JPH0791748B2 - 嵩高性中入綿 - Google Patents
嵩高性中入綿Info
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- JPH0791748B2 JPH0791748B2 JP308490A JP308490A JPH0791748B2 JP H0791748 B2 JPH0791748 B2 JP H0791748B2 JP 308490 A JP308490 A JP 308490A JP 308490 A JP308490 A JP 308490A JP H0791748 B2 JPH0791748 B2 JP H0791748B2
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Description
本発明は高い保温性、吸汗性、吸水性を有し、安定な嵩
高性の中入綿に関するものである。
高性の中入綿に関するものである。
従来、中入綿には多くの提案がある。例えば、中空繊
維、異形断面繊維、ポリオレフイン系複合繊維、高収縮
糸の混繊などであり、二成分ポリマーの接合型あるいは
偏芯型の複合繊維の自己捲縮発現繊維のストレツチ不織
布をスポーツウエアなどの断熱材とすることが特開昭61
−34268号公報に、高収縮ポリエステル複合繊維とポリ
エステル高捲縮繊維との混合繊維ウエブの嵩高性中入綿
が特開平1−183565号公報に提案されている。
維、異形断面繊維、ポリオレフイン系複合繊維、高収縮
糸の混繊などであり、二成分ポリマーの接合型あるいは
偏芯型の複合繊維の自己捲縮発現繊維のストレツチ不織
布をスポーツウエアなどの断熱材とすることが特開昭61
−34268号公報に、高収縮ポリエステル複合繊維とポリ
エステル高捲縮繊維との混合繊維ウエブの嵩高性中入綿
が特開平1−183565号公報に提案されている。
従来の中入綿は保温性、嵩高性、伸縮性の点では改良が
なされているが、衣料用、寝具用の中入綿などに使用す
ると、吸汗性、吸水性および吸水状態での嵩高性の安定
度などが十分でない。 本発明の目的は、高い保温性、吸汗性、吸水性を有し、
吸水状態においても安定な嵩高性を維持し、柔軟性で軽
量な中入綿を提供することである。
なされているが、衣料用、寝具用の中入綿などに使用す
ると、吸汗性、吸水性および吸水状態での嵩高性の安定
度などが十分でない。 本発明の目的は、高い保温性、吸汗性、吸水性を有し、
吸水状態においても安定な嵩高性を維持し、柔軟性で軽
量な中入綿を提供することである。
即ち、本発明は、鹸化度Aモル%のポリビニルアルコー
ル系重合体と鹸化度Bモル%のポリビニルアルコール系
重合体がサイドバイサイド型または偏心芯鞘型に接合さ
れた複合繊維において、(A−B)が0.2〜2.5であり、
かつAが98.0以上で、鹸化度Aモル%のポリビニルアル
コール系重合体と鹸化度Bモル%のポリビニルアルコー
ル系重合体の重量比が2:8〜8:2であるポリビニルアルコ
ール系複合繊維を少なくとも40重量%含有する中入綿で
ある。 本発明で使用されるポリビニルアルコール系複合繊維
は、鹸化度Aモル%のポリビニルアルコール系重合体
(以下、単にPVA−Aと略称することもある。)と鹸化
度Bモル%のポリビニルアルコール系重合体(以下、単
にPVA−Bと略称することもある。)とがサイドバイサ
イド型または偏心芯鞘型に接合された複合繊維である
が、捲縮発現能力においてサイドバイサイド型の方が好
ましい。 本発明において、PVA−Aの平均重合度は1,400以上が好
ましく、特に1,500〜13,000の範囲が好ましい。鹸化度
は98.0モル%以上必要であり、好ましくは鹸化度99.8モ
ル%以上である。PVA−Bは平均重合度が1,300以上であ
ることが好ましく、特に、1,400〜12,500の範囲が好ま
しい。鹸化度は、PVA−Aよりも0.2モル%〜2.5モル%
低い値であることが必要で、好ましくは鹸化度98.0〜9
6.0%の範囲のポリマーである。ここで、PVA−Aの鹸化
度を98.0モル%以上とするのは、繊維の柔軟性と伸縮性
を維持し、かつ溶解減量を低くするために設定されるも
のである。又、PVA−AとPVA−Bとの鹸化度の差が0.2
モル%未満では接合した2種のPVAの水膨潤性に差がな
く、十分な捲縮が発現しない。また鹸化度の差が2.5モ
ル%を越える場合は、形態だけは良好な捲縮繊維が得ら
れるが、鹸化度の低いPVAの方が水に溶解し繰り返し使
用中に繊維が膠着して硬化し、捲縮がなくなり、耐水性
のある捲縮繊維とはならない。より好ましくは、鹸化度
の差を0.5モル%〜1モル%以内とした場合である。 この鹸化度の異なる2種類のPVA−A,Bをそれぞれ溶媒に
溶解して2種類のポリビニルアルコール紡糸原液を調整
する。また、好ましくはPVA−A,B間には鹸化度と共に、
平均重合度に50〜300の差をもたせることも自己捲縮発
現性、および捲縮形態安定性に好ましい。更に、PVA−
Aおよび/またはBには所望の色調の無機顔料、有機顔
料あるいは染料から選ばれた着色剤をポリマーに対して
0.5〜5重量%添加して原液着色した紡糸原液を調整す
ることも好ましい。そして、調整したポリビニルアルコ
ール紡糸原液は例えば、接合型複合紡糸口金を用い、湿
式紡糸法あるいは乾式紡糸法で紡糸してポリビニルアル
コール系複合繊維を得、このポリビニルアルコール系複
合繊維は延伸、油剤の付与などの処理を行って単繊維繊
度0.8〜10デニールの複合繊維とする。PVAの接合比率
(重量比)は、PVA−A:PVA−B=2:8〜8:2であるが、PV
A−Aの比率が20%未満の場合は、PVA−Bの収縮挙動に
のみ影響を受けて接合された繊維は捲縮を発現しない
し、逆に80%以上の場合は、PVA−Bの収縮応力が小さ
くて収縮することが出来ず捲縮が発現しない。好ましく
は、PVAの接合比率は4:6〜6:4とすることによって接合
部の剥離を生ずることなく、安定な捲縮を発現させるこ
とができ、最終的に形態安定性の良い、捲縮の発現によ
るかさ高性の中入綿が得られる。 この捲縮繊維の断面形状については、円形、扁平、三
角、T型、Y型などどのような断面であってもよい。 このようにして得られる複合繊維は、後の熱処理によっ
て高度な3次元捲縮が発現され、それにより製品の嵩高
性を保持できるものである。熱処理は、例えば、熱水中
で80〜90℃、湿熱で110〜120℃、乾熱で150℃程度迄の
温度条件で行うことが可能であるが、熱水中で行うこと
が最も好ましいものである。 本発明においては、このポリビニルアルコール系複合繊
維を例えば20〜100mm程度にカットして中入綿の原綿と
するが、本発明の目的を損わない範囲で中入綿に対し60
重量%までの他の化学繊維、天然繊維等を混綿すること
は差支えない。 また、硬わたとするために、熱バインダー繊維を混綿し
てもよく、例えば、鞘成分に共重合ポリエステル、ポリ
オレフイン等の熱接着性を有する重合体が配された芯鞘
型の熱バインダー繊維等を使用することが可能である。
この場合、熱バインダー繊維は40重量%〜10重量%程度
の混綿率とすることが望ましい。 本発明においては、上記のポリビニルアルコール系複合
繊維と必要に応じて他の原綿とを混綿し、これをカーデ
イングしてカードウエブとして、次いで該ウエブを積層
して側地内に入れたり、短繊維を空気流によって側地に
吹き込んだりして、その後熱処理を施すことにより、敷
ぶとん、掛けぶとん、クツシヨン等の詰物とすることが
できる。 また、例えば、ポリビニルアルコール系複合繊維と熱バ
インダーを混綿したものとを、ランダムウエブ、クロス
ラツプウエブ、パラレルウエブ等とし、必要に応じてニ
ードルパンチ法、水流絡合法等で絡合処理した後、熱処
理を施して捲縮発現と熱接着を行ない嵩高性不織布とし
て乳幼児用のキルテイングマツトや衣料用の中入綿とす
ることもできる。 本発明の自己捲縮性ポリビニルアルコール系複合繊維を
構成繊維とした中入綿は、安定した良好な自己捲縮によ
る嵩高さと、吸水状態における形態安定性に優れ、ポリ
ビニルアルコール系複合繊維の有する特性との相乗効果
により高い吸水性、吸湿性、そして高い透気性、透湿性
と保温性を有し、軽くてしなやかである。 本発明の中入綿は、例えば、敷ぶとん、掛けぶとん、座
ぶとん、枕、クツシヨン、キルテイング地、ウインター
スポーツ用衣料あるいは屋外作業着などの中入綿、手
袋、ソフアー、敷物などの中入綿などに最適である。
ル系重合体と鹸化度Bモル%のポリビニルアルコール系
重合体がサイドバイサイド型または偏心芯鞘型に接合さ
れた複合繊維において、(A−B)が0.2〜2.5であり、
かつAが98.0以上で、鹸化度Aモル%のポリビニルアル
コール系重合体と鹸化度Bモル%のポリビニルアルコー
ル系重合体の重量比が2:8〜8:2であるポリビニルアルコ
ール系複合繊維を少なくとも40重量%含有する中入綿で
ある。 本発明で使用されるポリビニルアルコール系複合繊維
は、鹸化度Aモル%のポリビニルアルコール系重合体
(以下、単にPVA−Aと略称することもある。)と鹸化
度Bモル%のポリビニルアルコール系重合体(以下、単
にPVA−Bと略称することもある。)とがサイドバイサ
イド型または偏心芯鞘型に接合された複合繊維である
が、捲縮発現能力においてサイドバイサイド型の方が好
ましい。 本発明において、PVA−Aの平均重合度は1,400以上が好
ましく、特に1,500〜13,000の範囲が好ましい。鹸化度
は98.0モル%以上必要であり、好ましくは鹸化度99.8モ
ル%以上である。PVA−Bは平均重合度が1,300以上であ
ることが好ましく、特に、1,400〜12,500の範囲が好ま
しい。鹸化度は、PVA−Aよりも0.2モル%〜2.5モル%
低い値であることが必要で、好ましくは鹸化度98.0〜9
6.0%の範囲のポリマーである。ここで、PVA−Aの鹸化
度を98.0モル%以上とするのは、繊維の柔軟性と伸縮性
を維持し、かつ溶解減量を低くするために設定されるも
のである。又、PVA−AとPVA−Bとの鹸化度の差が0.2
モル%未満では接合した2種のPVAの水膨潤性に差がな
く、十分な捲縮が発現しない。また鹸化度の差が2.5モ
ル%を越える場合は、形態だけは良好な捲縮繊維が得ら
れるが、鹸化度の低いPVAの方が水に溶解し繰り返し使
用中に繊維が膠着して硬化し、捲縮がなくなり、耐水性
のある捲縮繊維とはならない。より好ましくは、鹸化度
の差を0.5モル%〜1モル%以内とした場合である。 この鹸化度の異なる2種類のPVA−A,Bをそれぞれ溶媒に
溶解して2種類のポリビニルアルコール紡糸原液を調整
する。また、好ましくはPVA−A,B間には鹸化度と共に、
平均重合度に50〜300の差をもたせることも自己捲縮発
現性、および捲縮形態安定性に好ましい。更に、PVA−
Aおよび/またはBには所望の色調の無機顔料、有機顔
料あるいは染料から選ばれた着色剤をポリマーに対して
0.5〜5重量%添加して原液着色した紡糸原液を調整す
ることも好ましい。そして、調整したポリビニルアルコ
ール紡糸原液は例えば、接合型複合紡糸口金を用い、湿
式紡糸法あるいは乾式紡糸法で紡糸してポリビニルアル
コール系複合繊維を得、このポリビニルアルコール系複
合繊維は延伸、油剤の付与などの処理を行って単繊維繊
度0.8〜10デニールの複合繊維とする。PVAの接合比率
(重量比)は、PVA−A:PVA−B=2:8〜8:2であるが、PV
A−Aの比率が20%未満の場合は、PVA−Bの収縮挙動に
のみ影響を受けて接合された繊維は捲縮を発現しない
し、逆に80%以上の場合は、PVA−Bの収縮応力が小さ
くて収縮することが出来ず捲縮が発現しない。好ましく
は、PVAの接合比率は4:6〜6:4とすることによって接合
部の剥離を生ずることなく、安定な捲縮を発現させるこ
とができ、最終的に形態安定性の良い、捲縮の発現によ
るかさ高性の中入綿が得られる。 この捲縮繊維の断面形状については、円形、扁平、三
角、T型、Y型などどのような断面であってもよい。 このようにして得られる複合繊維は、後の熱処理によっ
て高度な3次元捲縮が発現され、それにより製品の嵩高
性を保持できるものである。熱処理は、例えば、熱水中
で80〜90℃、湿熱で110〜120℃、乾熱で150℃程度迄の
温度条件で行うことが可能であるが、熱水中で行うこと
が最も好ましいものである。 本発明においては、このポリビニルアルコール系複合繊
維を例えば20〜100mm程度にカットして中入綿の原綿と
するが、本発明の目的を損わない範囲で中入綿に対し60
重量%までの他の化学繊維、天然繊維等を混綿すること
は差支えない。 また、硬わたとするために、熱バインダー繊維を混綿し
てもよく、例えば、鞘成分に共重合ポリエステル、ポリ
オレフイン等の熱接着性を有する重合体が配された芯鞘
型の熱バインダー繊維等を使用することが可能である。
この場合、熱バインダー繊維は40重量%〜10重量%程度
の混綿率とすることが望ましい。 本発明においては、上記のポリビニルアルコール系複合
繊維と必要に応じて他の原綿とを混綿し、これをカーデ
イングしてカードウエブとして、次いで該ウエブを積層
して側地内に入れたり、短繊維を空気流によって側地に
吹き込んだりして、その後熱処理を施すことにより、敷
ぶとん、掛けぶとん、クツシヨン等の詰物とすることが
できる。 また、例えば、ポリビニルアルコール系複合繊維と熱バ
インダーを混綿したものとを、ランダムウエブ、クロス
ラツプウエブ、パラレルウエブ等とし、必要に応じてニ
ードルパンチ法、水流絡合法等で絡合処理した後、熱処
理を施して捲縮発現と熱接着を行ない嵩高性不織布とし
て乳幼児用のキルテイングマツトや衣料用の中入綿とす
ることもできる。 本発明の自己捲縮性ポリビニルアルコール系複合繊維を
構成繊維とした中入綿は、安定した良好な自己捲縮によ
る嵩高さと、吸水状態における形態安定性に優れ、ポリ
ビニルアルコール系複合繊維の有する特性との相乗効果
により高い吸水性、吸湿性、そして高い透気性、透湿性
と保温性を有し、軽くてしなやかである。 本発明の中入綿は、例えば、敷ぶとん、掛けぶとん、座
ぶとん、枕、クツシヨン、キルテイング地、ウインター
スポーツ用衣料あるいは屋外作業着などの中入綿、手
袋、ソフアー、敷物などの中入綿などに最適である。
次に、本発明の実施態様を具体的な実施例で説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中の部および%はことわりのない限り、重
量に関するものである。 また、不織布の吸水性はJIS L−1096 6.26.2法、吸水
速度はJIS L−1096 6.26.1A法に基づいて測定した。 実施例1 鹸化度99.98モル%のポリビニルアルコールA1と、鹸化
度97.5モル%のポリビニルアルコールを25%、ポリビニ
ルアルコールA1を75%混合した混合ポリビニルアルコー
ルB1とをそれぞれ溶剤に溶解して紡糸液を調整した。各
紡糸液は接合型紡糸口金を用い、乾式法でポリビニルア
ルコール接合比1:1の比でサイドバイサイド型複合紡糸
し、4.0倍に延伸し、機械捲縮を掛けて繊維長51mmに切
断し、繊度2.5drのポリビニルアルコルール系複合繊維
のステープル繊維を得た。一方、熱バインダー繊維とし
て芯成分がポリエチレンテレフタレート40部、鞘成分が
ポリエステル共重合体60部からなる芯鞘型複合繊維で、
繊度3dr、繊維長51mmのステープル繊維を用い、ポリビ
ニルアルコール系複合繊維80部、熱バインダー繊維20部
を混綿し、カード、ランダムウエバーを通して平均目付
45g/m2のランダムウエブを作り、2枚積層して押えの仮
ニードルパンチを30パンチ/cm2行った。次いで、90℃の
熱水中で処理してポリビニルアルコール繊維に自己捲縮
を発現させてミクロ捲縮を有する繊維とし、絞った後、
135℃の熱風乾燥機中で乾燥と熱バインダー繊維による
繊維間の接着を行った。 得られた不織布は見かけ密度0.12g/cm3、平均目付114g/
m2の形態の安定な嵩高性不織布で、この不織布の吸水率
91%、吸水速度0.8秒であった。この不織布をキルテン
グの中入綿とし、キルテング地を作った。 比較のために、親水性ポリエステル繊維を機械捲縮で捲
縮して作ったポリエステル綿を用い、実施例1と同様に
して中入綿とし、キルテング地を作った。 これらのキルテング地でチヨツキを作って着用したとこ
ろ、実施例1のものは長時間着用しても肌の蒸れ感がな
く暖かいものであり、水洗濯を10回繰り返しても形態変
化、嵩高さの変化も認められない。それに対して、比較
例のものは洗濯回数が多くなると蒸れ感が強くなり吸湿
・水性の低下が認められ中入綿の変化により膨らみが見
られるようになった。 実施例2 平均重合度1800、鹸化度99.97モル%のポリビニルアル
コールA2と、平均重合度1750、鹸化度97.2モル%のポリ
ビニルアルコールを25%、ポリビニルアルコールA2を75
%混合した混合ポリビニルアルコールB2とをそれぞれ溶
剤に溶解して紡糸液を調整した。各紡糸液は接合型紡糸
口金を用い、乾式法でポリビニルアルコール接合比1:1
でサイドバイサイド型複合紡糸し、4倍に延伸し、機械
捲縮を掛けて繊維長60mm、繊度6.5drのポリビニルアル
コール系繊維のステープル繊維を得た。この繊維をカー
ド、ランダムウエバーを通して、平均目付1200g/m2の繊
維ウエブを得た。この繊維ウエブに120g/m2水をスプレ
ーし、135℃の熱風加熱炉を通して、乾燥・熱処理し、
ポリビニルアルコール系複合繊維に自己捲縮を発現させ
た。得られた不織布は見かけ密度0.09g/cm3、平均目付1
470g/m2の嵩高性不織布であった。この不織布は形態安
定性、圧縮弾性に優れ、高い吸水性であり、布団の中入
綿として好適であった。 実施例3 平均重合度1800、鹸化度99.98モル%のポリビニルアル
コールA3と、平均重合度1600、鹸化度98.0モル%のポリ
ビニルアルコールを20%、ポリビニルアルコールA3を80
%混合した混合ポリビニルアルコールB3とをそれぞれ溶
剤に溶解して得た紡糸原液に青系着色剤をポリビニルア
ルコールに対して1.5%の量を添加して紡糸液を調整し
た。各紡糸液は接合型紡糸口金を用い、乾式法でポリビ
ニルアルコール接合比1:1の比でサイドバイサイド型複
合紡糸し、3.7倍に延伸し、機械捲縮をかけて繊維長51m
mに切断し、単繊維繊度2drのステープル繊維を得た。こ
のステープル繊維70部と熱バインダー複合繊維(芯成分
がポリエチレンテレフタレート、鞘成分がポリエステル
共重合体の芯鞘型複合繊維、繊度2.5dr、繊維長51mm)3
0部とを混綿し、乾式法で平均目付450g/m2の繊維ウエブ
を作り、#40のニードルで両面からニードルパンチを合
計280パンチ/cm2行い、繊維を絡合させて繊維絡合不織
布を得た。次いで、この繊維不織布に50g/m2水をスプレ
ーし、135℃の熱風雰囲気中で15分間乾燥・熱処理し、
バインダー繊維で繊維の接合点を接着固定をすると共
に、ポリビニルアルコール系複合繊維に自己捲縮を発現
させた。得られた不織布はポリビニルアルコール系複合
繊維が奇麗なミクロ捲縮を発現し、見かけ密度0.16g/cm
3の嵩高な不織布であった。この不織布をクツシヨン用
中入綿として使用したところ、形態安定な製品が得られ
た。
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中の部および%はことわりのない限り、重
量に関するものである。 また、不織布の吸水性はJIS L−1096 6.26.2法、吸水
速度はJIS L−1096 6.26.1A法に基づいて測定した。 実施例1 鹸化度99.98モル%のポリビニルアルコールA1と、鹸化
度97.5モル%のポリビニルアルコールを25%、ポリビニ
ルアルコールA1を75%混合した混合ポリビニルアルコー
ルB1とをそれぞれ溶剤に溶解して紡糸液を調整した。各
紡糸液は接合型紡糸口金を用い、乾式法でポリビニルア
ルコール接合比1:1の比でサイドバイサイド型複合紡糸
し、4.0倍に延伸し、機械捲縮を掛けて繊維長51mmに切
断し、繊度2.5drのポリビニルアルコルール系複合繊維
のステープル繊維を得た。一方、熱バインダー繊維とし
て芯成分がポリエチレンテレフタレート40部、鞘成分が
ポリエステル共重合体60部からなる芯鞘型複合繊維で、
繊度3dr、繊維長51mmのステープル繊維を用い、ポリビ
ニルアルコール系複合繊維80部、熱バインダー繊維20部
を混綿し、カード、ランダムウエバーを通して平均目付
45g/m2のランダムウエブを作り、2枚積層して押えの仮
ニードルパンチを30パンチ/cm2行った。次いで、90℃の
熱水中で処理してポリビニルアルコール繊維に自己捲縮
を発現させてミクロ捲縮を有する繊維とし、絞った後、
135℃の熱風乾燥機中で乾燥と熱バインダー繊維による
繊維間の接着を行った。 得られた不織布は見かけ密度0.12g/cm3、平均目付114g/
m2の形態の安定な嵩高性不織布で、この不織布の吸水率
91%、吸水速度0.8秒であった。この不織布をキルテン
グの中入綿とし、キルテング地を作った。 比較のために、親水性ポリエステル繊維を機械捲縮で捲
縮して作ったポリエステル綿を用い、実施例1と同様に
して中入綿とし、キルテング地を作った。 これらのキルテング地でチヨツキを作って着用したとこ
ろ、実施例1のものは長時間着用しても肌の蒸れ感がな
く暖かいものであり、水洗濯を10回繰り返しても形態変
化、嵩高さの変化も認められない。それに対して、比較
例のものは洗濯回数が多くなると蒸れ感が強くなり吸湿
・水性の低下が認められ中入綿の変化により膨らみが見
られるようになった。 実施例2 平均重合度1800、鹸化度99.97モル%のポリビニルアル
コールA2と、平均重合度1750、鹸化度97.2モル%のポリ
ビニルアルコールを25%、ポリビニルアルコールA2を75
%混合した混合ポリビニルアルコールB2とをそれぞれ溶
剤に溶解して紡糸液を調整した。各紡糸液は接合型紡糸
口金を用い、乾式法でポリビニルアルコール接合比1:1
でサイドバイサイド型複合紡糸し、4倍に延伸し、機械
捲縮を掛けて繊維長60mm、繊度6.5drのポリビニルアル
コール系繊維のステープル繊維を得た。この繊維をカー
ド、ランダムウエバーを通して、平均目付1200g/m2の繊
維ウエブを得た。この繊維ウエブに120g/m2水をスプレ
ーし、135℃の熱風加熱炉を通して、乾燥・熱処理し、
ポリビニルアルコール系複合繊維に自己捲縮を発現させ
た。得られた不織布は見かけ密度0.09g/cm3、平均目付1
470g/m2の嵩高性不織布であった。この不織布は形態安
定性、圧縮弾性に優れ、高い吸水性であり、布団の中入
綿として好適であった。 実施例3 平均重合度1800、鹸化度99.98モル%のポリビニルアル
コールA3と、平均重合度1600、鹸化度98.0モル%のポリ
ビニルアルコールを20%、ポリビニルアルコールA3を80
%混合した混合ポリビニルアルコールB3とをそれぞれ溶
剤に溶解して得た紡糸原液に青系着色剤をポリビニルア
ルコールに対して1.5%の量を添加して紡糸液を調整し
た。各紡糸液は接合型紡糸口金を用い、乾式法でポリビ
ニルアルコール接合比1:1の比でサイドバイサイド型複
合紡糸し、3.7倍に延伸し、機械捲縮をかけて繊維長51m
mに切断し、単繊維繊度2drのステープル繊維を得た。こ
のステープル繊維70部と熱バインダー複合繊維(芯成分
がポリエチレンテレフタレート、鞘成分がポリエステル
共重合体の芯鞘型複合繊維、繊度2.5dr、繊維長51mm)3
0部とを混綿し、乾式法で平均目付450g/m2の繊維ウエブ
を作り、#40のニードルで両面からニードルパンチを合
計280パンチ/cm2行い、繊維を絡合させて繊維絡合不織
布を得た。次いで、この繊維不織布に50g/m2水をスプレ
ーし、135℃の熱風雰囲気中で15分間乾燥・熱処理し、
バインダー繊維で繊維の接合点を接着固定をすると共
に、ポリビニルアルコール系複合繊維に自己捲縮を発現
させた。得られた不織布はポリビニルアルコール系複合
繊維が奇麗なミクロ捲縮を発現し、見かけ密度0.16g/cm
3の嵩高な不織布であった。この不織布をクツシヨン用
中入綿として使用したところ、形態安定な製品が得られ
た。
Claims (1)
- 【請求項1】鹸化度Aモル%のポリビニルアルコール系
重合体と鹸化度Bモル%のポリビニルアルコール系重合
体がサイドバイサイド型または偏心芯鞘型に接合された
複合繊維において、(A−B)が0.2〜2.5であり、かつ
Aが98.0以上で、鹸化度Aモル%のポリビニルアルコー
ル系重合体と鹸化度Bモル%のポリビニルアルコール系
重合体の重量比が2:8〜8:2であるポリビニルアルコール
系複合繊維を少なくとも40重量%含有する中入綿。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP308490A JPH0791748B2 (ja) | 1990-01-09 | 1990-01-09 | 嵩高性中入綿 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP308490A JPH0791748B2 (ja) | 1990-01-09 | 1990-01-09 | 嵩高性中入綿 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH03213544A JPH03213544A (ja) | 1991-09-18 |
JPH0791748B2 true JPH0791748B2 (ja) | 1995-10-04 |
Family
ID=11547476
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP308490A Expired - Lifetime JPH0791748B2 (ja) | 1990-01-09 | 1990-01-09 | 嵩高性中入綿 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0791748B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ATE174389T1 (de) * | 1993-10-15 | 1998-12-15 | Kuraray Co | Wasserlösliche, schmelzklebende binderfasern aus polyvinylalkohol, diese fasern enthaltende vliesstoffe und verfahren zur herstellung dieser faser und dieses vliesstoffes |
-
1990
- 1990-01-09 JP JP308490A patent/JPH0791748B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03213544A (ja) | 1991-09-18 |
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