JPH0795466B2 - デイ−ゼルエンジン用グロ−プラグ - Google Patents

デイ−ゼルエンジン用グロ−プラグ

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JPH0795466B2
JPH0795466B2 JP61256355A JP25635586A JPH0795466B2 JP H0795466 B2 JPH0795466 B2 JP H0795466B2 JP 61256355 A JP61256355 A JP 61256355A JP 25635586 A JP25635586 A JP 25635586A JP H0795466 B2 JPH0795466 B2 JP H0795466B2
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賢二 丸田
博久 諏訪部
光佑 間坂
広二 畑中
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日立金属株式会社
自動車機器株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はディーゼルエンジンの副燃焼室または燃焼室内
の予熱に使用するグロープラグに関し,特に速熱型の機
能を有し,かつ長時間のアフターグロー化を達成し得る
自己飽和性を有するセラミックヒータを備えたディーゼ
ルエンジン用グロープラグの改良に関するものである。
〔従来の技術〕
一般にディーゼルエンジンは低温時の始動性が悪いた
め,副燃焼室または燃焼室内にグロープラグを設置し,
通電発熱により,吸気温度の上昇または着火源用とし
て,エンジンの始動性を向上させる方法を採用してい
る。この種のグロープラグとしては,従来金属製シース
内に耐熱絶縁粉末を充填し,鉄クロム,ニッケル等から
なるコイル状発熱線を埋設した,いわゆるシース型と称
するものが一般的である。またそれ以外にも特開昭57−
41523号公報等に示されるように,タングステン等によ
る発熱線を,絶縁性を有する窒化ケイ素等のセラミック
材中に埋設した棒状ヒータを使用したセラミックヒータ
型も知られている。このようなセラミックヒータ型は,
耐熱絶縁粉末およびシースを介して間接加熱するシース
型に比べ,熱伝達効率を向上させ得ると共に,発熱特性
の面でも優れ,加熱時に短時間で赤熱して温度立ち上り
特性を大幅に向上させ,速熱型の性能を有するため,近
年盛んに採用されるようになっている。
〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら,上記セラミックヒータ型のグロープラグ
は,例えば窒化ケイ素のような絶縁性セラミック材の内
部に,タングステン等の金属製発熱線を埋設した構造で
あり,しかもこれら両部材間の熱膨張率が異なるため,
特に発熱時における急激な温度上昇とその繰り返し使用
とが,セラミックヒータの耐久性を減ずるおそれがあ
る。従って耐熱強度等の信頼性の面で問題があり,さら
にコスト高を招くという欠点があった。
上記問題点を解消するものとして,発熱線を絶縁性セラ
ミック材と略々同等の熱膨張率を有する導電性セラミッ
ク材で形成したセラミックヒータ構造が,例えば特開昭
6−9085号公報や,同60−14784号公報等により提案さ
れている。しかしいずれもグロープラグとして使用する
には,構造上および機能面からも未だ問題があり,実用
化するには至っていない。
例えば前者は,発熱体となる導電性セラミック材を絶縁
性セラミック材中に埋設した構造であり,熱伝導率はシ
ース型より優れるものの,間接的加熱であるため,速熱
型の機能が不充分であり,さらにその成形加工が煩雑で
ある等の問題点がある。また後者は,発熱体がヒータ表
面側に露出し,速熱型の機能を有する反面,その発熱体
を単U字状を呈する部材の積層構造によって形成し,か
つその両端部をヒータ後端部に導いたのみであるため,
その電極取り出しの構造が複雑化し,コスト高を招く。
また,近年この種のグロープラグにあっては,ディーゼ
ルエンジンの始動性の向上やそのターボ化に伴う使用条
件の高温化に対する耐久性,さらにエンジン始動後にお
いて一定時間グロープラグに通電状態を維持することに
より,エンジン内部での燃焼を円滑かつ適切に行えるよ
うにして,排気,騒音対策を図るという,いわゆるアフ
ターグロー方式の採用に対する市場要求が大きい。しか
もこのアフターグロー時間を可能な限り長時間化(例え
ば10分程度)することが必要とされている。そしてこの
ようなアフターグローの長時間化を図るためには,発熱
体への通電電力を自己制御して発熱特性を大幅に改善
し,ヒータ部分における過熱を防止すると共に,その飽
和温度を適切な温度以下に維持し得る自己温度飽和機能
を有することも必要とされている。従ってこれらの点を
考慮して,速熱性および自己温度飽和性等を有し,かつ
耐熱強度等の信頼性の面でも優れた安価なグロープラグ
の出現が要望されている。
〔問題点を解決するための手段〕
上記問題点解決のために,本発明においては, A.一端を外部に突出させた状態で中空状ホルダの先端部
にセラミックヒータを保持する。
B.このセラミックヒータをU字状発熱部とこのU字状発
熱部の両端部から後方に延設した一対のリード部とを導
電性セラミック材によって一体に構成する。
C.前記一方のリード部外側面を導電層を介し,他方のリ
ード部外側面を絶縁層を介して前記ホルダ内に接合保持
する。
D.前記導電性セラミック材をMx(SiAl)12(ON)16で示
されるα/β型複合サイアロンのMがYまたはCaからな
りxが0を越え2.0未満である組成物に対し,20vol.%を
越え70vol.%未満のTiNを添加してなるサイアロン焼結
体により形成する。
という技術的手段を採用したのである。
本発明において,導電性化合物としてTiNを添加するの
は下記の理由による。すなわち,IV a,V a,VI a族の炭化
物,窒化物,硼化物などによっても導電性を有するサイ
アロン焼結体を得ることができるが,常圧焼結またはガ
ス圧焼結による結晶性および焼結体の耐酸化性を考慮す
るとTiNに限定されるためである。
またTiNの添加量を20vol.%を越え70vol.%未満とする
のは,まず20vol.%以下ではTiN粒子相互の接触による
導電経路が得られず,導電性を示さないため不都合であ
る。20vol.%を越えたものでは,正の抵抗温度特性によ
る導電性を示し,添加量を増加することにより電気抵抗
率が連続的に変化する。一方70vol.%以上では、サイア
ロン本来の特性である耐酸化性,高温強度等が著しく損
なわれるため不都合である。好ましくは25vol.%を越え
50vol.%未満とするのがよい。
次にMx(SiAl)12(ON)16のα/β複合サイアロン相に
おいて,xが0を越え2.0未満とするのは,この範囲内に
おいて高強度の焼結体が得られるからである。具体的に
はYx(SiAl)12(ON)16のα/β複合サイアロン相で
は,Si3N4の(Si3N4+Y2O3+AlN)に対するモル比を50〜
70%とするのであるが,50%未満であるとY2O3+AlNによ
って形成される粒界相が増加し,耐熱性と強度が低下す
るのでヒータ用としてサイアロン相の機能を保持し得な
いため不都合である。一方上記の比が70%を越えるとβ
サイアロン相になり,αサイアロン相を維持することが
できなくなるため,焼結性が著しく低下し,低温焼結に
より緻密な焼結体を得ることができなくなるため不都合
である。
更にY2O3/AlNのモル比を理論値の1/9以上としたのは,
過剰量のY2O3が存在しないと粒界に消費されるY2O3が不
足し,焼結性を著しく劣化させることによる。また上記
の比を7/3未満としたのは,7/3を越えるとαサイアロン
相が20%以下に激減し,複合サイアロンとしての耐熱性
および強靱性を維持することができなくなるという理由
による。
なおCax(SiAl)12(ON)16のα/β複合サイアロン相
では,Si3N4の(Si3N4+CaO+AlN)に対するモル比を50
〜80%に限定すると共に,CaO/AlNのモル比を2/8〜8/2と
限定するが,前記のYx(SiAl)12(ON)16におけるもの
と同様の理由による。
また上記の配合組成において,AlNの代りにAlN等価のAlN
固溶体粉を使用することも可能である。
以上のように限定した配合の(Si3N4+Y2O3+AlN)ある
いは(Si3N4+CaO+AlN)混合粉に対し,TiN粉末を20〜7
0vol.%添加混合し,成形後1600〜1800℃のN2の雰囲気
中で焼結することにより,導電性を有するα/β型複合
サイアロン焼結体を得ることができる。
上記の焼結体は,Mx(SiAl)12(ON)16で示されるYま
たはCaを含むαサイアロンと,Si6-ZAlZOZN8-Zで示され
るβサイアロンとのα/β型複合サイアロンの主相に,
粒界相がY,Si,O,N,AlあるいはCa,Si,O,N,Alを含む非晶
質または結晶質と,添加されたTiN粒子との4相を主体
として構成されている。なお粒界相を,熱処理または焼
結時の冷却速度制御により,結晶化させることも可能で
ある。
〔実施例〕
第1図は本発明の実施例を示す縦断面図である。同図に
おいて全体を符号10で示すグロープラグの概略構成を簡
単に説明する。グロープラグ10は,先端側が発熱体とし
て機能する棒状のセラミックヒータ11と,このセラミッ
クヒータ11を先端において保持する略管状を呈する金属
製のホルダ12を有する。ホルダ12の後端部には合成樹脂
材等からなる絶縁ブッシュ13を介して外部接続端子14を
同心状に嵌着し,またこの外部接続端子14は前記セラミ
ックヒータ11内のリード部22とフレキシブルワイヤ等の
金属導線15およびターミナルキャップ15aを介して接続
する。なお13aは金属製パイプであり,前記絶縁ブッシ
ュ13の外周部に一体的に嵌装し,組付時にホルダ12後端
部をかしめることにより,高加圧力によって軸線方向に
座屈変形し,絶縁ブッシュ13をホルダ12側に所要の機械
的強度で一体化し,温度の影響を除去する。また16a,16
b,16cは前記外部接続端子14後端側のねじ部に螺合した
絶縁リング,固定用のナット,および外部リード締付用
のナットであり,バッテリー(図示せず)からのリード
線をナット16b,16c間で挟持することにより,外部接続
端子14をバッテリー端子と電気的に接続する。一方前記
ホルダ12の外周部のねじ部12aをエンジンのシリンダヘ
ッドに設けたねじ孔(図示せず)に螺合することによ
り,電気的にアース接続すると同時に,セラミックヒー
タ11の先端を副燃焼室または燃焼室内に突出させて配置
する。なおセラミックヒータ11に対し,外部接続端子14
を金属導線15を介して接続するが,これは外部接続端子
14に加わる種々の振動や締付トルク等の機械的外力か
ら,上記セラミックヒータ11を強度的に保護するためで
ある。金属導線15の材料としてはフレキシブルワイヤ
等,ある程度の柔軟性を有するものを使用するとよい。
次に第2図はセラミックヒータ11を示す拡大斜視図であ
り,同一部分は第1図と同一の参照符号で示す。第2図
において,発熱部20はリード部21,22よりも肉厚が薄く
なるよう小径に形成すると共に,セラミックヒータ11の
中央部には,発熱部20からリード部21,22間にかけて長
手方向にスリット25を形成する。また発熱部20と共に導
電性セラミック材により一体に形成したリード部21,22
のうち,一方のリード部21の外周面には金属メタライズ
層23を形成すると共に,他方のリード部22には絶縁コー
ティング層24を形成する。なお上記金属メタライズ層23
および絶縁コーティング層24の表面にはニッケルメッキ
層(図示せず)を積層する。而して上記両層23,24およ
びそれらの表面のニッケルメッキ層により,セラミック
ヒータ11を第1図に示すようにホルダ12先端部に,例え
ば銀ろう付等の手段を介して接合固定保持するのであ
る。この場合ホルダ12の接合面側にも必要に応じてニッ
ケルメッキ層を形成しておくことができる。
次に前記のセラミックヒータ11は,導電性サイアロン粉
末を熱可塑性樹脂等と混練し,所定の金型中に射出成形
し,更にこの成形体を焼成して形成するか,若しくは予
め棒状に成形したセラミックヒータを放電加工や切削加
工によって所要の形状に成形することができる。そして
上記の成形後において金属メタライズ層23および絶縁コ
ーティング層24(アルミナ等を溶射するとよい)等をそ
れぞれ対応するリード部21,22の外周面に形成し,さら
にその表面に第1図に示す金属製ホルダ12との接続補助
材としてのニッケルメッキ層を後加工として形成すれば
よい。なお第2図中27は電極取出し端26部分に形成され
た金属メタライズ層で,勿論その表面には前記同様のニ
ッケルメッキ層を形成しており,これに前記ターミナル
キャップ15aを介して金属導線15を接続してヒータアセ
ンブリを形成することができる。なお前記のようにして
成形したセラミックヒータ11を,第1図に示すようにホ
ルダ12内に嵌着してリード部21,22外周面をそれぞれ金
属メタライズ層23および絶縁コーティング層24を介して
ろう付け等で固着するとともに,金属導線15の後端部を
ホルダ12の後端部に保持される外部接続端子14側に接続
してグロープラグ10の組立を完了する。
なお前記のセラミックヒータ11各部の厚み等は,その成
形時において自由に調整し得るもので,これにより抵抗
値を自由に選択し得る。例えば,本実施例では,セラミ
ックヒータ11全体が5mmφで,発熱部20部分が3mmφであ
る円形断面を有し,かつ長さを50mm(電極取出し端26の
長さ5mmは除く)として形成した場合に,発熱部20の長
さを10mmとし,また先端から25mmおいた位置から長さ20
mmにわたって前記金属メタライズ層23および絶縁コーテ
ィング層24を形成するようにしてある。これにより発熱
部20の熱容量をリード部21,22に比べて小さくし,所要
の抵抗値を得て必要とされる自己温度飽和性を発揮し得
ることが実験等で確認されている。更に,前記の実施例
では説明を省略したが,使用条件が厳しい環境において
使用する場合には,セラミックヒータ11外表面に,特に
発熱部20部分の耐酸化性を有する保護膜を蒸着等でコー
ティングして形成すれば,より大きな耐久性等を期待し
得る。
上記セラミックヒータ11をグロープラグ10として組立て
て実験したところ,第3図のaに示すように,800℃到達
時間3.5秒,飽和温度をその許容範囲1200℃以下とした
上で約1100℃とし得ることを確認した。
ところで,上述した構成によるグロープラグ10にあって
は,第1図および第2図から明らかなように,セラミッ
クヒータ11の長手方向に沿って形成されたスリット25に
より,ホルダ12内部空間が,セラミックヒータ11が臨む
エンジン燃焼室等と連通状態となる。従って燃焼室内で
の爆発時における燃焼圧のエンジン外部への洩れ防止を
図ることが必要となる。このため,本実施例では,第1
図に示すように,ホルダ12後端部開口部分で外部接続端
子14に一体的に設けた絶縁ブッシュ13の外方端側に,例
えばアスベスト,ゴム等により密閉用シート28を介在さ
せてこの部分を機械的にシールするような構成を採用し
ている。しかし,このようなシール部の配設位置および
シール方法としては,種々考えられるもので,例えば絶
縁ブッシュ13の内方端側でホルダ12との間をシールする
Oリング等を介在させてもよい。
第4図は本発明の他の実施例を示す要部縦断面図であ
り、同一部分は前記第1図および第2図と同一の参照符
号にて示す。第4図において,30は絶縁シートであり,
例えば絶縁性セラミック材により,セラミックヒータ11
の少なくともホルダ12先端部に対応する部分のリード部
21,22間に,それらと一体的に接合させる。このように
構成することにより,スリット25をホルダ12部で閉塞密
閉し,エンジンの燃焼圧をシールして外部への漏洩を防
止するのである。また上記構成により,セラミックヒー
タ11において,ホルダ12に保持される後端部分の機械的
強度を向上させ得るとともに,前述した実施例のような
密閉用シート28を省略することもでき,その利点は大き
い。
ここで,上述した絶縁性セラミック材としては,セラミ
ックヒータ11を形成する導電性セラミック材と同様に,T
iの炭窒化物固溶体の添加量を調整することにより絶縁
性,導電性を選択し得るサイアロンを用いるとよい。そ
して,このような材料を選択すれば,絶縁シート30を抵
抗体側と熱膨張率の略等しい同一材質で形成することが
でき,その接合強度を増大させて耐熱強度等の信頼性を
も確保し得る。なお,上述したサイアロンにより絶縁性
および導電性セラミック材からなる部材相互間を接合さ
せるには,Y2O3などの酸化物焼結助剤を介在させて焼結
することにより,その接合部分に拡散層を形成した状態
で強固に接合することができるが,勿論一般的なセラミ
ック材の接合方法であるハロゲン化合物法,ろう接法,
固相接合法を用いてもよい。さらに,絶縁シート30を形
成する絶縁性セラミック材としては,耐熱強度等に優れ
しかも導電性セラミック材との接合強度面で優れた,例
えばSiC,Si3N4,AlNまたはAl2O3を主成分とするものも考
えられ,更にガラス等の絶縁材料であってもよい。特
に,上述した絶縁シート30介装部分は,セラミックヒー
タ11の発熱部20から離れた後端側であるため,多少接合
部の信頼性が低くなっても,実用上何ら支障はない。
なお,本発明は上述した実施例構造に限定されず,各部
の形状,構造等を,適宜変形,変更することは自由であ
る。例えばセラミックヒータ11の形状としては,上述し
た実施例における丸棒形状に限定されず,第5図に示し
た横断面矩形状を呈する角棒体であっても,また第6図
(a),(b)に示すような楕円形状を呈する場合であ
ってもよいことは明らかである。
さらに,上述した実施例では,セラミックヒータ11をホ
ルダ12先端部に保持させた状態で接合固定するために,
一方のリード部21に金属メタライズ層23を,他方に絶縁
コーティング層24を,それぞれ導電層および絶縁層とし
て形成してろう付け接合する場合を示したが,本発明は
これに限定されず,例えばセラミックヒータ11のリード
部21,22外周面に,それぞれガラス層を形成することに
より,ホルダ12側にろう付け接合するようにしてもよ
い。なお,上述したガラス層およびろう材層による接合
方法を採用する場合には,ホルダ12側と電気的に接続す
る側のリード部側では,その一部を露呈させるようにガ
ラス層の一部を除去して形成し,ろう材層を介して導通
状態を確保するようにすればよい。
〔発明の効果〕
本発明のディーゼルエンジン用グロープラグは,以上記
述のような構成であるから,下記の効果を奏することが
できる。
(1) 簡単な構造であるにも拘らず,発熱部がヒータ
外表面に露出しているから,従来型に比べて迅速かつ確
実な先端赤熱化を達成し,速熱型としての機能を発揮で
きる。
(2) 発熱部およびリード部を形成する抵抗体と絶縁
体との熱膨張率を略々等しくすることができるため,そ
の接合強度を増大させると共に,ヒータ発熱時における
急激な温度上昇によってもワレ等の事故を発生せず,耐
熱強度等の信頼性を確保し得る。
(3) 先端発熱部の熱容量が小さいため自己温度飽和
性を有し,その結果エンジンの排気,騒音対策としての
長時間のアフターグローが可能である。
(4) 全体の構造が簡単であるため,成形加工,組立
が容易であり,生産性が極めて高い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す縦断面図,第2図は第1
図におけるセラミックヒータを示す拡大斜視図,第3図
はセラミックヒータの温度特性を示す図,第4図は本発
明の他の実施例を示す要部縦断面図,第5図および第6
図(a)(b)は夫々更に他の実施例を示すセラミック
ヒータの斜視図および横断面図である。 11:セラミックヒータ,12:ホルダ,20:発熱部,21,22:リー
ド部,25:スリット,30:絶縁シート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畑中 広二 埼玉県比企郡川島町八幡2丁目8―2 (56)参考文献 特開 昭60−254586(JP,A) 特開 昭59−96692(JP,A) 特開 昭59−58773(JP,A) 実開 昭62−202792(JP,U)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端を外部に突出させた状態で中空状ホル
    ダの先端部にセラミックヒータを保持し,このセラミッ
    クヒータをU字状発熱部とこのU字状発熱部の両端部か
    ら後方に延設した一対のリード部とを導電性セラミック
    材によって一体に構成し,前記一方のリード部外側面を
    導電層を介し,他方のリード部外側面を絶縁層を介して
    前記ホルダ内に接合保持すると共に,前記導電性セラミ
    ック材をMx(SiAl)12(ON)16で示されるα/β型サイ
    アロンのMがYまたはCaからなりxが0を越え2.0未満
    である組成物に対し,20vol.%を越え70vol.%未満のTiN
    を添加してなるサイアロン焼結体により形成したことを
    特徴とするディーゼルエンジン用グロープラグ。
  2. 【請求項2】セラミックヒータを構成するU字状発熱部
    の肉厚寸法をリード部の肉厚寸法より小さく形成した特
    許請求の範囲第1項記載のディーゼルエンジン用グロー
    プラグ。
  3. 【請求項3】導電層が金属メタライズ層であり,絶縁層
    が絶縁コーティング層である特許請求の範囲第1項若し
    くは第2項記載のディーゼルエンジン用グロープラグ。
  4. 【請求項4】セラミックヒータの少なくともホルダ先端
    部に対応する部分の一対のリード部間に,燃焼圧をシー
    ルする絶縁シートを一体的に介装した特許請求の範囲第
    1項ないし第3項何れかに記載のディーゼルエンジン用
    グロープラグ。
  5. 【請求項5】一方のリード部を導電層を介してホルダと
    電気的に接続すると共に,他方のリード部とホルダ後端
    部に保持した外部接続端子とを金属導線を介して接続し
    た特許請求の範囲第1項ないし第4項何れかに記載のデ
    ィーゼルエンジン用グループラグ。
  6. 【請求項6】α/β型複合サイアロン組成物が,Si3N4
    (Si3N4+Y2O3+AlN)に対するモル比が50〜75%,残部
    Y2O3粉末およびAlN粉末からなり,Y2O3/AlNのモル比が1/
    9〜7/3である特許請求の範囲第1項ないし第5項何れか
    に記載のディーゼルエンジン用グロープラグ。
  7. 【請求項7】α/β型複合サイアロン組成物の粒界相が
    Y,Si,O,N,Alを含む非晶質または結晶質であり,主相が
    Yを含むαサイアロンとSi−Al−O−Nからなるβサイ
    アロンの混合相である特許請求の範囲第6項記載のディ
    ーゼルエンジン用グロープラグ。
  8. 【請求項8】α/β型複合サイアロン組成物が,Si3N4
    (Si3N4+CaO+AlN)に対するモル比が50〜80%,残部C
    aO粉末およびAlN粉末からなり,CaO/AlNのモル比が2/8〜
    8/2である特許請求の範囲第1項ないし第5項何れかに
    記載のディーゼルエンジン用グロープラグ。
  9. 【請求項9】α/β型複合サイアロン組成物の粒界相が
    Ca,Si,O,N,Alを含む非晶質または結晶質であり,主相が
    Caを含むαサイアロンとSi−Al−O−Nからなるβサイ
    アロンの混合相である特許請求の範囲第8項記載のディ
    ーゼルエンジン用グロープラグ。
  10. 【請求項10】サイアロン焼結体の室温時の電気抵抗率
    が1Ω・cm以下で,かつ抵抗温度係数が正である特許請
    求の範囲第1項ないし第9項何れかに記載のディーゼル
    エンジン用グロープラグ。
JP61256355A 1986-10-28 1986-10-28 デイ−ゼルエンジン用グロ−プラグ Expired - Lifetime JPH0795466B2 (ja)

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JP61256355A JPH0795466B2 (ja) 1986-10-28 1986-10-28 デイ−ゼルエンジン用グロ−プラグ
US07/109,465 US4810853A (en) 1986-10-28 1987-10-15 Glow plug for diesel engines
DE19873736310 DE3736310A1 (de) 1986-10-28 1987-10-27 Gluehkerze fuer dieselmotoren

Applications Claiming Priority (1)

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