JPH0791393A - 磁気軸受を備えたターボ形の送風機あるいは圧縮機システム - Google Patents

磁気軸受を備えたターボ形の送風機あるいは圧縮機システム

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JPH0791393A
JPH0791393A JP23766393A JP23766393A JPH0791393A JP H0791393 A JPH0791393 A JP H0791393A JP 23766393 A JP23766393 A JP 23766393A JP 23766393 A JP23766393 A JP 23766393A JP H0791393 A JPH0791393 A JP H0791393A
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compressor
surging
flow rate
turbo blower
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JP23766393A
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Koji Nakagawa
中川幸二
Takahiro Nishioka
西岡卓宏
Yasuo Fukushima
福島康雄
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Control Of Positive-Displacement Air Blowers (AREA)
  • Magnetic Bearings And Hydrostatic Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気軸受を備えたターボ送風機あるいは圧縮
機のサージング時非定常軸受荷重低減による、磁気軸受
および磁気軸受制御機器の小形化とターボ送風機あるい
は圧縮機の信頼性の向上。 【構成】 磁気軸受を備えたターボ送風機あるいは圧縮
機システムにおいて、サージング時の圧力変動に追随可
能な応答速度を持つ流量制御手段を、磁気軸受電磁石励
磁電流が基準値を越えた場合に励磁電流の変動を打ち消
す方向に制御する手段を設ける。あるいは磁気軸受電磁
石励磁電流が基準値を超えた場合にのみ壁面の一部をば
ねで支持してサージング変動を吸収して変動を抑制する
タンクをターボ送風機あるいは圧縮機システムに接続す
る。 【効果】 磁気軸受を備えたターボ送風機あるいは圧縮
機の磁気軸受および磁気軸受制御機器の小形化とターボ
送風機あるいは圧縮機の信頼性の向上を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気軸受を備えたターボ
送風機あるいは圧縮機のサージング時非定常軸受荷重を
低減し、磁気軸受および磁気軸受制御機器の小形化とタ
ーボ送風機あるいは圧縮機の信頼性の向上を実現するも
のである。
【0002】
【従来の技術】サージングはターボ送風機あるいは圧縮
機で、流量を設計点からある限界値を越えて減少させて
ゆくと、機器内部に大規模な周期的逆流を生じる不安定
現象である。ターボ送風機あるいは圧縮機の非定常軸受
荷重はサージング時に最も大きくなる。特にスラスト軸
受は羽根車前後の圧力差を支えるのでこの傾向が強い。
サージング時はターボ送風機あるいは圧縮機内部の流れ
全体が逆流し、軸受には特に大きな荷重がかかるため、
実用条件では発生してはならないか極めて短時間の発生
が許されているのみである。しかしながら、産業用用途
のターボ送風機あるいは圧縮機では、サージング発生の
許容の有無にかかわらず軸受容量はサージング時の負荷
に耐えられるように設計されている。
【0003】これまでターボ送風機あるいは圧縮機は油
潤滑軸受の使用を前提として設計されているから、軸受
寸法の大小が問題となることは、まれであった。また油
潤滑軸受を用いる場合、軸受をサージング時の負荷に耐
えられるように設計しても、軸受寸法は機器全体の寸法
に比較して十分小さい。しかしながら、磁気軸受は電磁
石によって回転軸を支持する構造のため、単位支持面積
当りの荷重が油潤滑軸受に比較して大幅に小さい。この
ため磁気軸受をサージング時の負荷に耐えられるように
設計すると、軸受本体にとどまらず、制御装置まで大容
量化をする必要があり、機器の大形化、製造原価の増加
が生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】磁気軸受および制御装
置の大容量化を防ぐには、サージング発生を確実に避け
る手段あるいはサージングの圧力変動を抑制する手段を
ターボ送風機あるいは圧縮機システムに備えておき、最
大軸受負荷を減少させる方法がある。サージング発生を
避ける方法については、たとえば特開昭61−3819
6号公報あるいはUSP4900232号公報のよう
に、ターボ送風機あるいは圧縮機の圧力上昇と流量の関
係が、あらかじめ設定された範囲に入った場合あるいは
入ると予測される場合に、ターボ送風機あるいは圧縮機
下流側のバイパス流路を開いて流量を増加させサージン
グを回避する方法がある。また特公平4−76023号
公報では、サージングの前駆現象として発生するターボ
送風機あるいは圧縮機内部流路圧力の周方向歪みの検出
を行い、バイパス流路を開いて流量を増加させサージン
グを回避する方法が述べられている。しかしながら、こ
れらの従来のサージング発生を避ける方法を採用する場
合、問題が2点生ずる。
【0005】第1は作動範囲の減少である。ターボ送風
機あるいは圧縮機の圧力上昇と流量の関係が、あらかじ
め設定された範囲に入った場合あるいは入ると予測され
る場合に、ターボ送風機あるいは圧縮機下流側のバイパ
ス流路を開いて流量を増加させサージングを回避する方
法の場合、サージングを確実に回避するためには、あら
かじめ設定する圧力上昇と流量の範囲を大流量側に広く
する必要がある。このため、エネルギー損失の大きいバ
イパス制御の実施時間が長くなり、負荷容量の大きな軸
受を使用する場合に比較してエネルギー消費が大きくな
る。また、サージングの前駆現象を検出する方法でも、
サージングを確実に回避するためには、前駆現象が弱い
段階でバイパス流路を開く必要があり、エネルギー消費
の増加は避けられない。
【0006】第2は信頼性確保の問題である。サージン
グ回避操作は圧力センサーを用いて測定した圧力を基準
にして実施する。圧力センサーは、受圧素子の圧力によ
る歪あるいは変位を測定するため、サージング近くの流
量で長期使用した場合には、受圧素子の疲労、再現性の
点など信頼性の問題がある。第1の問題に対しては、流
量制御弁をサージング変動を打ち消す方向に開閉して変
動を抑制する方法(J.E.Pinsley,G.R.
Guenette,A.H.Epstein,E.M.
Greitzer,1990,”Active Sta
bilization of Centrifugal
Compressor Surge”,ASME P
aper No. 90−GT−123 あるいは中
川、藤原、田中、柏原:遠心圧縮機のアクティブサージ
抑制制御:日本機械学会論文集B編58巻553号(平
成4年9月)2786−2792ペ−ジ)、あるいは圧
縮機の吐出し側に設けられたタンクの容量をサージング
変動を打ち消す方向に変化させて変動を抑制する方法
(Ffowcs Williams,J.E.,and
Huang ,X.,1989,”ActiveSt
abilization of Compressor
Surge,”J.Fluid Mechanic
s, Vol.204, p.245−262)が述べ
られているが、圧力センサーを必要とするため第2の問
題は解決されていない。
【0007】第2の問題に対しては、ターボ送風機ある
いは圧縮機の運転点がサージングに接近して磁気軸受の
電磁石励磁電流が限界値を越えた場合、あるいはサージ
ングによる圧力変動により磁気軸受の電磁石励磁電流が
限界値を越えた場合にバイパス制御を行う方法が広く採
用されている。しかし、ターボ送風機あるいは圧縮機の
運転点がサージングに接近した状態でバイパス制御を行
う場合、確実にサージングを回避しようとすると、第1
の作動範囲減少の問題が生ずる。サージングによる圧力
変動により磁気軸受の電磁石励磁電流が限界値を越えた
場合にバイパス制御を行う方法では、一見、作動範囲減
少の問題は生じないようであるが、バイパス弁を開く以
上、ターボ送風機あるいは圧縮機の流量は増加するの
で、ターボ送風機あるいは圧縮機のエネルギー消費の点
では、実質的に改善されていない。また、この方法でサ
ージングによる圧力変動を確実に防ぐためには、バイパ
ス弁をサージングによる圧力変動より高速で開く必要が
あり、高度の機構を必要とするものの効果が少ない。
【0008】バイパス制御を行わない方法としては、圧
縮機の吐出し側に設けられたタンクの容量をタンク壁面
の一部をバネで支持してサージング変動を吸収して変動
を抑制する方法(D.L.Gysling,J.Dun
gundji,E.M.Greitzer,A.H.E
pstein,1990,”Dynamic Cont
rol of Centrifugal Compre
ssor SurgeUsing Tailored
Structures”ASME Paper No.
90−GT−122 )も提案されているが、バネ
はターボ送風機あるいは圧縮機の運転状態の変化に対応
して伸縮する必要があり耐久性の点で問題がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、磁気軸受を備えたターボ送風機あるいは圧縮機シス
テムにおいて、サージング時の圧力変動に追随可能な応
答速度を持つ流量制御手段を設け、磁気軸受電磁石励磁
電流が基準値を越えた期間および軸受電磁石励磁電流値
が基準値を越えた期間終了直後のサージング半周期以上
の一定期間、励磁電流の変動を打ち消す方向に制御す
る。あるいは壁面の一部をバネで支持したタンクをター
ボ送風機圧縮機システムに接続し、磁気軸受電磁石励磁
電流が基準値を超えた期間および軸受電磁石励磁電流値
が基準値を越えた期間終了直後のサージング半周期以上
の一定期間、バネの復元力とタンク内圧力の作用による
壁面の移動によってサージング変動を吸収して変動を抑
制する。
【0010】
【作用】一般に磁気軸受は電磁石、ギャップセンサー、
制御機器によって構成され、電磁石によって回転軸を空
中に保持する。制御機器はギャップセンサーによって検
出した軸受ギャップが適正になるように電磁石励磁電流
を制御する。従って電磁石励磁電流の大小は軸受荷重の
大小に対応する。スラスト軸受は羽根車前後の圧力差を
支えるので、ターボ送風機あるいは圧縮機の流量が減少
して圧力上昇が増加すると電磁石励磁電流も増加するか
ら、サージング限界をスラスト軸受電磁石励磁電流値に
よって検出することができる。励磁電流が基準値を超え
て、サージング限界に接近した場合に、励磁電流の変動
を打ち消すようにサージング時の圧力変動に追随可能な
応答速度をもつ流量制御手段を制御して、ターボ送風機
あるいは圧縮機を含んだ気柱系の振動の成長を抑制す
る。また励磁電流が基準値を越えた場合にのみ、タンク
壁面の一部をバネで支持してサージング変動を吸収して
変動を抑制するタンクを、ターボ送風機あるいは圧縮機
システムに接続する。これらの方法の一方あるいは両方
の併用により、信頼性に問題がある圧力センサーが不要
で、エネルギー損失の大きいバイパス制御を実施せず、
かつ、バネなどの機械部品の耐久性の問題を生じること
なくサージング発生を確実に防ぐことが可能になり、磁
気軸受および磁気軸受制御機器の小形化および信頼性の
向上を実現できる。
【0011】
【実施例】図1は本発明を適用したターボ送風機等のタ
ーボ形の送風機あるいは圧縮機の第1の実施例を示すも
ので、1はターボ送風機あるいは圧縮機、2は磁気軸受
制御器、3はサージング時の圧力変動に追随可能な応答
速度をもつ流量制御弁、4は流量制御弁制御器、5は空
気タービン、化学反応塔等の圧縮ガス消費機器、6はガ
スをターボ送風機あるいは圧縮機に導く吸込管、7は圧
縮したガスを導く吐出し管である。流量制御弁制御器4
はリレー14、バンドパスフィルタ15、加算器16、
から構成されている。なお上記実施例において、弁3は
ターボ送風機等の外部に配設されているが、本発明にお
いては、弁3の代わりに、ターボ形の送風機あるいは圧
縮機中に組み込むインレットガイドべーン形式の弁とし
てもよい。
【0012】以下図2、図3により本発明の動作を示
す。図2は図1の流量制御弁3入口とターボ送風機、あ
るいは圧縮機1の吐出し口間の圧力上昇−流量の関係
と、圧縮ガス消費機器5の流量−圧力の特性を示す図で
ある。特性曲線群8は、流量制御弁3の開度をパラメ−
タとした場合の、流量制御弁3入口とターボ送風機、あ
るいは圧縮機1の吐出し口間の圧力上昇−流量の関係を
示す。圧縮ガス消費機器5の流量−圧力が、特性曲線群
8の斜線で囲った右下がり部分にあるように機器の仕様
を決定する。従って通常の機器の運転状態ではサージン
グは発生しないが、圧縮ガス消費機器5の流量−圧力が
斜線領域の左端の一点鎖線9(サージング発生限界)に
近い場合、圧縮ガス消費機器5の運転状態の変更による
過渡現象により、サージングが発生する。またまれでは
あるが誤操作、事故などにより圧縮ガス消費機器5の流
量がサージング発生限界である一点鎖線9より左側に入
りサージングが発生する。
【0013】図3は流量とスラスト軸受荷重、流量制御
弁開度の関係を示す図で、実線11は圧縮ガス消費機器
5の運転状態の流量−圧力の関係が図2の太線10のよ
うに変化する場合のスラスト軸受荷重を示す。流量が大
きい状態では、ターボ形の送風機、あるいは圧縮機1前
後の圧力差は少ないのでスラスト軸受荷重も小さい。流
量が減少するとターボ送風機、あるいは圧縮機1前後の
圧力差が増加するのでスラスト軸受荷重も増大し、サー
ジング発生限界を越えて流量が減少するとサージングが
発生し、圧力変動を抑制する制御を実施しない場合、破
線12で示すようにスラスト軸受荷重の最大値は大幅に
増加する。図3の一点鎖線13は、圧縮ガス消費機器5
の運転状態の流量−圧力の関係が図2の太線10のよう
に変化する場合の流量制御弁3の開度の変化を示す。サ
ージング発生限界より大流量側では、流量制御弁3の開
度が増大するとターボ送風機、あるいは圧縮機1前後の
圧力差が減少するのでスラスト軸受荷重は減少する。
【0014】サージングが発生するとターボ送風機、あ
るいは圧縮機1前後の圧力差は、サージング変動によっ
て大きく変化し、流量制御弁3の開度を静的に変化させ
ても低減できないが、サージング変動に対応させて開度
を変化させると、変動を抑制できる。このような流量制
御弁3の開度制御は、流量制御弁制御器4を図4のよう
に構成、動作させることにより可能となる。
【0015】流量制御弁制御器4はリレー14、バンド
パスフィルタ15、加算器16、から成っており、ター
ボ送風機あるいは圧縮機1の平均流量を指定する平均流
量信号17と励磁電流値信号18を入力とし、弁開度信
号19を出力する。流量制御弁3の開度は常時、弁開度
信号19に追従するようにしておく。これらの信号は通
常電圧で与えられる。図4−1〜4−4は流量制御弁3
の開度を減少させてゆき、サージングが発生したのち流
量制御弁3の開度を増加させた場合の、流量制御弁指示
弁開度、軸受電磁石励磁電流値、リレー出力、流量制御
弁3の実弁開度を示す。指示弁開度に従って実弁開度が
減少するにつれ、流量が減少するのでターボ送風機、あ
るいは圧縮機1前後の圧力差が増加する。このためスラ
スト軸受荷重が増加するので励磁電流値も増加する。
【0016】時刻tiにおいて、励磁電流値が励磁電流
基準値を超えた時点で、リレー14はあらかじめ定めた
バンドパスフィルター起動信号を出力する。励磁電流基
準値はサージング発生限界における励磁電流よりわずか
に少なく設定して、サージング発生に対して余裕を持た
せる。バンドパスフィルター15はリレー14が制御信
号を出力している期間のみフィルタリングした励磁電流
値信号を出力する。バンドパスフィルタ15は励磁電流
値信号18の直流成分を除くとともに、サージングに起
因する変動以外の変動に対して流量制御弁3が応答しな
いようにするため必要で、サージング周波数の10〜2
0%から2〜5倍の周波数を通過させる。
【0017】バンドパスフィルタ15通過後の励磁電流
値信号の増減と同じ傾向に弁開度を増減させるとサージ
ングに起因する変動が抑制されるので、加算器16は励
磁電流値の増減と同じ傾向に弁開度を増減させる信号と
なるように、バンドパスフィルタ15通過後の励磁電流
値信号と流量制御弁の平均開度を指定する平均流量信号
17を符号を含めて加算した信号19を出力する。弁開
度の増減によるサージング変動の抑制のメカニズムにつ
いては、中川、藤原、田中、柏原:遠心圧縮機のアクテ
ィブサージ抑制制御:日本機械学会論文集B編58巻5
53号(平成4年9月)2786−2792ペ−ジに延
べられている。また励磁電流値の変動幅と流量制御弁開
度変動幅の比はターボ送風機あるいは圧縮機1、圧縮ガ
ス消費機器5、吸込管6、吐出管7を含んだ気柱系の特
性によって適正な値が存在するので、この値を使用す
る。
【0018】時刻tiの後、さらに実弁開度が減少する
とサージングが発生する。このため励磁電流値が変動す
るが、流量制御弁3は信号19に追従して平均開度を中
心に開閉するので、サージングに起因する変動が抑制さ
れる。図4−2の点線は流量制御弁3が指示平均開度ど
うりであったと仮定した場合の励磁電流値を示す。
【0019】時刻tm以降、指示平均開度を再び増加さ
せると、サージング変動が抑制されているため、サージ
ング変動は速やかに消滅する。流量制御弁3のサージン
グ起変動抑制動作は、弁の駆動エネルギーおよび機構系
の負担軽減のため最小限にする必要がある。しかしサー
ジング変動抑制動作の終了時期が早すぎるとサージング
変動が再発する。このためリレー14には、タイマーを
内蔵しておき、励磁電流値が基準値以下になってから、
時間δteが経過してから、時刻teにおいて制御信号
出力を停止するように構成しておく。時間δteはサー
ジングの半周期以上が必要で通常1周期から数周期程度
とする。
【0020】従って、ターボ送風機あるいは圧縮機1の
運転状態がサージング発生の可能性がある領域になる
と、流量制御弁3は指定された平均流量を通過させると
同時にサージングの発生初期の変動量が大きくならない
状態で変動抑制動作をする。この結果、大規模なサージ
ング変動の発生が確実に抑制されるので軸受荷重の最大
値を低減でき、磁気軸受および磁気軸受制御機器の小形
化を実現できる。図5は流量制御弁3のサージング変動
抑制作用を一層効果的にする場合の流量制御弁制御器4
の構成を示すもので、微分器20を追加した点が特徴で
ある。微分器20は、励磁電流値信号18の微分値に比
例定数を乗じた電圧信号を加算器16に出力する。変動
の増減方向を表す微分値を用いることにより、流量制御
弁3のサージング変動抑制動作を大幅に強化できる。
【0021】図6は本発明の第2の実施例を示すもの
で、圧縮ガス消費機器5の流量制御がサージング周波数
の2倍程度以上の高速で実施可能な場合の実施例であ
る。この場合は第1の実施例のターボ送風機あるいは圧
縮機1の吸込側の流量制御弁3および流量制御弁制御器
4の代わりに圧縮ガス消費機器制御器4’を設け励磁電
流値が限界値を超えた場合にサージング変動を抑制する
ように圧縮ガス消費機器5の流量を制御する。
【0022】図7は本発明の第3の実施例を示すもの
で、21は内部を分割する壁面の一部をバネで支持した
タンクで、22はタンク内の2室を接続する接続管、2
3は接続管の中間に設けた接続弁、24は接続弁制御器
である。図8はタンク22の内部を示す図である。タン
ク22は緩衝室25、平衡室26から構成され、緩衝室
25、平衡室26を区切る仕切り板27はバネ28とダ
ンパー29により支持する。 接続弁制御器24は励磁
電流値信号18が第1の実施例と同じ基準値以下では接
続弁23を開状態とする。この状態では、緩衝室25、
平衡室26の圧力は等しいのでをバネ28には荷重がか
からない。接続弁制御器24は図1に示した第1の実施
例と同様の機構によって、励磁電流値信号18が第1の
実施例と同じ基準値を超過している期間およびサージン
グの消滅を確認する期間は接続弁26を閉鎖する。この
期間中にサージング変動が発生しても仕切り板27が圧
力変動に応じて移動し圧力変動を吸収するため、サージ
ング変動が抑制される。タンク容量を可変にしてサージ
ング変動を吸収するメカニズムは、D. L. Gys
ling, J. Dugundji,E.M.Gre
itzer,A.H.Epstein,1990,”D
ynamic Control of Centrif
ugal Compressor Surge Usi
ng Tailored Structures”,A
SME Paper No. 90−GT−122およ
びFfowcs Williams,J.E.,and
Huang ,X.,1989,”Active S
tabilization ofCompressor
Surge,”J.Fluid Mechanic
s, Vol.204, pp.245−262により
詳細に述べられている。
【0023】バネ28は仕切り板27の移動を回復させ
るために設置し、ダンパー29は仕切り板の運動が過多
にならないように設置する。接続弁23はサージング発
生の可能性のある期間のみ閉鎖されるので、バネ28の
耐久性の問題が生じない。なおタンク21はターボ送風
機、あるいは圧縮機1の吸込側、吐出し側のいずれに設
けても同じ効果が得られる。
【0024】図9は本発明の第4の実施例を示すもの
で、流量制御弁3とタンク21を併設する場合である。
この実施例は複雑になり製造価格が上昇する欠点はある
が、サージング回避を確実に実施できる利点がある。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、ターボ送風機あるいは
圧縮機配管系のサージング回避を確実にできるので、磁
気軸受を備えたターボ送風機あるいは圧縮機のサージン
グ時非定常軸受荷重を低減し、磁気軸受および磁気軸受
制御機器の小形化とターボ送風機あるいは圧縮機の信頼
性の向上を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のターボ送風機あるいは圧縮機システム
の系統図
【図2】ターボ送風機、圧縮機の特性を示す図
【図3】スラスト軸受荷重、弁開度と流量の関係の説明
【図4】本発明の弁開度制御器の構成図
【図5】本発明の弁開度制御器の他の実施例の構成図
【図6】本発明の第2の実施例のターボ送風機あるいは
圧縮機システムの系統図
【図7】本発明の第3の実施例のターボ送風機あるいは
圧縮機システムの系統図
【図8】本発明の第3の実施例の主要部の説明図
【図9】本発明の第3の実施例のターボ送風機あるいは
圧縮機システムの系統図
【符号の説明】
1…ターボ送風機あるいは圧縮機 2…磁気軸受制
御器 3…流量制御弁 4…流量制御弁
制御器 5…圧縮ガス消費機器 6…吸込管 7…吐出し管 8…流量−圧力
上昇特性曲線群 9…サージング発生限界 10…圧縮ガス消費機器流量−圧力関係曲線 11…流量−スラスト荷重曲線 12…サージング時最大スラスト荷重曲線 13…流量−流量制御弁開度曲線 14…リレー 15…バンドパスフィルター 16…加算器 17…平均流量信号 18…励磁電流
値信号 19…弁開度信号 20…微分器 21…タンク 22…接続管 23…接続弁 24…接続弁制
御器 25…緩衝室 26…平衡室 27…仕切り板 28…バネ 29…ダンパー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気軸受を備えたターボ送風機、圧縮機
    を構成要素とし、スラスト軸受電磁石励磁電流値が基準
    値を越えた期間および当該期間終了直後のサージング半
    周期以上の一定期間、ターボ送風機あるいは圧縮機の吸
    込側に設けた流量制御装置により励磁電流値の変動分、
    励磁電流値の変動分の微分値の一方あるいは両方に対応
    して流量を時間平均流量を中心に変動させてサージング
    時非定常軸受荷重を低減させたことを特徴とする磁気軸
    受を備えたターボ形の送風機あるいは圧縮機システム。
  2. 【請求項2】 磁気軸受を備えたターボ送風機、圧縮機
    を構成要素とし、スラスト軸受電磁石励磁電流値が基準
    値を越えた期間および当該期間終了直後のサージング半
    周期以上の一定期間、ターボ送風機あるいは圧縮機の吐
    出し側に接続する流量制御装置により圧縮ガス消費機器
    の流量を、励磁電流値の変動分、励磁電流値の変動分の
    微分値の一方あるいは両方に対応して流量を時間平均流
    量を中心に変動させてサージング時非定常軸受荷重を低
    減させたことを特徴とする磁気軸受を備えたターボ形の
    送風機あるいは圧縮機システム。
  3. 【請求項3】 ターボ送風機あるいは圧縮機の吐出し側
    に接続する流量制御装置により圧縮ガス消費機器の流量
    を、励磁電流値の変動分、励磁電流値の変動分の微分値
    の一方あるいは両方に対応して流量を時間平均流量を中
    心に変動させてサージング時非定常軸受荷重を低減させ
    たことを特徴とする請求項1記載の磁気軸受を備えたタ
    ーボ形の送風機あるいは圧縮機システム
  4. 【請求項4】 磁気軸受を備えたターボ送風機、圧縮機
    を構成要素とし、ターボ送風機あるいは圧縮機の吸込
    み、吐出し側の一方あるいは両方に、内部をバネおよび
    ダンパーにより支持された移動可能な仕切り板により2
    室に分割されたタンクを備え、1室は常時、ターボ送風
    機あるいは圧縮機の吸込み、あるいは吐出し側に接続
    し、他の1室は接続弁を介してターボ送風機あるいは圧
    縮機の吸込み、あるいは吐出し側に常時接続する1室と
    接続され、接続弁はスラスト軸受電磁石励磁電流値が基
    準値を越えた期間および軸受電磁石励磁電流値が基準値
    を越えた期間終了直後のサージング半周期以上の一定期
    間閉鎖されることを特徴とする磁気軸受を備えたターボ
    形の送風機あるいは圧縮機システム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013122331A (ja) * 2011-12-09 2013-06-20 Daikin Industries Ltd 冷凍装置
JP2017506307A (ja) * 2014-02-20 2017-03-02 ダンフォス・エイ/エス 遠心圧縮機用の制御システム及び方法
CN106762774A (zh) * 2017-03-28 2017-05-31 重庆江增船舶重工有限公司 多级离心式空气压缩机恒压供气的控制方法

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