JPH08116475A - プレゼンテーション装置 - Google Patents

プレゼンテーション装置

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Publication number
JPH08116475A
JPH08116475A JP6250914A JP25091494A JPH08116475A JP H08116475 A JPH08116475 A JP H08116475A JP 6250914 A JP6250914 A JP 6250914A JP 25091494 A JP25091494 A JP 25091494A JP H08116475 A JPH08116475 A JP H08116475A
Authority
JP
Japan
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transmitter
signal
dimensional
measurement
image
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP6250914A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Fujitani
伸一 藤谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nakanishi Metal Works Co Ltd
Original Assignee
Nakanishi Metal Works Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Nakanishi Metal Works Co Ltd filed Critical Nakanishi Metal Works Co Ltd
Priority to JP6250914A priority Critical patent/JPH08116475A/ja
Publication of JPH08116475A publication Critical patent/JPH08116475A/ja
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  • Closed-Circuit Television Systems (AREA)
  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 所定の空間内の任意の位置にある対象物を簡
単に撮像して表示できるようにする。 【構成】 プレゼンテーション装置は、空間内の3次元
位置の指示および操作指令を行うための指示部材8、指
示部材8で指示された空間内の3次元位置を計測するた
めの位置計測装置12、表示スクリーン上に所望の画像を
表示するための画像表示装置10、空間内に配置されたテ
レビカメラ6、テレビカメラ6の向きを変えるための向
き調整装置7、ならびに指示部材8からの操作指令情報
および位置計測装置12からの位置計測情報に基づいて向
き調整装置7、テレビカメラ6および画像表示装置10の
制御を行うための制御装置13を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、たとえば会議室やイ
ベント会場などで使用されるプレゼンテーション装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】この種のプレゼンテーション装置とし
て、従来、表示スクリーン上に画像を表示するための画
像表示装置、および外部からの指令に基づいて画像表示
装置を制御する制御装置を備えたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなプレゼン
テーション装置では、司会者、講演者などの発言者が制
御装置に指令を与えることによって、画像表示装置で表
示スクリーンに表示される画像の切替えなどができるよ
うになっている。ところが、従来は、表示される画像は
制御装置に記憶されているものに限られ、たとえばその
場にある模型や資料の内容を随時表示することはできな
かった。
【0004】そこで、会議室やイベント会場の所定位置
にテレビカメラを固定し、テレビカメラの視野内にもっ
てきた資料などをテレビカメラで撮像して表示スクリー
ン上に表示することが提案された。
【0005】しかし、この場合、テレビカメラの視野が
固定されているため、発言者の顔などを視野内にもって
くることは困難な場合が多く、また、視野内にない資料
などを撮像することはできなかった。
【0006】このような問題を解決するため、会議室や
イベント会場の所定位置にテレビカメラを向きの調整が
できるように設置し、これで発言者や資料などを撮像し
て表示スクリーン上に表示することが提案されている。
その場合、想定される位置を数箇所あらかじめ登録して
おき、登録番号を入力してテレビカメラをその方向に向
けるプリセット方式、発言者の声のする方に自動的にテ
レビカメラを向かせる音声制御方式などが採用される。
【0007】ところが、音声制御方式の場合、テレビカ
メラがノートをめくる音などの雑音に反応して、間違っ
た方向を向いてしまうことがある。また、両方式とも、
たとえば机の上など、登録していない場所にある模型な
どを表示したい場合には、テレビカメラを容易にその方
向に向けることができず、やはり、資料などをテレビカ
メラの視野内に移動する必要がある。あるいは、操作パ
ッド上のジョイスティックなどの操作手段を使用して、
手動操作でテレビカメラを所望の方向に向けることがで
きる。しかし、このようにした場合は、操作のために発
言者が発言だけに集中できず、聴衆の興味がそがれると
いう問題がある。また、テレビカメラなどの操作を他人
に任せた場合は、話題の進行に即した円滑な資料の表示
が困難になる。
【0008】この発明の目的は、上記の問題を解決し、
所定の空間内の任意の位置にある対象物を簡単に撮像し
て表示できるプレゼンテーション装置を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明によるプレゼン
テーション装置は、所定の空間内の3次元位置の指示お
よび操作指令を行うための指示部材、指示部材で指示さ
れた空間内の3次元位置を計測するための位置計測装
置、表示スクリーン上に所望の画像を表示するための画
像表示装置、向きの調整ができるように空間内に配置さ
れた撮像装置、撮像装置の向きを変えるための向き調整
装置、ならびに指示部材からの操作指令情報および位置
計測装置からの位置計測情報に基づいて向き調整装置、
撮像装置および画像表示装置の制御を行うための制御装
置を備えていることを特徴とするものである。
【0010】表示スクリーンには、壁面や表示板の表面
などに設けられる狭義のスクリーンの他に、平面TV
(テレビジョン)、立体TV、液晶表示パネルなどの画
像表示面など、画像の表示ができる面が全て含まれる。
また、画像表示装置には、TV、液晶表示装置など、自
身の表示スクリーン上に画像を表示するものと、液晶プ
ロジェクタ、リヤプロジェクション型の映写機など、別
に設けられた表示スクリーン上に画像を表示するものと
が、両方とも含まれる。
【0011】撮像装置としては、2次元撮像装置である
テレビカメラなどが用いられる。その場合、1台のテレ
ビカメラで2次元画像を得ることもできるし、2台のテ
レビカメラを用いて3次元画像を得るようにすることも
できる。
【0012】たとえば、位置計測装置が、所定の間隔を
おいて空間内に配置された3個の3次元計測用送信器、
指示部材の所定位置に取付けられた1個の受信器、各3
次元計測用送信器から超音波を間欠的に送信させる送信
装置、受信器の受信信号を帯域フィルタに通して各送信
器からの超音波に対する受信信号を検知する受信装置、
ならびに各3次元計測用送信器による超音波送信の開始
時刻から対応する送信器別受信信号の検知時刻までの経
過時間に基づいて各3次元計測用送信器から受信器まで
の距離および受信器の位置を求める処理装置を備えてい
る。
【0013】また、たとえば、位置計測装置が、共通の
指示部材で指示された表示スクリーンを基準とした座標
系に基づく位置および空間内の3次元位置の計測を行う
ようになされている。
【0014】その場合、たとえば、位置計測装置が、表
示スクリーンを基準とした座標系に基づく位置を計測す
るスクリーン座標系計測モードと空間内の3次元位置を
計測する3次元計測モードに切替えるためのモード切替
え装置、所定の間隔をおいてスクリーン上に配置された
必要個数のスクリーン座標系計測用送信器、所定の間隔
をおいて空間内に配置された3個の3次元計測用送信
器、指示部材の所定位置に取付けられた1個の受信器、
計測モードに応じて各スクリーン座標系計測用送信器ま
たは各3次元計測用送信器から超音波を間欠的に送信さ
せる送信装置、受信器の受信信号を帯域フィルタに通し
て各送信器からの超音波に対する受信信号を検知する受
信装置、ならびに各スクリーン座標系計測用送信器また
は各3次元計測用送信器による超音波送信の開始時刻か
ら対応する送信器別受信信号の検知時刻までの経過時間
に基づいて各スクリーン座標系計測用送信器または各3
次元計測用送信器から受信器までの距離および受信器の
位置を求める処理装置を備えている。
【0015】たとえば、帯域フィルタが、対応する超音
波と同一周波数の2つの超音波トランスデューサを備え
ており、これらの超音波トランスデューサの共振子が対
応する超音波の1波長程度離して対向状に配置され、一
方のトランスデューサの電極に入力信号が印加され、他
方のトランスデューサの電極から出力信号が取出される
ようになされている。
【0016】また、たとえば、指示部材が、各計測用送
信器からの超音波信号と可聴帯域の音声信号を重畳させ
て出力する信号重畳手段を備えており、信号重畳手段の
出力信号から各計測用送信器からの超音波信号と可聴帯
域の音声信号を分離するフィルタ手段が設けられてい
る。
【0017】この場合、指示部材に設けられている位置
計測用の受信器で各計測用送信器からの超音波信号と可
聴帯域の音声信号を両方受信して、信号重畳手段に入力
するようにしてもよいし、位置計測用の受信器で受信し
た各計測用送信器からの超音波信号と、この位置計測用
の受信器とは別に設けられた音声用の受信器で受信した
音声信号とを信号重畳手段に入力するようにしてもよ
い。後の場合、音声用の受信器には、受信感度が可聴帯
域に制限されたものが使用される。
【0018】たとえば、制御装置が、指示部材の3次元
空間内の位置変化の情報に基づいて、撮像装置で撮像さ
れた画像に対して拡大・縮小、回転、射影変換などの画
像変形を行う画像変形手段を備えている。
【0019】
【作用】発言者が指示部材を空間内の任意の位置に移動
させると、位置計測装置により、そのときの指示部材の
3次元位置が計測される。そして、このような3次元位
置の計測と、指示部材からの種々の操作指令とを組合わ
せることにより、たとえば机の上などの任意の位置に置
かれた資料などの対象物に撮像装置を向けて、この対象
物を撮像し、撮像した対象物の画像を表示スクリーン上
に表示したりすることができる。
【0020】撮像装置で撮像した画像を表示スクリーン
上に表示する場合、画像の移動、拡大・縮小、回転、射
影変換などを行って見やすくしたり、あらかじめ記憶し
ている別の画像と合成したりすることが要求されること
があるが、指示部材からの操作指令によって上記のよう
な動作を行わせるようにすることができる。
【0021】位置計測装置が、空間内に配置された3個
の送信器と、指示部材に取付けられた1個の受信器とを
用いて、超音波を使用して指示部材の3次元位置を計測
するものである場合、空間内に、送信器や受信器以外
に、位置を計測するための特別な装置を設ける必要がな
く、比較的簡単に位置の計測ができる。
【0022】位置計測装置が、共通の指示部材で指示さ
れた表示スクリーンを基準とした座標系に基づく位置お
よび空間内の3次元位置の計測を行うようになされてい
る場合、同一の指示部材で、表示スクリーンを基準とし
た座標系に基づく位置と空間内の3次元位置の指示およ
び計測を行うことができる。その場合、発言者が指示部
材を表示スクリーン上の任意の位置に移動させると、位
置計測装置により、そのときの指示部材の表示スクリー
ンを基準とした座標系に基づく位置が計測される。そし
て、このような表示スクリーンを基準とした座標系に基
づく位置の計測と、指示部材からの種々の操作指令とを
組合わせることにより、たとえば表示スクリーン上の表
示の切替えなどの制御、表示スクリーン上に表示された
作業メニューの選択、表示スクリーン上での指示部材に
よる手書き入力および手書き入力された情報の表示など
を行うことができる。さらに、このような表示スクリー
ンを基準とした座標系に基づく位置の計測、前記の空間
内の3次元位置の計測、撮像装置による対象物の撮像お
よび指示部材からの種々の操作指令を組合わせることに
より、撮像した画像の表示スクリーン上の位置の制御、
撮像した画像に対する手書き入力によるコメントの追記
などを行うことができる。
【0023】この場合、位置計測装置が、スクリーン上
に配置された必要個数の送信器と、空間内に配置された
3個の送信器と、指示部材に取付けられた1個の受信器
とを用いて、超音波を使用して位置を計測するものであ
る場合、スクリーン上および空間内に、送信器や受信器
以外に、位置を計測するための特別な装置を設ける必要
がなく、比較的簡単に位置の計測ができる。
【0024】帯域フィルタが、対応する超音波と同一周
波数の2つの超音波トランスデューサを備えており、こ
れらの超音波トランスデューサの共振子が対応する超音
波の1波長程度離して対向状に配置され、一方のトラン
スデューサの電極に入力信号が印加され、他方のトラン
スデューサの電極から出力信号が取出されるようになさ
れている場合、帯域フィルタの遮断特性が優れており、
他の超音波や外来ノイズの影響を受けることが少なく、
精度の高い計測が可能である。そして、帯域フィルタの
遮断特性が優れているため、位置計測装置が、複数の送
信器から互いに周波数の異なる超音波をほぼ同時に送信
して、各送信器から受信器までの距離の測定をほぼ同時
に行うようにすることができ、このようにすることによ
り、各送信器からの距離の測定を時分割で行う場合に比
べて、計測周期を短くすることができる。
【0025】指示部材が、各計測用送信器からの超音波
信号と可聴帯域の音声信号を重畳させて出力する信号重
畳手段を備えており、信号重畳手段の出力信号から各計
測用送信器からの超音波信号と可聴帯域の音声信号を分
離するフィルタ手段が設けられている場合、各計測用送
信器からの超音波信号と可聴帯域の音声信号を1つの信
号として指示部材から位置計測装置などに伝送すること
ができる。したがって、指示部材と位置計測装置などと
の間の信号伝送を有線で行う場合、音響信号用のアナロ
グ信号線が1本ですむ。指示部材と位置計測装置などと
の間の信号伝送を無線で行う場合、占有チャネルが1チ
ャネルですむ。位置計測用送信器からの超音波信号の伝
送を無線で行い、これとは別に音声用の無線マイク装置
を用いた場合、超音波信号と音声信号で2つのチャネル
を用いることになり、電波法に定められた使用可能なバ
ンド幅内では2つのチャネル間でクロストークの可能性
が生じる。しかし、超音波信号と音声信号の伝送を1チ
ャネルで行うようにすると、このような問題はなく、ま
た、音声用の無線マイク装置を別に用意しないですむた
め、コスト低減ができる。この場合、指示部材に設けら
れている共通の受信器で超音波信号と音声信号を両方受
信するようにすれば、さらにコスト低減ができる。
【0026】制御装置が、指示部材の3次元空間内の位
置変化の情報に基づいて、撮像装置で撮像された画像に
対する画像変形手段を備えている場合、表示スクリーン
上に表示される画像の拡大・縮小、回転、射影変換など
を行って、画像を見やすくすることができる。
【0027】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の実施例に
ついて説明する。
【0028】図1は、この発明によるプレゼンテーショ
ン装置の外観の1例を概略的に示している。図2は、プ
レゼンテーション装置の機能的な構成を表わしている。
【0029】このプレゼンテーション装置は、たとえば
会議室やイベント会場などの室内に設置されている。プ
レゼンテーション装置は、外観上は、室の壁面(1) の所
定箇所に設けられた表示スクリーン(2) 、スクリーン
(2) 上の2箇所に所定の間隔をおいて配置された2個の
2次元計測用(スクリーン座標系計測用)送信器(3a)(3
b)、室内の天井面(4) の3箇所に所定の間隔をおいて配
置された3個の3次元計測用送信器(5a)(5b)(5c)、天井
面(4) の所定箇所に配置されたテレビカメラ(撮像装
置)(6) 、テレビカメラ(6) の向きを変えるための向き
調整装置(7) 、図示しない発言者などが手にもって操作
するための指示部材(8) 、室内の机(9) の上などに設置
された画像表示装置(10)および制御ユニット(11)より構
成されている。2次元計測用送信器(2次元用送信器と
略す)は符号(3) で総称し、区別する必要があるとき
は、それぞれ2次元用第1送信器(3a)および同第2送信
器(3b)と呼ぶことにする。3次元計測用送信器(3次元
用送信器と略す)は符号(5) で総称し、区別する必要が
あるときは、それぞれ3次元用第1送信器(5a)、同第2
送信器(5b)および同第3送信器(5c)と呼ぶことにする。
プレゼンテーション装置は、機能上は、スクリーン(2)
、指示部材(8) 、位置計測装置(12)、画像表示装置(1
0)、テレビカメラ(6) 、向き調整装置(7) および制御装
置(13)より構成されている。
【0030】表示スクリーン(2) は、画像の表示ができ
るものであればよく、この実施例のものに限られない。
たとえば、黒板状の表示板を表示スクリーンとして用い
てもよい。また、白い壁面を表示スクリーンとして用い
てもよい。その場合、プレゼンテーション装置は別に表
示スクリーンを備える必要がない。
【0031】画像表示装置(10)は、制御装置(13)からの
制御信号、画像情報などに基づいてスクリーン(2) 上に
所望の画像を表示するためのものであり、たとえば公知
の液晶プロジェクタなどよりなる。
【0032】テレビカメラ(6) は、向き調整装置(7) を
介して天井面(4) に取付けられている。向き調整装置
(7) は、垂直軸を中心とする水平面内における角度(ア
ジマス角)を調整するためのアジマス角調整用サーボ機
構(第1のサーボ機構)(7a)、および水平軸を中心とす
る垂直面内における角度(エレベーション角)を調整す
るためのエレベーション角調整用サーボ機構(第2のサ
ーボ機構)(7b)を備えている。そして、第1のサーボ機
構(7a)でアジマス角を調整するとともに、第2のサーボ
機構(7b)でエレベーション角を調整することにより、テ
レビカメラ(6) の向きを任意に調整できるようになって
いる。
【0033】指示部材(8) は、発言者などがスクリーン
(2) 上の2次元位置および室の空間内の3次元位置の指
示、ならびに後述する計測モードの切替え、各種の操作
指令などを行うためのものであり、位置計測装置(12)に
よる被計測物体となっている。
【0034】位置計測装置(12)は、指示部材(8) からの
計測モードの切替え情報などに基づいて、指示部材(8)
で指示されたスクリーン(2) を基準とした座標系に基づ
く位置(この場合はスクリーン(2) 上の2次元位置)と
空間内の3次元位置を選択的に計測するためのものであ
る。
【0035】制御装置(13)は、指示部材(8) からの操作
指令情報、位置計測装置(12)で計測された3次元位置情
報などに基づく向き調整装置(7) およびテレビカメラ
(6) の制御、指示部材(8) からの操作指令情報、位置計
測装置(12)で計測された2次元位置情報、テレビカメラ
(6) からの画像信号などに基づく画像表示装置(10)の制
御などを行うためのものである。図示は省略したが、制
御装置(13)は、図示しないマイコンなどを備えており、
また、必要に応じて、適当な外部記憶装置、印刷装置な
どの出力装置などが設けられる。制御装置(13)には、空
間内におけるテレビカメラ(6) の3次元位置情報などが
あらかじめ設定されている。制御装置(13)は、機能上、
後述する画像変形を行うための画像変形手段を備えてい
る。
【0036】指示部材(8) の外観の詳細が図3に、その
電気的な構成の詳細が図2にそれぞれ示されている。指
示部材(8) は、長さの中間より基端寄りの部分で少し屈
曲させられこの屈曲部から基端部および先端部に向かっ
て直線状にのびている棒状のケース(14)を備えている。
ケース(14)の先端部に、無指向性マイクロホン(以下マ
イクと略す)(15)が取付けられている。マイク(15)は、
無指向性で、40kHz程度の超音波帯域の音に対して
も十分な受信感度を持つたとえばエレクトレット・コン
デンサ・マイクで構成されており、後述する位置検出装
置(12)の受信器を構成している。ケース(14)の屈曲部
に、モード選択ボタン(16)、上ボタン(17)および下ボタ
ン(18)が取付けられている。ケース(14)の先端部には、
また、先端接触検出スイッチ(先端スイッチと略す)(1
9)が取付けられている。モード選択ボタン(16)は、オン
(閉)状態とオフ(開)状態に切替えられてそれぞれの
状態に保持される自己保持式の切替えスイッチであり、
他のボタン(16)(17)(18)およびスイッチ(19)は、操作さ
れている間だけオン状態になる自己復帰式の押しボタン
スイッチである。マイク(15)、ボタン(16)(17)(18)およ
びスイッチ(19)は、後に詳しく説明するように、指示部
材(8) の基端部に接続されたケーブル(20)およびコネク
タ(21)を介して、制御ユニット(11)の所要箇所に接続さ
れている。モード選択ボタン(16)は、後述する位置計測
装置(12)の2次元計測モード(2次元モードと略す)と
3次元計測モード(3次元モードと略す)の切替えを行
うためのものである。上ボタン(17)および下ボタン(18)
は、後述する各種の操作指令を行うためのものである。
先端スイッチ(19)は、スクリーン(2) 上で後述する手書
き入力を行うときに指示部材(8) の先端がスクリーン
(2) に接触したことを検出するためのものである。
【0037】位置計測装置(12)は、前述の2次元用送信
器(3) 、3次元用送信器(5) およびマイク(15)、ならび
にモード切替え装置(22)、送信装置(23)、受信装置(24)
および処理装置(25)を備えている。位置計測装置(12)の
送信器(3)(5)とマイク(15)を除く部分および制御装置(1
3)は、制御ユニット(11)に内蔵されている。
【0038】各送信器(3)(5)は、たとえば圧電式超音波
トランスデューサで構成されている。2次元用および3
次元用第1送信器(3a)(5a)の固有振動数波は25kH
z、2次元用および3次元用第2送信器(3b)(5b)の固有
振動数波は40kHz、3次元用第3送信器(5c)の固有
振動数波32kHzである。
【0039】送信装置(23)は、後述する計測モードに応
じて各2次元用送信器(3) または各3次元用送信器(5)
から互いに周波数の異なる超音波バーストを間欠的にか
つほぼ同時に送信させるためのものであり、3つの送信
回路(26a)(26b)(26c) および50Hzの送信制御用発振
回路(27)を備えている。送信回路は符号(26)で総称し、
区別する必要があるときは、それぞれ第1送信回路(26
a) 、第2送信回路(26b) および第3送信回路(26c) と
呼ぶことにする。発振回路(27)は、超音波バーストの送
信間隔を制御するためのものであり、20msecおき
に送信開始パルス信号Aを各送信回路(26)、受信装置(2
4)および処理装置(25)に出力する。各送信回路(26)は、
発振回路(27)から送信開始パルス信号Aが入力したとき
にそれぞれ一定周波数の送信信号B1 、B2 、B3 を数
サイクル分出力するためのものである。図示は省略した
が、各送信回路(26)は、たとえば、一定周波数の送信用
パルス信号を常時出力している発振回路、および送信開
始パルス信号Aが入力したときに一定時間だけゲートが
開いて数サイクルの送信用パルス信号を送信信号B1〜
B3 として出力するゲート回路を備えている。また、各
送信回路(26)は、それぞれ、送信信号B1 〜B3 の最初
のパルスの立上りに同期して、計測開始パルス信号C1
、C2 、C3 を出力する。送信信号B1 〜B3 の周波
数は、第1送信回路(26a) が25kHz、第2送信回路
(26b) が40kHz、第3送信回路(26c)が32kHz
である。なお、実際は、各送信回路(26)の送信信号B1
〜B3 の周波数は、対応する送信器(3)(5)の固有振動数
に対して少し上方に離調させられている。すなわち、実
際の送信信号B1 〜B3 の周波数は、たとえば、第1送
信回路(26a) が25.2kHz、第2送信回路(26b) が
40.4kHz、第3送信回路(26c) が32.3kHz
に設定されている。また、各送信回路(26)の送信信号B
1 〜B3 のレベルは、後述する処理装置(25)からの送信
レベル制御信号D1 、D2 、D3 に基づいて制御され
る。送信信号B2 の1例が、図8に示されている。
【0040】モード切替え装置(22)は、指示部材(8) の
モード選択ボタン(16)の状態に基づいて、スクリーン
(2) 上の2次元位置を計測する2次元モードと室の空間
内の3次元位置を計測する3次元モードに切替えるため
のものであり、第1送信回路(26a) を2次元用第1送信
器(3a)に接続する2次元計測状態と3次元用第1送信器
(5a)に接続する3次元計測状態に切替えるための第1切
替えスイッチ(28)、第2送信回路(26b) を2次元用第2
送信器(3b)に接続する2次元計測状態と3次元用第2送
信器(5b)に接続する3次元計測状態に切替えるための第
2切替えスイッチ(29)、および第3送信回路(26c) を3
次元用第3送信器(3c)から切離した2次元計測状態(開
状態)と3次元用第3送信器(3c)に接続する3次元計測
状態(閉状態)に切替えられる第3開閉スイッチ(30)を
備えている。指示部材(8) のモード選択ボタン(16)が2
次元モード側に切替えられると、モード切替え装置(22)
の各スイッチ(28)〜(30)が2次元計測状態に切替えら
れ、第1送信回路(26a) からの送信信号B1 に基づいて
2次元用第1送信器(3a)から25kHzの超音波バース
ト(第1超音波バースト)が、第2送信回路(26b) から
の送信信号B2 に基づいて2次元用第2送信器(3b)から
40kHzの超音波バースト(第2超音波バースト)が
それぞれ送信される。逆に、指示部材(8) のモード選択
ボタン(16)が3次元モード側に切替えられると、モード
切替え装置(22)の各スイッチ(28)〜(30)が3次元計測状
態に切替えられ、第1送信回路(26a) からの送信信号B
1 に基づいて3次元用第1送信器(5a)から第1超音波バ
ーストが、第2送信回路(26b) からの送信信号B2 に基
づいて3次元用第2送信器(5b)から第2超音波バースト
が、第3送信回路(26c) からの送信信号B3 に基づいて
3次元用第3送信器(5c)から32kHzの超音波バース
ト(第3超音波バースト)が送信される。
【0041】受信装置(24)は、指示部材(8) のマイク(1
5)からの受信信号Eを互いに中心周波数の異なる狭帯域
特性を有する帯域フィルタ(31a)(31b)(31c) に通して各
送信器(3)(5)からの超音波バーストに対する送信器別受
信信号を検知するためのものであり、3個の受信回路(3
2a)(32b)(32c) を備えている。受信回路は符号(32)で総
称し、区別する必要があるときは、それぞれ第1受信回
路(32a) 、第2受信回路(32b) および第3受信回路(32
c) と呼ぶことにする。フィルタも符号(31)で総称し、
区別する必要があるときは、それぞれ第1フィルタ(31
a) 、第2フィルタ(31b) および第3フィルタ(31c) と
呼ぶことにする。各受信回路(32)にマイク(15)からの受
信信号E、送信制御用発振回路(27)からの送信開始パル
ス信号Aおよび対応する各送信回路(26)からの計測開始
パルス信号C1 〜C3 が入力し、各受信回路(32)から処
理装置(25)にカウント制御信号F1 、F2 、F3 が出力
される。第1フィルタ(31a) の中心周波数は25kHz
であり、第1受信回路(32a) は第1超音波バーストに対
する第1送信器別受信信号を検知する。第2フィルタ(3
1b) の中心周波数は40kHzであり、第2受信回路(3
2b) は第2超音波バーストに対する第2送信器別受信信
号を検知する。第3フィルタ(31c) の中心周波数は32
kHzであり、第3受信回路(32c) は第2超音波バース
トに対する第2送信器別受信信号を検知する。各受信回
路(32)からのカウント制御信号F1 〜F3は、対応する
計測開始パルス信号C1 〜C3 が入力してから対応する
送信器別受信信号を検知するまでの間はオンになり、そ
れ以外のときはオフになっている。
【0042】処理装置(25)は、各2次元用送信器(3) ま
たは各3次元用送信器(5) による超音波バーストの送信
開始時刻から受信装置(24)による対応する送信器別受信
信号の検知時刻までの経過時間に基づいて、各2次元用
送信器(3) または各3次元用送信器(5) からマイク(15)
までの距離およびマイク(15)の2次元または3次元位置
を求めるためのものであり、カウント装置(33)、1MH
zのカウント用発振回路(34)および位置計測用演算装置
(35)を備えている。カウント装置(33)は、3個のカウン
タ(36a)(36b)(36c) を備えている。カウンタは符号(36)
で総称し、区別する必要があるときは、それぞれ第1カ
ウンタ(36a) 、第2カウンタ(36b) および第3カウンタ
(36c) と呼ぶことにする。発振回路(34)は、時間をカウ
ントするための1MHzのクロックパルスを各カウンタ
(36)に出力するためのものである。各カウンタ(36)に、
対応する受信回路(32)からのカウント制御信号F1 〜F
3および演算装置(35)からのリセット信号Gが入力し、
各カウンタ(36)のカウント値H1 、H2 、H3 が演算装
置(35)に入力する。第1カウンタ(36a) は、2次元用ま
たは3次元用第1送信器(3a)(5a)により第1超音波バー
ストの送信を開始してからこれに対応する第1送信器別
受信信号を第1受信回路(32a) により検知するまでの経
過時間をカウントするためのものである。第2カウンタ
(36b) は、2次元用または3次元用第2送信器(3b)(5b)
により第2超音波バーストの送信を開始してからこれに
対応する第2送信器別受信信号を第2受信回路(32b) に
より検知するまでの経過時間をカウントするためのもの
である。第3カウンタ(36c) は、3次元用第3送信器(5
c)により第3超音波バーストの送信を開始してからこれ
に対応する第3送信器別受信信号を第3受信回路(32c)
により検知するまでの経過時間をカウントするためのも
のである。各カウンタ(36)は、演算装置(35)からのリセ
ット信号Gによりリセットされ、対応するカウント制御
信号F1 〜F3 がオンになっている間、発振回路(34)か
らのパルスをカウントすることにより、時間をカウント
し、カウントを停止したときのカウント値H1 〜H3 を
ホールドするようになっている。
【0043】演算装置(35)は、各カウンタ(36)のカウン
ト値H1 〜H3 に基づいて各2次元用送信器(3) からマ
イク(15)までの距離または各3次元用送信器(15)からマ
イク(15)までの距離を求め、さらにこれらの距離に基づ
いてマイク(15)の2次元位置または3次元位置を求める
ためのものであり、図示しないマイコン(マイクロコン
ピュータ)などを備えている。また、演算装置(35)は、
機能上、送信器別受信信号の受信レベルに応じて対応す
る送信回路(26)の送信信号のレベルを制御するAOC
(自動出力レベル制御)手段を備えている。演算装置(3
5)には、超音波の伝搬速度、スクリーン(2) 上の2次元
座標における2個の2次元用送信器(3) の位置座標情
報、空間内の3次元座標における3個の3次元用送信器
(5) の位置座標情報など、位置計測に必要な情報が設
定、記憶されている。なお、プレゼンテーション装置の
適当箇所に温度センサを設けて、温度変化に応じて超音
波の伝搬速度の設定値を補正するようにすることもでき
る。演算装置(35)は、送信制御用発振回路(27)から送信
開始パルス信号Aが入力するたびに、各カウンタ(36)の
カウント値H1 〜H3 を読込んで、これらを記憶し、各
カウンタ(36)にリセット信号Gを出力する。そして、次
の送信開始パルス信号Aが入力するまでの間に、先に記
憶した各カウンタ(36)のカウント値H1 〜H3 に基づい
て、各2次元用送信器(3) または各3次元用送信器(5)
からマイク(15)までの距離およびマイク(15)の2次元ま
たは3次元位置を演算する。また、演算装置(35)は、A
OC手段により、各送信器(3)(5)からマイク(15)までの
距離に基づいて、その送信器(3)(5)に対する送信信号B
1 〜B3 の送信レベル値を演算し、これを対応する送信
回路(26)に送信レベル制御信号D1 〜D3 として出力す
る。演算装置(35)には、指示部材(8) のボタン(16)〜(1
8)およびスイッチ(19)からのスイッチ信号が入力し、こ
れらのスイッチ信号情報、計測モードの選択情報、計測
された2次元位置および3次元位置の座標情報などが、
演算装置(35)から制御装置(13)に出力される。
【0044】位置計測装置(12)は、上記の構成により、
送信制御用発振回路(27)から送信開始パルス信号Aが出
力されるたびに、計測モードに応じて、マイク(15)の2
次元位置または3次元位置を計測する。次に、計測モー
ドごとに、上記の位置計測装置(12)による位置計測動作
を詳しく説明する。
【0045】2次元モードが選択されている場合、送信
制御用発振回路(27)から送信開始パルス信号Aが出力さ
れると、まず、演算装置(35)により、第1および第2カ
ウンタ(36a)(36b)のカウント値H1 、H2 が読込まれ
て、メモリなどに記憶された後、演算装置(35)からリセ
ット信号Gが出力されて、各カウンタ(36a)(36b)がリセ
ットされ、これと同時かわずかに後に、2個の2次元用
送信器(3) から第1および第2超音波バーストがそれぞ
れ送信される。各超音波バーストの送信開始と同時に、
第1および第2送信回路(26a)(26b)から第1および第2
受信回路(32a)(32b)にそれぞれ計測開始パルス信号C1
、C2 が出力され、これにより、カウント制御信号F1
、F2 がオンになって、第1および第2カウンタ(36a)
(36b)がカウントを開始する。そして、次の送信開始パ
ルス信号Aが出力されるまでの間に、演算回路(35)によ
り、後述するように、マイク(15)の2次元位置座標の演
算および送信レベル制御信号D1 、D2 の出力が行われ
る。第1および第2超音波バーストの送信開始後、2次
元用第1送信器(3a)から送信された第1超音波バースト
がマイク(15)で受信されると、これに対する第1送信器
別受信信号が第1受信回路(32a) で検知されて、そのカ
ウント制御信号F1 がオフになり、第1カウンタ(36a)
がカウントを停止する。このとき、第1カウンタ(36a)
にホールドされるカウント値H1 は、第1超音波バース
トの送信開始時刻からこれに対する第1送信器別受信信
号の検知時刻までの経過時間、すなわち2次元用第1送
信器(3a)からマイク(15)まで超音波が伝搬するのに要す
る時間に相当している。同様に、2次元用第2送信器(3
b)からの第2超音波バーストがマイク(15)で受信される
と、これに対する第2送信器別受信信号が第2受信回路
(32b) で検知されて、そのカウント制御信号F2 がオフ
になり、第2カウンタ(36b) がカウントを停止する。こ
のとき、第2カウンタ(36b) にホールドされるカウント
値H2 は、第2超音波バーストの送信開始時刻からこれ
に対する第2送信器別受信信号の検知時刻までの経過時
間、すなわち2次元用第2送信器(3b)からマイク(15)ま
で超音波が伝搬するのに要する時間に相当している。次
の送信開始パルス信号Aが出力されると、上記と同様
に、演算装置(35)により、カウント値H1 、H2 が読込
まれて記憶され、リセット信号Gが出力される。そし
て、送信回路(26a)(26b)、送信器(3)、受信回路(32a)(3
2b)およびカウンタ(36a)(36b)において、上記と同様の
動作が行われる。同時に、演算装置(35)において、先に
記憶したカウント値H1 、H2に基づいて、2個の2次
元用送信器(3) からマイク(15)までの距離がそれぞれ演
算され、さらにこれらの距離に基づいてマイク(15)のス
クリーン(2) 上の2次元位置座標が演算される。前述の
ように、第1カウンタ(36a) のカウント値H1 は、2次
元用第1送信器(3a)からマイク(15)まで超音波が伝搬す
るのに要する時間に対応しているので、この時間と超音
波の伝搬速度より、2次元用第1送信器(3a)からマイク
(15)までの距離が演算できる。同様に、第2カウンタ(3
6b) のカウント値H2 と超音波の伝搬速度より、2次元
用第2送信器(3b)からマイク(15)までの距離が演算でき
る。そして、これらの距離と演算装置(35)に設定されて
いる2個の2次元用送信器(3) の2次元位置座標情報に
基づいて、マイク(15)の2次元位置座標を演算すること
ができる。一方、演算装置(35)のAOC手段において、
2次元用第1送信器(3a)からマイク(15)までの距離の演
算値に基づいて、第1送信回路(26a) に対する送信レベ
ル値が求められ、これが送信レベル制御信号D1 として
第1送信回路(26a) に出力される。この送信レベル値
は、距離の演算値が大きくなるにつれて大きくなるよう
に、好ましくは、あらかじめ設定されている階段状の値
を選択することにより求められる。そして、次に送信開
始パルス信号Aが出力されて、第1送信回路(26a) から
送信信号B1 が出力されるときに、上記の送信レベル制
御信号D1 に基づいて、送信信号B1 のレベルが調整さ
れる。すなわち、前々回の超音波バーストに対する距離
の演算値に基づいて、送信信号B1 のレベルが調整され
る。その結果、送信器(3a)からマイク(15)までの距離が
変化しても、受信回路(32a) で受信される第1送信器別
受信信号の受信レベルが一定の範囲内に入るようにな
る。同様に、2次元用第2送信器(3b)からマイク(15)ま
での距離の演算値に基づいて、第2送信回路(26b) に対
する送信レベル値が求められ、これが送信レベル制御信
号D2 として第2送信回路(26b) に出力され、次に送信
開始パルス信号Aが出力されて、第2送信回路(26b) か
ら送信信号B2 が出力されるときに、上記の送信レベル
制御信号D2 に基づいて、送信信号B2 のレベルが調整
される。そして、上記の動作が繰返されることにより、
送信開始パルス信号Aが出力されるたびに、マイク(15)
の2次元位置が計測される。
【0046】3次元モードが選択されている場合も、計
測制御用発振回路(27)から送信開始パルス信号Aが出力
されると、まず、演算装置(35)により、3個のカウンタ
(36)のカウント値H1 〜H3 が読込まれて記憶された
後、演算装置(35)からリセット信号Gが出力されて、各
カウンタ(36)がリセットされ、これと同時かわずかに後
に、3個の3次元用送信器(5) から第1、第2および第
3超音波バーストがそれぞれ送信される。各超音波バー
ストの送信開始と同時に、3個の送信回路(26)から3つ
の受信回路(32)にそれぞれ計測開始パルス信号C1 、C
2 、C3 が出力され、これにより、カウント制御信号F
1 、F2 、F3 がオンになって、3個のカウンタ(36)が
カウントを開始する。そして、次の送信開始パルス信号
Aが出力されるまでの間に、演算装置(35)により、後述
するように、マイク(15)の3次元位置座標の演算および
送信レベル制御信号D1 、D2 、D3 の出力が行われ
る。各超音波バーストの送信開始後、3次元用第1送信
器(5a)から送信された第1超音波バーストがマイク(15)
で受信されると、これに対する第1送信器別受信信号が
第1受信回路(32a) で検知されて、そのカウント制御信
号F1 がオフになり、第1カウンタ(36a) がカウントを
停止する。同様に、3次元用第2送信器(5b)から送信さ
れた第2超音波バーストがマイク(15)で受信されると、
第2カウンタ(36b) がカウントを停止し、3次元用第3
送信器(5c)から送信された第3超音波バーストがマイク
(15)で受信されると、第3カウンタ(36c) がカウントを
停止する。この場合も、第1カウンタ(36a) のカウント
値H1 は3次元用第1送信器(5a)からマイク(15)まで超
音波が伝搬するのに要する時間に、第2カウンタ(36b)
のカウント値H2 は3次元用第2送信器(5b)からマイク
(15)まで超音波が伝搬するのに要する時間に、第3カウ
ンタ(36c) のカウント値H3 は3次元用第3送信器(5c)
からマイク(15)まで超音波が伝搬するのに要する時間に
それぞれ相当している。次の送信開始パルス信号Aが出
力されると、上記と同様に、演算装置(35)により、カウ
ント値H1 、H2 、H3 が読込まれて記憶され、リセッ
ト信号Gが出力される。そして、送信回路(26)、送信器
(5) 、受信回路(32)およびカウンタ(36)において、上記
と同様の動作が行われる。同時に、演算装置(35)におい
て、先に記憶したカウント値H1 、H2 、H3 に基づい
て、2次元モードの場合と同様に、3個の3次元用送信
器(5) からマイク(15)までの距離がそれぞれ演算され、
さらにこれらの距離と演算装置(35)に設定されている3
個の3次元用送信器(5) の3次元位置座標情報に基づい
て、マイク(15)の3次元位置座標が演算される。一方、
演算装置(35)のAOC手段において、2次元計測モード
の場合と同様に、3個の送信器(5) からマイク(15)まで
の距離の演算値に基づいて、3つの送信回路(26)に対す
る送信レベル値が求められ、これらが送信レベル制御信
号D1 、D2、D3 として対応する送信回路(26)に出力
される。そして、上記の動作が繰返されることにより、
送信開始パルス信号Aが出力されるたびに、マイク(15)
の3次元位置が計測される。
【0047】上記のプレゼンテーション装置において、
上記のように、位置計測装置(12)により、常時、2次元
位置または3次元位置の計測が行われる。すなわち、指
示部材(8) のモード選択ボタン(16)が2次元モード側に
切替えられている間は、2次元位置の計測が行われて、
2次元位置情報が制御装置(13)に送られ、モード選択ボ
タン(16)が3次元モード側に切替えられている間は、3
次元位置の計測が行われて、3次元位置情報が制御装置
(13)に送られる。そして、制御装置(13)において、これ
らの位置情報、指示部材(8) からのスイッチ信号情報な
どに基づいて、向き調整装置(7) 、テレビカメラ(6) お
よび画像表示装置(10)を制御することにより、スクリー
ン(2) に表示される画像の制御が行われる。
【0048】たとえば、発言者が、モード選択ボタン(1
6)を2次元側に切替えた状態で、指示部材(8) をスクリ
ーン(2) 上の任意の位置に移動させると、そのときの指
示部材(8) の先端のマイク(15)の部分のスクリーン(2)
上の2次元位置が計測される。そして、このような2次
元位置の計測と、上ボタン(17)および下ボタン(18)を使
用した指示部材(8) からの種々の操作指令とを組合わせ
ることにより、たとえばスクリーン(2) 上の表示の切替
えなどの制御、スクリーン(2) 上に表示された作業メニ
ューの選択などが行われる。また、指示部材(8) の先端
スイッチ(19)をスクリーン(2) に押付けてオン状態にす
ることにより、手書きモードに設定され、先端スイッチ
(19)をスクリーン(2) に押付けて移動させることによ
り、指示部材(8) による手書き入力が行われ、このよう
にして手書き入力された情報の表示などが行われる。あ
るいは、たとえば下ボタン(18)を押したまま(オンにし
たまま)指示部材(8) を移動させることによって、手書
き入力を行うようにすることもできる。
【0049】また、発言者が、モード選択ボタン(16)を
3次元モード側に切替えた状態で、指示部材(8) を空間
内の任意の位置に移動させると、そのときの指示部材
(8) の先端の3次元位置が計測される。そして、このよ
うな3次元位置の計測と、上ボタン(17)および下ボタン
(18)を使用した指示部材(8) からの種々の操作指令とを
組合わせることにより、テレビカメラ(6) による資料な
どの対象物の撮像、その画像の表示などが行われる。た
とえば、指示部材(8) の先端を机(9) の上などの任意の
位置に置かれた資料などの対象物に近付けて撮像指令を
行うと、制御装置(13)により、そのときの指示部材(8)
の先端の位置すなわち対象物の3次元位置情報が記憶さ
れ、この位置情報およびテレビカメラ(6) の位置情報に
基づき、向き調整装置(7) のアジマス角およびエレベー
ション角が制御されて、テレビカメラ(6) が対象物に向
けられるとともに、テレビカメラ(6) のピントが調整さ
れ、対象物が撮像される。そして、テレビカメラ(6) か
らの画像信号に基づいて、撮像した対象物の画像をスク
リーン(2) 上に表示したりすることができる。
【0050】テレビカメラ(6) で撮像した画像をスクリ
ーン(2) 上に表示する場合、画像の移動、拡大・縮小、
回転、射影変換などの画像変形を行って見やすくした
り、あらかじめ記憶している別の画像と合成したり、手
書き入力でコメントなどを追記したりすることが要求さ
れることがあるが、指示部材(8) からの計測モードの選
択、種々の操作指令に基づいて、制御装置の画像変形手
段により、上記のような動作を行わせることができる。
【0051】次に、図16および図17を参照して、画
像変形のうちの拡大・縮小、回転、射影変換の場合の指
示部材(8) の操作および画像変形処理の1例について詳
しく説明する。
【0052】図16の(a) 、(b) および(c) は指示部材
(8) の操作方法を説明するための図であり、各図におい
て、テレビカメラ(6) の撮像範囲が符号Tで示されてい
る。また、空間内の位置は、X軸、Y軸およびZ軸によ
る3次元直交座標で表わされるようになっている。この
場合、X軸およびY軸は水平であり、Z軸は垂直となっ
ている。
【0053】画像変形を指示する場合、まず、図16
(a) に示すように、テレビカメラ(6)の撮像範囲T内に
操作の中心点Pを設定する。この操作は、指示部材(8)
の先端(マイク(15)の部分)を撮像範囲T内にもってき
て、下ボタン(18)をダブルクリックすることにより行わ
れる。指示部材(8) の先端が撮像範囲T内にある状態
で、下ボタン(18)がダブルクリックされると、そのとき
に計測された指示部材(8)の先端の位置が操作の中心点
Pとして設定される。操作の中心点Pの設定が終了する
と、図16(b) に示すように、基準ベクトルVo を設定
する。この操作は、指示部材(8) の先端を空間内所望の
位置に移動させた後に、下ボタン(18)をクリックするこ
とにより行われる。操作の中心点Pの設定後、1回目の
下ボタン(18)のクリックが行われると、操作の中心点P
からそのときに計測された指示部材(8) の先端の位置ま
でのベクトルが求められ、これが基準ベクトルVo とし
て設定される。基準ベクトルVo の設定が終了すると、
図16(c) に示すように、比較ベクトルVa を設定す
る。この操作も、指示部材(8) の先端を空間内所望の位
置に移動させた後に、下ボタン(18)をクリックすること
により行われる。この操作は、何度も繰返して行うこと
ができる。操作の中心点Pの設定後、2回目以降のの下
ボタン(18)のクリックが行われると、操作の中心点Pか
らそのときに計測された指示部材(8) の先端の位置まで
のベクトルが求められ、これがそのときの比較ベクトル
Va として設定される。そして、比較ベクトルVa が設
定されるたびに、比較ベクトルVa に基づいて画像変形
の種類が決定され、決定された画像処理が実行される。
【0054】画像処理の決定は、比較ベクトルVa を基
準ベクトルVo と比較することにより次のようにして行
われる。すなわち、比較ベクトルVa が設定されると、
まず、比較ベクトルVo の回転角度θ、比較ベクトルV
a の長さの変化率ΔLおよび比較ベクトルVa のZ座標
の変化率ΔZが求められる。回転角度θは、基準ベクト
ルVo のXY平面への射影に対して比較ベクトルVa の
XY平面への射影のなす角度によって表わされる。長さ
の変化率ΔLは、比較ベクトルVa の長さLaと、基準
ベクトルVo の長さLo との比(La /Lo )によって
表わされる。Z座標の変化率ΔZは、比較ベクトルVa
の先端(操作の中心点Pに対して反対側の端)のZ座標
値Za と基準ベクトルVo の先端のZ座標値Zo の差
(Za −Zo )と、基準ベクトルVo の長さLo との比
((Za −Zo )/Lo )によって表わされる。なお、
これらの値は、周知の計算式を用いて求めることができ
る。
【0055】次に、回転角度θ、長さの変化率ΔLおよ
びZ座標の変化率ΔZの3つの量が適当な重みをつけて
比較され、回転角度θが最も優勢な場合は画像の回転
が、長さの変化率ΔLがも最も優勢な場合は画像の拡大
・縮小が、Z座標の変化率ΔZが最も優勢な場合は画像
の射影変換がそれぞれ実行される。
【0056】図17の(a) 、(b) および(c) は、指示部
材(8) による操作の中心点P、基準ベクトルVo および
比較ベクトルVa の設定操作と、これに対応する画像変
形との関係を示す図である。図17の各図の左側は指示
部材(8) の操作を表わすものであり、(a) および(b) は
撮像範囲Tの部分の平面図、(c) は同じ部分の斜視図と
なっている。図17の各図の右側はスクリーン(2) 上に
おける画像変形の様子を示すものであり、全てスクリー
ン(2) を正面から見た図となっている。また、図17の
場合、基準ベクトルVo はY軸とほぼ平行になるように
設定されている。
【0057】画像の回転を指示する場合、たとえば図1
7(a) に示すような比較ベクトルVa の設定を行う。こ
の場合、比較ベクトルVa は、基準ベクトルVo と長さ
があまり変らないように、かつほぼ水平になるように設
定されている。このため、長さの変化率ΔLおよびZ座
標の変化率ΔZに比べて、回転角度θが大きくなり、画
像の回転が行われて、スクリーン(2) 上の画像が破線で
示す状態から実線で示す状態に変化する。なお、この場
合、画像の回転の方向および度合は、回転角度θの方向
および大きさに基づいて決定される。
【0058】画像の拡大・縮小を指示する場合、たとえ
ば図17(b) に示すような比較ベクトルVa の設定を行
う。この場合、比較ベクトルVa は、基準ベクトルVo
とほぼ同じ方向に設定されている。このため、回転角度
θおよびZ座標の変化率ΔZに比べて、長さの変化率Δ
Lが大きくなり、画像の拡大・縮小が行われる。図の場
合は、比較ベクトルVa が基準ベクトルVo より長く、
したがって、長さの変化率ΔLが1より大きいため、画
像の拡大が行われて、スクリーン(2) 上の画像が破線で
示す状態から実線で示す状態に変化する。比較ベクトル
Va が基準ベクトルVo より短い場合は、長さの変化率
ΔLが1より小さくなり、画像の縮小が行われる。な
お、この場合、画像の拡大・縮小の度合は、長さの変化
率ΔLの大きさに基づいて決定される。
【0059】画像の射影変換を指示する場合、たとえば
図17(c) に示すような比較ベクトルVa の設定を行
う。この場合、比較ベクトルVa は、基準ベクトルVo
と長さがあまり変らないように、かつ基準ベクトルVo
を含む垂直面内に大体くるように設定されている。この
ため、回転角度θおよび長さの変化率ΔLに比べて、Z
座標の変化率ΔZが大きくなり、画像の射影変換が行わ
れて、スクリーン(2) 上の画像が破線で示す状態から実
線で示す状態に変化する。なお、この場合、画像の射影
変換の方向および度合は、Z座標の変化率ΔZの符号
(方向)および大きさに基づいて決定される。
【0060】なお、テレビカメラを撮像対象に向けるだ
けであれば、上記実施例で説明した方法以外に、指示部
材の先端に光源を取付け、光源が発光したときに、光源
がテレビカメラの撮像範囲の中心にくるようにテレビカ
メラの向きを制御し、光源にピンとを合わせるという方
法が考えられる。しかし、この方法では、光源の3次元
位置を正確に計測することができないので、上記のよう
な指示部材を用いた画像変形の指示を行うことはできな
い。また、テレビカメラの視野内にない方向にテレビカ
メラを向けることもできない。
【0061】第2受信回路(32b) の構成の1例が、図4
に示されている。この受信回路(26b) は、増幅回路(37
b) 、狭帯域特性を有する帯域フィルタ(31b) 、半波整
流回路(38b) 、階段状エンベロープ(包絡波形)生成回
路(39b) 、成形回路(40b) 、比較器(41b) 、F/F(フ
リップ・フロップ)(42b) およびATLC回路(自動し
きい値調整回路)(43b) を備えている。
【0062】第2受信回路(32b) において、マイク(15)
からの受信信号Eは、増幅回路(37b) で増幅されて、フ
ィルタ(31b) に入力する。フィルタ(31b) において、対
応する第2送信器(3b)(5b)からの第2超音波バーストに
対する第2送信器別受信信号I(図9(a) 参照)が取出
され、これが半波整流回路(38b) に入力する。半波整流
回路(38b) において、第2送信器別受信信号Iが半波整
流され、エンベロープ生成回路(39b) において、信号I
の半波整流波から階段状エンベロープJ(図11参照)
が生成される。エンベロープ生成回路(39b) は、AM波
の検波回路としてよく知られているものであり、コンデ
ンサ(44)と抵抗(45)から構成されている。通常の検波回
路では、半波整流波の各ピークを結ぶ滑らかなエンベロ
ープが生成されるが、この生成回路(39b) では、コンデ
ンサ(44)と抵抗(45)のCR値を通常より小さくして、エ
ンベロープの立上りが階段状になるようにしている。成
形回路(40b) において、階段状エンベロープJが増幅回
路(46)で増幅された後、高域フィルタ(47)で低周波成分
が除かれて、階段のステップ間の格差の大きい階段状エ
ンベロープK(図12参照)が生成され、これが比較器
(41b) の一方の入力端子に入力する。比較器(41b) の他
方の入力端子にATLC回路(43b) からのしきい値Lが
入力し、比較器(41b) の出力信号がF/F(42b) に入力
する。比較器(41b) において、階段状エンベロープKと
しきい値Lが比較され(図13参照)、エンベロープK
がしきい値L以下の間は、比較器(41b) の出力信号はオ
フ(Lowレベル)であり、エンベロープKがしきい値
Lを越えたときに、比較器(41b) の出力信号はオン(H
ighレベル)になる。
【0063】ATLC回路(43b) は、計測精度を向上さ
せるために、信号Iの受信レベルにあわせてしきい値L
を調整する公知のものであり、第1のアナログスイッチ
(48)、第1および第2のピークホールド回路(49)(50)、
第2のアナログスイッチ(51)、スケール変換回路(52)お
よびスイッチ制御回路(53)を備えている。送信制御用発
振回路(27)からの送信開始パルス信号Aがスイッチ制御
回路(53)に入力し、送信開始パルス信号Aが入力するた
びに、スイッチ制御回路(53)により、2つのスイッチ(4
8)(51)が連動して第1の状態と第2の状態に切替えられ
る。第1の状態では、第1のスイッチ(48)が第2のピー
クホールド回路(50)側に切替えられて、エンベロープJ
が第2のピークホールド回路(50)に入力するとともに、
第2のスイッチ(51)が第1のピークホールド回路(49)側
に切替えられて、第1のピークホールド回路(49)の出力
がスケール変換回路(52)に入力する。逆に、第2の状態
では、第1のスイッチ(48)が第1のピークホールド回路
(49)側に切替えられて、エンベロープJが第1のピーク
ホールド回路(49)に入力するとともに、第2のスイッチ
(51)が第2のピークホールド回路(50)側に切替えられ
て、第2のピークホールド回路(50)の出力がスケール変
換回路(52)に入力する。スケール変換回路(52)は、第2
のスイッチ(51)を介して入力する各ピークホールド回路
(49)(50)にホールドされている前回のエンベロープJの
ピーク値に応じてしきい値Lの大きさを調整するもので
ある。しきい値Lは、たとえば、前回のエンベロープJ
のピーク値に対して一定の割合(たとえば1/5)にな
るように調整される。スイッチ制御回路(53)に送信開始
パルス信号Aが入力して、スイッチ(48)(51)が第1の状
態に切替えられた場合、この後にマイク(15)から受信信
号Eが入力すると、エンベロープJが第1のスイッチ(4
8)を介して第2のピークホールド回路(50)に入力し、そ
のピーク値がホールドされる。このとき、第1のピーク
ホールド回路(49)には、前回の送信開始パルス信号Aの
入力の後に入力したエンベロープJのピーク値がホール
ドされており、これが第2のスイッチ(51)を介してスケ
ール変換回路(52)に入力し、このピーク値に基づいてし
きい値Lが調整される。スイッチ制御回路(53)に次の送
信開始パルス信号Aが入力して、スイッチ(48)(51)が第
2の状態に切替えられた場合、この後にマイク(15)から
受信信号Eが入力すると、エンベロープJが第1のスイ
ッチ(48)を介して第1のピークホールド回路(49)に入力
し、そのピーク値がホールドされる。このとき、第2の
ピークホールド回路(50)には、上記のように、前回の送
信開始パルス信号Aの入力の後に入力したエンベロープ
Jのピーク値がホールドされており、これが第2のスイ
ッチ(51)を介してスケール変換回路(52)に入力し、この
ピーク値に基づいてしきい値Lが調整される。そして、
送信開始パルス信号Aが入力するたびにこのような動作
が繰返されることにより、前回の送信開始パルス信号A
の入力後に入力したエンベロープJのピーク値に応じて
今回のしきい値Lが調整される。
【0064】F/F(42b) は第2カウンタ(36b) にカウ
ント制御信号F2 を出力するためのものであり、第2送
信回路(26b) からの計測開始パルス信号C2 がF/F(4
2b)に入力する。F/F(42b) の出力であるカウント制
御信号F2 は、計測開始パルス信号C2 が入力したとき
にオンになり、比較器(41b) の出力信号がオンになった
ときにオフになり、その後、計測開始パルス信号C2 が
入力するまでオンの状態に保たれる。
【0065】上記の第2受信回路(32b) において、送信
開始パルス信号Aが入力すると、ATLC回路(43b) の
スイッチ(48)(51)の状態が切替えられ、これによりスケ
ール変換回路(52)に接続されたピークホールド回路(49)
(50)にホールドされている前回のエンベロープJのピー
ク値に基づいて調整されたしきい値Lが比較器(41b)に
入力する。この後、第2送信回路(26b) から送信信号B
2 が出力されて、計測開始パルス信号C2 が出力される
と、F/F(42b) からのカウント制御信号F2がオンに
なる。そして、フィルタ(31b) で取出された第2送信器
別受信信号Iに対する階段状エンベロープKがしきい値
Lを越えたときに、これが比較器(41b)により検知され
て、比較器(41b) の出力信号がオンになり、F/F(42
b) からのカウント制御信号F2 がオフになる。すなわ
ち、前に説明したように、計測開始パルス信号C2 が入
力してから、第2送信器別受信信号Iが検知されるまで
の間、カウント制御信号F2 がオンになる。
【0066】第2受信回路(32b) における第2フィルタ
(31b) の構成の1例が、図5に示されている。このフィ
ルタ(31b) は、円筒状のケース(54)内に対向状に配置さ
れた1対の圧電式超音波トランスデューサ(55)(56)を備
えている。各トランスデューサ(55)(56)は、弾性体(55
a)(56a)、圧電セラミックス(55b)(56b)、金属板(55c)(5
6c)および共振子(55d)(56d)より構成された公知のもの
であり、共振子(55d)(56d)が互いに対向するように、弾
性体(55a)(56a)の部分で、ケース(54)の両端部に固定さ
れた支持部材(57)(58)に固定されている。入力側のトラ
ンスデューサ(55)は入力端子(59a)(59b)に接続され、入
力端子(59a)(59b)は増幅回路(37b) の出力端子に接続さ
れている。出力側のトランスデューサ(56)は出力端子(6
0a)(60b)に接続され、出力端子(60a)(60b)は半波整流回
路(38b) の入力端子に接続されている。2個のトランス
デューサ(55)(56)の固有振動数は40kHzであり、共
振子(55d)(56d)の相互間隔は対応する超音波(40kH
z)の1波長程度に設定されている。このフィルタ(31
b) の中心周波数は40kHzであり、その遮断特性
(弁別性)が図6に曲線(b) で示されている。なお、前
述のフィルタ(31b) の中心周波数に対する送信回路(26
b) の送信信号B2 の離調の程度は、フィルタ(31b)の遮
断特性に基づいて決定される。
【0067】第1および第3受信回路(32a)(32c)の構成
は、第2受信回路(32b) のそれとほぼ同様である。第1
受信回路(32a) においては、第1フィルタ(31a) の中心
周波数は25kHzであり、カウント制御信号F1 を出
力するためのF/Fには第1送信回路(26a) からの計測
開始パルス信号C1 が入力する。第3受信回路(32c)に
おいては、第3フィルタ(31c) の中心周波数は32kH
zであり、カウント制御信号F3 を出力するためのF/
Fには第3送信回路(26c) からの計測開始パルス信号C
3 が入力する。図6に、第1フィルタ(31a) の遮断特性
が符号(a) で、第3フィルタ(31c) のそれが符号(c) で
それぞれ示されている。
【0068】上記のような位置計測装置において、2次
元または3次元の位置計測を行う場合、従来は、複数の
送信器から送信する超音波の周波数を同一にしていた。
ところが、このようにした場合、各送信器から同時に超
音波を送信すると、受信器で受信した超音波がどの送信
器からのものか区別ができないため、各送信器からの超
音波の送信および距離の測定を時分割で行っていた。比
較的小さい表示スクリーン上の2次元位置を計測する場
合、送信器の数が2個であり、しかも超音波の伝搬距離
すなわち伝搬時間も短いため、各送信器からの距離の測
定を時分割で行っても、計測周期をたとえば10mse
c以下の十分に短い値にすることができる。ところが、
比較的広い空間内の3次元位置を計測する場合、送信器
の数が3個であり、しかも超音波の伝搬時間も長くなる
ため、各送信器からの距離の測定を時分割で行うと、計
測周期を十分に短くすることができなくなる。通常の位
置計測の場合、計測周期が20msecより長くなるこ
とは好ましくない。たとえば、1辺が3m程度の空間内
の3次元位置の計測を考えると、1個の送信器につい
て、超音波が3mの距離を伝搬するのに9msecの時
間を要し、3個の送信器では、超音波の伝搬だけで27
msecの時間を要するため、計測周期を20msec
以下にすることはできない。
【0069】これに対し、上記の位置計測装置(12)で
は、複数の送信器(3)(5)から互いに周波数の異なる超音
波をほぼ同時に送信して、各送信器(3)(5)からマイク(1
5)までの距離の測定をほぼ同時に行うので、距離の測定
を時分割で行う場合に比べて、計測周期を短くすること
ができる。
【0070】超音波を使用して3次元の位置計測を行う
場合、超音波の指向性が強いことは好ましくない。とこ
ろが、超音波は、周波数が高くなると指向性が強くな
り、3次元空間の位置計測に使用可能な超音波の周波数
は約40kHz以下になる。また、周波数をあまり低く
すると、可聴帯域に近くなり、耳障りな雑音が発生した
り、ノイズの影響を受けたりするため、周波数を約25
kHz以上にすることが必要になる。このため、3個の
送信器で実際に使用可能な超音波の周波数は、たとえ
ば、40、32、25kHzの比較的近接したものにな
る。そして、このように近接した周波数の超音波を使用
する場合、通常の帯域フィルタでは、各周波数の超音波
を完全に分離することが困難であり、他の周波数や外来
ノイズの影響を受けて、計測精度が低下するという問題
がある。したがって、やはり、比較的広い空間内におい
て、比較的短い計測周期で、精度の高い位置計測を行う
ことは困難である。
【0071】これに対し、上記の位置計測装置(12)で
は、マイク(15)の受信信号Eを互いに中心周波数の異な
る複数の狭帯域特性を有する帯域フィルタ(36)に通し
て、各送信器(3)(5)からの超音波に対する送信器別受信
信号Iを個別に検知するようになっているので、周波数
の近接する超音波を使用しても、他の超音波や外来ノイ
ズの影響を受けることが少なく、精度の高い計測が可能
である。さらに、各フィルタ(36)が上記のような構成を
有するので、遮断特性が優れており、他の超音波や外来
ノイズの影響を受けることがさらに少なくなり、さらに
精度の高い計測が可能になる。
【0072】また、上記の位置計測装置(12)では、処理
装置(25)がAOC手段を備え、マイク(15)の位置(送信
器(3)(5)からの距離)が変っても受信レベルが一定の範
囲内に入るように、受信レベルに基づいて送信信号B1
〜B3 のレベルを制御しているので、フィルタ(36)自体
の遮断特性が優れていることと相俟って、使用周波数間
の遮断性(S/N比)が優れている。
【0073】超音波の受信レベルは、音源からの距離に
反比例する。このため、各送信器(3)(5)からの超音波バ
ーストの送信レベルが常に一定であるとすると、対応す
る送信器(3)(5)からの距離が変わると、受信レベルが変
わる。また、マイク(15)の位置が変わると、各超音波バ
ーストの受信レベルの間に差が生じ、この差は空間内の
計測範囲が広くなるほど大きくなる。また、実際は、反
射波の影響や、送信器(3)(5)の送信面とマイク(15)の受
信面の角度の影響などによって、受信レベルの差はさら
に大きくなる。このため、フィルタ(36)には、図7に示
すような遮断特性が要求される。すなわち、互いに他の
周波数の付近では1/10000(−80dB)以下の
減衰率が要求される。これに対し、上記実施例の場合
は、AOC手段により、各超音波バーストに対する受信
レベルが一定の範囲に入るように、送信レベルが制御さ
れているので、フィルタ(36)に要求される遮断特性は前
述の図6のようになる。すなわち、他の周波数の付近に
おける減衰率は1/500以下でよくなる。しかし、図
6に示すような遮断特性も、従来の電子回路による帯域
フィルタでは実現が困難であり、フィルタ(36)を上記の
ような構成にすることにより実現が可能になった。
【0074】しかしながら、計測周期が長くても差支え
のない用途においては、複数の送信器から同一周波数の
超音波を送信して、各送信器からの距離の測定を時分割
で行うようにしてもよい。
【0075】上記のような位置計測装置においては、送
信器から受信器(マイク)までの距離を正確に測定する
ために、超音波バーストの送信開始時刻とこれに対する
受信信号の検知時刻を正確に定める必要がある。超音波
バーストの送信開始時刻は、送信信号の最初のパルスの
立上りに同期して正確に定めることができる。送信信号
のエンベロープは、図8に示すように、方形波である
が、受信信号のエンベロープは、図9(b) に示すよう
に、信号伝送路の帯域通過特性などの影響を受けて傾斜
状に立上る。このため、受信信号の検知時刻を正確に定
めることは困難である。受信回路における受信信号の検
知は、従来、次のように行われている。すなわち、ま
ず、受信信号を半波整流し、この半波整流波のエンベロ
ープをとる。このエンベロープは、図14や図15に示
すように、半波整流波の各ピークを結ぶ滑らかなもので
ある。そして、このエンベロープを所定のしきい値と比
較し、しきい値を越えた時点で受信信号を検知したと判
断する。
【0076】ところが、上記のような従来の計測方法に
は、次のような問題がある。
【0077】まず、前にも説明したように、受信信号の
レベルは、送信器からの距離によって変化する。そし
て、受信回路にATLC回路が設けられていない場合、
受信信号を常に一定のしきい値と比較することになるの
で、図14に示すように、受信信号の受信レベルが変化
すると、検知点の間に差が生じ、その時間軸方向の差が
測定誤差となる。このため、受信回路にATLC回路を
設け、前回の受信信号のピーク値に基づいてしきい値を
調整し、受信信号のピーク値に対するしきい値の割合が
一定になるようにしている。ところが、ATLC回路
は、前回の受信信号のピーク値を今回の受信信号のピー
ク値の推定値としているので、厳密には、前回の受信信
号のピーク値と今回の受信波のピーク値は異なることか
ら、受信信号のピーク値に対するしきい値の割合は一定
にはならず、図15に示すように、この変動分の時間軸
方向の成分が測定誤差となる。この測定誤差はエンベロ
ープのスロープによるが、従来の滑らかなエンベロープ
のスロープは緩やかであるから、しきい値の変動分によ
る測定誤差は大きくなる。
【0078】これに対し、上記の位置計測装置(12)で
は、AOC手段により、受信信号の受信レベルが一定の
範囲内になるように、送信信号のレベルが制御されてい
るので、従来のような受信レベルの変動による測定誤差
は小さくなる。
【0079】また、上記の位置計測装置(12)では、受信
回路(32)がATLC回路(43b) を備えていることに加え
て、受信信号の検知に階段状エンベロープを用いている
こと、この階段状エンベロープを成形回路(40b) によっ
て成形していること、送信器(3)(5)の固有振動数および
フィルタ(36)の中心周波数に対して、送信回路(26)の送
信信号B1 〜B3 の周波数を上方に離調させていること
により、従来のものに比べて計測精度が向上する。
【0080】図11から明らかなように、階段状のエン
ベロープを用いると、階段の各ステップの立上りのスロ
ープは、従来の滑らかなエンベロープのスロープに比べ
て、急になる。そして、エンベロープとしきい値を比較
して受信信号を検知する場合、測定誤差はエンベロープ
のスロープで決まる。したがって、階段状エンベロープ
の場合は、測定誤差は、階段の各ステップの立上りのス
ロープで決まる。このため、階段状エンベロープを用い
ると、測定誤差の幅が小さく、搬送波の波長の約1/8
程度になる。25kHzの超音波の場合、搬送波の波長
は室温で14mmであるから、測定誤差は最大で2mm
(±1mm)程度になる。また、上記実施例の場合は、
さらに階段状エンベロープを成形して、図13に示すよ
うに、階段のステップ間の格差を大きくしているので、
測定誤差の幅はさらに小さくなる。送信器およびフィル
タの周波数に対して送信信号の周波数を離調させない場
合、受信信号は図9(b) のようになり、その半波整流波
の滑らかなエンベロープをとると、図10に実線(b) で
示すようになる。これに対し、送信器およびフィルタの
周波数に対して送信信号の周波数を上方に離調させる
と、受信信号は図9(a) のようになり、その滑らかなエ
ンベロープをとると、図10に破線(a) で示すようにな
る。図9および図10から明らかなように、送信信号を
離調させることにより、受信信号の波形にひずみが生じ
るが、離調させない場合に比べて、エンベロープのスロ
ープは大きくなる。したがって、階段状エンベロープを
とった場合も、離調させない場合に比べて、階段の各ス
テップの立上りのスロープが大きくなり、したがって、
測定誤差の幅はさらに小さくなる。なお、この場合は、
受信信号を検知する点を定めるだけであるから、送信信
号に対して受信信号を忠実に再現する必要はなく、離調
により受信信号にひずみが生じても差支えがない。
【0081】従来のプレゼンテーション装置において、
テレビカメラで発言者や資料などを撮像して、その画像
をスクリーン上に表示するような場合、テレビカメラを
固定しておき、その視野内にもってきた資料などを撮像
する固定方式、テレビカメラの向きの調整ができるよう
にし、想定される位置を数箇所あらかじめ登録してお
き、登録番号を入力してテレビカメラをその方向に向け
るプリセット方式、あるいは発言者の声のする方向に自
動的にテレビカメラを向ける音声制御方式などが採用さ
れる。ところが、固定方式の場合は、発言者の顔などを
視野内にもってくることが困難な場合が多く、また、視
野内にない資料などを撮像することはできない。また、
音声制御方式の場合は、テレビカメラがノートをめくる
音などの雑音に反応して、間違った方向を向いてしまう
ことがある。さらに、プリセット方式および音声制御方
式の両方式とも、たとえば、机の上など、登録していな
い場所にある資料などを表示したい場合には、テレビカ
メラを容易にその方向に向けることができず、資料など
をテレビカメラの視野内に移動する必要がある。あるい
は、操作パッド上のジョイスティックなどの操作手段を
使用して、手動操作でテレビカメラを所望の方向に向け
る必要がある。しかし、このようにした場合、操作のた
めに発言者が発言だけに集中できず、聴衆の興味がそが
れるという問題がある。また、テレビカメラなどの操作
を他人に任せた場合は、話題の進行に即した円滑な資料
の提供が困難になる。
【0082】これに対し、上記のプレゼンテーション装
置では、発言者が指示部材(8) の先端を資料などの近く
に移動して、指示部材(8) を操作するだけで、簡単に、
テレビカメラ(6) をその方向に向けることができ、これ
で資料などを撮像して、スクリーン(2) に表示すること
ができる。また、位置計測装置(12)がスクリーン(2)上
および空間内に配置された5個の送信器(3)(5)と、指示
部材(8) に取付けられた1個のマイク(15)を用いて、超
音波を使用して位置を計測するものであるから、スクリ
ーン(2) 上や空間内に、送信器(3)(5)やマイク(15)以外
に、位置を計測するための特別な装置を設ける必要がな
く、比較的簡単に位置の計測ができる。
【0083】上記実施例では、指示部材(8) を制御ユニ
ット(11)にケーブル(20)で接続して、信号の伝送を有線
で行っているが、これを無線で行うようにしてもよい。
【0084】図18は、信号の伝送を無線で行うように
した場合のプレゼンテーション装置の構成の1例を示し
ている。
【0085】図18において、指示部材(8) に2つのF
M送信器(64)(65)が設けられ、位置計測装置(12)に2つ
のFM受信器(66)(67)が設けられている。そして、マイ
ク(15)からの受信信号Eが送信器(64)から受信器(66)に
無線で伝送され、さらに受信器(66)から受信装置(24)に
伝送される。また、ボタン(16)〜(18)およびスイッチ(1
9)からのスイッチ信号が送信器(65)から受信器(66)に無
線で伝送され、さらに受信器(66)からモード切替え装置
(22)および演算回路(32)に伝送される。他は上記実施例
の場合と同様であり、同じ部分には同一の符号を付して
いる。
【0086】発言者の音声をスピーカを通して出力する
必要がある場合、上記のプレゼンテーション装置とは別
に設けた音声用の有線マイク装置あるいは無線マイク装
置を用いることができる。その場合、音声用のマイク装
置の小型マイクを発言者の衣服などの適当箇所に取付け
ることができる。
【0087】図18に示すように、プレゼンテーション
装置においてマイク(15)からの受信信号の伝送を無線で
行い、これとは別に音声用の無線マイク装置を用いた場
合、超音波信号と音声信号で2つのチャネルを用いるこ
とになり、電波法に定められた使用可能なバンド幅内で
は2つのチャネル間でクロストークの可能性が生じる。
この問題は、超音波信号と音声信号の伝送を1チャネル
で行うようにすることにより解決される。
【0088】図19は、図18に示すプレゼンテーショ
ン装置において、さらに超音波信号と音声信号の伝送を
1チャネルで行うようにした場合の構成の1例を示して
いる。
【0089】図19において、指示部材(8) 側に、位置
計測用のマイク(15)とは別に、音声用のマイク(受信
器)(68)が設けられている。また、指示部材(8) に、信
号重畳手段としてのミキサ(69)が付加されている。音声
用のマイク(68)には、たとえばダイナミック・マイクな
ど、受信感度が可聴帯域に制限されたマイクが使用され
る。音声用のマイク(68)は、指示部材(8) の基端側の部
分などの適当箇所に取付けられてもよいし、指示部材
(8) と別に設けられて、発言者の衣服などに取付けられ
るようにしてもよい。一方、制御ユニット(11)側に、超
音波領域周波数遮断用低域フィルタ(61)、オーディオ増
幅回路(62)およびスピーカ(63)が付加されている。この
場合、マイク(15)からの受信信号は主に送信器(3)(5)か
らの超音波バーストを受信した超音波信号であり、マイ
ク(68)からの受信信号は発言者の音声を受信した可聴帯
域の音声信号である。そして、ミキサ(69)により、2個
のマイク(15)(68)からの超音波信号と音声信号が重畳さ
れて出力され、この出力がFM送信器(64)からFM受信
器(66)に無線で伝送される。受信器(66)で受信された受
信信号Eは、受信回路(32)の他に、低域フィルタ(61)に
入力する。この受信信号Eは、上記のように、超音波信
号と音声信号が重畳したものとなっているが、低域フィ
ルタ(61)において、受信信号Eから可聴帯域の音声信号
が分離され、これが増幅回路(62)を介してスピーカ(63)
に送られ、スピーカ(63)から音声が流される。低域フィ
ルタ(61)の出力である音声信号は制御装置(13)に送ら
れ、音声による指令、制御などのために使用することが
できる。また、指示部材(8) からの指令に応じて制御装
置(13)で増幅回路(62)を制御することにより、音声がス
ピーカ(63)から出力されたり、出力されないようにした
りすることができる。他は図18の実施例の場合と同様
であり、同じ部分には同一の符号を付している。
【0090】図19に示す実施例の場合、超音波信号と
音声信号の伝送のための占有チャネルが1チャネルです
み、クロストークが生じることがない。また、音声用の
無線マイク装置を別に用意しないですむため、コスト低
減ができる。
【0091】なお、図19に示す実施例において、ミキ
サ(69)と受信回路(32)および低域フィルタ(61)との間の
信号の伝送、ならびにボタン(16)〜(18)およびスイッチ
(19)とモード切替え装置(22)および演算装置(35)との間
の信号の伝送は、有線で行うことももちろん可能であ
る。そして、このようにした場合も、超音波信号および
音声信号の音響信号用のアナログ信号線が1本ですむ。
【0092】図19の実施例では、位置計測用のマイク
(15)と音声用のマイク(68)が別に設けられているが、図
20に示すように、指示部材(8) に設けられた1個のマ
イク(15)で位置計測用と音声用を兼ねるようにすること
もできる。
【0093】図20に示すプレゼンテーション装置は、
図19の実施例から音声用のマイク(68)とミキサ(69)が
除かれたものである。この場合、指示部材(8) のマイク
(15)は、送信器(3)(5)からの超音波を受信する受信器、
発言者などの音声を受信する音声用の受信器、および超
音波信号と音声信号を重畳する信号重畳手段を兼ねてお
り、マイク(15)の受信信号Eは、超音波信号と音声信号
が重畳したものとなっている。マイク(15)からの受信信
号Eは、FM送信器(64)からFM受信器(66)に無線で伝
送され、受信器(66)から受信回路(32)および低域フィル
タ(61)に伝送される。他は図19の実施例の場合と同様
であり、同じ部分には同一の符号を付している。
【0094】図20に示す実施例の場合、超音波信号用
と音声信号用のマイクが1つですむため、さらにコスト
低減ができる。
【0095】上記の実施例では、位置計測装置(12)が空
間内の3次元位置の計測とスクリーン(2) 上の2次元位
置の計測の両方を行うようになっているが、用途によっ
ては、2次元位置の計測を行う必要がない場合がある。
【0096】図21は、図19に示す実施例から2次元
位置計測に関する部分を除いた場合のプレゼンテーショ
ン装置の構成の1例を示している。
【0097】図21において、指示部材(8) から、モー
ド選択ボタン(16)が除かれている。また、位置計測装置
(12)から、2次元用送信器(3) およびモード切替え装置
(22)が除かれ、各送信回路(26)が常に対応する3次元用
送信器(5) に接続されている。他は図19の実施例の場
合と同様であり、同じ部分には同一の符号を付してい
る。
【0098】図21の実施例の場合、画像表示装置(10)
は、上記実施例のスクリーン(2) 上に画像を表示するも
のであってもよい。しかし、この場合、スクリーン(2)
は画像の表示のためだけに使用される。また、画像表示
装置(10)は、TV、液晶表示パネルなどに画像を表示す
るものであったもよい。画像表示装置(10)がTVを使用
したものである場合、プレゼンテーションをテレビ会議
などに使用することができる。その場合、画像信号や音
声信号を、制御装置(13)から適当な通信手段を介して、
他の場所に設置されたTVに伝送するようにする。画像
表示装置(10)は、立体TVに3次元画像を表示するもの
であってもよい。その場合、たとえば、人間の目の間隔
程度離した2台のテレビカメラで右目用と左目用の画像
を撮像し、これらの画像を用いて、レンチキュラ・レン
ズなどを貼った表示スクリーン上に3次元画像を表示す
るようにする。
【0099】図21に示す実施例において、音声用のマ
イク(68)は指示部材(8) に取付けられていてもよい。ま
た、音声用のマイク(68)を別に設けずに、1個のマイク
(15)で超音波用と音声用の両方を兼ねるようにしてもよ
い。とくに後のようにした場合、プレゼンテーションを
カラオケスタジオなどで使用したときに、歌い手が指示
部材(8) を持って歌うと、テレビカメラ(6) がこれを追
尾し、TVなどの画像表示装置(10)の表示スクリーン
(画面)上に歌い手の画像を表示したり、歌のイメージ
画像と歌い手の画像を合成して表示したり、あるいは歌
い手が指示部材(8) を操作して音量の調整などを行った
りすることができる。
【0100】また、図21に示す実施例において、指示
部材(8) と位置計測装置(12)との間の信号の伝送を有線
で行うようにすることももちろん可能である。
【0101】プレゼンテーション装置は、会議室やイベ
ント会場などに常設して、専用的に使用するようにして
もよいし、プレゼンテーション装置全体を携帯可能なも
のにして、所望の場所に設置して使用するようにしても
よい。
【0102】指示部材(8) として、モード切替えボタン
(16)、上ボタン(17)および下ボタン(18)が設けられた基
端部と、マイク(15)および先端スイッチ(19)が設けられ
た先端部との間が伸縮できるようになったものを使用す
ることもできる。
【0103】上記の実施例では、表示スクリーン上に2
個の超音波送信器を取付け、スクリーン面に平行な平面
上の点の2次元位置座標を求めているが、位置計測装置
は、表示スクリーンに3個の超音波送信器を取付けて、
スクリーン面に平行な平面をXY平面としスクリーン面
に垂直な軸をZ軸とする3次元空間内の位置座標(X,
Y,Z)を求めるものにすることができる。その場合、
この新たに加わった表示スクリーンに垂直な高さ方向の
情報を用いて、表示スクリーンに表示される画像が3次
元空間の透視図のような奥行きを持った画像の場合、画
像中に示される各種の図形の奥行き方向の位置の違いを
識別した操作が可能になる。たとえば、家の玄関を示す
画像があり、閉じたドアとドアのノブが表示されている
とした場合、指示部材の先端を表示スクリーン中のドア
のノブに押し当てた後、指示部材の操作部の下ボタンを
押しながら、指示部材の先端を表示スクリーンの表示面
から遠ざけると、表示スクリーンに垂直な高さ方向の指
示部材の先端の変位量に比例した量だけドアの開いた画
像に切替えるような画像の制御ができる。
【0104】また、上記の実施例においては、撮像装置
の向き調整装置は天井に固定されているが、天井を走行
する有軌道の電車に撮像装置を取付けて、指示部材によ
って指示される位置が撮像装置の視野に入るように撮像
装置の位置を変化させるようにすることも可能である。
さらに、撮像装置の向き調整装置を天井を走行する有軌
道の電車に取付けて、指示部材によって指示される位置
が撮像装置の視野の中心に入り、撮像対象面と撮像装置
の撮像面ができる限り平行に近くなるように、撮像装置
の位置および向きを制御するようにすることも可能であ
る。
【0105】
【発明の効果】この発明のプレゼンテーション装置によ
れば、上述のように、指示部材の移動と指示部材からの
操作指令を適当に組合わせることにより、簡単に、任意
の位置にある模型などの対象物に2次元撮像装置を向け
て、この対象物を撮像し、その画像を表示スクリーン上
に表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の1実施例を示すプレゼンテーション
装置の概略斜視図である。
【図2】図1のプレゼンテーション装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図3】指示部材の1例を示す側面図である。
【図4】第2受信回路の構成の1例を示すブロック図で
ある。
【図5】帯域フィルタの1例を示す縦断面図である。
【図6】帯域フィルタの遮断特性を示すグラフである。
【図7】AOC手段が設けられていない場合に帯域フィ
ルタに要求される遮断特性を示すグラフである。
【図8】送信信号の1例を示すタイミングチャートであ
る。
【図9】送信信号を離調させた場合と離調させない場合
の送信器別受信信号を示すタイミングチャートである。
【図10】送信信号を離調させた場合と離調させない場
合の送信器別受信信号の半波整流波の滑らかなエンベロ
ープを示すタイミングチャートである。
【図11】送信器別受信信号の半波整流波の階段状エン
ベロープを示すタイミングチャートである。
【図12】階段状エンベロープおよびステップ間の格差
を大きくした階段状エンベロープを示すタイミングチャ
ートである。
【図13】ステップ間の格差を大きくした階段状エンベ
ロープとしきい値の関係を示すタイミングチャートであ
る。
【図14】受信信号の受信レベルが異なる場合の滑らか
なエンベロープとしきい値の関係を示すタイミングチャ
ートである。
【図15】受信信号の滑らかなエンベロープとしきい値
の変動の関係を示すタイミングチャートである。
【図16】図形変形を指示する際の指示部材の操作方法
を示す説明図である。
【図17】指示部材の操作と図形変形の関係を示す説明
図である。
【図18】この発明の他の実施例を示す図2相当のブロ
ック図である。
【図19】この発明のさらに他の実施例を示す図2相当
のブロック図である。
【図20】この発明のさらに他の実施例を示す図2相当
のブロック図である。
【図21】この発明のさらに他の実施例を示す図2相当
のブロック図である。
【符号の説明】
(2) 表示スクリーン (3a)(3b) 2次元計測用送信器(スクリー
ン座標系計測用送信器) (5a)(5b)(5c) 3次元計測用送信器 (6) テレビカメラ(2次元撮像装
置) (7) 向き調整装置 (8) 指示部材 (10) 画像表示装置 (12) 位置計測装置 (13) 制御装置 (15) マイク(受信器) (22) モード切替え装置 (23) 送信装置 (24) 受信装置 (25) 処理装置 (31a)(31b)(31c) 帯域フィルタ (55)(56) 圧電式超音波トランスデューサ (55d)(56d) 共振子 (68) 音声用のマイク (69) ミキサ(信号重畳手段)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の空間内の3次元位置の指示および操
    作指令を行うための指示部材、指示部材で指示された空
    間内の3次元位置を計測するための位置計測装置、表示
    スクリーン上に所望の画像を表示するための画像表示装
    置、向きの調整ができるように空間内に配置された撮像
    装置、撮像装置の向きを変えるための向き調整装置、な
    らびに指示部材からの操作指令情報および位置計測装置
    からの位置計測情報に基づいて向き調整装置、撮像装置
    および画像表示装置の制御を行うための制御装置を備え
    ていることを特徴とするプレゼンテーション装置。
  2. 【請求項2】位置計測装置が、所定の間隔をおいて空間
    内に配置された3個の3次元計測用送信器、指示部材の
    所定位置に取付けられた1個の受信器、各3次元計測用
    送信器から超音波を間欠的に送信させる送信装置、受信
    器の受信信号を帯域フィルタに通して各送信器からの超
    音波に対する受信信号を検知する受信装置、ならびに各
    3次元計測用送信器による超音波送信の開始時刻から対
    応する送信器別受信信号の検知時刻までの経過時間に基
    づいて各3次元計測用送信器から受信器までの距離およ
    び受信器の位置を求める処理装置を備えていることを特
    徴とする請求項1のプレゼンテーション装置。
  3. 【請求項3】位置計測装置が、共通の指示部材で指示さ
    れた表示スクリーンを基準とした座標系に基づく位置お
    よび空間内の3次元位置の計測を行うようになされてい
    ることを特徴とする請求項1のプレゼンテーション装
    置。
  4. 【請求項4】位置計測装置が、表示スクリーンを基準と
    した座標系に基づく位置を計測するスクリーン座標系計
    測モードと空間内の3次元位置を計測する3次元計測モ
    ードに切替えるためのモード切替え装置、所定の間隔を
    おいてスクリーン上に配置された必要個数のスクリーン
    座標系計測用送信器、所定の間隔をおいて空間内に配置
    された3個の3次元計測用送信器、指示部材の所定位置
    に取付けられた1個の受信器、計測モードに応じて各ス
    クリーン座標系計測用送信器または各3次元計測用送信
    器から超音波を間欠的に送信させる送信装置、受信器の
    受信信号を帯域フィルタに通して各送信器からの超音波
    に対する受信信号を検知する受信装置、ならびに各スク
    リーン座標系計測用送信器または各3次元計測用送信器
    による超音波送信の開始時刻から対応する送信器別受信
    信号の検知時刻までの経過時間に基づいて各スクリーン
    座標系計測用送信器または各3次元計測用送信器から受
    信器までの距離および受信器の位置を求める処理装置を
    備えていることを特徴とする請求項3のプレゼンテーシ
    ョン装置。
  5. 【請求項5】帯域フィルタが、対応する超音波と同一周
    波数の2つの超音波トランスデューサを備えており、こ
    れらの超音波トランスデューサの共振子が対応する超音
    波の1波長程度離して対向状に配置され、一方のトラン
    スデューサの電極に入力信号が印加され、他方のトラン
    スデューサの電極から出力信号が取出されるようになさ
    れていることを特徴とする請求項2または4のプレゼン
    テーション装置。
  6. 【請求項6】指示部材が、各計測用送信器からの超音波
    信号と可聴帯域の音声信号を重畳させて出力する信号重
    畳手段を備えており、信号重畳手段の出力信号から各計
    測用送信器からの超音波信号と可聴帯域の音声信号を分
    離するフィルタ手段が設けられていることを特徴とする
    請求項2または4のプレゼンテーション装置。
  7. 【請求項7】制御装置が、指示部材の3次元空間内の位
    置変化の情報に基づいて、撮像装置で撮像された画像に
    対して拡大・縮小、回転、射影変換などの画像変形を行
    う画像変形手段を備えていることを特徴とする請求項1
    のプレゼンテーション装置。
JP6250914A 1994-10-17 1994-10-17 プレゼンテーション装置 Withdrawn JPH08116475A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005322055A (ja) * 2004-05-10 2005-11-17 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 作業支援用情報提示装置、作業支援用情報提示方法及び作業支援用情報を提示するためのプログラム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005322055A (ja) * 2004-05-10 2005-11-17 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 作業支援用情報提示装置、作業支援用情報提示方法及び作業支援用情報を提示するためのプログラム

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