JPH0795435B2 - 電子銃加熱型蒸気発生装置 - Google Patents

電子銃加熱型蒸気発生装置

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JPH0795435B2
JPH0795435B2 JP2085178A JP8517890A JPH0795435B2 JP H0795435 B2 JPH0795435 B2 JP H0795435B2 JP 2085178 A JP2085178 A JP 2085178A JP 8517890 A JP8517890 A JP 8517890A JP H0795435 B2 JPH0795435 B2 JP H0795435B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子銃加熱型蒸気発生装置に関し、特に、加熱
対象である例えば金属に電子ビームを照射して蒸気を発
生させることにおいて電子ビームの照射位置と照射領域
形状と軌道を目標と一致するように適切に制御できる装
置を備えた電子銃加熱型蒸気発生装置に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
電子銃加熱型蒸気発生装置の従来の応用例の一例とし
て、第143回レーザ学会研究報告RTM−88−10の項目に記
載された装置がある。この文献に記載される電子銃加熱
型蒸気発生装置でも、るつぼに収容された加熱対象であ
る金属に対して電子ビームを照射し且つ電子ビームの集
束性を向上させることが期待されている。そこで、電子
ビームの軌道と形状を測定する目的で、電子ビーム軌道
上に金網を設置し、電子ビームを照射して金網の溶融跡
を観察するようにしている。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記の従来の電子銃加熱型蒸気発生装置では、電子ビー
ムの軌道及び形状を測定することを試みているものの、
電子ビームの照射位置及び照射領域形状を検出し、この
検出データを用いて電子ビームの照射位置及び照射領域
形状を目標に合致した適切なものに制御することについ
ては考慮されていない。従って、電子銃加熱型蒸気発生
装置を長時間の間使用した時に電子ビームの照射位置と
照射領域形状が経時的に変化した場合、蒸気発生効率が
低下するという問題が起きる。また電子ビームの照射位
置が大きく変動した場合には、るつぼが損傷するという
問題が起きる。
本発明の目的は、加熱対象における電子ビームの照射位
置と照射領域形状と軌道を検出し制御できる構成を有
し、電子ビームの照射位置と照射領域形状と軌道が目標
から変動した場合に目標の状態に調整することのできる
制御系統を備えた電子銃加熱型蒸気発生装置を提供する
ことにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係る第1の電子銃加熱型蒸気発生装置は、電子
銃から電子ビームを出力し、この電子ビームの照射位置
を照射位置設定手段で定めることにより前記電子ビーム
を蒸発物に照射して蒸気を発生させる電子銃加熱型蒸気
発生装置において、蒸発物における電子ビームの照射領
域を見込む位置に配設され、蒸発物から放射されるX線
の空間的放射強度分布を検出する検出手段と、電子ビー
ムに関して目標とする照射位置の情報を有し、検出手段
の検出信号を入力して前記の目標となる照射位置と比較
し、照射位置の差の情報を求める画像処理手段と、照射
位置の差の情報に基づき、画像処理手段で求められる照
射位置の差が0になるように照射位置設定手段を操作す
る電子ビーム照射位置制御手段を備えることを特徴点と
して有する。
本発明に係る第2の電子銃加熱型蒸気発生装置は、電子
銃から電子ビームを出力し、この電子ビームの照射位置
を照射位置設定手段で定め且つ照射領域形状を照射領域
形状設定手段で定めることにより電子ビームを蒸発物に
照射して蒸気を発生させる電子銃加熱型蒸気発生装置に
おいて、蒸発物における電子ビームの照射領域を見込む
位置に配設され、蒸発物から放射されるX線の空間的放
射強度分布を検出する検出手段と、電子ビームに関して
目標とする照射位置と照射領域形状の情報を有し、検出
手段の検出信号を入力して前記の目標となる照射位置及
び照射領域形状と比較し、照射位置の差と照射領域形状
の差の各情報を求める画像処理手段と、照射位置の差の
情報に基づき、画像処理手段で求められる照射位置の差
が0になるように照射位置設定手段を操作する電子ビー
ム照射位置制御手段と、照射領域形状の差の情報に基づ
き、画像処理手段で求められる照射領域形状の差が0に
なるように照射領域形状設定手段を操作する電子ビーム
照射領域形状制御手段とを備えることを特徴点として有
する。
前記第2の電子銃加熱型蒸気発生装置において、照射領
域形状設定手段としては例えば静電レンズが使用され
る。
本発明に係る第3の電子銃加熱型蒸気発生装置は、電子
銃から電子ビームを出力し、この電子ビームの照射位置
を照射位置設定手段で定めることにより電子ビームを蒸
発物に照射して蒸気を発生させる電子銃加熱型蒸気発生
装置において、蒸発物における電子ビームの照射領域を
見込む位置に配設される少なくとも2個の検出素子と各
検出素子の観測領域を規定するスリット部材を備え、各
検出素子の観測領域は、電子ビームを制御する方向にお
いて目標とする電子ビーム照射位置を中心に対称位置に
設定されるX線検出手段と、X線検出手段の各検出素子
の検出信号を入力して検出信号の強度から電子ビームの
照射位置変動の情報を求める差動増幅手段と、照射位置
変動の情報に基づき、差動増幅手段で求められる照射位
置変動が0になるように照射位置設定手段を操作する電
子ビーム照射位置制御手段を備えることを特徴点として
有する。
前記第1〜第3の電子銃加熱型蒸気発生装置において、
前記検出手段で検出されるX線は制動X線を利用するこ
とができる。
本発明に係る第4の電子銃加熱型蒸気発生装置は、前記
第1又は第2の構成において、蒸発物から放射されるX
線の代りに、電子ビーム軌道で電子ビームによる励起で
蒸気が放射するX線の空間的放射強度分布を測定し、測
定された放射強度分布から電子ビーム軌道の情報を求
め、画像処理手段と電子ビーム照射位置制御手段と照射
位置設定手段とによって電子ビームの軌道を制御するこ
とを特徴点として有する。
前記第1〜第4の電子銃加熱型蒸気発生装置において、
照射位置設定手段には電子ビーム偏向装置又は電子ビー
ム加速装置が使用される。
また前記第1〜第4の電子銃加熱型蒸気発生装置におい
て、X線を検出する検出手段の代りに光を検出する検出
手段を用いることができる。
〔作用〕
本発明による第1の電子銃加熱型蒸気発生装置では、蒸
発物の表面に照射させる電子ビームによって放射される
X線の空間的放射強度分布を検出手段で検出し、画像処
理手段でその分布のピーク位置を予め設定された目標位
置と比較してその差を求め、その差が0になるように電
子ビーム照射位置制御手段が電子ビーム照射位置設定手
段を操作し、照射位置を常に目標位置に調整する。
本発明による第2の電子銃加熱型蒸気発生装置では、蒸
発物の表面に照射される電子ビームによって放射される
X線の空間的放射強度分布を検出手段で検出し、画像処
理手段でその分布のピーク位置及び分布幅のそれぞれを
予め設定された目標位置及び目標幅と比較してその差を
求め、それぞれの差が0になるように電子ビーム照射位
置制御手段が電子ビーム照射位置設定手段を操作し且つ
照射領域形状制御手段が照射領域形状設定手段を操作
し、蒸発物の表面における電子ビームの照射位置と照射
領域形状を常に目標状態に調整する。
本発明による第3の電子銃加熱型蒸気発生装置では、少
なくとも2個の検出素子を含む検出手段と差動増幅手段
を用いて、中心位置に対するX線放射強度分布の偏りを
検出し、この偏りがなくなるように電子ビーム照射位置
制御手段が電子ビーム照射位置設定手段を操作し、照射
位置を常に目標位置に調整する。
本発明による第4の電子銃加熱型蒸気発生装置では、前
記の第1又は第2の装置構成を利用して、更に蒸気と電
子ビームとの空中における衝突で発生するX線を検出す
るように構成することにより、電子ビームの軌道を検出
し、この電子ビームを目標軌道に調整するものである。
前記の各電子銃加熱型蒸気発生装置では、蒸発物の表面
又はその近傍で放射されるX線の空間的放射強度分布を
利用するように構成されたが、同様にして放射される光
を利用して信号処理系統及び制御系統を構成し、X線を
利用した場合と同様な制御機能を持たせることも可能で
ある。
〔実施例〕
以下に、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。
第1図は本発明に係る電子銃加熱型蒸気発生装置の第1
実施例の構成図である。1は金属製のるつぼであり、縦
断面で示している。るつぼ1は図面紙葉の直角方向に長
形の形態を有している。るつば1の中には蒸発させる対
象である例えば金属の如き蒸発物2が、電子ビーム3で
加熱されることにより部分的に溶融状態で収容されてい
る。電子ビーム3は通常Y方向に関し、蒸発物2の中央
位置に照射されるように設定されている。蒸発物2の中
央位置は目標位置として設定されている。4は電子ビー
ム3で加熱されることにより蒸発した蒸発物2の蒸気流
を示す。5は電子銃であり、電子銃5はるつぼ1に近接
して配設されている。電子銃5には例えばリニアフィラ
メント有したものが使用され、電子銃5はリニアフィラ
メントがるつぼ1の長手方向に平行になるように配置さ
れる。電子銃1の電子ビーム出力部には、蒸発物2の表
面における電子ビーム3の照射位置を決定するための電
子ビーム偏向コイル6と、蒸発物2の表面における電子
ビームの照射領域形状を決定するための静電レンズ7と
が備えられている。
上記の構成を有する電子銃加熱型蒸気発生装置のるつぼ
周辺部分は蒸発室8内に収容されている。蒸発室8の上
部は図中省略されているが、通常、蒸気流4の中から所
要の成分を回収する装置が配設される。
蒸発室8の側壁の一部には連通部9を設け、この連通部
9を介して検出器ボックス10を設けている。検出器ボッ
クス10の内部には所定の位置に、蒸発物2における電子
ビーム3の照射領域に臨むような姿勢でX線2次元検出
器11が配設される。X線2次元検出器11はX線カメラと
して機能するものであり、多数の検出素子を2次元にお
いてアレイ状に配設してなり、蒸発物2の表面における
電子ビーム3が照射される領域から放射されるX線を検
出するものである。X線2次元検出器11による視野14は
その前の位置に配設されたピンホール12によって定めら
れる。このピンホール12によってX線2次元検出器11が
見込む蒸発物2の表面上の領域が決定される。また13は
フィルタであり、検出器11で検出するX線の波長領域を
所定の領域に設定する作用を有する。フィルタ13の透過
特性は任意に変更することができ、この場合には適当な
透過特性を有したフィルタを選択することによって変更
が行われる。
上記の検出器の構成では、電子ビーム3が蒸発物2の表
面に照射されることによって放射されるX線を検出する
ように構成されている。電子ビームの照射によって生じ
るX線の放射強度は電子ビーム強度に比例している。従
って、蒸発物2の表面の照射部分周辺のX線の放射強度
分布を測定すれば電子ビーム3の照射位置と照射領域形
状の情報を得ることができる。なお、放射されるX線に
は、電子によって蒸発元素が励起されることによって生
じるX線と、電子が蒸発物2の表面で減速されるときに
生じる制動放射X線とが含まれる。これらのX線はいず
れも電子ビーム3の強度に比例して発生するので、全体
として検出される放射X線は照射された電子ビームの強
度に比例している。また制動X線のみに着目して、これ
のみを検出して以後の制御のための測定データとして用
いることも可能である。
また上記の構成では検出器としてX線検出器を用いた
が、電子ビーム3が照射されるときにX線と共に発生す
る光を利用して電子ビーム3の照射位置と照射領域形状
を測定することも可能である。この場合の検出器として
は光検出器を使用することになるが、基本的な構成はX
線検出器の場合と同じである。
次に信号処理系統と制御系統について説明する。X線2
次元検出器11から出力される検出信号は、検出器制御装
置15に入力され、ここで信号処理され、Y方向に関して
のX線の放射強度分布を求める。X線検出器制御装置15
で得られた放射線強度分布は画像処理装置16に送られ
る。画像処理装置16では、入力された測定放射強度分布
を、予め設定された目標とする基準放射位置(通常Y方
向に関してるつぼ1の中央位置である)と基準放射強度
分布と比較し、基準放射位置からの測定放射強度分布の
中心位置のずれΔYと基準放射強度分布の判値幅と測定
放射強度分布の判値幅との差ΔWをそれぞれ誤差信号と
して算出し、出力する。基準放射位置からの測定放射強
度分布の中心位置のずれに関する誤差信号ΔYは、電子
ビーム偏向コイル制御装置17に与えられる。また基準放
射強度分布の判値幅と測定放射強度分布の判値幅との差
異に関する誤差信号でΔWは静電レンズ制御装置18に与
えられる。電子ビーム偏向コイル制御装置17は、入力さ
れた誤差信号ΔYに基づいて、画像処理装置16から出力
される誤差信号ΔYが0になるように、電子ビームの照
射位置を決定する電子ビーム偏向コイル6の動作を操作
する。静電レンズ制御装置18は、入力された誤差信号Δ
Wに基づいて、画像処理装置から出力される誤差信号Δ
Wが0になるように、電子ビームの照射領域を決定する
静電レンズ7の動作を操作する。
ここで、蒸発物2の表面における電子ビーム3の照射位
置と照射領域形状の制御について具体的に説明する。
照射位置の制御として、先ず前記の画像処理装置16で
は、検出器制御装置15から与えられる測定されたX線放
射強度分布を用いて、第3図に示す如くX線強度分布19
がピークとなるY方向の位置P2を求め、目標とするるつ
ぼ1の中央位置P1からのずれ、すなわち位置の差を誤差
信号ΔYとして算出する。次いで電子ビーム偏向コイル
制御装置17は、入力された誤差信号ΔYに基づいて電子
ビーム偏向コイル6の発生する磁場を増減することによ
り電子ビーム3の軌道を変え、画像処理装置16で算出さ
れる誤差信号ΔYが0になるように制御を行う。
また照射領域形状の制御して、先ず、上記と同様に画像
処理装置16で検出器制御装置15から与えられる測定され
たX線強度分布を用いて、第4図に示す如く目標とする
照射領域20の判値幅W0と測定されたX線強度分布19の判
値幅Wとの差を誤差信号ΔW(=W−W0)として算出す
る。次いで静電レンズ制御装置18は、入力された誤差信
号ΔWに基づいて静電レンズ7を操作することにより、
画像処理装置16で算出される誤差信号ΔWが0になるよ
うに電子ビームを制御し、その照射領域の判値幅Wを目
標の判値幅W0に一致させる。こうして電子ビーム3の照
射領域形状を制御する。
上記の実施例によれば、蒸発物2の表面における電子ビ
ーム3の照射位置と照射領域形状を、予め設定された目
標に一致すように制御でき、最適な状態で電子ビーム3
を制御することができる。なお、特に電子ビームの照射
位置制御に関しては、電子銃5の電子銃制御装置(図示
せず)における電子ビームの加速装置を操作し加速電圧
を制御するように構成することも可能である。また、第
1図に示された制御装置の構成では、電子ビームの照射
位置と照射領域形状を目標状態に制御するように構成し
たが、2つの制御系統を設ける必要はなく、照射位置の
制御系統を設けるだけでも良い。
更に上記の実施例による装置構成の説明では、蒸発物2
の表面における電子ビーム3の照射位置と照射領域形状
の制御という観点で説明したが、本発明による制御に従
えば、電子ビーム3の軌道が目標軌道になるように制御
することも可能である。ただしこの場合には、X線2次
元検出器11で検出する対象は、蒸発物2の表面及びその
近傍で放射されるX線ではなく、電子ビーム3の軌道上
で電子と蒸気4が衝突することによって発生するX線を
検出し、測定するように構成され、また画像処理装置16
にも電子ビームについての目標とする基準データが記憶
されている必要がある。
本発明の電子銃加熱型蒸気発生装置の第2実施例につい
て説明する。第2図において第1図に示された同一要素
には同一の符号を付す。この実施例では検出器の構成を
変えている。前記の実施例で使用されていたX線2次元
検出器11では、検出素子が2次元においてアレイの如く
配置されていたのに対して、本実施例の場合には2個の
検出素子21A,21Bを使用している。22は検出素子21A,21B
のそれぞれに所定の見込み位置でX線を入力させるため
のスリット部材である。このスリット部材22によって検
出素子21Aの視野23Aと検出素子21Bの視野23Bが定まる。
各検出素子22A,22Bが出力する検出信号は、それぞれX
線検出器制御装置15A,15Bで処理され、その後に差動増
幅器24に入力される。X線検出器制御装置15A,15Bのそ
れぞれは、対応する検出素子19A,19Bのそれぞれの視野2
3A,23Bで検出されたX線放射強度の信号を得ることがで
きる。差動増幅器24は、検出器制御装置15A,15Bの各出
力信号の差をとり、これを誤差信号として電子ビーム偏
向コイル制御装置17に供給する。ここで、上記の検出素
子21A,21Bのそれぞれの視野23A,23Bを、目標とする照射
位置を中心としてこれについて対称になるよう設定すれ
ば、上記誤差信号は照射位置のずれに対応する。この誤
差信号に基に、電子ビーム偏向コイル制御装置17は電子
ビーム偏向コイル6の動作を制御する。制御の仕方は前
記第1の実施例の場合と同じであり、誤差信号が0にな
るように電子ビーム偏向コイル6を操作する。また前記
の実施例の場合と同様に、第2図中想像線で示すように
電子銃制御装置25を設けることにより、電子ビームの加
速装置の加速電圧を制御して電子ビームの照射位置を制
御することもできる。本実施例によれば、蒸発物2の表
面における電子ビーム照射位置を目標位置に制御するこ
とができる。
また前記の各実施例では、蒸発物2の表面又はその上部
近傍の領域において発生するX線又は光の空間的放射強
度分布に基づいて電子ビームの照射状態を検出し、電子
ビームの放射位置と放射領域形状のうち少なくともいず
れか一方を目標の状態に制御するように構成していた
が、検出対象を空中の蒸気と電子ビームとの衝突で発生
するX線又は光とし、目標として設定される基準情報を
電子ビーム軌道とすることにより、電子ビーム軌道を調
整するように構成することもできる。
〔発明の効果〕
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、電子銃
加熱型蒸気発生装置において、電子ビームの照射によっ
て蒸発物から発生するX線又は光の空間的放射強度分布
を検出し、目標とする電子ビームの放射位置と放射領域
形状についての情報を予め設定しておくことにより、電
子ビームの放射位置、放射領域形状を目標に一致させ、
最適な電子ビーム照射を実現することができる。また本
発明による電子銃加熱型蒸気発生装置では、電子ビーム
の軌道を制御することもできる。また、簡素な検出素子
を利用することにより、放射中心位置に対する対称性を
検出し、その偏りをなくすように調整することにより電
子ビームの放射位置を制御することも可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1実施例を示す構成図、第2図は第2実施例
を示す構成図、第3図は測定された放射強度分布の中心
位置のずれを示すグラフ、第4図は測定された放射強度
分布の形状と目標形状との差を示すグラフである。 〔符号の説明〕 1……るつば 2……蒸発物 3……電子ビーム 4……蒸気 5……電子銃 6……電子ビーム偏向コイル 7……静電レンズ 8……蒸発室 10……検出器ボックス 11……X線2次元検出器 12……ピンホール 15,15A,15B……検出器制御装置 16……画像処理装置 17……偏向コイル制御装置 18……静電レンズ制御装置 21A,21B……検出素子 22……スリット部材 24……差動増幅器 25……電子銃制御装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子銃から電子ビームを出力し、この電子
    ビームの照射位置を照射位置設定手段で定めることによ
    り前記電子ビームを蒸発物に照射して蒸気を発生させる
    電子銃加熱型蒸気発生装置において、前記蒸発物におけ
    る前記電子ビームの照射領域を見込む位置に配設され、
    前記蒸発物から放射されるX線の空間的放射強度分布を
    検出する検出手段と、電子ビームに関して目標とする照
    射位置の情報を有し、前記検出手段の検出信号を入力し
    て前記の目標となる照射位置と比較し、照射位置の差の
    情報を求める画像処理手段と、前記照射位置の差の情報
    に基づき、前記画像処理手段で求められる照射位置の差
    が0になるように前記照射位置設定手段を操作する電子
    ビーム照射位置制御手段を備えることを特徴とする電子
    銃加熱型蒸気発生装置。
  2. 【請求項2】電子銃から電子ビームを出力し、この電子
    ビームの照射位置を照射位置設定手段で定め且つ照射領
    域形状を照射領域形状設定手段で定めることにより前記
    電子ビームを蒸発物に照射して蒸気を発生させる電子銃
    加熱型蒸気発生装置において、前記蒸発物における前記
    電子ビームの照射領域を見込む位置に配設され、前記蒸
    発物から放射されるX線の空間的放射強度分布を検出す
    る検出手段と、電子ビームに関して目標とする照射位置
    と照射領域形状の情報を有し、前記検出手段の検出信号
    を入力して前記の目標となる照射位置及び照射領域形状
    と比較し、照射位置の差と照射領域形状の差の各情報を
    求める画像処理手段と、前記照射位置の差の情報に基づ
    き、前記画像処理手段で求められる照射位置の差が0に
    なるように前記照射位置設定手段を操作する電子ビーム
    照射位置制御手段と、前記照射領域形状の差の情報に基
    づき、前記画像処理手段で求められる照射領域形状の差
    が0になるように前記照射領域形状設定手段を操作する
    電子ビーム照射領域形状制御手段とを備えることを特徴
    とする電子銃加熱型蒸気発生装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の電子銃加熱型蒸気発生装置
    において、前記照射領域形状設定手段は静電レンズであ
    ることを特徴とする電子銃加熱型蒸気発生装置。
  4. 【請求項4】電子銃から電子ビームを出力し、この電子
    ビームの照射位置を照射位置設定手段で定めることによ
    り前記電子ビームを蒸発物に照射して蒸気を発生させる
    電子銃加熱型蒸気発生装置において、前記蒸発物におけ
    る前記電子ビームの照射領域を見込む位置に配設される
    少なくとも2個の検出素子と各検出素子の観測領域を規
    定するスリット部材を備え、前記各検出素子の観測領域
    は、電子ビームを制御する方向において目標とする電子
    ビーム照射位置を中心に対称位置に設定されるX線検出
    手段と、前記X線検出手段の各検出素子の検出信号を入
    力して検出信号の強度から電子ビームの照射位置変動の
    情報を求める差動増幅手段と、前記照射位置変動の情報
    に基づき、前記差動増幅手段で求められる照射位置変動
    が0になるように前記照射位置設定手段を操作する電子
    ビーム照射位置制御手段を備えることを特徴とする電子
    銃加熱型蒸気発生装置。
  5. 【請求項5】請求項1,2,4のいずれか1項に記載の電子
    銃加熱型蒸気発生装置において、前記検出手段で検出さ
    れるX線は制動X線であることを特徴とする電子銃加熱
    型蒸気発生装置。
  6. 【請求項6】請求項1又は2記載の電子銃加熱型蒸気発
    生装置において、前記蒸発物から放射されるX線の代り
    に、電子ビーム軌道で電子ビームによる励起で前記蒸気
    が放射するX線の空間的放射強度分布を測定し、測定さ
    れた前記放射強度分布から電子ビーム軌道の情報を求
    め、前記画像処理手段と前記電子ビーム照射位置制御手
    段と前記照射位置設定手段とによって電子ビームの軌道
    を制御することを特徴とする電子銃加熱型蒸気発生装
    置。
  7. 【請求項7】請求項1,2,4,6のいずれか1項に記載の電
    子銃加熱型蒸気発生装置において、前記照射位置設定手
    段は電子ビーム偏向装置であることを特徴とする電子銃
    加熱型蒸気発生装置。
  8. 【請求項8】請求項1,2,4,6のいずれか1項に記載の電
    子銃加熱型蒸気発生装置において、前記照射位置設定手
    段は電子ビーム加速装置であることを特徴とする電子銃
    加熱型蒸気発生装置。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれか1項に記載の電子
    銃加熱型蒸気発生装置において、前記X線を検出する検
    出手段の代りに光を検出する検出手段を用いることを特
    徴とする電子銃加熱型蒸気発生装置。
JP2085178A 1990-03-30 1990-03-30 電子銃加熱型蒸気発生装置 Expired - Fee Related JPH0795435B2 (ja)

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