JPH0792408B2 - 熱量計 - Google Patents

熱量計

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JPH0792408B2
JPH0792408B2 JP14145493A JP14145493A JPH0792408B2 JP H0792408 B2 JPH0792408 B2 JP H0792408B2 JP 14145493 A JP14145493 A JP 14145493A JP 14145493 A JP14145493 A JP 14145493A JP H0792408 B2 JPH0792408 B2 JP H0792408B2
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平野  聡
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外槽の温度を内槽の温
度に自動的に精度良く追従させることによって測定精度
を向上させるようにした熱量計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的な熱量計は、特公昭60−
42414号公報に見られるように、外槽と内槽との間
の温度差(制御偏差)が一定の範囲を越える間だけ冷水
或いは熱水供給路の電磁弁を開放し、予め用意しておい
た冷水或いは熱水を外槽に注入することによって、外槽
の温度を内槽の温度とほぼ等しくなるようにしている。
その場合、吐出流量の異なる複数の冷水或いは熱水の注
入機構を設け、時間経過に従って適当な流量の注入機構
を選択することにより、単位時間当たりに外槽に注入さ
れる冷・熱水の量を変更するようにしている。これは、
内槽の温度変化率(単位時間当たりの内槽の温度変化
量)が測定中に大きく変化するために、単一の注入機構
だけの場合、内槽の温度変化率の大きい時期の追従特性
を良くしようとして冷・熱水の流量を大きくすると、内
槽の温度変化率が小さい時期に外槽に冷却・加熱過剰が
起きやすくなり、逆にその冷却・加熱過剰を抑えようと
して冷・熱水の流量を小さくすると、温度変化率の大き
い時期の制御偏差がなかなか小さくならないからであ
る。
【0003】しかし、このような特殊な注入機構を施し
た装置であっても、期待されるほど良い制御特性は得ら
れていない。特に、測定前半の内槽の温度変化率が大き
い時期の制御誤差に大きな改善が見られない。その原因
は、上述のような特殊な注入機構も、熱量計の構造上の
制約で高々3、4個を設けるのが限度であり、内槽の広
範囲の温度変化率に十分に対応することができないこ
と、および冷・熱水の流量の変更が制御偏差ではなく、
測定時間に依存しているため、2値制御より高級な制御
方式を適用することができないことにある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の技術的課題
は、熱量計における外槽の温度を制御するための冷・熱
水の流量を、制御偏差に対応して周期的に変更可能と
し、それによって従来の2値制御よりも精密な制御方式
を適用し、より誤差の小さな制御特性を得て、外槽の温
度を内槽の温度に自動的に精度良く追従させ、熱量計の
測定精度の一層の向上を図ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の熱量計は、外槽の温度を内槽の温度と等しく
なるように制御するための冷却・加熱能力を制御偏差に
対応して変更させるために、外槽の追従制御動作を一定
時間毎に完結し、反復させることを主要な特徴とし、さ
らに具体的には、外槽温度調節機構により外槽の温度を
内槽の温度と等しくなるように制御しつつ、内槽の中に
挿入したボンベ内で発生する試料物質の反応熱量を内槽
の上昇温度として測定する熱量計において、上記外槽温
度制御機構を、 a)外槽と内槽との間の温度差を測定する温度差測定装
置、 b)測定した外槽と内槽の温度差を制御偏差として外槽
温度調節機構の時定数よりも小さな制御周期の下に追従
操作量を演算する追従操作量演算手段、 c)算出した追従操作量から電磁弁の開放時間を演算す
る開放時間演算手段、 d)算出した電磁弁の開放時間に従ってその電磁弁の開
閉を制御する開閉制御手段、 e)上記dの開閉制御手段に従って開閉される熱水用の
電磁弁、 f)上記eの電磁弁が開放されることによって外槽に熱
水を注入することのできる熱水槽、 g)上記fの熱水槽の水位を調節する水位調節装置、 h)上記fの熱水槽の温度を調節する水槽温度調節装
置、を備え、一定時間刻みに外槽の温度を追従制御する
ものとして構成したことを特徴とするものである。
【0006】上記熱量計における外槽温度制御機構に
は、 i)開閉制御手段に従って開閉される冷水用の電磁弁、 j)上記iの電磁弁が開放されることによって外槽に冷
水を注入することのできる冷水槽、 k)上記jの冷水槽の水位を調節する水位調節装置、 l)上記jの冷水槽の温度を調節する水槽温度調節装
置、を付加的に備え、外槽を精密に冷却する制御操作を
可能にすることができる。
【0007】
【作用】電磁弁の開閉によって熱量計の外槽への熱水の
流量を制御する場合に、一定時間毎に制御動作を完結さ
せ、その各周期毎に電磁弁の開閉時間を変更させれば、
各周期毎に注入される熱水の量が異なるから、見かけ上
各制御動作毎に熱水の流量を変更させる場合と同等の温
度変化を与えることができる。この場合に、操作量の変
動周期が制御対象の時定数よりも大きければ、操作量の
変動が制御量に直接的に反映されるが、逆に変動周期が
制御対象の時定数よりも小さければ、操作量の変動は制
御量に反映され難い。
【0008】そこで、上記外槽温度調節機構において、
その時定数よりも小さな制御周期の下に、外槽と内槽の
温度差に基づき計算した追従操作量と注水電磁弁の開放
時間を対応させることによって、外槽の温度制御を行
う。すなわち、外槽−内槽温度差測定装置によって測定
された外槽と内槽との間の温度差を制御偏差とし、追従
操作量演算手段において追従操作量を決定する。電磁弁
開放時間演算手段は、追従操作量演算手段が算出した追
従操作量に対応する電磁弁の開放時間を計算し、結果を
電磁弁開閉制御手段へ転送する。電磁弁開閉制御手段は
算出された電磁弁の開放時間の間電磁弁を開放し、熱水
槽から熱水を外槽に供給させる。熱水槽の水位は、水位
調節装置により一定に保たれるので、電磁弁の開放時間
とその動作によって外槽に注入される熱水の量とは、時
間経過に依らず一対一に対応する。また、熱水槽の温度
は、温度調節手段により一定に保たれ、しかもその温度
と外槽の温度との差を外槽の調節温度よりも十分に大き
くすれば、外槽に注入される熱水の量とそれによって調
節される外槽の温度変化とは、時間経過によらず一対一
に対応する。すなわち、電磁弁の開放時間と熱水の注入
によって調節される外槽の温度変化とは、時間経過に依
らず一対一に対応し、外槽の温度は電磁弁の開放時間に
対応する値だけ上昇する。
【0009】このようにして制御動作を周期的に行うこ
とで、注入される熱水の流量を制御操作上変更すること
ができ、制御動作には従来例の2値動作より精密な方式
を適用することができる。2値動作では、制御偏差の大
小にかかわらず、注入される熱水の流量が一定である
が、例えば追従操作量演算手段にPID動作を適用すれ
ば、制御偏差の大小及び変化率に応じて、各周期毎に注
入される熱水の量が設定され、流量が見かけ上変更され
るため、より誤差の小さな制御特性を得ることができ
る。さらに、2値動作では、原理上、制御偏差を0にす
ることはできず、常にある幅の周期変動を繰り返すこと
になるが、追従操作量演算手段に有限時間整定動作を適
用すれば、注入される熱水の量が制御対象の時間遅れを
も加味して設定されるため、一定時間後に制御偏差を0
にすることもでき、それだけ誤差の小さな制御特性を得
ることができる。したがって、上述した周期的な制御動
作を行うことによって、外槽の内槽に対する温度追従精
度が改良され、熱量計の測定精度が向上する。
【0010】また、冷水を外槽に注入する機構を設ける
ことにより、測定全般にわたる外槽の攪拌仕事による温
度上昇及び測定環境の変化の影響を避けるとともに、制
御誤差によって外槽に発生する加熱過剰を能動的に抑制
することができる。この機構は、上記熱水の注入機構と
同様に動作するものであり、すなわち、追従操作量演算
手段が外槽を冷却する動作を要求した場合、電磁弁開閉
制御手段は電磁弁開放時間演算手段によって求められた
時間の間で冷水用の電磁弁を開放し、冷水槽から冷水を
外槽に供給させる。冷水槽は、その水位調節装置と温度
調節装置によって水位と温度が一定に保たれるので、上
記加熱機構と同様の理由により、外槽の温度は電磁弁の
開放時間に対応する値だけ下降する。これにより、誤差
がより一層低減された外槽温度制御特性が得られるよう
になる。
【0011】
【実施例】以下に、本発明に係る熱量計の実施例を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明の熱量計の構成を
ブロック図によって示すものである。同図に示す熱量計
本体1は、ボンベ2、それを収容する内槽3、その内槽
3を囲繞する外槽4を備え、従来のボンベ型断熱熱量計
と同様に、外槽4の温度が内槽3の温度と等しくなるよ
うに制御しつつ、内槽3の中に挿入されたボンベ2内で
発生した試料物質の反応熱量を内槽3の上昇温度として
測定するようにした構成を有するものであり、したがっ
て、主な構成要素のみを模式的に図示し、他は省略して
ある。
【0012】上記熱量計において、外槽4内の温度制御
を行う外槽温度制御機構は、内槽3と外槽4の温度差を
測定するための温度差測定装置を備えている。この温度
差測定装置は、計測した内外槽の温度または温度差に相
当する信号をA/D変換器或いは周波数計などを通して
数値データとして出力するものである。また、上記外槽
4には、熱水及び冷水注入用の電磁弁7,8を設けた導
水管を介して熱水槽9及び冷水槽10を接続している。
これらの熱水槽9及び冷水槽10のそれぞれには、水槽
水位の低下を検出して給水動作を行うことにより水位を
一定に保持する水位調節装置11,12を設け、さらに
熱水槽9及び冷水槽10のそれぞれには、水槽温度の下
降或いは上昇を検出し、加熱或いは冷却を行うことによ
りそれらの温度を一定に保持する水槽温度調節装置1
3,14を設けている。
【0013】上記温度差測定装置からの数値データが入
力ポートを通して入力されるマイクロコンピュータ6
は、中央処理部(CPU)と、それに接続された読み出
し専用記憶部(ROM)及び記憶部(RAM)とを備
え、さらに、熱水及び冷水注入用の電磁弁7,8に対し
てそれらの動作を制御する制御信号を出力するための出
力ポートを備えている。上記ROMは、制御方程式を含
む全ての制御プログラムが書き込まれたものであり、一
方、上記RAMは、温度差測定装置で測定してディジタ
ル量化した外槽4と内槽3との温度差を、時系列的な信
号として記憶させるものである。また、上記出力ポート
に接続された冷・熱水用の接点信号変換器は、ともに出
力ポートのTTL信号をリレーの接点信号に変換するた
めのものであり、これはTTL信号によってオンオフさ
れるトランジスタのコレクタ側にリレーのコイルを接続
するような簡単な回路構成のもので支障が無い。
【0014】図2は、上記熱量計における外槽温度制御
機構の構成を機能ブロック図によって示すものである。
この外槽温度制御機構は、図1においては、マイクロコ
ンピュータ6を主体とし、上記温度差測定装置、並びに
電磁弁7,8を介して外槽4に接続され、且つ水位調節
装置11,12及び水槽温度調節装置13,14を備え
た熱水槽9及び冷水槽10などによって構成されるもの
であるが、それを機能的にみれば、図2に示す次のよう
な装置、手段によって構成されることになる。
【0015】同図に示す主要な装置及び手段は、外槽4
と内槽3の温度差を測定する温度差測定装置、測定した
外槽と内槽の温度差を制御偏差として追従操作量を演算
する追従操作量演算手段、算出した追従操作量から電磁
弁の開放時間を演算する開放時間演算手段、算出した電
磁弁の開放時間に従ってその電磁弁の開閉を制御する開
閉制御手段、上記開閉制御手段に従って開閉される電磁
弁7、その電磁弁が開放されることによって外槽に熱水
を注入することのできる熱水槽9、熱水槽9の水位を調
節する水位調節装置11、および熱水槽9の温度を調節
する水槽温度調節装置13からなり、これらは図中にお
いて実線のブロックで囲んでいる。また、上記外槽温度
制御機構において、外槽を精密に冷却する制御操作をも
可能にするため、上記開閉制御手段に従って開閉される
電磁弁8、電磁弁8が開放されることによって外槽に冷
水を注入することのできる冷水槽10、冷水槽10の水
位を調節する水位調節装置12、冷水槽10の温度を調
節する水槽温度調節装置14を備えることができ、これ
らは図中において破線のブロックで囲んでいる。
【0016】上記構成を有する熱量計においては、ボン
ベ2の中に入れた試料物質が反応を開始すると、その発
熱量に応じて内槽3の温度が上昇する。内槽3を断熱さ
れた状態に維持するためには、外槽4の温度を内槽3の
温度変化に合わせて上昇させる必要がある。そこで、以
下に説明するように制御された量の熱水を外槽に注入
し、その熱水の顕熱によって外槽の温度を上昇させる。
外槽4は、熱水が注入されると、それと同量の水が溢流
管から排水される構造になっており、その水位が一定に
保持される。
【0017】一般に、電磁弁の開閉によって熱水の流量
を制御する場合、制御される熱水の流量は常に一定であ
るが、一定時間毎に制御動作を完結させ、その各周期毎
に電磁弁の開閉時間を変更させれば、各周期毎に注入さ
れる熱水の量が異なるから、見かけ上各制御動作毎に熱
水の流量を変更させる場合と同等の温度変化を受容槽に
与えることができる。この場合に、操作量の変動周期が
制御対象の時定数よりも大きければ、操作量の変動が制
御量に直接的に反映されるが、逆に変動周期が制御対象
の時定数よりも小さければ、操作量の変動は制御量に反
映され難いという特徴がある。これを熱量計に当てはめ
ると、外槽の温度制御周期が温度調節機構(制御対象)
の時定数よりも小さければ小さいほど、制御量である外
槽の温度変化からみて、各周期毎の操作量、すなわち外
槽に注入する熱水の量の変動の影響は現れ難くなる。
【0018】熱量計の熱水による温度調節機構の時定数
は、熱水の水頭や注水口の数、口径によって異なるが、
7〜30秒程度であるのが通例である。したがって、外
槽に熱水を注入する際に、例えば時定数の4分の1(2
〜8秒)程度以下の制御周期を定め、その周期毎に注水
電磁弁の開放時間を制御することにより、制御対象の動
作遅れのために、見かけ上は熱水の流量を連続的に変化
させる場合に相当する温度変化を得ることができる。図
3は電磁弁の動作に対する外槽から見た見かけ上の操作
量変化を模式化したものである。外槽に図3(a)のよ
うな操作量変化を必要とする温度変化を内槽が示すと
き、電磁弁を図3(b)のように外槽加熱系の時定数よ
りも短い周期で操作すると、結果として図3(c)のよ
うな操作量変化を加えた場合に相当する温度変化を外槽
が示すことになる。
【0019】次に、図4及び図5に示すマイクロコンピ
ュータ6の制御動作のフローチャートを参照し、上記外
槽温度制御機構の操作手順について説明する。この制御
プログラムはROMに記憶されたものである。なお、こ
の外槽温度制御機構における制御手順以外は、ボンベ型
断熱熱量計の一般的な操作手順と同様であるから、以下
の説明においてはそれを省略する。制御に際し、熱水槽
9及び冷水槽10は、水位調節装置11及び12と温度
調節装置13及び14によって、その水位と温度を一定
値に保持する。
【0020】熱量測定を開始すると、初期設定として、 ステップ[1]: 制御刻み時間を変数tL に、制御終
了回数を変数nE にそれぞれ代入し、また制御回数(1
制御刻み時間に行われる動作を1回するときの動作回数
の合計)を変数nとして、nに1を代入する。 ステップ[2]: その開始時点の時刻を制御開始時刻
として変数t1 に代入する。 ステップ[3]: 温度差測定装置が測定してディジタ
ル量化した外槽4と内槽3の温度差を、入力ポートを介
してCPUに読み込み、RAMの第n番地;RAM
(n)に記憶させる。 ステップ[4]: RAMに記憶してある温度差の時系
列信号、すなわちRAM(m)(m≦n)を利用して追
従操作量CF を計算する。 ステップ[5]: 追従操作量CF の計算結果から、外
槽4を加熱する必要がある場合には、処理をステップ
[7]へ移し、そうでない場合には処理をステップ
[6]へ移す。 ステップ[6]: 追従操作量CF の計算結果から外槽
4を冷却する必要がある場合には処理をステップ[1
4]へ移し、そうでない場合、すなわち加熱も冷却も必
要としない場合には処理をステップ[21]へ移す。 ステップ[7]〜[13]とステップ[14]〜[2
0]とは、制御動作が加熱であるか冷却であるかが異な
るだけで、プログラムの流れは異ならないので、ステッ
プ[14]〜[20]の処理は以下の対応するステップ
[7]〜[13]の処理の説明の際に、括弧を付けて併
記する。
【0021】ステップ[7](ステップ[14]):
ステップ[4]で求めた追従操作量に対応する電磁弁7
(電磁弁8)の開放時間tX を計算する。 ステップ[8](ステップ[15]): その時点の時
刻を今回の制御刻みにおける電磁弁7(電磁弁8)の操
作開始時刻として、変数t3 に代入する。 ステップ[9](ステップ[16]): 電磁弁7(電
磁弁8)を開放する信号を出力ポートに送る。この信号
により熱水用接点信号変換器(冷水用接点信号変換器)
の出力回路が閉じて電磁弁7(電磁弁8)は開放状態に
なり、熱水槽9(冷水槽10)から外槽4へ熱水(冷
水)が流れ込む。
【0022】ステップ[10]〜[12](ステップ
[17]〜[19]): 電磁弁7(電磁弁8)の開放
時間を管理するための処理である。すなわち、ステップ
[10](ステップ[17])でその時点の時刻を変数
4 に代入し、変数t4 から変数t3 を減じた値を変数
43に代入する。変数t43はステップ[8](ステップ
[15])の処理直前からステップ[10](ステップ
[17])の処理直前までの経過時間を表す。この時間
は、マイクロコンピュータ6の演算速度が電磁弁の動作
速度に比較して十分に速いので、実質的にステップ
[9](ステップ[16])の処理によって開放された
電磁弁7(電磁弁8)の開放後の経過時間に相当する。
そこで、ステップ[12](ステップ[19])におい
て、電磁弁7(電磁弁8)の操作時間が予定の開放時間
に達したかどうかを判断させる。すなわち、電磁弁7
(電磁弁8)の操作時間t43が予定の時間tX に達した
場合には処理をステップ[13](ステップ[20])
へ移し、達していない場合即ちt43<tX の場合には、
ステップ[10](ステップ[17])に戻して、ステ
ップ[10]〜[12](ステップ[17]〜[1
9])の処理を予定の時間tX になるまで繰り返させ
る。 ステップ[13](ステップ[20]): 電磁弁7
(電磁弁8)を閉鎖する信号を出力ポートに送る。この
信号により熱水用接点信号変換器(冷水用接点信号変換
器)の出力回路が開き、電磁弁7(電磁弁8)は閉鎖状
態になって熱水槽9(冷水槽10)から外槽4への熱水
(冷水)の流れ込みが停止する。
【0023】ステップ[21]〜[24]: 制御周期
を管理するための処理である。基本的な動作は、ステッ
プ[10]〜[12](ステップ[17]〜[19])
と同様である。すなわち、ステップ[21]でその時点
での時刻を変数t2 に代入し、ステップ[22]でt2
からステップ[2]で求めた制御開始時刻t1 を減じる
ことによって、制御を開始した時点からの経過時間t21
を求める。第n回目の制御刻みの終了する時刻はntL
で与えられるから、ステップ[23]で経過時間t21
終了時間ntL に達すれば処理をステップ[24]に移
し、達していない場合、すなわちt21<ntL の場合に
は処理を再びステップ[21]へ戻して、ステップ[2
1]〜[23]の処理を予定の時間ntL になるまで繰
り返させる。ステップ[23]でNoが選択されれば、
1制御刻み動作は終了するので、ステップ[24]で制
御回数nに1を加える。そして、制御を終了させるかど
うかをステップ[25]で判断させる。 ステップ[25]: 制御回数に1を加えた値nが制御
終了回数nE を越えれば、すなわち制御回数が予定の制
御終了回数に達すれば制御動作を終了し、達していない
場合には処理を再びステップ[3]へ戻し、ステップ
[25]で制御の終了が選択されるまでステップ[3]
〜[25]の処理を繰り返させる。
【0024】なお、上記ステップ[7](ステップ[1
4])の演算は、あらかじめ調べてある電磁弁7(電磁
弁8)の開放時間とそれによる外槽4の温度変化との関
係に基づいて行う。また、電磁弁7(電磁弁8)の開放
時間tX は、制御刻み時間tL が上限値となるため、開
放時間tX が上限値tL と等しいとき、すなわち連続的
に熱水(冷水)を注入するときの外槽4の温度変化率
が、内槽3の最大温度変化率よりも大きくなるように、
電磁弁7(電磁弁8)の開放時の流量或いは熱水槽(冷
水槽)の温度を設定しておく。
【0025】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明の熱量計
によれば、機械的に簡単な構造でありながら、外槽の加
熱(冷却)機構の能力を連続的に変化させる場合と同等
の動作を見かけ上起こさせることができる。そのため、
きめの細かい加熱(冷却)動作、すなわち外槽4の温度
調節動作が可能である。また、制御周期毎の操作量を実
質上連続的に変更することができるため、制御系に2値
制御よりも高級な制御方式を適用することができる。特
に、制御動作が離散化しているために、加熱系の観測方
程式等を用いて加熱(冷却)過剰を防ぎ、有限時間に整
定するような応答を得ることも可能となる。したがっ
て、本発明によれば従来例のような特殊な機構を施さな
くとも、内槽の温度変化率の大小にかかわらず、熱量測
定全般にわたって外槽のより良い温度制御特性を得るこ
とができ、すなわち断熱不良に起因する熱量測定誤差を
改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を示すブロック説明図で
ある。
【図2】本発明の熱量計の外槽温度制御機構の構成を示
す機能ブロック図である。
【図3】制御を周期化したときの作用の説明図である。
【図4】本発明の実施例の制御動作を示すフローチャー
ト(前半)である。
【図5】本発明の実施例の制御動作を示すフローチャー
ト(後半)である。
【符号の説明】
2 ボンベ(反応容器) 3 内槽 4 外槽 6 マイクロコンピュータ 7 電磁弁(熱水側) 8 電磁弁(冷水側) 9 熱水槽 10 冷水槽 11 水位調節装置(熱水側) 12 水位調節装置(冷水側) 13 温度調節装置(熱水側) 14 温度調節装置(冷水側)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外槽温度調節機構により外槽の温度を内槽
    の温度と等しくなるように制御しつつ、内槽の中に挿入
    したボンベ内で発生する試料物質の反応熱量を内槽の上
    昇温度として測定する熱量計において、上記外槽温度制
    御機構を、 a)外槽と内槽との間の温度差を測定する温度差測定装
    置、 b)測定した外槽と内槽の温度差を制御偏差として外槽
    温度調節機構の時定数よりも小さな制御周期の下に追従
    操作量を演算する追従操作量演算手段、 c)算出した追従操作量から電磁弁の開放時間を演算す
    る開放時間演算手段、 d)算出した電磁弁の開放時間に従ってその電磁弁の開
    閉を制御する開閉制御手段、 e)上記dの開閉制御手段に従って開閉される熱水用の
    電磁弁、 f)上記eの電磁弁が開放されることによって外槽に熱
    水を注入することのできる熱水槽、 g)上記fの熱水槽の水位を調節する水位調節装置、 h)上記fの熱水槽の温度を調節する水槽温度調節装
    置、を備え、一定時間刻みに外槽の温度を追従制御する
    ものとして構成したことを特徴とする熱量計。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の熱量計における外槽温度
    制御機構に、 i)開閉制御手段に従って開閉される冷水用の電磁弁、 j)上記iの電磁弁が開放されることによって外槽に冷
    水を注入することのできる冷水槽、 k)上記jの冷水槽の水位を調節する水位調節装置、 l)上記jの冷水槽の温度を調節する水槽温度調節装
    置、を付加的に備え、外槽を精密に冷却する制御操作を
    可能としたことを特徴とする熱量計。
JP14145493A 1993-05-20 1993-05-20 熱量計 Expired - Lifetime JPH0792408B2 (ja)

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