JPH08112669A - 鉄金属のろう付け方法 - Google Patents

鉄金属のろう付け方法

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JPH08112669A
JPH08112669A JP7222106A JP22210695A JPH08112669A JP H08112669 A JPH08112669 A JP H08112669A JP 7222106 A JP7222106 A JP 7222106A JP 22210695 A JP22210695 A JP 22210695A JP H08112669 A JPH08112669 A JP H08112669A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ろう材の良好な流れと良好な品質のろう付け
接合部をもたらし、ろう付け接合部にすすを生じさせな
い、鉄金属をろう付けするための方法を提供する。 【解決手段】 窒素、水素及び二酸化炭素を含む3種の
ガスの混合物を含有する、湿分を含まない雰囲気を使用
して、連続式の炉で鉄金属をろう付けする。ろう材の流
れを促進し且つろう付け接合部にすすが生じるのを最小
限にするのに必要な湿分は、水素と二酸化炭素の反応で
炉の加熱域においてその場で生成される。ろう付けのた
め必要とされる還元ガスの全体の量は、冷却域から湿分
を閉め出すことにより減少させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄金属部品のろう
付けに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】鉄金属
(例えば炭素鋼部品)のろう付けは、鉄金属の表面をろ
う付け用ペースト又はプレフォームで接合することを必
要とする。ろう付け用ペースト又はプレフォームは一般
に、金属あるいは金属混合物と有機の(又は炭化水素
の)結合剤とを含有する。ろう付け用ペースト又はプレ
フォーム中の金属あるいは金属混合物の融点は一般に、
基礎材料の炭素鋼部品のそれよりも実質的に低い。これ
らの部品は、それらをそれらと隣合う又はそれらの間の
ろう付け用ペースト又はプレフォームと並置し、そして
部品を溶融させずにろう付け用金属又は金属混合物を溶
融させる温度まで加熱して接合される。
【0003】有機又は炭化水素結合剤の機能は、金属又
は金属混合物のためのビヒクルとして働くことである。
それは一般的に、低沸点の有機又は炭化水素化合物の、
例えばグリコール類やエーテル類のようなものの、純粋
物質又は混合物からなる。これらの化合物は、ろう付け
しようとする部品をろう付け温度まで加熱する間に熱的
に分解されて接合部から除去される。
【0004】例えば、炭素鋼部品は一般に、管理された
量の還元ガス、例として水素のようなものと酸化剤、例
として湿分のようなものとを含有する、窒素を基にした
雰囲気の存在下でろう付けされる。還元ガスの機能は、
炭素鋼部品の表面が酸化するのを防ぐことであり、そし
てまた炉の加熱域と冷却域の両方の還元能力を維持する
ことである。酸化剤の機能は、ろう材の流れを調節する
のとろう材から有機結合剤を除去するのを助けることで
あり、ろう付け接合部にすすが生じるのを防ぐことであ
る。雰囲気中で高濃度の還元ガスを使用すると、ろう材
のオーバーフローを引き起こしてろう付けした接合部の
品質が不十分になることが知られている。低濃度又は不
十分な濃度の酸化剤を使用すると、ろう付けした接合部
にすすが生じることになることが知られている。同じよ
うに、低濃度の還元ガスあるいは高濃度の酸化剤を使用
すると、ろう材と部品が酸化してろう材の流れとろう付
けした接合部の品質が不十分になり、ろう付けした部品
の外観が容認できないものになることが知られている。
従って、ろう付け雰囲気中の還元ガスと酸化剤の両者の
濃度を注意深く選択して、(1)ろう材のオーバーフロ
ーとアンダーフローを最小限にすること、(2)炉内の
還元能力を維持すること、(3)有機結合剤の分解を助
けること、(4)ろう付け接合部にすすが生じるのを防
ぐこと、が重要である。
【0005】給湿した窒素−水素雰囲気中の水素と湿分
の濃度を制御するのが重要なことは、1983年4月2
6〜28日に米国ペンシルベニア州フィラデルフィアで
開催された第14回AWS/WRC Brazing
and Soldering年次会議においてエアー・
プロダクツ・アンド・ケミカルズ・インコーポレイティ
ドにより提出された“The Effect of A
tmosphereComposition on B
raze Flow”と題する論文に詳しく記載されて
いる。この論文の教示は参照してここに組み入れられ
る。
【0006】給湿した窒素−水素雰囲気は、理論的に、
還元ガスと湿分の両方の濃度を選択することに関してろ
う付け業者に本源的な自由を提供する。それらはまた、
ろう付け業者に、ろう付け雰囲気の全体的な流量と組成
を変更するのに本源的な柔軟性を提供する。とは言うも
のの、実際のところは、それらはろう付け業者に雰囲気
中の湿分の濃度を精密に変更し又は制御する手段を提供
しない。往々にして、窒素を基にした雰囲気に湿分を加
えるのに使用される給湿器は、余りにも高価であるか、
あるいはろう付け業者の常に変化する雰囲気の必要を満
たすのには不向きな大きさにされている。更に、これら
の雰囲気の一部分は炉の冷却域の方へ動いていって排出
部の開口を通って炉から出てゆくので、それらは冷却域
の還元能力を維持するために高濃度の水素を必要とす
る。
【0007】米国特許第4450017号明細書には、
炭素鋼の脱炭焼なましのために窒素を基にした湿分のな
い雰囲気を使用することが開示されている。それでは、
脱炭しようとする金属を、1〜50%の二酸化炭素、1
〜20%の水素を含有し、そして残部が窒素である、湿
分なしの雰囲気に、約927℃のフェライト−オーステ
ナイト転移温度に近い温度でさらす。この米国特許明細
書は、(1)水素と二酸化炭素との反応により炉の加熱
域においてその場で湿分を生じさせること、そして
(2)湿分のない雰囲気を約1080℃より高い温度で
炭素鋼をろう付けするために使用することについて、何
も教示していない。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ろう材の良好
な流れと良好な品質のろう付け接合部をもたらし、ろう
付け接合部のすすが最小限であるかあるいは生じない、
湿分なしの雰囲気で鉄金属、例えば炭素鋼をろう付けす
るための方法に関する。この方法は、窒素と水素と二酸
化炭素を含む3種のガスの混合物を含有している湿分な
しの雰囲気を使用して、鉄金属(例えば炭素鋼)の部品
を連続式の炉でろう付けするのを可能にする。ろう材の
流れとろう付けした接合部の品質を良好にするのにも、
またろう付けした接合部にすすが生じるのを最小限にし
あるいはなくすのにも必要とされる湿分は、水素と二酸
化炭素との反応によって炉の加熱域においてその場で生
成される。思いも寄らぬことに、湿分のない3種のガス
の雰囲気を使用することで、(1)高価で且つ制御が難
しい外部給湿装置の必要がなくなり、(2)水素もしく
は二酸化炭素又は両者の流量を単に調整することにより
炉の加熱域の雰囲気の湿分含有量を調整する柔軟性がも
たらされ、そして(3)湿分を冷却域から締め出すこと
により炉の速やかな状態調節が促進される、ということ
が分かった。湿分のない雰囲気はまた、ろう付けした接
合部にすすが生成するのを最小限にし又はなくしながら
ろう材の良好な流れ、良好なすみ肉の形成、及びろう付
け接合部の良好な品質をもたらすことが、やはり思いも
寄らぬことに見いだされた。
【0009】本発明の一つの側面によれば、窒素、水素
及び二酸化炭素の気体混合物を使って約1080℃より
高い温度で運転される連続炉でもって、炭素鋼の部品が
ろう付けされる。湿分のない気体供給ガス中の水素と二
酸化炭素の濃度を、それらが炉の加熱域で所望量の湿分
が生成するのを容易にし且つ炉の加熱域と冷却域の両方
に所望の還元能力をもたらすように制御する。
【0010】より具体的に言えば、本発明はろう付けす
るために組み合わせた鉄金属をろう付け用ペースト又は
プレフォームでろう付けするための方法であり、この方
法は次に掲げる諸工程を含む。 1)当該組み合わせた鉄金属を少なくとも1080℃の
温度に維持した炉へ入れる工程。 2)気体の窒素、水素及び二酸化炭素の混合物であっ
て、当該水素が最小限当該混合物の1体積%であり、当
該二酸化炭素が水素の二酸化炭素に対する比が15以下
になるような量で存在している混合物を、上記の炉へ導
入する工程。 3)上記の組み合わせた鉄金属を許容できるろう付け接
合部をもたらすのに十分な温度及び圧力下で十分な時間
保持する工程。 4)当該組み合わせた鉄金属を室温まで冷却する工程。
【0011】好ましくは、水素の二酸化炭素に対する比
を1〜7に保持し、より好ましくは1〜5に保持する。
好ましくは、水素の二酸化炭素に対する比を、炉の加熱
域において少なくとも0.25体積%の湿分含有量をそ
の場で生じさせるよう制御し、更に好ましくは0.25
〜0.5体積%の湿分含有量をその場で生じさせるよう
制御する。好ましくは、水素及び二酸化炭素の含有量
を、炉の加熱域における水素対湿分比を少なくとも3.
0とするよう制御し、より好ましくは炉の加熱域におけ
る水素対湿分比が少なくとも3.0〜14となるよう制
御する。
【0012】次に、本発明を詳しく説明する。鉄金属
(例えば炭素鋼の部品)をろう付けするのに必要とされ
る、窒素を基にしたろう付け雰囲気は、一般に、発熱発
生器を利用して現場でそれらを製造するかあるいは純粋
な窒素と水素の混合物に給湿するかして供給される。発
熱して発生させた窒素に基づく雰囲気は、一般に、窒
素、水素、二酸化炭素、一酸化炭素、そして微量の酸素
及び炭化水素の、混合物を含む。これらの雰囲気は、炉
の加熱域と冷却域との間にある遷移域の入口を通して連
続式の炉へ導入される。これらの雰囲気のうちの一部分
は加熱域の方へ進み、そして供給部の開口を通って炉か
ら出てゆく。残りの部分は冷却域の方へ進み、排出部の
開口を通って炉から出てゆく。(1)発熱して発生させ
た、窒素に基づく雰囲気の組成を変更することと精密に
制御することと、(2)全体的な流量を変更することは
困難であるから、ろう付け業者は窒素と水素の給湿した
混合物を使用することの方を好む。これらの窒素−水素
混合物は、理論上、還元ガスと湿分の両方の濃度を選ぶ
ことに関してろう付け業者に本源的な自由をもたらす。
それらはまた、ろう付け雰囲気の全体的な流量と組成を
変更するのに本源的な柔軟性を与える。しかしながら、
実際上は、それらはろう付け業者に雰囲気中の湿分の濃
度を精密に変更あるいは制御する手段を提供しない。往
々にして、窒素を基にした雰囲気に湿分を加えるのに使
用される給湿器は、余りにも高価であるか、あるいはろ
う付け業者の常に変化する雰囲気の必要を満たすのには
不向きな大きさにされている。更に、これらの雰囲気の
一部分は冷却域の方へ進んで、排出部の開口を通って炉
から出てゆくので、それらは冷却域の還元能力を維持す
るために高濃度の水素を必要とする。従って、給湿器の
使用をなくし、ろう付け業者にろう付け炉の加熱域にお
ける湿分レベルを変更し且つ精密に制御する経済的な手
段を提供し、そして水素ガスを経済的に使用する、窒素
を基にした雰囲気を開発することが必要とされている。
【0013】ろう付けのために必要とされる水素ガスの
量は、2以上の供給ガス入口を、加熱域と冷却域におの
おの少なくとも一つの入口を設けて使用することによっ
て、減らすことができる。この種の装置は、加熱域に給
湿した窒素−水素雰囲気を導入し、乾燥した窒素−水素
雰囲気を冷却域に導入して、冷却域から湿分を閉め出し
且つ水素を経済的に使用するのを促進する手段を提供す
る。とは言え、この装置は、炉を平衡させるのと空気が
炉に入り込むのを防ぐのに精密な計器を必要とする。更
に、この装置は、高価で且つ制御が困難な給湿器をなお
も必要とする。
【0014】ろう付け作業のために必要な湿分が炉の加
熱域でその場において生成されるとすれば、ろう付けの
ために必要とされる水素ガスの量を減らすことができ、
且つ同時に高価で制御するのが困難な給湿器の必要をな
くすことができると信じられる。加熱域でその場におい
て湿分を生成することはまた、還元ガスと湿分の両方の
濃度を選択することに関してろう付け業者に本源的な自
由をもたらすものとも信じられる。
【0015】窒素、水素及び二酸化炭素を含む3種のガ
スの混合物を使用することによって、ろう付けのために
必要とされる水素ガスの量が減少し、そして同時に、高
価で且つ制御が困難な給湿器の必要がなくなるというこ
とが、驚くべきことに見いだされた。本発明によれば、
気体混合物は遷移域にある入口を通して炉に導入され
る。供給ガスの一部分は加熱域の方へ進み、供給部の開
口を通って炉から出てゆく。加熱域を移動する間に、供
給ガス中に存在する二酸化炭素の一部は下記の反応に従
って水素と反応し、炭素鋼をろう付けするために必要と
される湿分を生成する。
【0016】CO2 +H2 → CO+H2
【0017】炉の加熱域においてその場で生成される湿
分の量は、供給ガス中に存在する二酸化炭素と水素の両
者の濃度に依存する。それは、二酸化炭素もしくは水素
の流量、あるいは両者の流量を変更することにより変え
ることができる。それはまた、炉の運転温度にも大きく
依存する。従って、炉内に一定の最低温度を維持するこ
とが重要である。
【0018】供給ガスの残りの部分は冷却域の方へ進
み、排出部の開口を通って炉から出てゆく。供給ガスの
この部分は湿分を含有しておらず、また冷却域の温度は
水素と二酸化炭素との反応を促進するのに十分高くはな
いので、冷却域は湿分含有ガスから隔離される。それ
は、冷却域の還元能力を維持するのに必要とされる水素
の量を減らすのと、炉の状態調節のために必要とされる
時間を短縮することの両方を助ける。
【0019】鉄金属の部品をろう付けするのに必要とさ
れる湿分の量は、ろう付け作業の際に使用されるろう付
け用ペースト又はプレフォームの性質と種類とに依存す
る。一部のろう付け用ペーストは露点の高い(湿分含有
量の多い)雰囲気を必要とするのに対し、ほかのものは
中間のあるいは低い露点(中間のあるいは少ない湿分含
有量)を必要とする。一般的に言えば、ニッケルを含有
しているろう付け用ペーストは露点の低い(低湿分含有
量の)雰囲気を必要とする。低い露点又は低湿分含有量
を要求するろう付け用ペーストは一般的に、基材金属中
の炭素量を維持することが重要である場合に鋼の部品を
ろう付けするのに好ましい。本発明で開示された雰囲気
は、炭素鋼の部品を低露点及び高露点の両方のろう付け
用ペーストでろう付けするのに好適である。
【0020】従って、本発明は、ろう付けした接合部に
生成するすすを最小限にしあるいはすすを生成させずに
良好なろう材の流れとろう付け接合部の品質をもたら
す、炭素鋼をろう付けするための新しい湿分なしの雰囲
気を開示する。本発明によれば、窒素、水素及び二酸化
炭素を含む3種のガスの混合物を含有している湿分なし
の雰囲気を使って、炭素鋼を連続式の炉でもってろう付
けする。この湿分のない気体の供給ガス中の水素と二酸
化炭素の濃度は、それらが炉の加熱域で所望量の湿分が
生成するのを容易にしそして炉の加熱域と冷却域の両方
に所望の還元能力をもたらすように制御される。
【0021】ろう付け作業のために必要とされる窒素は
純粋であって、残留酸素含有量は10ppm未満であ
る。それは、周知の低温蒸留(cryogenical
lydistillation)手法を使って製造する
ことにより供給される。あるいはまた、それは、低温に
よらずに発生させた窒素を精製して供給してもよい。水
素ガスは、アンモニア分解器を利用して現場でそれを製
造することにより供給することができる。それはまた、
圧縮ガスボンベ内の気体の形態であるいは液化した水素
を気化させて供給することもできる。二酸化炭素は、圧
縮ガスボンベ内の気体の形態であるいは液体を気化させ
て供給することができる。
【0022】本発明によれば、鉄金属、例えば炭素鋼の
部品を、窒素、水素及び二酸化炭素を含有する、湿分の
ない3種のガスの混合物を使用して、約1080℃より
高い温度で運転される連続炉においてろう付けする。水
素と二酸化炭素の流量は、気体供給混合物中の水素対二
酸化炭素比を少なくとも1.0にするように制御され
る。更に、それらは、所望量の湿分をその場で製造しそ
して炉の加熱域の水素対湿分比を2.0より大きくする
ように制御される。
【0023】
【実施例】下記の例は、本発明のいろいろな態様を例示
するために提供するものであって、その範囲を限定しよ
うとするものではない。
【0024】約1100℃で運転するWatkins−
Johnson連続コンベヤーベルト炉でもって、10
10炭素鋼の部品をろう付けする多数の実験を行った。
この炉は、幅8.75インチ(22.2cm)、高さ約
4.9インチ(12.4cm)、長さ86インチ(21
8.4cm)の加熱域と、長さ90インチ(228.6
cm)の冷却域からなっていた。全ての実験において、
5インチ/分(12.7cm/分)の固定したベルト速
度の柔軟コンベヤーベルトを使用して、炭素鋼の部品を
ろう付け用の炉へ供給した。窒素と二酸化炭素の混合
物、窒素と水素の混合物、給湿した窒素と水素の混合
物、又は窒素と水素と二酸化炭素の混合物を約350S
CFHの全流量で炉の遷移域へ導入して、炭素鋼の部品
をろう付けするための湿分なしの雰囲気とした。
【0025】炉の加熱域と冷却域に存在する雰囲気の組
成を監視及び調節するため、加熱域と冷却域からいくつ
かのガス試料を採取した。具体的には、供給ガス中の水
素と二酸化炭素の両方の流量を調節して、炉の加熱域の
湿分含有量と還元能力を所望のものにし、且つ冷却域の
還元能力を所望のものにした。
【0026】高露点の雰囲気を必要とする商業的に入手
できるろう付け用ペーストのCNG−1900−750
をろう付け実験の大部分において使用した。それは、米
国オハイオ州WilloughbyのFusion,
Inc.から供給されるものであった。低露点の雰囲気
を必要とする実験用のニッケル含有ろう付け用ペースト
212Dもろう付け実験で使用した。それは、米国ノー
スカロライナ州Research Park Tria
ngleのSCM Metal Products,
Inc.から供給されるものであった。
【0027】ろう付けした接合部の品質を、目視による
かあるいは断面を露出しそれらを分析して評価した。
【0028】(例1)1010炭素鋼の平らなストリッ
プを、商業的に入手できるろう付け用ペースト(Fus
ion, Inc.)及び実験用のろう付け用ペースト
(SCM Metal Products, In
c.)を用い、水素を4.0体積%含有している窒素と
水素の純粋で乾燥した(露点−55℃未満)混合物の雰
囲気を使って、1100℃で運転するWatkins−
Johnson連続ベルト炉でもってろう付けした。商
業的に入手できるろう付け用ペーストを使用すると、す
すがたくさんついてろう材の流れが極めて少ない、許容
できないろう付け接合部が得られた。実験用ペーストを
使用しても、ろう材の流れが過大ですすの生成が中くら
いからたくさんである、許容できないろう付け接合部が
得られた。従って、窒素と水素との純粋で乾燥した混合
物は炭素鋼の部品をろう付けするために使用することが
できないことが明らかである。
【0029】(例2)対照用の例1に記載したろう付け
の手順を、同様の炉、ろう付け温度、部品、及びろう付
け用ペーストを使用して繰り返した。しかしながら、純
粋で乾燥した窒素と水素の混合物を使用する代わりに
1.5体積%の二酸化炭素を含有している窒素と二酸化
炭素(酸化剤)の純粋で乾燥した混合物の雰囲気を使用
した。この実験の目視の結果は、商業的に入手可能なろ
う付け用ペーストを用いても実験用のろう付け用ペース
トを用いてもろう材の流れが良好なろう付け接合部であ
ることを示した。しかしながら、純粋で乾燥した窒素と
二酸化炭素の混合物を使用すると、ろう付け接合物のす
すの生成が中くらいあるいはたくさんであって、ろう付
け接合部に炭素の粒子が存在していた。この雰囲気混合
物でも、炭素鋼部品の表面に青味を帯びた膜が存在する
ことにより明らかなように、基礎材料が酸化することに
なった。従って、この例からは、窒素と酸化剤との混合
物は炭素鋼部品をろう付けするために使用することがで
きないことが示された。
【0030】(例3)対照用の例1に記載したろう付け
の手順を、同様の炉、ろう付け温度、部品、及びろう付
け用ペーストを使用して何回か繰り返した。これらの実
験では、純粋で乾燥した窒素と水素の混合物を使用する
代わりに、給湿した窒素及び水素ガスの混合物であって
湿分及び水素の含有量をいろいろにしたものを使用し
た。
【0031】(例3A)給湿した窒素及び水素の供給雰
囲気中の湿分を0.2%そして水素を3.8%として行
ったろう付け実験から、商業的に入手できるろう付け用
ペーストでも実験用のろう付け用ペーストでもろう材の
流れが過大であって許容できないろう付け接合部が示さ
れた。商業的に入手可能なろう付け用ペーストを使用す
ると、ろう付け接合部に中くらいからたくさんのすすが
生成することになって、雰囲気に存在する湿分の量がす
すの生成をなくすのに十分多くないことが示された。一
方、実験用ペーストを使用すると、ろう付けした接合部
にすすが生じることは示されず、雰囲気に存在する湿分
の量はすすの生成をなくすのに十分多いことが指示され
た。従って、これらの実験から、窒素−水素雰囲気中で
使用する0.2%の湿分は商業的に入手できるろう付け
用ペーストで炭素鋼の部品をろう付けしてろう付け接合
部の品質を良好にするのに十分多くはないことが示され
た。それらからはまた、供給ガスにおいて使用する1
9.0という水素対湿分比は、低露点の雰囲気を必要と
する実験用のろう付け用ペーストで炭素鋼部品をろう付
けしてろう付け接合部の品質を良好にするのに十分大き
いことも示された。
【0032】(例3B)給湿した窒素及び水素の供給雰
囲気中の湿分を0.4%そして水素を3.6%として行
ったろう付け実験から、商業的に入手できるろう付け用
ペーストでも実験用のろう付け用ペーストでもろう材の
流れとろう付け接合部の品質が許容できるものであるろ
う付け接合部が示された。この雰囲気組成を使用する
と、ろう付け接合部のすすの生成もほとんどあるいは少
しもなかった。従って、これらの実験から、炭素鋼部品
をろう付けしてろう材の流れとろう付け接合部の品質を
許容できるものにするのに、給湿した窒素−水素雰囲気
では0.2%より多い湿分レベルと19.0未満の水素
対湿分比が要求されることが示された。
【0033】(例3C)給湿した窒素及び水素の供給雰
囲気中の湿分を0.6%そして水素を3.4%として行
ったろう付け実験から、商業的に入手できるろう付け用
ペーストでも実験用のろう付け用ペーストでもろう材の
流れとろう付け接合部の品質が許容できるものであるろ
う付け接合部が示された。この雰囲気組成を使用する
と、ろう付け接合部のすすの生成はほとんど全くあるい
は少しもなかった。従って、これらの実験から、炭素鋼
部品をろう付けしてろう材の流れとろう付け接合部の品
質を許容できるものにするのに、給湿した窒素−水素雰
囲気では0.2%より多い湿分レベルと19.0未満の
水素対湿分比が必要とされることが確認された。
【0034】(例3D)給湿した窒素及び水素の供給雰
囲気中の湿分を0.8%そして水素を3.2%として行
ったろう付け実験から、商業的に入手できるろう付け用
ペーストでも実験用のろう付け用ペーストでもろう材の
流れとろう付け接合部の品質が許容できるものであるろ
う付け接合部が示された。この雰囲気組成を使用する
と、ろう付け接合部のすすの生成は少しもなかった。従
って、これらの実験から、炭素鋼部品をろう付けしてろ
う材の流れとろう付け接合部の品質を許容できるものに
するのに、給湿した窒素−水素雰囲気では0.2%より
多い湿分レベルと19.0未満の水素対湿分比が必要と
されることが確認された。
【0035】(例3E)給湿した窒素及び水素の供給雰
囲気中の湿分を1.0%そして水素を3.0%として行
ったろう付け実験から、商業的に入手できるろう付け用
ペーストでも実験用のろう付け用ペーストでもろう材の
流れとろう付け接合部の品質が許容できるものであるろ
う付け接合部が示された。この雰囲気組成を使用する
と、ろう付け接合部のすすの生成は少しもなかった。こ
の給湿した窒素−水素雰囲気に存在する湿分に対する水
素の比(水素対湿分比3.0)は、仕上がり表面が輝い
て酸化されていないろう付けした部品をもたらすのに十
分大きかった。これらの実験から、炭素鋼部品をろう付
けしてろう材の流れとろう付け接合部の品質を許容でき
るものにするのに、給湿した窒素−水素雰囲気では0.
2%より多い湿分レベルと19.0未満の水素対湿分比
が必要とされることが示された。
【0036】(例3F)給湿した窒素及び水素の供給雰
囲気中の湿分を1.0%そして水素を2.0%として行
ったろう付け実験から、商業的に入手できるろう付け用
ペーストでも実験用のろう付け用ペーストでもろう材の
流れとろう付け接合部の品質が許容できるものであるろ
う付け接合部が示された。この雰囲気組成を使用する
と、ろう付け接合部のすすの生成は少しもなかった。し
かしながら、この雰囲気を使用すると仕上がり表面が酸
化されたろう付け部品が得られ、2.0という水素対湿
分比は仕上がり表面が輝いて酸化されていないろう付け
部品をもたらすのに十分大きくないことが示された。こ
れらの実験から、炭素鋼部品をろう付けしてろう材の流
れ、ろう付け接合部の品質、及び表面の仕上がりを許容
できるものにするのに、給湿した窒素−水素雰囲気では
0.2%より多い湿分レベルと19.0未満であるが
2.0より大きい水素対湿分比が必要とされることが示
された。
【0037】上述の例から、炭素鋼の部品は、窒素と水
素の、又は窒素と二酸化炭素の、純粋で乾燥した混合物
中ではろう付けすることができないことが示された。そ
れらからはまた、使用したペーストについて言えば、炭
素鋼の部品をろう付けするのに給湿した窒素−水素雰囲
気では0.2%より多い湿分レベルと19.0未満であ
るが2.0より大きい水素対湿分比が必要とされるとい
うことも示された。
【0038】(例4)本発明の証明のために、例1に記
載したろう付けの手順を、同様の炉、ろう付け温度、部
品、及びろう付け用ペーストを使用して何回か繰り返し
た。これらの実験では、乾燥した窒素と水素の混合物、
あるいは乾燥した窒素と二酸化炭素の混合物、あるいは
給湿した窒素と水素の混合物を使用する代わりに、湿分
なしの窒素、水素及び二酸化炭素の混合物を使用した。
【0039】(例4A)この例では、0.2%の二酸化
炭素と4%の水素を含有している湿分なしの窒素を基に
した雰囲気を使用してろう付け実験を行って得られた結
果を説明する。窒素とともに0.2%の二酸化炭素と
4.0%の水素を遷移域を通して炉へ導入しながら冷却
域から採取したガス試料からは、冷却域を流れる雰囲気
の部分の組成の変化はささいなものに過ぎないことが示
された。一方、加熱域から採取したガス試料からは、そ
こを流れる雰囲気の部分の組成に劇的な変化が示され
た。具体的には、雰囲気中に存在する二酸化炭素の一部
が先に記載した反応式に従って水素と反応して、その場
で湿分を生成した。もっと具体的に言えば、加熱域の雰
囲気はおおよそ0.12%の湿分を含有し、水素対湿分
比はおよそ33であることが分かった。この、その場で
作られた雰囲気からは、商業的に入手できるろう付け用
ペーストではろう材の流れが不十分で許容できず、接合
部に中くらいからたくさんのすすが生成したろう付け接
合部が得られた。それからはまた、実験用のろう付け用
ペーストでもろう材の流れが過大で且つわずかにすすが
生成した許容できないろう付け接合部が得られた。上記
の情報から、上記の湿分のない供給ガス混合物に存在す
る二酸化炭素の量は、商業的に入手の可能なろう付け用
ペーストを用いて許容できるろう付け接合部をもたらし
且つすすの生成をなくすのに十分な湿分を炉の加熱域で
生成するのには少な過ぎることが示された。更に、供給
ガス中の二酸化炭素に対する水素の比(≒20)は、低
露点の雰囲気を必要とする実験用ろう付け用ペーストで
許容できるろう材の流れを得るのには大き過ぎ且つ還元
性であり過ぎた。
【0040】従って、この例からは、湿分を含まない窒
素、水素及び二酸化炭素の雰囲気においてほぼ20の水
素対二酸化炭素比を使用することは、商業的に入手でき
るろう付け用ペーストを用いても実験用のろう付け用ペ
ーストを用いても、炭素鋼の部品をろう付けして良好な
ろう材の流れとろう付け接合部とするのに望ましくな
い、ということが示された。
【0041】(例4B)この例では、0.4%の二酸化
炭素と4%の水素を含有している湿分なしの窒素を基に
した雰囲気を使用してろう付け実験を行って得られた結
果を説明する。窒素とともに0.4%の二酸化炭素と
4.0%の水素を遷移域を通して炉へ導入しながら冷却
域から採取したガス試料からは、やはり、冷却域を流れ
る雰囲気の部分の組成の変化はささいなものに過ぎない
ことが示された。加熱域から採取したガス試料からは、
0.25%の湿分の存在することとおおよそ15の水素
対湿分比が示された。この、その場で作られた雰囲気か
らは、商業的に入手できるろう付け用ペーストではろう
材の流れが許容できず、中くらいからたくさんのすすが
生成したろう付け接合部が得られた。それからは、実験
用のろう付け用ペーストを用いてすすの生成がなくろう
材の流れが辛うじて許容できるろう付け接合部が得られ
た。上記の情報から、上記の湿分のない供給ガス混合物
に存在する二酸化炭素の量は、商業的に入手可能なろう
付け用ペーストを用いて炉の加熱域で十分な湿分を生成
させ且つすすの生成をなくすのにはなおも少な過ぎるこ
とが示された。とは言え、供給ガス中の二酸化炭素の量
も10という水素対二酸化炭素比も、実験用のろう付け
用ペーストで許容できるろう材の流れとろう付け接合部
の品質を得るのに十分良好であった。
【0042】この例からは、湿分を含まない窒素、水素
及び二酸化炭素の雰囲気においてほぼ10の水素対二酸
化炭素比を使用することは、商業的に入手できるろう付
け用ペーストを用いて炭素鋼の部品をろう付けして良好
なろう材の流れとろう付け接合部の品質を得るのに望ま
しくない、ということが示された。しかし、それは、低
露点の雰囲気を必要とする実験用のろう付け用ペースト
で許容できるろう材の流れとろう付け接合部の品質を得
るのに十分良好であった。
【0043】(例4C)この例では、0.6%の二酸化
炭素と4%の水素を含有している湿分なしの窒素を基に
した雰囲気を使用してろう付け実験を行って得られた結
果を説明する。窒素とともに0.6%の二酸化炭素と
4.0%の水素を遷移域を通して炉へ導入しながら冷却
域から採取したガス試料からは、やはり、冷却域を流れ
る雰囲気の部分の組成の変化はささいなものに過ぎない
ことが示された。加熱域から採取したガス試料からは、
0.30%の湿分の存在することとおおよそ10の水素
対湿分比が示された。この、その場で作られた雰囲気か
らは、商業的に入手できるろう付け用ペーストを用いて
ろう材の流れと接合部の品質が容認できるものであって
すすの生成が限界に近いろう付け接合部が得られた。そ
れからは、実験用のろう付け用ペーストを用いてろう材
の流れが良好ですすの生成がないろう付け接合部が得ら
れた。上記の情報から、上記の湿分のない供給ガス混合
物に存在する二酸化炭素の量は、商業的に入手可能なろ
う付け用ペーストを用いて炉の加熱域で十分な湿分を生
成させ且つすすの生成をなくすのにはなおも少な過ぎる
ことが示された。とは言え、供給ガス中の二酸化炭素の
量も水素対二酸化炭素比も、実験用のろう付け用ペース
トで良好なろう材の流れとろう付け接合部の品質を得る
のに十分良好であった。
【0044】従って、この例からは、湿分を含まない窒
素、水素及び二酸化炭素の雰囲気においてほぼ6.67
の水素対二酸化炭素比を使用することは、商業的に入手
できるろう付け用ペーストを用いて炭素鋼の部品をろう
付けして良好なろう材の流れとろう付け接合部の品質を
得るのに望ましくない、ということが示された。けれど
も、それは、実験用のろう付け用ペーストで良好なろう
材の流れとろう付け接合部の品質を得るのに十分良好で
あった。
【0045】(例4D)この例では、0.8%の二酸化
炭素と4%の水素を含有している湿分なしの窒素を基に
した雰囲気を使用してろう付け実験を行って得られた結
果を説明する。窒素とともに0.8%の二酸化炭素と
4.0%の水素を遷移域を通して炉へ導入しながら冷却
域から採取したガス試料からは、やはり、冷却域を流れ
る雰囲気の部分の組成の変化はささいなものに過ぎない
ことが示された。加熱域から採取したガス試料からは、
0.43%の湿分の存在することとおおよそ7の水素対
湿分比が示された。この、その場で作られた雰囲気から
は、商業的に入手できるろう付け用ペーストを用いても
実験用のろう付け用ペーストを用いても、ろう材の流れ
と接合部の品質が良好であり、すすの生成のないろう付
け接合部が得られた。
【0046】この例から、湿分を含まない窒素、水素及
び二酸化炭素の雰囲気においてほぼ5.0の水素対二酸
化炭素比を使用することは、商業的に入手できるろう付
け用ペースト及び実験用のろう付け用ペーストを用いて
炭素鋼の部品をろう付けして良好なろう材の流れとろう
付け接合部の品質にするのに望ましい、ということが示
された。
【0047】(例4E)この例では、1.0%の二酸化
炭素と4%の水素を含有している湿分なしの窒素を基に
した雰囲気を使用してろう付け実験を行って得られた結
果を説明する。窒素とともに1.0%の二酸化炭素と
4.0%の水素を遷移域を通して炉へ導入しながら冷却
域から採取したガス試料からは、やはり、冷却域を流れ
る雰囲気の部分の組成の変化はささいなものに過ぎない
ことが示された。加熱域から採取したガス試料からは、
0.50%の湿分の存在することとおおよそ6の水素対
湿分比が示された。この、その場で作られた雰囲気から
は、商業的に入手できるろう付け用ペーストを用いても
実験用のろう付け用ペーストを用いても、ろう材の流れ
とろう付け接合部の品質が良好であり、すすの生成のな
いろう付け接合部が得られた。
【0048】この例から、湿分を含まない窒素、水素及
び二酸化炭素の雰囲気においてほぼ4.0の水素対二酸
化炭素比を使用することは、商業的に入手できるろう付
け用ペースト及び実験用のろう付け用ペーストを用いて
炭素鋼の部品をろう付けして良好なろう材の流れとろう
付け接合部の品質にするのに望ましい、ということが示
された。
【0049】(例4F)この例では、1.0%の二酸化
炭素と3%の水素を含有している湿分なしの窒素を基に
した雰囲気を使用してろう付け実験を行って得られた結
果を説明する。窒素とともに1.0%の二酸化炭素と
3.0%の水素を遷移域を通して炉へ導入しながら冷却
域から採取したガス試料からは、やはり、冷却域を流れ
る雰囲気の部分の組成の変化はささいなものに過ぎない
ことが示された。加熱域から採取したガス試料からは、
0.50%の湿分の存在することとおおよそ5の水素対
湿分比が示された。この、その場で作られた雰囲気から
は、商業的に入手できるろう付け用ペーストを用いても
実験用のろう付け用ペーストを用いても、ろう材の流れ
とろう付け接合部の品質が良好であり、すすの生成のな
いろう付け接合部が得られた。
【0050】この例から、湿分を含まない窒素、水素及
び二酸化炭素の雰囲気においてほぼ3.0の水素対二酸
化炭素比を使用することは、商業的に入手できるろう付
け用ペースト及び実験用のろう付け用ペーストを用いて
炭素鋼の部品をろう付けして良好なろう材の流れとろう
付け接合部の品質を得るのに十分良好である、というこ
とが示された。
【0051】(例4G)この例では、1.0%の二酸化
炭素と2%の水素を含有している湿分なしの窒素を基に
した雰囲気を使用してろう付け実験を行って得られた結
果を説明する。窒素とともに1.0%の二酸化炭素と
2.0%の水素を遷移域を通して炉へ導入しながら冷却
域から採取したガス試料からは、やはり、冷却域を流れ
る雰囲気の部分の組成の変化はささいなものに過ぎない
ことが示された。加熱域から採取したガス試料からは、
0.43%の湿分の存在することとおおよそ4の水素対
湿分比が示された。この、その場で作られた雰囲気から
は、商業的に入手できるろう付け用ペーストを用いても
実験用のろう付け用ペーストを用いても、ろう材の流れ
とろう付け接合部の品質が良好であり、すすの生成がな
いろう付け接合部が得られた。
【0052】この例から、湿分を含まない窒素、水素及
び二酸化炭素の雰囲気においてほぼ2.0の水素対二酸
化炭素比を使用することは、商業的に入手できるろう付
け用ペースト及び実験用のろう付け用ペーストを用いて
炭素鋼の部品をろう付けして良好なろう材の流れとろう
付け接合部の品質を得るのに十分良好である、というこ
とが示された。
【0053】(例4H)この例では、1.0%の二酸化
炭素と1.5%の水素を含有している湿分なしの窒素を
基にした雰囲気を使用してろう付け実験を行って得られ
た結果を説明する。窒素とともに1.0%の二酸化炭素
と1.5%の水素を遷移域を通して炉へ導入しながら冷
却域から採取したガス試料からは、やはり、冷却域を流
れる雰囲気の部分の組成の変化はささいなものに過ぎな
いことが示された。加熱域から採取したガス試料から
は、0.30%の湿分の存在することとおおよそ4の水
素対湿分比が示された。この、その場で作られた雰囲気
からは、商業的に入手できるろう付け用ペーストを用い
ても実験用のろう付け用ペーストを用いても、ろう材の
流れとろう付け接合部の品質が良好であり、すすの生成
がないろう付け接合部が得られた。
【0054】この例から、湿分を含まない窒素、水素及
び二酸化炭素の雰囲気においてほぼ1.5の水素対二酸
化炭素比を使用することは、商業的に入手できるろう付
け用ペースト及び実験用のろう付け用ペーストを用いて
炭素鋼の部品をろう付けして良好なろう材の流れとろう
付け接合部の品質にするのに十分良好である、というこ
とが示された。
【0055】(例4I)この例では、1.0%の二酸化
炭素と1.0%の水素を含有している湿分なしの窒素を
基にした雰囲気を使用してろう付け実験を行って得られ
た結果を説明する。窒素とともに1.0%の二酸化炭素
と1.0%の水素を遷移域を通して炉へ導入しながら冷
却域から採取したガス試料からは、やはり、冷却域を流
れる雰囲気の部分の組成の変化はささいなものに過ぎな
いことが示された。加熱域から採取したガス試料から
は、0.25%の湿分の存在することとおおよそ2.7
の水素対湿分比が示された。この、その場で作られた雰
囲気からは、商業的に入手できるペーストの場合にはす
すの生成がわずかであり、実験用のろう付け用ペースト
の場合にはすすの生成がない、ろう材の流れとろう付け
接合部の品質が良好なろう付け接合部が得られた。とは
言え、ろう付けした部品はわずかに酸化された。
【0056】この例からは、湿分を含まない窒素、水素
及び二酸化炭素の雰囲気において1.0の水素対二酸化
炭素比を使用することは、実験用のペーストを用いて炭
素鋼の部品をろう付けしてろう材の流れとろう付け接合
部の品質を良好にするのに十分良好である、ということ
が示された。しかし、それはろう付けした部品の表面酸
化を防ぐのに十分良好ではなかった。従って、炭素鋼の
部品をろう付けするために湿分を含まない窒素、水素及
び二酸化炭素の雰囲気において1.0の水素対二酸化炭
素比を使用することは望ましくなかろう。
【0057】例4D〜4Hから、商業的に入手できるろ
う付け用ペースト(高露点の雰囲気を必要とする)と、
窒素、水素及び二酸化炭素の混合物を含有する湿分を含
まない窒素を基にした雰囲気とを使用することによっ
て、ろう材の流れとろう付け接合部の品質が良好で、且
つ酸化されていない表面の仕上がりで、炭素鋼の部品を
ろう付けすることができることがはっきりと示された。
例4C〜4Hからは、実験用のろう付け用ペースト(低
露点の雰囲気を必要とする)と、窒素、水素及び二酸化
炭素の混合物を含有する湿分を含まない窒素を基にした
雰囲気とを使用することによって、ろう材の流れとろう
付け接合部の品質が良好で、且つ酸化されていない表面
の仕上がりで、炭素鋼の部品をろう付けすることができ
ることが示された。例4A〜4Iからは、炭素鋼の部品
を許容できるろう材の流れ、ろう付け接合部の品質、そ
して酸化されていない表面の仕上がりでもってろう付け
するためには、二酸化炭素と水素の両方の量を、(1)
炉の加熱域の所望される湿分含有量と、(2)炉の加熱
域と冷却域の両方において必要とされる還元能力とをも
たらすように注意深く制御しなくてはならないことも示
された。とは言うものの、炉の雰囲気中の所望の湿分含
有量は一般に、炭素鋼の部品をろう付けするために使用
されるろう付け用ペーストの組成と種類とに依存するこ
とに注目することが重要である。
【0058】本発明は炭素鋼のろう付けのために湿分を
含まない窒素を基にした雰囲気を用いることを開示して
はいるが、高温(>1,000℃)でのガラス−金属の
シールのために、また低温(700〜900℃)での非
鉄金属や合金のろう付け、例えば銀系ろう材を使用して
の銅と銅合金のろう付けのために、同様の雰囲気を使用
することができる。
【0059】以上のように本発明を説明したけれども、
特許により保護されるべきものは特許請求の範囲に記載
されているものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ブライアン バーナード ボナー アメリカ合衆国,ペンシルバニア 18240, ネスキューホニング,ホワイト オーク ロード,ボックス 21ビー,ルーラル デ リバリー ナンバー 1 (72)発明者 ディワカー ガーグ アメリカ合衆国,ペンシルバニア 18049, エマウス,ニュートン サークル 4391 (72)発明者 ケリー レナード バーガー アメリカ合衆国,ペンシルバニア 18235, レハイトン,サンダー レーン 175

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の諸工程を含む、ろう付けするため
    に組み合わせた鉄金属をろう付け用ペースト又はプレフ
    ォームでろう付けするための方法。 ・当該組み合わせた鉄金属を少なくとも1080℃の温
    度に維持した炉へ入れる工程 ・気体の窒素、水素及び二酸化炭素の混合物であって、
    当該水素が最小限当該混合物の1体積%であり、当該二
    酸化炭素が水素の二酸化炭素に対する比が15以下にな
    るような量で存在している混合物を、上記の炉へ導入す
    る工程 ・上記の組み合わせた鉄金属を許容できるろう付け接合
    部をもたらすのに十分な温度及び圧力下で十分な時間保
    持する工程 ・当該組み合わせた鉄金属を室温まで冷却する工程
  2. 【請求項2】 前記水素の二酸化炭素に対する比を1〜
    7に保持する、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記水素の二酸化炭素に対する比を1〜
    5に保持する、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記水素の二酸化炭素に対する比を、前
    記炉の加熱域において少なくとも0.25体積%の湿分
    含有量をその場で生じさせるよう制御する、請求項1記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 前記水素の二酸化炭素に対する比を、
    0.25〜0.5体積%の湿分含有量をその場で生じさ
    せるよう制御する、請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記水素と二酸化炭素の含有量を、前記
    炉の加熱域における水素対湿分比を少なくとも3.0と
    するよう制御する、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記水素と二酸化炭素の含有量を、前記
    炉の加熱域における水素対湿分比が少なくとも3.0〜
    14となるよう制御する、請求項6記載の方法。
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