JPH08100902A - 排ガス熱交換器 - Google Patents

排ガス熱交換器

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JPH08100902A
JPH08100902A JP23676594A JP23676594A JPH08100902A JP H08100902 A JPH08100902 A JP H08100902A JP 23676594 A JP23676594 A JP 23676594A JP 23676594 A JP23676594 A JP 23676594A JP H08100902 A JPH08100902 A JP H08100902A
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JP
Japan
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injection
exhaust gas
recirculation liquid
liquid
medium
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Application number
JP23676594A
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English (en)
Inventor
Shigetoshi Ono
重俊 小野
Shinichiro Katsumura
信一郎 勝村
Takashi Tomii
隆 富井
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Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 伝熱面を清浄に保ちつつ熱交換させかつ凝縮
液処理を可能とする。 【構成】 各伝熱管2の周辺の選択した位置に配設され
熱回収を促進し噴射媒体を噴射する複数の噴射機構と、
各噴射機構に噴射媒体を供給する供給機構とを具備し、
各噴射機構は、両端をベアリング10,11により回転
可能な複数の噴射管4と、各噴射管4に穿設されたスロ
ット状の複数の噴射ノズル4cと、それぞれの噴射ノズ
ル4cに突設されたフラット型チップ4bとにより形成
され、供給機構は、噴射媒体全段母管15等の供給母管
と、噴射媒体全段母管15に接続する噴射媒体アキュム
レータ15aと、噴射媒体各段母管14に接続しかつ各
噴射管4とシール機構9を介して接続する複数の分岐管
13と、各噴射管4を回転させる駆動装置4a等の回転
機構とよりなる。 【効果】 熱回収の効率が向上し、排液処理した排液が
再使用可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ボイラー等の排ガスの
熱回収に係り、特に熱回収の効率を向上するのに好適な
排ガス熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の紙パルプ薬品回収ボイラー等の低
温域が露点域の熱交換器においては、伝熱管に排ガス中
の水分が付着、又はダスト分が固着して熱交換器を詰ら
せ、熱回収不良やドラフト増加をきたしていた。加えて
将来、CWM(Coal WaterMixture)、COM(Co
al Oil Mixture)、オリノコタール、オリマルジョ
ン、劣質重油及びLNG等の多種類の燃料を用いる事業
用及び一般の産業用ボイラーでは最大の熱回収を図って
いる。従来の良質な燃料を使用した排ガス熱回収でも、
ボイラー排ガス中の水分とダスト分とによる詰りや伝熱
管への固着が、正常な運転に悪影響を与えていた。この
ような阻害原因を排除するため、フィン付き又は裸管の
伝熱管より付着水分や固着ダスト分を除去する媒体の噴
射ノズルの形状、配列、噴射媒体の種類、噴射ノズルの
駆動方式及び駆動順序等を検討する必要がある。これら
の問題を解決することにより、ボイラー排ガスの露点以
下で運転される排ガス熱交換器の採用が安定し、高効率
運転に寄与することができる。
【0003】従来の潜熱回収型熱交換器においては、積
極的な結露液(凝縮液)の再循環による潜熱回収や伝熱
面の清掃を行っていない。まして、結露液を系外に排出
する際に潜熱回収型熱交換器の中で排液処理をする例は
見られない。従来のシステムではボイラー排ガス中の水
滴や煤塵の伝熱面への付着を除去するのが精一杯であっ
た。すなわち、潜熱回収促進としての機能、伝熱面清掃
用としての機能、ならびに結露液の系外排出する際の排
液処理用としての機能を設けてなく、これらの多機能を
組合わせて、潜熱回収を積極的に行わせて高効率化を図
り、かつ低公害化を図る技術的思想が実現されていなか
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の排ガス熱交換器
にあっては、劣質燃料等の多様な燃料を主燃料とするボ
イラーの排ガスの低温域に用いる場合、排ガス中の水分
の付着やダストの詰りにより熱交換が阻害されるため、
ドラフトシステムの補機動力の増加を必要とする問題点
があった。
【0005】本発明の目的は、伝熱面を清浄に保ちつつ
熱回収を向上させかつ凝縮液処理を可能とする排ガス熱
交換器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る排ガス熱交換器は、排ガス中に複数の
伝熱管を配列し、それぞれの伝熱管を介して排ガスの熱
回収を行う排ガス熱交換器において、それぞれの伝熱管
の周辺の選択した位置に配設され熱回収を促進する噴射
媒体の複数の噴射機構と、それぞれの噴射機構に噴射媒
体を供給する供給機構と、排ガスの性状に応じて噴射媒
体を制御する制御機構とを具備し、噴射媒体は、排ガス
の性状に応じて決定され、少なくとも排ガス中の水蒸気
を凝縮促進し潜熱を回収又は凝縮液を排液処理させると
ともに、制御機構により流量が制御されるものである構
成とする。
【0007】そしてそれぞれの噴射機構は、回転可能な
複数の噴射管と、それぞれの噴射管に穿設されたスロッ
ト状の複数の噴射ノズルと、それぞれの噴射ノズルに突
設されたフラット型チップとにより形成され、供給機構
は、噴射媒体全段母管に接続する少なくとも一つ噴射媒
体各段母管と、噴射媒体全段母管に接続する噴射媒体ア
キュムレータと、それぞれの噴射媒体各段母管に接続し
かつそれぞれの噴射管とシール機構を介して接続する複
数の分岐管と、それぞれの噴射管に係合する回転機構と
よりなる構成でもよい。
【0008】またそれぞれの噴射機構は、それぞれの伝
熱管とともに一次再循環液系と二次再循環液系とに分離
され、一次再循環液系と二次再循環液系との間に一次再
循環液機構を設けるとともに、二次再循環液系の出口に
排液分離機構を設け、一次再循環液機構は、一次再循環
液を貯液する一次再循環液ジャケットと、一次再循環液
ジャケットをオーバーフローした一次再循環液を貯液す
る一次再循環液タンクと、一次再循環液を一次再循環液
系噴射機構に送給する一次再循環液ポンプとよりなり、
排液分離機構は、それぞれの伝熱管より流下した二次再
循環液を貯液する排液分離タンクと、排液分離タンクに
接続する二次再循環液タンクと、二次再循環液を二次再
循環液系噴射機構に送給する二次再循環液ポンプとより
なる構成でもよい。
【0009】
【作用】本発明によれば、各噴射管は伝熱管群内に配列
され、各噴射ノズルは、各伝熱面に有効に噴射媒体が接
するようにフラット型チップを用い、また噴射方向が所
定の方向にセットされていて伝熱面より飛散された水分
やダスト分が排ガス上流側より順序よく、かつ効果的に
運び出される。特に熱回収を効率よく行わせるフィン付
管とする場合にも適用可能であり、排ガス中の水分を凝
縮する際の潜熱を最大に利用し得る凝縮促進剤(S分又
は凝縮液の再循環液)の注入が可能となる。また凝縮液
を排出する系外ブローでは例えば一般工業用水並びに再
利用可能レベルに排液処理が不可欠であり、清掃用媒体
(水、空気、蒸気、凝縮液再利用液)の噴射ノズルの配
列に加えて、噴射媒体を選択し調節する制御装置を具備
することにより、最大熱回収と、排出する凝縮液の低公
害化が可能となる。凝縮・結露促進剤としてS分等を加
え、結露液を再利用して再循環し噴射することにより、
結露を促して排ガス中の水蒸気分圧に影響させ、排ガス
中の水蒸気が結露する際の潜熱が回収される。同時に伝
熱面が常に清浄に保たれる。凝縮・結露液の排液処理と
しては排ガス(又は排液)性状に対応した注入剤を用い
るため、一次再循環液系と二次再循環液系とに分離し二
次再循環液系で排液処理を行うが、全ての処理目的、例
えば、煤塵、SOx、SS及びCOD等を工業用水レベ
ルまで処理することに必ずしも限定されず、あくまで排
液処理目的の一面もあるが、主目的は伝熱面を清浄に保
ちながら排液処理も行うという副次的効果を得るもので
ある。
【0010】
【実施例】本発明の一実施例を図1を参照しながら説明
する。図1に示すように、排ガス中に複数の伝熱管2を
配列し、それぞれの伝熱管2により排ガスの熱回収を行
う排ガス熱交換器であって、それぞれの伝熱管2の周辺
の選択した位置に配設され熱回収を促進し噴射媒体を噴
射する複数の噴射機構と、それぞれの噴射機構に噴射媒
体を供給する供給機構と、排ガスの性状に応じて噴射媒
体を制御する制御機構(噴射媒体制御器)29とを具備
し、噴射媒体は、排ガスの性状に応じて決定され、少な
くとも排ガス中の水蒸気を凝縮促進し潜熱を回収又は凝
縮液を排液処理させるとともに、制御機構29により流
量が制御されるものであり、それぞれの噴射機構は、両
端をベアリング10,11に軸支され回転可能な複数の
噴射管4と、それぞれの噴射管4に穿設されたスロット
状の複数の噴射ノズル4cと、それぞれの噴射ノズル4
cに突設されたフラット型チップ4bとにより形成さ
れ、供給機構は、噴射媒体全段母管15、少なくとも一
つの噴射媒体各段母管14及び噴射媒体選択母管18,
20,22と、噴射媒体全段母管15に接続する噴射媒
体アキュムレータ15aと、それぞれの噴射媒体各段母
管14に接続しかつそれぞれの噴射管4とシール機構9
を介して接続する複数の分岐管13と、それぞれの噴射
管4を回転させる駆動装置4a等の回転機構とよりなる
構成とする。
【0011】図2は排ガス流れに対して碁盤目形に配列
された伝熱管2と噴射管4の配列を示す。本実施例は伝
熱管2が千鳥形(三角形)配列でも適用可能である。伝
熱管2はフィン付管で形成され、排ガス流れに直交して
水平に配列されている。噴射管4に設けられた噴射ノズ
ル4cは、スロット丸穴形状を有し噴射管4の長さ方向
に所定のピッチで穿設されており、噴射管4は、伝熱管
2の配列内に収納され、噴射媒体が伝熱管2に均等に分
布されるように位置している。噴射ノズル4cに、所定
のピッチで図3に示すフラット型チップ4bが突設して
あり、このフラット型チップ4bは、伝熱管2に効果的
に噴射媒体が接するようにd1/d2比と通過断面積とを
有している。このフラット型チップ4bの噴射方向は例
えば図2に示すように、90°の角度ごとにフラット型
チップ4bの噴射方向を変えてもよい。さらに各噴射ノ
ズル4cごと又は排ガス流れ方向の各段ごとに噴射方向
を組合わせることにより、付着物質を、伝熱管2の壁面
よりはく離、飛散又は落下し易くできる。フラット型チ
ップ4bよりα°の角度で広範囲の伝熱管に噴射媒体
が、図4に示すように接触し易くしてあり、フラット型
チップ4bは噴射ノズル4cの詰りを防止する作用も有
している。
【0012】駆動装置4aにより回転を加えることによ
り、噴射管4とともにフラット型チップ4bが回転し噴
射媒体がさらに広範囲に行きわたる。噴射媒体全段母管
15を備え、調節弁17により各段の噴射ノズル4cよ
り選択的に噴射可能となる。加えて各調節弁19,2
1,23は、各々の目的とする機能に応じて噴射媒体制
御器29により選択制御できるシステムとし、ガス性
状、熱交換率、ドラフト又は排液性状に応じて所定の設
定を可能とする。
【0013】図1及び図2に示すように、回転機構は下
記の各部品で形成される。噴射管4は被駆動部に駆動チ
ェーン5より回転運動の動力を受ける駆動ギア8を備
え、噴射管4はメカニカルシール(シール機構)9に支
持されて回転しながら噴射媒体を送り込めるようなって
おり、ノズルサポートベアリング10,11により軸支
されている。これらのベアリングには水分やダストに対
して自由に摺動可能なように単純なメタルタッチ方式を
採用する。チェーンガイドギア6及びチェーン調整ギア
7は各噴射管4がロスなく回転可能になるように、チェ
ーン調整機構12によりチェーンの緩みや、張り過ぎを
調整する。回路24〜28はそれぞれドラフト、ガス性
状、凝縮水性状、ガス温度、被加熱側流体温度検出及び
設定器を有する回路であり、運転状態に対応可能なシス
テムとする。
【0014】図5は噴射管4を伝熱管2の配列に応じて
配設する例を示す。図1に示す噴射媒体アキュムレータ
15aは、噴射管4及びフラット型チップ4bの通過断
面積により、媒体圧力が一定せずに噴射が不安定となる
現象を防止する。駆動チェーン5は、30本の噴射ノズ
ル4を1本のチェーン5で回転させる例を示すが、伝熱
管配列、水分の付着又はダストの固着の条件によって、
噴射ノズルは単独、段ごと、又は任意のゾーンごと等の
各種の組合せの選択を可能とする。また、図2は噴射管
が多い例の一つであり、実際には図2に対して1本おき
又は一段おきの配列、さらに少い噴射管数でも対応可能
である。そしてチェーン本数、チェーンガイド及びチェ
ーン調整ギア等はそれらに合致した位置に具備される。
図1に示す母管15,18,20,22は、水、空気又
は蒸気等の伝熱管清掃用媒体、凝縮促進剤又は凝縮液処
理剤の調整システムに接続される。
【0015】従来の低温域の排ガス熱交換器では、伝熱
管面清掃用にスートブロワが一般的に用いられている
が、スートブロワは単に清掃用のみの目的で使用され、
かつ使用環境は露点以上で、ダスト類も少い条件であっ
た。本実施例では、従来以上の潜熱回収までの熱交換を
行わせるため、凝縮促進剤の噴射、燃料中の水分が多い
場合等は、その排出される水分が多量になるため、ダス
トをその凝縮液中に封じ込めて、その排液を処理可能と
する。副次的効果として、排ガス中の煤塵やSOxを同
時除去する結果となり、高効率熱交換と同時に低公害な
装置となっている。 本発明の他の実施例を図6を参照
しながら説明する。管寄せ1〜3間の結露液又は一次再
循環流のバランスで決めた一次再循環液系と二次再循環
液系との中間部に、一次再循環液ジャケット31を設け
ることにより、大気圧バランスジャケット32を経由し
て一次再循環液をオーバーフローさせて系外に設けた下
記の一次再循環液機構に導く。結露液には排ガス中の煤
塵が含まれ一次再循環液機構の各部に付着するため、滞
溜し易い個所に掃除用ミストブロー弁33を設ける。一
次再循環液は必要に応じて、全段の噴射管4より噴霧す
ることを可能とし、噴射媒体全段母管15及び噴射媒体
各段母管16,17,14より分岐管13を経由して各
噴射管4に流通し各噴射ノズル4cより各伝熱管2に噴
射される。一方、排液分離機構を形成する排液分離タン
ク44より二次再循環液配管39を経由して二次再循環
液タンク40に流入し排液処理剤兼伝熱面清掃用となる
二次再循環液は、二次再循環液ポンプストレーナ41を
経由して二次再循環液ポンプ42により再び低温域の伝
熱管2に噴射される。排ガス熱交換器の出口部付近は、
高温ガスが流入する部位のため結露液が少なく、一次再
循環液ジャケット31を一次再循環液系の噴射液と結露
液がバランスするようなバランス点に位置決めする。実
際は低温域の伝熱管2の中に組込まれる。一方、二次再
循環液は結露液の排液を可能な限り、中和しかつ調合し
て系外に排出し易い性状に処理する。しかし、全ての規
制値に適合することは困難なため、系外ブロー後、さら
に処理可能な装置を組込む。一次再循環液も二次再循環
液も各々、凝縮促進剤及び排液処理剤としての働きをす
るが、併せて、いずれの再循環液も伝熱面を清掃しなが
ら、各々の作用をさせ究極のところ排ガスの熱回収の効
率を高めるシステムとする。
【0016】本発明は、伝熱管と噴射ノズルとを噴射媒
体と伝熱管とが効率的に接するよう伝熱管群内に配列す
る。図1及び図2に示す実施例は、噴射ノズルが多い例
を示す。条件によって1本おき、又は一段おきの噴射ノ
ズル配列も可能であり、この配列は噴射ノズルの回転用
駆動装置(必ずしも駆動装置を必要としない)を比較的
少いチェーンで連動させ得る配列でもある。排ガスの条
件によっては強固な付着物となり、定期的な清掃が必要
となるが、伝熱管の配列の中に規則正しく噴射ノズルを
配置して、目的に応じて、各噴射ノズルを選択し、かつ
任意に使い方を決定し得るところに最大の特徴をもたせ
た。さらに排ガスや凝縮液の性状によって、噴射位置、
噴射媒体の種類、ノズル組合せ、連続噴射、間欠噴射及
び噴射インターバル等を自在に調節して、最大の熱回収
と低公害化を同時に可能ならしめるものとした。前記目
的はボイラー等の排ガス中の水蒸気の凝縮・結露を促進
させる成分(S分等)や結露液を各伝熱管の所定の位置
より一次再循環液ジャケットにより取出して、一旦一次
再循環液タンクに貯え、一次再循環液ポンプにより再び
上部の伝熱管に噴射させるシステムを構築する。この場
合、器内のガスリークや目的以外の物質が洩れない大気
圧バランスジャケットが必要となる。一方の結露液は、
ほとんどを系外に排出しなければならないため、排液の
性状(低PH、高煤塵、S分、Cl分、Na分のほか、
COD、SS等)により排液処理剤は多岐に亘る。ただ
し、必ずしも器内で全てを処理することにはならない。
煙突より大気に放散される中で、最も重要な物質(煤
塵、S分等)を優先して処理するシステムである。ま
た、本発明の主題はあくまで伝熱面を常に清浄に洗浄す
るのが本命であり、排液処理は副次的効果である。
【0017】本発明によれば、従来の露点域における排
ガス熱交換器を、さらに低温域に適用する設計が可能と
なり、ボイラー等の排ガス、とりわけ水蒸気を多く含む
排ガスの熱回収に加えて、水蒸気潜熱を含めて熱回収し
易くし、ボイラー効率を4〜6%向上できる。さらに低
温域の排ガス中のダストを凝縮液とともに伝熱面へ一旦
付着させて(又は、付着なしで)、噴射媒体で洗い流し
て下部の凝縮液タンク等に回収し、積極的に排液処理を
行い、再利用水や工業用水として使用可能としプラント
内クローズドサイクルを徹底できる。併せて煙突より排
出される煤塵やSOxを積極的に除去・回収し集塵装置
や脱硫装置としての副次効果が大きい。
【0018】また排ガス中の水蒸気の露点を高くして、
排ガス温度が高い温度域でも伝熱管に結露(凝縮)し易
くし、潜熱回収を高めるため一次再循環液系を分離し
て、熱交換器中の比較的限定された領域で目的を達す
る。また、二次再循環液系では結露液及び一次再循環液
を含めて、中和、煤塵除去を可能とする。すなわち一次
再循環液系では硫酸系成分が支配する。一方、二次再循
環液系では中和を中心としたアルカリ系成分になり易
く、伝熱面への付着・固着が最も厳しくなるため、噴射
媒体を適切に選択して、排液処理のみならず、伝熱面の
清掃をも重視して、排ガスの性状に応じて噴射ノズルの
選択と噴射媒体を選択可能とした。従来の低温域の熱交
換器においては、スートブロワーと呼ばれる伝熱管の清
掃用の装置は存在するが、本実施例のような、さらに極
低温域の潜熱を回収する排ガス熱交換器の例は見当らな
い。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、伝熱管に噴射媒体を噴
射し低温域で排ガス中の水蒸気潜熱を熱回収するため、
熱回収の効率が向上する。また排ガス中のダストを凝縮
液とともに噴射媒体で伝熱面を洗浄して回収し排液処理
を行うため、排液が再利用水や工業用水として使用可能
となる。併せて排出される煤塵やSOxを除去する効果
がある。さらに一次再循環液系を分離したため、排ガス
中の水蒸気を高い温度域で凝縮し易くして潜熱回収を高
めることができ、また、二次再循環液系では凝縮液及び
一次再循環液を含めて中和と煤塵除去が可能となる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】図1のA・A線矢視による伝熱管及び噴射ノズ
ルの配列を示す図である。
【図3】図2の噴射ノズルの詳細を示す図である。
【図4】図2のB・B線矢視による噴射ノズルの噴射状
態を示す図である。
【図5】噴射ノズルと伝熱管との配列例を示す図であ
る。
【図6】本発明の他の実施例を示す構成図である。
【図7】図6のC・C線断面図である。
【符号の説明】
2 伝熱管 4 噴射管 4a 駆動装置 4b フラット型チップ 4c 噴射ノズル 8 駆動ギア 9 メカニカルシール 13 分岐管 14 噴射媒体各段母管 15 噴射媒体全段母管 15a 噴射媒体アキュムレータ 31 一次再循環液ジャケット 35 一次再循環液タンク 37 一次再循環液ポンプ 40 二次再循環液タンク 42 二次再循環液ポンプ 44 排液分離タンク

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排ガス中に複数の伝熱管を配列し、それ
    ぞれの伝熱管を介して前記排ガスの熱回収を行う排ガス
    熱交換器において、それぞれの伝熱管の周辺の選択した
    位置に配設され前記熱回収を促進する噴射媒体の複数の
    噴射機構と、それぞれの噴射機構に前記噴射媒体を供給
    する供給機構と、前記排ガスの性状に応じて前記噴射媒
    体を制御する制御機構とを具備し、前記噴射媒体は、排
    ガスの性状に応じて決定され、少なくとも該排ガス中の
    水蒸気を凝縮促進し潜熱を回収又は凝縮液を排液処理さ
    せるとともに、前記制御機構により流量が制御されるも
    のであることを特徴とする排ガス熱交換器。
  2. 【請求項2】 それぞれの噴射機構は、回転可能な複数
    の噴射管と、それぞれの噴射管に穿設されたスロット状
    の複数の噴射ノズルと、それぞれの噴射ノズルに突設さ
    れたフラット型チップとにより形成され、供給機構は、
    噴射媒体全段母管に接続する少なくとも一つ噴射媒体各
    段母管と、前記噴射媒体全段母管に接続する噴射媒体ア
    キュムレータと、それぞれの噴射媒体各段母管に接続し
    かつそれぞれの噴射管とシール機構を介して接続する複
    数の分岐管と、それぞれの噴射管に係合する回転機構と
    よりなることを特徴とする請求項1記載の排ガス熱交換
    器。
  3. 【請求項3】 それぞれの噴射機構は、それぞれの伝熱
    管とともに一次再循環液系と二次再循環液系とに分離さ
    れ、該一次再循環液系と該二次再循環液系との間に一次
    再循環液機構を設けるとともに、該二次再循環液系の出
    口に排液分離機構を設け、前記一次再循環液機構は、一
    次再循環液を貯液する一次再循環液ジャケットと、該一
    次再循環液ジャケットをオーバーフローした前記一次再
    循環液を貯液する一次再循環液タンクと、該一次再循環
    液を一次再循環液系噴射機構に送給する一次再循環液ポ
    ンプとよりなり、前記排液分離機構は、それぞれの伝熱
    管より流下した二次再循環液を貯液する排液分離タンク
    と、該排液分離タンクに接続する二次再循環液タンク
    と、前記二次再循環液を二次再循環液系噴射機構に送給
    する二次再循環液ポンプとよりなることを特徴とする請
    求項1又は2記載の排ガス熱交換器。
JP23676594A 1994-09-30 1994-09-30 排ガス熱交換器 Pending JPH08100902A (ja)

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