JPH08109468A - 磁電変換素子の製造方法 - Google Patents
磁電変換素子の製造方法Info
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- JPH08109468A JPH08109468A JP6246223A JP24622394A JPH08109468A JP H08109468 A JPH08109468 A JP H08109468A JP 6246223 A JP6246223 A JP 6246223A JP 24622394 A JP24622394 A JP 24622394A JP H08109468 A JPH08109468 A JP H08109468A
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Abstract
となく、耐湿性を向上させ、高い信頼性を有するインジ
ウムアンチモン系磁電変換素子を形成する。 【構成】 基板上に、インジウムアンチモン化合物の結
晶と単体インジウムとの複合結晶からなり、かつ全イン
ジウムのアンチモンに対する原子比が1.1〜1.7の
範囲にあるインジウムアンチモン複合結晶薄膜を蒸着に
より形成させ、次いでインジウムをインジウムアンチモ
ン化するに必要な量よりも2倍以上過剰のアンチモン
を、アンチモンの再蒸発が起こる以上の基板温度で蒸着
する。
Description
法に関し、さらに詳しくは信頼性に優れたインジウムア
ンチモン系磁電変換素子の製造方法に関する。
略す)は、他の化合物半導体、例えばインジウム砒素
(InAs、移動度30,000cm2 /V/sec)
やガリウム砒素(GaAs、移動度7,000cm2 /
V/sec)に比べて非常に高い電子移動度(78,0
00cm2 /V/sec)を有するため、磁電変換素子
の素材として好適であることが知られている。ここで、
磁電変換素子としては、VTR、フロッピディスクやC
D−ROM等のドライブモータ用の回転位置検出センサ
として用いられるホール素子;ポテンショメータ、歯車
の回転検出センサあるいは紙幣に塗られている磁気イン
クパターンを検出する紙幣認識用磁気センサとして用い
られる半導体磁気抵抗素子などを挙げることができる。
がセンサとして機能するためには、実用上の抵抗値を確
保するため、InSbを厚さ1μm程度に薄膜化する必
要がある。
めには、薄膜化すると同時に高い電子移動度を確保する
必要がある。この要求に応じる一つの方法としては、単
結晶を切り出し研磨して薄膜化する方法がある。しかし
ながら、この方法によるとほぼ単結晶なみの電子移動度
が確保できるものの、所望の厚さ1μm程度の薄膜を均
一につくることは困難である。また、この方法ではコス
トが非常に高いという問題がある。
得ることができるInSbの薄膜化方法が種々検討され
ている。例えば、特公昭51−45234号公報には、
いわゆる転写法が示されている。すなわち、雲母等の結
晶性基板上にInSb薄膜を蒸着により形成した後、こ
の薄膜をエポキシ樹脂などの接着剤を用いて別の絶縁性
基板に接着し、次いで結晶性基板を除去するというもの
である。この場合、結晶性基板を用いるので、蒸着条件
を選べばかなり高い移動度で所望の膜厚のInSb薄膜
が量産性よく形成できるというメリットがある。
膜形成のための条件を種々提案してきた。特公平1−1
3211号公報では、InのSbに対する原子比が1.
0ではなく、1.1〜1.7という過剰のInとするこ
とが、高移動度InSb薄膜形成のための必要条件であ
ることを明らかにした。さらに、基板温度、InとSb
とのフラックス等の高移動度化のための他の必要条件を
明らかにした(特公平1−13211号公報、特公平1
−15135号公報、特公平2−47849号公報、特
公平3−59571号公報参照)。このようにして、I
nを著しく過剰にして移動度が極めて高い、例えば6
0,000cm2 /V/secにも達する薄膜を作成す
ることができる。そして、このような薄膜を樹脂を介し
て、例えばフェライト、セラミックスのような別の絶縁
性基板に転写し、パターニング、組立てを行うことによ
り、ホール素子や半導体磁気抵抗素子を作成した。
は、InのSbに対する原子比が、1.1〜1.7の範
囲にあるInSb系複合結晶薄膜を蒸着により形成さ
せ、次いでSbを蒸着して、最終的に原子比が1.0に
近い薄膜とすることが示されている。つまり、予め過剰
のInを含むInSb系複合結晶薄膜を作成し、次いで
単体In量を減少させることにより、ホール係数が高
く、高抵抗の磁電変換素子が作成できることが示されて
いる。
薄膜を用いた場合、実用上の信頼性を確保するため、特
に耐湿性を向上させるため、パッケージ用の樹脂と薄膜
の間にパッシベーション層、例えばアルミナ薄膜を形成
するという付加的な処置を施す必要があった。
に詳しく検討してきたが、基本的には蒸着薄膜にかかわ
るものであることを究明するに到った。
蒸着することにより、耐湿性等の信頼性を確保すること
ができたが、半導体磁気抵抗素子の場合は感度が特に重
視される関係で、アルミナ蒸着を行わず、湿度進入の防
止処理を施す必要がある。
ベルが高くなり、また、コストダウンの要請があるの
で、複雑な工程を導入することなく、つまりアルミナを
蒸着することなく、高い信頼性を有する素子を製造する
ことが求められてきた。
い磁電変換素子を作成することができる磁電変換素子の
製造方法を提供することにある。
は酸化されにくい非常に安定した化合物であり、信頼性
を悪くする要因は過剰の単体Inであり、過剰の単体I
nを無くすことができること、そして、そのようにして
作った薄膜を用いれば何等別の処理をしなくても信頼性
が非常に向上した素子を作ることができることを見いだ
し本発明を完成するに到った。
アンチモン(InSb)化合物の結晶と単体インジウム
(In)との複合結晶からなり、かつ全インジウム(I
n)のアンチモン(Sb)に対する原子比が1.1〜
1.7の範囲にあるインジウムアンチモン(InSb)
複合結晶薄膜を蒸着により形成し、次いで、残りのイン
ジウム(In)をインジウムアンチモン(InSb)化
するに必要な量よりも2倍以上の過剰なアンチモン(S
b)を、アンチモン(Sb)の再蒸発が起こる以上の基
板温度で蒸着することを特徴とする磁電変換素子の製造
方法にある。
よく成長させ、しかもInSb薄膜が強く付着しないで
すぐ後で剥離できる雲母が好ましい。
には、通常蒸着、分子線エピタキシー(MBE)、スパ
ッタリング等の蒸着法が用いることができる。この際、
実用特性の点から薄膜の厚みは0.1〜2μmの範囲が
好適である。
におけるInSb中のInと単体Inとの合計InのS
bに対する原子比が1.1〜1.7の範囲になるように
制御することが必要である。この範囲は、範囲外のもの
に比べて特に高い移動度を示し、実用的な特性の薄膜を
形成し得るものである。原子比が1.1未満の場合に
は、脆い薄膜しか得られず、結晶性も悪くてノイズも大
きい。また、1.7を越えるとピンホールが生じ収率の
低下をもらす。特に好ましい原子比は、1.2〜1.6
の範囲であって、この範囲内では薄膜の結晶性がよく、
かつ高移動度である上に、ノイズレベルの低い均一性の
よいものとなる。
として本発明者らが先に提案した方法(特公平1−13
211号公報、特公平2−47849号公報、特公平3
−59571号公報)に基づき、InおよびSbの飛量
と基板温度とを別々に制御する蒸着手段を用いることが
できる。特に高い移動度を有する薄膜を得るためには、
基板温度の上昇などの手段が有用である。
ると、InとSbとの平均原子比を1.1〜1.7の範
囲に蒸着させるに際し、蒸着初期におけるSbに対する
Inの到達速度比を1.0以下とし、かつ基板温度(絶
対温度)Tを以下の式の範囲に入るように選択した場
合、特に高移動度のInSb系複合薄膜が得られる。
cである。
-5logP (Tcは境界の基板温度(絶対温度)、Pは蒸着中の真
空度(Torr)) この段階で、形成されたInSb系複合結晶薄膜は、I
nSbの膜面にInSb膜内から析出した単体Inが分
布している形態となっている。
b系複合結晶薄膜に、さらに、単体InをInSb化す
るに必要な量よりも2倍以上過剰の、より好ましくは4
倍以上のSbを、Sbの再蒸発が起こる以上の基板温度
で蒸着する。この結果、複合結晶中の単体InがInS
bとなるが、移動度は高いまま保たれる。2倍未満であ
るとInが残ってしまい、後でアルミナを蒸着する方式
の場合以上の信頼性を確保することができない。
度にもよるが、熱力学データにより見通しをつけること
ができる。例えば、ストゥル、シンケ量子の著書、サー
モダイナミック・プロパティーズ・オブ・ザ・エレメン
ツ(Thermodynamic Propertie
s of The Elemennts,D.R.St
ull and G.C.Sinke,America
n ChemicalSociety,1956)のデ
ータを参考にすると、427℃で9.9×10-5Tor
r、527℃で6.5×10-3Torrの平衡蒸気圧に
なるから、蒸着器の真空度が例えば10-6Torrであ
れば、427℃の基板温度でSbが再蒸発するというこ
とになる。
ことにより、再蒸発が抑えられ、過剰の単体InはIn
Sb化され、余分のSbは付着しない条件を選択する。
例えば、1016Torrの真空中、基板温度を500℃
にし、Sbを、過剰の単体InがInSb化するに必要
な量の10倍を蒸着するというような条件である。この
ようにして、最終的にInとSbとの原子比が1.0の
薄膜とすることができる。
ん、InSbやGaSbを使用できる。さらに、これら
にSbを加えてもよい。この場合、Sbは蒸発するが、
InやGaが蒸発しないボート温度条件を選択すること
が必要である。
されたInSb薄膜を樹脂を介して別の絶縁性基板に接
着する。この際、絶縁性基板として、半永久的に素子を
保持するための基板であるから、高い信頼性のあるもの
が好ましい。例えば、無機材料が挙げられ、アルミナ、
フェライト、窒化ケイ素、石英、サファイア等を用いる
ことができる。このうち、特公昭51−45234号公
報に記載されたように、フェライトを用いると、磁気集
束チップを新たに載置することにより、さらに大幅な感
度アップをはかることができる。
る樹脂は、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等、例えばエポ
キシ樹脂、ポリミド樹脂等から選ぶことができる。ま
た、接着は極めて簡便な方法を用いることができる。例
えば、薄膜上に樹脂を滴下し、絶縁性基板をその上に載
置し、加温、あるいは、さらに加圧して所定時間放置す
るといった方法である。滴下するかわりにスクリーン印
刷を用いてもよい。一般に、樹脂の適度な粘度のもとで
は、接着層である樹脂層の厚みは数μmまで均一に転写
することが可能である。
基板に担持されたInSb薄膜が形成される。
を担持した基板を、パターニング工程で電極形成および
個別素子化を行う。この電極用金属としてAl、Ni、
Cr、Cu、Pd、Au等が用いられ、電極は一般にこ
れらの金属の積層構造とする。さらにダイシング工程に
より、一個一個のペレットとし、これらのペレットをダ
イボンダ等でリードフレームに固着し、ペレットの電極
とリードフレームとをワイヤボンダ等でつなぎ、さらに
モールド工程等をにより、磁電変換素子とする。
のInのないInSb薄膜を作成でき、信頼性が極めて
優れた素子となる。
説明する。
この12枚の結晶成長用基板を、円盤状の基板ホルダに
設置する。回転駆動される基板ホルダには、同心円上に
52mm角の大きさの穴が形成され、結晶成長用基板
は、これらの穴の部分に設置される。基板ホルダは、3
つの蒸着源用ボートを有する真空蒸着装置内に設置さ
れ、かかる真空蒸着装置を用いて、結晶成長用基板上に
InSbを蒸着した。蒸着にあたっては、真空度を7×
10-6Torrにし、基板温度を400℃に設定して、
トータル蒸着時間は17分間とし、最終温度を480℃
とした。この間の基板温度上昇速度を、蒸着開始後0〜
6分、6〜14分、14〜17分で各々0℃/分、1
2.5℃/分、0℃/分に設定した。
Sbの飛び量をそれぞれ2gおよび3gとすると、最初
の14分間のInとSbとの比は、Inが約30%過剰
となる。
体Inの当量より、飛び量から換算して、約1.5倍、
2倍、4倍、8倍過剰にして、それぞれSb蒸着した。
なお、比較のため、Sbのみの蒸着を行わないもの(0
倍)も作製した。
薄膜がともに同一の性状を示した。また、8倍過剰にし
た場合の、12枚のうち1枚の組成分析をXMAで行っ
たが、ウェハ全面の組成比が1.0であった。さらに、
この薄膜について、ファン・デル・パウ法で移動度を測
定したところ、45,000±500cm2 /V/se
cであった。また、厚みは0.7±0.05μmであっ
た(パターニング後ディックタックで測定)。
倍以上で行ったもは金色かかった色に近いが、Sbのみ
の蒸着を行わなかったもの(0倍)およびSb蒸着を
1.5倍で行ったものは、白っぽい外観を有するので、
本発明によりできる薄膜は目視で識別できる。700倍
以上拡大した金属顕微鏡での膜面観察では、Sb蒸着前
では半球状に析出している単体InがSb蒸着後潰れた
様態になっている。この表面状態の形状差と、単体In
がInSb化となる膜構成成分差が外観色調に変化を与
えているものと考えられる。
InSb薄膜上にポリイミド樹脂を滴下し、フェライト
をその上に重ね、重しを置いて200℃で12時間放置
した。次に室温に戻し、雲母を剥ぎ取った。このInS
b薄膜を担持したウェハよりホール素子パターンを形成
するのに、フォトリソグラフィの手法を用いた。
の構造を示す。図1はその平面図、図2は図1のA−A
線断面図である。図示したように、絶縁性基板1上に
は、ポリイミド樹脂層2およびInSb薄膜層3が順次
積層されている。このInSb薄膜層3の中央の感磁部
3a以外の部分には、オーミックコンタクトしたCuな
どの導体層4が形成されており、さらにその上に、ボン
ディングのための電極層としてNi層5、およびAu層
6が積層されている。本実施例では、Cu、Ni、Au
各層の厚みは約3μmであった。ペレットの大きさは
0.8mm角であった。
し、これらのペレットをリードフレーム上のアイランド
部にダイボンドし、さらにリードとペレットの電極部と
をワイヤボンディングによりAu線でつないで電気的接
続をした。さらに、トランスファーモールド、電気検査
等の工程を経てホール素子が完成した。
て、半田ディップ300℃を5秒間行った後、85℃、
85%RHの恒温恒湿槽中に200時間放置という信頼
性テストを行った。
磁気特性を示す抵抗値と0.05テラス中でのホール電
圧の各値がそれぞれどれだけ変化したかを変化率に換算
し評価した。
bのみを蒸着した場合、抵抗値の変化率が約0.6%、
ホール電圧の変化率が約0.5%であり、変化率の偏差
でも、抵抗値が約0.3%、ホール電圧が約0.4%で
あり、良好な結果が得られた。
bのみを蒸着した場合、XMAでの成分分析において、
組成比1.0であった。信頼性試験を実施したところ、
抵抗値の変化率の平均で0.9%、0.05テラス中で
のホール電圧の変化率が0.5%であった。また、変化
率の偏差でも、抵抗値が0.3%、ホール電圧が0.5
%であり、良好な結果が得られた。
bのみを蒸着した場合、XMAでの成分分析において、
組成比1.0であった。信頼性試験を実施したところ、
抵抗値の変化率の平均が1.7%、0.05テラス中で
のホール電圧の変化率が0.7%であった。また、変化
率の偏差でも、抵抗値が0.3%、ホール電圧が0.6
%であり、良好な結果が得られた。
てSbのみを蒸着した場合、X線解析によるIn(10
1)ピークがみられた。この薄膜を用いて素子をつく
り、信頼性テストを行ったところ、抵抗値の変化率が
9.7%、0.05テラス中でのホール電圧の変化率が
約8.9%であった。Sbの蒸着を行わなかった場合
(0倍)に比べ若干向上するが過剰の単体Inの等量の
2倍過剰にしてSbのみを蒸着した場合より変化率が大
きい。また、この結果は、少しのInの存在も信頼性を
低下させることを示している。
合、すなわち過剰の単体Inの等量の0倍過剰にしてS
bのみを蒸着した場合、抵抗値の変化率の平均が11.
1%、0.05テラス中でのホール電圧の変化率が1
0.5%であった。また、変化率の偏差でも、抵抗値が
0.8%、ホール電圧が0.7%であった。
合、すなわち過剰Inの状態にしてその薄膜上にアルミ
ナを2,500Å程度蒸着した薄膜を用いてホール素子
を作成し、同様の信頼性試験を行ったところ、抵抗変化
率は平均が約2.5%、0.05テラス中でのホール電
圧の変化率は平均が約3.2%であった。これよりSb
を過剰の単体Inの等量の2倍以上過剰に蒸着した場合
の方が、アルミナ蒸着より信頼性において優れているこ
とが判る。また、この結果は、過剰に存在する単体In
が、耐湿性に対して悪影響を与えていることを示してい
る。
ら換算したSbの等量との比と半田ディップ(300
℃、5秒)後の湿度放置試験(85℃、85%RH)の
結果を表1に示す。
びSbのボートからの飛び量を、それぞれ2.1gおよ
び4g、1.5gおよび3gに変える以外は上記の実施
例と同じようにして、組成上1.0のInSb薄膜を作
成した。これらの移動度は各々41,000±500c
m2 /V/sec、37,000cm2 /V/secで
あった。これらの薄膜から上記の実施例と同様にしてホ
ール素子をつくり、信頼性テストにかけたところ、Sb
を過剰の単体Inの等量の2倍以上過剰に蒸着した場
合、変化率と偏差の平均はいずれも1%以下で、良好な
結果が得られた。
5μmのNi、および0.5μmのPdの積層構造に変
えた場合でも、信頼性テストの結果は、上記と同程度の
優れたものであった。
薄膜を用い、半導体磁気抵抗素子を作成した。
Sb薄膜上にポリイミド樹脂を滴下し、アルミナ基板を
その上に重ね、重しを置いて200℃、12時間放置し
た。それから室温に戻し、雲母を剥ぎ取った。このIn
Sb薄膜を担持したウェハより半導体磁気抵抗素子パタ
ーンを形成するのに、フォトリソグラフィの手法を用い
た。
磁気抵抗素子の構造を示す。図3はその平面図、図4は
図3のB−B線断面図、図5は図3のC−C線断面図で
ある。
上には、ポリイミド樹脂層12およびInSb薄膜層1
3が順次積層されている。このInSb薄膜層13の感
磁部以外の部分には、オーミックコンタクトしたCuな
どの導体層16が短冊状に形成されており、ラスタ電極
と呼ばれる電界を短絡する部分が構成されている。ラス
タ電極の幅Wを200μm、ラスタ電極間のInSbの
間隔Lを30μmで形成した。
17を半田で形成し、0.03mm厚のリン青銅箔でで
きたリード端子を半田付けした。その上に、0.15m
m厚の保護ガラスをシリコーン樹脂で貼り付け、ポテン
ショメータ用半導体磁気抵抗素子を作成した。
て、300℃の半田ディップを5秒間行った後、85
℃、85%RHの恒温恒湿層中に200時間放置という
信頼性テストを行った。この信頼性試験前後で、半導体
磁気抵抗素子の電気磁気特性を示す項目である抵抗値と
0.4テラス中での磁気抵抗変化率がそれぞれどのくら
い変化したかを変化率に換算し評価した。抵抗値の変化
率、磁気抵抗変化率の変化率とも平均で1%以下であっ
た。また、変化率の偏差でも、抵抗値で0.2%、磁気
抵抗変化率で0.3%であった。
磁気抵抗素子を作成し、同じ信頼性試験を実施したとこ
ろ、抵抗値の変化率、磁気抵抗変化率の変化率とも10
%以上であった。半導体磁気抵抗素子においては、蒸着
膜にアルミナを蒸着すると磁気抵抗変化率が10%低下
するため、感度を重視しアルミナは蒸着しない。従っ
て、半導体磁気抵抗素子では、本発明によって信頼性が
著しい改善となった。
の磁電変換素子は、アルミナ等のパッシベーションを形
成することなく、耐湿性に優れ、信頼性の極めて優れた
ものである。
である。
Claims (1)
- 【請求項1】 基板上に、インジウムアンチモン化合物
の結晶と単体インジウムとの複合結晶からなり、かつ全
インジウムのアンチモンに対する原子比が1.1〜1.
7の範囲にあるインジウムアンチモン複合結晶薄膜を蒸
着により形成し、次いでインジウムをインジウムアンチ
モン化するに必要な量よりも2倍以上過剰のアンチモン
を、アンチモンの再蒸発が起こる以上の基板温度で蒸着
することを特徴とする磁電変換素子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24622394A JP3155670B2 (ja) | 1994-10-12 | 1994-10-12 | 磁電変換素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24622394A JP3155670B2 (ja) | 1994-10-12 | 1994-10-12 | 磁電変換素子の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08109468A true JPH08109468A (ja) | 1996-04-30 |
JP3155670B2 JP3155670B2 (ja) | 2001-04-16 |
Family
ID=17145350
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24622394A Expired - Lifetime JP3155670B2 (ja) | 1994-10-12 | 1994-10-12 | 磁電変換素子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3155670B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013168567A (ja) * | 2012-02-16 | 2013-08-29 | Asahi Kasei Electronics Co Ltd | 化合物半導体薄膜の製造方法 |
WO2017175308A1 (ja) * | 2016-04-05 | 2017-10-12 | 株式会社ヴィーネックス | 磁気ラインセンサおよびこれを用いた鑑別装置 |
-
1994
- 1994-10-12 JP JP24622394A patent/JP3155670B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108885808A (zh) * | 2016-04-05 | 2018-11-23 | 株式会社维纳科斯 | 磁性线传感器以及使用该磁性线传感器的鉴别装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3155670B2 (ja) | 2001-04-16 |
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