JPH0797033B2 - 静電浮揚起動装置 - Google Patents

静電浮揚起動装置

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JPH0797033B2
JPH0797033B2 JP3118652A JP11865291A JPH0797033B2 JP H0797033 B2 JPH0797033 B2 JP H0797033B2 JP 3118652 A JP3118652 A JP 3118652A JP 11865291 A JP11865291 A JP 11865291A JP H0797033 B2 JPH0797033 B2 JP H0797033B2
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electrostatic
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弘治 田辺
正男 大月
繁治 円居
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、静電ジャイロ(ES
G:Electrostatic Gyro) 及び静電加速度計(ESA:
Electrostatic Accelerometer)の静電浮揚起動装置に関
し、特にその具体的な構成を提案すると共に、地上用及
び衛星用の共用化を図ったものである。
【0002】
【従来の技術】静電ジャイロ(以下ESGと言う)また
は静電加速度計(以下ESAと言う)は図8に示すよう
にキャビティ3に収容されたロータ2,電極G,起動線
輪5及び偏角センサ部(投光器7,光電検出器8)等と
電源部100及び電子回路部200で構成される。ロー
タ2はアルミ合金またはベリリウム製の球形状である。
ロータ2を支持(浮揚)するための電極Gがセラミック
製のキャビティ3の中に収められている。キャビティ3
内は10-6〜10-8mmHgの高真空に保たれており、放電
の防止と気体分子による外乱トルクの防止を図ってい
る。ロータ2と電極Gとの間のすき間を微小に保ち、ロ
ータ2の周囲に配置された6〜8枚の電極Gに高電圧を
印加すると、ロータ2と電極Gとはコンデンサを形成し
ているので、静電力が作用してロータ2を電極Gから浮
揚させることができる。ただし、この静電力は負の剛性
を持っているので、このまゝではロータ2を安定に浮揚
させることができないから、ロータ変位に伴う電極電圧
変化を検出して電極電圧補正を自動的に行い、ロータ支
持系に正の剛性を付与している。
【0003】このようにして支持されたロータ2は、周
囲に配置された起動線輪5により、インダクションモー
タの原理で駆動され、所要の角運動量を得るために高速
で回転される。一度定常回転に達した後は、風損等回転
数を減少させる原因がないため、起動線輪5の駆動電源
を断とし、以後惰性で回転させた状態でジャイロとして
使用する。回転後ロータ2のスピン軸を所要の位置に移
動させると共に章動運動を減衰させる目的で減衰線輪6
を作動させる。
【0004】以上のようにして得られたロータ2のスピ
ン軸は、慣性空間の一方向を保持する特性を有している
から、ロータ2のスピン軸は方向基準となる。このた
め、キャビティ(ジャイロケース)3が傾けば、ロータ
2のスピン軸とジャイロケース3との間に相対偏角が発
生するから、この角度を測定することにより、ジャイロ
1を搭載した物体の姿勢角を二方向について検出するこ
とができる。この姿勢角の検出角は一例として図8のよ
うなロータ表面に設けられた適当なパターン2aを光学
的に検出する方法がある。
【0005】また加速度は各電極Gに加わっている電圧
を測定することによりx,y,zの3軸方向の加速度が
同時に測定可能である。ここでロータ2の浮揚方法につ
いて説明する。これには大きく分けて (1) サーボ回路によるロータの浮揚方法 (2) 共振回路によるロータの浮揚方法 の二つの方法があるが、本発明は(2)に関している。
図9に共振回路によるロータ2の浮揚原理図を示す。A
は直列共振回路を用いたロータの浮揚回路で、一軸方向
のみを表している。ロータ2と電極G1 ,G2 で構成さ
れる要素をコンデンサと考えると、回路中にインダクタ
ンスLを導入すれば共振回路が構成される。この共振回
路に高周波電源装置の一種である静電浮揚起動装置(以
下FSKと言う)12より電流が供給される。
【0006】電極(コンデンサ)に蓄えられる電界エネ
ルギーまたは静電力(吸引力)は図9Aの回路に対し、
図9Bに示す特性を有している。ただし、これは片方の
回路、例えば電極G1 とロータ2間の静電容量C1 ,コ
イル9のインダクタンスL,抵抗器11の抵抗値r,F
SK12で構成される回路についての様子を表している
が、他方の場合(電極G2 とロータ2間の容量C2 ,コ
イル10のインダクタンスL,抵抗値r,電源12で構
成される回路)についても同様である。また、ロータ2
と電極G1,G2 との間隔d1 ,d2 は、 d1 +d2 =一定 (1) の関係があるので、もしd1 が大きくなればd2 は減少
する。
【0007】今、動作点Pを図9Bのように選び、電源
12の周波数fを固定する。ロータ2が変位し、ロータ
2と電極G1 のすき間d1 が大きくなったとすると、静
電容量C1 は減少するので、動作点Pは曲線の上方へ移
動する。つまり吸引力F1 が増大し、d1 を小さくする
方向に働く。d2 側は、すき間が小さくなるので吸引力
2 が小さくなる方向に働き、結局d1 ,d2 の変化に
よる吸引力の変化は差動的となる。
【0008】図10にこの様子を示す。図10Aのよう
に、ロータ2が外力Fa により左側に移動した場合を考
えると、図10Bにおいて釣合いの状態1 Fa =F1 −F2 (2) から、状態2Fa >F1 −F2 になる。するとd1 が増
加、d2 が減少すると共に、C1 が減少、C2 が増加
(状態3)し、その結果コンデンサの端子電圧VC1
加、VC2減少となるので、力F1 増加、F2 減少とな
る。従って、Fa =F1 −F2 となり再び釣り合って新
しい状態1が実現する。ただし、状態3→4,4→1は
ほとんど瞬時に行われ、状態2→3はロータ2が実際に
動く時間である。
【0009】間隔d1 とd2 との平均値をd0 で表す。
即ち、 d0 =(d1 +d2 )/2 (3) ロータ2がd1 =d2 =d0 の状態から電極G1 側にδ
だけ変位した場合にはd1 ,d2 は d1 =d0 +δ, d2 =d0 −δ (4) と表せる。吸引力F1 ,F2 ,その合成力F=|F1
−|F2|とロータの変位δとの関係を図10Cに示
す。
【0010】ESG及びESAを地上で動作させる場合
に、初期状態では地球重力によりロータ2は図11Aに
示すように下の電極G2 に接触していて、d1 =最大
(d2 =0)であり、この時の動作点P0 は静電力〜ロ
ータ変位特性曲線の共振点付近にあるように静電浮揚起
動装置12の周波数が選定されている。しかし、動作点
0 では静電力F=|F1|−|F2|は1G相当以上で
あるので、ロータ2は僅かに浮揚し、静電力Fが1G相
当となる動作点Pで平衡状態となる。
【0011】図8の電子回路部200に含まれるESA
(共振回路によるロータ浮揚方式)の電気的要部の一例
を図12に示す。ただし、簡単のため一軸のみについて
考慮しているが、一般性を失うことはない。以下、その
動作を簡単に説明する。SFK12の出力交流電圧は、
増幅器A1 ,A2 に入力されて増幅された後、トランス
1 ,T2 (共振回路のインダクタンスLに対応する)
に入る。このインダクタンスLと、ロータ2と電極
1 ,G2 間で形成される静電容量C1 ,C2 で構成さ
れた直列共振回路で共振するので、インダクタンスL及
び容量C1 ,C2 には高電圧が発生し、それら容量の静
電力を利用することになる。トランスT1 ,T2 の電圧
の一部を検波器DET1 ,DET2 で検波し、LPF
(ローパスフィルタ)F1 ,F2 を通して差動増幅器D
Aに入力するが、その差動増幅器DAの出力は加速度
(外力)に対応した電圧となっている。一方、この電圧
を微分器Dを通し、電圧(加速度)の変化分を増幅器A
3,A4 で増幅してトランスT1 ,T2 にフィードバッ
クすることにより、この系にダンピングを与えている。
なお図12のトランスT1 ,T2 は図8のキャビティ3
内に収容してもよい。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ESG及びESAは現
在輸入に依存しており、その主要な構成要素であるSF
K(静電浮揚起動装置)12をはじめとして、その詳細
については公開されていないのが実状である。この発明
の第1の目的はSFKを開発して、ESG及びESAの
国産化比率を高めることである。
【0013】また、従来のESG及びESAは地上用と
軌道衛星用とでそれぞれ異なるタイプのものが用いら
れ、共用化できない不便があった。即ち、地上用のもの
を軌道衛星上で用いたとすれば、軌道上では微小重力し
か作用しないので、ロータ2と電極G1 ,G2 とで作る
コンデンサC1 ,C2 に蓄えられる静電力F1 ,F2
びF=|F1|−|F2|が大き過ぎてしまい、測定レン
ジ(範囲)の中心部の極く一部しか使用しないので、得
られる出力電圧が小さく実用的とはいえない。
【0014】また軌道衛星用のものを地上で用いたとす
れば、、図11Bに示したように、動作点P(復元力F
は1G)でロータ2を浮揚できたとしても、動作点P付
近の直線性がきわめて悪く、測定精度が低下するので実
用できない。この発明の第2の目的はこれら従来の問題
を解決してESG及びESAの地上及び軌道衛星上での
共用化を可能とするSFKを提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】(1) 静電ジャイロ及
び静電加速度計のロータに静電力を印加して前記ロータ
を浮揚させるために、前記ロータ及びそのロータに近接
対向する電極で作るコンデンサとそのコンデンサに直列
のコイルとより成る直列共振回路に高周波電流を供給す
る静電浮揚起動装置(FSK)において、請求項1の発
明では、FSKに第1発振器(周波数fL )と、第2発
振器(周波数fH ,しかしfH >fL )と、周波数可変
発振器(周波数fV ;初期状態ではfV は前記fH より
僅かに大きい)と、これら発振器の出力の1つを選択し
て出力する切換器と、周波数比較器と、制御回路とを設
ける。
【0016】前記周波数比較器は、前記周波数可変発振
器の周波数fV を前記周波数fL と比較し、 fL <fV のとき、出力を論理0 fV ≦fL のとき、出力を論理1 として、それらの出力を前記制御回路に供給する。
【0017】前記制御回路は、(a)外部より供給され
るモード信号が衛星モードでないとき、前記切換器を制
御して、 (a−1) 制御動作のスタート時より所定の時間の
間、前記第2発振器(f H )の出力を選択させる。 (a−2) 前記所定の時間以降、前記周波数可変発振
器(fV )の出力を選択させ、かつその周波数fV が所
定のレートで減少するように前記周波数可変発振器を制
御する。
【0018】(a−3) 前記周波数比較器の出力が論
理1になると、前記第1発振器(f L )の出力を選択さ
せる。 (b) 前記モード信号が衛星モードであるとき、前記
切換器を制御して前記第2発振器(fH )の出力を選択
させる。 (2) 請求項2の発明は、第1発振器(周波数fL
と、周波数可変発振器(周波数fV ;初期状態ではfV
は所定の基準周波数fH (しかしfL <fH )にほゞ等
しい)と、これら発振器の出力の1つを選択して出力す
る切換器と、周波数比較器と、制御回路とを具備する静
電浮揚起動装置である。
【0019】前記周波数比較器は、前記周波数可変発振
器の周波数fV を前記周波数fL と比較し、 fL <fV のとき、出力を論理0 fV ≦fL のとき、出力を論理1 として、それらの出力を前記制御回路に供給する。
【0020】前記制御回路は、 (a−1) 制御動作のスタート時より、前記切換器を
制御して前記周波数可変発振器の出力を選択させる。 (a−2) 前記スタート時より所定の時間経過した
後、前記周波数可変発振器を制御して、その周波数fV
を所定のレートで減少させる。
【0021】(a−3) 前記周波数比較器の出力が論
理1になると、前記切換器を制御して前記第1発振器
(fL )の出力を選択させる。
【0022】
【実施例】図4はこの発明の説明に供する図であり、図
9Aのd1 =d2 =d0 の状態からのロータ2の変位δ
と、その許容最大変位量δmax で最大の静電力Fを得る
ためのSFK12の周波数fとの関係を示している。ま
ず、図4Aを考える。これは図11Bと同じ状態(地上
1Gのもとに置かれた状態)を表す。ここで例としてL
1 =L2=21.6mH,ロータの最大変位δmax =0.
1mm(この値はこの装置での最大変位、つまり電極との
境界である)で共振するように電源周波数f=314.
599KHz に設定した場合である。動作点P0 では前述
のように、地上の重力加速度の1Gよりも大きい静電力
Fなので、ロータ2は下の電極G2 から少し浮上し動作
点Pで平衡することになるが、まだ充分な静電力とはい
えない。
【0023】これから電源(FSK)の周波数fを下げ
て行きロータ2の変位δが0.04mmで共振するように
すると図4Bのようにf=298.059KHz となる
が、これはAに比べると静電力Fが大きくなっている。
またロータ2は、より中心に近い動作点Pへ移動するこ
とがわかる。このようにして電源周波数fを下げて行く
と、図4C,D,Eと変化するが、Dは静電力F及びそ
の直線性共に良好な状態であることがわかる(この状態
での感度ΔF/Δδは非常に大きい)。
【0024】図4Aの初期状態から電源周波数fを徐々
に下げて行けばロータ2は次第にδ=0付近に近づくこ
とがわかるが、ではAの状態の電源周波数f(または電
源を印加していない状態)からDの状態の電源周波数f
に瞬時に変化させるとどうなるかを考えてみる。こゝで
問題なのは、動作点Pの曲線上での位置である。例えば
図4Cに示したように、共振曲線(静電力曲線)の最大
値を境界として、原点方向に動作点Pがある場合は安定
であるが、境界より外側(変位δの大きくなる方向)に
動作点Pがある場合はロータ2は不安定となり、ますま
すバランスの崩れる方向に移動する。つまり、ロータ2
を安定に浮揚させることが不可能になり、電極に衝突し
て接触したまゝとなる。この関係は図10に関し説明し
たことから容易に理解される。
【0025】従って、動作点Pは必ず安定領域になけれ
ばならないが、もし図4Aの初期状態からDのような状
態に急に電源周波数fを変えようとした場合、実際のロ
ータ2は質量があるので、あまり速い変化には追従しな
い。その結果として動作点Pは不安定領域になるので、
浮揚させることができなくなる。以上述べたように、ロ
ータ2を安定に保ちながら直線性がよく、かつ充分な静
電力Fのある領域へロータ2を移動させるためには、交
流電源(FSK)12の周波数fの変化をロータ2の物
理的な移動速度よりも遅くし、しかも連続的に行う必要
がある。これにより、1Gの数倍以上の加速度を測るこ
とが可能となる。
【0026】次に、軌道衛星上における微小加速度測定
について検討する。一例として1×10-3G以下の加速
度を測定する場合、静電力Fは当然小さくする必要があ
るので、今図4A,Bをもう一度見ると、中心δ=0付
近の静電力Fは小さく図ではほとんど判断できない。し
かし、安定領域のロータ2の最大変位δmax の約1/4
0程度の範囲で中心付近を拡大してみると、直線性が非
常によいことがわかる(しかし拡大図は省略する)。例
えば図4Bの場合、直線との相関係数0.999999
程度が得られるので実用上充分である。従って、図4A
乃至Bのような状態の中心付近を使えば微小加速度の測
定が実現できる。
【0027】図1に示すのはこの発明のSFKのブロッ
ク図である。この発明では地上においてロータ2が電極
2 に接触している初期状態から、ロータ2をスムーズ
に中心δ=0付近に移行させるために、電極G1 ,G2
に印加するSFKの周波数fを低い方へ連続的に変化さ
せる必要があり、このために周波数可変発振器(以下F
VOと言う)20が用いられる。しかしロータ2がδ=
0付近に移行した後にはFVO20に代わって固定周波
数fL を有し、高安定な例えば水晶発振器より成る第1
発振器21が用いられる。また軌道衛星上で用いる場合
には、発振周波数fH ( しかし、fH >fL )が、可変
周波数発振器20の地上における初期起動時の周波数と
ほゞ等しく、周波数固定の高安定な例えば水晶発振器よ
り成る第2発振器22のみが用いられる。
【0028】FVO20の出力は切換器23のスイッチ
1 の一端とf/v 変換器24の入力端子に供給される。
f/v 変換器24では図2に示すよう入力信号の周波数f
V が減少するにしたがって増加する直流電圧が発生さ
れ、第1,第2コンパレータ31,32の各一方の入力
端子に供給される。第1,第2コンパレータ31,32
の各他方の入力端子には基準電圧V1 ,V2 (しかしV
1 >V2 )が供給されている。基準電圧V1 は入力信号
の周波数fV が第1発振器21の周波数fL に一致した
とき、f/v 変換器24より出力される直流電圧にほゞ等
しく、また基準電圧V2 は、入力周波数fV が第2発振
器22の周波数fH に一致したときに f/v変換器24が
出力する直流電圧とほゞ等しい。
【0029】図1の回路の動作を図3を参照して説明し
よう。 (a) 地上におけるSFKの動作 (a−1) 図4Aにおいて、ロータ2が電極G2 に接
触されている初期状態(動作点P0 )からロータ2が僅
かに浮揚された状態(動作点P)で平衡させるために第
2発振器(fH )22の出力が選択されて出力される。
そのため制御回路33により制御されて、切換器23の
スイッチS2 が所定の期間T1 の間オンとされる。(ス
イッチS1 ,S3 はオフに制御されたまゝである。)こ
のときFVO20の周波数fV はfH より僅かに高く設
定されている。fV >fH >fL であるから、f/v 変換
器24の出力EV は図2より分かるようにEV <V2
1 となり、第1,第2コンパレータ31,32の出力
は共に論理0である。
【0030】(a−2) SFKの周波数を次第に下げ
て図4B,Cに示すような動作状態に連続的に移行させ
るために、FVO20の出力を選択する必要がある。こ
のため、制御回路33により、スイッチS1 をオンとし
てより所定の期間T1 が経過した後、スイッチS2 がオ
フ、スイッチS1 がオンとされる。(スイッチS3 はオ
フのまゝ。)またFVO20が制御回路33により制御
されてその周波数fV は所定の変化率でfH より次第に
低下される。fL <fV ≦fH であるので、図2より明
らかなようにf/v 変換器24の出力EV はV2 ≦EV
1 であり、第1コンパレータ31の出力は論理0,第
2コンパレータ32の出力は論理1となる。従ってfL
<fV ≦fH であることが確認できる。ロータ2は図4
B,Cの動作点P(重力と平衡状態にある)を維持しな
がら次第に変位δ=0の原点に近づけられる。
【0031】(a−3) FVO20の周波数fV が低
下してfV =fL になると、f/v 変換器24の出力はE
V=V1 となるので、第1コンパレータ31の出力は論
理1(第2コンパレータ32の出力は論理1のまゝ)と
なるので、制御回路33はこれを検出して直ちにスイッ
チS3 をオン、S1 をオフ(S2はオフのまゝ)とす
る。これにより第1発振器21の出力(fL )が選択さ
れる。ロータ2は図4Dの動作点Pの平衡状態に保持さ
れる。この間FVO20の周波数fV は制御回路33に
より制御されて、fV≦fL に保持される。
【0032】(b) 軌道衛星上でのSFKの動作 この場合には、SFKの外部より衛星モード信号SMが
供給されるので、制御回路33はこれを検出して、スイ
ッチS2 をオン、S1 ,S3 をオフに制御して、第2発
振器(fH )22の出力を選択させる。これによりロー
タ2は図4Aに示した特性曲線における初期動作点P0
から、衛星軌道上の非常に小さな重力加速度と平衡する
原点に近い動作点(図示せず)に移行される。((b)項
終わり)なお、図1において第2コンパレータ32を省
略することもできる。またESG及びESAが地上のみ
で使用される場合には、図5Aに示すように図1の第2
発振器22及び第2コンパレータ32を省略することも
できる。その時には、前記(a−1)において、FVO
20の出力が選択される。しかしFVO20は初期状態
ではfV ≒fH (基準周波数)に設定されている。な
お、図5Bについては後述する。図5Aの実施例の動作
は図1の動作とほゞ同様であるので、その動作を図6に
纏めて示すにとどめ、詳しい説明を省略する。
【0033】図1のf/v 変換器24は、入力信号を図2
と相似の振幅周波数特性をもつHPF(ハイパスフィル
タ)34を通して整流器35に加えて整流した後、LP
F(ローパスフィルタ)36を通して平滑することによ
り実現しているが、入力周波数の増加に応じて直流出力
電圧が増加する特性であれば、他の方式のものを用いて
もよい。
【0034】図1乃至図3及びこれまでの説明から分か
るように、f/v 変換器24と第1,第2コンパレータ3
1,32とより成る回路は、入力周波数fV が(a−
1):fH <fV か、(a−2):fL <fV ≦f
H か、または(a−3):fV ≦f L かを判別して、第
1出力O1 =“0”,第2出力O2 =“0”;O1
“0”,O2 =“1”またはO1 =“1”,O2
“1”をそれぞれ出力する周波数比較器40を構成して
いる。周波数比較器40としては前記機能が満足されれ
ば、別の回路構成であってもよい。図7に示す回路は、
FVO20の出力と共に第1,第2発振器21,22の
出力を基準周波数として周波数比較器40cに入力させ
た場合である。
【0035】同様に図5Bの回路はFVO20の出力と
共に第1発振器21の出力を基準周波数として周波数比
較器40bに入力した場合である。なお、装置を簡単化
するため図1の第2コンパレータ32及びそれと対応し
て図7の周波数比較器40cの第2出力O2 を省略する
こともできる。前記請求項1ではこの省略を考慮してい
る。
【0036】図3及び図6の(a−1)項の動作におい
て、FVO20の周波数fV を制御回路33により制御
させてもよいし、させなくてもよい。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
FVO(fV )20,高安定な第1発振器(fL )21
及び第2発振器(fH)22,これら各発振器の出力を
選択して出力する切換器23,前記fV とfL とを比較
する周波数比較器40,その比較出力に従い、前記切換
器23を制御すると共にFVO20を選択した場合には
その周波数fV を所定のレートでfH →fL に連続的に
制御する制御回路33とによってSFK(静電浮揚起動
装置)を実現できる。
【0038】ESG及びESAを軌道衛星上で使用する
場合には、衛星モード信号SMをSFKの制御回路33
に供給することによって、第2発振器(fH) 22の出
力を選択して出力し、ESG及びESAの地上と軌道衛
星上とでの共用化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示すブロック図。
【図2】図1のf/v 変換器24の周波数特性を示す図。
【図3】図1の要部の動作を説明するための図。
【図4】ESAにおいてロータに作用する静電力対ロー
タ変位特性をSFKの周波数をパラメータとして示す
図。
【図5】この発明の変形実施例を示すブロック図。
【図6】図5の要部の動作を説明するための図。
【図7】この発明の他の変形実施例を示すブロック図。
【図8】静電加速度計(ESA)の概略の構造を示す斜
視図。
【図9】AはSFK12,ロータ2,電極G1 ,G2
で作る直列共振回路の結線図、BはAのロータ2と電極
1 (G2)とで作るコンデンサC1 (C2 )に蓄えら
れる電界エネルギー(静電力)の共振特性を示す図。
【図10】Aは図9Aのロータ2に外力Fa が加わっ
て、ロータ2が変位した状態を示す図、Bはその状態変
移図、CはA,Bにおいて静電力対ロータ変位特性上の
ロータの変位後の新しい動作点Pを示す図。
【図11】AはESG及びESAにおけるロータの初期
状態を示す図、Bは静電力対ロータ変位特性上における
Aのロータの初期動作点P0 と重力(1G)と平衡した
動作点Pとを示す図。
【図12】静電加速度計(ESA)の一軸についての電
気的なブロック構成図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭47−9066(JP,A) 特開 昭47−10166(JP,A) 特開 昭48−46766(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電ジャイロ及び静電加速度計のロータ
    に静電力を印加して前記ロータを浮揚させるために、前
    記ロータ及びそのロータに近接対向する電極で作るコン
    デンサとそのコンデンサに直列のコイルとより成る直列
    共振回路に高周波電流を供給する静電浮揚起動装置にお
    いて、第1発振器(周波数fL )と、第2発振器(周波
    数fH ,しかしfH >fL )と、周波数可変発振器(周
    波数fV ;初期状態ではfV は前記fH より僅かに大き
    い)と、これら発振器の出力の1つを選択して出力する
    切換器と、周波数比較器と、制御回路とを具備し、前記
    周波数比較器は、前記周波数可変発振器の周波数fV
    前記周波数fLと比較し、 fL <fV のとき、出力を論理0 fV ≦fL のとき、出力を論理1 として、それらの出力を前記制御回路に供給するもので
    あり、前記制御回路は、外部より供給されるモード信号
    が衛星モードでないとき、前記切換器を制御して、制御
    動作のスタート時より所定の時間の間、前記第2発振器
    (fH )の出力を選択させ、前記所定の時間以降、前記
    周波数可変発振器(fV )の出力を選択させ、かつその
    周波数fV が所定のレートで減少するように前記周波数
    可変発振器を制御し、前記周波数比較器の出力が論理1
    になると、前記第1発振器(fL )の出力を選択させ、
    前記モード信号が衛星モードであるとき、前記切換器を
    制御して前記第2発振器(fH )の出力を選択させるも
    のであることを特徴とする、静電浮揚起動装置。
  2. 【請求項2】 第1発振器(周波数fL )と、周波数可
    変発振器(周波数f V ;初期状態ではfV は所定の基準
    周波数fH (しかしfL <fH )にほゞ等しい)と、こ
    れら発振器の出力の1つを選択して出力する切換器と、
    周波数比較器と、制御回路とを具備する静電浮揚起動装
    置であって、前記周波数比較器は、前記周波数可変発振
    器の周波数fV を前記周波数fL と比較し、 fL <fV のとき、出力を論理0 fV ≦fL のとき、出力を論理1 として、それらの出力を前記制御回路に供給するもので
    あり、前記制御回路は、制御動作のスタート時より、前
    記切換器を制御して前記周波数可変発振器(fV
    H )の出力を選択させ、前記スタート時より所定の時
    間経過した後、前記周波数可変発振器を制御して、その
    周波数fV を所定のレートで減少させ、前記周波数比較
    器の出力が論理1になると、前記切換器を制御して前記
    第1発振器(fL )の出力を選択させることを特徴とす
    る、静電浮揚起動装置。
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