JPH0810966A - 抵抗溶接機の制御装置 - Google Patents

抵抗溶接機の制御装置

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JPH0810966A
JPH0810966A JP6143729A JP14372994A JPH0810966A JP H0810966 A JPH0810966 A JP H0810966A JP 6143729 A JP6143729 A JP 6143729A JP 14372994 A JP14372994 A JP 14372994A JP H0810966 A JPH0810966 A JP H0810966A
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transformer
magnetic flux
welding machine
polarity
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Chihiro Okatsuchi
千尋 岡土
Tatsuaki Anpo
達明 安保
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Toshiba FA Systems Engineering Corp
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Toshiba Corp
Toshiba FA Systems Engineering Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 品質の良い溶接を行うと共に溶接電極の摩耗
を少なくして稼動率を向上させること。 【構成】 直流電圧をパルス幅変調して交流電圧に変換
するインバ―タ16と、前記交流電圧が加えられる一次巻
線を有し交流の溶接電流を供給する二次巻線を有する変
圧器3と、所定周波数の矩形波状の交流の電流基準を発
生し、この電流基準と前記インバ―タの出力電流とを比
較し、その偏差が零となるように前記インバ―タをPW
M制御する制御手段9,23〜29を備え、波高値を一定と
した交流の溶接電流を供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インバ―タの交流出力
を変圧器の一次巻線に加え、二次巻線から交流の溶接電
流を供給する抵抗溶接機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】抵抗溶接機の制御装置は、溶接電流の電
源として商用電源をそのまま用いるものと、商用電源を
一旦、直流に変換し、インバ―タを用いて所望の周波数
の交流に変換して用いるものがある。
【0003】図5(a)は商用電源をそのまま用いる場
合の構成を示したもので、商用周波数の交流電源1の電
圧を逆並列接続されたサイリスタ2によって点弧位相を
制御し、制御された可変電圧が変圧器3の一次巻線に加
えられる。変圧器3の二次巻線は溶接電極5に接続さ
れ、電極5で挟んだ金属の溶接対象物に溶接電流を流し
て抵抗溶接を行う。
【0004】溶接電流の大きさは、電流設定部7により
実効値で設定され、電流検出器4を介して検出される変
圧器3の一次電流は実効値演算部8で実効値に変換さ
れ、電流制御部9で両者が比較されその偏差を減少させ
る制御信号を出力し、位相制御部10で点弧位相を決定す
る。起動回路12から通電開始指令が与えられると、タイ
マ―13に設定された所定の期間、通電指令が出力され、
駆動回路11は位相制御部10から出力される点弧位相で点
弧パルスを出力し、サイリスタ2を導通させる。この場
合、図5(b)に示すように、1サイクルの電源電圧の
正の半波と負の半波の点弧位相α1 ,α2 が対で制御さ
れる。また、変圧器3のリ―ケ―ジインダクタンスや二
次巻線と溶接電極5の間のケ―ブルに存在する浮遊イン
ダクタンス6により変圧器3の一次側から見た負荷は遅
れ力率となり、図5(b)に示すような溶接電流Iが流
れる。
【0005】この方式は電流の大きさが常に変化するの
で溶接部の熱の変動が大きく溶接品質に限界がある。ま
た、商用周波数の1サイクル毎の制御を行うので制御応
答に限界があり、最適溶接電流より余裕を持って溶接を
行わないと不良品が発生する場合がある。また、負荷の
力率が悪く単相負荷となるので3相電源の負荷にアンバ
ランスが生じる問題がある。
【0006】これらの問題を解決したのが図6(a)に
示すインバ―タを用いたものである。この方式は、商用
周波数の3相の交流電源1から整流器14を介して直流電
圧を得、コンデンサ15で平滑された直流電圧をインバ―
タ16でパルス幅変調(PWM)し、 600〜1000Hzの高
周波の交流電圧V1 に変換して変圧器3の一次巻線に加
え、二次巻線に誘起する交流電圧をダイオ―ド17で全波
整流して直流電圧V2に変換し溶接電極5で挟んだ溶接
対象物に直流の溶接電流Iを流すようにしている。
【0007】溶接電流は電流設定部7で定められ、変流
器4を介して検出される変圧器3の一次電流がシミュレ
―ション回路18で溶接電流に変換され、これらが電流制
御部9で比較されその偏差を零とする制御信号が出力さ
れる。この制御信号は、PWM制御部20でキャリア発生
部19から出力される高周波の三角波と比較されるPWM
制御信号として駆動部11に入力され、起動回路12、タイ
マ―回路13を介して入力される通電指令の間駆動部11か
らPWM制御信号が出力されインバ―タ16は図6(b)
に示すPWM制御された交流電圧V1 を出力する。変圧
器3の二次巻線にはこれと同じ波形の低電圧の交流電圧
が誘起し、通電容量の大きいダイオ―ド17で全波整流さ
れた直流電圧V2 に変換され、図示のような直流の溶接
電流を流すようにしている。この方式は、前述した問題
を解消して高品質の溶接を可能とし、しかも高周波を採
用することで変圧器を小形軽量化することができるとい
う利点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
のインバ―タを用いた抵抗溶接機の制御装置では、変圧
器の二次側に設けたダイオ―ドの電力損失が大きく、イ
ンバ―タ出力の10〜15%にも達して効率低下の原因とな
り、ダイオ―ドを冷却するための水冷装置等を必要とす
る。また、直流の溶接電流を流すので溶接電極が電気分
解し、摩耗が激しく、溶接工程がロボット化されるにつ
れて電極交換のための休止期間が問題点として浮上して
いる。
【0009】本発明は、上記の問題を解消するためにな
されたもので、その目的とするところは、品質の良い溶
接を効率良く行うと共に、溶接電極の摩耗を少なくし休
止期間を少なくして稼動率を向上させる抵抗溶接機の制
御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明として、
直流電圧をパルス幅変調して交流電圧に変換するインバ
―タと、前記交流電圧が加えられる一次巻線を有し交流
の溶接電流を供給する二次巻線を有する変圧器と、所定
周波数の矩形波状の交流の電流基準を発生し、この電流
基準と前記インバ―タの出力電流とを比較し、その偏差
が零となるように前記インバ―タをPWM制御する制御
手段を備える。
【0011】請求項2の発明として、更に、前記変圧器
の磁束密度を直接あるいは間接的に検出する検出手段を
備え、前記制御手段は、更に、前記検出手段の出力信号
が所定値を越えるとき、前記変圧器の磁束密度が所定値
を越えると判定して、前記電流基準の極性を反転させる
周波数補正手段を備えて構成する。
【0012】請求項3の発明として、前記制御手段は、
更に、起動指令が与えられたとき、予め設定された時間
の通電指令を発生させ、この通電指令に応じて前記電流
基準を発生させ前記インバ―タをPWM制御する通電制
御手段と、通電指令の終了時点における前記変圧器の残
留磁束の極性を判定して、次の通電指令で最初に発生さ
せる前記電流基準の極性を決定する初期通電制御手段を
備える。
【0013】請求項4の発明として、前記検出手段は、
前記変圧器の一次巻線と並列に接続される小容量のリア
クトルと、このリアクトルに流れる電流が所定値を越え
るとき、前記変圧器の磁束密度が所定値を越えると判定
するレベル検出手段を備えて構成する。
【0014】請求項5の発明として、前記検出手段は、
前記変圧器の一次巻線と二次巻線に流れる電流をそれぞ
れ検出し、その差分値が所定値を越えるとき、前記変圧
器の磁束密度が所定値を越えると判定するレベル検出手
段を備えて構成する。
【0015】請求項6の発明として、前記検出手段は、
前記変圧器の一次巻線に加えられる電圧を積分して前記
変圧器の磁束密度を模疑する磁束密度模疑手段と、模疑
した磁束密度が所定値を越えるとき信号を出力するレベ
ル検出手段を備えて構成する。
【0016】請求項7の発明として、請求項3に記載の
前記初期通電制御手段は、通電指令の終了時点における
電流基準の極性と、最終通電周期における通電時間から
前記残留磁束の極性を判定する構成とする。
【0017】請求項8の発明として、請求項3に記載の
前記初期通電制御手段は、通電指令の終了時点における
前記変圧器の励磁電流の極性から前記残留磁束の極性を
判定する構成とする。
【0018】
【作用】請求項1の発明において、前記制御手段は、電
流基準とインバ―タ出力電流を比較してインバ―タ出力
電流が電流基準と等しくなるように前記インバ―タをP
WM制御する。これによりインバ―タは直流電圧をパル
ス幅変調してインバ―タ出力電流が電流基準と等しくな
るような交流電圧を変圧器の一次巻線に加え、二次巻線
から波高値が一定の矩形波状の交流の溶接電流が供給さ
れる。この場合、前記制御手段は、前記変圧器の磁束密
度が所定値を越えない範囲の所定周波数(40〜 100H
z)の矩形波状の交流の電流基準を出力し、溶接電流の
極性が反転する過渡期間において変圧器の一次巻線にフ
ォ―シング電圧が加えられ速い電流変化率で溶接電流の
極性が反転する。
【0019】請求項2の発明において、前記検出手段が
前記変圧器の磁束密度が所定値を越えると判定すると、
前記周波数補正手段によって電流基準の極性が反転さ
れ、周波数を高めるように作用させ磁束密度が所定値を
越えないように制御される。
【0020】請求項3の発明において、起動指令が与え
られると、前記通電制御手段は予め設定された溶接時間
の通電指令を出力し、これに応じて前記電流基準が出力
され前記インバ―タは通電指令の間PWM制御された交
流電圧を出力して前記変圧器の一次巻線に加える。ま
た、初期通電制御手段は、通電指令の終了時点で前記変
圧器の残留時速の極性を判定し、次の通電指令で最初に
出力する電流基準の極性を前記残留磁束の極性の反対の
極性の方向に変化するように決定する。これにより前記
変圧器の磁束の偏磁をなくし磁束変化分を有効に利用す
ることができる。
【0021】請求項4の発明において、前記リアクトル
に流れる電流は前記変圧器の一次巻線に流れる励磁電流
に近似し、前記変圧器の磁束密度に近似され、前記リア
クトルに流れる電流が所定値を越えると、前記レベル検
出手段は前記変圧器の磁束密度が所定値を越えたと判定
する。
【0022】請求項5の発明において、前記変圧器の一
次巻線に流れる電流から二次巻線に流れる電流を一次電
流に換算した値を減算しその差分値から該変圧器の励磁
電流を近似し、該変圧器の磁束密度を近似して、該差分
値が所定値を越えると、前記レベル検出手段は該変圧器
の磁束密度が所定値を越えたと判定する。
【0023】請求項6の発明において、前記磁束密度模
疑手段は、前記変圧器の一次巻線に加えられる電圧を積
分して前記変圧器の磁束密度を模疑し、この値が所定値
を越えると前記レベル検出手段は前記変圧器の磁束密度
が所定値を越えたと判定する。
【0024】請求項7の発明において、前記初期通電制
御手段は、最終通電周期の通電時間が半周期を越えると
き、通電指令の終了時点における電流基準の極性に対応
した残留磁束の極性と判定する。
【0025】請求項8の発明において、前記初期通電制
御手段は、変圧器の磁束が励磁電流と同相で変化すると
仮定して、通電指令の終了時点における励磁電流の極性
に対応した残留磁束の極性と判定する。
【0026】
【実施例】本発明の実施例を図1に示す。図1の構成は
請求項1,2,3,4,7に対応するものである。図1
において、23は一定周期のクロックパルスを発生するク
ロック発生回路を内蔵したカウンタで、通電指令RUN
がアクティブの間、予め設定された数のクロックパルス
をカウントする度にオ―バ―フロ―してパルス信号Aを
出力する。24は通電指令RUNがアクティブの間、パル
ス信号Aが入力される度に極性の反転する矩形波状の一
定の大きさの信号Bを出力する極性決定回路である。25
は乗算器で信号Bと電流設定器7で設定された電流値I
m とを乗算して矩形波状の交流の電流基準I* を出力す
る。26は電流検出回路で変流器4の検出出力からインバ
―タ出力電流の瞬時値を検出する。27はラッチ回路で通
電指令RUNの終了時点におけるカウンタ23のカウント
値と極性決定回路24の出力信号Bの正負の極性を保持す
る。28は保持されたカウント値が所定カウントを越えた
かどうかを判定すると共に保持された信号Bの極性の正
負から残留磁束の極性を判定する判定回路、29は判定結
果に応じてカウンタ23を所定値にプリセットすると共に
極性決定回路24に次の通電指令RUNが入力されたと
き、最初に出力する信号Bの極性をプリセットするプリ
セット回路である。30は小容量のリアクトルで変圧器3
の励磁電流をシミュレ―ションするものである。31は電
流検出器、32は電流検出器31の検出出力が所定値を越え
るときカウンタ23をオ―バ―フロ―させてリセットする
パルス信号を出力するレベル検出回路である。その他は
従来と同様なので従来と同符号で示している。
【0027】上記構成において、起動回路12、タイマ―
13を介して通電指令RUNがアクティブになると、図2
(a)に示すように、カウンタ23は一定周期のクロック
パルスのカウントを開始し、カウント値が所定数に達す
るとオ―バ―フロ―してゼロクリアすると共にパルス信
号Aを出力し、再び0からカウントを開始する動作を繰
り返す。このパルス信号Aが入力される度に極性決定回
路24は一定の大きさで正負に変化する矩形波状の信号B
を出力する。この信号Bは乗算器25で電流設定器7で設
定された電流値Im と乗算されIm の大きさで正負に変
化する矩形波状の電流基準I* に変換される。従って、
電流基準I* は信号Bと同じ波形で大きさがIm とな
る。電流基準I* は電流制御部9に入力され、変流器
4、電流検出回路26を介して検出されるインバ―タ出力
電流I1 と比較され、I1 がI* に一致するように制御
信号が出力され、PWM制御部20、駆動部11を介してイ
ンバ―タ16がPWM制御される。これにより変圧器3の
一次巻線にPWM制御された交流電圧Vが加えられ、二
次巻線から設定電流Im に応じた交流の溶接電流I2
供給される。
【0028】この場合、変圧器3のリ―ケ―ジインダク
タンスや二次巻線から溶接電極5までのケ―ブルに存在
する浮遊インダクタンスによって、起動時や電流の極性
が反転する電流変化を伴う過渡期間において大きな逆起
電力が発生する。図2(a)のt0 ,t1 間やt2 ,t
3 間はこの過渡状態を示している。この過渡期間におい
て、インバ―タ出力電流I1 と電流基準I* との間には
電流制御の遅れによって大きな偏差が生じ、電流制御部
9は偏差を減少させる方向に最大の制御信号を出力し、
これに応じてインバ―タ16は最大の交流電圧を出力す
る。従って、電流変化を伴う過渡期間において、変圧器
3の一次巻線には図2(a)に示すようにフォ―シング
電圧が加えられ、このフォ―シング電圧を大きく設定す
ることにより電流変化率を大きくして電流の変化する過
渡期間を短かくすることができる。インバ―タ出力電流
1 が電流基準に一致して一定値に安定すると負荷(溶
接)抵抗と溶接電流で決まる電圧で安定し波高値が一定
のフラットな電流I1 が流れる。変圧器3の励磁電流は
溶接電流と比較すると無視できるのでインバ―タ出力電
流I1 は溶接電流I2 と見なすことができる。
【0029】溶接電極5に挟まれる溶接対象に付随する
金属が鉄板等の強磁性体であるとき、ケ―ブルの浮遊イ
ンダクタンス6はその影響を受け、かなりの幅で変化す
る。浮遊イダクタンス6が大きくなると電流変化率di
/dtが減少して過渡期間が延び溶接品質を低下させる
場合があるので、これらの条件を見込んでインバ―タの
最大出力電圧を決定しなければならない。変圧器3の磁
束密度は一次巻線に加えられる交流電圧の積分値で変化
し、変圧器の容量をインバ―タの最大出力電圧で設計す
ると必要以上に大きな容量の変圧器となり大形となる。
一般の変圧器は、図3(a)のB−H特性のB1 に示す
ように最大磁束密度B2 の60〜80%で設計するので変圧
器が大形となる。そこで、本実施例では、変圧器3の容
量は上述した条件のフォ―シング電圧程度を見込んだ通
常必要な容量とし、この条件を越えて浮遊インダクタン
スが増加したとき、磁束密度が図3(a)の最大磁束密
度B2 を越えないように制限する機能を備えている。
【0030】すなわち、リアクトル30は変圧器3のB−
H特性とほぼ等しい鉄心を用いて変圧器3の一次電圧を
加え、変圧器3の磁束密度を模疑する小容量のリアクト
ルとし、このリアクトル30に流れる電流iR は変圧器3
の励磁電流を模疑した波形となる。磁界の強さHは励磁
電流に比例し、リアクトル30の鉄心のB−H特性が変圧
器3のB−H特性と同じであれは、リアクトル30の磁束
密度は変圧器3の磁束密度と等しくなる。従って、リア
クトル30に流れる電流iR を監視することで変圧器3の
磁束密度を監視することができ、電流iR の大きさが所
定値を越えるとき、レベル検出器32からパルス信号が出
力されカウンタ23をオ―バ―フロ―させると共にゼロク
リアさせ、極性決定回路24の出力信号Bの極性を反転さ
せる。これにより電流基準I* の極性が反転してインバ
―タの出力電圧Vの極性が反転し、変圧器3の磁束密度
を所定値以下に制限することが可能となる。図3(b)
の(イ)はインバ―タの出力電圧Vが低い場合、(ロ)
は高い場合を示したもので、説明を簡単にするためフォ
―シング電圧分は省略している。
【0031】(イ)に示すように、インバ―タの出力電
圧Vが低い場合、リアクトル30に流れる電流iR は検出
レベル(±iRM)以下で変化するのでレベル検出器32は
動作せず、カウンタ23から出力されるパルス信号Aは決
められた一定周波数で動作する。しかし、(ロ)に示す
ように、インバ―タの出力電圧Vが高くなり、リアクト
ル30に流れる電流iR が検出レベル(±iRM)を越える
とレベル検出器32が動作してパルス信号が出力され、こ
のパルス信号によりカウンタ23は設定されたカウント値
に達する前にオ―バ―フロ―されてパルス信号Aが出力
され同時にゼロクリアされる。これにより極性決定回路
23の出力信号Bの極性が反転されインバ―タの出力電圧
Vの極性が反転し、リアクトル30に流れる電流iR は検
出レベル(±iRM)に制限され、結果としてインバ―タ
の出力周波数が少し高い方向に補正され、変圧器3の磁
束密度は所定値内に制限される。
【0032】また、変圧器3の鉄心は、図3(a)のB
−H特性に示すように、最後に加えられた磁界の極性
(方向)によって残留磁束密度(±B0 )の極性が決定
され、最初にインバ―タから出力される電圧Vの極性に
よって鉄心の磁束密度変化を有効に使えるかどうかが決
まる。本実施例では、この残留磁束の極性に応じて最初
にインバ―タから出力する電圧Vの極性を決定する機能
を備え、常に変圧器鉄心の磁束変化を有効に利用してい
る。
【0033】すなわち、ラッチ回路27は通電指令RUN
の終了時点におけるカウンタ23のカウント値と極性決定
回路24の出力信号Bの極性を保持し、判定回路28は保持
された信号Bの極性からインバ―タの出力電圧Vの最終
通電時の極性を判別すると共に、保持されたカウント値
から最終通電時の極性で通電された時間をチェックし半
周期を越えて通電されたかどうかを判定して残留磁束の
極性を判定する。プリセット回路29は上記判定結果に応
じて次の通電指令RUNがアクティブになったとき極性
決定回路24から最初に出力する信号Bの極性をプリセッ
トすると共に、カウンタ23をオ―バ―フロ―するときの
カウント値の1/2にプリセットする。図2(b)は、
通電終了時点t5 の直前の通電周期Tx が半周期以上の
場合を示した例で、この場合、次の通電指令RUNがア
クティブになる時点t6 で最初に出力される信号Bの極
性が反転して出力され、その最初の周期Ty はカウンタ
23が通常の周期の1/2でオ―バ―フロ―し信号Bの極
性が反転する。これにより通電指令に応じてインバ―タ
から出力される電圧Vは、変圧器鉄心の磁束変化を有効
に利用するように出力させることが可能となる。
【0034】本実施例によれば、電流の極性が反転する
過渡期間の短かい矩形波状の溶接電流を供給することが
できるので品質の良い抵抗溶接を行うことが可能となり
しかも、交流の溶接電流なので溶接電極の電気分解を少
なくし摩耗を少なくすることが可能となる。また、変圧
器の磁束密度が所定値を越えないように制御されるので
最大磁束密度まで磁束変化を有効に利用することが可能
となり、変圧器を小形、軽量化することが可能となる。
【0035】本発明の請求項5に対応する実施例の要部
構成を図4(a)に示す。この実施例は、変圧器3の二
次電流を検出する電流検出器41を設け、電流検出回路42
と43を介して一次電流と二次電流を検出し、減算回路
44で一次電流から一次電流に換算した二次電流を差し
引いて励磁電流iφを検出するようにしたものである。
この励磁電流iφを図1のレベル検出器23へ入力るよう
にして前述と同様の作用、効果を得ることができる。
【0036】また、変圧器3の磁束密度は、一次巻線に
加えられる電圧から鉄心のB−H特性を考慮して電圧の
積分を行う磁束密度模疑手段を設け、模疑された磁束密
度が所定値を越えるとき、パルス信号を出力するレベル
検出手段で構成しても前述と同様の作用、効果を得るこ
とができる。(請求項6に対応)本発明の請求項8に対
応する実施例の要部構成を図4(b)に示す。同図にお
いて、33は、変圧器3の励磁電流iφまたはリアクトル
30に流る電流iR の極性に対応した論理信号POLを出
力する極性判別器であり、ラッチ回路27は通電指令RU
Nの終了時点で信号POLを保持し、プリセット回路29
は保持した信号POLの論理値に応じて次の通電指令R
UNで最初に出力する信号Bの極性をプリセットする。
図4(c)はインバ―タの出力電圧Vが矩形波状に出力
されたときの各信号波形例を示したもので、励磁電流と
磁束がほぼ同相となることから通電終了時点の励磁電流
の極性(信号POL)で残留磁束の極性を判別するよう
にしている。この実施例を用いても前述と同様の作用、
効果が得られる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、交流の溶接電流を用い
るので溶接電極の電気分解による摩耗が少なくなり、電
極変換までの稼動期間が延び稼動率を向上させることが
できる。しかも、交流の溶接電流の波高値を一定にして
電流変化の過渡期間を短かくすることができ、ダイオ―
ドによる溶接電流の整流を行わないのでダイオ―ドの電
力損失がなくなり、品質の良い溶接を効率良く行うこと
ができる。更に、変圧器の磁束密度を最大限に利用する
ことが可能となるので変圧器を小形、軽量化することが
可能となり、経済性の高い抵抗溶接機の制御装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1〜4,7に対応する実施例の
構成図
【図2】上記実施例の作用を説明するための波形図
【図3】上記実施例の作用を説明するための図で、
(a)は変圧器鉄心のB−H特性図、(b)は波形図
【図4】(a)本発明の請求項5に対応する実施例の要
部構成図、(b)本発明の請求項8に対応する実施例の
要部構成図、(c)上記実施例の作用を説明するための
波形図
【図5】(a)商用電源をそのまま用いた従来装置の構
成図、(b)その作用を説明するための波形図
【図6】(a)インバ―タを用いた従来装置の構成図、
(b)その作用を説明するための波形図
【符号の説明】
1…交流(商用)電源 3…変圧器 4,31,41…電流検出器 5…溶接電極 6…浮遊インダクタンス 7…電流設定器 9…電流制御部 11…駆動部 12…起動回路 13…タイマ― 14…整流器 15…コンデンサ 16…インバ―タ 19…キャリア発生部 20…PWM制御部 23…カウンタ 24…極性決定回路 25…乗算器 26,42,43…電流検出回路 27…ラッチ回路 28…判定回路 29…プリセット回路 30…リアクトル 32…レベル検出器 33…極性判別回路 44…減算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安保 達明 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電圧をパルス幅変調して交流電圧に
    変換するインバ―タと、前記交流電圧が加えられる一次
    巻線を有し交流の溶接電流を供給する二次巻線を有する
    変圧器と、所定周波数の矩形波状の交流の電流基準を発
    生し、この電流基準と前記インバ―タの出力電流とを比
    較し、その偏差が零となるように前記インバ―タをPW
    M制御する制御手段を備えたことを特徴とする抵抗溶接
    機の制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の抵抗溶接機の制御装置
    において、更に、前記変圧器の磁束密度を直接あるいは
    間接的に検出する検出手段を備え、前記制御手段は、更
    に、前記検出手段の出力信号が所定値を越えるとき、前
    記変圧器の磁束密度が所定値を越えると判定して、前記
    電流基準の極性を反転させる周波数補正手段を備えて構
    成することを特徴とする抵抗溶接機の制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の抵抗溶接機の制御装置
    において、前記制御手段は、更に、起動指令が与えられ
    たとき、予め設定された時間の通電指令を発生させ、こ
    の通電指令に応じて前記電流基準を発生させ前記インバ
    ―タをPWM制御する通電制御手段と、通電指令の終了
    時点における前記変圧器の残留磁束の極性を判定して、
    次の通電指令で最初に発生させる前記電流基準の極性を
    決定する初期通電制御手段を備えたことを特徴とする抵
    抗溶接機の制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の抵抗溶接機の制御装置
    において、前記検出手段は、前記変圧器の一次巻線と並
    列に接続される小容量のリアクトルと、このリアクトル
    に流れる電流が所定値を越えるとき、前記変圧器の磁束
    密度が所定値を越えると判定するレベル検出手段を備え
    て構成することを特徴とする抵抗溶接機の制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の抵抗溶接機の制御装置
    において、前記検出手段は、前記変圧器の一次巻線と二
    次巻線に流れる電流をそれぞれ検出し、その差分値が所
    定値を越えるとき、前記変圧器の磁束密度が所定値を越
    えると判定するレベル検出手段を備えて構成することを
    特徴とする抵抗溶接機の制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項2に記載の抵抗溶接機の制御装置
    において、前記検出手段は、前記変圧器の一次巻線に加
    えられる電圧を積分して前記変圧器の磁束密度を模疑す
    る磁束密度模疑手段と、模疑した磁束密度が所定値を越
    えるとき信号を出力するレベル検出手段を備えて構成す
    ることを特徴とする抵抗溶接機の制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項3に記載の抵抗溶接機の制御装置
    において、前記初期通電制御手段は、通電指令の終了時
    点における電流基準の極性と、最終通電周期における通
    電時間から前記残留磁束の極性を判定する構成とするこ
    とを特徴とする抵抗溶接機の制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項3に記載の抵抗溶接機の制御装置
    において、前記初期通電制御手段は、通電指令の終了時
    点における前記変圧器の励磁電流の極性から前記残留磁
    束の極性を判定する構成とすることを特徴とする抵抗溶
    接機の制御装置。
JP6143729A 1994-05-27 1994-06-27 抵抗溶接機の制御装置 Pending JPH0810966A (ja)

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EP95303563A EP0688626B1 (en) 1994-05-27 1995-05-25 Control equipment for resistance welding machine
DE69515083T DE69515083T2 (de) 1994-05-27 1995-05-25 Steueranlage für Widerstandsschweissmaschine
CN95108592A CN1101293C (zh) 1994-05-27 1995-05-26 用于电阻焊机的控制装置
US08/452,338 US5844193A (en) 1994-05-27 1995-05-26 Control equipment for resistance welding machine
KR1019950013580A KR100186890B1 (ko) 1994-05-27 1995-05-27 저항용접기용 제어장치
US08/925,316 US5965038A (en) 1994-05-27 1997-09-08 Control equipment for resistance welding machine

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4838424B2 (ja) * 1999-04-01 2011-12-14 カラカス エルドーガン 抵抗溶接方法および装置
JP2012120434A (ja) * 2010-12-02 2012-06-21 Abb Technology Ag 変換器回路の動作方法
KR101221053B1 (ko) * 2010-07-15 2013-01-10 주식회사 세아제강 고주파 전기저항 용접방법

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