JPH08105007A - 人工芝 - Google Patents
人工芝Info
- Publication number
- JPH08105007A JPH08105007A JP23997594A JP23997594A JPH08105007A JP H08105007 A JPH08105007 A JP H08105007A JP 23997594 A JP23997594 A JP 23997594A JP 23997594 A JP23997594 A JP 23997594A JP H08105007 A JPH08105007 A JP H08105007A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wall thickness
- tip
- thickness
- root
- foot
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 歩行時において適当な柔軟性・緩衝性を有
し、しかも運動等に対しても十分な耐久性をもつ合成樹
脂製の人工芝を提供する。 【構成】 基体部に植立した突起体を、その肉厚の長手
方向における変化率が根元から先端に向かうに従って漸
次減少する形状に加工し、これにより、突起体の先端部
から中央部にいたる部分の肉厚を小さくして、この部分
が容易に変形するようにし、また、根元付近については
肉厚を大きくすることで充分な剛性をもたせている。
し、しかも運動等に対しても十分な耐久性をもつ合成樹
脂製の人工芝を提供する。 【構成】 基体部に植立した突起体を、その肉厚の長手
方向における変化率が根元から先端に向かうに従って漸
次減少する形状に加工し、これにより、突起体の先端部
から中央部にいたる部分の肉厚を小さくして、この部分
が容易に変形するようにし、また、根元付近については
肉厚を大きくすることで充分な剛性をもたせている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は合成樹脂製の人工芝に関
する。
する。
【0002】
【従来の技術】人工芝としては、合成樹脂製の基体部に
天然芝様の突起体をマトリクス状に植立した構造のもの
がある(例えば特公昭52−1569号公報)。
天然芝様の突起体をマトリクス状に植立した構造のもの
がある(例えば特公昭52−1569号公報)。
【0003】この種の人工芝は、テニス,野球,ゲート
ボール,人工スキー場あるいはその他の競技場や練習
場、さらに一般住宅の庭やベランダ、公園の「ちびっこ
広場」や幼稚園・小学校等のグランド、あるいは店舗の
屋上の敷物などに広く利用されている。
ボール,人工スキー場あるいはその他の競技場や練習
場、さらに一般住宅の庭やベランダ、公園の「ちびっこ
広場」や幼稚園・小学校等のグランド、あるいは店舗の
屋上の敷物などに広く利用されている。
【0004】また、これらの人工芝は、一般に、多数の
同一形状の突起体を有する種々の合成樹脂製成形品から
構成されており、その各突起体の肉厚が小さいと、柔軟
性・緩衝性のある芝となる反面、突起体の根元付近に生
じる応力が大きくなるため、短期間でへたりが生じた
り、また摩耗・折損する等の耐久性の面で劣る。一方、
突起体の肉厚が大きい場合には、根元付近に生じる応力
は小さくなるので耐久性は向上するが、剛直な芝体とな
るため歩行感が優れない点、また、転倒した際に擦過傷
を負う等の人体に思いがけない危険が及ぶ可能性がある
点、さらには成形品全体の重量が大きくなってコストが
高くなる等の問題がある。
同一形状の突起体を有する種々の合成樹脂製成形品から
構成されており、その各突起体の肉厚が小さいと、柔軟
性・緩衝性のある芝となる反面、突起体の根元付近に生
じる応力が大きくなるため、短期間でへたりが生じた
り、また摩耗・折損する等の耐久性の面で劣る。一方、
突起体の肉厚が大きい場合には、根元付近に生じる応力
は小さくなるので耐久性は向上するが、剛直な芝体とな
るため歩行感が優れない点、また、転倒した際に擦過傷
を負う等の人体に思いがけない危険が及ぶ可能性がある
点、さらには成形品全体の重量が大きくなってコストが
高くなる等の問題がある。
【0005】そこで、以上の問題を解消するため、基体
部に植立する多数の突起体を、肉厚が異なる少なくとも
2種の太さのもので構成し、それら太さの異なる突起体
のうち、薄肉の突起体の長さを厚肉のものに対して長く
する構造の人工芝が提案されている(実開昭54−57
829号公報)。
部に植立する多数の突起体を、肉厚が異なる少なくとも
2種の太さのもので構成し、それら太さの異なる突起体
のうち、薄肉の突起体の長さを厚肉のものに対して長く
する構造の人工芝が提案されている(実開昭54−57
829号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記提案の
技術によれば、肉厚が異なる突起体の割合を調節するこ
とによって柔軟性・剛直性の両方の性質を備えた人工芝
とすることができるが、 (1) 歩行時に足の接触部分において異なった太さの突起
体が混在し、その肉厚の小さい突起体では肉厚の大きい
ものより変形が容易であるため、踏む位置によっては足
元がふらついて足を安定に支えることができなくなる場
合がある。また、 (2) 運動等が人工芝上で行われる場合には、荷重のかか
り方によっては肉厚の小さい突起体にも大きな応力が生
じることがあり、常に肉厚の大きい突起体により変形度
合が保護されるとは限られず摩耗・折損が生じる場合が
あるなど用途や荷重のかかり方によっては必ずしも満足
し得るものとはいえず、そのような点の改良が望まれて
いる。
技術によれば、肉厚が異なる突起体の割合を調節するこ
とによって柔軟性・剛直性の両方の性質を備えた人工芝
とすることができるが、 (1) 歩行時に足の接触部分において異なった太さの突起
体が混在し、その肉厚の小さい突起体では肉厚の大きい
ものより変形が容易であるため、踏む位置によっては足
元がふらついて足を安定に支えることができなくなる場
合がある。また、 (2) 運動等が人工芝上で行われる場合には、荷重のかか
り方によっては肉厚の小さい突起体にも大きな応力が生
じることがあり、常に肉厚の大きい突起体により変形度
合が保護されるとは限られず摩耗・折損が生じる場合が
あるなど用途や荷重のかかり方によっては必ずしも満足
し得るものとはいえず、そのような点の改良が望まれて
いる。
【0007】本発明はそのような事情に鑑みてなされた
もので、歩行時において適当な柔軟性・緩衝性を有し、
しかも運動等に対しても十分な耐久性をもつ合成樹脂製
の人工芝の提供を目的とする。
もので、歩行時において適当な柔軟性・緩衝性を有し、
しかも運動等に対しても十分な耐久性をもつ合成樹脂製
の人工芝の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の人工芝は、実施例に対応する図1に示すよ
うに、各突起体1・・1を、それぞれ、基体部2と平行な
面で切断した断面の肉厚が、当該突起体1の根元から先
端に向かうに従って縮小し、かつ、その肉厚縮小の変化
率(a・・b・・c)が、根元から先端に向けて漸次減少す
る形状に加工したことによって特徴づけられる。
め、本発明の人工芝は、実施例に対応する図1に示すよ
うに、各突起体1・・1を、それぞれ、基体部2と平行な
面で切断した断面の肉厚が、当該突起体1の根元から先
端に向かうに従って縮小し、かつ、その肉厚縮小の変化
率(a・・b・・c)が、根元から先端に向けて漸次減少す
る形状に加工したことによって特徴づけられる。
【0009】本発明を、以下、図面に基づいてさらに詳
しく説明する。まず、図2に示すように、この発明の人
工芝Sは、合成樹脂製の複数本の基体部2・・2がそれぞ
れ互いに平行に、かつ、所定の間隔を隔てて配列され、
これらの基体部2と2との間に多数の葉株3・・3がマト
リクス状に一体成形された製品で、全体として天然芝生
の外観を呈するように成形されている。その各葉株3は
複数の突起体1・・1で構成されており、また、基体部2
・・2の裏面には裏打ち材4が接合されている。
しく説明する。まず、図2に示すように、この発明の人
工芝Sは、合成樹脂製の複数本の基体部2・・2がそれぞ
れ互いに平行に、かつ、所定の間隔を隔てて配列され、
これらの基体部2と2との間に多数の葉株3・・3がマト
リクス状に一体成形された製品で、全体として天然芝生
の外観を呈するように成形されている。その各葉株3は
複数の突起体1・・1で構成されており、また、基体部2
・・2の裏面には裏打ち材4が接合されている。
【0010】なお、裏打ち材4は、熱膨張による膨れ防
止や敷設面との接着性の向上を目的として設けられるも
ので、その材料としては、例えば熱可塑性合成樹脂繊維
もしくはガラス繊維のいずれかの不織布、織布またはネ
ット、もしくはオープンメッシュの金属スクリーンなど
が挙げられる。
止や敷設面との接着性の向上を目的として設けられるも
ので、その材料としては、例えば熱可塑性合成樹脂繊維
もしくはガラス繊維のいずれかの不織布、織布またはネ
ット、もしくはオープンメッシュの金属スクリーンなど
が挙げられる。
【0011】さて、本発明で注目すべきところは、図1
に示すように、各葉株3を構成する突起体1・・1を、そ
れぞれ、基体部2と平行な面で切断した断面の肉厚が突
起体1の根元から先端に向かうに従って縮小し、しか
も、その肉厚の長手方向における変化率(a・・b・・c)
が根元部から先端に向けて放物線状に漸次減少する形状
に加工している点にある。
に示すように、各葉株3を構成する突起体1・・1を、そ
れぞれ、基体部2と平行な面で切断した断面の肉厚が突
起体1の根元から先端に向かうに従って縮小し、しか
も、その肉厚の長手方向における変化率(a・・b・・c)
が根元部から先端に向けて放物線状に漸次減少する形状
に加工している点にある。
【0012】そして、以上の形状とすることで、突起体
1の先端部から中央部にいたる部分の肉厚を小さくして
も、荷重の大部分がかかる根元付近の肉厚は大きくでき
る。これにより、芝として必要な柔軟性・緩衝性等の性
質は突起体1の先端部から中央部までの部分で得ること
ができ、また根元部分で運動等による負荷(荷重)に耐
え得る剛性を確保できる。
1の先端部から中央部にいたる部分の肉厚を小さくして
も、荷重の大部分がかかる根元付近の肉厚は大きくでき
る。これにより、芝として必要な柔軟性・緩衝性等の性
質は突起体1の先端部から中央部までの部分で得ること
ができ、また根元部分で運動等による負荷(荷重)に耐
え得る剛性を確保できる。
【0013】ここで、突起体の形状は特に限定されるも
のではなく、例えば円柱、楕円柱、三角柱または四角柱
等の多角柱、また円錐、三角錐または四角錐等の角錐あ
るいは芝葉のような形状であればよく、さらに、これら
の形状を基体部2に混在させて形成してもよいが、美観
上を考慮すれば突起体の形状は芝葉の葉のような形状が
好ましく、また、歩行時の安定性や製造の容易性を考慮
すると、突起体は同一形状に揃えることが好ましい。
のではなく、例えば円柱、楕円柱、三角柱または四角柱
等の多角柱、また円錐、三角錐または四角錐等の角錐あ
るいは芝葉のような形状であればよく、さらに、これら
の形状を基体部2に混在させて形成してもよいが、美観
上を考慮すれば突起体の形状は芝葉の葉のような形状が
好ましく、また、歩行時の安定性や製造の容易性を考慮
すると、突起体は同一形状に揃えることが好ましい。
【0014】また、突起体の肉厚は、芝葉状である場合
には、根元付近で0.5mm 〜3.0mm 、先端付近で 0.2mm〜
1.0mm の範囲が好ましく、特に、根元付近で0.8mm 〜2.
0mm、先端付近で 0.3mm〜0.8mm の範囲であることが好
ましい。これは、突起部の根元付近が3.0mm 以上となる
と芝葉状の外観を呈さなくなること、また、先端付近の
肉厚が0.2mm よりも小さいと使用時に必要とする強度が
得られなくなることによる。
には、根元付近で0.5mm 〜3.0mm 、先端付近で 0.2mm〜
1.0mm の範囲が好ましく、特に、根元付近で0.8mm 〜2.
0mm、先端付近で 0.3mm〜0.8mm の範囲であることが好
ましい。これは、突起部の根元付近が3.0mm 以上となる
と芝葉状の外観を呈さなくなること、また、先端付近の
肉厚が0.2mm よりも小さいと使用時に必要とする強度が
得られなくなることによる。
【0015】さらに、突起体が芝葉状である場合には、
その肉厚の長手方向における変化率は、根元付近で 4/1
00〜1 、先端付近で 0〜 1/10 が好ましく、特に、根元
付近で1/10〜7/10、先端付近で1/100 〜 7/100の範囲が
好ましい。なお、突起体の長手方向における肉厚分布
は、放物線状に限られることなく、根元部から先端に向
かうに従って肉厚の変化率が漸次減少する形状であれば
他の2次曲線であってもよい。
その肉厚の長手方向における変化率は、根元付近で 4/1
00〜1 、先端付近で 0〜 1/10 が好ましく、特に、根元
付近で1/10〜7/10、先端付近で1/100 〜 7/100の範囲が
好ましい。なお、突起体の長手方向における肉厚分布
は、放物線状に限られることなく、根元部から先端に向
かうに従って肉厚の変化率が漸次減少する形状であれば
他の2次曲線であってもよい。
【0016】さらにまた、本発明の突起体の長さは、肉
厚が均一なものに比して充分に長くすることが必要で、
5mm〜70mmの範囲が好ましく、特に、10mm〜40mmの範囲
が好ましい。
厚が均一なものに比して充分に長くすることが必要で、
5mm〜70mmの範囲が好ましく、特に、10mm〜40mmの範囲
が好ましい。
【0017】さらには、突起体は基体部にそれぞれ個別
に独立して存在していてもよいし、あるいは、先の図2
に示したように、葉株3のように所定本数づつ纏められ
た状態で存在するものであってもよい。この場合、一つ
の葉株の大きさは、株が円形である場合には直径が 5mm
〜20mmが好ましく、特に、 7mm〜12mmである場合には美
観及び耐久性等の面で好ましい。
に独立して存在していてもよいし、あるいは、先の図2
に示したように、葉株3のように所定本数づつ纏められ
た状態で存在するものであってもよい。この場合、一つ
の葉株の大きさは、株が円形である場合には直径が 5mm
〜20mmが好ましく、特に、 7mm〜12mmである場合には美
観及び耐久性等の面で好ましい。
【0018】一方、基体部は、図2に示した帯状の平板
または矩形状の小さな平板のいずれであってもよいが、
生産性・施工性等の点を考慮すると帯状の基体部とする
ことが好ましい。なお、基体部の肉厚は特に限定はない
が、無負荷の状態において突起体の起立姿勢を充分に保
持できる肉厚が必要である。また、基体部の裏面には図
2に示したような裏打ち材4に代えて、排水性及び置敷
が容易なように、多数の小さな突起もしくはリブを設け
るか、あるいは、直線状もしくは波形状またはそれ以外
の種々の形状の条溝を設けてもよい。さらに、基体部ま
たは葉株との間の離間部5、あるいは葉株の内方部に
は、排水のための開口を設けておくことが好ましい。
または矩形状の小さな平板のいずれであってもよいが、
生産性・施工性等の点を考慮すると帯状の基体部とする
ことが好ましい。なお、基体部の肉厚は特に限定はない
が、無負荷の状態において突起体の起立姿勢を充分に保
持できる肉厚が必要である。また、基体部の裏面には図
2に示したような裏打ち材4に代えて、排水性及び置敷
が容易なように、多数の小さな突起もしくはリブを設け
るか、あるいは、直線状もしくは波形状またはそれ以外
の種々の形状の条溝を設けてもよい。さらに、基体部ま
たは葉株との間の離間部5、あるいは葉株の内方部に
は、排水のための開口を設けておくことが好ましい。
【0019】本発明において、突起体(葉株)は基体部
に一体成形されていることが好ましく、突起体で葉株を
構成する場合、その葉株と基体部との接合部は応力集中
を緩和するために曲面とすることが好ましい。
に一体成形されていることが好ましく、突起体で葉株を
構成する場合、その葉株と基体部との接合部は応力集中
を緩和するために曲面とすることが好ましい。
【0020】また、基体部から植立している複数本の突
起体(葉株)の間隔は用途に応じて適宜に設定するが、
その間隔は、人工芝に荷重が負荷されて突起体が変形し
たときに互いに隣接する突起体が相互に充分に絡み合う
程度の距離であることが好ましく、特に、突起体(また
は葉株)は直線状または千鳥状に等間隔で配列されてい
ることが好ましい。
起体(葉株)の間隔は用途に応じて適宜に設定するが、
その間隔は、人工芝に荷重が負荷されて突起体が変形し
たときに互いに隣接する突起体が相互に充分に絡み合う
程度の距離であることが好ましく、特に、突起体(また
は葉株)は直線状または千鳥状に等間隔で配列されてい
ることが好ましい。
【0021】なお、本発明において、突起体1及び基体
部2を構成する合成樹脂としては、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、
エチレン−酢酸ビニル共重合体等のオレフィン系樹脂、
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、ポリスチレ
ン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
アクリロニトリル−ブタジエン三元共重合体等のスチレ
ン系樹脂、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・
10等のポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹
脂、その他の熱可塑性樹脂、または、これらの樹脂の混
合物などが挙げられるが、人工芝の成形性や経済性の点
からオレフィン系樹脂を使用することが好ましい。
部2を構成する合成樹脂としては、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、
エチレン−酢酸ビニル共重合体等のオレフィン系樹脂、
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、ポリスチレ
ン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
アクリロニトリル−ブタジエン三元共重合体等のスチレ
ン系樹脂、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・
10等のポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹
脂、その他の熱可塑性樹脂、または、これらの樹脂の混
合物などが挙げられるが、人工芝の成形性や経済性の点
からオレフィン系樹脂を使用することが好ましい。
【0022】また、図2に示した構造の人工芝は、公知
の一般的な射出成形法を採用して製造できることは勿論
で、さらには先に述べた特公昭52−1569号公報に
記載の成形法等を採用することで、連続した長尺状の人
工芝成形品を製造することも可能である。
の一般的な射出成形法を採用して製造できることは勿論
で、さらには先に述べた特公昭52−1569号公報に
記載の成形法等を採用することで、連続した長尺状の人
工芝成形品を製造することも可能である。
【0023】
【作用】図1(b) に示すように、突起体1の根元付近A
の肉厚の変化率aが最大で、この根元付近AからBの位
置さらに先端付近Cに向かうに従って、肉厚の変化率
a,b,cが漸次減少する形状とすると、この種の突起
体において主に柔軟性・緩衝性等の性質の影響すると考
えられる、先端部から中央部にいたる肉厚を小さくで
き、また、曲げ荷重の大部分が掛かる根元付近の肉厚を
大きくできる。
の肉厚の変化率aが最大で、この根元付近AからBの位
置さらに先端付近Cに向かうに従って、肉厚の変化率
a,b,cが漸次減少する形状とすると、この種の突起
体において主に柔軟性・緩衝性等の性質の影響すると考
えられる、先端部から中央部にいたる肉厚を小さくで
き、また、曲げ荷重の大部分が掛かる根元付近の肉厚を
大きくできる。
【0024】従って、突起体1を図1(b) に示すような
形状とすることにより、歩行時などにおいて、先端部か
ら中央部までの肉厚の小さい部分が容易に変形するの
で、この部分で必要とする柔軟性・緩衝性を得ることが
でき、また、中央部から根元付近までの肉厚の大きい部
分で運動等による負荷(荷重)に耐え得る剛性を確保で
きる。
形状とすることにより、歩行時などにおいて、先端部か
ら中央部までの肉厚の小さい部分が容易に変形するの
で、この部分で必要とする柔軟性・緩衝性を得ることが
でき、また、中央部から根元付近までの肉厚の大きい部
分で運動等による負荷(荷重)に耐え得る剛性を確保で
きる。
【0025】
【実施例】本発明の実施例(図1に示した外観形状の人
工芝)の耐久性及び緩衝性の試験結果を述べる。
工芝)の耐久性及び緩衝性の試験結果を述べる。
【0026】なお、耐久性はリッソン試験; JIS L 102
3.備考2 による摩耗論の往復回数 20000回の質量減少率
の測定、また緩衝性はGファクタ;30cmの高さら器物
(重量130g)を落下させ器物が受けた加速度倍数の測定
により評価した。 〔実施例1〕人工芝を構成する合成樹脂原料として、低
密度ポリエチレン樹脂(メーカ:三菱油化株式会社,グ
レード:MS31)100重量部に、加工安定剤としてヒン
ダードフェノール系酸化防止剤(メーカ:チバガイギー
株式会社,グレード:IRGANOX1010 )を0.2重量部、
耐光安定剤としてヒンダードアミン系紫外線安定剤(メ
ーカ:チバガイギー株式会社,グレード:CHIMASSORB94
4 )を0.5重量部でそれぞれドライブレンドしてなる
配合樹脂を用いた。
3.備考2 による摩耗論の往復回数 20000回の質量減少率
の測定、また緩衝性はGファクタ;30cmの高さら器物
(重量130g)を落下させ器物が受けた加速度倍数の測定
により評価した。 〔実施例1〕人工芝を構成する合成樹脂原料として、低
密度ポリエチレン樹脂(メーカ:三菱油化株式会社,グ
レード:MS31)100重量部に、加工安定剤としてヒン
ダードフェノール系酸化防止剤(メーカ:チバガイギー
株式会社,グレード:IRGANOX1010 )を0.2重量部、
耐光安定剤としてヒンダードアミン系紫外線安定剤(メ
ーカ:チバガイギー株式会社,グレード:CHIMASSORB94
4 )を0.5重量部でそれぞれドライブレンドしてなる
配合樹脂を用いた。
【0027】人工芝の全体形状は寸法が縦100cm ×横15
cm の矩形短尺状とし、各基体部2の間に葉株3をピッ
チ幅10mmでマトリクス状に植立している。さらに葉株3
を構成する芝葉状の突起体1は外形7mm,内径4mm の円筒
状葉株根元上に等間隔で8本直立し、その突起体1の直
立した芝葉長さを25mmとし、また根元肉厚を1.5mm 、先
端肉厚を0.4mm としている。また、根元付近の肉厚の長
手方向における変化率を2/10とし、先端付近を2/100 と
して、これら根元から先端までの間は2/10〜2/100 の範
囲で肉厚の変化率が放物線状に漸次減少する形状として
いる。さらに突起体1の幅は根元で 2.0mm、先端で1.3m
m とし、その間は 2.0mm〜1.3mm の範囲で漸次小さくな
る形状としている。一方、基体部2は厚さが1.5mm 、幅
を4.0mmとしている。なお、各突起体1は、緩衝性を付
与するために根元からの高さがほぼ22mm程度となるよう
に屈曲させた。
cm の矩形短尺状とし、各基体部2の間に葉株3をピッ
チ幅10mmでマトリクス状に植立している。さらに葉株3
を構成する芝葉状の突起体1は外形7mm,内径4mm の円筒
状葉株根元上に等間隔で8本直立し、その突起体1の直
立した芝葉長さを25mmとし、また根元肉厚を1.5mm 、先
端肉厚を0.4mm としている。また、根元付近の肉厚の長
手方向における変化率を2/10とし、先端付近を2/100 と
して、これら根元から先端までの間は2/10〜2/100 の範
囲で肉厚の変化率が放物線状に漸次減少する形状として
いる。さらに突起体1の幅は根元で 2.0mm、先端で1.3m
m とし、その間は 2.0mm〜1.3mm の範囲で漸次小さくな
る形状としている。一方、基体部2は厚さが1.5mm 、幅
を4.0mmとしている。なお、各突起体1は、緩衝性を付
与するために根元からの高さがほぼ22mm程度となるよう
に屈曲させた。
【0028】そして、以上の形状寸法の人工芝に対して
耐久性及び緩衝性の試験を行った。 〔比較例1〕突起体の根元肉厚を 1.1mm、根元から先端
までの肉厚の長手方向における変化率を2.8/100 で一定
とし、突起体重量が実施例1と同じになるように突起体
の幅を根元で2.4mm 、先端で1.5mm とし、その間におい
て 2.4mm〜1.5mm の範囲で漸次小さくなる形状とし、こ
れ以外の条件は実施例1と同じとして耐久性及び緩衝性
の試験を行った。 〔比較例2〕突起体の根元肉厚を 1.5mm、根元から先端
までの肉厚の長手方向における変化率を4.4/100 で一定
とし、突起体重量が実施例1と同じになるように突起体
の幅を根元で1.6mm 、先端で1.0mm とし、その間におい
て 1.6mm〜1.0mm の範囲で漸次小さくなる形状とし、こ
れ以外の条件は実施例1と同じとして耐久性及び緩衝性
の試験を行った。
耐久性及び緩衝性の試験を行った。 〔比較例1〕突起体の根元肉厚を 1.1mm、根元から先端
までの肉厚の長手方向における変化率を2.8/100 で一定
とし、突起体重量が実施例1と同じになるように突起体
の幅を根元で2.4mm 、先端で1.5mm とし、その間におい
て 2.4mm〜1.5mm の範囲で漸次小さくなる形状とし、こ
れ以外の条件は実施例1と同じとして耐久性及び緩衝性
の試験を行った。 〔比較例2〕突起体の根元肉厚を 1.5mm、根元から先端
までの肉厚の長手方向における変化率を4.4/100 で一定
とし、突起体重量が実施例1と同じになるように突起体
の幅を根元で1.6mm 、先端で1.0mm とし、その間におい
て 1.6mm〜1.0mm の範囲で漸次小さくなる形状とし、こ
れ以外の条件は実施例1と同じとして耐久性及び緩衝性
の試験を行った。
【0029】以上の例の各試験結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】この表1の実験結果から、実施例1は、比
較例1及び2と比較して、耐久性及び緩衝性の両方の性
質が充分に備わっていることが判る。これにより、突起
体1の長手方向における肉厚分布を、図1に示したよう
な形状とすることが、耐久性及び緩衝性の両方を備えた
人工芝成形品とするのに有効な手法であることが確認で
きた。
較例1及び2と比較して、耐久性及び緩衝性の両方の性
質が充分に備わっていることが判る。これにより、突起
体1の長手方向における肉厚分布を、図1に示したよう
な形状とすることが、耐久性及び緩衝性の両方を備えた
人工芝成形品とするのに有効な手法であることが確認で
きた。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の人工芝に
よれば、基体部に植立した突起体の肉厚の長手方向にお
ける変化率が、根元付近から先端に向かうに従って漸次
小さくなるようにしたので、先端から中央部にいたる薄
肉部分が、歩行時などにおいて容易に変形し、その柔軟
性・緩衝性により転倒時などの際の安全性が高まる。さ
らに、中央部から根元部にいたる厚肉部分が荷重を支え
るので、足元が不安定となることもなく、しかも、運動
等における負荷(荷重)に対する耐久性が向上する。ま
た、先端部分の肉厚を小さくできることから外観面にも
優れている。
よれば、基体部に植立した突起体の肉厚の長手方向にお
ける変化率が、根元付近から先端に向かうに従って漸次
小さくなるようにしたので、先端から中央部にいたる薄
肉部分が、歩行時などにおいて容易に変形し、その柔軟
性・緩衝性により転倒時などの際の安全性が高まる。さ
らに、中央部から根元部にいたる厚肉部分が荷重を支え
るので、足元が不安定となることもなく、しかも、運動
等における負荷(荷重)に対する耐久性が向上する。ま
た、先端部分の肉厚を小さくできることから外観面にも
優れている。
【図1】本発明実施例の構造図で、(a) は突起体1を拡
大して示す縦断面図、(b) はその突起体1の肉厚の長手
方向における変化率を示す図
大して示す縦断面図、(b) はその突起体1の肉厚の長手
方向における変化率を示す図
【図2】同じく実施例の構造図で、(a) は外観斜視図、
(b) は平面図
(b) は平面図
S 人工芝 1・・1 突起体 2・・2 基体部 3・・3 葉株 4 裏打ち材
Claims (1)
- 【請求項1】 板状の基体部とこの基体部から上方に延
びる多数の突起体が成形された合成樹脂製の人工芝にお
いて、上記各突起体は、それぞれ、上記基体部と平行な
面で切断した断面の肉厚が、当該突起体の根元から先端
に向かうに従って縮小し、かつ、その肉厚縮小の変化率
が根元から先端に向けて漸次減少する形状に加工されて
いることを特徴とする人工芝。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23997594A JPH08105007A (ja) | 1994-10-04 | 1994-10-04 | 人工芝 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23997594A JPH08105007A (ja) | 1994-10-04 | 1994-10-04 | 人工芝 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08105007A true JPH08105007A (ja) | 1996-04-23 |
Family
ID=17052621
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23997594A Pending JPH08105007A (ja) | 1994-10-04 | 1994-10-04 | 人工芝 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08105007A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014097008A (ja) * | 2012-11-14 | 2014-05-29 | Kajima Corp | 水生生物付着低減部材及び水生生物付着低減方法 |
-
1994
- 1994-10-04 JP JP23997594A patent/JPH08105007A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014097008A (ja) * | 2012-11-14 | 2014-05-29 | Kajima Corp | 水生生物付着低減部材及び水生生物付着低減方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040303 |