JPH08100608A - 混合媒体バイナリー発電システム - Google Patents
混合媒体バイナリー発電システムInfo
- Publication number
- JPH08100608A JPH08100608A JP23667694A JP23667694A JPH08100608A JP H08100608 A JPH08100608 A JP H08100608A JP 23667694 A JP23667694 A JP 23667694A JP 23667694 A JP23667694 A JP 23667694A JP H08100608 A JPH08100608 A JP H08100608A
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- JP
- Japan
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- working medium
- absorber
- evaporator
- condenser
- liquid
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- Pending
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- Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 非共沸混合物を作動媒体とするバイナリー発
電システムの性能をさらに向上させる。 【構成】 作動媒体を蒸発させる蒸発器と、蒸発器で発
生した蒸気により発電機を駆動する原動機と、原動機か
らの排気を液化させるための吸収器を有するバイナリー
発電システムにおいて、蒸発器2の作動媒体出口側にお
ける蒸発残液から熱を回収する熱回収器24、および、
前記蒸発残液を過冷する過冷器22を設けて、前記蒸発
残液を過冷して吸収器14の作動媒体入り口に供給す
る。
電システムの性能をさらに向上させる。 【構成】 作動媒体を蒸発させる蒸発器と、蒸発器で発
生した蒸気により発電機を駆動する原動機と、原動機か
らの排気を液化させるための吸収器を有するバイナリー
発電システムにおいて、蒸発器2の作動媒体出口側にお
ける蒸発残液から熱を回収する熱回収器24、および、
前記蒸発残液を過冷する過冷器22を設けて、前記蒸発
残液を過冷して吸収器14の作動媒体入り口に供給す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、非共沸混合物を作動
媒体として用いる混合媒体バイナリー発電システムに関
し、より詳しくは、従来の凝縮器を設置せずに、吸収器
単体で凝縮器吸収器の役割をさせるものである。
媒体として用いる混合媒体バイナリー発電システムに関
し、より詳しくは、従来の凝縮器を設置せずに、吸収器
単体で凝縮器吸収器の役割をさせるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、非共沸混合媒体を用いたバイナリ
ー発電システムでは混合媒体を凝縮させる凝縮器の性能
を向上させるために、凝縮器出口に溜まる低沸点成分を
吸収、排除させるため、凝縮器出口に吸収器を設置し、
凝縮器の性能を高めるとともに、バイナリー発電システ
ムの凝縮圧力を下げて出力を上げるようにしている(特
開平6−42313号公報)。
ー発電システムでは混合媒体を凝縮させる凝縮器の性能
を向上させるために、凝縮器出口に溜まる低沸点成分を
吸収、排除させるため、凝縮器出口に吸収器を設置し、
凝縮器の性能を高めるとともに、バイナリー発電システ
ムの凝縮圧力を下げて出力を上げるようにしている(特
開平6−42313号公報)。
【0003】図2に従って説明すると、蒸発器(2)、
スクリューエキスパンダー等の膨張機(4)、凝縮器
(6)および作動媒体ポンプ(8)を直列に接続して閉
ループ(10)を構成し、この閉ループ(10)内で作
動媒体を循環させる。作動媒体はまず蒸発器(2)で熱
源から熱を奪って蒸発し、発生した高圧蒸気はミストセ
パレータ(18)で液を分離して膨張機(4)に供給さ
れる。高圧の作動媒体蒸気が膨張機(4)内で膨張する
ことによって発電機(12)が駆動される。膨張機
(4)から排出された低圧蒸気は凝縮器(6)で冷却水
に熱を与えて凝縮する。凝縮液は作動媒体ポンプ(8)
で再び蒸発器(2)に戻される。なお、符号20は液戻
り配管、24は熱回収器を示している。
スクリューエキスパンダー等の膨張機(4)、凝縮器
(6)および作動媒体ポンプ(8)を直列に接続して閉
ループ(10)を構成し、この閉ループ(10)内で作
動媒体を循環させる。作動媒体はまず蒸発器(2)で熱
源から熱を奪って蒸発し、発生した高圧蒸気はミストセ
パレータ(18)で液を分離して膨張機(4)に供給さ
れる。高圧の作動媒体蒸気が膨張機(4)内で膨張する
ことによって発電機(12)が駆動される。膨張機
(4)から排出された低圧蒸気は凝縮器(6)で冷却水
に熱を与えて凝縮する。凝縮液は作動媒体ポンプ(8)
で再び蒸発器(2)に戻される。なお、符号20は液戻
り配管、24は熱回収器を示している。
【0004】混合媒体を作動媒体として用いる場合、凝
縮器(6)では高沸点成分蒸気が先に凝縮し始めるた
め、伝熱面近傍で低沸点成分蒸気の濃度が高くなり熱移
動と物質移動の妨げとなりやすい。この高濃度蒸気を凝
縮器(6)から排除するために、凝縮器(6)の出側に
吸収器(14)を設置し、蒸発器(2)出口から低沸点
成分濃度の低い未蒸発残液を導いてこれに低沸点成分蒸
気を吸収させる。
縮器(6)では高沸点成分蒸気が先に凝縮し始めるた
め、伝熱面近傍で低沸点成分蒸気の濃度が高くなり熱移
動と物質移動の妨げとなりやすい。この高濃度蒸気を凝
縮器(6)から排除するために、凝縮器(6)の出側に
吸収器(14)を設置し、蒸発器(2)出口から低沸点
成分濃度の低い未蒸発残液を導いてこれに低沸点成分蒸
気を吸収させる。
【0005】すなわち、冷却水通路を吸収器(14)と
凝縮器(6)とに直列に接続し、冷却水をまず吸収器
(14)の冷却水通路(14b)に供給し、次に、吸収
器(14)を経ることで熱交換により昇温した冷却水が
凝縮器(6)の冷却水通路(6b)に入るようにする。
これにより、凝縮器(6)の作動媒体通路(6a)に比
べて吸収器(14)の作動媒体通路(14a)の出口温
度の方が低くなるので、凝縮器(6)から吸収器(1
4)へ向かう蒸気の流れが発生し、凝縮器(6)の作動
媒体通路(6a)の出口付近に溜まった低沸点成分蒸気
が排除され、凝縮器(6)における低沸点成分蒸気濃度
が下がる。
凝縮器(6)とに直列に接続し、冷却水をまず吸収器
(14)の冷却水通路(14b)に供給し、次に、吸収
器(14)を経ることで熱交換により昇温した冷却水が
凝縮器(6)の冷却水通路(6b)に入るようにする。
これにより、凝縮器(6)の作動媒体通路(6a)に比
べて吸収器(14)の作動媒体通路(14a)の出口温
度の方が低くなるので、凝縮器(6)から吸収器(1
4)へ向かう蒸気の流れが発生し、凝縮器(6)の作動
媒体通路(6a)の出口付近に溜まった低沸点成分蒸気
が排除され、凝縮器(6)における低沸点成分蒸気濃度
が下がる。
【0006】図3の気液平衡線図に従って説明すると、
は凝縮器入り口蒸気、は凝縮器出口蒸気、は吸収
器入り口液、は吸収器出口液、は吸収器出口蒸気を
表しており、図2のドレンポット(16)の気相から吸
収器(14)に導かれた凝縮器出口蒸気が吸収器入り
口液に吸収されて吸収器入り口液と吸収器出口蒸気
となり、ドレンポット(16)の液相に溜まった凝縮
器出口液とドレンポット(16’)からの吸収器出口
液が混合してで表される液になる。
は凝縮器入り口蒸気、は凝縮器出口蒸気、は吸収
器入り口液、は吸収器出口液、は吸収器出口蒸気を
表しており、図2のドレンポット(16)の気相から吸
収器(14)に導かれた凝縮器出口蒸気が吸収器入り
口液に吸収されて吸収器入り口液と吸収器出口蒸気
となり、ドレンポット(16)の液相に溜まった凝縮
器出口液とドレンポット(16’)からの吸収器出口
液が混合してで表される液になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】混合媒体サイクルにお
ける凝縮器では、作動媒体蒸気を液化させるために凝縮
圧力における飽和温度と冷却水温度の差で凝縮させてい
る。このとき、凝縮器で高沸点成分の凝縮が進むに従っ
て凝縮温度が下がるため、低沸点成分は不凝縮ガスとし
て働く。したがって、混合媒体サイクルにおける凝縮器
は本来的に性能を上げることはできず、単一成分からな
る作動媒体に比べて必要な温度差(凝縮温度と冷却水温
度の差)が大きくなり、凝縮器では凝縮圧力を下げるこ
とができず、性能は悪くなっている。したがって、少し
でも単一媒体の性能に近付けるために吸収器を用いて低
沸点成分を除去するようにしているのである。
ける凝縮器では、作動媒体蒸気を液化させるために凝縮
圧力における飽和温度と冷却水温度の差で凝縮させてい
る。このとき、凝縮器で高沸点成分の凝縮が進むに従っ
て凝縮温度が下がるため、低沸点成分は不凝縮ガスとし
て働く。したがって、混合媒体サイクルにおける凝縮器
は本来的に性能を上げることはできず、単一成分からな
る作動媒体に比べて必要な温度差(凝縮温度と冷却水温
度の差)が大きくなり、凝縮器では凝縮圧力を下げるこ
とができず、性能は悪くなっている。したがって、少し
でも単一媒体の性能に近付けるために吸収器を用いて低
沸点成分を除去するようにしているのである。
【0008】上述のように凝縮器または凝縮器と吸収器
の組み合せでは性能向上に限界がある。そこで、この発
明の主要な目的は、さらに性能を向上させることにあ
る。
の組み合せでは性能向上に限界がある。そこで、この発
明の主要な目的は、さらに性能を向上させることにあ
る。
【0009】また、従来は凝縮器と吸収器の両方を設置
しているため、設備費およびスペースが増大し、配管等
も煩雑となることに鑑み、この発明はシステムの簡素化
をも目的するものである。
しているため、設備費およびスペースが増大し、配管等
も煩雑となることに鑑み、この発明はシステムの簡素化
をも目的するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明では、従来の凝縮器を設置せずに、吸収器
本体で凝縮器吸収器の役割をさせるようにしたものであ
る。
め、この発明では、従来の凝縮器を設置せずに、吸収器
本体で凝縮器吸収器の役割をさせるようにしたものであ
る。
【0011】すなわち、この発明のバイナリー発電シス
テムは、非共沸混合物を作動媒体とするバイナリー発電
システムであって、作動媒体を蒸発させる蒸発器と、蒸
発器で発生した蒸気により発電機を駆動する原動機と、
原動機からの排気を液化させるための吸収器を有するも
のにおいて、蒸発器の作動媒体出口側における蒸発残液
から熱を回収する熱回収器、および、前記蒸発残液を過
冷する過冷器を設けて、前記蒸発残液を過冷して吸収器
の作動媒体入り口に供給することを特徴とする。原動機
としてはスクリューエキスパンダーのような膨張機また
は蒸気タービン等を採用することができる。
テムは、非共沸混合物を作動媒体とするバイナリー発電
システムであって、作動媒体を蒸発させる蒸発器と、蒸
発器で発生した蒸気により発電機を駆動する原動機と、
原動機からの排気を液化させるための吸収器を有するも
のにおいて、蒸発器の作動媒体出口側における蒸発残液
から熱を回収する熱回収器、および、前記蒸発残液を過
冷する過冷器を設けて、前記蒸発残液を過冷して吸収器
の作動媒体入り口に供給することを特徴とする。原動機
としてはスクリューエキスパンダーのような膨張機また
は蒸気タービン等を採用することができる。
【0012】
【作用】従来の非共沸混合媒体の凝縮器では低沸点成分
を低い圧力で液化させるために凝縮と吸収という操作で
行なっていたのに対し、この発明は低沸点成分の液化
を、凝縮という形態をとらずに吸収という形態で液化さ
せることをねらって、吸収器単体で低沸点成分を含む作
動媒体蒸気を液化させる。
を低い圧力で液化させるために凝縮と吸収という操作で
行なっていたのに対し、この発明は低沸点成分の液化
を、凝縮という形態をとらずに吸収という形態で液化さ
せることをねらって、吸収器単体で低沸点成分を含む作
動媒体蒸気を液化させる。
【0013】このために蒸発器の作動媒体出口における
蒸発残液を吸収液として利用し、熱回収器で熱を回収し
た上で吸収器に供給する。また、低沸点成分の吸収は吸
収液の温度が低いほど低沸点成分を吸収しやすくなるた
め、吸収器手前に過冷器を設置し、吸収液を冷却して吸
収器の作動媒体入り口に噴射する。
蒸発残液を吸収液として利用し、熱回収器で熱を回収し
た上で吸収器に供給する。また、低沸点成分の吸収は吸
収液の温度が低いほど低沸点成分を吸収しやすくなるた
め、吸収器手前に過冷器を設置し、吸収液を冷却して吸
収器の作動媒体入り口に噴射する。
【0014】既述のように凝縮器では凝縮圧力における
飽和温度と冷却水温度の差で作動媒体蒸気を凝縮させる
のに対し、吸収器は吸収液の濃度差で低沸点成分を含む
混合媒体を液化させる。このとき、濃度差は、蒸気温度
における低沸点成分濃度に対する液相の飽和温度と吸収
液温度における濃度の差であり、吸収液温度を下げるこ
とにより吸収が促進される。したがって、従来の(凝縮
器+吸収器)の代わりに吸収器を用いることで全体の性
能が向上することとなる。
飽和温度と冷却水温度の差で作動媒体蒸気を凝縮させる
のに対し、吸収器は吸収液の濃度差で低沸点成分を含む
混合媒体を液化させる。このとき、濃度差は、蒸気温度
における低沸点成分濃度に対する液相の飽和温度と吸収
液温度における濃度の差であり、吸収液温度を下げるこ
とにより吸収が促進される。したがって、従来の(凝縮
器+吸収器)の代わりに吸収器を用いることで全体の性
能が向上することとなる。
【0015】
【実施例】以下、図1に従ってこの発明の実施例を説明
する。
する。
【0016】同図から明らかなとおり、この実施例は、
閉ループ(10)内で作動媒体を循環させるという基本
構成に関しては図2に関連して既述した従来のものと変
わりはないが、従来の凝縮器(6)を省略し、吸収器
(14)単体で作動媒体蒸気の液化を担当させている点
で相違している。
閉ループ(10)内で作動媒体を循環させるという基本
構成に関しては図2に関連して既述した従来のものと変
わりはないが、従来の凝縮器(6)を省略し、吸収器
(14)単体で作動媒体蒸気の液化を担当させている点
で相違している。
【0017】吸収器(14)は作動媒体通路(14a)
と冷却水通路(14b)を具備した一種の熱交換器であ
り、膨張機(たとえばスクリューエキスパンダー)の下
流側に設置され、膨張機から排出された低圧蒸気が作動
媒体通路(14a)に供給される。
と冷却水通路(14b)を具備した一種の熱交換器であ
り、膨張機(たとえばスクリューエキスパンダー)の下
流側に設置され、膨張機から排出された低圧蒸気が作動
媒体通路(14a)に供給される。
【0018】吸収器(14)の作動媒体通路(14a)
の下部出口は作動媒体ポンプ(8)の吸い込み口に接続
される。作動媒体ポンプ(8)の吐出口は蒸発器(2)
の作動媒体入り口に接続されている。
の下部出口は作動媒体ポンプ(8)の吸い込み口に接続
される。作動媒体ポンプ(8)の吐出口は蒸発器(2)
の作動媒体入り口に接続されている。
【0019】蒸発器(2)の作動媒体出口側にミストセ
パレータ(18)を設置し、ミストセパレータ(18)
の液相を、液戻り配管(20)を通じて吸収器(14)
の作動媒体通路(14a)入り口側に接続する。
パレータ(18)を設置し、ミストセパレータ(18)
の液相を、液戻り配管(20)を通じて吸収器(14)
の作動媒体通路(14a)入り口側に接続する。
【0020】液戻り配管(20)の途中には熱回収器
(24)および過冷器(22)を設置する。熱回収器
(24)には作動媒体ポンプ(8)の下流側の閉ループ
(10)部分が接続され、過冷器(22)には冷却水配
管が接続される。
(24)および過冷器(22)を設置する。熱回収器
(24)には作動媒体ポンプ(8)の下流側の閉ループ
(10)部分が接続され、過冷器(22)には冷却水配
管が接続される。
【0021】蒸発器(2)で発生した作動媒体の蒸気
は、ミストセパレータ(18)で液と分離された上で、
膨張機(4)に供給され、膨張機(4)から排出された
低圧蒸気は吸収器(14)の作動媒体通路(14a)に
入る。
は、ミストセパレータ(18)で液と分離された上で、
膨張機(4)に供給され、膨張機(4)から排出された
低圧蒸気は吸収器(14)の作動媒体通路(14a)に
入る。
【0022】一方、ミストセパレータ(18)で蒸気と
分離された蒸発残液つまり蒸発しきれなかった液相の作
動媒体は、液戻り配管(20)を通じて、熱回収器(2
4)および過冷器(22)を経て吸収器(14)の作動
媒体通路(14a)の入り口側に送られる。
分離された蒸発残液つまり蒸発しきれなかった液相の作
動媒体は、液戻り配管(20)を通じて、熱回収器(2
4)および過冷器(22)を経て吸収器(14)の作動
媒体通路(14a)の入り口側に送られる。
【0023】蒸発器(2)では高沸点成分よりも低沸点
成分が先に蒸発しやすい傾向にあるため、蒸発器出口液
つまり蒸発残液は系内で最も低い低沸点成分濃度を示
す。一方、吸収器(14)の作動媒体通路(14a)入
り口では低沸点成分蒸気の濃度が高い。したがって、吸
収器(14)の作動媒体通路(14a)を流下する間
に、冷却水による冷却効果と相俟って、ミストセパレー
タ(18)から送り込まれた蒸発残液に低沸点成分蒸気
が容易に吸収され、作動媒体蒸気の液化が促進される。
成分が先に蒸発しやすい傾向にあるため、蒸発器出口液
つまり蒸発残液は系内で最も低い低沸点成分濃度を示
す。一方、吸収器(14)の作動媒体通路(14a)入
り口では低沸点成分蒸気の濃度が高い。したがって、吸
収器(14)の作動媒体通路(14a)を流下する間
に、冷却水による冷却効果と相俟って、ミストセパレー
タ(18)から送り込まれた蒸発残液に低沸点成分蒸気
が容易に吸収され、作動媒体蒸気の液化が促進される。
【0024】このようにして液化した作動媒体は吸収器
(14)を出ると作動媒体ポンプ(8)で熱回収器(2
4)を経て蒸発器(2)に戻されるが、その際、熱回収
器(24)にて、吸収器(14)へ向かう蒸発残液から
熱を受け取ることにより予熱される。
(14)を出ると作動媒体ポンプ(8)で熱回収器(2
4)を経て蒸発器(2)に戻されるが、その際、熱回収
器(24)にて、吸収器(14)へ向かう蒸発残液から
熱を受け取ることにより予熱される。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、この発明は、非共
沸混合物を作動媒体とするバイナリー発電システムであ
って、作動媒体を蒸発させる蒸発器と、蒸発器で発生し
た蒸気により発電機を駆動する原動機と、原動機からの
排気を液化させるための吸収器を有するものにおいて、
蒸発器の作動媒体出口側における蒸発残液から熱を回収
する熱回収器、および、前記蒸発残液を過冷する過冷器
を設けて、前記蒸発残液を過冷して吸収器の作動媒体入
り口に供給するようにしたものであるから、従来は凝縮
器により凝縮圧力における飽和温度と冷却水温度の差で
作動媒体蒸気を凝縮させていたのに対し、吸収器は吸収
液の濃度差で低沸点成分を含む混合媒体を液化させる
が、この濃度差は、蒸気温度における低沸点成分濃度に
対する液相の飽和温度と吸収液温度における濃度の差で
あり、吸収液温度を下げることにより吸収が促進され
る。したがって、従来の凝縮器または凝縮器と吸収器の
組合せの代わりに吸収器を用いることで全体の性能が向
上することとなる。しかも、凝縮器を省略できる分だけ
システムの簡素化が可能となる。
沸混合物を作動媒体とするバイナリー発電システムであ
って、作動媒体を蒸発させる蒸発器と、蒸発器で発生し
た蒸気により発電機を駆動する原動機と、原動機からの
排気を液化させるための吸収器を有するものにおいて、
蒸発器の作動媒体出口側における蒸発残液から熱を回収
する熱回収器、および、前記蒸発残液を過冷する過冷器
を設けて、前記蒸発残液を過冷して吸収器の作動媒体入
り口に供給するようにしたものであるから、従来は凝縮
器により凝縮圧力における飽和温度と冷却水温度の差で
作動媒体蒸気を凝縮させていたのに対し、吸収器は吸収
液の濃度差で低沸点成分を含む混合媒体を液化させる
が、この濃度差は、蒸気温度における低沸点成分濃度に
対する液相の飽和温度と吸収液温度における濃度の差で
あり、吸収液温度を下げることにより吸収が促進され
る。したがって、従来の凝縮器または凝縮器と吸収器の
組合せの代わりに吸収器を用いることで全体の性能が向
上することとなる。しかも、凝縮器を省略できる分だけ
システムの簡素化が可能となる。
【図1】実施例を示すバイナリー発電システムのフロー
シート。
シート。
【図2】従来の技術を示すバイナリー発電システムのフ
ローシート。
ローシート。
【図3】図2の凝縮器および吸収器における混合媒体の
気液平衡線図。
気液平衡線図。
2 蒸発器 4 原動機 6 凝縮器 8 作動媒体ポンプ 10 閉ループ 12 発電機 14 吸収器 18 ミストセパレータ 20 液戻り配管 22 過冷器 24 熱回収器
Claims (1)
- 【請求項1】 非共沸混合物を作動媒体とするバイナリ
ー発電システムであって、作動媒体を蒸発させる蒸発器
と、蒸発器で発生した蒸気により発電機を駆動する原動
機と、原動機からの排気を液化させるための吸収器を有
するものにおいて、蒸発器の作動媒体出口側における蒸
発残液から熱を回収する熱回収器、および、前記蒸発残
液を過冷する過冷器を設けて、前記蒸発残液を過冷して
吸収器の作動媒体入り口に供給することを特徴とする混
合媒体バイナリー発電システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23667694A JPH08100608A (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | 混合媒体バイナリー発電システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23667694A JPH08100608A (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | 混合媒体バイナリー発電システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08100608A true JPH08100608A (ja) | 1996-04-16 |
Family
ID=17004137
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23667694A Pending JPH08100608A (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | 混合媒体バイナリー発電システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08100608A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101294974B1 (ko) * | 2011-12-26 | 2013-08-09 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 열에너지를 전환하는 방법 및 장치 |
KR101403174B1 (ko) * | 2012-11-26 | 2014-06-11 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 열에너지를 전환하는 방법 |
JP2018080696A (ja) * | 2016-11-08 | 2018-05-24 | 株式会社東芝 | 発電システム、凝縮吸収器および発電方法 |
-
1994
- 1994-09-30 JP JP23667694A patent/JPH08100608A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101294974B1 (ko) * | 2011-12-26 | 2013-08-09 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 열에너지를 전환하는 방법 및 장치 |
KR101403174B1 (ko) * | 2012-11-26 | 2014-06-11 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 열에너지를 전환하는 방법 |
JP2018080696A (ja) * | 2016-11-08 | 2018-05-24 | 株式会社東芝 | 発電システム、凝縮吸収器および発電方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050316 |
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A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20050705 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |