JPH08103607A - 濾過装置 - Google Patents

濾過装置

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JPH08103607A
JPH08103607A JP6242836A JP24283694A JPH08103607A JP H08103607 A JPH08103607 A JP H08103607A JP 6242836 A JP6242836 A JP 6242836A JP 24283694 A JP24283694 A JP 24283694A JP H08103607 A JPH08103607 A JP H08103607A
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JP
Japan
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porous pipe
fluid
pressure
filtered
supply
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JP6242836A
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English (en)
Inventor
Shinichi Nakao
真一 中尾
Toru Taniguchi
徹 谷口
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Reika Kogyo KK
Original Assignee
Reika Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低周波振動型ポーラスパイプ式濾過装置の制
御を容易にし、同時に、発熱や失活を防止できるように
する。 【構成】 ポーラスパイプ11に原液を加圧供給する加
圧供給装置14を、原液を貯留する密閉容器15と、こ
の密閉容器15内に圧力空気を供給するガスボンベ17
と、から構成し、ボンベ17から供給される圧力空気に
より原液の圧入を行うようにする。このようにすること
で、ボンベ17から供給される圧力空気の量を調節する
ことによって、ポーラスパイプ11への原液の加圧供給
量を容易に制御できるようになり、同時に、発熱が生じ
たり、原液中の活性物質が失活したりして品質の変化が
生じるのが防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は濾過装置、特にポ―ラス
パイプを用いた濾過装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
[ポーラスパイプを用いた濾過装置(ポーラスパイプ式
濾過装置)]濾過操作を簡易かつ効率的に行うものとし
て、ポーラスパイプを用いた濾過装置が知られている
(図7)。このような濾過装置では、ポーラスパイプ1
1の内側に原液(本願明細書においては、便宜上、濾過
されるべき液体を単に原液と呼ぶ場合がある)が圧入さ
れる。原液の圧入が行われると、液体はポーラスパイプ
11のポーラス壁を浸透し、その外壁から染み出してく
る。一方、溶質あるいは懸濁粒子はポーラスパイプ11
を透過せず、その内壁に残留する。なお、ポーラスパイ
プ11とは、nmオーダーからμオーダーの細孔が多数
存在する多孔質部材(ポーラス材)からなるパイプであ
り、いかなる原料を用いても製造することができる。
【0003】[低周波振動型ポーラスパイプ式濾過装
置]このようなポーラスパイプ11を用いた濾過装置
(即ち、単なるポーラスパイプ式濾過装置)において
は、濾過操作の進行に伴い濾出速度が低下してしまうと
いう問題があった。このような問題を解消するために、
図8に示されるように、ポーラスパイプ11の内側で流
体を撹拌する撹拌体13が取り付けられたものが考案さ
れている(特開平5-212216号)。このような濾過装置
(低周波振動型ポーラスパイプ式濾過装置)によれば、
螺旋状の羽根13aが上下に振動することによりポーラ
スパイプ11の内側の流体が撹拌され、濾出速度の低下
が防止できる。これは、ポーラスパイプ11内壁への溶
質(あるいは懸濁粒子)の付着防止が図れることに加え
て、図9に示すような原理に基づく効果が得られるため
であると説明されている(化学工学会つくば大会研究発
表講演要旨集 中尾真一:スクリュー内蔵振動型管状限
外濾過装置の乱流促進効果)。
【0004】即ち、図9(a)に示されるように、従来
のポーラスパイプ式濾過装置においては、濾過操作の進
行に伴ってポーラス膜11aの表面付近の濃度が上昇し
て境膜が形成され、これにより透過抵抗が生じて濾出速
度の低下が起きる。ところが、ポーラスパイプ式濾過装
置を低周波振動型にすると、その低周波振動によって境
膜が薄くなるため、濾出速度の低下が防げる(図9
(b))。この場合において、境膜が薄くされるのは、
ポーラス膜11aの表面付近が撹拌されることによりそ
の部分での濃度上昇が抑制されるためであるとされてい
る。また、撹拌という目的からすれば単純に撹拌体13
の振動数を上げれば良いように見えるが、試料の失活を
考慮すると撹拌体13の振動数は10〜20Hzの間に
設定するのが適当であるとされている。事実、このよう
な低周波振動濾過方法を行うことにより、濾過膜透過量
をこれまでの20〜30倍に高めることができるという
ことが確認されており、それゆえにこのような低周波振
動型ポーラスパイプ式濾過装置は、化学産業、食品産
業、バイオ産業等の広い分野にわたっての応用が期待さ
れている(1994年7月6日付日経産業新聞)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、低周波振動型
ポーラスパイプ式濾過装置が今まで以上に広範に利用さ
れるようにするためには、より制御を容易にするなどの
幾つかの工夫を加える必要がある。例えば、図7,8に
示されているように、従来のポーラスパイプ式濾過装置
はポンプにより原液を循環させながら圧入を行うのが一
般的であった。ところが、このような構成によって透過
量を確保するためには、高速で循環させるか或いはその
流量を多くしなければならず、これによって発熱が生じ
たり、原液中の活性物質が失活したりして品質の変化が
生じてしまうというような問題があった。
【0006】本発明は、以上のような課題に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、制御が容易でかつ発熱や
失活を防止できる、より有用なポーラスパイプ式濾過装
置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するために、本願の請求項1の発明に係る濾過装置にお
いては、ポーラスパイプと、このポーラスパイプの一端
から濾過されるべき流体を当該ポーラスパイプの供給側
に加圧供給する加圧供給手段と、前記ポーラスパイプの
他端からの流体の流出を制限する手段と、前記ポーラス
パイプの供給側に配置される撹拌体と、この撹拌体を振
動させる加振機と、を備え、前記撹拌体の振動により濾
過を効率的に行わしめる濾過装置において、前記加圧供
給手段は、濾過されるべき流体を収容する密閉容器と、
この密閉容器に圧力流体を供給する圧力流体供給機と、
を含む加圧供給手段であり、圧力流体の圧力を利用して
濾過されるべき流体の加圧供給を行うことを特徴とす
る。
【0008】また、請求項2に係る濾過装置において
は、ポーラスパイプと、このポーラスパイプの両端に備
えられ濾過されるべき流体を当該ポーラスパイプの供給
側に加圧供給する加圧供給手段と、前記ポーラスパイプ
の供給側に配置される撹拌体と、この撹拌体を振動させ
る加振機と、を備える濾過装置であって、前記加圧供給
手段は、それぞれ、濾過されるべき流体を収容する密閉
容器と、この密閉容器に圧力流体を供給する圧力流体供
給機と、を含む加圧供給手段であり、前記2個の加圧供
給手段により交互に加圧供給し得ることを特徴とする。
【0009】請求項3に係る濾過装置においては、縦に
配置され下端が閉じられたポーラスパイプと、このポー
ラスパイプの上部に設けられ濾過されるべき流体を貯留
するチャンバーと、このチャンバーと前記ポーラスパイ
プの上端を接続するジョイントと、前記チャンバー内を
加圧する加圧手段と、前記ポーラスパイプの供給側に配
置される撹拌体と、この撹拌体を振動させる加振機と、
を備えることを特徴とする。
【0010】請求項4に係る濾過装置においては、請求
項1〜3いずれか記載の濾過装置において、圧力流体と
濾過されるべき流体の接触を防止する隔離膜を備え、圧
力流体が濾過されるべき流体に溶解するのを防止した状
態で濾過を行うことを特徴とする。
【0011】請求項5に係る濾過装置においては、請求
項1〜3いずれか記載の濾過装置において、前記圧力流
体は、前記濾過されるべき流体に対する溶解度が低いも
のを使用することを特徴とする。
【0012】請求項6に係る濾過装置においては、濾過
されるべき流体が通されるポーラスパイプと、このポー
ラスパイプの一端に接続され濾過されるべき流体を前記
ポーラスパイプの供給側に定量的に供給する定量ポンプ
と、前記ポーラスパイプの他端に接続され当該ポーラス
パイプの他端から排出される流体の圧力を定圧にする定
圧保持手段と、前記ポーラスパイプの供給側に配置され
る撹拌体と、この撹拌体を振動させる加振機と、を備え
ることを特徴とする。
【0013】
【作用】以上のような構成を有する本発明の請求項1に
係る濾過装置においては、ポーラスパイプの一端からの
流体の流出が制限された状態で、濾過されるべき流体が
当該ポーラスパイプの他端から圧入される。例えば、濾
過されるべき流体が懸濁液であった場合には、この圧力
により濾液はポーラスパイプを染み出して外部に排出さ
れる。一方、濾過されるべき流体中の固形物(溶質ある
いは懸濁粒子)は、ポーラスパイプ内壁に沈降するた
め、濾過されるべき流体の濾液部分と固形物とを分離す
ることができる(即ち、いわゆる「濾過」ができる)。
【0014】本発明の請求項1に係る濾過装置において
は、圧力流体の圧力によって濾過されるべき流体がポー
ラスパイプ内に圧入されるようにしているため、密閉容
器に圧入される圧力流体の量を調整することにより、濾
過されるべき流体の圧入量の制御を極めて容易に行うこ
とができる。また、この場合において、撹拌体による撹
拌が行われるため、ポーラスパイプ内壁の表面付近に生
成する境膜の悪影響を排除することができ、濾過操作の
進行に伴う濾出速度の低下を防止することができる。
【0015】請求項2に係る濾過装置においては、ポー
ラスパイプの両端にそれぞれ設けられた加圧供給手段に
より、交互に加圧供給を行うことができる。即ち、この
濾過装置においては、2つの加圧供給手段のうち小さい
方の加圧供給力が、ポーラスパイプに流体を浸透させる
力となる。一方、両加圧供給手段の圧力の差が、ポーラ
スパイプ内における流体の移動方向や移動の程度(移動
量、移動速度等)を決定することになる。このように2
つの加圧供給手段の加圧力を調整することにより流体の
浸透力等を容易に調整できるため、この濾過装置におい
ては、濾過速度等の制御を簡易に行うことができる。
【0016】請求項3に係る濾過装置においては、チャ
ンバーが上部に設けられていることにより、ポーラスパ
イプ内に容易に原液(濾過されるべき流体)の供給を行
うことができる。なお、撹拌体が設けられていることに
より濾出速度の低下が防止できるのは、請求項1,2に
係る濾過装置と同様である。
【0017】請求項4に係る濾過装置においては、隔離
膜が設けられているため、圧力流体が濾過されるべき流
体に溶解してしまうのを阻止することができ、エアロッ
ク現象の発生を防ぐことができるようになる(参考;特
願平6-4529号)。
【0018】請求項5に係る濾過装置においては、圧力
流体として濾過されるべき流体に溶解しにくいものを使
用するため、請求項4に係る濾過装置と同様に、圧力流
体が濾過されるべき流体に溶解してしまうのを阻止する
ことができ、エアロック現象の発生を防ぐことができ
る。
【0019】請求項6に係る濾過装置においては、定量
ポンプにより一定量の流体がポーラスパイプ内に圧入さ
れると共に、他端に接続された定圧保持手段によりポー
ラスパイプ内の圧力が一定にされる。このため、常に一
定圧で一定量の濾出を行うことができ、従来のようなフ
ィードバック制御等を行うことなしに、安定して濾液を
得ることができる。
【0020】
【実施例】
[第1実施例]図1は、本発明の第1実施例に係る濾過
装置の機能構成を示すブロック図である。なお、従来例
と同様の構成要素には同一符号を付しその説明を省略す
る。
【0021】第1実施例は請求項1に対応するものであ
る。この濾過装置においては、ポーラスパイプ11の内
側に原液(濾過されるべき流体)が圧入されると、濾液
はポーラスパイプ11を染み出す一方、その中に含まれ
ていた溶質あるいは懸濁粒子は内壁に沈殿するため、原
液を濾液部分と固形物とに分離することができる。実施
例において、ポーラスパイプ11の周囲は不透性のケー
シング12により囲われており、ポーラスパイプ11を
透過した濾液は、このケーシング12とポーラスパイプ
11の間隙に貯留する。
【0022】本第1実施例に係る濾過装置においては、
ポーラスパイプ11内に原液を圧入する加圧供給装置1
4は、密閉容器15と、この密閉容器内に圧力空気を供
給するボンベ17と密閉容器15内の原液の一部を隔離
する隔離膜19と、から構成されている。ボンベ17か
らの圧力空気の量または圧力は、バルブ21で調整す
る。なお、隔離膜19は、空気が透過しない伸縮自在の
部材で構成されている。このような部材としてはテフロ
ン(商品名)などを用いることができるが、空気が透過
しないものであればいかなるものをも用いることができ
る。
【0023】このような濾過装置においては、ボンベ1
7から圧力空気が供給されると、その加圧供給力により
原液がポーラスパイプ11内に加圧供給される。原液圧
入の際、ポーラスパイプ11の上部に設けられた補償口
16に接続されたバルブ16aが開かれて、ポーラスパ
イプ11内の空気が追い出される。そして、ポーラスパ
イプ11内が原液で満たされたときにバルブ16aを閉
じる。バルブ16aが閉じられると、ポーラスパイプ1
1内の内圧が上昇し、濾液がポーラスパイプ11外に浸
出してくる。濾液の浸出は、圧力空気が供給されている
間、継続される。一方、圧力空気の供給が停止される
と、濾液の浸出も停止する。また、圧力空気の供給量が
増大すると浸出量も増大し、減少するとそれに伴って減
少する。このようにして、本発明に係る濾過装置によれ
ば、ボンベ17から供給される圧力空気の量または圧力
を調節することによって、ポーラスパイプ11への原液
の加圧供給量を容易に制御できることとなる。原液の加
圧供給により得られた濾液は、濾液取出口25から取り
出される。本実施例に係る濾過装置においては、原液の
加圧供給量の制御が極めて容易に行えるため、濾液取出
口25から取り出される濾液の量も容易に調節すること
ができる。
【0024】なお、本実施例においては、請求項4に対
応して加圧供給管23の取出口23aの周囲が隔離膜1
9で覆われているため、ポーラスパイプ11内に供給さ
れる原液には圧力空気が溶解しない。従って、加圧供給
された原液がポーラスパイプ11を透過してもエアロッ
ク現象が生じない。これについては、水に対するメタン
ガスのように、互いに極性が異なるなどの理由により、
原液に対する溶解度が低い気体を用いた場合でも、同様
にエアロック現象の発生を防止できる(請求項5)。
【0025】また、この装置において、撹拌体13は加
振機27により加振される。加振機27は、モータとカ
ムの組合わせなどにより容易に構成することができる。
撹拌体13の上下振動により濾出速度が低下しないのは
既に説明した通りである。なお、本実施例において撹拌
体13は、従来のもの(図8)と同様に、軸とこの軸に
巻着されたものからなるが、これは、このような撹拌体
13を用いれば既に説明したような振動を原液に対して
効果的に与えることができるからである。従って、も
し、これ以外の構成であっても、既に説明したような振
動と同様な振動を原液に対して効果的に与えることがで
きるものであれば、いかなるものをも採用することがで
きる。
【0026】[第2実施例]図2は、第2実施例に係る
濾過装置の機能構成を示すブロック図である。なお、第
1実施例と同様の構成要素には同一符号を付しその説明
を省略する。
【0027】第2実施例は請求項2に対応するものであ
り、ポーラスパイプ11の両端に、それぞれ加圧供給装
置14A,14Bが設けられていることが特徴である。
これは、一端にのみ加圧供給装置が設けられている第1
実施例と対照的である。
【0028】このような第2実施例に係る濾過装置にお
いては、例えば、一方の加圧供給装置14Aの圧力が
0.3MPa(メガパスカル)であり、他方の加圧供給
装置14Bの圧力が0.5MPaであった場合には、
0.3MPaの圧力で原液がポーラスパイプ11の外側
に押し出されることになる。そして、これらの圧力差で
ある0.2MPa(この圧力差0.2MPaは、実際に
はある程度減衰される)に基づいて、加圧供給装置14
Bから加圧供給装置14Aに向かって原液が流動するよ
うになる。なお、この実施例においては、圧力調整に慎
重を期すため、圧力計29を別途設けている。また、場
合によっては圧力ガスを逃がす必要も生ずるため、圧力
空気を外部に逃がすことができる三方弁31を採用して
いる。また、各加圧供給装置14A,14Bから伸びる
加圧供給管23には、それぞれ調節用のバルブ23a,
23bが取り付けられている。
【0029】[第3実施例]図3は、第3実施例に係る
濾過装置の機能構成を示すブロック図である。なお、他
の実施例と同様の構成要素には同一符号を付しその説明
を省略する。
【0030】第3実施例は請求項6に対応するものであ
り、定量ポンプ33により原液の圧入を行うと共に、そ
の他端においてはポーラスパイプ11内の圧力を一定に
保つようにしていることが特徴である。
【0031】一定圧力の保持は、本実施例においては、
導管34に接続された密閉容器35と、この密閉容器3
5に設けられたリーク弁37とによって行っている。リ
ーク弁37は、密閉容器35内の圧力が一定の圧力以上
になると、外部に空気を逃がすものである。
【0032】このような第3実施例に係る濾過装置によ
れば、ポーラスパイプ11の内側が定圧に保たれた状態
で定量的に原液の圧入が行われることになる。即ち、こ
のような第3実施例に係る濾過装置によれば、濾液とし
て浸出せずにポーラスパイプ11の内側を通過した原液
(カス液)が密閉容器35内に注入されることとなる
が、このカス液の増加に伴って圧力が上昇した分、リー
ク弁37から気体が逃がされるため、一定圧が保持され
ることとなる。このため、従来のようなフィードバック
制御等を行って定圧状態保つことがなくなり、装置構成
が容易になる。
【0033】[第4実施例]図4は、第4実施例に係る
濾過装置の機能構成を示すブロック図である。なお、他
の実施例と同様の構成要素には同一符号を付しその説明
を省略する。
【0034】第4実施例に係る濾過装置は請求項3に対
応するものであり、ポーラスパイプ11の上部にチャン
バー41が設けられている。ポーラスパイプ11の下端
は密閉されている。このため、圧入孔41aから圧力流
体が供給されると、チャンバー41内の圧力が増加し、
これによってポーラスパイプ11から流体が押し出され
ることになる。この場合において、圧力流体と原液の接
触は、第1実施例及び第2実施例と同様に隔離膜19に
より防止されているため(請求項4に対応)、これらは
互いに混合しあうことはない。このような構成によれ
ば、簡易に濾過装置を構成することができ、同時に撹拌
体13が設けられていることにより、濾過速度の低下も
防止することができる。なお、圧入孔41aからの圧力
は、ガスボンベを直接接続して行ってもよく、また、他
の実施例と同様に、ガスボンベと密閉容器の組み合わせ
(第1,第2実施例)や定量ポンプ(第3実施例)によ
り行ってもよい。
【0035】[第5実施例]図5は、第5実施例に係る
濾過装置の機能構成を示すブロック図である。なお、他
の実施例と同様の構成要素には同一符号を付しその説明
を省略する。
【0036】第5実施例に係る濾過装置は各請求項にお
いて「供給側」とし、ポーラスパイプ11内外のいずれ
からも圧入が可能であることに対応するものであり、こ
の実施例においては特に、ポーラスパイプ11の外側か
ら原液の圧入が行われるようにしている。即ち、第5実
施例に係る濾過装置においては、ポーラスパイプ11の
外側に撹拌体43が設けられ、かつ、当該外側から原液
の圧入が行われるようにしている。
【0037】このような濾過装置においては、ボンベ1
7から供給される圧力空気の加圧供給力により、原液が
ポーラスパイプ11の外側に加圧供給される。ここで、
本実施例においては、第1実施例等とは異なり、ケーシ
ング12の上部に補償口16が設けられているが、原液
圧入の際には、他の実施例と同様に、補償口16に接続
されたバルブ16aが開かれ、ポーラスパイプ11とケ
ーシング12の間隙に存する空気が追い出される。そし
て、当該間隙が原液で満たされたときにバルブ16aを
閉じられ、そこでの内圧が上昇して濾液がポーラスパイ
プ11内に浸出してくる。
【0038】濾液の浸出は、圧力空気が供給されている
間継続され、ボンベ17から供給される圧力空気の量ま
たは圧力を調節することによってポーラスパイプ11へ
の原液の加圧供給量を容易に制御できるのは他の実施例
と同様である。得られた濾液は、濾液取出口25から取
り出される。また、請求項4に対応して加圧供給管23
の取出口23aの周囲が隔離膜19で覆われているため
エアロック現象が生じないのも同様であり、撹拌体43
は加振機27により加振され、加振機27はモータとカ
ムの組合せなどにより容易に構成することができるのも
同様である。
【0039】ここで、ポーラスパイプ11の外側に設け
られた撹拌体43は、本実施例においては、図6に示さ
れるように、駆動軸43aと、この駆動軸43aに取り
付けられた螺旋羽根43bと、から構成されている。駆
動軸43aは加振機27に接続されており、螺旋羽根4
3bがポーラスパイプ11の周囲を取り囲むように配置
されている。加振機27により駆動軸43aが上下方向
に振動させられると、これに伴って螺旋羽根43bも上
下方向に振動する。この螺旋羽根43bの振動が、ポー
ラスパイプ11表面における固形物の付着を防止し、境
膜を弱め、濾過速度を維持する働きをするのは、他の実
施例と同様である。
【0040】以上、本発明の好適な実施例について説明
してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものでは
ない。また、撹拌体の振動数は10〜20Hzの間に設
定するのが適当であるとされてはいるが、本発明に係る
濾過装置は、これに限られることなく、あらゆる振動数
で濾過を行うことができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る濾過
装置においては、透過量確保のためにむやみに流速を速
くしたり流量を多くしたりする必要がないため、発熱や
失活が生ぜず、品質の低下が起こらない。このため、発
熱や失活の発生を防ぐ手段を別途に設ける必要がなくな
り、その分だけ装置の構造を簡素化できる。
【0042】また、本発明に係る濾過装置においては、
圧力流体を利用してポーラスパイプへの原液の加圧供給
を行うようにしているため、ポーラスパイプで濾過され
る量を容易に制御することができるようになっており、
更に、このような低周波振動型ポーラスパイプ式濾過装
置において隔離膜を設けたことにより、制御が容易で使
いやすいことに加えてエアロック現象の発生が防止され
る濾過装置を提供することができる。
【0043】本発明に係る濾過装置は、構造がシンプル
であるため、製造しやすい(組み立てやすい)という利
点もある。また、本発明に係る濾過装置はエネルギー消
費を少なくすることもでき、経済的であることに加えて
安全であるという利点も有している。
【0044】このようなことから、本発明に係る濾過装
置は、バイオ生産物の濃縮や精製、食品の濃縮、高分子
の分画、血液成分の分離・分割、血液の人工透析等の広
い分野において利用されることが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る濾過装置の機能構成
を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2実施例に係る濾過装置の機能構成
を示すブロック図である。
【図3】本発明の第3実施例に係る濾過装置の機能構成
を示すブロック図である。
【図4】本発明の第4実施例に係る濾過装置の機能構成
を示すブロック図である。
【図5】本発明の第5実施例に係る濾過装置の機能構成
を示すブロック図である。
【図6】第5実施例に係る濾過装置の撹拌体の構成を示
す図である。
【図7】一般的なポーラスパイプ式濾過装置の機能構成
を示すブロック図である。
【図8】一般的な低周波振動型ポーラスパイプ式濾過装
置の機能構成を示すブロック図である。
【図9】ポーラスパイプを用いた低周波振動型の濾過装
置の原理を説明する図である。
【符号の説明】
11 ポーラスパイプ 12 ケーシング 13,43 撹拌体 14,14A,14B 加圧供給装置 15 密閉容器 17 ボンベ 19 隔離膜 23 加圧供給管 27 加振機 33 定量ポンプ 35 密閉容器 37 リーク弁 41 チャンバー 41a 圧入孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 29/10 530 A 29/38 580 F 29/42 501 C

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポーラスパイプと、このポーラスパイプ
    の一端から濾過されるべき流体を当該ポーラスパイプの
    供給側に加圧供給する加圧供給手段と、前記ポーラスパ
    イプの他端からの流体の流出を制限する手段と、前記ポ
    ーラスパイプの供給側に配置される撹拌体と、この撹拌
    体を振動させる加振機と、を備え、前記撹拌体の振動に
    より濾過を効率的に行わしめる濾過装置において、 前記加圧供給手段は、濾過されるべき流体を収容する密
    閉容器と、この密閉容器に圧力流体を供給する圧力流体
    供給機と、を含む加圧供給手段であり、圧力流体の圧力
    を利用して濾過されるべき流体の加圧供給を行うことを
    特徴とする濾過装置。
  2. 【請求項2】 ポーラスパイプと、このポーラスパイプ
    の両端に備えられ濾過されるべき流体を当該ポーラスパ
    イプの供給側に加圧供給する加圧供給手段と、前記ポー
    ラスパイプの供給側に配置される撹拌体と、この撹拌体
    を振動させる加振機と、を備える濾過装置であって、 前記加圧供給手段は、それぞれ、濾過されるべき流体を
    収容する密閉容器と、この密閉容器に圧力流体を供給す
    る圧力流体供給機と、を含む加圧供給手段であり、前記
    2個の加圧供給手段により交互に加圧供給し得ることを
    特徴とする濾過装置。
  3. 【請求項3】 縦に配置され、下端が閉じられたポーラ
    スパイプと、 このポーラスパイプの上部に設けられ、濾過されるべき
    流体を貯留するチャンバーと、 このチャンバーと前記ポーラスパイプの上端を接続する
    ジョイントと、 前記チャンバー内を加圧する加圧手段と、 前記ポーラスパイプの供給側に配置される撹拌体と、 この撹拌体を振動させる加振機と、 を備えることを特徴とする濾過装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれか記載の濾過装置に
    おいて、圧力流体と濾過されるべき流体の接触を防止す
    る隔離膜を備え、圧力流体が濾過されるべき流体に溶解
    するのを防止した状態で濾過を行うことを特徴とする濾
    過装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3いずれか記載の濾過装置に
    おいて、前記圧力流体は、前記濾過されるべき流体に対
    する溶解度が低いものを使用することを特徴とする濾過
    装置。
  6. 【請求項6】 濾過されるべき流体が通されるポーラス
    パイプと、 このポーラスパイプの一端に接続され、濾過されるべき
    流体を前記ポーラスパイプの供給側に定量的に供給する
    定量ポンプと、 前記ポーラスパイプの他端に接続され、当該ポーラスパ
    イプの他端から排出される流体の圧力を定圧にする定圧
    保持手段と、 前記ポーラスパイプの供給側に配置される撹拌体と、 この撹拌体を振動させる加振機と、 を備えることを特徴とする濾過装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004230272A (ja) * 2003-01-29 2004-08-19 Reika Kogyo Kk 攪拌混合装置
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