JPH0793585A - 画像の影付け方法 - Google Patents

画像の影付け方法

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JPH0793585A
JPH0793585A JP5259225A JP25922593A JPH0793585A JP H0793585 A JPH0793585 A JP H0793585A JP 5259225 A JP5259225 A JP 5259225A JP 25922593 A JP25922593 A JP 25922593A JP H0793585 A JPH0793585 A JP H0793585A
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contour line
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shadow
area
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JP5259225A
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English (en)
Inventor
Shigeaki Shimazu
茂昭 嶋津
Koji Hatada
浩司 畠田
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 階調を有する影を容易に形成することのでき
る影付け方法を提供する。 【構成】 絵柄の切抜きマスクCMをオフセットx_set,
y_set に応じて移動させて影の元領域OSHを形成し、
元領域OSHの輪郭を変形幅def に応じて拡大または縮
小することによって影領域SHの輪郭線GL0を求め
る。この輪郭線GL0を細らせることによって(N−
1)本の階調輪郭線GL1〜GL4を形成する。そし
て、輪郭線GL0〜GL4で囲まれる複数の閉領域にお
いてそれぞれ階調率を設定し、この階調率と画素データ
を乗ずることによって影領域SH内の画素データを変換
する。この結果、階調を有する影領域SHが作成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、1ページ画像内に配
置された画像部品に影を付ける方法に関し、特に、階調
を有する影を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】製版工程の1つとして画像部品の面付け
工程がある。面付け工程は、複数の画像部品を順次台紙
に貼り込んでいく作業である。この際、面付けに自然さ
を与えるために、貼り込まれた画像部品に影を付ける処
理が行なわれることがある。例えば、カタログやチラシ
などの1ページ画像に商品の写真を画像部品として面付
けする場合に、単にその画像部品を貼り込んだだけでは
商品が宙に浮いたような不自然な印象を与える場合があ
る。このような場合には、その画像部品に影を付けるこ
とによって商品が床に置かれているような安定感を与
え、1ページ画像に自然さを与えることができる。
【0003】画像部品の影としては、次第に濃度が変化
するようなグラデーション(階調)を有する影が用いら
れることがある。近年ではコンピュータシステムを用い
て階調を有する影が形成される場合が多くなっている
が、この場合にはいわゆるブラシと呼ばれる画像処理が
利用される。ブラシ処理は、CRT画面上に1ページ画
像を表示し、オペレータがマウスを用いて個々の画素の
位置を指定するとともに、画像データの修正量を指定す
ることによって画像部品に影が付けられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来は、上述のよう
に、階調を有する影をオペレータが手作業で形成してい
たので、良好な形状と濃度の影を形成するには、かなり
の熟練と長時間の作業を要するという問題があった。特
に、複数の画像部品に影を付ける場合には、影の形状や
階調に再現性を持たせるのは困難であった。
【0005】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、階調を有する影
を容易に形成することのできる影付け方法を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】上述の課題を
解決するため、この発明による影付け方法では、(A)
前記画像部品の輪郭を構成する第1の輪郭線を表わすマ
スクデータを準備する工程と、(B)前記第1の輪郭線
を指定された移動量に従って移動させることによって第
2の輪郭線を形成し、前記第2の輪郭線を表わす輪郭線
データを形成する工程と、(C)前記第2の輪郭線の内
側および外側の少なくとも一方に、前記第2の輪郭線に
沿って少なくとも1本の階調輪郭線を形成し、前記階調
輪郭線を表わす階調輪郭線データを形成する工程と、
(D)前記階調輪郭線と前記第2の輪郭線とによって形
成される複数の閉領域のそれぞれについて設定された階
調率と、前記1ページ画像内において前記複数の閉領域
の位置に存在する画像の画素毎の濃度を表わす画素デー
タの値とを乗ずることによって、前記複数の閉領域のそ
れぞれに含まれる画素の濃度を表わす修正画素データを
生成する工程と、(E)前記修正画素データの上に前記
画像部品の画素データを上書きすることによって、前記
複数の閉領域の少なくとも一部の上に前記画像部品が配
置された1ページ画像を表わす画像データを生成する工
程と、を備える。
【0007】第2の輪郭線と階調輪郭線は画像部品の輪
郭に基づいて作成されるので、影となる複数の閉領域の
形状を容易に形成することができる。また、第2の輪郭
線と階調輪郭線とで形成される複数の閉領域毎に階調率
を設定し、この階調率と画素データとを乗じることによ
って影を表わす修正画素データを求めるので、階調を有
する影を容易に形成することができる。さらに、複数の
閉領域の画像を表わす修正画素データの上に画像部品の
画素データを上書きするので、複数の閉領域が画像部品
の影となるような1ページ画像を得ることができる。
【0008】なお、工程(B)は、移動した第1の輪郭
線を膨張または収縮することによって第2の輪郭線を形
成する工程を含むようにしてもよい。
【0009】影の輪郭となる第2の輪郭線の大きさを変
更すれば、視覚的な効果の異なる種々の影を形成するこ
とができる。
【0010】
【実施例】図1は、この発明の一実施例を適用して画像
の影付け処理を行なう製版処理システムの構成を示すブ
ロック図である。製版処理システム20は、画像入力装
置22と、画像処理装置24と、画像出力装置26とで
構成されている。画像入力装置22は、カラー自然画像
の画像データを読取るドラム型スキャナの入力部や、画
像データを記憶する磁気ディスク、あるいは他の装置と
の通信回線等で実現される。また、画像処理装置24
は、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ
によって実現される。画像出力装置26は、カラーCR
Tや、ドラム型カラースキャナの出力部、磁気ディス
ク、通信回線等によって実現される。画像処理装置24
は、切抜きマスク入力部28と、パラメータ設定部30
と、輪郭線演算部32と、輪郭線メモリ34と、画素デ
ータ変換部36と、画像メモリ38とを備えている。
【0011】図2は、この実施例における影付けの基本
的な処理内容を説明する説明図である。図2(A)はこ
の実施例において影付けの対象となる画像部品である絵
柄PCの平面図であり、図2(B)は絵柄PCに影領域
SHが付された状態を示す平面図である。絵柄PCは、
切抜きマスクCMで切り抜かれており、影領域SHはこ
の切抜きマスクCMに基づいて作成される。切抜きマス
クCMは、線画や絵柄の画像のうちで印刷したい領域
(「印刷領域」と呼ぶ)を示しており、マスクデータに
よって表わされる。マスクデータは、切抜きマスクの輪
郭の頂点の座標で構成されるベクトルデータである。切
抜きマスクCMは、影付け処理に先立って、1ページ画
像を編集する際にオペレータによって作成される。製版
処理システム20においては、このようにして予め作成
されたマスクデータが切抜きマスク入力部28を介して
輪郭線演算部32に与えられる。切抜きマスク入力部2
8は、例えば、通信回線や磁気ディスク装置によって実
現される。
【0012】画像入力装置22から与えられた絵柄PC
の画像データは画像メモリ38に記憶される。絵柄PC
の画像データは、切抜きマスクCMで切り抜かれる印刷
領域よりも広い領域の画像を表わしているのが普通であ
る。なお、以下に説明する影付け処理は、絵柄の画像部
品に対しても線画の画像部品に対しても実行することが
できる。この実施例においては、線画と絵柄とを併せて
「画像」と呼び、1ページ画像に貼り込まれる個々の線
画や絵柄を「画像部品」と呼ぶ。また、画像を表わすデ
ータを「画像データ」と呼ぶが、各画素の画像データは
「画素データ」と呼ぶことがある。
【0013】パラメータ設定部30は、影付け処理で利
用する種々の影付けパラメータを入力する装置であり、
キーボードやマウスによって実現される。輪郭線演算部
32は、影領域SHの外形を示す輪郭線と影領域SH内
部に形成される複数の階調輪郭線とを求める処理を実行
する。得られた輪郭線は輪郭線メモリ34に記憶され
る。画素データ変換部36は、影領域SHの複数の輪郭
線で囲まれた各領域において画素データを変換する処理
を行ない、これによって図2(B)に示すように、グラ
デーション(階調)を有する影領域SHが形成される。
なお、輪郭線演算部32と画素データ変換部36は、画
像処理装置24のRAMやROMに記憶されたソフトウ
ェアプログラムをCPUが実行することによって実現さ
れる。
【0014】図3は、実施例における影付け処理の手順
を示すフローチャートである。ステップS1では、オペ
レータによって影付けパラメータ(fname,x_set,y_se
t,def,wid,N,s_val,e_val)が入力され、図示しな
いRAM内のパラメータバッファpara_bufに記憶され
る。各影付けパラメータの内容は次の通りである。
【0015】ファイル名fname :影付けの対象となる画
像部品の画像データのファイル名、または、画像データ
のアドレスポインタ。
【0016】オフセットx_set,y_set:図4(A)に示
すように、切抜きマスクCMを移動させて影の元領域O
SHを形成する際のx方向とy方向の移動量をそれぞれ
示す。なお、オフセットの値を調節することによって、
画像部品に影を投影する仮想的な光線の入射角度を変え
ることが可能である。
【0017】変形幅def :図4(B)に示すように、影
の元領域OSHに太らせまたは細らせを実行して影領域
SHの輪郭線GL0を求める際の変形の幅を示す。変形
幅def の値が正の時は太らせが実行され、負の時は細ら
せが実行される。変形幅defは、元領域OSHを構成す
る線分と影領域SHを構成する線分の距離に相当する。
変形幅def を調節することによって、影領域の大きさを
変えることが可能である。
【0018】階調幅wid :図4(C)に示すように、影
領域SHの輪郭線GL0の内側に形成する階調輪郭線G
L1〜GL4のうちで最も内側の階調輪郭線GL4と、
影領域SHの輪郭線GL0との距離を示す。
【0019】輪郭線本数N:影領域SHの輪郭線の本
数。ここで、輪郭線とは、影領域SHの外形を示す輪郭
線GL0と、影領域SHの内側に形成される階調輪郭線
GL1〜GL4とを含む用語である。従って、図4
(C)の場合には、N=5である。図4(C)に示すよ
うに、(N−1)本の階調輪郭線によって影領域SHの
内部がN個の閉領域に区分される。また、各輪郭線の間
隔は、wid/(N-1) で与えられる。
【0020】最外周領域の階調値s_val :影領域SHの
内部に形成されるN個の閉領域のうちの最外周の閉領域
に適用される階調率を示す。ここで、階調率とは、画素
データ変換部36が画素データに乗じることによって影
領域の濃度を高めるための値である。この実施例では、
s_val=0.8 とする。
【0021】最内周領域の階調率e_val :影領域SHの
内部に形成されるN個の閉領域のうちの最内周の閉領域
に適用される階調率を示す。この実施例では、e_val=0.
4 とする。上述するように、影領域SHの内部に形成さ
れるN個の閉領域には、3つの影付けパラメータs_va
l,e_val,N で決定されるそれぞれ異なる階調率が適用
される。この結果、図4(C)の右側に示すように、階
調のある影を形成することができる。この詳細について
は、後述する。
【0022】なお、ステップS1では、影付けパラメー
タをオペレータが直接入力せずに、予め準備した影付け
パラメータファイルをパラメータ設定部30に入力する
ようにしてもよい。
【0023】ステップS1において影付けパラメータが
入力されると、ステップS2において、切抜きマスク入
力部28から切抜きマスクCMのマスクデータmask(x
i,yi)が入力され、輪郭線メモリ34に記憶される。な
お、マスクデータmask(xi,yi)は、切抜きマスクCM
(図4(A))の輪郭点の座標で構成されるベクトルデ
ータである。
【0024】ステップS3では、オフセットパラメータ
x_set,y_setの値に応じて切抜きマスクの輪郭点を移動
することによって、図4(A)に示すように影の元領域
OSHの輪郭線を求める。この際、マスクデータmask(x
i,yi)を修正して元領域OSHの輪郭線を表わす輪郭線
データとする。
【0025】ステップS4では、影の元領域OSHの輪
郭を変形幅def だけ太らせることによって、図4(B)
に示すような影領域SHの輪郭線GL0を求める。図5
は、輪郭の太らせ方法を示す説明図である。図5(A)
に示すように、この実施例における元領域OSHは、時
計周りの4つのベクトルV1〜V4で構成されている。
太らせ処理では、まず、ベクトルV1〜V4を進行方向
に向かって左側に、変形幅def だけ移動したベクトルV
1a〜V4aを求める(図5(B))。一方、細らせ処
理の場合には、ベクトルV1〜V4を進行方向に向かっ
て右側に、変形幅def (絶対値)だけ移動させる。但
し、これらの処理は、閉図形を構成するベクトルの向き
が時計回りの場合であり、閉図形を構成するベクトルの
向きが反時計回りの場合には、ベクトルを移動する方向
を上記とは逆にする。
【0026】図5(B)のベクトルV1a〜V4aから
影領域の輪郭を求める方法としては、主に図5(C),
(D),(E)に示す3つの方法が考えられる。図5
(C)の方法では、ベクトルV1a〜V4aをそれぞれ
延長して隣接するベクトル同士の交点P1〜P4を求
め、これらの交点P1〜P4を両端点とする新たなベク
トルによって輪郭を構成する。この実施例ではこの方法
が採用されている。図5(D)の方法では、ベクトルV
1a〜V4aの端点同士を直線で接続することによって
輪郭を形成している。また、図5(E)の方法では、ベ
クトルV1a〜V4aの端点同士を円弧で接続すること
によって輪郭を形成している。また、ベクトルを移動さ
せたとき、ベクトル間で交差する場合があるが、この場
合は、その交点を求め、移動したベクトルの端点を書き
換えればよい。
【0027】なお、図5(C)の方法は、元領域OSH
の輪郭とほぼ相似形の輪郭を得ることができ、端点デー
タの書き換えを行なうだけでデータ数が増えないという
利点がある。また、図5(D)の方法はベクトル同士の
接続処理が簡単であるという利点があり、図5(E)の
方法は輪郭の鋭角な部分がなめらかになるので現実の影
らしい輪郭が得られるという利点がある。従って、上記
各方法を組み合わせて用いるのが好ましい。ただし、元
領域OSHの輪郭が複雑な形状を有している場合には図
5(C)〜(E)の3つの方法で得られる輪郭に大きな
差異はない。
【0028】ステップS5〜S8は、図4(C)に示す
ように、影領域SH内にN本の輪郭線を形成する処理で
あり、輪郭線演算部32によって実行される処理であ
る。ステップS5では、輪郭線の順番を示すパラメータ
nを0に初期化する。n=0は、影領域SHの輪郭線G
L0に相当する。
【0029】ステップS6aでは、n番目の輪郭線GL
nに対する階調率cont_val(n) が求められる。階調率co
nt_val(n) は、次の式(1)に従って与えられる。 cont_val(n) = s_val + (e_val - s_val)*n/(N-1) …(1)
【0030】0番目の輪郭線GL0に対する階調率cont
_val(0) は、ステップS1で入力された最外周の階調率
s_val に等しい。なお、n番目の輪郭線GLnに対する
階調率cont_val(n) は、n番目の輪郭線GLnの内側に
形成される閉領域に対して適用される値である。
【0031】ステップS6bでは、n番目の輪郭線GL
nが求められる。n番目の輪郭線GLnは、図4(C)
に示したように、影領域SHの輪郭線GL0をwid*n/(N
-1)だけ細らせることによって得られる。この細らせ方
法は、図5(A)〜(C)に示す太らせ方法と同じ原理
に従ったものである。n番目の輪郭線GLnを表わす輪
郭線データcont(n,xi,yi) は輪郭線メモリ34に記憶
される。
【0032】ステップS7では、パラメータnが輪郭線
本数Nよりも小さいか否かが判断され、n<Nの場合に
はステップS8においてパラメータnを1つインクリメ
ントしてステップS6a,S6bを再び実行する。こう
して、ステップS6a〜S8を繰り返し実行することに
よってN本の輪郭線の輪郭線データcont(n,xi,yi)と
階調率cont_val(n) とが求められる。
【0033】ステップS9〜S13は、影領域SH内の
各画素の画素データを階調率cont_val(n) に従って変換
する処理であり、画素データ変換部36によって実行さ
れる処理である。ステップS9ではパラメータnを0に
再設定する。
【0034】ステップS10では、1ページ画像におい
て影領域SHの下に貼り込まれている画像のうちで、n
番目の輪郭線によって囲まれる領域に含まれる画像部分
の各画素の画素データが画像メモリ38から読出され
る。以下ではまず簡単のために、影領域SHの下には他
の画像部品が貼り込まれておらず、白色の背景が存在す
るだけである場合を考える。影領域SHの下に他の画像
部品が貼り込まれている場合については後述する。
【0035】影領域SHの下に他の画像部品が貼り込ま
れていない場合には、輪郭線データcont(n,x,y) にい
わゆるベクターラスター変換を行なうことによって、各
輪郭線の内部の各画素の画素データAij(R,G,B)を求め
ることができる。ここで、(i,j)は画素座標であり、
(R,G,B) はRGBの3原色の輝度値である。
【0036】図6は、ステップS10における処理内容
を示す説明図である。ただし、図6は、図示の便宜上、
長方形の影領域SHに2本の階調輪郭線GL1,GL2
を含む場合の例である。また、影領域SHに描かれた円
は画素を示している。
【0037】図6(A)に示すように、0番目の輪郭線
GL0に対しては、各走査線SL1,SL2…と輪郭線
GL0との交点で挟まれる領域に存在する各画素に対し
て画素データAij(R,G,B)=Aij(255,255,255) を割り
当てる。ここでAij(255,255,255)は、RGBの3原色
をそれぞれ8ビットの2進数で表わした場合に白色を示
す画素データである。
【0038】ステップS11では、各画素の画素データ
Aij(R,G,B)に階調率cont_val(n)を乗じることによっ
て変換後の画素データA'ijを得る。ステップS11の処
理の結果、下地の画素データの輝度が低く(濃度が高
く)なるので、視覚的には0番目の輪郭線GL0内の画
像部分が白色の背景に比べて暗くなる。
【0039】ステップS12では、パラメータnが輪郭
線の本数Nより小さいか否かが判断され、n<Nの場合
にはステップS13においてパラメータnを1つインク
リメントしてステップS10,S11を再び実行する。
図6(B)は、1番目の階調輪郭線GL1に関するステ
ップS10,S11の処理を示している。1番目の階調
輪郭線GL1についてステップS10,S11を行なう
際には、図6(B)にも示されるように、0番目の輪郭
線GL0に関する処理によって求められた画素データ
に、1番目の階調輪郭線GL1に関する処理によって求
められた画素データが上書きされる。上述の式(1)に
よれば、1番目の階調輪郭線GL1に対する階調率cont
_val(1) の値は0.6 となる。従って、1番目の階調輪郭
線GL1の内部の領域は、0番目と1番目の輪郭線GL
0,GL1に挟まれた閉領域よりも暗くなる。
【0040】図6(C)は、2番目の階調輪郭線GL2
に関するステップS10,S11の処理を示している。
このように、画素データ変換部36は、各閉領域に含ま
れる各画素の画素データに、各閉領域の階調率cont_val
(n) を乗じることによって画素データを変換する。従っ
て、影領域の最外周から内部に向かって次第に濃度が高
くなるような影領域SHの画像が得られる。
【0041】なお、影領域SHの下にある画像がベクト
ルデータで表わされている場合には、ベクターラスター
変換によって各輪郭線の内部を塗りつぶすことにより、
上述したステップS10の処理を行なうことができる。
【0042】こうしてステップS10〜S13を繰り返
すことによって、階調を有する影領域SHが作成され
る。
【0043】ステップS14では、こうして得られた影
領域SHの画像と、他の画像部品とが貼り込まれた1ペ
ージ画像(図2(B))が形成され、この1ページ画像
が外部に出力される。画像出力の形態としては、カラー
CRTにおける表示や、ドラム型カラースキャナにおけ
る網フィルムの生成、磁気ディスクへの1ページ画像デ
ータの保存、通信回線への1ページ画像データの出力な
どがある。
【0044】以上で説明した例では、影領域SHの下に
は他の画像部品が貼り込まれておらず、白色の背景が存
在するだけであるものとしたので、以下では、影領域S
Hの下に他の画像部品が貼り込まれる場合について説明
する。
【0045】図7は、絵柄PCおよびその影領域SHの
下に、他の画像部品PC1,PC2が貼り込まれる場合
を示す説明図である。これらの画像部品は、画像部品P
C2,画像部品PC1,影領域SH,絵柄PCの順に貼
り込まれる。各画像部品の優先度は貼り込みの順序と逆
であり、絵柄PC,影領域SH,画像部品PC1,画像
部品PC2の順に低くなる。なお、この例では、2つの
画像部品PC1,PC2はそれぞれ一様な色を有する領
域を表わしている。図8は、こうして得られる1ページ
画像を示す平面図である。なお、図8においては、影領
域SH内の濃度の階調は図示の便宜上省略している。
【0046】図8に示す影領域SHは、絵柄PCの影と
して生成されたものである。従って、影領域SHが生成
される前には、絵柄PCと他の2つの画像部品PC1,
PC2の画像データが準備されている。影領域SHを含
む1ページ画像を得るには、まず、図9(A)に示すよ
うに、影付けの対象となる画像部品(すなわち絵柄P
C)よりも優先度の低い画像部品PC1,PC2を背景
BGの上に張り込んだ画像の画像データを生成し、画像
メモリ38に記憶する。そして、図9(B)に示すよう
に、影領域SH(図中、破線で示す)に外接する長方形
RTの大きさの処理バッファを画像処理装置24のRA
M(図示せず)内に確保し、この処理バッファ中に長方
形RT内の画像領域を表わす画像データを記憶する。
【0047】図10は、処理バッファに記憶された画像
データに関するステップS11の処理内容を示す説明図
である。図10(A)は、図9(B)に示す長方形RT
内の画像の上に影領域SHの輪郭線を配置した仮想的な
状態を示している。この長方形RTの内部は、点線で示
されているように、その下に画像部品PC1が存在する
領域と、画像部品PC2が存在する領域と、背景BGが
存在する領域とに分割されている。このような画像デー
タに対してステップS10〜S13の処理が実行される
と、図10(B)に示すような画像データが得られる。
図10(B)の画像では、影領域SHの外周から中央に
向かって次第に濃度が高くなっており、また、影領域S
Hの下に存在する画像の濃度に応じて各画素の濃度の値
が決定されている。なお、2本の同じ輪郭線で挟まれた
閉領域の画素に対しては、同じ階調率が適用されてい
る。
【0048】こうして変換された画像データは、処理バ
ッファから画像メモリ38に転送されて、図9(A)に
示す画像を表わす画像データに上書きされる。そして、
さらに絵柄PCの画像データが上書きされて図8に示す
1ページ画像の画像データが得られる。なお、図8で
は、図示の便宜上、影領域SH内の濃度の階調の図示を
省略している。
【0049】以上説明したように、この実施例では、影
領域SHの下に存在する各画素の濃度と、影領域SH内
の各閉領域に対する階調率とを乗ずることによって影領
域SH内の各画素の濃度を調整するので、影領域SHの
画像に影がさして暗くなったような視覚的効果を与える
ことができる。また、影領域SH内の輪郭線で区切られ
た各閉領域毎に異なる階調率を適用するので、影領域S
Hの中央部から周辺部にかけて明るさが次第に変化する
影を形成することができる。
【0050】なお、影領域SHの下に貼り込まれる画像
部品は、一様な色を有するものに限らず、画素毎に濃度
が変化する絵柄であってもよい。この場合にも上記と同
様に画素データを変換することができる。
【0051】図3に示す処理手順において、ステップS
1で入力された各種の影付けパラメータを各画像部品の
画像データとともに保存しておけば、ステップS2〜S
13の処理を画像出力(ステップS14)の直前に実行
することによって影付けを行なうことができる。このよ
うな場合に、ステップS1で入力される各種の影付けパ
ラメータのうちでファイル名fname のみを変更すれば、
複数の画像部品に対する影付けを再現性良く行なうこと
ができる。例えば、図11に示すように、1ページ画像
内に貼り込まれた3つの画像部品に対して、ファイル名
fname のみを変更して他の影付けパラメータ(x_set,y
_set,def,wid,N,s_val,e_val )を同じ値に設定す
れば、各画像部品に同様な影を付けることができる。ま
た、このような影付けパラメータのセットを予め複数種
類準備してメモリに記憶しておき、オペレータが各画像
部品に対していずれのパラメータセットを使用するかを
指定するようにすれば、容易にかつ様々な視覚的効果を
有する影付けを指定することができるという利点があ
る。
【0052】なお、この発明は上記実施例に限られるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の
態様において実施することが可能であり、例えば次のよ
うな変形も可能である。
【0053】(1)上記実施例では、図4に示すよう
に、影の元領域OSHから影領域SHをの外形を形成す
る際に太らせまたは細らせを用いたが、太らせや細らせ
を行なわずに、元領域OSHをそのまま影領域SHとし
て用いることも可能である。また、太らせ処理や細らせ
処理の代わりに、一定の倍率で元領域OSHを拡大また
は縮小することによって影領域SHを求めるようにして
もよい。すなわち、切抜きマスクCMと同じ形状を有す
る元領域OSHを膨張または収縮することによって、影
領域SHの外形を形成するようにしてもよい。ここで、
膨張とは太らせと拡大とを含み、収縮とは細らせと縮小
とを含む用語である。
【0054】(2)上記実施例では、図4(C)に示す
ように、影領域SHの内側に階調輪郭線を形成するよう
にしたが、この代わりに、影領域SHの外側に階調輪郭
線を形成するようにしてもよい。すなわち、影領域の内
側および外側の少なくとも一方に階調輪郭線を形成する
ようにすればよい。
【0055】(3)上記実施例では、画素データAij
(R,G,B)が加法混色の3原色RGBの輝度値で表わさ
れるものとしたが、画像データが減法混色の3原色YM
Cの濃度値、またはYMCK(Kはブラック)の4色の
濃度値で表わされる場合にも本発明を適用することがで
きる。画素データがYMCまたはYMCKの濃度値で表
わされる場合には、影領域SHの最外周領域の階調値s_
val として小さな値(例えば0.4 )を設定し、影領域S
Hの最内周領域の階調値e_val として大きな値(例えば
0.8 )を設定すればよい。
【0056】(4)影付けパラメータのいくつかのもの
は固定値としてもよい。極端な場合には、ファイル名fn
ame 以外の影付けパラメータをすべて固定値としてもよ
い。ただし、上記実施例のように、画像部品に応じて影
付けパラメータの値を任意に設定できるようにすれば、
視覚的効果が異なる影を容易に形成することができると
いう利点がある。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載し
た発明によれば、影となる複数の閉領域の輪郭を画像部
品の輪郭に基づいて形成し、また、複数の閉領域につい
て設定された階調率と画素データとを乗ずることによっ
て影となる画像を表わす修正画素データを生成するの
で、階調を有する影を容易に形成することができるとい
う効果がある。
【0058】また、請求項2に記載した発明によれば、
影の輪郭となる第2の輪郭線の大きさを変更することに
よって、視覚的な効果の異なる種々の影を形成すること
ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を適用して画像の影付け処
理を行なう製版処理システムの構成を示すブロック図。
【図2】この実施例における影付けの基本的な処理内容
を説明するための説明図。
【図3】実施例における影付け処理の手順を示すフロー
チャート。
【図4】影付けパラメータの内容を示す説明図。
【図5】輪郭の太らせ方法を示す説明図。
【図6】ステップS10における処理内容を示す説明
図。
【図7】絵柄PCとその影領域SHの下に他の画像部品
PC1,PC2が貼り込まれる様子を示す説明図。
【図8】1ページ画像を示す平面図。
【図9】影領域の画像データの一部を処理バッファに記
憶する手順を示す説明図。
【図10】処理バッファに記憶された画像データの変換
処理の内容を示す説明図。
【図11】複数の画像部品に対して同じ影付けパラメー
タを用いて影付けを行なった例を示す説明図。
【符号の説明】
20…製版処理システム 22…画像入力装置 24…画像処理装置 26…画像出力装置 28…マスク入力部 30…パラメータ設定部 32…輪郭線演算部 34…輪郭線メモリ 36…画素データ変換部 38…画像メモリ BG…背景 CM…切抜きマスク GL0…影領域の輪郭線 GL1〜GL4…階調輪郭線 N…輪郭線本数 OSH…影の元領域 PC…絵柄 PC1,PC2…画像部品 RT…処理バッファの領域を示す長方形 SH…影領域 SL1,SL2…各走査線 n…輪郭線の順番を示すパラメータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1ページ画像内に配置された画像部品に
    影を付ける方法であって、(A)前記画像部品の輪郭を
    構成する第1の輪郭線を表わすマスクデータを準備する
    工程と、(B)前記第1の輪郭線を指定された移動量に
    従って移動させることによって第2の輪郭線を形成し、
    前記第2の輪郭線を表わす輪郭線データを形成する工程
    と、(C)前記第2の輪郭線の内側および外側の少なく
    とも一方に、前記第2の輪郭線に沿って少なくとも1本
    の階調輪郭線を形成し、前記階調輪郭線を表わす階調輪
    郭線データを形成する工程と、(D)前記階調輪郭線と
    前記第2の輪郭線とによって形成される複数の閉領域の
    それぞれについて設定された階調率と、前記1ページ画
    像内において前記複数の閉領域の位置に存在する画像の
    画素毎の濃度を表わす画素データの値とを乗ずることに
    よって、前記複数の閉領域のそれぞれに含まれる画素の
    濃度を表わす修正画素データを生成する工程と、(E)
    前記修正画素データの上に前記画像部品の画素データを
    上書きすることによって、前記複数の閉領域の少なくと
    も一部の上に前記画像部品が配置された1ページ画像を
    表わす画像データを生成する工程と、を備える画像の影
    付け方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の画像の影付け方法であっ
    て、 工程(B)は、移動した第1の輪郭線を膨張または収縮
    することによって第2の輪郭線を形成する工程を含む、
    画像の影付け方法。
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