JPH0791076B2 - 光学素子の成形用型 - Google Patents

光学素子の成形用型

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JPH0791076B2 JP30457187A JP30457187A JPH0791076B2 JP H0791076 B2 JPH0791076 B2 JP H0791076B2 JP 30457187 A JP30457187 A JP 30457187A JP 30457187 A JP30457187 A JP 30457187A JP H0791076 B2 JPH0791076 B2 JP H0791076B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、プレス成形による光学素子の成形用型に関
し、より詳細には、プレス成形後において研削及び研摩
等の工程を経ることなしに表面精度及び重量精度の良好
な光学素子又はそのリヒートプレス用として好適するプ
リフォームの成形用型に関する。
(従来の技術) 近年、所定の表面精度を有する成形用型内にガラス素材
を収容してプレス成形することにより、研削及び研摩等
の後加工を不要とした高精度の光学素子を成形する方法
が開発されている。
このプレス成形法には、一般にリヒートプレス法とダイ
レクトプレス法がある。
リヒートプレス法は、予め溶融固化したガラス材料の必
要量を切断し、砂ずり等の方法により重量調整を施して
ガラス小塊とし、これを成形用型内に入れ、該ガラス小
塊と成形用型を同時に又は別々にプレス温度まで加熱し
た後、プレス成形して成形用型に形成した光学機能面を
押圧転写して光学素子を成形する方法である。
一方、ダイレクトプレス法は、溶融ガラス流出オリフィ
スより流出若しくは押出される溶融ガラス流の必要量を
切断刃により切断し、これを成形用型内に直接落下させ
るか又はシュートによって投入し、しかる後成形用型を
押圧して光学素子を成形する方法である。
又、上記のリヒートプレス法において、切断及び砂ずり
等のような生産性の低い工程を経ずに上記のダイレクト
プレス法における如く、溶融ガラスを成形用型に入れて
プレス成形し、最終製品に近似した形状の予備成形品
(プリフォーム)を得た上で該プリフォームを最終製品
の形状及び面精度と同じか若しくはそれ以上に精度の高
い光学機能面を有する成形用型に入れてプレス成形を行
なう方法がある。
(発明が解決しようとする問題点) これらの成形方法により得られた光学素子は、良好な像
形成品質が得られるよう所定の面精度及び寸法精度が要
求され、又このため上記のいずれの方法においても最終
製品を得るためのプレス成形に供給されるガラス材料は
十分に重量調整がなされていなければならない。
しかしながら、上記のガラス小塊を用いてプレス成形す
る方法では、ガラス小塊の重量調整を切断及び砂ずり等
により行なうため、成形品の表面に砂目が残留したり、
プレス成形前にガラス小塊を加熱する際、ガラスと加熱
用受皿との融着を防止するために塗布した離型済がプレ
ス時に成形品の表面に食い込んで該成形品の表面精度が
著しく悪化するという問題がある。
又、直接溶融ガラスを用いてプレス成形する方法では、
切断刃による切断の際、成形品にシャーマークと称せら
れる切断痕が生じ、成形品の面精度が劣化するという問
題がある。又、このプレス成形法においては、成形品の
重量調整を溶融ガラス流の切断によって行なうため、こ
の溶融ガラス流の温度変化や切断タイミング或いはガラ
ス流の脈動等により成形品に重量変動が生じ、所定の寸
法精度が得られないという問題点もある。
なお、特にシャーマークの発生を防止したプレス成形法
としては、特公昭41−9190号公報或いは特開昭61−1325
23号公報に記載されたものがある。
特開昭41−9190号公報に記載された成形方法では、成形
用型を溶融ガラスの流下方向に直角の方向に押圧して型
空所内に溶融ガラスを充填させてプレス成形する方法で
あるが、成形用型の押圧時に型空所内の余剰ガラスが成
形用型とこれに対向するアンビルとの間から流出すると
いう現象が生じる。この余剰ガラスは成形用型の押圧動
作が進行するに伴い、その流出抵抗を増大するとともに
成形用型により冷却されて粘性を増し、これが成形用型
とこれに対向するアンビル間で完全に切取られないまま
冷却されて成形品の外周にはみ出し部分を形成する。こ
のため、プレス成形後においてこのはみ出し部分の破断
及び破断面を仕上げる作業が必要となる。又、溶融ガラ
ス流の大きさが変動することにより上記した成形品とは
み出し部分との間のガラス厚さが変動して成形品の厚さ
にバラツキが生じてしまい、重量調整が高精度に行なえ
ないという問題もある。
一方、特開昭61−132523号公報に記載された成形方法で
は、成形品の精度は流動するガラス体を打抜く前の該ガ
ラス体の大きさ等に依存しており高精度の寸法形状を有
するロッド又はガラスシートが必要となる。
本発明者等は、上述のような問題点を解決すべく、成形
品にシャーマーク等の表面欠陥がなく、寸法精度がすこ
ぶる良好な光学素子の製造方法についで既に提案してあ
る。
本発明は、この製造方法に用いられる成形用型に軸ずれ
が生じることなく該成形用型の押圧動作を円滑に行なう
ことができ、得られる成形品の光軸精度を保障しうる成
形用型を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 上述した従来の問題点を解決するために、本発明の光学
素子の成形用型は、ガラス流体を挟むように対向する各
々の成形面が該ガラス流体を略直角方向から押圧して被
成形部の機能面を形成するよう配置された一対の成形用
型部材と、該成形用型部材の外周に前記ガラス流体が通
過する開口部を有し、前記被成形部の外周側面の一部を
形成するとともに前記各々の型部材の押圧動作を案内す
るガイド部材と、前記開口部を遮断するよう動作して前
記被成形部のガイド部材により形成されなかった残りの
外周側面を切断する切断部材とを備えたことを特徴とす
る。
(作 用) このように構成された光学素子の製造方法において、使
用される1対の成形用型を構成する各々の型部材を第1
の型部材及び第2の型部材とすると、これら型部材の各
成形面はガラス流体を挟んで互いに対向する如く配置さ
れる。このような成形用型の配置状況としては、ガラス
液体が例えば溶融炉からノズルを介して流出する溶融ガ
ラスである場合、該溶融ガラスの流下方向に対して略直
角方向に第1の型部材と第2の型部材の各成形面が対向
するように配置することができる。又、ガラス流体が既
に成形加工されたものを再加熱することにより流動性を
有するロッド或いはシート状の場合、上記のような配置
状況のほか、第1の型部材と第2の型部材が各々上下方
向に対向するように配置することも可能である。
そこで、例えば流下する溶融ガラス流体に対して、本発
明における成形用型を構成すると、このガラス流体の流
れの方向に対して略直角方向から各々の型部材が互いに
押圧される構成となり、流下するガラス流体に対して各
々の型部材の押圧のタイミングを調整することにより、
ガラス流体の先端部即ち切断跡を避けて被成形部を形成
することができる。
被成形部の肉厚は成形用型のキャビティを予め設定する
ことにより決まる。このキャビティは、プレス成形時の
各々の型部材の成形面間隔により設定することができ
る。各型部材の押圧時に生じる余剰ガラスは成形面の外
方に自由に流出し、成形品の肉厚はガラス流の大きさ等
に影響されることなく上記成形用型のキャビティにより
決まる。
さらに、本発明においては、型部材の外周に設けられた
ガイド部材が型部材の押圧動作を案内する構成とされて
いる。
この種の成形用型においては、対向する各々の型部材の
温度分布、熱膨張の変化或は長期の使用により各型部材
にガタが生じてこれら型部材に軸ずれが生じ、得られた
成形品の光軸精度にくるいが生じることがある。本発明
におけるガイド部材は、この軸ずれを防止して所定の光
軸精度を有する光学素子の製造を可能としている。
又、このガイド部材は、各成形面間に供給されるガラス
流体が該ガイド部材に設けられた開口部を通過する構成
とされるとともにプレス成形時において被成形部の外周
側面の一部を形成する機能を有している。従って、この
ガイド部材の外周側面の形成面を所定の面精度に仕上げ
ておけば、成形品の外周側面の一部を高精度の光学機能
面として使用することができる。
さらに、本成形用型は、上記開口部を遮断するよう動作
して上記被成形部のうちガイド部材により形成されなか
った残りの外周側面を切断する切断部材を備え、この切
断部材の切断動作により上記ガイド部材により形成され
なかった残りの外周側面が形成される。
しかして、ガラス流体を各型部材で押圧することにより
被成形部の機能面を形成し、ガイド部材により被成形部
の外周側面の一部を形成した後、切断部材により上記ガ
イド部材により形成されなかった残りの外周側面を切断
すると、被成形部がガラス流体と切断分離され、該被成
形部の外周形状が形成される。
かくして得られた成形品は上記のようにガラス流体の切
断跡を含まない部分から形成されたものであるからシャ
ーマーク等の表面欠陥がない。
又、予め設定されたキャビティ、ガイド部材及び切断部
材による被成形部の外周形成により形状精度及び重量精
度の高い成形品が得られる。
この成形品の機能面は各型部材の成形面が転写されるこ
とにより形成されるから、各々の成形面の表面性状を所
望する成形品の表面性状と同等かそれ以上に高精度なも
のに仕上げてプレス成形することにより、高精度表面を
有する成形品が得られる。
なお、本発明におけるガラス流体の粘度は、10〜107
アズが好適する。このガラス粘度が10ポアズより低くな
るとガラス流は糸状になって成形用型のキャビティ内で
必要とされるガラス容量が不足してしまう。一方、ガラ
ス粘度が107ポアズよりも高くなると、プレス成形後の
ガラスの切断が困難となる。なお、これらのガラス流体
の粘度は103〜105ポアズが最適する。
又、本発明における軟化ガラス流体としては、上述のよ
うに、溶融ガラスのほか、予め成形加工されたガラスロ
ッド或いはシート状のものを再加熱することにより得た
ものでもよい。なお、これらのガラス流体の粘度は103
〜105ポアズが最適する。
又、成形用型の温度は、ガラス粘度で108ポアズに相当
する温度からガラス転移点(以下、Tgと称する。ガラス
粘度で約1013に相当する。)よりも100℃低い温度(Tg
−100℃)の範囲内に設定する必要がある。該型温が108
ポアズに相当する温度を超えるとプレス成形後から切断
までの間に成形された被成形部におけるガラス表面の硬
度変化が遅く、被成形部の外周を切断して形成する際、
所定の形状精度及び表面精度が得られなくなる。又、ガ
ラスと型の成形面が融着を生じ易くなり、好ましくな
い。一方、型温がTg−100℃より低いと被成形部の外周
を切断する際、切断が困難になるばかりか切断部分から
ヒビ割れを生じるおそれがある。
切断部材及びガイド部材の温度は、ガラスの温度変化の
影響を成形用型におけると同様にするため、成形用型の
型温と同等にするのが好ましい。
さらに成形品の取出しの際の粘度は、この成形品をリヒ
ートプレス用のプリフォームとして用いる場合、108
アズ以上の粘度になるまで冷却すれば十分であるが、そ
のまま光学レンズ等に用いる場合、成形用型内で圧力を
加えたまま冷却して1014.5ポアズ程度の粘度になったと
ころで取出すようにすれば形状精度及び表面精度の良好
な光学素子として使用することができる。
なお、本発明におけるプレス成形及びその後の切断処理
等は、成形用型や切断部材の寿命を保持するため、非酸
化雰囲気中で行なうことが望ましい。
(実施例) 以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明
する。
第1図は本発明の実施例に用いられるプレス成形装置の
概略断面図である。ただし、この図面には後述するガイ
ド部材が省略されている。第7図(a)及び(b)は上
記ガイド部材を含む成形用型の周辺を示す斜視図であ
る。ただし、a図には丸型レンズの成形用型が示してあ
り、b図には角型レンズの成形用型が示してある。
第1図において、1は不図示の溶融炉から溶融ガラスを
流出するノズルであり、2はこのノズルから流出したガ
ラス流体であり、3はガラス流体2の先端に生じた切断
跡である。4はノズル1の下方に設けられ、不図示の駆
動装置により開閉動作を行なうことによりガラス流体2
を切断する切断刃である。この切断刃4が作動してガラ
ス流体2が途中で切断されることにより切断跡3が発生
する。
本実施例に示すプレス成形装置は、ガラス流体2がノズ
ル1から流下する形式のものに対して構成さており、1
対の成形用型を構成する第1の型部材5と第2の型部材
6とがガラス流体2を略直角方向から狭むように互いに
対向した状態で配置してある。各々の型部材5,6は、対
向する夫々の面に鏡面加工が施された成形面5a,6aを有
している。
第1の型部材5はスライダー14に保持され、このスライ
ダー14はスライドシャフト18に摺動可能に支持されてい
る。16はスライダー14を駆動するシリンダーであり、こ
のシリンダー16の作動によりスライダー14はスライドシ
ャフト18の摺動方向に移動して第1の型部材5の押圧動
作が行なわれる。
一方、第2の型部材6はアダプター12を介してシリンダ
ー13に連結され、このシリンダー13の作動により第2の
型部材6の押圧動作が行なわれる。
これら型部材5,6の各成形面5a,6aにより形成されるキャ
ビティは、各シリンダー13,16のストロークにより設定
することができる。
又、第7図(a)及び(b)に示すように、第2の型部
材6の外周には、水平方向について両側から該型部材6
を挟持するように断面弧状の一対のガイド部材24が嵌装
されている。このガイド部材24はノズル1に対する相対
位置を変えないように固設してあり、又型部材5、6の
プレス成形時には型部材6の成形面6aよりやや突出する
ように構成されている。この成形面6aより突出する部分
の幅は所望の成形品の肉厚よりやや大きく採り、型部材
5、6のプレス成形時に型部材5の成形面5aの周縁に設
けられた案内溝25にガイド部材24の先端部分が嵌合され
るようにしてある。このような構成により、型部材6の
プイス成形時には該型部材6はガイド部材24に案内され
て移動することができ、又ガイド部材24の先端部が型部
材5の案内溝25に嵌合され、各型部材5、6の軸ずれが
防止される。
さらに、型部材6の外周にはガイド部材24を介して切断
部材7が設けられ、該切断部材7のガイド部材24が設け
られていない部分は切断部材7が型部材6の外周に沿っ
て摺動するよう形成され、この部分の先端にはエッジ状
の打抜き刃7aが設けられている。
そして、切断部材7はスライドシャフト18に摺動可能に
支持されたスライダー15に連結され、さらにスライダー
15はシリンダー17に連結され、このシリンダー17の作動
により、切断部材7は第2の型部材6及びガイド部材24
とは独立した動作で該第2の型部材6及びガイド部材24
の外周部分を摺動することができる。
各型部材5,6の内部にはヒーター8,9が設けられている。
10,11は夫々のヒーターに接続された導線である。19は
本装置全体のベースであり、シリンダー13,16,17及びス
ライドシャフト18を堅固に支持している。
次に本装置の動作について第2〜6図、第7図及び第8
図を用いて説明する。第2図〜6図は、本装置の各工程
順における作動状態を示す要部断面図である。ただし、
説明の便宜上、この図に示す一点鎖線の上側は、切断部
材7の動作が明示されるような縦断面図を示し、又同下
側は、ガイド部材24の動作が明示されるような横断面図
を示してある。第8図は本装置における作動部、即ち第
1の型部材5、第2の型部材6、切断刃4及び切断部材
7の各部作動タイミングを示すタイミングチャートであ
り、横軸は時間Tを示す。これら作動部の作動タイミン
グは、各作動部を接続した不図示のコントローラーによ
り制御することができる。
第2図はプレス成形直前の状態である。ガイド部材24
は、その先端がノズル1の下方よりやや型部材5側より
の状態となるように構成してある。このようなガイド部
材24の開口部26に対しノズル1からガラス流体2が流下
している。このガラス流体2の先端、即ち切断跡3が対
向する各成形面5a,6aより下方に流下した時点で、第2
図に示すように、第1の型部材5及び第2の型部材6の
押圧動作を開始する。この押圧動作において、ガイド部
材24は、そのままノズル1に対する相対位置を維持し、
両型部材が互いに移動して接近する。この際、型部材
5、6に多少の軸ずれがあっても型部材6はガイド部材
24に案内され、又型部材5の案内溝25がガイド部材の先
端部に嵌合されて各成形面5a、6aの軸ずれが矯正され
る。
第8図においてT=0はこの両型部材5,6の作動開始時
期を示す。これら型部材5,6の作動開始時期は双方にお
いて同時でよいが、型部材5,6のガラス液体2に対する
押圧動作終了時期T2は双方において同時か多くとも±0.
05sの誤差に収めるのが好ましい。この誤差が大きいと
型部材5、6の片方のみがガラス流体に衝突して該ガラ
ス流体2に横ブレが生じ好ましくない。その後、型部材
5,6は、第4図(a)に示すように、ガラス流体2の被
成形部21を押圧したままの状態を所定時間(T2〜T6)保
ち、この間被成形部21の両表面に対して夫々の成形品5
a,6aによる押圧転写が行なわれる。
切断刃4の作動開始時期は、型部材5,6の作動開始時期
T=0と同時であってよいが、この切断刃4によるガラ
ス流体2の切断終了時期T2は型部材5,6がガラス流体2
を保持すると同時か少なくとも保持した後でなければな
らない。
その後、切断刃4は元の状態に復帰せしめられる。第8
図には、この切断刃4の復帰開始時期をT4とし、復帰終
了時期をT5として示してある。好ましくは、切断刃4の
作動開始時期T=0から切断終了時期T2までに要する時
間を0.3〜0.4sとする。
切断部材7の作動開始時期T1は、第5図に示すように、
少なくとも切断部材7による被成形部21の外周切断終了
(T3)前に切断刃4によるガラス流体2の切断が終了
(T2)した状態となるように設定する必要がある。こう
することにより、切断部材7の切断動作が完了した時点
においてガラス流体2は切断刃4により既に切り離され
た状態にあり、切断部材7で切取られた切断片22は容易
に第1の型部材5の外方に移動することができる。
にお、第4図(b)は切断部材7の作動開始前のガラス
流体の状態を被成形部21の機能面側から見た正面図であ
る。この図に示すように、被成形部21の外周側面のうち
ガイド部材24に当接する部分は、上記のプレス成形時
に、該ガイド部材24により外形形状が形成される。そし
て、図中点線で示す外周部分がガイド部材24で形成され
ない外周側面に相当し、ここが切断部材7で切断分離せ
しめられて当該部分の外周形状が形成される。又、図か
らも理解できるように、この切断終了後は被成形部21の
下方及び上方の切断片22は該成形部21からバラバラに分
離され自然落下する。
かくして、切断部材7は第2の型部材6の外周に沿って
摺動しつつ被成形部21の外周を切断し、該被成形部21の
ガイド部材24により形成されなかった外周側面の形状を
形成する。
その後、切断部材7は切断終了時(T3)の状態を維持
し、ガイド部材被成形部21の外周側面を保持したままそ
の温度差により被成形部21を外周から冷却し、該被成形
部21の外周付近は粘度を増してその形状が定着する。一
方、型部材5,6による押圧後、該型部材と被成形部21の
温度差により該被成形部21は両表面から冷却されて粘度
を増し、表面形状が安定化する。
次いで、第6図に示すように、第1の型部材5を元の状
態に復帰する。この作動開始時期をT6とし、作動終了時
期をT7とし、切断部材7の元の状態に作動する開始時期
を第1の型部材5の復帰終了時期T7と同時かその終了後
とすると、切断部材7の作動開始前において被成形部21
は該切断部材7及びガラス部材24により保持された状態
にあり、自然に落下することがない。
そして、切断部材7の復帰終了時期T8と同時に、被成形
部即ち成形品23を取出す。これは、周知の吸着ハンド等
を用いて行なうことができる。この取出し作業の終了
後、第2の型部材6を元の状態に復帰せしめる。第8図
には、この第2の型部材6の復帰開始時期をT9とし、復
帰終了時期をT10としてある。
以上のような動作において、成形用型5,6によるプレス
成形は、ガラス流体2の先端即ち切断跡3を除いた部分
に対して行なわれるため、得られた成形品23にシャーマ
ーク等の表面欠陥が生じない。
又、成形用型5,6により形成されるキャビティは、各シ
リンダー13,16のストロークにより設定することができ
る。即ち、設定されたシリンダー13,16のストロークに
よって、押圧終了時期T2における成形用型5,6の成形面
間隔が決まる。成形品23の肉厚はこの成形面間隔により
決定されるものであるから、シリンダー13,16のストロ
ークを製造すべき成形品23の肉厚に応じて設定すること
により常に所定の肉厚を有する成形品が得られる。
又、成形品23の表面形状及び性状は各成形部材5,6の夫
々の成形面5a,6aにより決まる。
さらに、成形品23の外周形状はガイド部材24及び切断部
材7の内周形状により決まり、該切断部材7の切断動作
と同時に成形品21の外周が最終的に形成される。又、上
述したように、成形用型に軸ずれが生じていたとして
も、該軸ずれを矯正して成形品の光軸精度を上げること
ができる。
角型レンズを製造する場合は、第7図(b)に示すよう
な成形面が方形に形成された成形用型を構成すればよ
い。なお、第7図(b)において、第7図(a)と同様
の部分には同様の符号が付してある。このような角型レ
ンズは一般に熱変形が複雑であってヒケ等の欠陥が生じ
やすく成形が困難であるが、本実施例のようにガイド部
材24、切断部材7というように別々の構成とすることに
より変形が生じにくくなり、容易に成形可能となる。
このような外周形状の形成方法においては、ガイド部材
24で形成した部分は、切断部材7で形成した側面よりも
高精度な面性状を有することができる。
なお、以上説明したプレス成形装置に適用されるガラス
流体として、溶融炉からノズルを介して流出する溶融ガ
ラスが用いてあるが、既に成形加工されたロッド或いは
シート状のガラス材料を再加熱することにより流動性を
有するようにされた軟化ガラス材料を成形用型の間に挿
入することにより使用することもできる。
次に、上述のようなプレス成形法を用いた具体的実施例
について第1図〜第8図を参照しながら説明する。
(実施例1) 通常カメラレンズ等に使用される光学ガラスSF8(Tg=4
43℃、比重4.22)を用いて、外径20mm、中心肉厚2.7m
m、コバ厚1.29mm、曲率R1=20mm、R2=40mm、ガラス容
量0.636cc、重量2.68gの凸メニスカス形状のリヒートプ
レス用プリフォームの成形を行なった。型部材5,6はSUS
420Jから形成し、夫々の成形面5a,6aは光学鏡面に研磨
してある。この型部材5,6の型温が400℃(SF8のTg=443
℃より43℃低い温度)となるようヒーター8,9で加熱す
る。又、シリンダー13,16のストロークを各々の型部材
5,6の押圧動作時における最大接近幅が2.7mmとなるよう
に調整し、所望の肉厚が得られるようにしてある。
まず、不図示の溶融炉で溶融したガラスをガラス流体2
の粘度が約104.6ポアズ(815゜±5℃)となるように調
整し、ノズル1より流出させた。次に、第2図及び第3
図に示すように、ガラス流体2の先端の切断跡3が型部
材5,6の各成形面5a,6aより下方に流下した時点でシリン
ダー13,16を作動させ、これと同時に切断刃4も作動さ
せた。このシリンダー13,16の作動圧力は夫々120kg、30
0kgであり、作動速度は双方とも200mm/sとしてある。
そして、第3図に示すように、型部材5,6のガラス流体
2に対する押圧動作が開始された後、切断部材7を作動
させる。なお、この切断部材7はSK3より形成され、予
め型部材5,6の押圧動作が完了した時点から切断部材7
による切断が完了するまでの時間を0.2sとなるよう不図
示のコントローラーで各シリンダー13,16,17の作動タイ
ミングを調整しておく。この切断部材7を駆動するシリ
ンダー17の作動圧力は100kgであり、作動速度は200mm/s
としてある。又、第5図に示すように、切断部材7によ
る切断動作が完了した時点では、切断刃4によるガラス
流2の切断も完了する。さらに同図に示すように、切断
部材7の切断動作により、被成形部21のガイド部材24で
形成されない外周側面が形成されると同時にこの被成形
部21と切断片22とが分離される。
なお、第5図においては、第1の型部材5と切断部材7
はかみ合った状態になっているが、双方が接触するだけ
の状態でも切断状況は良好であった。
次に、シリンダー13,16に圧力を加えたまま、成形品23
の温度が型部材5,6の温度(400℃)と略等しくなるまで
約10秒間第5図の状態を保持し、しかる後、第6図に示
すように、シリンダー16のみを作動させ、第1の型部材
5を成形品23から引き離した。この時、成形品23は切断
部材7及びガイド部材24に保持された状態を保ち勝手に
落下しない。次いで、シリンダー17を作動させて切断部
材7を引き戻すと同時に、不図示のハンド部材装置によ
り成形品23を取り出し、シリンダー13を作動させて第1
の型部材6を元の位置に戻す。そして、切断片22を不図
示の切断片排除装置により取り除く。
かくして、この実施例により得られた成形品23は、所望
成形品に対して外径精度で±0.005mm、中心肉厚で±0.0
1mm、重量で0.02g(±0.7%)以内のバラツキに収ま
り、シャーマークはもとより有害な表面欠陥は生じてお
らず、又ヒケも各型部材5,6の形状に対して最大で10μ
m以内に収るものであり、リヒートプレス用プリフォー
ムとしてだけでなく、あまり精度を要求されない光学レ
ンズとして十分使用できるものであった。
第9図は、本実施例における第1の型部材5,第2の型部
材6及び被成形材料であるガラスの温度の時間的変化を
示すグラフである。なお、この説明にあたり、第8図の
時間Tが用いてある。
当初(第8図においてT=0)、第1及び第2の型部材
5,6は、ガラス材料のガラス転移点Tg(SF8のTg=443
℃)より43℃低い400℃に調整された。又、第2図に示
すノズル1から流化するガラス流体2の粘度は約104.6
ポアズ(815゜±5℃)となるように調整された。上記
型部材5,6の押圧動作終了時期T2から復帰動作開始時期T
6までの成形期間(約10秒間)において、被成形部21の
ガラスは、型部材5,6の温度差により急激に冷却され、
粘度は104.6ポアズから1014.5ポアズ以上となる。本実
施例においては、型部材5,6は押圧終了時まで400℃に保
持されるよう夫々ヒーター8,9により加熱され、この時
成形品23のガラス温度はこの型部材5,6と略同温とな
る。
(実施例2) この実施例においては、光学ガラスF8(Tg=445℃、比
重3.36)の溶融ガラスを用い、実施例1と同様の方法で
外径6mm、中心肉厚4mm、コバ厚3.08mm、曲率がR1=R2
10mm、ガラス容量0.100cc、重量337mgの両凸形状のリヒ
ートプレス用プリフォームの成形を行なった。
この実施例では、型部材5,6として実施例1と同様のも
のを使用し、型温が375℃(F8のTg445℃より70℃低い温
度)となるようヒーター8,9の調整を行なった。
又、不図示の溶融炉にて溶融されたガラスをガラス流体
2の粘度が102.95〜103.1ポアズ(1080℃〜1050℃)と
なるように調整した。そして、各シリンダー13,16,17の
作動圧力を夫々50kg,200kg,50kgに設定し、実施例1と
同様の方法でプレス成形及び切断処理を行ない、成形品
23の内部粘度が109ポアズ(約540℃)になったところで
第2の型部材6から取り出したところ、得られた成形品
23は、所望の成形品に対して外径精度で±0.01mm、中心
肉厚で±0.02、重量で±3mg(±0.9%)のバラツキ内に
収り、表面中心部のヒケも平均40μm程度のものであ
り、表面状態も良好なリヒートプレス用プリフォームと
して十分使用できる精度のものであった。
(実施例3) この実施例においては、実施例1と同様の光学ガラスSF
8の丸棒を用い、外径20mm、中心肉厚3mm、コバ厚1.6m
m、曲率がR1=32mm、ガラス容量0.693cc、重量2.92gの
凸形状のレンズ成形を非酸化雰囲気中で行なった。
SF8から成る丸棒は直径10mm±1mmのもので、表面のキズ
やゴミを除去した上で、不図示の加熱炉で105ポアズ
(約775℃)程度の粘度となるように加熱した。
又、型部材5,6は炭化タングステンから成るものを用
い、成形面5a,6aを光学鏡面とし、型温が510℃(ガラス
粘度で約109ポアズに相当する)となるようヒーター8,9
により加熱した。又、切断部材も型部材5,6と同様炭化
タングステンから成るものを用い、この切断部材7を不
図示の外部ヒータで400℃となるように加熱した。
又、本実施例においては、成形を非酸化雰囲気中で行な
うため、装置全体をカバーでおおい、アルゴンガスで置
換した。
そして、各シリンダー13,16,17の作動圧力を夫々170kg,
350kg,150kgに設定し、実施例1と同様の方法でプレス
成形及び切断処理を行った。ただし、本実施例において
は、溶融ガラス流の代わりに先端付近を上記した粘度に
まで軟化したガラス棒を使用した。
プレス成形及び切断完了後、各シリンダー13,16,17は圧
力を加えたままの状態で、ヒーター8,9及び切断部材加
熱用の外部ヒーターの出力を徐々に弱め、型部材5,6と
成形品22の温度が400℃(ガラス粘度で約1014.5ポアズ
以上)になるまで冷却した後、成形品23を実施例1と同
様の方法で第2の型部材6から取り出した。得られた成
形品は、所望の成形品に対して外径精度で±0.005mm、
中心肉厚で±0.01mm重量で±0.025g(±0.85%)以内の
バラツキに収まり、表面状態も良好で、ヒケによる面変
形もほとんど見られず、特に高精度を要求されないレン
ズとしてこのままで十分使用できる状態であった。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば、次のような効果
が生じる。
(1) 成形品表面にシャーマーク等の表面欠陥がな
く、寸法精度及び重量精度の高い光学レンズ或いはリヒ
ートプレス用プリフォーム等の光学素子をプレス成形後
の研削、研摩等の後加工を一切必要とせずに製造するこ
とができる。
(2) 成形に用いるガラス流体の精度があまり要求さ
れないため、溶融ガラス等の流出装置が安価なものでよ
く、高い技術を必要としない。又、溶融炉のガラス液面
変動による流出ガラスの流量、温度変化に対して柔軟性
があるため、溶融炉も安価なものでよい。
(3) 成形に用いるガラス材料は、溶融ガラスのほか
ガラス棒或いはシート状のものでも差し支えなく、又こ
れらの精度もさほど要求されない。
(4) ガラス流体に対して直接プレス成形及び切断処
理をするため、従来プレス成形が困難であった小型で薄
い成形品も高精度かつ容易に製造できる。
特に、本発明によれば成形用型の軸ずれをガイド部材に
より矯正して成形品の光軸精度を向上することができ
る。又、本発明のガイド部材により形成された成形品の
外周側面は、切断部材により切断して形成したものと違
い、必要に応じて高精度の面性状に仕上ることができる
から、この部分を光学機能面として積極的に使用するこ
ともできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示すプレス成形装置の概略的
断面図である。第2図〜第6図は第1図に示す装置の要
部断面図であり、同装置の工程順の作動状態、ただし第
4図(b)において第4図(a)の断面状態が示してあ
る。第7図(a)及び(b)は成形用型の周辺を示す斜
視図である。第8図は第1図に示すプレス成形装置の各
作動部のタイミングチャートを示す図である。第9図は
第1実施例におけるプレス成形時の型部材及びガラスの
温度の時間的変化を示すグラフである。 1……ノズル 2……ガラス流体 3……切断跡 4……切断刃 5……第1の型部材 6……第2の型部材 7……切断部材 21……被成形部 22……切断片 23……成形品 24……ガイド部材 25……案内溝

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス流体を挟むように対向する各々の成
    形面が該ガラス流体を略直角方向から押圧して被成形部
    の機能面を形成するように配置された一対の成形用型部
    材と、該成形用型部材の外周に前記ガラス流体が通過す
    る開口部を有し、前記被成形部の外周側面の一部を形成
    するとともに前記各々の型部材の押圧動作を案内するガ
    イド部材と、前記開口部を遮断するよう動作して前記被
    成形部のガイド部材により形成されなっかった残りの外
    周側面を切断する切断部材とを備えたことを特徴とする
    光学素子の成形用型。
  2. 【請求項2】前記ガイド部材と前記切断部材が夫々互い
    に対向するように対を成して組合わされることにより前
    記成形用型部材の外周を構成することを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の光学素子の成形用型。
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