JPH08115869A - 位置合わせ方法 - Google Patents

位置合わせ方法

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JPH08115869A
JPH08115869A JP6252244A JP25224494A JPH08115869A JP H08115869 A JPH08115869 A JP H08115869A JP 6252244 A JP6252244 A JP 6252244A JP 25224494 A JP25224494 A JP 25224494A JP H08115869 A JPH08115869 A JP H08115869A
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JP
Japan
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sample
wafer
shot
alignment
coordinate
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Withdrawn
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JP6252244A
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English (en)
Inventor
Takechika Nishi
健爾 西
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Withdrawn legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F9/00Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically
    • G03F9/70Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically for microlithography
    • G03F9/7003Alignment type or strategy, e.g. leveling, global alignment
    • G03F9/7023Aligning or positioning in direction perpendicular to substrate surface
    • G03F9/7026Focusing

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 EGA方式でアライメントを行う際に、非線
形誤差成分の大きい跳びショットを正確に除去する。 【構成】 N個のサンプルショットからm番目のサンプ
ルショットを除去してEGA計算を行ってアライメント
誤差の非線形成分の評価関数D(m,n)を求め(ステ
ップ114〜117)、順次非線形成分が最悪となるサ
ンプルショットを除去した残りのサンプルショットにつ
いてステップ114〜117を繰り返す。更に、mの値
を1からNまで変えて同様の工程を繰り返し、評価関数
D(m,n)のnの値が4〜(N−2)までの平均値T
(m)が最小となるときのサンプルショットの組合せか
ら跳びショットを選ぶ(ステップ124〜126)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばウエハの各ショ
ット領域上に順次レチクルのパターンを露光する露光装
置において、統計処理により算出した配列座標に基づい
てウエハの各ショット領域を順次露光位置に位置合わせ
する場合に適用して好適な位置合わせ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子又は液晶表示素子等をフォト
リソグラフィ工程で製造する際に、フォトマスク又はレ
チクル等(以下、一例として「レチクル」を使用する)
のパターン像を投影光学系を介して感光材が塗布された
ウエハ上の各ショット領域に投影する投影露光装置が使
用されている。この種の投影露光装置として近年は、ウ
エハを2次元的に移動自在なステージ上に載置し、この
ステージによりウエハを歩進(ステッピング)させて、
レチクルのパターン像をウエハ上の各ショット領域に順
次露光する動作を繰り返す、所謂ステップ・アンド・リ
ピート方式の露光装置、特に、縮小投影型の露光装置
(ステッパー)が多用されている。
【0003】例えば半導体素子はウエハ上に多数層の回
路パターンを重ねて露光することにより形成されるの
で、2層目以降の回路パターンをウエハ上に投影露光す
る際には、ウエハ上の既に回路パターンが形成された各
ショット領域とレチクルのパターン像との位置合わせ、
即ちウエハとレチクルとの位置合わせ(アライメント)
を精確に行う必要がある。従来のステッパー等における
ウエハの位置合わせは、次のようなエンハンスト・グロ
ーバル・アライメント(以下、「EGA」という)方式
で行われていた(例えば特開昭61−44429号公報
参照)。
【0004】即ち、ウエハ上には、ウエハマークと呼ば
れる位置合わせ用のマークがそれぞれ付設された複数の
ショット領域(チップパターン)が形成されており、こ
れらショット領域は、予めウエハ上に設定された配列座
標に基づいて規則的に配列されている。しかしながら、
ウエハ上の複数のショット領域の設計上の配列座標値
(ショット配列)に基づいてウエハをステッピングさせ
ても、以下のような要因により、ウエハが精確に位置合
わせされるとは限らない。 (1) ウエハの残存回転誤差(ローテーション)θ (2) ステージ座標系(又はショット配列)の直交度誤差
w (3) ウエハの線形伸縮(スケーリング)Rx,Ry (4) ウエハ(中心位置)のオフセット(平行移動)O
x,Oy
【0005】この際、これら4個の誤差量(6個のパラ
メータ)に基づくウエハの座標変換は一次変換式で記述
できる。そこで、ウエハマークが付設された複数のショ
ット領域が規則的に配列されたウエハに対し、このウエ
ハ上の座標系(x,y)を静止座標系としてのステージ
上の座標系(X,Y)に変換する一次変換モデルを、6
個の変換パラメータa〜fを用いて次のように表現する
ことができる。
【0006】
【数1】
【0007】この変換式における6個の変換パラメータ
a〜fは、以下のようにEGA方式により求めることが
できる。この場合、ウエハ上の複数の露光対象とするシ
ョット領域(チップパターン)の中から幾つか選び出さ
れたショット領域(以下、「サンプルショット」とい
う)の各々に付随した座標系(x,y)上の設計上の座
標がそれぞれ(x1 ,y1 ),(x2 ,y2 ),‥‥,
(xn ,yn )であるウエハマークに対して所定の基準
位置への位置合わせ(アライメント)を行う。そして、
そのときのステージ上の座標系(X,Y)での実際の座
標値(XM1 ,YM1 ),(XM2 ,YM2 ),‥‥,
(XMn ,YMn )を計測する。
【0008】また、選び出されたウエハマークの設計上
の配列座標(xi ,yi )(i=1,‥‥,n)を上述
の一次変換モデルに代入して得られる計算上の配列座標
(X i ,Yi )とアライメント時の計測された座標(X
i ,YMi )との差分(△x,△y)をアライメント
誤差と考える。また、アライメント誤差のx成分及びy
成分の自乗和、即ち次式のように差分(Xi −XMi
2 のiに関する積算値と、差分(Yi −YMi 2 のi
に関する積算値との和で表される量が残留誤差成分であ
る。
【0009】
【数2】
【0010】そして、その残留誤差成分を6個の変換パ
ラメータa〜fで順次偏微分し、その値が0となるよう
な方程式をたてて、それら6個の連立方程式を解けば6
個の変換パラメータa〜fが求められる。このように最
小自乗法により、(数1)の6個の変換パラメータa〜
fを求める計算をEGA計算と呼ぶ。これ以降は、変換
パラメータa〜fを係数とした一次変換式を用いて計算
した配列座標に基づいて、ウエハの各ショット領域の位
置合わせを行うことができる。あるいは、一次変換式で
は近似精度が良好でない場合には、例えば2次以上の高
次式を用いてウエハの位置合わせを行うようにしてもよ
い。
【0011】上記の如き従来のEGA方式のアライメン
ト方法においては、複数のサンプルショットの中に、ア
ライメント誤差から線形成分を差し引いて得られる非線
形成分が他のサンプルショットに比べて特に大きい所謂
跳びショットが含まれている場合があった。このような
跳びショットは、ウエハ上のそのサンプルショットに属
するウエハマークの崩れ等に起因する計測エラー、又は
ウエハ上の局所的な非線形歪み、あるいは第1層目のレ
チクルパターンをウエハ上に転写するときのウエハステ
ージの位置決め誤差等により発生するものであるため、
他のショット領域の配列座標を算出する場合にはそのよ
うな跳びショットのアライメントデータ(計測された座
標値)は除外(リジェクト)することが望ましい。
【0012】そのため、従来は次の〜のようにして
跳びショットを検出し、検出された跳びショットを排除
(リジェクト)してEGA方式のアライメントを行って
いた。 アライメント誤差が所定の基準値以上となるショット
領域を跳びショットとする。例えば図6(a)は、露光
対象とするウエハ41上に分布するサンプルショットの
アライメント誤差の一例を誇張して示し、この図6
(a)において、ウエハ41上の座標系(x,y)上
で、サンプルショットを含む各ショット領域の設計上の
配列座標が定められている。これに対して、ウエハ41
が載置されるウエハステージの座標系であるステージ座
標系(X,Y)上で、8個のサンプルショットSB1
SB8 の座標値(正確にはウエハマークの座標値)が計
測される。
【0013】そして、8個のサンプルショットSB1
SB8 のアライメント誤差がそれぞれベクトルVB1
VB8 で表されている。例えばベクトルVB1 の起点
は、サンプルショットSB1 のステージ座標系(X,
Y)上での設計上の中心座標を表し、ベクトルVB1
終点は、サンプルショットSB1 のステージ座標系
(X,Y)上での計測された中心座標を表す。この場合
のステージ座標系(X,Y)での設計上の中心座標と
は、(数1)に6個のパラメータa〜fの概算値と、ウ
エハ上の座標系での設計値とを代入することにより算出
される。また、6個のパラメータa〜fの概算値とは、
例えば、上述の6個のパラメータを線形伸縮を等方的と
みなし(Rx=Ry)、直交度誤差wを0とみなして、
ウエハ41上の2つの2次元のアライメントマークの位
置をステージ座標系(X,Y)上で計測するという所謂
グローバル・アライメントにより求められる。
【0014】図6(b)は、図6(a)の8個のサンプ
ルショットSB1 〜SB8 のアライメント誤差のベクト
ルの絶対値|VB1|〜|VB8|を示し、この絶対値が所
定の基準値VB以上となるサンプルショット、即ち2番
目のサンプルショットSB2が排除される。 EGA計算を行うことにより、アライメント誤差を線
形成分と非線形成分とに分けて、非線形成分が所定の基
準値以上となるサンプルショットを排除する。
【0015】図7(a)は、ウエハ41上の8個のサン
プルショットSB1 〜SB8 のアライメント誤差のベク
トルVB1 〜VB8 の別の例を示し、図7(b)は、そ
れらサンプルショットSB1 〜SB8 毎のベクトルVB
1 〜VB8 の絶対値(アライメント誤差の絶対値)を示
す。この場合、各サンプルショットのウエハ41上の座
標系での設計上の配列座標値、及びステージ座標系での
計測された座標値に対して、EGA計算により(数1)
を最小自乗法的に満たす6個の変換パラメータa〜fの
値を求め、これら6個の変換パラメータa〜fと、設計
上の配列座標値とを(数1)に代入して、各サンプルシ
ョットSB1 〜SB8 のステージ座標系での線形誤差を
除いた計算上の配列座標値を算出する。最初の計算上の
配列座標から、その線形誤差を除いた計算上の配列座標
値までのベクトルが、アライメント誤差の線形成分のベ
クトルである。
【0016】そして、図7(a)のアライメント誤差の
ベクトルから線形成分のベクトルを差し引くと、図8
(a)に示すように、サンプルショットSB1 〜SB8
毎にそれぞれ非線形成分のベクトルVBN1 〜VBN8
が得られる。図8(b)は、サンプルショットSB1
SB8 毎のアライメント誤差の非線形成分のベクトルの
絶対値|VBN1|〜|VBN8|を示し、この非線形成分
の絶対値が所定の基準値より大きいサンプルショット、
例えば8番目のサンプルショットSB8 が排除される。
【0017】ウエハ上のサンプルショット毎にアライ
メント誤差のベクトルの絶対値の標準偏差を計算し、ア
ライメント誤差のベクトルの絶対値がその標準偏差の所
定倍以上となるサンプルショットを排除する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の技術
のうちで、のようにアライメント誤差のベクトルの絶
対値が所定の基準値以上となるサンプルショットを排除
する方法では、例えば図6(a)の場合を例に取ると、
全体から見ると方向のバランスが悪いベクトルVB8
も、絶対値が小さいために排除されないという不都合が
ある。また、ウエハ41全体の回転、直交度、又は線形
伸縮(スケーリング)が特に大きい場合は、その所定の
基準値(図6(b)の基準値VBに対応する値)をかな
り大きくしない限り、殆どのサンプルショットが排除の
対象となり、高精度な位置合わせができなくなる。ま
た、排除されるアライメント誤差のベクトルの方向によ
っては、逆に非線形成分が強調されるなど、排除すべき
サンプルショットを間違える場合もあった。
【0019】次に、のようにEGA計算を行って線形
成分の補正を行い、得られた非線形成分の絶対値を所定
の基準値と比較する方法では、の場合のように排除す
べきサンプルショットを間違える確率はかなり減少す
る。しかしながら、の方法で計算される線形成分は、
本来排除されるべき跳びショットの座標値を用いて計算
されているため、正確な線形成分が得られていないとみ
なされる。従って、最終的に得られるアライメント誤差
の非線形成分の絶対値(図8(b)の分布に相当するも
の)の値も不正確となり、例えば所定の基準値の近傍で
は排除すべきサンプルショットを間違える恐れがある。
【0020】また、のようにアライメント誤差の絶対
値の標準偏差に基づいて、排除の基準値を統計学的に変
動値とした場合にも、線形成分を差し引いていないため
に、の場合と同様に排除すべきサンプルショットを間
違える場合がある。更に、の方法をの方法と組み合
わせることも考えられるが、これでも計算の根拠とし
て、排除されるべきサンプルショットのアライメント誤
差が含まれているために、例えばその基準値の近傍で排
除すべきサンプルショットを間違える恐れがあるのは
の方法と同じである。
【0021】本発明は斯かる点に鑑み、処理対象とする
ウエハ上のサンプルショットの位置を予め実際に計測し
て得られた結果に基づいて、統計処理により変換パラメ
ータを求め、この変換パラメータを用いて算出された計
算上の配列座標に基づいてウエハ上の各ショット領域の
位置合わせを行う位置合わせ方法において、サンプルシ
ョット中のアライメント誤差の非線形成分の大きい跳び
ショットを正確に排除して、高精度に位置合わせするこ
とを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明による位置合わせ
方法は、例えば図1〜図3に示すように、基板(4)上
に設定された第1の座標系(x,y)上の配列座標に基
づいて基板(4)上に配列された複数の被加工領域(E
1 〜ESM)の各々を、その基板の移動位置を規定する
第2の座標系(X,Y)内の所定の加工位置に対して位
置合わせする方法において、複数の被加工領域(ES1,
ESM)のうち、予め選択されたN個(Nは6以上の整
数)のサンプル領域(SA1 〜SAN)の第2の座標系
(X,Y)上での座標位置を計測する第1工程(ステッ
プ110)と、この第1工程で計測されたN個のサンプ
ル領域(SA1 〜SAN)の座標位置データから、m番目
(mの初期値は1)のサンプル領域を除いた(N−1)
個の座標位置データを統計処理し、それぞれの座標位置
データの非線形誤差成分、及びこれら(N−1)個の非
線形誤差成分のばらつき(最悪値、又は標準偏差の3倍
等)D(m,N−1)を求める第2工程(ステップ11
4〜117)と、この第2工程で求められた非線形誤差
成分の最も大きなサンプル領域を除いて(N−2)個の
サンプル領域を求める第3工程(ステップ118)と、
を有する。
【0023】更に本発明は、その第3工程で求められた
(N−2)個のサンプル領域について、残されたサンプ
ル領域の個数が所定の下限値Nmin に達するまでその第
2工程、及び第3工程を繰り返して、それぞれ非線形誤
差成分のばらつきD(m,n)(nは(N−2)からN
min までの整数)を求めた後、このばらつきD(m,
n)の平均値T(m)を求める第4工程(ステップ11
4〜120,124)と、そのmの値を1ずつNまで増
加させながらそれぞれその第2工程から第4工程までを
繰り返して、非線形誤差成分のばらつきD(m,n)、
及びこのばらつきD(m,n)の平均値T(m)を求め
る第5工程(ステップ114〜124)と、それら第4
工程及び第5工程で求められたN個の平均値T(m)の
中で、最も小さい平均値を与えるmの値をMとして、そ
の非線形誤差成分のばらつきD(M,n)が所定の上限
値Dmax 以下となるときに残されているn個のサンプル
領域を求める第6工程(ステップ125,126)と、
を有し、この第6工程で残されたn個のサンプル領域の
その第1工程で計測された座標位置データを統計処理し
て、基板(4)上の複数の被加工領域(ES1 〜ESM)
の各々の第2の座標系(X,Y)上の座標位置を算出す
る(ステップ127)ものである。
【0024】
【作用】斯かる本発明は、従来の例えば半導体素子の製
造プロセスにおける跳びショットの発生確率が、通常は
1ウエハ当たり多くても2個以下であることに着目して
なされたものである。そして、基板(4)上の複数の被
加工領域からN個のサンプル領域(サンプルショットS
1 〜SAN)を選択し、先ず最初の第2工程において、
1番目のサンプル領域の座標位置データを除去して、残
された(N−1)個の座標位置データの非線形誤差成
分、及びこのばらつきD(1,N−1)を求める。
【0025】その後、残されたサンプル領域の個数がN
min になるまで、順次2個目、3個目、…のサンプル領
域を除去する際には、それぞれ残されたサンプル領域の
中で非線形誤差成分が最悪値になっているものを除去し
て、非線形誤差成分のばらつきD(1,n)(n=N−
2,N−1,…,1)を求め、これらの(N−2)個の
ばらつきの平均値T(1)も求める。そのNmin の値
は、第1の座標系(x,y)から第2の座標系(X,
Y)への変換関数のパラメータの個数に応じて定まる値
であり、(数1)のように6個のパラメータを使用する
場合には、サンプル領域の個数が3個(座標データで6
個)になると非線形誤差成分は0になるため、Nmin
値は4である。
【0026】次に、再びN個のサンプル領域の座標位置
データを揃えて第2工程に移行して、今度は2番目のサ
ンプル領域の座標位置データを除去して、残された(N
−1)個の座標位置データの非線形誤差成分、及びこの
ばらつきD(2,N−1)を求める。その後、非線形誤
差成分が最悪値になっているものを選択するようにし
て、残されたサンプル領域の個数がNmin になるまで、
順次2個目、3個目、…のサンプル領域を除去して、非
線形誤差成分のばらつきD(2,n)を求め、これら
(N−2)個のばらつきの平均値T(2)も求める。以
下、同様に3番目のサンプル領域〜N番目のサンプル領
域を除去して同じ動作を繰り返して、非線形誤差成分、
このばらつきD(m,n)、及びこられの平均値T
(m)を求めると、N通りの組合せが得られる。
【0027】そして、本発明では、平均値T(m)(m
=1〜N)が最も小さくなるときの変数mの値をMとし
て、最初にN個のサンプル領域からM番目のサンプル領
域を除去したときに次第に除去されたサンプル領域の組
合せ(これをM群とする)を跳びショットとして除去す
る対象とする。この場合、その平均値T(m)は、N個
のサンプル領域から2個のサンプル領域を除去した後の
(N−2)個の非線形誤差成分のばらつきの平均値であ
るため、跳びショットが2個である場合には、これら2
個の跳びショットが除かれているときに平均値T(m)
は最小となる。従って、本発明によれば、特に跳びショ
ットが2個までの場合には正確に跳びショットを除去で
きる。また、そのM群の中でばらつきD(M,n)が所
定の上限値Dmax 以下になるときには、残されているサ
ンプル領域の非線形誤差成分の値は小さいため、跳びシ
ョットは除去されているとみなせる。
【0028】
【実施例】以下、本発明による位置合わせ方法の一実施
例につき図面を参照して説明する。図2は、本実施例の
位置合わせ方法が適用される投影露光装置を示し、この
図2において、照明光学系1からの露光用の照明光IL
はレチクル2上のパターンを均一な照度分布で照明し、
そのパターンの投影光学系3を介した縮小像は、フォト
レジストが塗布されたウエハ4上の各ショット領域に露
光される。ここでは、投影光学系3の光軸AXに平行に
Z軸を取り、Z軸に垂直な平面内で図2の紙面に平行に
X軸を取り、図2の紙面に垂直にY軸を取る。
【0029】ウエハ4はウエハホルダ5を介してウエハ
ステージ6上に保持され、ウエハステージ6は、X方向
及びY方向にウエハ4の位置決めを行うXYステージ、
Z方向にウエハ4を移動させるZステージ、回転を行う
θステージ、並びにウエハ4の傾斜角の補正を行うレベ
リングステージ等から構成されている。また、ウエハス
テージ6の上面に固定された2軸用の移動鏡7(図2で
はX軸用のみが示されている)により外部の2軸レーザ
干渉計8からのレーザビームが反射され、レーザ干渉計
8によりウエハステージ6のX座標、及びY座標が常時
計測されている。このようにレーザ干渉計8により計測
される座標(X,Y)に基づいて定まる座標系を、ステ
ージ座標系、又は静止座標系と呼ぶ。計測された座標
(X,Y)は装置全体の動作を統轄する主制御系9に供
給され、その計測された座標に基づいて主制御系9は、
ウエハステージ駆動系10を介してウエハステージ6の
位置決め動作を制御する。
【0030】一般に、半導体デバイス等は、レチクルの
パターンをウエハ上の各ショット領域に投影露光して現
像等を行うという工程を、10回〜20回繰り返すこと
で製造されるため、これから露光するレチクル2のパタ
ーンとそれまでの工程でウエハ4の各ショット領域に形
成されている回路パターンとの位置合わせを正確に行う
必要がある。このため、図2の投影露光装置には、ウエ
ハ4上の各ショット領域に付設されたウエハマークの座
標を検出するための、オフ・アクシス方式で且つ撮像方
式のアライメント系11、及びTTL(スルー・ザ・レ
ンズ)方式で、且つレーザ・ステップ・アライメント方
式(LSA方式)のアライメント系15が設けられてい
る。なお、アライメント系15としては、撮像方式、又
は所謂2光束干渉方式等も使用できるが、本実施例では
一例としてLSA方式を用いている。同様に、アライメ
ント系11としては、LSA方式等も使用できる。
【0031】この場合、アライメント系11中にはX
軸、及びY軸用の撮像素子が組み込まれ、それら2個の
撮像素子から撮像信号処理系14に対して、それぞれウ
エハマークを撮像して得られた撮像信号が供給される。
撮像信号処理系14にはレーザ干渉計8で計測される座
標(X,Y)も供給されており、撮像信号処理系14
は、例えば検出対象のX軸用のウエハマークの像が所定
の指標マークに合致しているときのX座標(Y軸用のウ
エハマークの場合にはY座標)を検出して主制御系9に
供給する。これにより、主制御系9は、ウエハ4の計測
対象のショット領域に付設されたウエハマークの座標
(X,Y)を認識できる。
【0032】一方、TTL方式のアライメント系15か
ら射出される検出用のレーザビームは、光路折り曲げ用
のミラー16を経て投影光学系3に入射し、投影光学系
3を通過したレーザビームは、図3(b)に示すよう
に、Y方向に長いスリット状の光スポット17としてウ
エハ4上に集光される。図2のウエハステージ6を駆動
して、光スポット17に対してウエハ4上の検出対象の
X軸用のウエハマークMxi をX方向に横切るように移
動させる。ウエハマークMxi は、それぞれY方向に所
定ピッチで配列されたドット列よりなるパターンをX方
向に複数列連ねたものであり、ウエハマークMxi が光
スポット17を横切るときに所定の方向に回折光が射出
されることから、ウエハマークMxi のX座標が検出さ
れる。
【0033】図2に戻り、ウエハ4上の光スポット17
のウエハマークによる回折光は、投影光学系3及びミラ
ー16を経てアライメント系15に戻り、アライメント
系15からアライメント信号処理系18に対して、その
回折光を光電変換して得られるアライメント信号が供給
される。アライメント信号処理系18にはレーザ干渉計
8で計測される座標(X,Y)も供給されており、アラ
イメント信号処理系18は、光スポット17がX軸用の
ウエハマークの中心位置にあるときのX座標を検出して
主制御系8に供給する。また、Y軸用のアライメント系
(不図示)も設けられており、そのアライメント系、及
びアライメント信号処理系18によりY軸用のウエハマ
ークに対応するY座標が検出され、このY座標も主制御
系9に供給されている。
【0034】基本的な動作としては、先ずウエハ4がウ
エハホルダ5上にロードされると、主制御系9はウエハ
ステージ駆動系10、及びウエハステージ6を介してウ
エハ4をXY平面内で移動させることにより、ウエハ4
上のサンプルショットに付設されたウエハマークをアラ
イメント系15(又はY軸用のアライメント光学系)か
ら光スポットが照射される位置の近傍に設定する。この
場合のウエハ4の位置決め(粗いアライメント)は、例
えばウエハ4上の座標系上で規定されている各ショット
領域の座標に基づいて行われる。その後、ウエハ4をX
方向、又はY方向に移動させることにより、アライメン
ト信号処理系18により当該ウエハマークの座標が高精
度に計測される。主制御系9では、そのように計測され
た各サンプルショットのウエハマークの座標を用いて後
述のようにウエハ4上の全てのショット領域のステージ
座標系(X,Y)での配列座標を算出し、この算出結果
に基づいてステップ・アンド・リピート方式で各ショッ
ト領域にレチクル2のパターン像を露光させる。なお、
アライメント系としては、オフ・アクシス方式のアライ
メント系11を使用してもよい。
【0035】次に、本実施例におけるアライメント方法
(位置合わせ方法)につき詳細に説明する。 (A)基本的なアライメント方法 図3(a)は本例のウエハ4のショット配列の一例を示
し、この図3(a)において、ウエハ4上にM個(図3
(a)ではM=68)のショット領域ES1 〜ESM
配列され、各ショット領域ESj(j=1〜M)にはそれ
ぞれ回路パターンが形成され、且つX軸用のウエハマー
クMxj 、及びY軸用のウエハマークMyj が付設され
ている。この場合、ウエハ4上に設定された試料座標系
(x,y)上で各ウエハマークMxj の中心のx座標x
j 、及びY軸用の各ウエハマークMyj のy座標y
j が、設計座標として予め図1の主制御系9の記憶装置
に記憶されている。以下では、ウエハマークMxj の中
心のx座標、及びウエハマークMyj の中心のy座標
をショット領域ESj の中心の試料座標系でのx座標、
及びy座標とみなし、ウエハマークの座標をショット領
域の座標とみなす。なお、実際にはウエハマークの中心
座標と対応するショット領域の中心座標との間には所定
のオフセットがあるが、ここでは簡単のためそのオフセ
ットは無視する。
【0036】このとき、6個の変換パラメータa〜fを
用いて、(数1)の変換式により試料座標系(x,y)
からステージ座標系(X,Y)への変換関係を定義す
る。そして、それら6個の変換パラメータの値を決定す
るために、それらM個のショット領域の中から選ばれた
N個(4≦N≦M)のショット領域、即ちN個のサンプ
ルショットSA1 〜SAN について、図1のアライメン
ト系15を用いてそれぞれに付設されたX軸用のウエハ
マークのX座標XMi 、及びY軸用のウエハマークのY
座標YMi(i=1〜N)を計測する。このように計測さ
れた座標(XMi,YMi)から設計上の配列座標
(xi ,yi)を差し引いて得られるベクトル(Δxi
Δxi)がアライメント誤差のベクトルである。
【0037】次に、各サンプルショットSAi の設計上
の配列座標(xi ,yi)を(数1)の座標(x,y)と
して代入することにより、各サンプルショットのステー
ジ座標系(X,Y)での計算上の配列座標(Xi ,Yi)
を6個の変換パラメータ、及び設計上の配列座標の関数
として表す。そして、(数2)で表されている、N個の
サンプルショットのアライメント誤差の自乗和、即ち残
留誤差成分が最小になるように、EGA計算により6個
の変換パラメータの値を決定する。
【0038】その後、決定された6個の変換パラメー
タ、及び各サンプルショットSAi の設計上の配列座標
(xi ,yi)を(数1)に代入することにより、各サン
プルショットSAi の最終的な計算上の配列座標
(Xi ,Yi)を求める。このときの、計算上の配列座標
(Xi ,Yi)から設計上の配列座標(xi ,yi)を差し
引いて得られるベクトルが線形誤差成分のベクトルであ
り、計測された座標(XMi ,YMi)からその計算上の
配列座標(Xi ,Yi)を差し引いて得られるベクトルが
非線形誤差成分のベクトルである。そして、本例では、
後述のように非線形誤差成分のベクトルの絶対値が大き
いサンプルショットについては、跳びショットとみなし
て除外し、残されたサンプルショットについて計測され
た配列座標に基づいてEGA計算により6個の変換パラ
メータを定める。その後、(数1)を用いてウエハ上の
全ショット領域の配列座標を算出し、この配列座標に従
ってウエハの各ショット領域を順次露光位置に位置決め
して露光を行う。以下でその跳びショットの除去方法の
具体例について説明する。
【0039】(B)跳びショットの除去方法 図1のフローチャートを参照して、本例における跳びシ
ョットの除去方法につき説明する。この場合、一例とし
て、ウエハ4上のショット配列を図4(a)の配列であ
るとみなし、それらショット領域中から選択された10
個のショット領域をサンプルショットSA1 〜SA10
する。即ち、サンプルショットの個数Nは10である。
また、以下の例ではサンプルショットの個数Nは6以上
である。
【0040】先ず、図1のステップ110において、N
個(N=10)のサンプルショットSA1 〜SAN につ
いて、ステージ座標系(X,Y)での座標値を計測し、
ステップ111において、N個の計測された座標値(ア
ライメントデータ)(XMi,YMi)を用いてEGA計
算により(数1)の6個の変換パラメータの値を決定す
る。
【0041】その後、ステップ112において、決定さ
れた変換パラメータを(数1)に代入して求めた各サン
プルショットの計算上の配列座標(Xi ,Yi)(i=1
〜N)から設計上の配列座標(xi ,yi)を差し引い
て、アライメント誤差の線形成分(線形誤差成分)を求
める。そして、計測された座標値(アライメントデー
タ)(XMi ,YMi)から計算上の配列座標(Xi ,Y
i)を差し引いて、アライメント誤差の非線形成分(非線
形誤差成分)のベクトル(XMi −Xi ,YMi −Yi)
を求める。これらN個の非線形成分のベクトルの絶対値
の最悪値(最大値)、又はそれらN個の非線形成分のベ
クトルの絶対値の標準偏差の3倍(これをNLE(3
σ)とする)を求め、その最悪値、又はNLE(3σ)
を非線形成分を示す関数R(N)とする。
【0042】次に、図4(a)のN個のサンプルショッ
トから順次1つずつサンプルショットを除去していく
が、その準備としてステップ113において、初期化の
ために変数mを1、変数nを(N−1)、評価関数D
(N,N)を次のようにおく。
【0043】
【数3】D(N,N)=R(N)/(N−3)1/2 この場合、変数mはN個のサンプルショットから最初に
除去するサンプルショットの順番を示し、変数nは残さ
れたサンプルショットの個数を示す。例えば、変数mが
1であると、図4(b)に示すように1番目のサンプル
ショットSA1の計測データ(アライメントデータ)を
除去することを意味している。次にステップ114にお
いて、m番目のサンプルショットを除去した残りのn個
のサンプルショットのアライメントデータを用いて、E
GA計算によって(数1)の6個の変換パラメータの値
を決定する。そして、ステップ115において、n個の
アライメントデータの設計値からのずれ(アライメント
誤差)をそれぞれ線形成分と非線形成分とに分離し、ス
テップ116において、n個の非線形成分のベクトルの
絶対値の最悪値、又は標準偏差の3倍であるNLE(3
σ)を関数R(n)とする。
【0044】次に、ステップ117において、関数R
(n)を次式に代入してアライメント誤差の非線形成分
(非線形誤差成分)のばらつきの評価関数D(m,n)
を求める。なお、評価関数D(m,n)としては、その
他に例えばR(n)/(n−3)も使用できる。
【0045】
【数4】D(m,n)=R(n)/(n−3)1/2 その後、ステップ115で求めたn個の非線形成分のベ
クトルの内で最も絶対値の大きい、即ち非線形成分が最
悪値となるサンプルショットのアライメントデータを除
去してから(ステップ118)、残りのサンプルショッ
トの個数nを(n−1)に設定する(ステップ11
9)。そして、ステップ120で残りのサンプルショッ
トの個数nが4以上であるかどうかを判定し、その個数
nが4以上であるときにはステップ114〜118を実
行して、先ほどより1個少ないサンプルショットについ
てEGA計算を行って、アライメント誤差の線形成分と
非線形成分とを求め、非線形成分のばらつきの評価関数
D(m,n)を求めた後、非線形成分が最悪値となるサ
ンプルショットを除去する。
【0046】これを繰り返すことにより、mが1の場合
には、非線形成分のばらつきの評価関数D(1,N−
1),D(1,N−2),D(1,N−3),…,D
(1,4)が求められて記憶される。また、図4(c)
に示すように、例えばサンプルショットSA1 →SA3
→SA10→SA6 →SA4 の順にサンプルショットが除
去されるものとすると、このように除去されるサンプル
ショットの順番も記憶される。
【0047】そして、ステップ120でサンプルショッ
トの個数nが3になると、ステップ121に移行して、
最初に除去するサンプルショットの順序mがNに達した
かどうかが調べられる。順序mがNに達していないとき
には、その順序mを(m+1)として(ステップ12
2)、残されるサンプルショットの個数nの値を(N−
1)に戻した後(ステップ123)、その状態を初期状
態として再びステップ114〜120の動作を繰り返
す。これにより、非線形成分のばらつきの評価関数D
(2,N−1),D(2,N−2),…,D(2,4)
が求められる。更に、除去されるサンプルショットの順
序も記憶される。
【0048】更に、最初に除去するサンプルショットの
順序mの値がNになるまでステップ114〜123を繰
り返すことにより、N通りの非線形成分のばらつきの評
価関数D(m,n)(m=1〜N,n=(N−1)〜
4)、及びそのときに除去されるサンプルショットの順
序が求められる。そして、ステップ121で順序mがサ
ンプルショットの個数Nに達したときに、ステップ12
4に移行して、N通りの評価関数D(m,n)につい
て、変数nの値が(N−2)から4までの平均値T
(m)を求める。即ち、和記号Σが変数nについての
(N−2)から4までの(N−5)個の和を表すものと
して、次のようになる。
【0049】
【数5】T(m)=ΣD(m,n)/(N−5) その後、これらN個の平均値T(m)(m=1〜N)を
比較して、平均値T(m)が最小値となるときのmの値
Mを求める。このように最初にM番目のサンプルショッ
トを除去するときに、順次除去されるサンプルショット
の組合せを「M群のサンプルショット」と呼ぶ。本実施
例では、次のステップ125において、そのM群のサン
プルショット中で、評価関数D(M,n)が平均値T
(M)に所定のばらつきを加算して得た値より小さくな
るときに除去されているサンプルショットを跳びショッ
トとする。即ち、評価関数D(M,n)が次式を初めて
満たすときのnの値n0 を求める。
【0050】
【数6】 T(M){1+1/(n−3)1/2 }≧D(M,n) その後、ステップ126で、そのM群中で、最初に除去
されるM番目のサンプルショットから(N−n0 )番目
に除去されるサンプルショットまでのアライメントデー
タを、跳びショットのデータとして除去する。そして、
ステップ127で、残されたn0 個のサンプルショット
のアライメントデータを用いて、EGA計算で(数1)
の6個の変換パラメータの値を決定し、これら変換パラ
メータとウエハ4上の各ショット領域ES1 〜ESM
設計上の配列座標とを(数1)に代入して、各ショット
領域のステージ座標系(X,Y)での計算上の配列座標
を求め、これら計算上の配列座標に基づいて各ショット
領域の位置決めを行ってそれぞれレチクル2のパターン
像を露光する。その後、ステップ128に移行して例え
ば次のウエハへの露光を行う。
【0051】ここで、(数4)で表される評価関数D
(m,n)、(数5)の平均値T(m)、及び(数6)
に現れる閾値T(M){1+1/(n−3)1/2 につき
説明する。一般に、ステップ110で計測された配列座
標のデータ(アライメントデータ)の設計上の位置から
のずれ(アライメント誤差)は、各サンプルショットに
付設されたウエハマークの配列誤差、アライメント系に
おける計測誤差、ステージ位置ずれ誤差、及びデバイス
によるプロセス誤差からなり、これらの誤差は(数1)
と設計上の位置との誤差である線形誤差成分的な誤差、
又はそれ以外の非線形誤差成分的な誤差の何れかであ
る。しかしながら、EGA計算、即ち最小自乗法による
計算により線形誤差成分は取り除かれるので、ここでは
非線形誤差に着目する。
【0052】非線形誤差はガウス分布的誤差であれば線
形誤差決定時への影響は小さいが、それ以上に大きい跳
びショット的な誤差は線形誤差決定時に大きな影響を及
ぼす。そのため、ガウス分布と考えられる誤差以外の跳
びショットを判別して除去することが必要となる。最小
自乗近似計算では、残されたサンプルショットの個数が
3個(n=3)のときに非線形誤差が0となるので、算
出された非線形誤差にはサンプルショットの個数nに関
して(n−3)1/2 に比例する信頼性があることにな
る。そこで、本実施例ではステップ117において、非
線形誤差成分の最悪値、又は標準偏差の3倍(3σ)で
ある関数R(n)に、残されたサンプルショットの個数
nに応じて1/(n−3)1/2 を乗じてやることで、サ
ンプルショットの個数nに依らずに非線形誤差成分のば
らつきを表す評価関数D(M,n)を求めている。従っ
て、その評価関数D(m,n)はサンプルショットの個
数nに関係なく、非線形誤差成分のばらつきの大きさを
表している。但し、ばらつきの分布がガウス分布でない
場合、例えば1/(n−3)にほぼ比例した信頼性とな
ることもあり、このときには1/(n−3)を用いても
よい。
【0053】そして、跳びショットの個数は2個以下で
あると仮定して、ステップ124において、サンプルシ
ョットの個数nについて4〜(N−2)までの評価関数
D(m,n)を平均化した平均値T(m)を求めてい
る。この平均値T(m)は、ガウス分布の非線形誤差成
分のばらつきをサンプルショットの個数nに関して規格
化した定数と考えられる。従って、平均値T(m)が最
小になるときには(m=M)、既に2個の跳びショット
が除去されたと考えられるため、そのM群に跳びショッ
トが含まれている確率が最も高い。そのM群中から跳び
ショットを特定するために、ステップ125において、
M群の評価関数D(M,n)を(数6)のように比較し
ている。
【0054】図5(a)は、図4(a)の10個のサン
プルショットに対して求められたM群の評価関数D
(M,n)を、残されたサンプルショットの個数nに関
して矢印でプロットしたものである。図5(a)より、
評価関数D(M,n)を単に平均値T(M)と比較する
と、跳びショット以外のサンプルショットを跳びショッ
トとみなす確率が高くなる。そこで、サンプルショット
の個数nが大きいと、評価関数D(M,n)の信頼性が
高いことに鑑みて、図5中で点線21で表される閾値T
(M){1+1/(n−3)1/2 }によって、その閾値
に非線形誤差成分のばらつきを含め、評価関数D(M,
n)がその点線21以下になったときに、ガウス分布以
上にばらつきの大きい跳びショットが除去されたものと
みなしている。図5(a)の例では、残されたサンプル
ショットの個数nが8のときに、評価関数D(M,n)
が点線21以下になっているため、残されるサンプルシ
ョットの個数は8個、即ち跳びショットは2個である。
【0055】次に、図5(b)は、ガウス分布に従う非
線形成分とばらつきを含めた範囲外にサンプルショット
SA3 及びSA10があることを示し、図5(b)の横軸
は各サンプルショットのX方向の非線形誤差成分NLE
(X)、縦軸はその非線形誤差成分NLE(X)での存
在確率fである。そして、曲線22がガウス分布を示
し、平均値T(M)及び−T(M)を中心とする曲線2
3及び24がそれぞれサンプルショットの個数に応じた
ばらつきを考慮した存在確率を表す。サンプルショット
SA3 及びSA10の非線形誤差成分NLE(X)は、曲
線23及び24の外側にあるため、跳びショットとして
除去される。
【0056】また、図5(a)はM群の評価関数D
(M,n)を表すが、mの値が1からNまで変化する毎
にそれぞれ図5(a)と同様のグラフが存在し、その中
で平均値T(m)が最小となるグラフが図5(a)であ
る。なお、上述実施例では図1のフローチャートで示す
ように、最初にm番目のサンプルショットを除去した
後、次第に非線形誤差成分の大きなサンプルショットを
除去してそれぞれEGA計算を繰り返して評価関数D
(m,n)を求めている。これに関して、その実施例の
方法の代わりに、最初にm番目のサンプルショットを除
去して(数1)の変換パラメータを算出した後、後は非
線形誤差成分の大きな順に跳びショットとして除去する
方法も考えられる。この方法は計算量が少なくなるとい
う利点があるが、本実施例の方がより正確に跳びショッ
トを検出できる。
【0057】また、上述実施例では、アライメント系と
してTTL方式又はオフ・アクシス方式のアライメント
系が使用されているが、その代わりにTTR(スルー・
ザ・レチクル)方式のアライメント系を使用してもよい
ことは言うまでもない。また、上述実施例では、各サン
プルショットにX軸及びY軸のウエハマークが各1個ず
つ付設されているが、各サンプルショットに3個以上の
ウエハマークが付設されていてもよい。また、必ずしも
各サンプルショット中の全部のウエハマークの座標をそ
れぞれ計測する必要はない。
【0058】また、上述実施例は露光装置でウエハのア
ライメントを行う場合に本発明を適用したものである
が、本発明は例えば露光装置による所謂バーニア評価時
にも適用できる。このバーニア評価とは、ウエハ上の多
数のショット領域上に先ずそれぞれ第1のの計測用マー
クを露光した後、2回目の露光によりその第1の計測用
マークの上に重ねて第2の計測用マークを露光し、現像
後にウエハ上の選択されたショット領域(サンプルショ
ット)上で第1の計測マークと第2の計測用マークとの
ずれ量を計測し、このずれ量からショット領域の配列の
規則性(レジストレーション)等の特性を評価する方法
である。この場合にも、最初に選択されたサンプルショ
ットの計測結果に基づいて、本発明を適用して非線形成
分の大きなサンプルショットを除外することにより、よ
り正確に各種特性の評価を行うことができる。
【0059】このように、本発明は上述実施例に限定さ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取
り得る。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、最初にm番目のサンプ
ル領域(サンプルショット)をを除去した後、次第に非
線形誤差成分の大きなサンプル領域を除去してそれぞれ
非線形誤差成分を求めているため、正確に跳びショット
を除去できる利点がある。従って、例えばEGA方式で
アライメントを行う際の線形誤差成分の算出を高精度に
実行でき、アライメント精度が向上する。
【0061】また、本発明は(N−2)個のサンプル領
域までのばらつきD(m,n)の平均値を求めているた
め、特に跳びショットが2個以下の場合に有効である。
しかしながら、跳びショットが例えば3個の場合には、
サンプルショットが(N−2)個になるまで順次除去す
るサンプル領域の組合せを変えていく方法をとれば、組
合せの個数はN・(N−1)個と多くなるものの、跳び
ショットの正確な除去が同様に可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による位置合わせ方法の一実施例を示す
フローチャートである。
【図2】実施例の位置合わせ方法が適用される投影露光
装置を示す構成図である。
【図3】(a)は実施例で露光対象とされるウエハ上の
サンプルショットの配列例を示す平面図、(b)はウエ
ハマークの検出方法の説明図である。
【図4】実施例で跳びショットを含むサンプルショット
の配列の一例を示す図である。
【図5】(a)は図4のショット配列におけるサンプル
ショットの個数nに対する非線形誤差成分のばらつきの
評価関数D(M,n)の関係を示す図、(b)は非線形
誤差成分のX成分に対するサンプルショットの存在確率
を示す図である。
【図6】従来の跳びショットの排除方法の一例の説明図
である。
【図7】従来の跳びショットの排除方法の他の例が適用
されるウエハ上のサンプルショットのアライメント誤差
を示す図である。
【図8】従来の跳びショットの排除方法の他の例を図1
0のウエハに適用した場合の説明図である。
【符号の説明】
2 レチクル 3 投影光学系 4 ウエハ 6 ウエハステージ 8 レーザ干渉計 9 主制御系 11 オフ・アクシス方式のアライメント系 14 撮像信号処理系 15 TTL方式のアライメント系 18 アライメント信号処理系 ES1 〜ESM ショット領域 SA1 〜SAN サンプルショット Mxi ,Myi ウエハマーク

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に設定された第1の座標系上の配
    列座標に基づいて前記基板上に配列された複数の被加工
    領域の各々を、前記基板の移動位置を規定する第2の座
    標系内の所定の加工位置に対して位置合わせする方法に
    おいて、 前記複数の被加工領域のうち、予め選択されたN個(N
    は6以上の整数)のサンプル領域の前記第2の座標系上
    での座標位置を計測する第1工程と;前記第1工程で計
    測された前記N個のサンプル領域の座標位置データか
    ら、m番目(mの初期値は1)のサンプル領域を除いた
    (N−1)個の座標位置データを統計処理し、それぞれ
    の座標位置データの非線形誤差成分、及び該(N−1)
    個の非線形誤差成分のばらつきD(m,N−1)を求め
    る第2工程と;該第2工程で求められた非線形誤差成分
    の最も大きなサンプル領域を除いて(N−2)個のサン
    プル領域を求める第3工程と;該第3工程で求められた
    (N−2)個のサンプル領域について、残されたサンプ
    ル領域の個数が所定の下限値Nmin に達するまで前記第
    2工程、及び第3工程を繰り返して、それぞれ非線形誤
    差成分のばらつきD(m,n)(nは(N−2)からN
    min までの整数)を求めた後、該ばらつきD(m,n)
    の平均値T(m)を求める第4工程と;前記mの値を1
    ずつNまで増加させながらそれぞれ前記第2工程から第
    4工程までを繰り返して、非線形誤差成分のばらつきD
    (m,n)、及び該ばらつきD(m,n)の平均値T
    (m)を求める第5工程と;前記第4工程及び第5工程
    で求められたN個の平均値T(m)の中で、最も小さい
    平均値を与えるmの値をMとして、前記非線形誤差成分
    のばらつきD(M,n)が所定の上限値Dmax 以下とな
    るときに残されているn個のサンプル領域を求める第6
    工程と;を有し、 該第6工程で残されたn個のサンプル領域の前記第1工
    程で計測された座標位置データを統計処理して、前記基
    板上の前記複数の被加工領域の各々の前記第2の座標系
    上の座標位置を算出することを特徴とする位置合わせ方
    法。
JP6252244A 1994-09-27 1994-10-18 位置合わせ方法 Withdrawn JPH08115869A (ja)

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