本発明は前記した従来の問題点を
解決して、サーボモータの機械的発振を自動検出するサ
ーボモータの発振検出方法を提供することを目的とし、
また、該機械的発振限界の自動検出に基づいて、サーボ
モータの速度ループゲインの最適ゲインの自動調整を可
能とするサーボモータの速度ゲイン調整方法を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、サーボモータ
の電流指令値の2乗平均値を求め、その2乗平均値と設
定値とを比較することによって、モータの発振の検出を
行なうことにより、前記目的を達成するものである。本
発明のサーボモータの発振検出方法における設定値は、
モータの発振限界におけるサーボモータの電流指令値の
2乗値に対応する値であり、例えば、実験等により求め
てあらかじめ定めておく値である。また、サーボモータ
の電流指令値の2乗平均値は、電流指令値を2乗した
値、あるいは電流指令を例えばハイパスフィルタ等の手
段によって低周波成分を除去して得られる高周波成分を
2乗した値を設定時間で時間積分し、該積分値を積分時
間で除することにより求めるものである。この積分処理
における積分時間は、速度ループ処理時間の整数倍とす
ることができ、これによって、速度ループ処理の該倍数
回における電流指令の変化あるいは電流指令の高周波成
分の変化を検出する。本発明のサーボモータの発振検出
においては、この電流指令の変化あるいは電流指令の高
周波成分の変化に基づいて、モータの振動を検出するも
のである。さらに、2乗平均値と設定値との比較による
モータの発振の検出を行う場合、各2乗平均値と設定値
との比較において、2乗平均値が設定値を超える場合が
連続して生じ、その連続回数が設定回数を超えたか否か
を判定することより行うことができる。
【0007】また、本発明は、サーボモータの電流指令
値の2乗平均値を求め、該2乗平均値と設定値との比較
によるモータの発振検出を行い、該発振検出結果に基づ
いてモータの速度ループゲインを調整することにより、
前記目的を達成するものである。本発明のサーボモータ
の速度ループゲインの調整は、モータの機械的発振が生
じず、かつなるべく大きなループゲインとなるように設
定するものであり、これによって、機械的発振を抑制し
ながら目標値に対する応答性や外乱に介する抑制性を向
上させるものである。そして、本発明の速度ループゲイ
ンの調整において、サーボモータの電流指令値の2乗平
均値を求め、その2乗平均値と設定値との比較を行い、
2乗平均値が設定値より小の場合にはサーボモータの速
度ループゲインを上昇させる。また、2乗平均値が設定
値より連続して大となる回数が設定回数以下の場合には
サーボモータの速度ループゲインを上昇させ、その回数
が設定回数以上の場合にはサーボモータの速度ループゲ
インを減少させる。また、本発明のサーボモータの速度
ループゲインの調整において、2乗平均値を求める電流
指令値として、速度制御部から出力される電流指令値の
高周波成分を用いることができる。
【0008】
【作用】本発明のサーボモータの発振検出方法において
は、電流指令値、あるいは電流指令値の高周波成分を2
乗した値を速度ループ処理時間の整数倍等の一定時間で
積分し、その積分値を積分時間で除することにより、電
流指令の時間的変化を検出する。本発明のサーボモータ
の発振検出方法は、モータの振動と電流指令のとの間の
関連性に基づいて行うものであり、モータの振動を直接
検出する代わりに、電流指令の変化によって振動を検出
するものである。本発明の出願人は、モータに生じる振
動と電流指令値の時間変化との関連性、特に電流指令値
の高周波成分の時間変化との関連性について発見し、こ
の関連性に基づいてサーボモータの発振検出を行うもの
である。電流指令値の時間的変化は、電流指令値の2乗
平均値により知ることができ、該電流指令値の2乗平均
値は、速度ループ処理時間の整数倍等の一定時間で積分
し、その積分値を積分時間で除したり、または、ハイパ
スフィルタ等の手段に電流指令値を通すことによって低
周波成分を除去して、電流指令の高周波成分を取り出
し、さらにその高周波成分を速度ループ処理時間の整数
倍等の一定時間で積分し、その積分値を積分時間で除す
ることにより得ることができる。
【0009】そして、得られた電流指令値の2乗平均値
を、あらかじめ実験等により求めておいた、モータの発
振限界における電流指令値の2乗値に対応する設定値と
比較し、2乗平均値を求める毎に連続して2乗平均値が
設定値を超え、その連続回数が設定回数を超えたか否か
を判定することより行う。また、本発明のサーボモータ
の速度ループゲイン調整方法においては、前記本発明の
サーボモータの発振検出方法によってモータの発振を検
出し、発振検出結果に基づいてモータの速度ループゲイ
ンを調整するものであり、2乗平均値と設定値との比較
を行って、2乗平均値が設定値より小の場合にはサーボ
モータの速度ループゲインを上昇させ、また、2乗平均
値が設定値より連続して大となる回数が設定回数以下の
場合にはサーボモータの速度ループゲインを上昇させ
る。逆に、2乗平均値が設定値より連続して大となる回
数が設定回数以上の場合には、そのときの電流指令値が
発振限界における電流指令値であると判定し、この電流
指令値に対してゲインマージン分だけ減少させたサーボ
モータの速度ループゲインを設定する。なお、2乗平均
値を求める電流指令値として、モータの振動により関連
性の高い電流指令値の高周波成分を用いて、速度ループ
ゲインを設定することができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図を参照しながら
詳細に説明する。 (本発明を適用する速度制御部の構成)はじめに、本発
明のサーボモータの発振検出方法及びサーボモータの速
度ゲイン調整方法を適用する速度制御部の一実施例を、
図2のブロック図を用いて説明する。図2においては、
前記図1に示す速度制御部(比例・積分制御)2と同等
の制御部2aにゲイン調整用のブロック2bが追加され
たものであり、この2つのブロック2a,2bによって
速度制御部が構成されている。すなわち、制御部2aに
は、従来の速度制御部2と同様に速度偏差(vd−v
f)が入力され、比例・積分制御を行ってトルク指令T
c1を出力する。そして、ゲイン調整用のブロック2b
では、このトルク指令Tc1の大きさによって調整用の
ゲインGを求め、この求められたゲインGをトルク指令
Tc1に乗じ、その値をモータへのトルク指令Tc2と
して出力する。
【0011】また、図3は本発明のサーボモータの発振
検出方法及びサーボモータの速度ゲイン調整方法を実施
する一実施例の機械のサーボモータ制御の要部ブロック
図である。図3において、10は機械を制御する数値制
御装置等の制御装置、11は該制御装置10から出力さ
れるサーボモータへの各種指令を受信し、デジタルサー
ボ回路12のプロセッサに受け渡すための共有メモリ、
12はデジタルサーボ回路であり、プロセッサ,RO
M,RAM等で構成され、プロセッサによってサーボモ
ータ14の位置制御,速度制御,電流制御の処理を行う
ものである。13はトランジスタインバータ等で構成さ
れるサーボアンプ、14はサーボモータ、15はサーボ
モータ14の位置・速度をフィードバックする位置・速
度検出器である。上記構成は、ロボットや工作機械のサ
ーボモータの制御における公知のデジタルサーボ回路の
構成と同一である。 (本発明の一実施例の作用)次に、本発明のサーボモー
タの発振検出方法及びサーボモータの速度ゲイン調整方
法の一実施例の作用について、図4の電流指令値を求め
るフローチャート及び図5のゲイン自動設定のフローチ
ャートを用いて説明する。図4は、前記デジタルサーボ
回路12のプロセッサが位置・速度ループ処理毎に実施
する処理のフローチャートである。デジタルサーボ回路
12のプロセッサは、共有メモリ11を介して制御装置
10から送られてきた移動指令を読み取り、従来の位置
ループ制御と同様に、位置・速度ループ処理周期毎の位
置指令θdを求め、該移動指令θdから位置・速度検出
器15から出力される位置のフィードバック量θfを減
じて位置偏差(θd−θf)を求め、この位置偏差(θ
d−θf)にポジションゲインKpを乗じて速度指令を
求める(ステップS1)。次に、求められた速度指令v
dから位置・速度検出器15からの速度フィードバック
量vfを減じて速度偏差(vd−vf)を求め、従来の
速度制御と同様に比例・積分制御を行ってトルク指令T
c1を求める(ステップS2)。
【0012】そして、この求められたトルク指令Tc1
を、本発明サーボモータの発振検出方法及びサーボモー
タの速度ゲイン調整方法に適用して、ゲインを自動設定
する(ステップS3)。このゲインの自動設定の処理に
ついては、図5に示すフローチャートを用いて後述す
る。そして、自動設定されたゲインGをステップS2で
求められたトルク指令Tc1に乗じることによりトルク
指令Tc2を求める(ステップS4)。このトルク指令
Tc2を電流ループに引き渡して、当該周期の位置・速
度ループ処理を終了する(ステップS5)。以下、各位
置・速度ループ処理周期毎に上記ステップS1〜ステッ
プS5の処理を繰り返して実施する。
【0013】次に、図5のフローチャートを用いてゲイ
ン自動設定の処理工程について説明する。なお、図5の
フローチャートでは、30番から始まる符号を用いて説
明する。このゲイン自動設定の工程は、以下に説明する
ように、電流指令値の2乗平均値を求める処理を行うた
め、複数回の速度ループ処理毎に行われ、この自動設定
処理で設定された値により前記ステップS4の電流指令
Tc2が定められ、その電流指令Tc2により電流ルー
プ処理が行われる。はじめに、速度ループゲインの初期
値を設定する。この速度ループゲインの初期値は、モー
タが発振しない程度の値に設定される。これは、以下の
説明するように、速度ループゲインの初期値が大きい場
合には、ステップS34,36のモータの発振判定にお
いて発振と判定されて、該初期値に基づいた速度ループ
ゲインが設定されて、最適な速度ループゲインの設定が
行われない恐れがあるためである(ステップS30)。
次に、速度制御部2aにより形成された電流指令値Tc
1の低周波成分をカットし、高周波成分を抽出する。こ
の低周波成分をカットにおいては、例えば、ハイパスフ
ィルタ等を用いることができ、遮断周波数は、あらかじ
め実験結果等を参照して設定しておくことができる(ス
テップS31)。
【0014】前記工程で求めた電流指令値を2乗する
(ステップS32)。この電流指令値の2乗の演算は、
各速度ループ処理毎に得られる各電流指令値について行
い、各演算値を設定時間の間で積算し、その積算値を設
定時間で除して2乗平均値を求める。この積算を行う設
定時間として、速度ループ処理の整数倍の回数を用いる
ことができ、例えば、1000回程度の速度ループ処理
の各電流指令値を2乗平均して求める。電流指令値の2
乗平均値を求めることにより、電流指令値の瞬間的な変
動を除去して、モータの機械的振動に寄与する電流指令
値の変化分の検出を行う(ステップS33)。次に、前
記ステップS33で求めた電流指令値の2乗平均値を用
いて、ステップS34,36によって、モータの発振の
判定を行う。はじめに、2乗平均値と基準値との大きさ
の比較を行う。この基準値は、モータが発振を始めると
きの電流指令値の2乗平均値に対応する発振限界値であ
り、例えば、あらかじめ実験等によって求めておくもの
である。
【0015】したがって、ステップS33で求めた電流
指令値の2乗平均値が、発振限界値である基準値より大
きい場合には、該電流指令値によってモータを駆動する
とモータは発振することを示している。一方、ステップ
S33で求めた電流指令値の2乗平均値が、発振限界値
である基準値より小さい場合には、該電流指令値によっ
てモータを駆動してもモータは発振しないことを示して
いる(ステップS34)。ステップS33で求めた電流
指令値の2乗平均値が、発振限界値である基準値より小
さい場合には、その電流指令値でモータを駆動を続けて
も発振は生じないものの、必ずしも最適な電流指令値で
あるとは限らず、発振限界以下であってその値より大き
な電流指令値が存在する場合がある。そこで、前記設定
した速度ループゲインを上昇させ、より大きな速度ルー
プゲインを設定変更する。この速度ループゲインの上昇
は、例えば、速度ループゲインの値に一定値を加算した
り、あるいは速度ループゲインの値に「1」以上の一定
比率を乗じたりすることにより実行することができる
(ステップS35)。また、前記ステップS34におい
て、1回のみの判定では、加減速によって瞬間的に電流
指令が増加して発振する場合と、定常的に電流指令が増
加して発振する場合との判定が困難である。そこで、こ
の誤判定を防止するために、ステップS34における判
定が連続して行われた場合にモータの発振が生じたもの
と判定する。このステップS34の連続検出の回数nと
しては、例えば10回程度とすることができる(ステッ
プS36)。
【0016】前記ステップS34の判定において、連続
検出が設定した回数n以下の場合には、加減速等による
瞬間的な電流指令の増加であると判定して、速度ループ
ゲインは発振限界に達していないものと判断し、前記ス
テップS35により設定した速度ループゲインを上昇さ
せ、より大きな速度ループゲインを設定変更する。一
方、前記ステップS34の判定において、連続検出が設
定した回数n以上の場合には、定常的に電流指令が増加
してモータが発振が生じてるものと判定して、速度ルー
プゲインは発振限界に達しているものと判断し、速度ル
ープゲインの値を減少させる。この速度ループゲインの
減少は、例えば、速度ループゲインの値に一定値を減算
したり、あるいは速度ループゲインの値に「1」以下の
一定比率を乗じたりすることにより実行することができ
る(ステップS37)。このゲイン自動設定により、速
度ループゲインの値を、モータが発振を起こさず、かつ
大きな値に設定することができ、位置偏差や速度偏差の
収束を速するとともに、応答性を高くして外乱要素に対
しても強い制御系を構成することができる。
【0017】(実施の結果例)図6〜図9に本発明を適
用した結果の一例を示す。各図において、(a)は電流
指令であり、(b)はその2乗平均値であり、(b)中
の40mVの線は、モータの発振を判定する検出レベル
をしている。そして、図6は速度ループゲインが300
%の場合の結果を示し、図7は速度ループゲインが40
0%の場合の結果を示し、図8は速度ループゲインが4
20%の場合の結果を示し、図9は速度ループゲインが
430%の場合の結果を示している。図6,図7に示す
結果では、2乗平均値は検出レベルに達しておらず、モ
ータは発振していないことを示している。また、図8に
示す結果では、2乗平均値は検出レベルに達しているも
のの、連続して検出レベルを超えた状態となっていな
い。この例では、発振と判定するための検出レベルを超
えた連続時間は、1秒としている。図8に示す結果で
は、2乗平均値は検出レベルに超えた時間が1秒を超え
ており、この場合にはモータが発振しているものと判定
される。そして、前記図6,図7に示す場合には、前記
フローチャートのステップS34、ステップS35によ
って、速度ループゲインを上昇させる。また、前記図8
に示す場合には、前記フローチャートのステップS3
6、ステップS35によって、速度ループゲインを上昇
させる。また、前記図9に示す場合には、前記フローチ
ャートのステップS37によって、速度ループゲインを
減少させる。
【0018】(変形例)前記実施例では、サーボモータ
の制御をデジタルサーボにより行う例により説明してい
るが、アナログ制御においても、本発明を適用すること
ができる。さらに、本実施例では、速度制御部の制御を
比例・積分制御の例で説明しているが、積分・比例制御
の場合にも適用することができる。また、位置ループ制
御にフィードフォワード制御を導入した場合にも本発明
を適用することができる。また、位置ループ制御を行な
わず、速度制御のみを行う場合にも本発明を適用するこ
とができる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
サーボモータの機械的発振を自動検出するサーボモータ
の発振検出方法を提供することができ、また、機械的発
振限界の自動検出に基づいて、サーボモータの速度ルー
プゲインの最適ゲインの自動調整を可能とするサーボモ
ータの速度ゲイン調整方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】サーボモータ位置制御系の一例を示すブロック
図である。
【図2】本発明を適用する速度制御部の一実施例のブロ
ック図である。
【図3】本発明のサーボモータの発振検出方法及びサー
ボモータの速度ゲイン調整方法を実施する一実施例の機
械のサーボモータ制御の要部ブロック図である。
【図4】本発明の電流指令値を求めるフローチャートで
ある。
【図5】本発明のゲイン自動設定のフローチャートであ
る。
【図6】本発明を適用した結果例である。
【図7】本発明を適用した結果例である。
【図8】本発明を適用した結果例である。
【図9】本発明を適用した結果例である。
【符号の説明】
1 位置制御部 2,2a 速度制御部 2b ゲイン調整用のブロック 3 モータ機械系を示す項 4 速度を積分して位置を求める項 10 NC 11 共有メモリ 12 デジタルサーボ回路 13 サーボアンプ 14 モータ 15 位置・速度検出器

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーボモータの電流指令値の2乗平均値
    を求め、該2乗平均値と設定値との比較によって、モー
    タの発振の検出を行なうことを特徴とするサーボモータ
    の発振検出方法。
  2. 【請求項2】 前記2乗平均値は、電流指令値を2乗し
    た値を設定時間で時間積分し、該積分値を積分時間で除
    して求める請求項2記載のサーボモータの発振検出方
    法。
  3. 【請求項3】 前記2乗平均値は、低周波成分を除去し
    た電流指令値を2乗した値を設定時間で時間積分し、該
    積分値を積分時間で除して求める請求項2記載のサーボ
    モータの発振検出方法。
  4. 【請求項4】 前記積分時間は、速度ループ処理時間の
    整数倍である請求項2,又は3記載のサーボモータの発
    振検出方法。
  5. 【請求項5】 前記低周波成分の除去はハイパスフィル
    タにより行う請求項3,又は4記載のサーボモータの発
    振検出方法。
  6. 【請求項6】 前記2乗平均値と設定値との比較による
    モータの発振の検出は、2乗平均値が設定値を連続して
    超える回数と設定回数の比較により行なう請求項1,
    2,3,4,又は5記載のサーボモータの発振検出方
    法。
  7. 【請求項7】 サーボモータの電流指令値の2乗平均値
    を求め、該2乗平均値と設定値との比較によるモータの
    発振検出を行い、該発振検出結果に基づいてモータの速
    度ループゲインを調整することを特徴とするサーボモー
    タの速度ゲイン調整方法。
  8. 【請求項8】 サーボモータの電流指令値の2乗平均値
    を求め、該2乗平均値と設定値との比較を行い、2乗平
    均値が設定値より小の場合にはサーボモータの速度ルー
    プゲインを上昇させることを特徴とするサーボモータの
    速度ゲイン調整方法。
  9. 【請求項9】 サーボモータの電流指令値の2乗平均値
    を求め、該2乗平均値と設定値との比較を行い、2乗平
    均値が設定値より連続して大となる回数が設定回数以下
    の場合にはサーボモータの速度ループゲインを上昇さ
    せ、前記回数が設定回数以上の場合にはサーボモータの
    速度ループゲインを減少させることを特徴とするサーボ
    モータの速度ゲイン調整方法。
  10. 【請求項10】 前記2乗平均値を求める電流指令値
    は、速度制御部から出力される指令値の低周波成分を除
    去した値である請求項7,8,又は9記載のサーボモー
    タの速度ゲイン調整方法。
JP6273159A 1994-10-13 1994-10-13 サーボモータの発振検出方法及びサーボモータの速度ゲイン調整方法 Pending JPH08116688A (ja)

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