JPH0797577A - 成形コークスの製造方法 - Google Patents

成形コークスの製造方法

Info

Publication number
JPH0797577A
JPH0797577A JP24180593A JP24180593A JPH0797577A JP H0797577 A JPH0797577 A JP H0797577A JP 24180593 A JP24180593 A JP 24180593A JP 24180593 A JP24180593 A JP 24180593A JP H0797577 A JPH0797577 A JP H0797577A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tuyere
coal
coke
temperature
low temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24180593A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Sakamoto
誠司 坂本
Katsutoshi Igawa
勝利 井川
Koichi Nushishiro
晃一 主代
Koji Hanaoka
浩二 花岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP24180593A priority Critical patent/JPH0797577A/ja
Publication of JPH0797577A publication Critical patent/JPH0797577A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coke Industry (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 2段加熱乾留炉を用いた内部亀裂発生率の少
ない、かつ歩留りの良好な成形コークスの製造方法の提
案。 【構成】 低温羽口から高温羽口までの距離Aとストッ
クラインから高温羽口までの距離Bの比A/Bを 0.4〜
0.7 の範囲に低温羽口を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は冶金用成形コークスの製
造方法に関するもので、石炭がコークス化する際の収縮
によって生じる外見ではその存在を確認できない内部割
れを低減する成形コークスの製造方法を提供するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】現状では、コークスのほとんどが直立外
熱式室炉において製造されているが、原料炭コスト、生
産性、室炉式コークス炉の老巧化、高額な建設費、環境
問題など多くの問題点を抱えている。このような状況
下、地球上に豊富に存在する非粘結炭、微粘結炭を主原
料とした成形炭を内熱式乾留炉において連続的にコーク
スを製造する方法が注目され、研究開発が行われてき
た。たとえば2段以上の羽口を有する乾留炉が考案さ
れ、多くの試みがなされてきた。しかしながら、石炭を
乾留して得られたコークスの内部割れ発生は、石炭をコ
ークス化する際の収縮に基づくものであるためこの収縮
を皆無にすることは困難である。従って、この収縮を可
能な限り低減することが必要である。
【0003】従来、加熱用熱媒体としてガスを用いた2
段加熱乾留方法(特開昭50− 99911号公報)、3段以上
の加熱ガス羽口を有する乾留方法(特開昭54−143402号
公報)、乾留炉底部に加熱ガス羽口を有し、乾留炉の中
間部にガス抜き口を設けて炉上部のヒートパターンを制
御する乾留方法(特開平2−22384 号公報)などがある
が、2段羽口で高温乾留( 800℃以上)を行う場合、成
形炭の種類によっては最適なヒートパターンが得られな
いことがある。特に、成形炭の固化収縮時の昇温パター
ンの制御が困難である。つまり、2段羽口乾留方法で
は、乾留初期の成形炭の強度向上のための最適条件を得
ようとする場合、固化収縮時の昇温速度を適正に制御す
ることが困難となり、逆に固化収縮時の適正昇温速度を
得ようとすると乾留初期の昇温速度が最適でなくなる。
即ち、2段羽口の場合、温度制御の自由度が小さいため
乾留初期の成形炭軟化時に最適強度が得られないこと、
成形炭の粘結力を充分に活用できず製造可能な成形炭の
性質が制限されること、固化収縮時の最適昇温パターン
が得られにくいこと等の問題点がある。
【0004】3段羽口の場合では、2段羽口の場合に比
べて温度制御の自由度は高められるが、設備費の高騰を
伴うため実用化は容易ではない。乾留炉底部に加熱ガス
羽口を、乾留炉の中間部にガス抜き口を設けた場合は、
加熱ガス羽口が単段であるため、乾留初期の昇温速度を
上昇させることは容易ではないなどの問題点がある。
【0005】これらの問題点を簡素な設備で、石炭配合
に影響されることなく、成形コークスの内部亀裂などの
品質欠陥の少ない製造方法が求められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は前記欠
点を解消し、成形炭の石炭配合に影響されることなく、
また成形炭の乾留初期の軟化時の強度を低下させること
なく、石炭のコークス化に伴う固化収縮に基づく熱割れ
(内部亀裂)の低減と歩留り向上を図ることにある。
【0007】換言すれば、成形炭の装入時および装入直
後の軟化時の強度向上および粘結効果向上の観点から、
乾留初期には急速加熱する必要がある。さらに、乾留後
期には石炭のコークス化に伴う固化収縮によって成形炭
内部に応力が発生する。この内部応力によって内部亀裂
を生じる場合があるため、昇温速度を可能な限り低く抑
えて内部応力を抑制することが必要である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、石炭タール、
ピッチ、石油アスファルトなどの結合剤を粉炭に添加
後、混練、成形の過程を経て得られた成形炭をガスを熱
媒体として連続的に乾留し、冶金用成形コークスを製造
するに当たり、高温加熱ガス羽口と低温加熱ガス羽口の
間隔を適正な間隔に設定することにより、内部亀裂など
の品質欠陥を低減する成形コークスの製造方法である。
【0009】前記特開昭50−99911 号公報の発明にある
ような2段羽口法で成形炭を乾留する場合、各種の成形
炭について、石炭配合等の成形炭の性質に応じた適正ヒ
ートパターンを得ることは困難である。このことは乾留
炉の構造に起因する。今、炉頂部から低温羽口までの間
を低温乾留ゾーン、低温羽口から高温羽口までの間を高
温乾留ゾーンと呼ぶとすると、高温乾留ゾーンを通過し
た加熱ガスは低温乾留ゾーンを通過するため、高温羽口
のガス温度、流量の変化は低温乾留ゾーンでのヒートパ
ターンに影響し、逆に、低温羽口のガス温度、流量の変
化は低温乾留ゾーンでの到達温度が変化するため、高温
乾留ゾーンでのヒートパターンに影響する。3段以上の
羽口を有する多段羽口法では、ヒートパターンの変更の
自由度が大きいものの、高額の設備投資が必要であるだ
けでなく2段羽口乾留炉と同様に各乾留ゾーンが互いに
影響し、ヒートパターン制御は複雑になる。
【0010】これらの問題点を解決するために、本発明
者らは直立型乾留炉の羽口間隔を変化させて乾留を行っ
た結果、石炭配合等の成形炭の揮発分量、粘結性等の性
質に影響されることなく内部亀裂などの品質欠陥を低減
できることが可能であることを発見した。すなわち、本
発明は、結合剤を粉炭に添加後に混練、成形により得ら
れた成形炭をガスを熱媒体とした高温加熱ガス羽口と低
温加熱ガス羽口の2段加熱乾留炉にて連続的に乾留し、
冶金用成形コークスを製造するにあたり、高温加熱ガス
羽口から低温加熱ガス羽口までの距離をA、該乾留炉に
充填された成形炭の最上層位置から高温加熱ガス羽口ま
での距離をBとした場合、A/Bの値が 0.4〜0.7を満
足するように前記低温加熱ガス羽口位置を調整すること
を特徴とする成形コークスの製造方法である。
【0011】
【作用】本発明の作用を図1のような直立型乾留炉を用
いて説明する。乾留炉中央部には高温ガス羽口を、乾留
炉上部には4つの羽口を有する低温ガス羽口を有する。
この低温ガス羽口にはそれぞれバルブを設けているた
め、このバルブの開閉操作によって低温ガスを乾留炉に
導入する羽口の位置を変えることが可能である。この乾
留炉を用いたときに得られる典型的なヒートパターンを
図2に示す。今、乾留炉に充填された成形炭の最上層位
置(ストックライン)から低温ガス羽口までを低温乾留
ゾーンL、低温ガス羽口から高温ガス羽口までを高温乾
留ゾーンH、ストックラインから高温ガス羽口までの距
離Bに対する低温ガス羽口から高温ガス羽口までの距離
Aとの比A/Bの増加に伴って、高温乾留ゾーンHでの
昇温速度が低く抑えられ、低温乾留ゾーンLでの昇温速
度はほとんど変化しないが、A/Bが適正範囲を越える
と目標到達温度まで成形コークスが達しなくなる。この
ように、本発明ではA/Bを適正な範囲内に設定するこ
とによって低温乾留ゾーンでの昇温速度を変化させずに
高温乾留ゾーンでの昇温速度を低く抑えることが可能と
なり、結果として、コークスの品質欠陥を低減すること
ができることが明らかとなった。
【0012】すなわち、A/Bが 0.4〜0.7 の範囲では
成形コークスの原形歩留り内部亀裂発生率、DI15 150
とも目標値を達成することができる。これに対して、A
/Bが0.4 未満だと高温乾留ゾーンでの昇温速度が大き
くなるため原形歩留りが低下すると共に内部亀裂発生率
が大きくなる。またA/Bが 0.7を超えると低温乾留ゾ
ーン側の昇温速度が大きくなるために原形歩留りおよび
DIが低下するという不都合が生じる。
【0013】以下、本発明を実施例に基づいて説明す
る。
【0014】
【実施例】
〈成形炭の製造〉原料石炭として、強粘結炭を20wt%使
用し、揮発分重量を20wt%となるように石炭配合を行っ
た。粘結剤として室炉式コークス炉から得られた軟化点
40℃の石炭ピッチを用いた。
【0015】配合炭を90℃で2時間予熱した後に 100℃
で加熱溶融したピッチを配合炭 100重量部に対して8重
量部添加した。ピッチ添加後、直ちにミックスマラー混
練機で6分混練した。混練後、ダブルロール成形機を用
いて、ロール周速5rpm 、成形反力4ton の成形条件で
100〜110cc 、比重1.2 の成形炭を製造した。 〈成形炭の乾留〉本発明では、乾留炉の概略が図1のよ
うな低温加熱ガス羽口の位置が選択可能な乾留炉を用い
て、表1に示す条件で乾留を行った。尚、乾留時のヒー
トパターンの変化を確認する目的で、成形炭中に熱電対
を装入して成形炭の温度変化を測定した。 〈成形コークスの品質評価〉乾留によって得られた成形
コークスの品質評価を以下の方法で行った。比較例と実
施例の評価結果を表2に示す。
【0016】原形歩留:乾留して得られた全コークス量
に対する原形を維持しているコークス量 内部割れ発生率:乾留して得られた全コークスから任意
に選び出した30個のコークスを軟X線撮影し、30個に対
する内部割れを有するコークスの個数 DI15 150 :約5kgのコークスをドラム試験機で 150回
転させ、全コークス量に対する♯15mm以上の粒度のコー
クス量 〈比較例と実施例〉表2の比較例1、2と実施例1、2
のコークスの評価結果に見られるように、A/Bの増加
に伴って低温側( 200、400 ℃)の昇温速度は変化しな
いが、 700℃での昇温速度が比較例1、実施例1、2の
順に低下し、原形歩留り、DIが高く、内部割れ発生率
が低くなり、コークス品質が向上する。しかし、比較例
2の如くA/Bが 0.7を越えると低温側の昇温速度が上
昇するが、 700℃での昇温速度が低下し、最終到達温度
が 720℃となり得られた成形コークスはコークス化が進
行していないため、DIが低下する。さらに、内部亀裂
は低温側の昇温速度が高くなるため、通常の収縮による
内部亀裂とは異なる成形炭の膨れによる内部の亀裂が増
加する。
【0017】A/B> 0.7越えの比較例2では前述のよ
うに最終到達温度が低かった。そこで最終到達温度に達
するまで高温羽口のガス流量を増加させたところ低温側
の上昇速度はさらに高くなり、 700℃の昇温速度は実施
例2とほぼ同じ値となった。以上のことから、A/Bに
は適正値が存在することがわかる。石炭が乾留されてセ
ミコークスからコークスへと変化する際の収縮によって
コークスには内部割れが発生し、場合によっては完全に
割れてしまう。この収縮は700 〜800 ℃で生じるため、
内部割れの低減にはこの温度領域での昇温速度を可能な
限り低く抑えることが必要である。本発明では、羽口間
隔A/Bを適正な範囲に設定することにより、乾留後期
の昇温速度を低く抑えることが可能であるため、内部割
れ発生率が従来法よりも低い。さらにドラム試験(D
I)では落下衝撃と摩耗を受けるが、落下衝撃によって
割れると表面積が多くなるため、摩耗されやすくなる。
本発明では内部割れ発生率が低いため、DIも高めるこ
とが可能である。このように、乾留炉の羽口を適正な間
隔に設定することによって、成形炭の乾留ヒートパター
ンを変化させ、コークス品質を向上させることが可能で
ある。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【発明の効果】本発明により、2段加熱乾留炉を用いて
容易に成形炭コークスの内部亀裂発生率の低減と歩留り
の向上を図ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】低温ガス羽口位置を4段に変えた2段加熱乾留
炉の模式図である。
【図2】低温ガス羽口位置に対応した乾留炉内位置と成
形炭中心温度との関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 主代 晃一 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内 (72)発明者 花岡 浩二 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結合剤を粉炭に添加後に混練、成形によ
    り得られた成形炭をガスを熱媒体とした高温加熱ガス羽
    口と低温加熱ガスの2段加熱乾留炉にて連続的に乾留
    し、冶金用成形コークスを製造するにあたり、高温加熱
    ガス羽口から低温加熱ガス羽口までの距離をA、該乾留
    炉に充填された成形炭の最上層位置から高温加熱ガス羽
    口までの距離をBとした場合、A/Bの値が 0.4〜0.7
    を満足するように前記低温加熱ガス羽口位置を調整する
    ことを特徴とする成形コークスの製造方法。
JP24180593A 1993-09-28 1993-09-28 成形コークスの製造方法 Pending JPH0797577A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24180593A JPH0797577A (ja) 1993-09-28 1993-09-28 成形コークスの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24180593A JPH0797577A (ja) 1993-09-28 1993-09-28 成形コークスの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0797577A true JPH0797577A (ja) 1995-04-11

Family

ID=17079775

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24180593A Pending JPH0797577A (ja) 1993-09-28 1993-09-28 成形コークスの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0797577A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011122535A1 (ja) * 2010-03-29 2011-10-06 Jfeスチール株式会社 竪型シャフト炉、フェロコークス製造設備、及びフェロコークスの製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011122535A1 (ja) * 2010-03-29 2011-10-06 Jfeスチール株式会社 竪型シャフト炉、フェロコークス製造設備、及びフェロコークスの製造方法
CN102822315A (zh) * 2010-03-29 2012-12-12 杰富意钢铁株式会社 立式竖炉、铁焦制造设备及铁焦的制造方法
KR101475582B1 (ko) * 2010-03-29 2014-12-22 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 수직형 샤프트로, 페로 코크스 제조 설비, 및 페로 코크스의 제조 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2007363032B2 (en) Method of producing ferrocoke
KR101405480B1 (ko) 성형탄의 제조 방법
JP2012102325A (ja) 成形コークスの製造方法及びその方法で製造された成形コークス
JPH07268349A (ja) 冶金用成形コークスの製造方法
JPH0665579A (ja) 冶金用成型コークス製造のための成型炭の原料配合方法
JP4935133B2 (ja) フェロコークスおよび焼結鉱の製造方法
JP2953938B2 (ja) 低温乾留による冶金用成型コークス製造方法
JP5011956B2 (ja) フェロコークスおよび焼結鉱の製造方法
US4102750A (en) Process for producing formed coke for metallurgical use
CN109097071B (zh) 一种生产型焦的加热方法
JP5087868B2 (ja) フェロコークスの製造方法
JPH0797577A (ja) 成形コークスの製造方法
JP4892928B2 (ja) フェロコークス製造方法
US3190746A (en) Process for use of raw petroleum coke in blast furnaces
JPH06322375A (ja) 成形コークスの製造方法
WO2018003648A1 (ja) 焼結鉱製造用焼結原料の製造方法
JPH06306367A (ja) 成型コークス製造用直立型乾留炉
JPH0797576A (ja) 成形コークスの製造方法
JP2912531B2 (ja) 冶金用コークス製造方法
JP5482837B2 (ja) フェロコークスの製造方法
KR20230161680A (ko) 슬래그 배출을 개선시키는 성형탄을 이용하는 용선 제조 방법
US2808326A (en) Method of melting ferrous metals
KR790001829B1 (ko) 야금용 성형 코크스의 제조법
JPH03220291A (ja) コークスの製造方法
Hazra High Temperature Carbonization of Coal