JPH08113818A - 溶融紡糸装置 - Google Patents

溶融紡糸装置

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Publication number
JPH08113818A
JPH08113818A JP27862194A JP27862194A JPH08113818A JP H08113818 A JPH08113818 A JP H08113818A JP 27862194 A JP27862194 A JP 27862194A JP 27862194 A JP27862194 A JP 27862194A JP H08113818 A JPH08113818 A JP H08113818A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
yarn
spinneret
spinnerets
temperature
spinning apparatus
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP27862194A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsuguo Fujiwara
嗣生 藤原
Kenji Iwashita
建二 岩下
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Filing date
Publication date
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Publication of JPH08113818A publication Critical patent/JPH08113818A/ja
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  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多コップの口金下雰囲気温度の均一化と分解
ガスの滞留防止などで、錘間の品質差を縮小するととも
に工程調子の向上を図る。 【構成】 長手方向に配した複数の紡糸口金2の下部に
紡出糸条Yの通路全体を取り囲む加熱装置6を設置し、
その下方位置に糸条通過孔9aと該通過孔9aの周辺に
両端を除いてプレートヒータ8を配設した下部板9を設
け、かつ下部板9の糸条通過孔9aの上方に糸条Yを取
り囲むようにテーパ筒4を突設することにより、口金下
の雰囲気温度均一化と乱流の発生を防止するとともに上
昇気流の発生により分解ガスの滞留を防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長手方向に複数の紡糸
口金を配して多糸条を紡出する多コップ型の溶融紡糸装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルのような熱可塑性ポリマー
を溶融紡糸する際、口金より紡出されるポリマーの分解
により生成したオリゴマーなどの昇華性物質などのガス
が発生する。このガスは、紡糸口金下に滞留し易く、こ
れが紡糸口金面に異物として付着し蓄積される。特に、
口金孔周辺に付着した異物は大きく成長すると、口金孔
から吐出される糸条がこれに接して糸切れを発生し工程
調子を悪化させる。
【0003】このような口金下分解ガスが口金面に付着
するのを防止する方法として、糸条冷却風が紡糸口金面
方向へ舞い上がって分解ガスが固化しないように、口金
直下に遅延冷却部長さ40〜200mmを設け、該遅延
冷却部内に加熱ヒータを埋め込んだ保温材を配すること
が行われている。これによって、口金直下40〜200
mmの雰囲気を高温に保持して外気との間の温度差をつ
け、口金直下の分解ガスが滞留せず、紡糸装置系外の外
気へ自然排出を行って工程調子の向上を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、多コッ
プ型の溶融紡糸では、口金下両端の雰囲気温度が高くな
り、錘間品質(染着)差と引き取り糸条の張力バラツキ
が生じ、工程調子の悪化を引き起こし易いという問題が
あった。
【0005】本発明は、このような従来技術の課題を背
景になされたものであり、多コップ型の高速紡糸、特に
紡糸速度が3,000m/分以上で引き取られる熱可塑
性合成繊維の溶融紡糸において、口金下雰囲気温度を均
一化して錘間の品質差を縮小するとともに、工程調子を
向上させることが可能な溶融紡糸装置を提供するもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、長手方向に複
数の紡糸口金を配置し、その下方位置に複数の紡出糸条
の通路全体を取り囲む加熱装置を設けた熱可塑性合成繊
維の溶融紡糸装置において、加熱装置の下部に複数の糸
条通過孔と該糸条通過孔の周辺にプレートヒータを有す
る下部板を設けたことを特徴とする溶融紡糸装置であ
る。この場合、下部板の糸条通過孔の上方に糸条を取り
囲むようにテーパ筒を設けるのが好ましく、またプレー
トヒータは長手方向の両端を除いて取り付けるのが好ま
しい。
【0007】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。図
1は本発明の実施例を示す縦断面図、図2は図1のA−
A断面図である。
【0008】図において、1はスピンブロックに装着さ
れた紡糸パックで、複数個の溶融ポリマーを吐出する紡
糸口金2を有している。3は極細多ホールを溶融紡糸す
る際に使用する口金下の加熱ホルダーであり、スピンブ
ロック1との間に外気を導入して口金下における気体の
滞留を防ぐための隙間が形成されているが、通常はこの
隙間に盲板を挿入して外気の随伴流をカットしている。
【0009】7は遅延冷却部5を形成するために設けた
長方形状の保温ブロックであり、該保温ブロック7には
環状(長方形状)の加熱ヒータ6が埋め込まれている。
この加熱ヒータ6は、鋳込みヒータとするのが好まし
く、設定温度は300〜400℃の範囲とし、口金下5
0mmにおける雰囲気温度を210〜250℃とするの
がよい。
【0010】8は口金下の雰囲温度を均一化するための
プレートヒータで、紡糸筒11からの糸条冷却風が紡糸
口金2に不均一に舞い上がるのを防止するために設けた
下部板9の上に糸条通過孔9aを囲むようにその周辺に
取り付けられている。プレートヒータ8は、長手方向両
端部の糸条通過孔9aでは両端短辺側は設置しないか、
またはこの短辺側を独立して他のヒータより低めに温度
制御できるように設けるのが好ましい。プレートヒータ
8の温度制御可能範囲は、200〜400℃とし、好ま
しくは250〜300℃の温度設定にすることにより、
本発明においては錘間の雰囲気温度が均一化されること
が判っている。
【0011】4は下部板9の糸条通過口9aの上部にこ
れを囲むように突設したテーパ筒であり、上方に向かっ
て径が漸減するテーパ状に形成されており、前記プレー
トヒータ8はこの外側に配されている。12は紡糸筒1
1の上部に位置する冷却風の吹出部であり、冷却風の吹
出面13と冷却室10をを有している。なお、プレート
ヒータ8は梯子状に設けられるが、各糸条通過孔9aま
たはテーパ筒4に対応して、円形状、楕円形状あるいは
その他の形状などにすることもできる。
【0012】このような装置において、紡糸口金2から
吐出された糸条Yは、口金直下での加熱ヒータ6と下部
板9上に取り付けたプレートヒータ8で加熱され、好ま
しくはテーパ筒4で囲まれる遅延冷却部5を経て流下
し、吹出面12から吹き出される冷却風で冷却固化され
る。
【0013】この場合、糸条Yは多コップ型高速紡糸で
吐出量も少なく、口金下構造が長方形で環状加熱ヒータ
6も長方形であるため、両端の雰囲気温度が他の錘より
2〜5℃高くなり、染着が淡染化し、吐出粘度がバラツ
キ、糸切れが発生するので、下部板9の糸条通過孔横に
両端を除いて温度調節可能にプレートヒータ8を取り付
け、270〜300℃で口金下面より加熱することによ
り、口金下10〜100mmの錘間の雰囲気温度は均一
化され、染着差も糸切れも減少する。
【0014】なお、口金下の雰囲気温度が低くなれば曵
糸性が低下し、また口金下の均一冷却が遅すぎるとデニ
ール斑(u%)が悪化する問題があるので、口金下10
〜50mmの雰囲気温度は10mmで240℃以上、5
0mmで210℃以上を保ち、糸条の冷却を遅延させな
いため口金下30〜100mmにテーパ筒4を取り付
け、テーパ筒4の内壁で均一加熱を行う。
【0015】その際、糸条Yは高速で流下するため随伴
流が生じ、これに伴って図1に示すように上昇流が発生
する。この気流は、テーパ筒4に沿って上昇し、該テー
パ筒4の上部開口4aから口金2の下面に沿って流れ、
口金面直下部の空間に流通気流が発生し、口金直下部で
の乱流防止と保温効果を奏し、デニール斑および曳糸性
が向上する。また、口金直下部で発生したポリマー分解
ガスは上記空間に滞留することなく、口金面は絶えず上
昇気流に覆われることになり、ここに異物が付着成長す
ることが少なくなり、糸切れなどのトラブル発生が減少
する。
【0016】糸条の冷却風は、プレートヒータ8の直
下、好ましくは紡糸口金2から100mm以上下部から
作用させるのがよく、糸条Yは冷却固化された後、引き
取りローラ前に油剤付与装置と3孔以上の孔数を有する
インターレースノズルを用いて、第1段の交絡処理を行
い、3,000m/分以上で引き取り、一旦巻き取るこ
となく引取りローラと延伸ローラ間で1.5倍以上で延
伸し、更に延伸ローラと実質的に非加熱の中間ローラ間
で1孔または2孔のインターレースノズルを使用して第
2段の交絡処理を施して巻き取るのが好ましい。
【0017】この際、図に示すような長手方向に6個の
口金を配した溶融紡糸装置を使用して、紡糸速度3,0
00m/分、吐出量1.25g/分、延伸倍率1.5倍
にて、ヒータ温度を種々変更して前記のような条件で溶
融紡糸した。このときの錘間の口金下50mmの雰囲気
温度(各錘における雰囲気温度)、得られた糸条の染色
差および糸切れなどの状況を調べた。その結果を表1に
示す。
【0018】なお、表1において、染着差は、C錘を標
準として比較し、0は染着差なし、−0.2はやや淡
染、−0.4は淡染を示す。本発明のプレートヒータを
使用することで、口金下50mmの雰囲気温度が一定と
なり、両端の淡染が解消され、錘間の染着差が減少す
る。また、糸切れは、○が糸切れ3%未満、△が糸切れ
3〜8%を示す。本発明のプレートヒータを使用する
と、錘間の吐出粘度のバラツキが解消され、引き取り張
力が安定化し、糸切れが減少する。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】以上に説明の如く、本発明によれば、多
コップ溶融紡糸において、口金下の雰囲気温度を均一化
することができ、錘間の染着差を縮小し、かつ高速紡糸
における糸切れを減少させるとともに品質の優れた製品
を安定して得ることが可能になるという顕著な効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【符号の説明】
2 紡糸口金 4 テーパ筒 5 遅延冷却部 6 環状加熱ヒータ 7 保温ブロック 8 プレートヒータ 9 下部板 11 紡糸筒

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向に配した複数の紡糸口金の下部
    に紡出糸条の通路全体を取り囲む加熱装置を設けた熱可
    塑性合成繊維の溶融紡糸装置において、加熱装置の下方
    位置に紡糸口金に対応して複数の糸条通過孔と該糸条通
    過孔の周辺にプレートヒータを配設した下部板を設けた
    ことを特徴とする溶融紡糸装置。
  2. 【請求項2】 下部板の糸条通過孔の上方に糸条を取り
    囲むようにテーパ筒を設けた請求項1記載の溶融紡糸装
    置。
  3. 【請求項3】 プレートヒータが長手方向の両端を除い
    て設けられている請求項1または2記載の溶融紡糸装
    置。
JP27862194A 1994-10-19 1994-10-19 溶融紡糸装置 Withdrawn JPH08113818A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27862194A JPH08113818A (ja) 1994-10-19 1994-10-19 溶融紡糸装置

Applications Claiming Priority (1)

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JP27862194A JPH08113818A (ja) 1994-10-19 1994-10-19 溶融紡糸装置

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JPH08113818A true JPH08113818A (ja) 1996-05-07

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ID=17599836

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27862194A Withdrawn JPH08113818A (ja) 1994-10-19 1994-10-19 溶融紡糸装置

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JP (1) JPH08113818A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030021619A (ko) * 2001-09-07 2003-03-15 주식회사 효성 폴리에스터 섬유의 제조방법
JP2007063689A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Teijin Fibers Ltd 糸条冷却装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030021619A (ko) * 2001-09-07 2003-03-15 주식회사 효성 폴리에스터 섬유의 제조방법
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Effective date: 20020115