JPH0792216B2 - 多湿廃棄物焼却炉 - Google Patents

多湿廃棄物焼却炉

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JPH0792216B2
JPH0792216B2 JP26574793A JP26574793A JPH0792216B2 JP H0792216 B2 JPH0792216 B2 JP H0792216B2 JP 26574793 A JP26574793 A JP 26574793A JP 26574793 A JP26574793 A JP 26574793A JP H0792216 B2 JPH0792216 B2 JP H0792216B2
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JP
Japan
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oil bath
waste
oil
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conveyor
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弘之 岡野
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CHUGOKU SHII ESU KEE KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、汚水処理、浄化槽、下
水道等から発生する汚泥や、食堂や家庭等から発生する
生ごみ等の多量の水分を含む廃棄物を脱水処理を施した
後焼却する、多湿廃棄物焼却炉に関するものである。
【0002】
【従来の技術】多湿廃棄物の焼却は水分をある程度除去
した後焼却するのが一般的な方法であり、特に汚泥は9
9%程度が水分であるためそのままでは取扱も困難であ
るため予め遠心分離方式や、フィルター方法や、多重円
板方式等の脱水装置により一次脱水処理して含水率を8
0%程度の小塊として取扱易くしたものが焼却の対象と
なる。この汚泥はそのままでは水分が多くて焼却できな
いため、さらに乾燥による二次脱水処理を施して水分を
60%以下とした後焼却するのが一般的な方法であっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の汚泥焼
却方法では、焼却に入る前工程として乾燥による二次脱
水を必要とするため、その設備を必要とするとともに多
額の乾燥熱源経費が掛かるといった難点があり、このよ
うに手数と経費をかけて二次脱水処理しても汚泥自体が
燃焼成分を殆ど含んでいないため極めて燃焼困難である
といった問題があった。但し、生ごみの場合は汚泥ほど
に脱水しなくても燃焼可能である。
【0004】本発明は、上記した従来の問題点を解消し
て、空揚げによる二次脱水と焼却とを一つの設備で連続
して同時に行って全自動システム化を果たし、従来の乾
燥二次脱水を省くとともに、被燃焼物にオイル皮膜を形
成させて燃焼し易くし、さらに空揚げ脱水用の熱源を焼
却により生ずる廃熱を利用することにより、低コストで
能率よく多湿廃棄物を焼却することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めのこの発明は、燃焼室の上部にコンベヤーを備えた廃
油を使用するオイルバスを設置し、該オイルバスの下側
に上記燃焼室から燃焼ガスの一部を迂回させて上記オイ
ルバスを加熱した後煙突に通じる加熱室を設け、上記コ
ンベヤーは、多湿廃棄物を上記オイルバスの加熱オイル
中を通過させ脱水させた後引き上げて上記燃焼室に連な
る投入口に落下させる連続循環運動を行う構成とし、さ
らに、上記多湿廃棄物の脱水処理により生じる水蒸気お
よび上記オイルバスからの熱分解による悪臭を含む発生
ガスを集めて煙突に送り込むフードを、上記オイルバス
の上部を覆って設けた多湿廃棄物焼却炉である。
【0006】
【作用】運転に入る前に天麩羅や油揚げ製造等から生じ
る廃油を使用したオイルバスを予熱するためのバーナー
または電熱ヒーターにより150°〜200°Cに加熱
しておく。連続的にコンベヤーに載った一次脱水処理済
の多湿廃棄物(含水率80%程度)が、コンベヤーの運
行によってオイルバスの加熱オイル中を通過する間に空
揚げされて含水率25〜50%程度に脱水を果たすとと
もに、オイル皮膜を形成した脱水ケーキとなる。
【0007】この脱水ケーキをコンベヤーが加熱オイル
から連続的に引上げて燃焼室に連なる投入口に送り、こ
の投入口から燃焼室に落下させて燃焼させる。この燃焼
による600〜700°Cの燃焼ガスの一部が燃焼室か
ら加熱室を通ってオイルバスを加熱して煙突に排出され
る。
【0008】
【実施例】以下この発明を、図面を参照として詳細説明
する。図面は本発明の一実施例を示すもので、第1図は
中央縦断側面図であって(1)は炉体で、前端上部に被
焼却物を投入する投入口(2)を持ち、内部に燃焼室
(3)を形成していて、この燃焼室(3)の内部の投入
口(2)の下方に火格子(4)を備えている。
【0009】(5)は一次空気取入口で、炉体(1)の
前面下部に設けてあって火格子(4)の下方に空気を導
入するもので、吸気調節弁(6)を備えている。(7)
は二次空気取入口、(8)は灰出し口で、図2の縦断面
図に示す如く二次空気取入口(7)は燃焼室(3)の左
右側壁を貫通して複数個づつ設けてあり、この二次空気
取入口(7)の吸気量の調節は複数個の中の幾つかを塞
ぎ蓋(図示省略)で塞ぐことによって行う。灰出し口
(8)は燃焼室(3)の一方の側壁下端部の前後2箇所
に設けてある。(9)は煙突で、燃焼室(3)の後端に
直立していて下端近くに排気調節弁(10)を備え、燃
焼室(3)の燃焼ガスを大気中に放出する。
【0010】(11)はオイルバスで、炉体(1)の上
に載設され、前端付近の底を前端に向かって徐々に浅く
なる傾斜部(11a)として舟型に形成され、天麩羅や
油揚げの製造から生じる廃油(12)が適量入れてあ
る。
【0011】(14)は加熱室で、オイルバス(11)
の下側に、燃焼室(3)の天井(13)との間に図3の
横断面図に示す如く幅方向の中央に炉体(1)の後部壁
(1a)から前方に延びて前部壁まで達しない迂回壁
(15)を設けるとともに、この迂回壁(15)で仕切
られる一方の加熱室(14)の後端部の天井(13)に
開口する燃焼ガス入口(16)を設け、同じく迂回壁
(15)で仕切られる他方側の加熱室(14)の後端の
後部壁(1a)を貫通して煙突(9)に通じる連通路
(17)を設けて、燃焼室(3)内の高温な燃焼ガスが
燃焼ガス入口(16)から加熱室(14)に入って煙突
の吸引力により矢印に沿って前方に進み迂回壁(15)
の前端を迂回し後方に折り返して連通路(17)を通っ
て煙突(9)に導かれる間にオイルバス(11)を加熱
し廃油(12)を加温して150°〜200°Cに保
つ。
【0012】(18)はコンベヤーで、オイルバス(1
1)の前端部上方に支持される前部スプロケット(1
9)と、後端部に近く支持される後部スプロケット(2
0)と、オイルバス(11)の傾斜部(11a)の基部
付近に支持される中間スプロケット(21)とを懸回さ
れているチェーン(22)に、ほぼオイルバス(11)
の内幅一杯の長さを持つ多数の細長い網箱(23)をチ
ェーン(22)の全周にわたって並列して取り付けたも
ので、コンベヤーモーター(24)により前部スプロケ
ット(19)を駆動して矢印の方向に運行し、上辺側は
オイルバス(11)の上方を通り、下辺側が加熱された
廃油(12)の中をオイルバス(11)の底と傾斜部
(11a)に沿って運行するものである。
【0013】(25)はホッパーで、コンベヤー(1
8)の前端部上方に設けられ、多湿廃棄物を投入して旋
回しているコンベヤー(18)の網箱(23)に順次適
量づつ載せるものである。
【0014】(26)はフードで、コンベヤー(18)
の上方でオイルバス(11)を覆い、その上部中央から
煙突に連通する排ガス管(27)が中途に送風機(2
8)を備えて設けてある。(29)は予熱バーナーで、
加熱室(14)に設けてあって運転に入る前に予めオイ
ルバス(11)を加熱して廃油(12)を所定の温度に
上昇させるものである。
【0015】以上で構成の説明を終わり、つづいて作用
を説明する。運転に入る前に予熱バーナ(29)により
オイルバス(11)を加熱して廃油(12)を150°
〜200°Cに加熱しておくとともに、運転に入る直前
に火格子(4)の上に油布等に火をつけた種火を置く。
続いてコンベヤーモーター(24)を起動してコンベヤ
ー(18)を駆動し、ホッパー(25)に多湿廃棄物を
投入すると、多湿廃棄物はコンベヤー(18)の上辺で
順次網箱(23)に入って、矢印に示すオイルバス(1
1)の後端に運ばれ後部スプロケット(20)に沿って
オイルバス(11)の底に導かれて加熱された廃油(1
2)に漬かって前方に移動し、傾斜部(11a)を登っ
て廃油(12)から引上げられる。
【0016】この加熱された廃油(12)に漬かって移
動する間に多湿排気物は空揚げされて水分の一部が脱水
し、含水率25〜50%で表面が油膜に包まれた脱水ケ
ーキとなる。この脱水ケーキとなった多湿廃棄物はさら
にコンベヤー(18)によって傾斜部(11a)登って
オイルバス(11)の前端から投入口(2)に落下して
燃焼室(3)の火格子(4)上に達し、ここで種火によ
り油膜に着火して一時空気取入口(5)からの空気によ
り燃焼し、次々に連続して落ちて来る脱水ケーキに火を
移しながら火格子(4)から順次燃焼室(3)内に転落
して二次空気取入口(7)から空気を取り入れながら燃
焼する。
【0017】この燃焼により生じる燃焼ガスは煙突
(9)から大気中に放出されるとともに、一部は燃焼ガ
ス入口(16)から加熱室(14)に入って迂回壁(1
5)に沿って迂回しながらオイルバス(11)を加熱し
連通路(17)から煙突(9)に合流する。燃え尽きた
残渣の灰は灰出し口(8)から掻き出す。
【0018】多湿排気物の空揚げにより生じる水蒸気を
含むオイルバス(11)からの発生ガスはフード(2
6)により集められて送風機(28)により排ガス管
(27)を通って煙突(9)に送り込まれる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したこの発明に係わる多湿廃棄
物焼却炉によれば、各種の汚泥や生ごみ等を焼却するに
当たって、安価に入手できる天麩羅や油揚げの製造によ
り生じる廃油を利用する構造簡単な空揚げ式脱水装置を
焼却炉と一体的に構成して、脱水と焼却を連続一貫して
行う全自動システムを構成したことにより、従来の焼却
の前工程として行われる二次脱水を省いて時間と労力と
スペースを大幅に低減し、焼却によって生じる熱エネル
ギーを脱水に利用して合理的かつ経済的に処理できると
ともに、装置が比較的簡単であり安価に設置することが
できる効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる多湿廃棄物焼却炉の一実施例を
示す中央縦断側面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【符号の説明】
1 炉体 2 投入口 3 燃焼室 9 煙突 11 オイルバス 12 廃油 14 加熱室 16 燃焼ガス入口 18 コンベヤー 26 フード

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼室の上部にコンベヤーを備えたオイ
    ルバスを設置し、該オイルバスの下側に上記燃焼室から
    燃焼ガスの一部を迂回させて上記オイルバスを加熱した
    後煙突に通じる加熱室を設け、上記コンベヤーは、多湿
    廃棄物を上記オイルバスの加熱オイル中を通過させ脱水
    させた後引き上げて上記燃焼室に連なる投入口に落下さ
    せる連続循環運動を行う構成としたことを特徴とする、
    多湿廃棄物焼却炉。
  2. 【請求項2】 多湿廃棄物の脱水処理により生じる水蒸
    気を含む上記オイルバスからの発生ガスを集めて煙突に
    送り込むフードを、上記オイルバスの上部を覆って設け
    た、請求項1記載の多湿廃棄物焼却炉。
JP26574793A 1993-09-28 1993-09-28 多湿廃棄物焼却炉 Expired - Fee Related JPH0792216B2 (ja)

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