JPH0799351A - プラズマ装置 - Google Patents

プラズマ装置

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JPH0799351A
JPH0799351A JP5315565A JP31556593A JPH0799351A JP H0799351 A JPH0799351 A JP H0799351A JP 5315565 A JP5315565 A JP 5315565A JP 31556593 A JP31556593 A JP 31556593A JP H0799351 A JPH0799351 A JP H0799351A
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power supply
capacitor
plasma
discharge
capacitance
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JP5315565A
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English (en)
Inventor
Naomitsu Fujishita
直光 藤下
Eishin Murakami
英信 村上
Masaki Kuzumoto
昌樹 葛本
Junichi Nishimae
順一 西前
Kenji Yoshizawa
憲治 吉沢
Yuji Takenaka
裕司 竹中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電源周波数の高低によらず、放電空間に安定
的に放電プラズマを発生させる。 【構成】 給電電極1,2と金属パイプ(金属体)1
3,23を交流的に結合するキャパシタをキャパシタン
スCとした場合、これと並列にインダクタ100を挿入
し、そのインダクタンスLを1/{(2πf)2 C}と
することで、キャパシタンスCの影響を打ち消すように
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、交流放電励起のプラ
ズマ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図16は従来のプラズマ装置として、例
えば雑誌「SPIE,1276巻,炭酸ガスレーザ・ア
ンド・アプリケーション(CO2 Lasers and
Application),1990年,図1」に記
載された導波路型炭酸ガスレーザ発振器を示す構成図で
ある。図において、1,2は給電電極(金属電極)、3
は給電電極1に接続された高周波電源(RF電源)、1
0,20は給電電極1、2に密着する、例えばセラミッ
クスよりなる誘電体、4は誘電体10,20間に発生す
る放電空間、5,6は電極冷却水の出入りを示す矢印、
7は全反射鏡、8は取り出し鏡であり、鏡7,8で光共
振器を構成している。また、9はレーザビームを示す。
【0003】次に動作について説明する。図16におい
て、一方の給電電極1を交流電源3に、他方の給電電極
2をアースに接続すると、放電空間4にレーザを励起す
るためのRF放電が発生する。全反射鏡7と取り出し鏡
8で構成された光共振器により、放電エネルギーが光エ
ネルギーに変換されて、レーザビーム9として、取り出
し鏡8から出力される。
【0004】炭酸ガスレーザでは、レーザ下準位のエネ
ルギーレベルが低いため、ガス温度が上昇すると、レー
ザ下準位密度が増加し、レーザ発振効率が低下する。こ
のため、レーザガスの冷却能力がレーザ発振効率を決定
する大きな因子となる。この炭酸ガスレーザ発振器で
は、放電空間4のギャップ長dを短く設定し、例えば、
d=2mm程度に設定することにより、レーザガスの熱
伝導で余分な熱量を除去するように構成されている。
【0005】一般に、このギャップ長dに相当する放電
電極間距離を短く設定すると、放電維持のための高電界
部分の影響が強く現われ、レーザの励起効率が低下する
ことが知られている。このため、このような短ギャップ
中で、高効率にレーザを励起するには、100MHz程
度の高周波電源が用いられる。これは、電源周波数の増
大に伴い、放電維持のための高電界領域が狭くなるとい
った現象を利用したものである。しかし、このような条
件下でレーザ励起効率の高い100MHz近傍の周波数
領域は、電波法によりその使用が制限されているため、
汎用の装置としては大きな問題が残されている。また、
電源が高価であること、電源とレーザ負荷とのマッチン
グが困難であるなど、さまざまな問題がある。
【0006】これらの問題点を解決するために、比較的
低周波電源を用いても高効率に炭酸ガスレーザ励起を可
能にしたものが、図17に示すレーザ装置である。図1
7は図16で示した装置を改良したものであり、特願平
5−24935号明細書に示された炭酸ガスレーザ装置
の電極部を示す断面図である。図において、1、2は給
電電極、3は高周波電源、4は放電空間、10,20は
板状の誘電体、13,23は冷却用の金属パイプ(金属
体)、15,25は給電電極1,2全体をモールドする
誘電体で、例えば電気絶縁用誘電体層である。
【0007】複数の給電電極1,2は、図17に示す断
面と直交する方向に長さを有したものであり、それぞれ
高周波電源3に接続され、放電空間4を介して互い違い
に設置されている。そして、給電電極1,2同士が斜め
に対向している。放電空間4を挟んだ各側の給電電極
1,2の隣には、電気的に浮いた、つまり電圧の印加さ
れない金属パイプ13,23が設置され、各金属パイプ
13,23が放電空間4を挟んで相手側の給電電極1,
2と真向かいに対向している。給電電極1,2及び電気
的に浮かせた金属パイプ13,23は、例えば内部を流
れる水によって冷却されており、レーザガスは誘電体1
0,20を介して冷却される。さらに、給電電極1,2
全体を誘電体15,25でモールドしているので、沿面
放電を防ぐことができる。
【0008】次に動作について説明する。図17におい
て、給電電極1,2に交流高電圧を印加すると、放電空
間4に予備放電となる短辺方向(矢印A方向)の放電4
4が発生する。さらに、電力を高くしていくと、斜め方
向の主放電45が発生する。この現象について以下に説
明する。給電電極1,2はそれぞれ、誘電体15,25
によって交流的にはキャパシタンスCで金属パイプ1
3,23と結合されている。また、放電44,45の経
路を比較すると、放電44の方が距離が小さいので、よ
り低い電圧で放電を開始することができる。従って、放
電開始時には給電電極1,2から誘電体15,25を介
して金属パイプ13,23に電流が流れ、この予備放電
44により給電電極2,1に戻るという電流パスができ
る。
【0009】ここで、電源出力を増大すると、キャパシ
タンスCによるインピーダンスのため、給電電極1,2
と金属パイプ13,23の間に予備放電44の電流によ
る電位差が発生する。インピーダンスは1/ωCで表さ
れる。ただし、電源周波数fに対し、ω=2πfであ
る。従って、電力の増大に伴なって、給電電極1,2の
端子電圧は上昇し、端子電圧が主放電45の開始電圧に
なった時点で、斜め方向の主放電45が発生する。この
構造では、最初発生した予備放電44により紫外線また
は荷電粒子が生成され、放電場が弱電離状態となり、比
較的低い電圧で主放電45に点火される。
【0010】ところが、電源周波数fが高くなると、キ
ャパシタンスCによるインピーダンス(=1/ωC)が
低くなり、予備放電44が発生して放電電流が流れて
も、端子間電圧があまり上昇せず、主放電45に点火し
なくなることがあった。
【0011】また、図18はプラズマCVD装置をはじ
めとするプラズマプロセス装置の従来例の構成図であ
る。図において、3は高周波電源、11,12は給電電
極、21,22は給電電極11,12とそれぞれ対向す
るアース電極、31はマッチングボックス、32は電圧
調整用のバランスコンデンサ、35は真空容器、41,
42は給電電極11,12とアース電極21,22間に
確保された放電空間である。
【0012】次に動作について説明する。高周波電源3
からマッチングボックス31、バランスコンデンサ32
を介して高電圧が給電電極11,12に印加されると、
給電電極11,12とアース電極21,22間の放電空
間41,42にプラズマが発生する。このプラズマによ
って、放電空間41,42内に存在するシランなどのC
VD用ガスが励起され、アース電極21,22に堆積
し、例えばアモルファスシリコン膜を形成する。通常、
プロセスに使用するプラズマ装置は減圧下で使用するた
め、真空容器35によって大気と遮断されている。
【0013】ところで、従来この種の装置では、2箇所
の放電空間41,42に同時にプラズマが発生すること
が少なく、放電空間41または42のいずれかで放電が
開始する。一旦放電が発生すると、放電の発生した側の
給電電極11,12の端子電圧が瞬時に低下する。その
ため、このとき放電を開始していない給電電極11,1
2の端子電圧が低下しないように、バランスコンデンサ
32が回路中に設けられている。
【0014】しかし、一般に装置構成の制約から、給電
電極11,12の間の距離を十分大きくとることができ
ず、両給電電極11,12は比較的大きなキャパシタン
スCのキャパシタで交流的に結合されていることが多
い。この場合、先に放電を開始した一方の給電電極1
1,12の端子電圧が低下したとき、このキャパシタン
スCの影響で、他方の給電電極11,12の端子電圧も
同時に低下し、片側の空間に放電が発生しない場合があ
った。
【0015】図19は実開平3−92030号公報に従
来例として記載されたプラズマCVD装置の構成図であ
る。図19の例は、図18の例と基本的に同じ構造のも
のである。図において、11,12は縦配置の給電電
極、21、22はそれら給電電極11,12と対向配置
されたアース電極である。アース電極21,22は基板
カートに設けられており、アース電極21,22上に基
板81A,81Bが配置されている。また、32A,3
2Bはバランスコンデンサであり、ここでは可変コンデ
ンサが用いられている。その他は、図18の例と同じで
ある。
【0016】ところで、この図19に示す例では、両給
電電極11,12の間に存在するキャパシタンスCの影
響により、バランスコンデンサ32A,32Bを調節し
て、基板81A,81Bに対する成膜速度を加減しよう
としても、十分な制御ができなかった。
【0017】そこで、図20に示すように、給電電極1
1,12間を交流的に結合しているキャパシタ(図示
略)と並列共振回路を形成し得る並列回路85を、イン
ダクタ86と可変コンデンサ87で構成することによ
り、キャパシタの影響を打ち消すようにしている。
【0018】ところで、通常、給電電極11,12に交
流電圧を導入する導入端子のインダクタンスはかなり大
きな値をとる。これは、構造的に避けられない。従っ
て、図20に示すように、真空容器35の外側に並列回
路85を配置したのでは、この導入端子の持つインダク
タンスを介して、並列回路85を給電電極11,12に
接続したことになってしまい、並列共振が弱くなる。例
えば13.56MHzの高周波では、キャパシタンスC
=2000pFの場合、並列共振するインダクタンスの
値は69nHであるが、導入端子のインダクタンスは約
100nH程度であり、この値の影響により並列共振が
弱くなってしまう。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】従来のプラズマ装置は
以上のように構成されているので、図17に示す装置で
は、電源周波数によっては主放電空間にプラズマが発生
しないという問題点があった。また、図18に示す装置
では、片側の電極が放電しなかった場合、あるいは放電
が消えてしまった場合、もう一方の放電している電極側
にキャパシタンスCの影響で電流が流れてしまい、片側
の空間に放電が発生しなくなることがあった。また、図
20に示す装置では、並列共振作用が弱いために、実効
が上がらないなどの問題点があった。
【0020】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、放電空間に安定したプラズマを
発生させることのできるプラズマ装置を得ることを目的
とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るプ
ラズマ装置は、給電電極に周波数fの交流電圧を印加す
ることにより、放電空間で放電プラズマを生成するプラ
ズマ装置において、給電電極とその近傍の電圧の印加さ
れない金属体とを交流的に結合するキャパシタンスCの
キャパシタに対し、並列に挿入されたインダクタンスL
〔=1/{(2πf)2 C}〕のインダクタを備えたも
のである。
【0022】請求項2の発明に係るプラズマ装置は、複
数の給電電極が放電空間を挟んで斜めに対向し、給電電
極の隣に配した金属体が相手側の給電電極と真向かいに
対向し、金属体が隣の給電電極とキャパシタンスCのキ
ャパシタを介して交流的に結合され、給電電極に周波数
fの交流電圧を印加することにより、真向かいに対向す
る金属体と給電電極間で予備放電を発生し、この予備放
電により斜めに対向する給電電極と給電電極間の電圧が
上昇することで同給電電極間で主放電を発生するプラズ
マ装置において、キャパシタンスCのキャパシタに対し
並列に挿入されたインダクタンスL〔=1/{(2π
f)2 C}〕のインダクタを備えたものである。
【0023】請求項3の発明に係るプラズマ装置は、給
電電極に周波数fの交流電圧を印加することにより、放
電空間で放電プラズマを生成するプラズマ装置におい
て、放電プラズマを生成する真空容器と給電電極とを交
流的に結合するキャパシタンスCのキャパシタに対し、
並列に挿入されたインダクタンスL〔=1/{(2π
f)2 C}〕のインダクタを備えたものである。
【0024】請求項4の発明に係るプラズマ装置は、真
空容器と同電位の金属体と給電電極とを交流的に結合す
るキャパシタンスCのキャパシタに対し、並列に挿入さ
れたインダクタンスL〔=1/{(2πf)2 C}〕の
インダクタを備えたものである。
【0025】請求項5の発明に係るプラズマ装置は、給
電電極に周波数fの交流電圧を印加することにより、放
電空間で放電プラズマを生成するプラズマ装置におい
て、給電電極とその近傍の電圧を印加されない金属体と
を交流的に結合するキャパシタンスCの第1キャパシタ
に対し、並列に挿入されたキャパシタンスC2の第2キ
ャパシタと、第1キャパシタと並列に挿入されたインダ
クタンスL1〔=1/{(2πf)2 (C+C2)}〕
のインダクタとを備えたものである。
【0026】請求項6の発明に係るプラズマ装置は、複
数の給電電極が放電空間を挟んで斜めに対向し、給電電
極の隣に配した金属体が相手側の給電電極と真向かいに
対向し、金属体が隣の給電電極とキャパシタンスCのキ
ャパシタを介して交流的に結合され、給電電極に周波数
fの交流電圧を印加することにより、真向かいに対向す
る金属体と給電電極間で予備放電を発生し、この予備放
電により斜めに対向する給電電極と給電電極間の電圧が
上昇することで同給電電極間で主放電を発生するプラズ
マ装置において、キャパシタンスCの第1キャパシタに
対し並列に挿入されたキャパシタンスC2の第2キャパ
シタと、第1キャパシタと並列に挿入されたインダクタ
ンスL1〔=1/{(2πf)2 (C+C2)}〕のイ
ンダクタとを備えたものである。
【0027】請求項7の発明に係るプラズマ装置は、給
電電極に周波数fの交流電圧を印加することにより、放
電空間で放電プラズマを生成するプラズマ装置におい
て、放電プラズマを生成する真空容器と給電電極とを交
流的に結合するキャパシタンスCの第1キャパシタに対
し、並列に挿入されたキャパシタンスC2の第2キャパ
シタと、第1キャパシタと並列に挿入されたインダクタ
ンスL1〔=1/{(2πf)2 (C+C2)}〕のイ
ンダクタとを備えたものである。
【0028】請求項8の発明に係るプラズマ装置は、真
空容器と同電位の金属体と給電電極とを交流的に結合す
るキャパシタンスCの第1キャパシタに対し、並列に挿
入されたキャパシタンスC2の第2キャパシタと、第1
キャパシタと並列に挿入されたインダクタンスL1〔=
1/{(2πf)2 (C+C2)}〕のインダクタとを
備えたものである。
【0029】請求項9の発明に係るプラズマ装置は、給
電電極に周波数fの交流電圧を印加することにより、放
電空間で放電プラズマを生成するプラズマ装置におい
て、給電電極とその近傍の電圧を印加されない金属体と
を交流的に結合するキャパシタンスCの第1キャパシタ
に対し、並列に挿入されたキャパシタンスC3の第3キ
ャパシタと、第1キャパシタと並列かつ第3キャパシタ
と直列に挿入されたインダクタンスL2〔=1/{(2
πf)2 C}+1/{(2πf)2 C3}〕のインダク
タとを備えたものである。
【0030】請求項10の発明に係るプラズマ装置は、
複数の給電電極が放電空間を挟んで斜めに対向し、給電
電極の隣に配した金属体が相手側の給電電極と真向かい
に対向し、金属体が隣の給電電極とキャパシタンスCの
キャパシタを介して交流的に結合され、給電電極に周波
数fの交流電圧を印加することにより、真向かいに対向
する金属体と給電電極間で予備放電を発生し、この予備
放電により斜めに対向する給電電極と給電電極間の電圧
が上昇することで同給電電極間で主放電を発生するプラ
ズマ装置において、キャパシタンスCの第1キャパシタ
に対し並列に挿入されたキャパシタンスC3の第3キャ
パシタと、第1キャパシタと並列かつ第3キャパシタと
直列に挿入されたインダクタンスL2〔=1/{(2π
f)2 C}+1/{(2πf)2 C3}〕のインダクタ
とを備えたものである。
【0031】請求項11の発明に係るプラズマ装置は、
給電電極に周波数fの交流電圧を印加することにより、
放電空間で放電プラズマを生成するプラズマ装置におい
て、放電プラズマを生成する真空容器と給電電極とを交
流的に結合するキャパシタンスCのキャパシタに対し、
並列に挿入されたキャパシタンスC3の第3キャパシタ
と、第1キャパシタと並列かつ第3キャパシタと直列に
挿入されたインダクタンスL2〔=1/{(2πf)2
C}+1/{(2πf)2 C3}〕のインダクタとを備
えたものである。
【0032】請求項12の発明に係るプラズマ装置は、
真空容器と同電位の金属体と給電電極とを交流的に結合
するキャパシタンスCのキャパシタに対し、並列に挿入
されたキャパシタンスC3の第3キャパシタと、第1キ
ャパシタと並列かつ第3キャパシタと直列に挿入された
インダクタンスL2〔=1/{(2πf)2 C}+1/
{(2πf)2 C3}〕のインダクタとを備えたもので
ある。
【0033】請求項13の発明に係るプラズマ装置は、
請求項1〜12の発明において、インダクタのインダク
タンスを可変に構成したものである。
【0034】請求項14の発明に係るプラズマ装置は、
請求項1〜12の発明において、インダクタのインダク
タンスを、放電プラズマを生成する真空容器の外部から
可変に構成したものである。
【0035】請求項15の発明に係るプラズマ装置は、
請求項5〜8の発明において、第2キャパシタのキャパ
シタンスを可変に構成したものである。
【0036】請求項16の発明に係るプラズマ装置は、
請求項5〜8の発明において、第2キャパシタのキャパ
シタンスを、放電プラズマを生成する真空容器の外部か
ら可変に構成したものである。
【0037】請求項17の発明に係るプラズマ装置は、
請求項9〜12の発明において、第3キャパシタのキャ
パシタンスを可変に構成したものである。
【0038】請求項18の発明に係るプラズマ装置は、
請求項9〜12の発明において、第3キャパシタのキャ
パシタンスを、放電プラズマを生成する真空容器の外部
から可変に構成したものである。
【0039】請求項19の発明に係るプラズマ装置は、
給電電極に周波数fの交流電圧を印加することにより、
放電空間で放電プラズマを生成するプラズマ装置におい
て、給電電極とその近傍の電圧を印加されない金属体と
を交流的に結合するキャパシタンスCのキャパシタに対
し、並列に分散されて挿入され、各インダクタンスLi
の逆数の総和がΣ(1/Li)=(2πf)2 Cである
複数個のインダクタを備えたものである。
【0040】請求項20の発明に係るプラズマ装置は、
複数の給電電極が放電空間を挟んで斜めに対向し、給電
電極の隣に配した金属体が相手側の給電電極と真向かい
に対向し、金属体が隣の給電電極とキャパシタンスCの
キャパシタを介して交流的に結合され、給電電極に周波
数fの交流電圧を印加することにより、真向かいに対向
する金属体と給電電極間で予備放電を発生し、この予備
放電により斜めに対向する給電電極と給電電極間の電圧
が上昇することで同給電電極間で主放電を発生するプラ
ズマ装置において、キャパシタンスCのキャパシタに対
し、並列に分散されて挿入され、各インダクタンスLi
の逆数の総和がΣ(1/Li)=(2πf)2 Cである
複数個のインダクタを備えたものである。
【0041】請求項21の発明に係るプラズマ装置は、
給電電極に周波数fの交流電圧を印加することにより、
放電空間で放電プラズマを生成するプラズマ装置におい
て、放電プラズマを生成する真空容器と給電電極とを交
流的に結合するキャパシタンスCのキャパシタに対し、
並列に分散されて挿入され、各インダクタンスLiの逆
数の総和がΣ(1/Li)=(2πf)2 Cである複数
個のインダクタを備えたものである。
【0042】請求項22の発明に係るプラズマ装置は、
真空容器と同電位の金属体と給電電極とを交流的に結合
するキャパシタンスCのキャパシタに対し、並列に分散
されて挿入され、各インダクタンスLiの逆数の総和が
Σ(1/Li)=(2πf)2 Cである複数個のインダ
クタを備えたものである。
【0043】請求項23の発明に係るプラズマ装置は、
請求項19〜22の発明において、分散されて挿入され
たインダクタのインダクタンスLiが、インダクタの位
置に分散して分布するキャパシタンスCi(ΣCi=
C)のキャパシタとそれぞれ1/Li={(2πf)2
Ci}の関係にあるものである。
【0044】請求項24の発明に係るプラズマ装置は、
請求項1、2、4、5、6、8、9、10、12、1
9、20、22の発明の金属体を放電空間冷却用の金属
体としたものである。
【0045】請求項25の発明に係るプラズマ装置は、
請求項1〜24の発明のインダクタに直列または並列に
挿入された抵抗を備えたものである。
【0046】請求項26の発明に係るプラズマ装置は、
請求項1〜25の発明のインダクタを誘電体でモールド
したものである。
【0047】請求項27の発明に係るプラズマ装置は、
複数の給電電極を有し、給電電極に周波数fの交流電圧
を印加することにより、複数の放電空間で放電プラズマ
を生成するプラズマ装置において、給電電極と給電電極
とを交流的に結合するキャパシタンスCのキャパシタに
対し、並列に挿入されたインダクタンスL〔=1/
{(2πf)2 C}〕のインダクタを、放電プラズマを
生成する真空容器内に備えたものである。
【0048】請求項28の発明に係るプラズマ装置は、
複数の給電電極を有し、前記給電電極に周波数fの交流
電圧を印加することにより、複数の放電空間で放電プラ
ズマを生成するプラズマ装置において、給電電極と給電
電極とを交流的に結合するキャパシタンスCの第1キャ
パシタに対し、並列に挿入されたキャパシタンスC2の
第2キャパシタと、第1キャパシタと並列に挿入された
インダクタンスL1〔=1/{(12πf)2 (C+C
2)}〕のインダクタとを備え、しかもインダクタと第
2キャパシタとを、放電プラズマを生成する真空容器内
に備えたものである。
【0049】請求項29の発明に係るプラズマ装置は、
複数の給電電極を有し、給電電極に周波数fの交流電圧
を印加することにより、複数の放電空間で放電プラズマ
を生成するプラズマ装置において、給電電極と給電電極
とを交流的に結合するキャパシタンスCの第1キャパシ
タに対し、並列に挿入されたキャパシタンスC3の第3
キャパシタと、第1キャパシタと並列かつ第3キャパシ
タと直列に挿入されたインダクタンスL2〔=1/
{(2πf)2 C}+1/{(2πf)2 C3}〕のイ
ンダクタとを備え、しかもインダクタと第3キャパシタ
とを、放電プラズマを生成する真空容器内に備えたもの
である。
【0050】請求項30の発明に係るプラズマ装置は、
複数の給電電極を有し、給電電極に周波数fの交流電圧
を印加することにより、複数の放電空間で放電プラズマ
を生成するプラズマ装置において、給電電極と給電電極
を金属体を介さずに交流的に結合するキャパシタンスC
の第1キャパシタと、給電電極と給電電極をプラズマを
生成する金属の真空容器を介して交流的に結合するキャ
パシタンスC4の第4キャパシタと、給電電極と給電電
極をそれらの導入端子を介して交流的に結合するキャパ
シタンスC5の第5キャパシタと、前記第1キャパシタ
と並列に挿入されたインダクタンスL3〔=1/{(2
πf)2 (C+C4+C5)}〕のインダクタとを備
え、インダクタを真空容器内に備えたものである。
【0051】請求項31の発明に係るプラズマ装置は、
複数の給電電極を有し、給電電極に周波数fの交流電圧
を印加することにより、複数の放電空間で放電プラズマ
を生成するプラズマ装置において、給電電極と給電電極
を交流的に結合するキャパシタンスCの第1キャパシタ
と、給電電極に交流電圧を印加するインダクタンスL4
の導入端子と直列に接続されたキャパシタンスC6〔=
1/{(2πf)2 L4}〕の第6キャパシタと、導入
端子と第6キャパシタを介して前記第1キャパシタと並
列に挿入されたインダクタンスL〔=1/{(2πf)
2 C}〕のインダクタを備えたものである。
【0052】請求項32の発明に係るプラズマ装置は、
複数の給電電極を有し、給電電極に周波数fの交流電圧
を印加することにより、複数の放電空間で放電プラズマ
を生成するプラズマ装置において、給電電極と給電電極
とを交流的に結合するキャパシタンスCのキャパシタに
対し、並列に分散されて挿入され、各インダクタンスL
iの逆数の総和がΣ(1/Li)=(2πf)2 Cであ
る複数個のインダクタを、放電プラズマを生成する真空
容器内に備えたものである。
【0053】請求項33の発明に係るプラズマ装置は、
請求項32の発明において、分散されて挿入されたイン
ダクタのインダクタンスLiが、上記インダクタの位置
に分散して分布するキャパシタンスCi(ΣCi=C)
のキャパシタとそれぞれ1/Li={(2πf)2
i}の関係にあるものである。
【0054】請求項34の発明に係るプラズマ装置は、
請求項27〜31の発明において、給電電極と給電電極
間のインピーダンスを調整するためのインピーダンス調
整機構を設けたものである。
【0055】請求項35の発明に係るプラズマ装置は、
インピーダンス調整機構として、前記インダクタのイン
ダクタンスを調整する機構を設けたものである。
【0056】請求項36の発明に係るプラズマ装置は、
インピーダンス調整機構として、前記インダクタのイン
ダクタンスを真空容器の外部から調整する機構を設けた
ものである。
【0057】請求項37の発明に係るプラズマ装置は、
インピーダンス調整機構として、インダクタ内に移動自
在に挿入された磁性体コアと、この磁性体コアの操作部
を真空容器外に気密に導出する真空シールとを備えたも
のである。
【0058】請求項38の発明に係るプラズマ装置は、
インピーダンス調整機構として、前記第2キャパシタの
キャパシタンスを調整する機構を設けたものである。
【0059】請求項39の発明に係るプラズマ装置は、
インピーダンス調整機構として、前記第2キャパシタの
キャパシタンスを真空容器の外部から調整する機構を設
けたものである。
【0060】請求項40の発明に係るプラズマ装置は、
インピーダンス調整機構として、前記第3キャパシタの
キャパシタンスを調整する機構を設けたものである。
【0061】請求項41の発明に係るプラズマ装置は、
インピーダンス調整機構として、前記第3キャパシタの
キャパシタンスを真空容器の外部から調整する機構を設
けたものである。
【0062】請求項42の発明に係るプラズマ装置は、
前記インダクタを誘電体でモールドしたものである。
【0063】請求項43の発明に係るプラズマ装置は、
定常時の印加電圧よりも高い印加電圧を、放電開始時に
給電電極に印加するようにしたものである。
【0064】請求項44の発明に係るプラズマ装置は、
放電空間にプラズマが発生しているか否かを検知するセ
ンサ、このセンサからの出力信号を受取り、放電空間の
プラズマが消えたときに、電源を制御するコントローラ
を備えたものである。
【0065】
【作用】請求項1の発明におけるプラズマ装置は、給電
電極と金属体間に存在するキャパシタと並列にインダク
タを挿入しており、LC並列共振作用により、給電電極
と金属体間のインピーダンスを増加させることができ
る。よって、給電電極と金属体間のインピーダンスを調
整し、放電空間に十分な放電エネルギーを注入すること
ができ、使用する電源周波数が高くなっても、インピー
ダンスの低下が少なくなり、所定の放電空間にプラズマ
を安定的に発生させることができる。
【0066】請求項2の発明におけるプラズマ装置は、
給電電極と金属体間に存在するキャパシタと並列にイン
ダクタを挿入しており、LC並列共振作用により、給電
電極と金属体間のインピーダンスを増加させることがで
きる。よって、使用する電源周波数が高くなっても、給
電電極間の電圧を上昇させることができ、主放電を安定
的に発生させることができる。
【0067】請求項3の発明におけるプラズマ装置は、
給電電極と真空容器間に存在するキャパシタと並列にイ
ンダクタを挿入しており、LC並列共振作用により、給
電電極と真空容器間のインピーダンスを増加させること
ができる。よって、給電電極と真空容器間のインピーダ
ンスを調整し、放電空間に十分な放電エネルギーを注入
することができ、使用する電源周波数によらず、放電空
間にプラズマを安定的に発生させることができる。
【0068】請求項4の発明におけるプラズマ装置は、
給電電極と金属体間に存在するキャパシタと並列にイン
ダクタを挿入しており、LC並列共振作用により、給電
電極と真空容器間のインピーダンスを増加させることが
できる。よって、給電電極と真空容器間のインピーダン
スを調整し、放電空間に十分な放電エネルギーを注入す
ることができ、使用する電源周波数によらず、放電空間
にプラズマを安定的に発生させることができる。
【0069】請求項5の発明におけるプラズマ装置は、
第2キャパシタを第1キャパシタと並列に挿入している
ので、請求項1の発明の作用に加え、電源周波数の値に
よってインダクタンスが大きな値になるときにも、LC
並列共振作用により給電電極間または給電電極と金属体
間のインピーダンスを増加させることができる。
【0070】請求項6の発明におけるプラズマ装置は、
第2キャパシタを第1キャパシタと並列に挿入している
ので、請求項2の発明の作用に加え、電源周波数の値に
よってインダクタンスが大きな値になるときにも、LC
並列共振作用により給電電極間または給電電極と金属体
間のインピーダンスを増加させることができる。
【0071】請求項7の発明におけるプラズマ装置は、
第2キャパシタを第1キャパシタと並列に挿入している
ので、請求項3の発明の作用に加え、電源周波数の値に
よってインダクタンスが大きな値になるときにも、LC
並列共振作用により給電電極間または給電電極と金属体
間のインピーダンスを増加させることができる。
【0072】請求項8の発明におけるプラズマ装置は、
第2キャパシタを第1キャパシタと並列に挿入している
ので、請求項4の発明の作用に加え、電源周波数の値に
よってインダクタンスが大きな値になるときにも、LC
並列共振作用により給電電極間または給電電極と金属体
間のインピーダンスを増加させることができる。
【0073】請求項9の発明におけるプラズマ装置は、
第3キャパシタを第1キャパシタと並列かつインダクタ
と直列に挿入しているので、請求項1の発明の作用に加
え、電源周波数の値によってインダクタンスが小さな値
になるときにも、LC並列共振作用により給電電極間ま
たは給電電極と金属体間のインピーダンスを増加させる
ことができる。
【0074】請求項10の発明におけるプラズマ装置
は、第3キャパシタを第1キャパシタと並列かつインダ
クタと直列に挿入しているので、請求項2の発明の作用
に加え、電源周波数の値によってインダクタンスが小さ
な値になるときにも、LC並列共振作用により給電電極
間または給電電極と金属体間のインピーダンスを増加さ
せることができる。
【0075】請求項11の発明におけるプラズマ装置
は、第3キャパシタを第1キャパシタと並列かつインダ
クタと直列に挿入しているので、請求項3の発明の作用
に加え、電源周波数の値によってインダクタンスが小さ
な値になるときにも、LC並列共振作用により給電電極
間または給電電極と金属体間のインピーダンスを増加さ
せることができる。
【0076】請求項12の発明におけるプラズマ装置
は、第3キャパシタを第1キャパシタと並列かつインダ
クタと直列に挿入しているので、請求項4の発明の作用
に加え、電源周波数の値によってインダクタンスが小さ
な値になるときにも、LC並列共振作用により給電電極
間または給電電極と金属体間のインピーダンスを増加さ
せることができる。
【0077】請求項13の発明におけるプラズマ装置
は、インダクタのインダクタンスを可変に構成している
ので、共振条件を調整することができる。
【0078】請求項14の発明におけるプラズマ装置
は、インダクタのインダクタンスを真空容器外から制御
可能としたので、真空容器内に給電する電流導入端子の
インダクタンス等に影響されずに、共振条件を調整する
ことができる。
【0079】請求項15の発明におけるプラズマ装置
は、第2キャパシタのキャパシタンスを可変に構成して
いるので、共振条件を調整することができる。請求項1
6の発明におけるプラズマ装置は、第2キャパシタのキ
ャパシタンスを真空容器外から制御可能としたので、真
空容器内に給電する電流導入端子のインダクタンス等に
影響されずに、共振条件を調整することができる。
【0080】請求項17の発明におけるプラズマ装置
は、第3キャパシタのキャパシタンスを可変に構成して
いるので、共振条件を調整することができる。
【0081】請求項18の発明におけるプラズマ装置
は、第3キャパシタのキャパシタンスを真空容器外から
制御可能としたので、真空容器内に給電する電流導入端
子のインダクタンス等に影響されずに、共振条件を調整
することができる。
【0082】請求項19の発明におけるプラズマ装置
は、給電電極と金属体間に存在するキャパシタと並列分
散的に複数個のインダクタを挿入しており、キャパシタ
が分布容量的に存在する場合にも、給電電極と金属体間
のインピーダンスを増加させることができる。
【0083】請求項20の発明におけるプラズマ装置
は、給電電極と金属体間に存在するキャパシタと並列分
散的に複数個のインダクタを挿入しており、キャパシタ
が分布容量的に存在する場合にも、給電電極と金属体間
のインピーダンスを増加させることができる。
【0084】請求項21の発明におけるプラズマ装置
は、給電電極と真空容器間に存在するキャパシタと並列
分散的に複数個のインダクタを挿入しており、キャパシ
タが分布容量的に存在する場合にも、給電電極と真空容
器間のインピーダンスを増加させることができる。
【0085】請求項22の発明におけるプラズマ装置
は、給電電極と金属体間に存在するキャパシタと並列分
散的に複数個のインダクタを挿入しており、キャパシタ
が分布容量的に存在する場合にも、給電電極と金属体間
のインピーダンスを増加させることができる。
【0086】請求項23の発明におけるプラズマ装置
は、分散されて挿入されたインダクタのインダクタンス
Liがインダクタの位置に分散して分布するキャパシタ
ンスCi(ΣCi=C)のキャパシタとそれぞれ1/L
i={(2πf)2 Ci}となるよう構成するので、給
電電極と金属体(真空容器を含む)間のインピーダンス
を均一に増加させることができる。
【0087】請求項24の発明におけるプラズマ装置
は、放電空間冷却用の金属体と給電電極間のインピーダ
ンスを増加させることができる。
【0088】請求項25の発明におけるプラズマ装置
は、インダクタに直列または並列に挿入した抵抗によ
り、共振条件を調整することができる。
【0089】請求項26の発明におけるプラズマ装置
は、インダクタを誘電体でモールドするので、インダク
タの両端部で放電が発生するのを防止できる。
【0090】請求項27の発明におけるプラズマ装置
は、給電電極間に存在するキャパシタと並列にインダク
タを挿入しており、LC並列共振作用により、給電電極
間のインピーダンスを増加させることができる。特に、
インダクタを放電プラズマを生成する真空容器内に備え
たので、真空容器内に給電する電流導入端子のインダク
タンスに影響されずに、強いLC並列共振作用によっ
て、給電電極間のインピーダンスを増加させることがで
きる。よって、放電していない(電圧の高い)給電電極
から、放電している(電圧の低い)給電電極に電流が流
れるのを確実に防止することができ、所定の放電空間に
十分な放電エネルギーを注入することができて、複数の
放電空間に安定してプラズマ放電を発生させることがで
きる。
【0091】請求項28の発明におけるプラズマ装置
は、第2キャパシタを第1キャパシタと並列に挿入して
いるので、請求項27の発明の作用に加え、電源周波数
の値によってインダクタンスが大きな値になるときに
も、LC並列共振作用により給電電極間のインピーダン
スを増加させることができる。
【0092】請求項29の発明におけるプラズマ装置
は、第3キャパシタを第1キャパシタと並列かつインダ
クタと直列に挿入しているので、請求項27の発明の作
用に加え、電源周波数の値によってインダクタンスが小
さな値になるときにも、LC並列共振作用により給電電
極間のインピーダンスを増加させることができる。
【0093】請求項30の発明におけるプラズマ装置
は、給電電極と給電電極を直接結合する第1キャパシ
タ、給電電極と給電電極を間に金属体を介して結合する
第4キャパシタ、給電電極と給電電極をそれらの導入端
子を介して結合する第5キャパシタの総合容量とLC並
列共振するインダクタを挿入しているので、より強い共
振作用が得られる。
【0094】請求項31の発明におけるプラズマ装置
は、給電電極へ交流電圧を印加する導入端子と直列に第
6キャパシタを挿入し、導入端子と第6キャパシタを介
してキャパシタと並列にインダクタを挿入しているの
で、給電電極間に直接インダクタを挿入せずに、つまり
真空容器内にインダクタを収容しなくても、給電電極間
のインピーダンスを増加させることができる。
【0095】請求項32の発明におけるプラズマ装置
は、給電電極間に存在するキャパシタと並列に複数個の
インダクタを挿入しており、キャパシタが分布容量的に
存在する場合にも、給電電極間のインピーダンスを増加
させることができる。
【0096】請求項33の発明におけるプラズマ装置
は、分散されて挿入されたインダクタのインダクタンス
Liがインダクタの位置に分散して分布するキャパシタ
ンスCi(ΣCi=C)のキャパシタとそれぞれ1/L
i={(2πf)2 Ci}となるよう構成するので、給
電電極間のインピーダンスを均一に増加させることがで
きる。
【0097】請求項34の発明におけるプラズマ装置
は、インピーダンス調整機構を設けているので、共振条
件を調整することができる。
【0098】請求項35の発明におけるプラズマ装置
は、インピーダンス調整機構としてインダクタのインダ
クタンスを調整する機構を設けているので、インダクタ
ンスを調整することで、共振条件を調整することができ
る。
【0099】請求項36の発明におけるプラズマ装置
は、真空容器外から給電電極間のインピーダンスを調整
するインピーダンス調整機構を設けているので、真空容
器内に給電する電流導入端子のインダクタンス等に影響
されず、共振条件を調整することができる。
【0100】請求項37の発明におけるプラズマ装置
は、真空容器外から磁性体コアを動かすことでインダク
タンスを調整することができ、真空容器内に給電する電
流導入端子のインダクタンス等に影響されずに、共振条
件を調整することができる。
【0101】請求項38の発明におけるプラズマ装置
は、インピーダンス調整機構として、第2キャパシタの
キャパシタンスを調整する機構を設けているので、キャ
パシタンスを調整することで、共振条件を調整すること
ができる。
【0102】請求項39の発明におけるプラズマ装置
は、インピーダンス調整機構として、真空容器外から第
2キャパシタのキャパシタンスを調整する機構を設けて
いるので、真空容器内に給電する電流導入端子のインダ
クタンス等に影響されずに、キャパシタンスを調整する
ことで、共振条件を調整することができる。
【0103】請求項40の発明におけるプラズマ装置
は、インピーダンス調整機構として、第3キャパシタの
キャパシタンスを調整する機構を設けているので、キャ
パシタンスを調整することで、共振条件を調整すること
ができる。
【0104】請求項41の発明におけるプラズマ装置
は、インピーダンス調整機構として、真空容器外から第
3キャパシタのキャパシタンスを調整する機構を設けて
いるので、真空容器内に給電する電流導入端子のインダ
クタンス等に影響されずに、キャパシタンスを調整する
ことで、共振条件を調整することができる。
【0105】請求項42の発明におけるプラズマ装置
は、インダクタを誘電体でモールドするので、インダク
タの両端部で放電が発生するのを防止できる。
【0106】請求項43の発明におけるプラズマ装置
は、放電開始時に短時間高電圧を印加することにより、
複数の空間にプラズマが均等に発生しやすくなる。
【0107】請求項44の発明におけるプラズマ装置
は、センサとコントローラにより、放電空間のプラズマ
が消えたときを検出して電源を制御するので、複数の全
放電空間に常にプラズマが発生するようにできる。
【0108】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1は請求項1,2,24,26の発明の実施例
1によるプラズマ装置、例えばレーザ発振器の電極部を
示す断面図ある。図において、1,2は給電電極、3は
高周波電源、10,20は誘電体、4は放電空間、1
3,23は冷却用の金属パイプ(金属体)であり、これ
らは図17のものと全く同様である。また、100はイ
ンダクタであり、給電電極1と金属パイプ13の間、給
電電極2と金属パイプ23の間にそれぞれ並列に挿入さ
れた、例えばコイルである。給電電極1,2及び金属体
としての金属パイプ13,23の内部は、冷却のための
水が流れる構成になっている。15,25は電気絶縁性
の物質である誘電体で、例えばセラミックスで構成さ
れ、給電電極1,2やインダクタ100をモールドして
いる。なお、勿論、給電電極1,2や金属パイプ13,
23を含んだ誘電体15,25は、図示しない真空容器
内に収容されている。また、高周波電源3は真空容器外
にある。
【0109】次に動作について説明する。給電電極1と
金属パイプ13、給電電極2と金属パイプ23は誘電体
15,25によってそれぞれ交流的(容量的、高周波
的)に結合されており、キャパシタとみなすことができ
る。このキャパシタンスをCとすると、並列に接続され
たインダクタンスLのインダクタ100とキャパシタン
スCの合成インピーダンスZは、下式(1)で与えられ
る。 Z=ωL/(1−ω2 LC) … (1) 式(1)において、ωは電源の角周波数であり、電源周
波数fに対して、ω=2πfで与えられる。ここで、使
用するインダクタンスLの値を下式(2) L=1/(ω2 C2) … (2) のように設定すると、式(1)の分母が→0となること
により、給電電極1と金属パイプ13、また給電電極2
と金属パイプ23の間の端子間インピーダンスZを、理
論上無限大に設定することができる。従って、この場
合、給電電極1,2と金属パイプ13,23の間にはほ
とんど電流が流れないことになり、予備放電44が発生
しなくなって、斜め方向の主放電45だけを実現するこ
とが可能となる。
【0110】このように、この実施例では、キャパシタ
と並列にインダクタ100を挿入しているので、LC並
列共振作用により、給電電極1,2と金属パイプ13,
23の間のインピーダンスを増加させることができる。
従って、給電電極1,2間の端子電圧を上昇させること
ができて、必要部分にプラズマを発生させることがで
き、信頼性の高いプラズマ装置が得られる。
【0111】実施例2.図2は請求項5、6の発明の実
施例によるレーザ発振器の電極部を示す断面図である。
図において、101は第2キャパシタで、例えばキャパ
シタンスがC2のコンデンサである。実施例1と同様
に、給電電極1と金属パイプ13、給電電極2と金属パ
イプ23は誘電体15,25によりそれぞれ容量的に結
合されており、キャパシタンスCの第1キャパシタとみ
なすことができる。第2キャパシタ101はこの第1キ
ャパシタと並列に挿入され、インダクタ100も第1キ
ャパシタと並列に挿入されている。他の各部の構成は実
施例1と同様である。
【0112】実施例1において、第1キャパシタ(実施
例1の説明中では単に「キャパシタ」と言っている)の
キャパシタンスCが小さい場合、または電源周波数f
(=ω/2π)が小さい場合、式(2)を満足するイン
ダクタンスLは、非常に大きな値になってしまう。この
ような大きなインダクタンスLを実現するためには、巨
大なコイルが必要になる。そこで、この実施例2では、
キャパシタンスC2のコンデンサを第2キャパシタ10
1として回路に並列に挿入することにより、回路上の等
価的キャパシタンスを大きくし、小さいインダクタンス
のインダクタ100で回路を構成することを可能として
いる。このとき、インダクタンスL1は、ほぼ下式
(3)で得られる値に設定すればよい。 L1=1/{ω2 (C+C2)} … (3)
【0113】なお、回路に挿入する第2キャパシタ10
1のキャパシタンスC2を、給電電極1,2と金属パイ
プ13,23のキャパシタンスCよりも十分大きな値に
設定すれば、共振条件が主にLとC2で決定されるた
め、構造上容量にバラツキのでやすいキャパシタンスC
に影響されることなく、共振回路を構成することができ
るようになる。
【0114】このように、この実施例2では第2キャパ
シタ101によって、共振条件を調整する機能を付加し
ており、第1キャパシタのキャパシタンスCが小さい場
合でも、または電源周波数fが小さい場合でも、インピ
ーダンスを増大させることができる。このため、給電電
極1,2間の端子電圧を上昇させることができて、必要
部分にプラズマを発生させることができ、信頼性の高い
プラズマ装置が得られる。
【0115】実施例3.図3は請求項9、10の発明の
実施例によるレーザー発振器の電極部を示す断面図であ
る。図において、103は第3キャパシタで、例えばキ
ャパシタンスがC3のコンデンサである。実施例1と同
様に、給電電極1と金属パイプ13、給電電極2と金属
パイプ23は誘電体15,25によりそれぞれ容量的に
結合されており、キャパシタンスCの第1キャパシタと
見なすことができる。第3キャパシタ103は第1キャ
パシタと並列に挿入され、インダクタ100は第1キャ
パシタと並列かつ第3キャパシタ103と直列に挿入さ
れている。他の各部の構成は実施例1と同様である。
【0116】実施例1において、第1キャパシタ(実施
例1の説明中では単に「キャパシタ」と言っている)の
キャパシタンスCが大きい場合、または電源周波数fが
大きい場合、式(2)を満足するインダクタンスLが非
常に小さい値になる。このような小さなインダクタンス
Lを実現するためには、コイルの形状を高精度につくる
必要がある。そこで、この実施例3では、キャパシタン
スC3のコンデンサを第3キャパシタ103として、イ
ンダクタ100と直列に挿入することにより、回路上の
等価的インダクタンスを小さくし、大きいインダクタン
スのインダクタ100で回路を構成することを可能とし
ている。このとき、インダクタンスL2は、ほぼ下式
(4)で得られる値に設定すればよい。 L2=1/(ω2 C)+1/(ω2 C3) … (4)
【0117】なお、実施例1、2、3では、インダクタ
100を給電電極1と金属パイプ13間、給電電極2と
金属パイプ23間に配置し、それに応じて第2キャパシ
タ102、第3キャパシタ103等を配置したが、第1
キャパシタのキャパシタンスの影響が大きな問題とな
る、どんな給電電極と金属体間にもこれらを設けること
ができる。この場合の金属体としては、給電電極の近傍
にある電気的に浮いた(電圧を印加されない)金属体が
主たる例として上げられる。また、真空容器、あるいは
真空容器と同電位の金属体が上げられる(請求項3、
4、7、8、11、12)。
【0118】また、第1キャパシタは給電電極と金属パ
イプ間の誘電体によって構成されるものに限られるもの
ではなく、例えば空気などによって容量的に結合された
ものならキャパシタとみなすことができる。
【0119】また、インダクタ100のインダクタンス
Lは式(2)、(3)、(4)の演算結果と全く一致し
ていなくてもよく、その一部を満足するようにインダク
タを挿入しても、ある程度の効果は期待できる。
【0120】またさらに、インダクタンスLの値を下式
(5)で得られる値に設定することもできる。 L=1/(ω2 C)±ΔL … (5) この式(5)において、ΔLを調整すれば、端子間に適
当なインピーダンスを設けることができ、ΔLの大きさ
で予備放電44に投入される電力量を調整することがで
きる。
【0121】また、実施例1で示したプラズマ装置で
は、インダクタ100の挿入により、インダクタ100
の両端部のインピーダンスを高く調整するため、インダ
クタ100の両端部に高い電圧が発生する。一般に、プ
ラズマ装置は真空容器による減圧下で使用されることが
多く、ガス圧力、ガス種類等、装置の条件によってはイ
ンダクタ100の両端部に発生する電圧により放電が発
生することがある。インダクタ100の両端部で放電が
発生すると、本来放電空間に投入されるべきエネルギー
がインダクタ100の部分で消費され、効率が低下する
など、プラズマ機器としては致命的な事故になる。
【0122】このような場合に図1で示したように電気
絶縁性の物質である誘電体15,25でインダクタ10
0をモールドしておくと、インダクタ100の両端部に
高電圧が発生しても、放電が発生することはなく、安定
なプラズマ装置を提供することができる。このときのモ
ールド材料としては、耐絶縁性に優れ、ガスを放出しに
くい材料が適している。即ち、回路中に並列に挿入した
インダクタ100の両端に高電圧がかかるため、図1に
示すようにインダクタ100を誘電体15,25でモー
ルドしておくと高電圧部とアース部との放電を抑える効
果がある。
【0123】実施例4.請求項13〜18の発明の実施
例4におけるプラズマ装置は、実施例1、2、3におけ
る、インダクタ100のインダクタンスL、L1、L2
または第2キャパシタ101、第3キャパシタ103の
キャパシタンスC2、C3の少なくともいずれか一つを
可変に構成したものである。もちろん、真空容器の外か
ら調整できるようにすればなお良い。例えば、インダク
タ100のインダクタンスL、L1、L2を可変にした
場合は、これらを微調整することにより、インピーダン
スZの値を最適化することができ、電源周波数fが変化
しても使用することができるようになる。
【0124】図4はインダクタ100のインダクタンス
L(またはL1、L2)を変化させたときの共振周波数
fの変化を示すグラフである。横軸にインダクタンス
L、縦軸に共振周波数fを示している。式(2)からも
明らかなように、共振周波数fはインダクタンスLの平
方根に反比例するため、インダクタンスLを可変にする
ことにより、任意の周波数に対応することができるよう
になる。
【0125】なお、実施例1におけるキャパシタンス
C、実施例2におけるキャパシタンスC2、実施例3に
おけるキャパシタンスC3が変化したときも、同様の効
果が得られる。よって、インダクタ及びキャパシタのう
ち少なくともいすれか一つを可変になるように構成すれ
ば、ある程度、共振条件を調整することができる。特に
実施例2、実施例3において回路に挿入した第2キャパ
シタ101あるいは第3キャパシタ103のキャパシタ
ンスC2、C3を可変にすれば、インダクタンスは固定
のままで、共振条件を調整することができる。
【0126】実施例5.図5は請求項25の発明の実施
例によるレーザ発振器の電極を示す断面図である。図に
おいて、102は抵抗であり、インダクタ100に並列
に挿入されている。他の各部の構成は実施例1と同様で
ある。このように、回路中に抵抗102を挿入すること
により、インピーダンスZの値を調整することができ
る。抵抗102を挿入したときのインピーダンスZの変
化を図6に示す。図6において、横軸は電源周波数f、
縦軸はインピーダンスZである。図中、実線は抵抗10
2を挿入しないときの特性曲線、一点鎖線及び破線はそ
れぞれ抵抗値R1,R2の抵抗を挿入したときの特性曲
線である。但し、R1>R2である。図に示すように、
挿入する抵抗102の値を小さくすると、回路のインピ
ーダンスは減少する。従って、挿入する抵抗値により、
任意のインピーダンスに設定できることになる。このよ
うにインピーダンスZを調整することにより端子間電圧
を調整することができ、任意の設計が可能となる。
【0127】なお、抵抗102は図示したように、回路
に並列に入れてもよいし、インダクタ100と直列に挿
入しても同様の効果がある。
【0128】実施例6.上記実施例では炭酸ガスレーザ
装置について説明したが、実施例6ではプラズマCVD
装置をはじめとするプラズマプロセス装置に適用した例
を示す。図7は請求項27の発明の実施例によるプラズ
マCVD装置を示す構成図である。図において、11,
12は給電電極、3は高周波電源、31はマッチングボ
ックス、21,22はアース電極、35は真空容器(金
属体)、41,42は放電空間、32は電圧調整用のバ
ランスコンデンサ(第5キャパシタ)、61は給電電極
11,12に交流電圧を印加するインダクタンスL4の
導入端子、100は並列共振用のインダクタである。1
04は給電電極11,12の間に存在するキャパシタを
表現している。
【0129】次に動作について説明する。高周波電源3
からマッチングボックス31、バランスコンデンサ32
を介して高電圧が給電電極11,12に印加されると、
給電電極11,12とアース電極21,22間の放電空
間41,42にプラズマが発生する。このプラズマによ
って、放電空間41,42内に存在するシランなどのC
VD用ガスが励起され、アース電極21,22に堆積
し、例えばアモルファスシリコン膜を形成する。通常、
プロセスに使用するプラズマ装置は減圧下で使用するた
め、真空容器35によって大気と遮断されている。
【0130】また、この実施例6では、両給電電極1
1,12の間に存在するキャパシタンスCの影響を抑さ
えるため、式(2)をほぼ満たすようにインダクタンス
Lのインダクタ100を回路に並列に挿入している。こ
の場合、インダクタ100を配置する場所が重要とな
る。通常、給電電極11,12に交流電圧を導入する導
入端子61のインダクタンスL4は大きい。従って、真
空容器35の外側にインダクタ100を配置したので
は、このインダクタンスL4を介して、インダクタ10
0を給電電極11,12に接続したことになり、給電電
極11,12間に第1キャパシタ(キャパシタ)104
と並列にインダクタ100を配置したことにはならなく
なってしまい、先に述べたように並列共振が弱くなる。
【0131】そこで、この実施例6では、インダクタ1
00を真空容器35の中側に配置して、両給電電極1
1、12間に直接接続している。よって、このインダク
タ100による並列共振効果により、給電電極11,1
2間のインピーダンスZを十分大きくすることができ、
一方に放電が発生して給電電極11,12の端子電圧が
低下した場合でも、他方の給電電極11,12の端子電
圧の低下を抑えることができ、両方の放電空間41,4
2に放電を発生させることができる。両方の放電空間4
1,42に放電が発生して正常な状態になると、両給電
電極11,12の端子電圧はほぼ等しくなり、回路中に
挿入したインダクタ100には、全く電流が流れなくな
る。もしトラブルが発生して、片側の放電が消えた場合
は、両給電電極11,22間のインピーダンスが大のた
め、放電が消えた側に充電された電荷が、放電している
方の給電電極に洩れなくなるので、放電が消えている方
の電圧が高くなり、一旦消えた放電が再び発生する。
【0132】このように、この実施例6によれば、真空
容器35内において、インダクタ100を回路に並列に
接続して構成しているので、複数の放電空間に一様に放
電プラズマが発生し、信頼性の高いプラズマプロセス装
置が得られる効果がある。
【0133】なお、上記実施例6では、インダクタ10
0のみしか設けていないが、実施例2のように、インダ
クタ100と並列に第2キャパシタ102を設けたり、
実施例3のように、インダクタ100と直列に第3キャ
パシタ103を設けたりしてもよく、その場合は実施例
2または3と同様の効果が奏する(請求項28、2
9)。
【0134】実施例7.図8は請求項32の発明の実施
例によるプラズマCVD装置の電極部分を示す構成図で
ある。図中、分布容量的に存在するキャパシタ104を
点線で表現している。この実施例では、給電電極11,
12の対向面積が大きく、キャパシタ104が分布定数
的に存在する。このような場合には、図のようにインダ
クタンスLのインダクタ105をn個、給電電極11,
12全域に分散して並列配置すると、よりプラズマの均
一化が計れる。
【0135】実施例8.図8に示された実施例7と同様
の構成において、キャパシタ104が分布容量的に存在
し、その容量分布が一様でない場合には、その分布容量
Ciに合わせてインダクタンスLi[=1/{(2π
f)2 Ci}]のインダクタを分散して並列配置するこ
とにより、インピーダンス分布を均一化でき、よりプラ
ズマの均一化が計れる(請求項33)。
【0136】なお、実施例1〜5においても、上記実施
例7、8のように、給電電極と金属体(真空容器を含
む)間に、同様に分散的にインダクタを配置してもよい
(請求項19〜23)。
【0137】実施例9.図9は請求項31の発明の実施
例によるプラズマCVD装置を示す構成図である。図に
おいて、61は給電電極11,12に交流電圧を印加す
るインダクタンスL4の導入端子、62は第6キャパシ
タで、導入端子61と直列に接続されている。104は
給電電極11,12の間に存在するキャパシタンスCの
キャパシタを表現している。給電電極11,12に交流
電圧を導入する導入端子61のインダクタンスL4が大
きい場合には、実施例6の説明中で述べたように、真空
容器35の外側にインダクタ100を配置したのでは、
給電電極11,12間に存在する第1キャパシタ104
と並列に挿入したことにはならず、並列共振が弱くな
る。この実施例9では、インダクタンスL4の導入端子
61と直列に、キャパシタンスC6〔=1/{(2π
f)2 L4}〕の第6キャパシタ62を挿入することに
より、導入端子61のインダクタンスL4を直列共振に
より打ち消すことができ、真空容器35の外側にインダ
クタ100を配置しても、給電電極11,12間に直接
挿入したのと、電気回路上で等価にすることができる。
【0138】このように、この実施例9によれば、第6
キャパシタ62を導入端子61と直列に接続して、導入
端子61のインダクタンスL4を打ち消す構成にしてい
るので、真空容器35の外側にインダクタ100を配置
した場合も、実施例6と同じ効果が得られる。特にこの
場合は、真空容器35の外側にインダクタ100を配置
することができるので、給電電極11,12間に直接挿
入する繁雑さがなく、インダクタ100を挿入すること
による真空容器35内の汚染・発熱などの問題も回避で
きる。
【0139】実施例10.図10は請求項30の発明の
実施例10によるプラズマCVD装置を示す構成図であ
る。図中、給電電極11,12は、給電電極11,12
間に直接存在する第1キャパシタ104のほか、給電電
極11,12と真空容器35との間の第4キャパシタ1
07、給電電極11,12に給電するバランスコンデン
サ32を介して容量結合している。第1キャパシタ10
4の容量をC、第4キャパシタ107の容量をC4、バ
ランスコンデンサ32の容量をC5とすると、給電電極
11,12の結合容量は、C+(C4+C5)/2とな
るので、下式(6)のインダクタンスLでLC並列共振
条件となる。 L=1/〔(2πf)2 {C+(C4+C5)/2}〕 … (6)
【0140】なお、この式において、2で割ったのは合
計容量を出すためである。全数合わせた容量をキャパシ
タンスC4,C5とすれば、数式上において2で割らな
くてよい。
【0141】このようにインダクタンスLを設定するこ
とにより、より高い並列共振が得られ、信頼性の高いプ
ラズマプロセス装置が得られる。
【0142】実施例11.図11は請求項34〜37の
実施例によるプラズマCVD装置を示す構成図である。
図において、100はインダクタ、103は第3キャパ
シタ、110Aはインピーダンス調整機構、111は真
空シール、112は磁性体コアである。この実施例は実
施例10と同様の装置において、真空容器35内に備え
たインダクタ100のインダクタンスLを可変にして、
真空容器35外からインダクタンスLを調整可能なよう
に構成している。また、インダクタ100と直列接続し
た第3キャパシタ103を備えることにより、直流にお
いても、給電電極11,12を分離できるように、プラ
ズマによる給電電極の自己バイアスをそれぞれ独立化し
ている。
【0143】図中では、磁性体コア112を挿入するタ
イプの可変インダクタを表しているが、インダクタンス
Lが可変にできる他の方式のインダクタであってもよ
い。また、インダクタンスLを調整する機構としては、
真空容器35外から機械的駆動により調整するものを図
示しているが、真空容器35内にモータ等の駆動機構を
備えて、真空容器35外から電気的に制御するようにし
てもよい。このように、真空容器35外からインダクタ
ンスLを微調整することにより、容易にインピーダンス
Zの値を最適化できる。
【0144】実施例12.図12は請求項40、41の
発明の実施例によるプラズマCVD装置を示す構成図で
ある。図において、110Bはインピーダンス調整機
構、111は真空シール、113は絶縁継手である。こ
の実施例12は実施例10と同様の装置において、真空
容器35内に備えた第3キャパシタ103のキャパシタ
ンスを可変にして、真空容器35外から調整可能なよう
に構成している。図中では、対向面積を変えてキャパシ
タンスを変化させるバリアブルコンデンサを表している
が、キャパシタンスが可変にできる他の方式のキャパシ
タであってもよい。また、キャパシタンスを調整する機
構としては、真空容器35外から機械的駆動により調整
するものを図示しているが、真空容器35内にモータ等
の駆動機構を備えて、真空容器35外から電気的に制御
するようにしてもよい。このように、真空容器35外か
らキャパシタンスを微調整することにより、容易にイン
ピーダンスZの値を最適化できる。
【0145】なお、第3キャパシタの代わりに第2キャ
パシタを設け、この第2キャパシタのキャパシタンスを
可変としてもよい(請求項38、39)し、必ずしも真
空容器35外からインピーダンスを調節できるように構
成しなくてもよい。また、インダクタ100は誘電体で
モールドした方がよい(請求項42)。
【0146】実施例13.図13は請求項43の発明の
実施例によるプラズマ装置を示す構成図である。この実
施例13は実施例6と同様、プラズマCVD装置に関す
るものであるが、インダクタを給電電極11,12間に
設けていない。図14はこの装置において実施される放
電開始時の電圧制御方法を示している。図14におい
て、横軸は時間を示し、縦軸は印加電圧波高値を示す。
【0147】この実施例13では、図14に示すよう
に、放電開始時にだけ短時間、高電圧を印加するように
電圧制御するコントローラ50Aを設けている。このた
め、給電電極11,12間の端子電圧が短時間に上昇す
ることになり、放電の開始が容易になる。また、図13
のように2つの放電空間41,42を有し、一方の放電
空間の放電によって、他方の給電電極11,12の端子
電圧が落ちる場合でも、短時間高電圧を印加することに
より、放電している側も放電していない側も電圧が高く
なり、容易に両放電を開始することができる。
【0148】図14において、Vssは定常時の印加電
圧波高値で、例えば数1001V、Vpは開始時の印加
電圧波高値を示している。またtpは高ピークパルス印
加時間を示す。tpはプロセスに影響を与えない程度
で、なるべく長い方が有効であり、1秒以下が適当であ
る。また、VpはVssの2倍程度以上に設定しておけ
ば効果的である。
【0149】もちろん、上記実施例6と同様、インダク
タ100を挿入した構成にすれば、給電電極11,12
間のインピーダンスを十分大きくすることができる。こ
れに伴って、短時間高電圧を印加することにより、イン
ダクタ100のない場合に比較してより低電圧で放電が
開始できる効果がある。このように放電開始時に短時間
高電圧を印加すれば、複数の放電空間に低い電圧で均一
にプラズマを発生させることができる。
【0150】実施例14.図15は請求項44の発明の
実施例によるプラズマCVD装置を示す構成図である。
図において、50Bは高周波電源3を制御するコントロ
ーラ、51はプラズマの発生の有無を検出するセンサで
ある。他の各部分は実施例6と同様である。センサ51
によって放電空間41,42のプラズマの発生の有無を
モニタし、その出力によってコントローラ50Bで発生
電圧を制御する。センサ51は、例えば放電による発光
を検知する光センサを用いることができる。
【0151】この実施例14では、センサ51が片側の
放電が消えたことを感知すると、コントローラ50Bに
信号を送る。信号を受け取ったコントローラ50Bは、
高周波電源3に対し、放電開始時のように短時間だけ高
電圧を発生するよう命令を出す。よって、この装置によ
れば、片方もしくは両方の放電が消えたとき、即座に高
電圧を発生して、放電を復帰させることができる。
【0152】この実施例では、センサ51とコントロー
ラ50Bによって、複数の全放電空間に常にプラズマを
発生させることができ、上記実施例6の効果に加え、さ
らにプラズマ装置の信頼性を向上することができる。
【0153】なお、この実施例ではプラズマ発生を検知
するセンサとして、光センサ51の例を示したが、異常
時に反射電力が増大することを利用し、反射電力計測に
よりプラズマ発生の有無を検出するセンサを用いても、
同様の効果を奏することができる。
【0154】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
給電電極と金属体を結合するキャパシタンスCのキャパ
シタに対し、並列に挿入されたインダクタンスL〔=1
/{(2πf)2 C}〕のインダクタを備えるように構
成したので、給電電極と金属体間のインピーダンスを高
めることができ、電源周波数によらず、放電空間に安定
的にプラズマ放電を発生させることができる効果があ
る。
【0155】請求項2の発明によれば、給電電極と隣合
う金属体を結合するキャパシタンスCのキャパシタに対
し、並列に挿入されたインダクタンスL〔=1/{(2
πf)2 C}〕のインダクタを備えるように構成したの
で、給電電極と金属体間のインピーダンスを高めること
ができ、電源周波数によらず、放電空間に安定的に主放
電を発生させることができる効果がある。
【0156】請求項3の発明によれば、給電電極と真空
容器を結合するキャパシタンスCのキャパシタに対し、
並列に挿入されたインダクタンスL〔=1/{(2π
f)2C}〕のインダクタを備えるように構成したの
で、給電電極と真空容器間のインピーダンスを高めるこ
とができ、放電空間に安定的にプラズマ放電を発生させ
ることができる効果がある。
【0157】請求項4の発明によれば、給電電極と金属
体を結合するキャパシタンスCのキャパシタに対し、並
列に挿入されたインダクタンスL〔=1/{(2πf)
2 C}〕のインダクタを備えるように構成したので、給
電電極と金属体間のインピーダンスを高めることがで
き、放電空間に安定的にプラズマ放電を発生させること
ができる効果がある。
【0158】請求項5の発明によれば、給電電極と金属
板を結合するキャパシタンスCの第1キャパシタに対
し、並列に挿入されたキャパシタンスC2の第2キャパ
シタ、及び第1キャパシタと並列に挿入されたインダク
タンスL1〔=1/{(2πf)2 (C+C2)}〕の
インダクタを備えるように構成したので、請求項1の発
明の効果に加え、キャパシタンスCの値が小さい構成に
おいても、放電空間に安定的にプラズマを発生させるこ
とができる効果がある。
【0159】請求項6の発明によれば、給電電極と金属
板を結合するキャパシタンスCの第1キャパシタに対
し、並列に挿入されたキャパシタンスC2の第2キャパ
シタ、及び第1キャパシタと並列に挿入されたインダク
タンスL1〔=1/{(2πf)2 (C+C2)}〕の
インダクタを備えるように構成したので、請求項2の発
明の効果に加え、キャパシタンスCの値が小さい構成に
おいても、放電空間に安定的にプラズマを発生させるこ
とができる効果がある。
【0160】請求項7の発明によれば、給電電極と真空
容器を結合するキャパシタンスCの第1キャパシタに対
し、並列に挿入されたキャパシタンスC2の第2キャパ
シタ、及び第1キャパシタと並列に挿入されたインダク
タンスL1〔=1/{(2πf)2 (C+C2)}〕の
インダクタを備えるように構成したので、請求項3の発
明の効果に加え、キャパシタンスCの値が小さい構成に
おいても、放電空間に安定的にプラズマを発生させるこ
とができる効果がある。
【0161】請求項8の発明によれば、給電電極と金属
板を結合するキャパシタンスCの第1キャパシタに対
し、並列に挿入されたキャパシタンスC2の第2キャパ
シタ、及び第1キャパシタと並列に挿入されたインダク
タンスL1〔=1/{(2πf)2 (C+C2)}〕の
インダクタを備えるように構成したので、請求項4の発
明の効果に加え、キャパシタンスCの値が小さい構成に
おいても、放電空間に安定的にプラズマを発生させるこ
とができる効果がある。
【0162】請求項9の発明によれば、給電電極と金属
体を結合するキャパシタンスCの第1キャパシタに対
し、並列に挿入されたキャパシタンスC3の第3キャパ
シタ、第1キャパシタと並列かつ第3キャパシタと直列
に挿入されたインダクタンスL2〔=1/{(2πf)
2 C}+1/{(2πf)2 C3}]のインダクタを備
えるように構成したので、請求項1の発明の効果に加
え、キャパシタンスCの値が大きい構成においても、放
電空間に安定的にプラズマを発生させることができる効
果がある。
【0163】請求項10の発明によれば、給電電極と金
属体を結合するキャパシタンスCの第1キャパシタに対
し、並列に挿入されたキャパシタンスC3の第3キャパ
シタ、第1キャパシタと並列かつ第3キャパシタと直列
に挿入されたインダクタンスL2〔=1/{(2πf)
2 C}+1/{(2πf)2 C3}]のインダクタを備
えるように構成したので、請求項2の発明の効果に加
え、キャパシタンスCの値が大きい構成においても、放
電空間に安定的にプラズマを発生させることができる効
果がある。
【0164】請求項11の発明によれば、給電電極と真
空容器を結合するキャパシタンスCの第1キャパシタに
対し、並列に挿入されたキャパシタンスC3の第3キャ
パシタ、第1キャパシタと並列かつ第3キャパシタと直
列に挿入されたインダクタンスL2〔=1/{(2π
f)2 C}+1/{(2πf)2 C3}]のインダクタ
を備えるように構成したので、請求項3の発明の効果に
加え、キャパシタンスCの値が大きい構成においても、
放電空間に安定的にプラズマを発生させることができる
効果がある。
【0165】請求項12の発明によれば、給電電極と金
属体を結合するキャパシタンスCの第1キャパシタに対
し、並列に挿入されたキャパシタンスC3の第3キャパ
シタ、第1キャパシタと並列かつ第3キャパシタと直列
に挿入されたインダクタンスL2〔=1/{(2πf)
2 C}+1/{(2πf)2 C3}]のインダクタを備
えるように構成したので、請求項4の発明の効果に加
え、キャパシタンスCの値が大きい構成においても、放
電空間に安定的にプラズマを発生させることができる効
果がある。
【0166】請求項13の発明によれば、インダクタの
インダクタンスを可変にするよう構成したので、共振条
件を自由に調整でき、放電空間に安定的にプラズマを発
生させることができる効果がある。
【0167】請求項14の発明によれば、インダクタの
インダクタンスを真空容器の外から制御可能となるよう
構成したので、共振条件を真空容器外から自由に調整で
き、放電空間に安定的にプラズマを発生させることがで
きる効果がある。
【0168】請求項15の発明によれば、第2キャパシ
タのキャパシタンスを可変にするよう構成したので、共
振条件を自由に調整でき、放電空間に安定的にプラズマ
を発生させることができる効果がある。
【0169】請求項16の発明によれば、第2キャパシ
タのキャパシタンスを真空容器の外から制御可能となる
よう構成したので、共振条件を真空容器外から自由に調
整でき、放電空間に安定的にプラズマを発生させること
ができる効果がある。
【0170】請求項17の発明によれば、第3キャパシ
タのキャパシタンスを可変にするよう構成したので、共
振条件を自由に調整でき、放電空間に安定的にプラズマ
を発生させることができる効果がある。
【0171】請求項18の発明によれば、第3キャパシ
タのキャパシタンスを真空容器の外から制御可能となる
よう構成したので、共振条件を真空容器外から自由に調
整でき、放電空間に安定的にプラズマを発生させること
ができる効果がある。
【0172】請求項19の発明によれば、キャパシタを
構成する電極間にキャパシタと並列に分散されて挿入さ
れ各インダクタンスLiの逆数の総和がΣ(1/Li)
=(2πf)2 Cである複数個のインダクタを備えるよ
うに構成したので、請求項1の発明の効果に加え、電極
面積が大きく、キャパシタンスCが分布容量的に存在す
る場合においても、放電空間に安定的にプラズマを発生
させることができる効果がある。
【0173】請求項20の発明によれば、キャパシタを
構成する電極間にキャパシタと並列に分散されて挿入さ
れ各インダクタンスLiの逆数の総和がΣ(1/Li)
=(2πf)2 Cである複数個のインダクタを備えるよ
うに構成したので、請求項2の発明の効果に加え、電極
面積が大きく、キャパシタンスCが分布容量的に存在す
る場合においても、放電空間に安定的にプラズマを発生
させることができる効果がある。
【0174】請求項21の発明によれば、キャパシタを
構成する電極間にキャパシタと並列に分散されて挿入さ
れ各インダクタンスLiの逆数の総和がΣ(1/Li)
=(2πf)2 Cである複数個のインダクタを備えるよ
うに構成したので、請求項3の発明の効果に加え、電極
面積が大きく、キャパシタンスCが分布容量的に存在す
る場合においても、放電空間に安定的にプラズマを発生
させることができる効果がある。
【0175】請求項22の発明によれば、キャパシタを
構成する電極間にキャパシタと並列に分散されて挿入さ
れ各インダクタンスLiの逆数の総和がΣ(1/Li)
=(2πf)2 Cである複数個のインダクタを備えるよ
うに構成したので、請求項4の発明の効果に加え、電極
面積が大きく、キャパシタンスCが分布容量的に存在す
る場合においても、放電空間に安定的にプラズマを発生
させることができる効果がある。
【0176】請求項23の発明によれば、分散されて挿
入されたインダクタのインダクタンスLiが、インダク
タの位置に分散して分布するキャパシタンスCi(ΣC
i=C)のキャパシタとそれぞれ1/Li={(2π
f)2 Ci}の関係になるように構成したので、インピ
ーダンス分布を一様にでき、放電空間に安定的にプラズ
マを発生させることができる効果がある。
【0177】請求項24の発明によれば、金属体を放電
空間冷却用のものとするよう構成したので、冷却用金属
体と給電電極間のインピーダンスを高めることができ、
放電空間に安定的にプラズマを発生させることができる
効果がある。
【0178】請求項25の発明によれば、インダクタに
直列または並列に挿入された抵抗を備えるよう構成した
ので、共振条件の調整ができ、放電空間に安定的にプラ
ズマを発生させることができる効果がある。
【0179】請求項26の発明によれば、インダクタを
誘電体でモールドするよう構成したので、放電空間に安
定的にプラズマを発生させることができ、高電圧部とア
ース部との放電を抑えることができる効果がある。
【0180】請求項27の発明によれば、給電電極と給
電電極を結合するキャパシタンスCのキャパシタに対
し、並列に挿入されたインダクタンスL〔=1/{(2
πf)2 C}〕のインダクタを備え、かつインダクタを
真空容器の中に備えるように構成したので、真空容器内
に給電する電流導入端子のインダクタンスの値が大きい
場合でも、複数の放電空間に一様に安定的にプラズマを
発生させることができる効果がある。
【0181】請求項28の発明によれば、給電電極と給
電電極を結合するキャパシタンスCの第1キャパシタに
対し、並列に挿入されたキャパシタンスC2の第2キャ
パシタ、及び第1キャパシタと並列に挿入されたインダ
クタンスL1〔=1/{(2πf)2 (C+C2)}〕
のインダクタを備え、かつインダクタを真空容器の中に
備えるように構成したので、請求項27の発明の効果に
加え、キャパシタンスCの値が小さい構成においても、
複数の放電空間に一様に安定的にプラズマを発生させる
ことができる効果がある。
【0182】請求項29の発明によれば、給電電極と給
電電極を結合するキャパシタンスCの第1キャパシタに
対し、並列に挿入されたキャパシタンスC3の第3キャ
パシタ、第1キャパシタと並列かつ第3キャパシタと直
列に挿入されたインダクタンスL2〔=1/{(2π
f)2 C}+1/{(2πf)2 C3}]のインダクタ
を備え、かつインダクタを真空容器の中に備えるように
構成したので、請求項27の発明の効果に加え、キャパ
シタンスCの値が大きい構成においても、複数の放電空
間に一様に安定的にプラズマを発生させることができる
効果がある。
【0183】請求項30の発明によれば、給電電極と給
電電極を直接結合するキャパシタンスCの第1キャパシ
タ、給電電極と給電電極を金属体を介して結合するキャ
パシタンスC4の第4キャパシタ、給電電極と給電電極
をそれらの導入端子を介して結合するキャパシタンスC
5の第5キャパシタ、第1キャパシタと並列に挿入され
たインダクタンスL3〔=1/{(2πf)2 (C+C
4+C5)}〕のインダクタを備えるように構成したの
で、共振作用を強くすることができ、複数の放電空間に
一様に安定的にプラズマを発生させることができる効果
がある。
【0184】請求項31の発明によれば、給電電極と給
電電極を結合するキャパシタンスCのキャパシタ、給電
電極に交流電圧を印加するインダクタンスL4の導入端
子と直列に接続されたキャパシタンスC5〔=1/
{(2πf)2 L4}〕の第6キャパシタ、及び導入端
子と第6キャパシタを介してキャパシタと並列に挿入さ
れたインダクタンスL[=1/{(2πf)2 C}]の
インダクタを備えるように構成したので、導入端子のイ
ンダクタンスL4が大きい構成においても、インダクタ
を真空容器の外側に設置でき、比較的容易に複数の放電
空間に一様に安定的にプラズマを発生させることができ
る効果がある。
【0185】請求項32の発明によれば、キャパシタを
構成する電極間にキャパシタと並列に分散されて挿入さ
れ各インダクタンスLiの逆数の総和がΣ(1/Li)
=(2πf)2 Cである複数個のインダクタを備えるよ
うに構成したので、電極面積が大きく、キャパシタンス
Cが分布容量的に存在する場合においても、複数の放電
空間にプラズマを安定的に発生させることができる効果
がある。
【0186】請求項33の発明によれば、請求項32の
発明において、分散されて挿入されたインダクタのイン
ダクタンスLiが、インダクタの位置に分散して分布す
るキャパシタンスCi(ΣCi=C)のキャパシタとそ
れぞれ1/Li={(2πf)2 Ci}の関係になるよ
うに構成したので、インピーダンス分布を一様にでき、
複数の放電空間に一様に安定的にプラズマを発生するこ
とのできるプラズマ装置が得られる効果がある。
【0187】請求項34の発明によれば、インピーダン
ス調整機構を設けるように構成したので、共振条件を自
由に調整することができ、放電空間に安定的にプラズマ
を発生させることができる効果がある。
【0188】請求項35の発明によればプラズマ装置
は、インピーダンス調整機構としてインダクタのインダ
クタンスを調整する機構を設けるように構成したので、
共振条件を真空容器外から自由に調整でき、放電空間に
安定的にプラズマを発生させることができる効果があ
る。
【0189】請求項36の発明によればプラズマ装置
は、真空容器外から給電電極間のインピーダンスを調整
するインピーダンス調整機構を設けるように構成したの
で、真空容器内に給電する電流導入端子のインダクタン
ス等に影響されず、共振条件を自由に調整することがで
き、放電空間に安定的にプラズマを発生させることがで
きる効果がある。
【0190】請求項37の発明によればプラズマ装置
は、真空容器外から磁性体コアを動かすことでインダク
タンスを調整できるように構成したので、真空容器内に
給電する電流導入端子のインダクタンス等に影響され
ず、共振条件を自由に調整することができ、放電空間に
安定的にプラズマを発生させることができる効果があ
る。
【0191】請求項38の発明によればプラズマ装置
は、インピーダンス調整機構として、第2キャパシタの
キャパシタンスを調整する機構を設けるように構成した
ので、キャパシタンスを調整することで、共振条件を自
由に調整することができ、放電空間に安定的にプラズマ
を発生させることができる効果がある。
【0192】請求項39の発明によればプラズマ装置
は、インピーダンス調整機構として、真空容器外から第
2キャパシタのキャパシタンスを調整する機構を設ける
ように構成したので、真空容器内に給電する電流導入端
子のインダクタンス等に影響されずに、キャパシタンス
を調整することで、共振条件を自由に調整することがで
き、放電空間に安定的にプラズマを発生させることがで
きる効果がある。
【0193】請求項40の発明によればプラズマ装置
は、インピーダンス調整機構として、第3キャパシタの
キャパシタンスを調整する機構を設けるように構成した
ので、キャパシタンスを調整することで、共振条件を自
由に調整することができ、放電空間に安定的にプラズマ
を発生させることができる効果がある。
【0194】請求項41の発明によればプラズマ装置
は、インピーダンス調整機構として、真空容器外から第
3キャパシタのキャパシタンスを調整する機構を設ける
ように構成したので、真空容器内に給電する電流導入端
子のインダクタンス等に影響されずに、キャパシタンス
を調整することで、共振条件を自由に調整することがで
き、放電空間に安定的にプラズマを発生させることがで
きる効果がある。
【0195】請求項42の発明によればプラズマ装置
は、インダクタを誘電体でモールドするよう構成したの
で、放電空間に安定的にプラズマを発生させることがで
き、高電圧部とアース部との放電を抑えることができる
効果がある。
【0196】請求項43の発明によれば、定常時の印加
電圧よりも高い印加電圧を、放電開始時に給電電極に印
加するよう構成したので、電源周波数の高低によらず、
複数の放電空間に一様にプラズマを発生させることがで
きる効果がある。
【0197】請求項44の発明によれば、放電空間にプ
ラズマが発生しているか否かを検知するセンサ、このセ
ンサからの出力信号を受取り、放電空間のプラズマが消
えたときに、電源を制御するコントローラを備えるよう
構成したので、電源周波数の高低によらず、複数の放電
空間に一様にプラズマを発生することができ、信頼性の
高いプラズマ装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1によるプラズマ装置とし
て、レーザ発振器の電極部を示す断面図である。
【図2】この発明の実施例2によるレーザ発振器の電極
部を示す断面図である。
【図3】この発明の実施例3によるレーザ発信器の電極
部を示す断面図である。
【図4】この発明の実施例4に係るインダクタンスと共
振周波数の関係を示すグラフ図である。
【図5】この発明の実施例5によるレーザ発振器の電極
部を示す断面図である。
【図6】実施例5に係るプラズマ装置の電源周波数とイ
ンピーダンスに関係を示すグラフ図である。
【図7】この発明の実施例6によるプラズマCVD装置
を示す構成図である。
【図8】この発明の実施例7によるプラズマCVD装置
の電極部分を示す構成図である。
【図9】この発明の実施例9によるプラズマCVD装置
を示す構成図である。
【図10】この発明の実施例10によるプラズマCVD
装置を示す構成図である。
【図11】この発明の実施例11によるプラズマCVD
装置を示す構成図である。
【図12】この発明の実施例12によるプラズマCVD
装置を示す構成図である。
【図13】この発明の実施例13によるプラズマCVD
装置を示す構成図である。
【図14】この発明の実施例13によるプラズマ装置に
おける放電開始時の電圧制御方法を示すグラフ図であ
る。
【図15】この発明の実施例14によるプラズマCVD
装置を示す構成図である。
【図16】従来のプラズマ装置として炭酸ガスレーザ発
振器を示す構成図である。
【図17】従来の炭酸ガスレーザ装置の電極部の断面図
である。
【図18】従来のプラズマCVD装置の断面図である。
【図19】従来のプラズマCVD装置の他の例を示す断
面図である。
【図20】従来のプラズマCVD装置のさらに他の例を
示す断面図である。
【符号の説明】
1,2,11,12 給電電極 4,41,42 放電空間 13,23 金属パイプ(金属体) 15,25 誘電体 32 バランスコンデンサ(第5キャパシタ) 35 真空容器(金属体) 50A,50B コントローラ 51 光センサ(センサ) 61 導入端子 62 第6キャパシタ 100 インダクタ 101 第2キャパシタ 102 抵抗 103 第3キャパシタ 104 第1キャパシタ(キャパシタ) 105 インダクタ 107 第4キャパシタ 110A,110B インピーダンス調整機構 111 真空シール 112 磁性体コア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01S 3/0975 H05H 1/46 9014−2G H01S 3/097 B (72)発明者 西前 順一 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社中央研究所内 (72)発明者 吉沢 憲治 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社中央研究所内 (72)発明者 竹中 裕司 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社中央研究所内

Claims (44)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給電電極に周波数fの交流電圧を印加す
    ることにより、放電空間で放電プラズマを生成するプラ
    ズマ装置において、前記給電電極とその近傍の電圧の印
    加されない金属体とを交流的に結合するキャパシタンス
    Cのキャパシタに対し、並列に挿入されたインダクタン
    スL〔=1/{(2πf)2 C}〕のインダクタを備え
    たことを特徴とするプラズマ装置。
  2. 【請求項2】 複数の給電電極が放電空間を挟んで斜め
    に対向し、前記放電空間を挟んだ一方側に配置された給
    電電極の隣に位置する金属体が他方側に配置された給電
    電極と真向かいに対向し、他方側に配置された給電電極
    の隣に位置する金属体が一方側に配置された給電電極と
    真向かいに対向し、前記金属体が隣の給電電極とキャパ
    シタンスCのキャパシタを介して交流的に結合され、前
    記給電電極に周波数fの交流電圧を印加することによ
    り、真向かいに対向する金属体と給電電極間で予備放電
    を発生し、この予備放電により斜めに対向する給電電極
    と給電電極間の電圧が上昇することで同給電電極間で主
    放電を発生するプラズマ装置において、前記キャパシタ
    ンスCのキャパシタに対し並列に挿入されたインダクタ
    ンスL〔=1/{(2πf)2 C}〕のインダクタを備
    えたことを特徴とするプラズマ装置。
  3. 【請求項3】 給電電極に周波数fの交流電圧を印加す
    ることにより、放電空間で放電プラズマを生成するプラ
    ズマ装置において、前記放電プラズマを生成する真空容
    器と前記給電電極とを交流的に結合するキャパシタンス
    Cのキャパシタに対し、並列に挿入されたインダクタン
    スL〔=1/{(2πf)2 C}〕のインダクタを備え
    たことを特徴とするプラズマ装置。
  4. 【請求項4】 給電電極に周波数fの交流電圧を印加す
    ることにより、放電空間で放電プラズマを生成するプラ
    ズマ装置において、前記放電プラズマを生成する真空容
    器と同電位の金属体と前記給電電極とを交流的に結合す
    るキャパシタンスCのキャパシタに対し、並列に挿入さ
    れたインダクタンスL〔=1/{(2πf)2 C}〕の
    インダクタを備えたことを特徴とするプラズマ装置。
  5. 【請求項5】 給電電極に周波数fの交流電圧を印加す
    ることにより、放電空間で放電プラズマを生成するプラ
    ズマ装置において、前記給電電極とその近傍の電圧を印
    加されない金属体とを交流的に結合するキャパシタンス
    Cの第1キャパシタに対し、並列に挿入されたキャパシ
    タンスC2の第2キャパシタと、前記第1キャパシタと
    並列に挿入されたインダクタンスL1〔=1/{(2π
    f)2(C+C2)}〕のインダクタとを備えたことを
    特徴とするプラズマ装置。
  6. 【請求項6】 複数の給電電極が放電空間を挟んで斜め
    に対向し、前記放電空間を挟んだ一方側に配置された給
    電電極の隣に位置する金属体が他方側に配置された給電
    電極と真向かいに対向し、他方側に配置された給電電極
    の隣に位置する金属体が一方側に配置された給電電極と
    真向かいに対向し、前記金属体が隣の給電電極とキャパ
    シタンスCの第1キャパシタを介して交流的に結合さ
    れ、前記給電電極に周波数fの交流電圧を印加すること
    により、真向かいに対向する金属体と給電電極間で予備
    放電を発生し、この予備放電により斜めに対向する給電
    電極と給電電極間の電圧が上昇することで同給電電極間
    で主放電を発生するプラズマ装置において、前記キャパ
    シタンスCの第1キャパシタに対し並列に挿入されたキ
    ャパシタンスC2の第2キャパシタと、前記第1キャパ
    シタと並列に挿入されたインダクタンスL1〔=1/
    {(2πf)2 (C+C2)}〕のインダクタとを備え
    たことを特徴とするプラズマ装置。
  7. 【請求項7】 給電電極に周波数fの交流電圧を印加す
    ることにより、放電空間で放電プラズマを生成するプラ
    ズマ装置において、前記放電プラズマを生成する真空容
    器と前記給電電極とを交流的に結合するキャパシタンス
    Cの第1キャパシタに対し、並列に挿入されたキャパシ
    タンスC2の第2キャパシタと、前記第1キャパシタと
    並列に挿入されたインダクタンスL1〔=1/{(2π
    f)2(C+C2)}〕のインダクタとを備えたことを
    特徴とするプラズマ装置。
  8. 【請求項8】 給電電極に周波数fの交流電圧を印加す
    ることにより、放電空間で放電プラズマを生成するプラ
    ズマ装置において、前記放電プラズマを生成する真空容
    器と同電位の金属体と前記給電電極とを交流的に結合す
    るキャパシタンスCの第1キャパシタに対し、並列に挿
    入されたキャパシタンスC2の第2キャパシタと、前記
    第1キャパシタと並列に挿入されたインダクタンスL1
    〔=1/{(2πf)2 (C+C2)}〕のインダクタ
    とを備えたことを特徴とするプラズマ装置。
  9. 【請求項9】 給電電極に周波数fの交流電圧を印加す
    ることにより、放電空間で放電プラズマを生成するプラ
    ズマ装置において、前記給電電極とその近傍の電圧を印
    加されない金属体とを交流的に結合するキャパシタンス
    Cの第1キャパシタに対し、並列に挿入されたキャパシ
    タンスC3の第3キャパシタと、前記第1キャパシタと
    並列かつ第3キャパシタと直列に挿入されたインダクタ
    ンスL2〔=1/{(2πf)2 C}+1/{(2π
    f)2 C3}〕のインダクタとを備えたことを特徴とす
    るプラズマ装置。
  10. 【請求項10】 複数の給電電極が放電空間を挟んで斜
    めに対向し、前記放電空間を挟んだ一方側に配置された
    給電電極の隣に位置する金属体が他方側に配置された給
    電電極と真向かいに対向し、他方側に配置された給電電
    極の隣に位置する金属体が一方側に配置された給電電極
    と真向かいに対向し、前記金属体が隣の給電電極とキャ
    パシタンスCのキャパシタを介して交流的に結合され、
    前記給電電極に周波数fの交流電圧を印加することによ
    り、真向かいに対向する金属体と給電電極間で予備放電
    を発生し、この予備放電により斜めに対向する給電電極
    と給電電極間の電圧が上昇することで同給電電極間で主
    放電を発生するプラズマ装置において、前記キャパシタ
    ンスCの第1キャパシタに対し並列に挿入されたキャパ
    シタンスC3の第3キャパシタと、前記第1キャパシタ
    と並列かつ第3キャパシタと直列に挿入されたインダク
    タンスL2〔=1/{(2πf)2 C}+1/{(2π
    f)2 C3}〕のインダクタとを備えたことを特徴とす
    るプラズマ装置。
  11. 【請求項11】 給電電極に周波数fの交流電圧を印加
    することにより、放電空間で放電プラズマを生成するプ
    ラズマ装置において、前記放電プラズマを生成する真空
    容器と前記給電電極とを交流的に結合するキャパシタン
    スCのキャパシタに対し、並列に挿入されたキャパシタ
    ンスC3の第3キャパシタと、前記第1キャパシタと並
    列かつ第3キャパシタと直列に挿入されたインダクタン
    スL2〔=1/{(2πf)2 C}+1/{(2πf)
    2 C3}〕のインダクタとを備えたことを特徴とするプ
    ラズマ装置。
  12. 【請求項12】 給電電極に周波数fの交流電圧を印加
    することにより、放電空間で放電プラズマを生成するプ
    ラズマ装置において、前記放電プラズマを生成する真空
    容器と同電位の金属体と前記給電電極とを交流的に結合
    するキャパシタンスCのキャパシタに対し、並列に挿入
    されたキャパシタンスC3の第3キャパシタと、前記第
    1キャパシタと並列かつ第3キャパシタと直列に挿入さ
    れたインダクタンスL2〔=1/{(2πf)2 C}+
    1/{(2πf)2 C3}〕のインダクタとを備えたこ
    とを特徴とするプラズマ装置。
  13. 【請求項13】 前記インダクタのインダクタンスを可
    変にした請求項1〜12のいずれかに記載のプラズマ装
    置。
  14. 【請求項14】 前記インダクタのインダクタンスを、
    放電プラズマを生成する真空容器の外部から可変にした
    請求項1〜12のいずれかに記載のプラズマ装置。
  15. 【請求項15】 前記第2キャパシタのキャパシタンス
    を可変にした請求項5〜8のいずれかに記載のプラズマ
    装置。
  16. 【請求項16】 前記第2キャパシタのキャパシタンス
    を、放電プラズマを生成する真空容器の外部から可変に
    した請求項5〜8のいずれかに記載のプラズマ装置。
  17. 【請求項17】 前記第3キャパシタのキャパシタンス
    を可変にした請求項9〜12のいずれかに記載のプラズ
    マ装置。
  18. 【請求項18】 前記第3キャパシタのキャパシタンス
    を、放電プラズマを生成する真空容器の外部から可変に
    した請求項9〜12のいずれかに記載のプラズマ装置。
  19. 【請求項19】 給電電極に周波数fの交流電圧を印加
    することにより、放電空間で放電プラズマを生成するプ
    ラズマ装置において、前記給電電極とその近傍の電圧を
    印加されない金属体とを交流的に結合するキャパシタン
    スCのキャパシタに対し、並列に分散されて挿入され、
    各インダクタンスLiの逆数の総和がΣ(1/Li)=
    (2πf)2 Cである複数個のインダクタを備えたこと
    を特徴とするプラズマ装置。
  20. 【請求項20】 複数の給電電極が放電空間を挟んで斜
    めに対向し、前記放電空間を挟んだ一方側に配置された
    給電電極の隣に位置する金属体が他方側に配置された給
    電電極と真向かいに対向し、他方側に配置された給電電
    極の隣に位置する金属体が一方側に配置された給電電極
    と真向かいに対向し、前記金属体が隣の給電電極とキャ
    パシタンスCのキャパシタを介して交流的に結合され、
    前記給電電極に周波数fの交流電圧を印加することによ
    り、真向かいに対向する金属体と給電電極間で予備放電
    を発生し、この予備放電により斜めに対向する給電電極
    と給電電極間の電圧が上昇することで同給電電極間で主
    放電を発生するプラズマ装置において、前記キャパシタ
    ンスCのキャパシタに対し、並列に分散されて挿入さ
    れ、各インダクタンスLiの逆数の総和がΣ(1/L
    i)=(2πf)2 Cである複数個のインダクタを備え
    たことを特徴とするプラズマ装置。
  21. 【請求項21】 給電電極に周波数fの交流電圧を印加
    することにより、放電空間で放電プラズマを生成するプ
    ラズマ装置において、前記放電プラズマを生成する真空
    容器と前記給電電極とを交流的に結合するキャパシタン
    スCのキャパシタに対し、並列に分散されて挿入され、
    各インダクタンスLiの逆数の総和がΣ(1/Li)=
    (2πf)2 Cである複数個のインダクタを備えたこと
    を特徴とするプラズマ装置。
  22. 【請求項22】 給電電極に周波数fの交流電圧を印加
    することにより、放電空間で放電プラズマを生成するプ
    ラズマ装置において、前記放電プラズマを生成する真空
    容器と同電位の金属体と前記給電電極とを交流的に結合
    するキャパシタンスCのキャパシタに対し、並列に分散
    されて挿入され、各インダクタンスLiの逆数の総和が
    Σ(1/Li)=(2πf)2 Cである複数個のインダ
    クタを備えたことを特徴とするプラズマ装置。
  23. 【請求項23】 分散されて挿入されたインダクタのイ
    ンダクタンスLiが前記インダクタの位置に分散して分
    布するキャパシタンスCi(ΣCi=C)のキャパシタ
    とそれぞれ1/Li={(2πf)2 Ci}の関係にあ
    る請求項19〜22のいずれかに記載のプラズマ装置。
  24. 【請求項24】 前記金属体が、前記放電空間冷却用の
    金属体である請求項1、2、4、5、6、8、9、1
    0、12、19、20、22のいずれかに記載のプラズ
    マ装置。
  25. 【請求項25】 前記インダクタに直列または並列に挿
    入された抵抗を備えた請求項1〜24のいずれかに記載
    のプラズマ装置。
  26. 【請求項26】 前記インダクタを誘電体でモールドし
    た請求項1〜25のいずれかに記載のプラズマ装置。
  27. 【請求項27】 複数の給電電極を有し、前記給電電極
    に周波数fの交流電圧を印加することにより、複数の放
    電空間で放電プラズマを生成するプラズマ装置におい
    て、前記給電電極と給電電極とを交流的に結合するキャ
    パシタンスCのキャパシタに対し、並列に挿入されたイ
    ンダクタンスL〔=1/{(2πf)2C}〕のインダ
    クタを、放電プラズマを生成する真空容器内に備えたこ
    とを特徴とするプラズマ装置。
  28. 【請求項28】 複数の給電電極を有し、前記給電電極
    に周波数fの交流電圧を印加することにより、複数の放
    電空間で放電プラズマを生成するプラズマ装置におい
    て、前記給電電極と給電電極とを交流的に結合するキャ
    パシタンスCの第1キャパシタに対し、並列に挿入され
    たキャパシタンスC2の第2キャパシタと、前記第1キ
    ャパシタと並列に挿入されたインダクタンスL1〔=1
    /{(2πf)2 (C+C2)}〕のインダクタとを備
    え、しかも前記インダクタと第2キャパシタとを、放電
    プラズマを生成する真空容器内に備えたことを特徴とす
    るプラズマ装置。
  29. 【請求項29】 複数の給電電極を有し、前記給電電極
    に周波数fの交流電圧を印加することにより、複数の放
    電空間で放電プラズマを生成するプラズマ装置におい
    て、前記給電電極と給電電極とを交流的に結合するキャ
    パシタンスCの第1キャパシタに対し、並列に挿入され
    たキャパシタンスC3の第3キャパシタと、前記第1キ
    ャパシタと並列かつ第3キャパシタと直列に挿入された
    インダクタンスL2〔=1/{(2πf)2 C}+1/
    {(2πf)2 C3}〕のインダクタとを備え、しかも
    前記インダクタと第3キャパシタとを、放電プラズマを
    生成する真空容器内に備えたをたことを特徴とするプラ
    ズマ装置。
  30. 【請求項30】 複数の給電電極を有し、前記給電電極
    に周波数fの交流電圧を印加することにより、複数の放
    電空間で放電プラズマを生成するプラズマ装置におい
    て、前記給電電極と給電電極を金属体を介さずに交流的
    に結合するキャパシタンスCの第1キャパシタと、前記
    給電電極と給電電極をプラズマを生成する金属の真空容
    器を介して交流的に結合するキャパシタンスC4の第4
    キャパシタと、前記給電電極と給電電極をそれらの導入
    端子を介して交流的に結合するキャパシタンスC5の第
    5キャパシタと、前記第1キャパシタと並列に挿入され
    たインダクタンスL3〔=1/{(2πf)2 (C+C
    4+C5)}〕のインダクタとを備え、前記インダクタ
    を前記真空容器内に備えたことを特徴とするプラズマ装
    置。
  31. 【請求項31】 複数の給電電極を有し、前記給電電極
    に周波数fの交流電圧を印加することにより、複数の放
    電空間で放電プラズマを生成するプラズマ装置におい
    て、前記給電電極と給電電極を交流的に結合するキャパ
    シタンスCの第1キャパシタと、前記給電電極に交流電
    圧を印加するインダクタンスL4の導入端子と直列に接
    続されたキャパシタンスC6〔=1/{(2πf)2
    4}〕の第6キャパシタと、前記導入端子と前記第6キ
    ャパシタを介して前記第1キャパシタと並列に挿入され
    たインダクタンスL〔=1/{(2πf)2 C}〕のイ
    ンダクタを備えたことを特徴とするプラズマ装置。
  32. 【請求項32】 複数の給電電極を有し、前記給電電極
    に周波数fの交流電圧を印加することにより、複数の放
    電空間で放電プラズマを生成するプラズマ装置におい
    て、前記給電電極と給電電極とを交流的に結合するキャ
    パシタンスCのキャパシタに対し、並列に分散されて挿
    入され、各インダクタンスLiの逆数の総和がΣ(1/
    Li)=(2πf)2 Cである複数個のインダクタを、
    放電プラズマを生成する真空容器内に備えたことを特徴
    とするプラズマ装置。
  33. 【請求項33】 分散されて挿入されたインダクタのイ
    ンダクタンスLiが前記インダクタの位置に分散して分
    布するキャパシタンスCi(ΣCi=C)のキャパシタ
    とそれぞれ1/Li={(2πf)2 Ci}の関係にあ
    る請求項32記載のプラズマ装置。
  34. 【請求項34】 請求項27〜31のいずれかに記載の
    プラズマ装置において、前記給電電極と給電電極間のイ
    ンピーダンスを調整するためのインピーダンス調整機構
    を設けたことを特徴とするプラズマ装置。
  35. 【請求項35】 前記インピーダンス調整機構は、前記
    インダクタのインダクタンスを調整する機構である請求
    項34記載のプラズマ装置。
  36. 【請求項36】 請求項27〜30のいずれかに記載の
    プラズマ装置において、前記給電電極と給電電極間のイ
    ンピーダンスを調整するためのインピーダンス調整機構
    が設けられ、該インピーダンス調整機構は、前記インダ
    クタのインダクタンスを前記真空容器の外部から調整す
    る機構であることを特徴とするプラズマ装置。
  37. 【請求項37】 請求項36記載のプラズマ装置におい
    て、前記インピーダンス調整機構は、インダクタ内に移
    動自在に挿入された磁性体コアと、この磁性体コアの操
    作部を真空容器外に気密に導出する真空シールとを備え
    ていることを特徴とするプラズマ装置。
  38. 【請求項38】 請求項28記載のプラズマ装置におい
    て、前記給電電極と給電電極間のインピーダンスを調整
    するためのインピーダンス調整機構として、前記第2キ
    ャパシタのキャパシタンスを調整する機構を設けたこと
    を特徴とするプラズマ装置。
  39. 【請求項39】 請求項28記載のプラズマ装置におい
    て、前記給電電極と給電電極間のインピーダンスを調整
    するためのインピーダンス調整機構として、前記第2キ
    ャパシタのキャパシタンスを真空容器の外部から調整す
    る機構を設けたことを特徴とするプラズマ装置。
  40. 【請求項40】 請求項29記載のプラズマ装置におい
    て、前記給電電極と給電電極間のインピーダンスを調整
    するためのインピーダンス調整機構として、前記第3キ
    ャパシタのキャパシタンスを調整する機構を設けたこと
    を特徴とするプラズマ装置。
  41. 【請求項41】 請求項29記載のプラズマ装置におい
    て、前記給電電極と給電電極間のインピーダンスを調整
    するためのインピーダンス調整機構として、前記第3キ
    ャパシタのキャパシタンスを真空容器の外部から調整す
    る機構を設けたことを特徴とするプラズマ装置。
  42. 【請求項42】 前記インダクタを誘電体でモールドし
    た請求項27〜41のいずれかに記載のプラズマ装置。
  43. 【請求項43】 複数の給電電極を有し、前記給電電極
    に周波数fの交流電圧を印加することにより、複数の放
    電空間で放電プラズマを生成するプラズマ装置におい
    て、定常時の印加電圧よりも高い印加電圧を、放電開始
    時に給電電極に印加するコントローラを備えたことを特
    徴とするプラズマ装置。
  44. 【請求項44】 複数の給電電極を有し、前記給電電極
    に周波数fの交流電圧を印加することにより、複数の放
    電空間で放電プラズマを生成するプラズマ装置におい
    て、放電空間にプラズマが発生しているか否かを検知す
    るセンサ、前記センサからの出力信号を受取り、前記放
    電空間のプラズマが消えたときに、電源を制御するコン
    トローラを備えたことを特徴とするプラズマ装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006521725A (ja) * 2003-02-25 2006-09-21 東京エレクトロン株式会社 インピーダンスマッチングネットワークおよびネットワークアセンブリを提供するための方法およびシステム
JP2006274389A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Utec:Kk スパッタリング装置及びスパッタリング方法
KR102097984B1 (ko) * 2018-10-19 2020-05-26 세메스 주식회사 기판 처리 장치 및 기판 처리 방법
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WO2021261286A1 (ja) * 2020-06-26 2021-12-30 株式会社クメタ製作所 プラズマ生成装置

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