JP2004354531A - アクチュエータ及び光スイッチ - Google Patents

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Kazunori Kidera
和憲 木寺
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Abstract

【課題】高精度な変位制御を行えるアクチュエータ、光スイッチを提供する。
【解決手段】固定部及び可動部の対向する面にそれぞれ取り付けられた電極で形成されるコンデンサC1と電気抵抗素子R1とを直列接続し、この直列回路に、駆動電圧印加部8で直流の駆動電圧を、またその駆動電圧に重畳して高周波信号印加部9で高周波信号を印加する。検出部10でコンデンサC1及び電気抵抗素子R1による分圧値を検出し、演算部11により高周波信号印加部9の高周波信号の振幅と検出された電圧の振幅との比を算出し、コンデンサC1の電気容量値Cを算出する。駆動電圧制御部12で、電気容量値Cから可動部3側の電極6の変位量を算出し、変位量が指令値となるように駆動電圧の大きさを制御する。そして、高周波信号印加部9の高周波信号をマイクロアクチュエータ1の機械共振周波数より極めて高い周波数を有する信号とする。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電気力を用いて変位制御を行うアクチュエータ及び光スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
駆動対象部材及びその支持部材にそれぞれ設けられた電極間に駆動電圧を印加し、両部材間に静電気力を発生させることで、駆動対象部材の変位を起こさせる構成を備えたマイクロアクチュエータが知られている(例えば、下記特許文献1)。
【0003】
また、この種のマイクロアクチュエータは、例えば光スイッチを構成するものとして利用される。この光スイッチは、例えば、入射光を反射するマイクロミラーを前述の駆動対象部材に取り付けて構成され、この駆動対象部材を変位させることにより、入射光に対するマイクロミラーの角度を変化させて、反射光の向きを変化させる。これにより、反射光の異なる進行方向にそれぞれ配設された複数の光ファイバに択一的に入射光が反射され、反射光が入射する光ファイバの接続が切り換えられる。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−218206号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
光スイッチ等の大型化を回避するなどの理由から、反射光を受光する光ファイバ間の間隔が極めて微小なものに設定されているため、マイクロミラーの角度を高精度に制御することが要求される。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、変位制御を高精度に行うことのできるアクチュエータ及び光スイッチを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、電極を有する固定部と、前記固定部の電極に対向する電極を備え、これら一対の電極に直流電圧が印加されると、その電極間に作用する静電気力により変位する可動部と、前記一対の電極に直流電圧を印加する直流電圧印加手段と、前記可動部が振動しない周波数の交流電圧を前記直流電圧に重畳する交流電圧印加手段と、前記交流電圧を前記一対の電極とで分圧するための分圧用素子と、前記交流電圧の印加により前記一対の電極間に発生する電圧値に基づいて、前記可動部の変位量を検出する変位量検出手段と、前記変位量検出手段により検出された変位量が目標値となるように、前記直流電圧を制御する直流電圧制御手段とを備えることを特徴とするアクチュエータである。
【0008】
この発明によれば、固定部及び可動部にそれぞれ備えられた対向する一対の電極に、直流電圧印加手段により直流電圧が印加されると、その電極間に作用する静電気力により可動部が変位する。
【0009】
一方、交流電圧印加手段により、前記可動部が振動しない周波数の交流電圧が前記直流電圧に重畳され、前記一対の電極と分圧用素子とで前記交流電圧が分圧される。また、変位量検出手段により、交流電圧の印加によって前記一対の電極間に発生する電圧値に基づいて、前記可動部の変位量が検出され、直流電流電圧制御手段により、この検出された変位量が目標値となるように前記直流電圧が制御される。
【0010】
このように、可動部が振動しない周波数の交流電圧を直流電圧に重畳するようにしたので、可動部を目標の変位量だけ変位させた状態で静止させておくことができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、電極を有する固定部と、前記固定部の電極に対向する電極を備え、これら一対の電極に直流電圧が印加されると、その電極間に作用する静電気力により変位する可動部と、前記可動部の変位を所定の位置で規制して、前記可動部の変位限界位置を決定する規制部と、前記一対の電極に直流電圧を印加する直流電圧印加手段と、交流電圧を前記直流電圧に重畳する交流電圧印加手段と、前記交流電圧を前記一対の電極とで分圧するための分圧用素子と、前記直流電圧が印加されていない状態における前記一対の電極の電気容量値と、前記可動部が前記変位限界位置に位置するときの前記一対の電極の電気容量値とから、予め算出された、前記可動部の目標の変位量が得られる前記一対の電極間の目標電圧値を記憶する記憶手段と、前記一対の電極間に発生する電圧値が前記目標電圧値となるように、前記直流電圧を制御する直流電圧制御手段とを備えることを特徴とするアクチュエータである。
【0012】
この発明によれば、固定部及び可動部にそれぞれ備えられた対向する一対の電極に、直流電圧印加手段により直流電圧が印加されると、その電極間に作用する静電気力により可動部が変位する。
【0013】
一方、交流電圧印加手段により交流電圧が前記直流電圧に重畳され、前記一対の電極と分圧用素子とで前記交流電圧が分圧される。
【0014】
また、記憶手段により、前記直流電圧が印加されていない状態における前記一対の電極の電気容量値と、前記可動部が前記変位限界位置に位置するときの前記一対の電極の電気容量値とから、予め算出された、前記可動部の目標の変位量が得られる前記一対の電極間の目標電圧値が記憶され、直流電圧制御手段により、前記一対の電極間に発生する電圧値が前記目標電圧値となるように、前記直流電圧が制御される。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のアクチュエータにおいて、前記交流電圧印加手段の交流電圧は、前記可動部が振動しない周波数の交流電圧であることを特徴とするものである。
【0016】
この発明によれば、前記交流電圧印加手段の交流電圧は、前記可動部が振動しない周波数の交流電圧であるから、可動部を目標の変位量だけ変位させた状態で静止させておくことができる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、固定部と、重心を含む1の軸を中心として、該軸の両側が変位可能に支持された可動部と、前記軸の両側に位置する各領域において、前記固定部と前記可動部とに対向して備えられた複数の電極対と、前記領域を択一的に選択し、その選択した領域の電極対に直流電圧を印加する直流電圧印加手段と、前記軸に対して前記直流電圧が印加される電極対と反対の領域に備えられた電極対に、前記可動部が振動しない周波数の交流電圧を前記直流電圧に重畳する交流電圧印加手段と、前記交流電圧を前記電極対とで分圧するための分圧用素子と、前記交流電圧の印加により前記電極対間に発生する電圧値に基づいて、前記可動部の変位量を検出する変位量検出手段と、前記変位量検出手段により検出された変位量が目標値となるように、前記直流電圧を制御する直流電圧制御手段とを備えることを特徴とするアクチュエータである。
【0018】
この発明によれば、固定部及び可動部にそれぞれ備えられた対向する複数の電極対に、直流電圧印加手段により択一的に選択して直流電圧が印加されると、その電極間に作用する静電気力により、可動部がその重心を含む1の軸を中心として変位する。
【0019】
一方、交流電圧印加手段により、前記1の軸に対して前記直流電圧が印加される電極対と反対の領域に備えられた電極対に、前記可動部が振動しない周波数の交流電圧を前記直流電圧に重畳され、この電極対と分圧用素子とでこの交流電圧が分圧される。
【0020】
また、変位量検出手段により、前記交流電圧により前記電極対間に発生する電圧値に基づいて、前記可動部の変位量が検出され、直流電圧制御手段により、この検出された変位量が目標値となるように前記直流電圧が制御される。
【0021】
このように、可動部が振動しない周波数の交流電圧を直流電圧に重畳するようにしたので、可動部を目標の変位量だけ変位させた状態で静止させておくことができる。
【0022】
請求項5に記載の発明は、固定部と、重心を含む1の軸を中心として、該軸の両側が変位可能に支持された可動部と、前記軸の両側に位置する各領域において、前記固定部と前記可動部とに対向して備えられた複数の電極対と、前記領域を択一的に選択し、その選択した領域の電極対に直流電圧を印加する直流電圧印加手段と、前記両領域の電極対に同時に、前記可動部が振動しない周波数の交流電圧を前記直流電圧に重畳する交流電圧印加手段と、前記交流電圧を前記電極対とで分圧するための分圧用素子と、前記交流電圧の印加により各電極対間に発生する各電圧値の差分を検出し、その差分に基づいて前記可動部の変位量を検出する変位量検出手段と、前記変位量検出手段により検出された変位量が目標値となるように、前記直流電圧を制御する直流電圧制御手段とを備えることを特徴とするアクチュエータである。
【0023】
この発明によれば、固定部及び可動部にそれぞれ備えられた対向する複数の電極対に、直流電圧印加手段により択一的に選択して直流電圧が印加されると、その電極間に作用する静電気力により、可動部がその重心を含む1の軸を中心として変位する。
【0024】
一方、交流電圧印加手段により、軸の両側に位置する両領域の電極対に同時に、前記可動部が振動しない周波数の交流電圧が直流電圧に重畳され、この交流電圧が電極対と分圧用素子とで分圧される。
【0025】
また、変位量検出手段により、前記交流電圧により各電極対間に発生する各電圧値の差分を検出し、その差分に基づいて前記可動部の変位量が検出され、直流電圧制御手段により、この検出された変位量が目標値となるように、前記直流電圧が制御される。
【0026】
このように、可動部が振動しない周波数の交流電圧を直流電圧に重畳するようにしたので、可動部を目標の変位量だけ変位させた状態で静止させておくことができる。
【0027】
特に、本発明によれば、軸の両側に位置する両領域の電極対に同時に交流電圧を印加するようにしたので、各電極対にそれぞれ交流電圧による静電気力が発生するが、これらの静電気力が互いに相殺するように作用する。このため、交流電圧の印加による可動部の振動を防止または低減することができる。
【0028】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載のアクチュエータにおいて、前記直流電圧印加手段により直流電圧を前記一対の電極に印加するときから、前記交流電圧印加手段に前記交流電圧の印加を開始させ、前記変位量検出手段により検出される前記可動部の変位量の変化が略なくなると、前記交流電圧印加手段に前記交流電圧の印加を停止させる交流電圧制御手段を備えることを特徴とするものである。
【0029】
この発明によれば、直流電圧印加手段により直流電圧を前記一対の電極に印加するときから、前記交流電圧印加手段に前記交流電圧の印加を開始させ、前記変位量検出手段により検出される前記可動部の変位量の変化が略なくなると、前記交流電圧印加手段に前記交流電圧の印加を停止させる交流電圧制御手段を備えたので、交流電圧を印加する必要のない期間(可動部の変位量の変化が略ない期間)にまで交流電圧を供給するのを防止でき、消費電力を低減することができる。また、交流電圧の印加を停止することで、該交流電圧の印加に起因する可動部の振動を完全に解消することができる。
【0030】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載のアクチュエータにおいて、前記直流電圧印加手段により印加される直流電圧の大きさに応じて、前記交流電圧印加手段により印加される交流電圧の大きさを変化させる交流電圧制御手段を備えることを特徴とするものである。
【0031】
この発明によれば、直流電圧印加手段により印加される直流電圧の大きさに応じて、前記交流電圧印加手段により印加される交流電圧の大きさを変化させる交流電圧制御手段を備えたので、特に、直流電圧を微小に変化させて可動部の変位を微小に変化させたい場合に、交流電圧の印加による振動の影響を解消または低減することができ、高精度な変位制御を行うことができる。
【0032】
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれかに記載のアクチュエータと、前記アクチュエータの可動部に設けられた反射鏡と、前記反射鏡に向けて光を入射させる入射手段と、前記反射鏡により反射された光を受光する1または複数の受光手段とを備える光スイッチである。
【0033】
この発明によれば、アクチュエータと、前記アクチュエータの可動部に設けられた反射鏡と、前記反射鏡に向けて光を入射させる入射手段と、前記反射鏡により反射された光を受光する1または複数の受光手段とを備える光スイッチにおいて、前記アクチュエータを、請求項1ないし7のいずれかに記載のアクチュエータとしたので、反射する光の向きを高精度に制御することのできる光スイッチを得ることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、マイクロアクチュエータ1の第1の実施形態の構成を示す図であり、図1(a)は、マイクロアクチュエータ1の外観斜視図、図1(b)は、図1(a)のA−A線における断面図、図1(c)は、マイクロアクチュエータ1の動作を示す図である。
【0035】
図1(a),(b)に示すように、マイクロアクチュエータ1は、静電駆動型アクチュエータの一例であり、中空の四角柱体及び平板からなる固定部2と、平板状の可動部3と、弾性体としてのばね4を備える。固定部2及び可動部3は、該可動部3が固定部2に形成される開口2aを閉塞するように、可動部3の一端部と固定部2の壁部適所とにおいて、複数箇所でばね4を介して取り付けられている。ばね4は、可動部3の板面が固定部2の底面と略平行となるように付勢するものである。
【0036】
固定部2及び可動部3には、それぞれ対向する面に板状の電極5,6が取り付けられており、これらの電極5,6によりコンデンサC1(図2参照)が形成されている。電極5,6に直流の駆動電圧を印加することにより、電極5,6間に静電引力が発生し、図1(c)に示すように、この静電引力とばね4の付勢力とがつり合うまで、可動部3が、固定部2にその一端部が支持された状態で、該固定部2の底面側に引き寄せられるように変位する。
【0037】
図2は、第1の実施形態におけるマイクロアクチュエータ1の駆動制御回路を示すブロック図である。
【0038】
図2に示すように、コンデンサC1と、電気抵抗素子R1と、駆動電圧印加部8と、高周波信号印加部9と、検出部10と、演算部11と、駆動電圧制御部12と、高周波信号制御部13とを備えてなる。
【0039】
コンデンサC1は、前述の電極5,6により構成されるコンデンサに相当するものである。なお、前述のように、電極5,6に直流の駆動電圧を印加すると、電極5,6間に発生する静電引力により、可動部3が、固定部2にその一端部が支持された状態で、該固定部2の底面側に引き寄せられるように変位するため、厳密には、電極5,6間の距離は各部位で異なるが、電極5,6の大きさに比して、その変位量は非常に小さい。このため、上記のように可動部3が変位しても、電極5と電極6とは略平行関係にあるとみなすことができる。
【0040】
このことから、以下の説明においては、可動部3のうち固定部2に支持されていない方の端部(前述の一端部と反対側の端部)が変位量dだけ変位したときには、実際には前述のように可動部3は傾斜するように変位するところを、可動部3側の電極6全体が電極5に対して略平行に変位量dだけ変位したものとみなし、その上で、電極5,6の電気容量値(コンデンサC1の電気容量値)を算出するものとする。
【0041】
電気抵抗素子R1は、コンデンサC1とで高周波信号印加部9により印加される高周波信号の交流電圧を分圧するものである。
【0042】
駆動電圧印加部8は、コンデンサC1と電気抵抗素子R1とが直列接続されてなる直列回路に直流の駆動電圧を印加するものである。
【0043】
高周波信号印加部9は、コンデンサC1の容量を検出するため、高周波信号をコンデンサC1に前述の駆動電圧に重畳して印加するものである。
【0044】
ここで、高周波信号の印加により可動部3が振動するのを防止するため、高周波信号印加部9により印加する高周波信号を、マイクロアクチュエータ1の機械共振周波数(固定部2、可動部3、ばね4及び電極5,6等の構成により決定する機械共振周波数)より極めて高い周波数を有する信号とする。
【0045】
これにより、印加される高周波信号の周波数が高すぎることによって、特に可動部3の質量やばね4の弾性係数等が比較的大きい場合には、可動部3が高周波信号の変動に追従することができなくなり、可動部3が振動するのを防止することができる。
【0046】
なお、マイクロアクチュエータ1の機械共振周波数に対し、その100倍以上の周波数を有する高周波信号とするのが好ましい。
【0047】
検出部10は、コンデンサC1と電気抵抗素子R1とで分圧された電圧(コンデンサC1と電気抵抗素子R1との接続点Pにおける電圧)を検出するものである。
【0048】
演算部11は、高周波信号印加部9から出力される高周波信号の振幅と、検出部10から出力される検出信号の振幅の比を算出することにより、コンデンサC1の電気容量値を算出するものである。
【0049】
コンデンサC1は、直流の駆動電圧による直流電流を通さないから、電気抵抗素子R1には直流電流は流れず、前述の駆動電圧によって電気抵抗素子R1の両端に電圧が発生することはない。したがって、接続点Pにおける電圧の変化は、高周波信号印加部9により印加される高周波信号の変化により生じるものである。また、コンデンサC1の電気容量値Cが変化(電極5,6間の距離の変化)すると、接続点Pにおける電圧は変化する。
【0050】
ここで、高周波信号印加部9により印加される高周波信号の振幅をV、コンデンサC1及び電気抵抗素子R1の電気抵抗値をそれぞれZc1,R、コンデンサC1及び電気抵抗素子R1の両端にかかる電圧をVc,Vrとすると、コンデンサC1の両端にかかる電圧Vcと電気抵抗素子R1の両端にかかる電圧Vrとの比は、コンデンサC1の電気抵抗値Zc1と電気抵抗素子R1の電気抵抗値Rとの比と一致するから、
Vc:Vr=Zc1:R ・・・(1)
が成り立つ。
【0051】
また、高周波信号の振幅Vは、コンデンサC1の両端にかかる電圧Vcと電気抵抗素子Rの両端にかかる電圧Vrとの和であるから、
V=Vc+Vr ・・・(2)
が成り立つ。
【0052】
したがって、上記式(1),(2)より、
Vc/V=Zc1/(Zc1+R) ・・・(3)
が導出され、Vc/Vは定数であり、これをαとすると、
Zc1=α/(1−α)・R ・・・(4)
となる。
【0053】
これにより、高周波信号の周波数をfとすると、
Zc1=1/2πfC ・・・(5)
から、コンデンサC1の電気容量値Cを算出することができる。
【0054】
駆動電圧制御部12は、演算部11により算出されたコンデンサC1の電気容量値Cから可動部3に取り付けられた電極6の変位量dxを算出し、この変位量dxが指令値となるように、駆動電圧印加部12により印加する駆動電圧の大きさを制御するものである。
【0055】
ここで、電極5,6の面積をS、電極5,6間の誘電率をε、コンデンサC1に駆動電圧を印加していないときの電極5,6間の距離及び電気容量値をd0及びCoffと表すものとすると、駆動電圧を印加していないときの電極5,6間の電気容量値Coffは次式(1)で表される。
Coff=εS/d0 ・・・(1)
【0056】
また、駆動電圧を印加したことにより可動部3が距離dxだけ固定部2の底面側に変位したものとすると、このときの電極5,6により構成されるコンデンサCの容量Cは、次式(2)で表される。
=εS/(d0−dx) ・・・(2)
【0057】
したがって、駆動電圧を印加していないときのコンデンサC1の電気容量値Coffを予め求めておき、この電気容量値Coffと、演算部11により算出されたコンデンサC1の電気容量値Cとから、式(1),(2)を用いて可動部3の変位量dxを算出する。
【0058】
なお、検出部31、演算部32及び駆動電圧制御部33は、特許請求の範囲請求項1の変位量検出手段及び直流電圧制御手段を構成する。
【0059】
高周波信号制御部13は、高周波信号印加部9の動作を制御するものである。高周波信号制御部13は、駆動電圧印加部8により駆動電圧の印加が開始されると、高周波信号の印加を開始し、可動部3の変位が安定すると、高周波信号の印加を停止する。
【0060】
このように高周波信号の印加を制御するのは、高周波信号は、コンデンサC1の電気容量値Cを検出するために印加するものであるため、可動部3の変位が安定してコンデンサC1の電気容量値Cがほぼ一定値に安定すると、高周波信号を印加する必要がなくなるからである。したがって、高周波信号印加部9や検出部10の動作を停止することができ、その分、消費電流を低減することができる。また、高周波信号の印加を停止することで、仮に該高周波信号の印加に起因して可動部3に微小な振動があったとしても完全に解消することができる。
【0061】
また、高周波信号制御部13は、駆動電圧印加部8により印加される駆動電圧の大きさに応じて、高周波信号印加部9により印加される高周波信号の振幅を制御する。
【0062】
すなわち、駆動電圧印加部8により印加される駆動電圧が大きいときには、可動部3の変位量も大きくなるため、駆動電圧の印加による可動部3の変位量に対する、高周波信号の印加による可動部3に生じる振動の変位量の比率が比較的小さいから、特に問題はないが、駆動電圧印加部8により印加される駆動電圧が小さいときには、可動部3の変位量も小さくなるため、駆動電圧の印加による可動部3の変位量に対する、高周波信号の印加による可動部3の変位量の比率が大きくなる。このため、駆動電圧が大きいときに印加する高周波信号と同じ高周波信号を駆動電圧が小さい場合にも印加するようにすると、高い精度で可動部3に対する変位制御を行うことができない。
【0063】
そこで、駆動電圧が小さいときには、高周波信号印加部9により印加される高周波信号の振幅を、駆動電圧が大きい場合に印加される高周波信号に比して、その振幅を小さくするようにしている。このように、駆動電圧の大きさに応じて高周波信号の振幅を変化させることで、特に、微小な駆動電圧を印加して可動部3を微小に変位させたい場合に、高周波信号の印加による振動の影響を解消または低減することができ、高精度な変位制御を行うことができる。
【0064】
以上のように、可動部3を駆動するための一対の電極5,6を、該可動部3の変位を検出するための素子として兼用し、その電極5,6により構成されるコンデンサC1による分圧値を用いた駆動電圧のフィードバック制御により、可動部3を目標の変位量だけ変位させるようにしたので、可動部3の変位量を検出すべくピエゾ素子などの変位検出用の素子を別途備えることなく、高精度な変位制御を行うことができる。
【0065】
そして、高周波信号印加部9により印加する高周波信号を、マイクロアクチュエータ1の機械共振周波数に比して極めて高い周波数を有する信号としたので、この高周波信号の印加により可動部3が振動するのを防止することができる。
【0066】
また、可動部3の変位が安定して分圧値(接続点Pの電圧値)がほぼ一定値に安定すると、高周波信号印加部9や検出部10の動作を停止させるようにしたので、その分、消費電流を低減することができるとともに、高周波信号の印加に起因する可動部3の微小な振動を完全に解消することができる。
【0067】
また、駆動電圧の大きさに応じて高周波信号の振幅を変化させるようにしたので、駆動電圧を微小に変化させて変位を微小に変化させたい場合に、高周波信号の印加による振動の影響を解消または低減することができ、高精度な変位制御を行うことができる。
【0068】
(第2の実施形態)
第2の実施形態においては、図3に示すように、第1の実施形態におけるマイクロアクチュエータ1の構成に加えて、可動部3の変位を所定の位置で規制するストッパ14が設けられている。なお、第2の実施形態において、固定部、可動部、ばね及び電極の構成は、第1の実施形態と同様であるから、同一の番号を付しており、その説明を省略する。
【0069】
このようにストッパ14を設けている理由について説明する。
【0070】
前述した第1の実施形態においては、コンデンサC1と電気抵抗素子R1とにより分圧された電圧を検出し、その電圧に基づいてコンデンサC1の電気容量値Cを算出し、この算出した電気容量値Cから変位量dxを算出するように構成しているため、コンデンサC1の発熱など何らかの要因によりその電圧値等に誤差が生じると、算出される電気容量値C、延いては算出される変位量dxにも誤差が生じる。
【0071】
この場合、駆動電圧印加部8は、この誤差を含む変位量dxと指令値とを比較するため、変位量dxと指令値とが一致したと判定されても、実際の変位量は指令値と一致しておらず、その結果、変位制御に誤差が生じることとなる。
【0072】
この問題を回避するため、第2の実施形態では、可動部3を変位量Dで変位を規制するストッパ14を設け、このストッパ14により可動部3の変位が規制されている状態のコンデンサC1の電気容量値Cmaxを算出しておくとともに、この変位量が0のときの電気容量値Coffと、変位量Dのときの電気容量値Cmaxとから、目標の変位量dを得るための電気容量値Cxを予め算出する。そして、算出される電気容量値がこの電気容量値Cxとなるように駆動電圧を印加することで、前述したような誤差を解消するようにしている。
【0073】
すなわち、ストッパ14により可動部3の変位が規制されている状態のコンデンサC1の電気容量値Cmaxは、式(2)より
Cmax=εS/(d0−D) ・・・(3)
また、可動部3の変位量がd(d<D)のときのコンデンサC1の電気容量値Cxは、同じく式(2)より
Cx=εS/(d0−d) ・・・(4)
したがって、式(1),(3),(4)により、目標の変位量dが得られるCxは、
1/Cx=d/D(1/Cmax−1/Coff)+1/Coff ・・・(5)
により算出することができる。
【0074】
図4は、第2の実施形態におけるマイクロアクチュエータ1の駆動制御回路を示すブロック図である。なお、駆動電圧印加部、高周波信号制御部、高周波信号印加部、検出部及び演算部については、その機能が第1の実施形態と略同様であるので、同一の番号を付しており、その説明は省略する。
【0075】
図4に示すように、第2の実施形態におけるマイクロアクチュエータ1の駆動制御回路は、第1の実施形態における駆動制御回路の構成に加えて、駆動電圧制御部12内に、ストッパ14により可動部3が規制されている状態のコンデンサC1の電気容量値Cmaxを記憶する記憶部12aが備えられている。
【0076】
そして、駆動電圧制御部12は、演算部11により算出されたコンデンサC1の電気容量値Cxが、目標の変位量dが得られる電気容量値Cxとなるように、駆動電圧印加部12により印加する駆動電圧の大きさを制御する。電気容量値Cxは、式(5)により算出することができる。
【0077】
これにより、コンデンサC1の発熱など何らかの要因によりその電圧値等に誤差が生じても、可動部3の変位制御に誤差が生じるのを防止することができる。
【0078】
なお、本実施形態では、所望の変位量dを得るための容量値Cxを予め算出し、可動部3の変位制御中において算出されるコンデンサC1の電気容量値が前述の電気容量値Cxとなるように駆動電圧を印加するようにしたが、演算部11により電気容量値Cxが算出される電圧値を予め算出し、その電圧値を駆動電圧制御部12内の記憶部に記憶しておき、検出部10でその電圧値が検出されるように駆動電圧を印加するようにしてもよい。
【0079】
(第3の実施形態)
図5は、マイクロアクチュエータ20の第3の実施形態の構成を示す図であり、図5(a)は、マイクロアクチュエータ20の外観斜視図、図5(b)は、図5(a)におけるA−A線断面図、図5(c)、(d)は、マイクロアクチュエータ20の動作を示す図である。
【0080】
図5(a),(b)に示すように、マイクロアクチュエータ20は、第1、第2の実施形態と同様、静電駆動型アクチュエータの一例であり、中空の四角柱体と及び平板からなる固定部21と、平板状の可動部22と、弾性体としてのばね23を備える。固定部21及び可動部22は、該可動部22が固定部21に形成された開口21aを閉塞するように、可動部22の各端部と固定部21の壁部適所とがばね23を介して接続されているとともに、これらの接続位置が1の軸上に設けられており、可動部22は、固定部21に対し、この軸を中心として回転可能に支持されている。(以下、この軸を回転軸Lという)。
【0081】
ばね23として、所望の弾性力を得るために、例えば図6(a)に示すように、ジグザグ形状とされたものや、図6(b)に示すように、長方形状のもの、あるいは図6(c)に示すように、四角形の輪とこの輪の適所から外方に突出する突出部とを備えたもの等が採用され、可動部3の板面が固定部2の底面と略平行となるように付勢する。
【0082】
また、可動部22は、その重心位置で、固定部2の底面に立直された尖頭部を有する支持板24により、下方から支持されている。回転軸Lは、この重心位置を含むように設定されている。
【0083】
可動部22の下面には、回転軸Lを挟む両側にそれぞれ板状の電極25,26が取り付けられていると共に、その可動部22の下面に対向する固定部21の底面にも、電極25,26に対向するように板状の電極27,28が取り付けられており、対向する一対の電極25と27及び電極26と28とによりそれぞれコンデンサC2,C3(図7参照)が形成されている。
【0084】
電極対25,27または電極対26,28に直流の駆動電圧を印加することにより、駆動電圧を印加した電極間に静電引力が発生し、図5(c)や(d)に示すように、この静電引力とばね23の付勢力とがつり合うまで、可動部22が固定部21に軸支された状態で、可動部22のいずれか一方の端部が該固定部21の底面側に引き寄せられるように変位する。図5(c)は、電極25,27に駆動電圧を印加した場合を示し、図5(d)は、電極26、28に駆動電圧を印加した場合を示す。
【0085】
図7は、第3の実施形態におけるマイクロアクチュエータ20の駆動制御回路を示すブロック図である。
【0086】
図7に示すように、コンデンサC2,C3と、電気抵抗素子R2,R3と、駆動電圧印加部29と、高周波信号印加部30と、検出部31と、演算部32と、駆動電圧制御部33と、スイッチング制御部34とを備える。
【0087】
コンデンサC2は、前述の電極25,27により構成されるコンデンサに相当し、コンデンサC3は、電極26,28により構成されるコンデンサに相当するものである。なお、前述のように、電極5,6に直流の駆動電圧を印加すると、対向する一対の電極間に発生する静電引力により、可動部3は回転軸Lを中心として変位するため、電極25,27間の距離及び電極26,28間の距離は、厳密には各部位で異なるが、電極の大きさに比して、その変位量は非常に小さい。このため、上記のように可動部22が変位しても、電極25と電極27、電極26と電極28は、略平行関係にあるとみなすことができる。
【0088】
そのため、前述のように可動部3が回転軸Lを中心として変位したとき、電極25,27間の距離及び電極26,28間の距離は、厳密には各部位で異なるけれども、以下に説明においては、回転軸Lを挟む両側の電極25,26について、電極25全体が、そのときの可動部22の端部22a(図5(a)参照)の変位量だけ、電極27に対して略平行に変位し、且つ電極26全体が、そのときの可動部22の端部22b(図5(a)参照)の変位量だけ、電極28に対して略平行に変位したものとみなし、その上で、電極25,27間の電気容量値(コンデンサC2の電気容量値)及び電極26,28間の電気容量値(コンデンサC3の電気容量値)を算出するものとする。
【0089】
電気抵抗素子R2は、コンデンサC2とで高周波信号印加部9により印加される高周波信号の交流電圧を分圧するものであり、電気抵抗素子R3は、コンデンサC3とで高周波信号印加部9により印加される高周波信号の交流電圧を分圧するものである。
【0090】
駆動電圧印加部29は、コンデンサC2と電気抵抗素子R2との直列回路、またはコンデンサC3と電気抵抗素子R3との直列回路のいずれか一方に駆動電圧を印加するものであり、いずれの直列回路に駆動電圧を印加するかはスイッチSW3により決定される。
【0091】
すなわち、スイッチSW3がコンデンサC2側にオンされた場合には、駆動電圧印加部29は、コンデンサC2と電気抵抗素子R2との直列回路に駆動電圧を印加し、スイッチSW3がコンデンサC3側にオンされた場合には、駆動電圧印加部29は、コンデンサC3と電気抵抗素子R3との直列回路に駆動電圧を印加する。
【0092】
高周波信号印加部30は、コンデンサC2,C3の電気容量値C,Cを検出するため、コンデンサC2と電気抵抗素子R2との直列回路、またはコンデンサC3と電気抵抗素子R3との直列回路のいずれか一方に、高周波信号を駆動電圧に重畳して印加するものであり、いずれの直列回路に高周波信号を印加するかはスイッチSW2により決定される。
【0093】
すなわち、スイッチSW1がコンデンサC2側にオンされた場合には、高周波信号印加部30は、コンデンサC2と電気抵抗素子R2との直列回路に高周波信号を印加し、スイッチSW2がコンデンサC3側にオンされた場合には、高周波信号印加部30は、コンデンサC3と電気抵抗素子R3との直列回路に高周波信号を印加する。
【0094】
なお、前述の第1の実施形態と同様に、高周波信号の印加により可動部22が振動するのを防止するため、高周波信号印加部30により印加する高周波信号を、固定部21、可動部22、ばね23及び電極25〜28により決定される機械共振周波数より極めて高い周波数を有するものとする。
【0095】
検出部31は、コンデンサC2と電気抵抗素子R2とにより分圧された電圧(コンデンサC2と電気抵抗素子R2との接続点Qにおける電圧)、またはコンデンサC3と電気抵抗素子R3とにより分圧された電圧(コンデンサC3と電気抵抗素子R3との接続点Sにおける電圧)を検出するものであり、いずれの電圧を検出するかはスイッチSW2により決定される。
【0096】
すなわち、スイッチSW2が接続点Q側にオンされた場合には、検出部31は、コンデンサC2と電気抵抗素子R2とにより分圧された電圧を検出し、スイッチSW2が接続点S側にオンされた場合には、コンデンサC3と電気抵抗素子R3とにより分圧された電圧を検出する。
【0097】
演算部32は、高周波信号印加部30からの信号の振幅と、検出部31からの信号(電圧)の振幅の比を算出することにより、コンデンサC2またはC3の電気容量値を算出するものである。この算出方法については、第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0098】
駆動電圧制御部33は、演算部32により算出されたコンデンサC2またはC3の電気容量値CまたはCから可動部22の変位量を算出し、この変位量が指令値(目標の変位量)となるように、駆動電圧印加部29により印加する駆動電圧の大きさを制御するものである。なお、可動部22の変位量の算出方法についても、第1の実施形態と略同様であるので、説明は省略する。
【0099】
さらに、高周波信号制御部34の機能についても、上記第1の実施形態と略同様であるので、説明を省略する。
【0100】
スイッチング制御部35は、スイッチSW1〜SW3のスイッチング動作を制御するものである。すなわち、スイッチング制御部35は、コンデンサC2に静電引力を作用させるときには、スイッチSW3をコンデンサC2側にオンする一方、スイッチSW1,SW2をコンデンサC3側にオンし、該コンデンサC3に高周波信号を印加し、このコンデンサC3の電気容量値Cを用いて可動部22の変位量を算出するようにする。
【0101】
また、スイッチング制御部35は、コンデンサC3に静電引力を作用させるときには、スイッチSW3をコンデンサC3側にオンする一方、スイッチSW1,SW2をコンデンサC2側にオンし、該コンデンサC2に高周波信号を印加し、このコンデンサC2の電気容量値Cを用いて可動部22の変位量を検出するようにする。なお、駆動電圧印加部29とスイッチング制御部35は、特許請求の範囲請求項4の直流電圧印加手段を構成する。
【0102】
このように、本実施形態では、一方の電極対に駆動電圧を印加したときの可動部22の変位量を、他方の電極対に高周波信号を印加してその電気容量値を算出することで検出するようにしている点は第1,第2の実施形態と異なるが、電極対により構成されるコンデンサの分圧値を用いた駆動電圧のフィードバック制御により、可動部22を目標の変位量だけ変位させるようにしている点は第1,第2の実施形態と同様であるから、第1、第2の実施形態と同様、可動部22の変位量を検出すべくピエゾ素子などの変位検出用の素子を別途備えることなく、高精度な変位制御を行うことができる。
【0103】
(第4の実施形態)
第4の実施形態においては、第3の実施形態のマイクロアクチュエータ20の駆動制御回路が異なり、それ以外の構成については、第3の実施形態と略同様であるから、相違点についてのみ説明する。
【0104】
図8は、第4の実施形態におけるマイクロアクチュエータ20の駆動制御回路を示すブロック図である。なお、駆動電圧印加部、高周波信号印加部、高周波信号制御部については、その機能が第3の実施形態と略同様であるので、同一の番号を付しており、その説明は省略する。
【0105】
図8に示すように、第4の実施形態におけるマイクロアクチュエータ1の駆動制御回路は、第3の実施形態における駆動制御回路の構成に対し、高周波信号をコンデンサC2、C3の両方に同時に印加するとともに、コンデンサC2と電気抵抗素子R2とにより分圧された電圧と、コンデンサC3と電気抵抗素子R3とにより分圧された電圧との差分をとる差動検出部36を備え、この差動検出部36により検出された差分が演算部32に出力されるようになっている。
【0106】
一方の電極対に直流電圧を印加することにより、可動部22は固定部21に対して傾斜し、電極間距離がコンデンサC2とC3とで異なる。したがって、コンデンサC2とC3とで電気容量値が異なることとなり、その結果、接続点Qにおける電圧値と接続点Sにおける電圧値とが異なる。よって、差動検出部36からは、コンデンサC2とコンデンサC3との電気容量値の差に対応する電圧値が出力される。
【0107】
演算部32は、差動検出部36により検出された差分に基づき、コンデンサC2またはC3の電気容量値CまたはCを算出するものである。
【0108】
駆動電圧制御部33は、演算部32により算出されたコンデンサC2またはC3の電気容量値CまたはCから可動部22の変位量を算出し、この変位量が指令値(目標の変位量)となるように、駆動電圧印加部29により印加する駆動電圧の大きさを制御するものである。
【0109】
なお、差動検出部36、演算部32及び駆動電圧制御部33は、特許請求の範囲請求項5の変位量検出手段及び直流電圧制御手段を構成する。
【0110】
スイッチング制御部35は、スイッチSW4のスイッチング動作を制御するものである。すなわち、スイッチング制御部35は、コンデンサC2に静電引力を作用させるときには、スイッチSW4をコンデンサC2側にオンにして、該コンデンサC2の電気容量値Cを検出するようにする。
【0111】
また、スイッチング制御部35は、コンデンサC3に静電引力を作用させるときには、スイッチSW4をコンデンサC3側にオンにして、該コンデンサC3の電気容量値Cを検出するようにする。
【0112】
このように、第3の実施形態と同様、電極対により構成されるコンデンサの分圧値を用いた駆動電圧のフィードバック制御により、可動部22を目標の変位量だけ変位させるようにしているから、可動部22の変位量を検出すべくピエゾ素子などの変位検出用の素子を別途備えることなく、高精度な変位制御を行うことができる。
【0113】
特に、本実施形態においては、コンデンサを構成する各電極間にそれぞれ高周波信号による静電気力が発生するが、これらの静電気力が互いに相殺するように作用するため、高周波信号の印加による可動部22の振動を防止または低減することができる。
【0114】
また、可動部22の傾斜により一方の電極対の電極間距離がdだけ小さくなったものとすると、他方の電極対の電極間距離はdだけ大きくなる。ここで、電極の大きさに比して可動部22の変位量は非常に小さいから、電気容量値の増減量は、両方のコンデンサC2、C3で略同一とみなすことができる。したがって、その増減量をΔCとすると、各コンデンサC2,C3の電気容量値C,Cは、
=Coff+ΔC ・・・(6)
=Coff−ΔC ・・・(7)
となる。
【0115】
また、差動検出部36の出力値は、電気容量値CとCとの差分に対応する。電気容量値C1とC2との差分は、
−C=2ΔC ・・・(8)
となる。
【0116】
式(8)によれば、第3の実施形態においては、変位量をΔdだけ変化させるために直流電圧を変化させてコンデンサの電気容量値をΔCだけ変化させていたところ、本実施形態では、ΔCだけコンデンサの電気容量値を変化させると、Δd×(1/2)だけ変位量が変化することから、本実施形態においては、第3の実施形態に比してより高い精度(2倍の精度)で変位制御を行うことができる。
【0117】
ところで、上記第1〜第4のマイクロアクチュエータ1,20は、次に説明する光スイッチを構成するに際して用いられる。
【0118】
図9は、第3、第4の実施形態のマイクロアクチュエータ20を用いて構成された光スイッチ37の図である。
【0119】
図9に示すように、光スイッチ37は、前述したマイクロアクチュエータ20と、投光部38と、3つの異なる位置に配設された受光部39〜41とを備えると共に、マイクロアクチュエータ20における可動部22の電極25,26と反対の面に反射鏡42が設けられている。反射鏡42は、例えばマイクロアクチュエータがシリコンで形成される場合には、その可動部の表面をそのまま鏡面として用いることができる。また、例えば、可動部22の表面にアルミニウムを蒸着することで反射鏡42を形成してもよい。
【0120】
そして、前述のように可動部22の変位量を制御することで、入射光を受光部38〜40のうち択一的に入射光を反射する。
【0121】
このような構成を有する光スイッチ37において、前述のような本実施形態のマイクロアクチュエータ20を採用することで、反射光の方向を切換える制御を高い精度で行うことができる。
【0122】
なお、本発明は、上記実施形態に限らず、次の変形形態(1)〜(4)が採用可能である。
【0123】
(1)第1の実施形態で述べたような、可動部の変位が安定して分圧値がほぼ一定値に安定すると高周波信号印加部や検出部の動作を停止させる構成や、駆動電圧の大きさに応じて高周波信号の振幅を変化させる構成は、第2〜第4の実施形態にも採用可能である。
【0124】
(2)図9において、本発明に係るマイクロアクチュエータが、入射光を反射し、かつその反射光の向きを異なる3つの方向に切換える光スイッチとして採用される例を示したが、切換える反射光の向きは3つに限られず、必要に応じて適宜設定することができる。その際、切換える反射光の向きが多くなればなるほど、マイクロアクチュエータの変位制御に高い精度が要求され、本実施形態のマイクロアクチュエータは特にこの場合に有効となる。
【0125】
また、反射光の向きを異なる2つの方向に切換える構成とした場合には、スイッチON状態とスイッチOFF状態とを備える光スイッチを構成することができる。
【0126】
(3)上記各実施形態では、分圧用素子として、電気抵抗素子R1〜R3を採用したが、これに限られず、例えばコイルなどでもよい。
【0127】
(4)上記実施形態では、コンデンサC1〜C3と電気抵抗素子R1〜R3とで分圧された電圧値に基づいてコンデンサC1〜C3の電気容量値を算出するようにしたが、これは、コンデンサC1〜C3にかかる電圧の電圧値に基づいてコンデンサC1〜C3の電気容量値を算出することと技術的に同義であることは言うまでもない。
【0128】
【発明の効果】
このように、可動部を駆動するための一対の電極を、該可動部の変位を検出するための素子として兼用し、その電極による分圧値を用いた駆動電圧のフィードバック制御により、可動部を目標の変位量だけ変位させるとともに、交流電圧の印加による可動部の振動が発生しない周波数の交流電圧を印加するようにしたので、可動部を目標の変位量だけ変位させた状態で静止させておくことができ、高精度な変位制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マイクロアクチュエータの第1の実施形態の構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態におけるマイクロアクチュエータの駆動制御回路を示すブロック図である。
【図3】マイクロアクチュエータの第2の実施形態の構成を示す図である。
【図4】第2の実施形態におけるマイクロアクチュエータの駆動制御回路を示すブロック図である。
【図5】マイクロアクチュエータの第3の実施形態の構成を示す図である。
【図6】ばねの構成を示す図である。
【図7】第3の実施形態におけるマイクロアクチュエータの駆動制御回路を示すブロック図である。
【図8】第4の実施形態におけるマイクロアクチュエータの駆動制御回路を示すブロック図である。
【図9】第3、第4の実施形態のマイクロアクチュエータを用いて構成された光スイッチの図である。
【符号の説明】
1,20 マイクロアクチュエータ
2,21 固定部
3,22 可動部
5,6,25〜28 電極
C1〜C3 コンデンサ
R1〜R3 電気抵抗素子(分圧用素子)
8,29 駆動電圧印加部
9,30 高周波信号印加部
10,31 検出部
11,32 演算部
12,33 駆動電圧制御部
13,34 高周波信号制御部
35 スイッチング制御部
14 ストッパ
C2,C3 コンデンサ
37 光スイッチ
38 投光部
39 第1受光部
40 第2受光部
41 第3受光部
42 反射鏡

Claims (8)

  1. 電極を有する固定部と、
    前記固定部の電極に対向する電極を備え、これら一対の電極に直流電圧が印加されると、その電極間に作用する静電気力により変位する可動部と、
    前記一対の電極に直流電圧を印加する直流電圧印加手段と、
    前記可動部が振動しない周波数の交流電圧を前記直流電圧に重畳する交流電圧印加手段と、
    前記交流電圧を前記一対の電極とで分圧するための分圧用素子と、
    前記交流電圧の印加により前記一対の電極間に発生する電圧値に基づいて、前記可動部の変位量を検出する変位量検出手段と、
    前記変位量検出手段により検出された変位量が目標値となるように、前記直流電圧を制御する直流電圧制御手段と
    を備えることを特徴とするアクチュエータ。
  2. 電極を有する固定部と、
    前記固定部の電極に対向する電極を備え、これら一対の電極に直流電圧が印加されると、その電極間に作用する静電気力により変位する可動部と、
    前記可動部の変位を所定の位置で規制して、前記可動部の変位限界位置を決定する規制部と、
    前記一対の電極に直流電圧を印加する直流電圧印加手段と、
    交流電圧を前記直流電圧に重畳する交流電圧印加手段と、
    前記交流電圧を前記一対の電極とで分圧するための分圧用素子と、
    前記直流電圧が印加されていない状態における前記一対の電極の電気容量値と、前記可動部が前記変位限界位置に位置するときの前記一対の電極の電気容量値とから、予め算出された、前記可動部の目標の変位量が得られる前記一対の電極間の目標電圧値を記憶する記憶手段と、
    前記一対の電極間に発生する電圧値が前記目標電圧値となるように、前記直流電圧を制御する直流電圧制御手段と
    を備えることを特徴とするアクチュエータ。
  3. 前記交流電圧印加手段の交流電圧は、前記可動部が振動しない周波数の交流電圧であることを特徴とする請求項2に記載のアクチュエータ。
  4. 固定部と、
    重心を含む1の軸を中心として、該軸の両側が変位可能に支持された可動部と、
    前記軸の両側に位置する各領域において、前記固定部と前記可動部とに対向して備えられた複数の電極対と、
    前記領域を択一的に選択し、その選択した領域の電極対に直流電圧を印加する直流電圧印加手段と、
    前記軸に対して前記直流電圧が印加される電極対と反対の領域に備えられた電極対に、前記可動部が振動しない周波数の交流電圧を前記直流電圧に重畳する交流電圧印加手段と、
    前記交流電圧を前記電極対とで分圧するための分圧用素子と、
    前記交流電圧の印加により前記電極対間に発生する電圧値に基づいて、前記可動部の変位量を検出する変位量検出手段と、
    前記変位量検出手段により検出された変位量が目標値となるように、前記直流電圧を制御する直流電圧制御手段と
    を備えることを特徴とするアクチュエータ。
  5. 固定部と、
    重心を含む1の軸を中心として、該軸の両側が変位可能に支持された可動部と、
    前記軸の両側に位置する各領域において、前記固定部と前記可動部とに対向して備えられた複数の電極対と、
    前記領域を択一的に選択し、その選択した領域の電極対に直流電圧を印加する直流電圧印加手段と、
    前記両領域の電極対に同時に、前記可動部が振動しない周波数の交流電圧を前記直流電圧に重畳する交流電圧印加手段と、
    前記交流電圧を前記電極対とで分圧するための分圧用素子と、
    前記交流電圧の印加により各電極対間に発生する各電圧値の差分を検出し、その差分に基づいて前記可動部の変位量を検出する変位量検出手段と、
    前記変位量検出手段により検出された変位量が目標値となるように、前記直流電圧を制御する直流電圧制御手段と
    を備えることを特徴とするアクチュエータ。
  6. 前記直流電圧印加手段により直流電圧を前記一対の電極に印加するときから、前記交流電圧印加手段に前記交流電圧の印加を開始させ、前記変位量検出手段により検出される前記可動部の変位量の変化が略なくなると、前記交流電圧印加手段に前記交流電圧の印加を停止させる交流電圧制御手段を備えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のアクチュエータ。
  7. 前記直流電圧印加手段により印加される直流電圧の大きさに応じて、前記交流電圧印加手段により印加される交流電圧の大きさを変化させる交流電圧制御手段を備えることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のアクチュエータ。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載のアクチュエータと、前記アクチュエータの可動部に設けられた反射鏡と、前記反射鏡に向けて光を入射させる入射手段と、前記反射鏡により反射された光を受光する1または複数の受光手段とを備える光スイッチ。
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