JPH0791033B2 - 支持装置 - Google Patents

支持装置

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JPH0791033B2
JPH0791033B2 JP1069099A JP6909989A JPH0791033B2 JP H0791033 B2 JPH0791033 B2 JP H0791033B2 JP 1069099 A JP1069099 A JP 1069099A JP 6909989 A JP6909989 A JP 6909989A JP H0791033 B2 JPH0791033 B2 JP H0791033B2
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beads
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伸夫 永田
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Description

【発明の詳細な説明】 イ.産業上の利用分野 本発明は、支持装置に関し、更に詳述すれば、被支持体
の支持位置を変更可能とする支持装置に関する。
ロ.従来技術 被支持体を上下方向に移動可能に支持する支持装置とし
ては、ねじ、ラック、歯車等を利用したねじジャッキや
駆動ジャッキや、油圧又は水圧を利用した液圧ジャッキ
がある。これらのジャッキは、モータやポンプ或いはジ
ャッキ自体から発する騒音や振動のために、被支持体の
種類によっては不都合であり、油や水の漏れによる環境
の汚れのために、清潔を要する場所では不都合である。
また、ねじジャッキや駆動ジャッキは、上下動速度を小
さくするには減速機を必要とする。このような問題を解
消した支持装置としては、形状記憶合金の原形復帰を利
用した支持装置が考えられるが、このような方式では、
支持部の形状に任意性が欠けるという問題がある。上記
の問題を解決した支持装置を造ろうとすると、構造が複
雑になって取扱いが難しく、高価なものになる。清潔な
環境で使用され、かつ、振動による品質低下のおそれが
ある被支持体や病人を支持する支持装置としては、構造
が簡単で取扱いが容易であり、振動や騒音を発生せずに
これらを静かに上下動させられ、然も環境を汚すことの
ない支持装置が望まれるのであるが、このような支持装
置は未だ開発されていないのが現状である。
ハ.発明の目的 本発明は、構造が簡単で静かに作動し、環境の汚れも起
こすことがなく、かつ低コストで製造でき、所定の方向
(例えば上下方向)に伸縮して被支持体の支持装置を変
更することができる支持装置を提供することを目的とし
ている。
ニ.発明の構成 本発明は、所定の温度を境にして一方の温度範囲で膨潤
液を吸収して膨潤しかつ他方の温度範囲で前記膨潤液を
排出して収縮する可逆膨潤収縮性物質が、所定の方向に
伸縮自在な液密性容器に収容され、前記膨潤液を前記容
器に供給及び前記容器から排出するための導液部と、前
記物質を加熱する加熱手段とが設けられ、前記所定温度
を境としての前記物質の温度変化によるこの物質の膨潤
及び収縮により、前記容器が前記所定方向に伸縮して前
記容器に支持された被支持体の支持位置が変化するよう
に構成された支持装置に係る。
ホ.実施例 以下、本発明の実施例を説明する。
第1図は重量物の上昇及び下降、即ちジャッキに本発明
を適用した例を示す断面図である。
パッケージPAはゴムの周壁6からなり、その底面には保
護用の金属の薄板10Aを介して発熱体7Aが貼付けられ、
床13上に設置されている。パッケージPA内の一端には、
縦方向に第一の多孔質板3が収容され、水平方向に複数
の第二の多孔質板4が第一の多孔質板3に接触して収容
され、各第二の多孔質板4の間に可逆膨潤収縮性物質か
らなるビーズ9が充填されている。多孔質板3には、多
孔質板4の上下方向の動きに追随できるよう、例えば気
孔率(連泡率)30%以上の軟質ポリウレタン発泡体等が
好ましく使用できる。多孔質板4は、例えば商品名ユニ
ベックスSB(ユニチカ社製)等からなり50%の気孔率を
有する。パッケージPAは、規制板2で囲まれ、上下方向
にのみ伸縮するようにしてある。パッケージPAに連通す
る管5は、規制板2に設けられた上下方向に細長の貫通
孔2aに挿通され、第一の多孔質板3に接続している。管
5は、図示しない水タンクに連通している。パッケージ
入口にはフィルタを配しても良い。
第2A図及び第2B図は、ビーズ9を構成する物質の温度と
体積との関係を示す。
第2A図は、相転移温度Tc以上で膨潤し、相転移温度Tc以
下で収縮する物質の、温度Tによる体積変化を示すグラ
フである。第2B図は、上記とは逆に、相転移温度Tc以下
で膨潤し、相転移温度Tc以上で収縮する物質の、温度T
による体積変化を示すグラフである。
可逆膨潤収縮性物質は、平衡膨潤状態の膨潤度αに対し
て、仕込み時における初期膨潤度βが、1<β<αであ
るようにする。上記平衡膨潤状態とは、特定組成の物質
がその迴りに充分な量の膨潤液に浸されているとき、特
定の温度T(第2A図ではT>Tc、第2B図ではT<Tc)に
充分な時間保持されたときの膨潤状態を指す。ここで、
αはVm/Vo、βはV/Voである。但し、Voは上記物質の収
縮時の体積、Vmは同じく平衡膨潤時の体積、Vは同じく
仕込み時における初期膨潤時の体積である。β=αの場
合は温度Tcの上下で膨潤液がパッケージ間で移動せず、
β=1の場合は移動可能な膨潤液が無い状態となってい
て、いずれの場合も不都合である。
可逆膨潤収縮性物質は、前記のように球形のビーズとす
るのが応答性が良好で好都合であるが、粉砕したもので
あっても、スポンジ状のものであっても良い。ビーズの
場合、上記応答性はその大きさの2乗に反比例するの
で、微細な程好ましい。ビーズの応答性は、更に第二の
多孔質板の間隔をどのように設定するかにも依存するの
で、ビーズの径は適宜に決定すれば良い。
膨潤液には水を使用するのが最も便利である。水を膨潤
液として第2B図のような特性を示す物質としては、水と
三次元に架橋された高分子とからなるゲルで、以下のよ
うな(メタ)アクリルアミド単独系物質と(メタ)アク
リルアミド共重合系物質及びビニルエーテル系物質があ
る。なお、上記(メタ)アクリルアミド共重合系物質に
は、第2A図のような特性を示す物質も含まれている。
(メタ)アクリルアミド単独系物質としては、置換基が
エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル
のN−モノ置換アクリルアミド誘導体、置換基がエチル
メチル、ジエチルのN,N−二置換アクリルアミド誘導
体、置換基が環状のN−アクリルピロリジン、N−アク
リルピペリジン、n−プロピル、i−プロピル、シクロ
プロピルのN−置換メタアクリルアミド誘導体の重合体
等が挙げられる。
(メタ)アクリルアミド共重合系物質としては、上記単
量体または高級アルキル基を有する(メタ)アクリルア
ミド誘導体や(メタ)アクリルエステル誘導体などの水
に不溶性のポリマーを与える単量体とアクリルアミド、
N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルア
ミド、メタアクリルアミド、メチルアクリルアミド、エ
チルメタアクリルアミド、アクリル酸、メタアクリル酸
などの水に可溶性のポリマーを与える単量体との共重合
体等が挙げられる。
組成比については、目的とする体積変化の起こる温度や
大きさにより適宜決定される。
ビニルエーテル系また、メチルビニルエーテル系物質と
しては、メチルビニルエーテル等が挙げられる。
上記のほか、本出願人が先に開示した特開昭61−55180
号公報に記載の物質、即ち、主としてN置換(メタ)ア
クリルアミド誘導体を含む単量体を架橋性単量体の存在
下に重合して得た重合物であってイオン化可能な基を含
有しないものが使用可能である。なお、イオン化可能な
基を含有するものであっても良い。
架橋の程度は、目的とするゲルの体積変化の大きさによ
り適宜決定される。
架橋の方法としては、ジ、トリビニル化合物の場合、N,
N′−メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコー
ルジメタアクリレート、グリセリントリアクリレート、
ジビニルベンゼン等が、使用量、0.1〜10mol%の範囲で
用いられる。
また、重合反応中または後反応による自己架橋によって
も良く、γ線照射等の放射線によっても良い。
重合方法としては、単量体混合物を溶剤、例えば水、低
級アルコール、炭化水素などで希釈し、または希釈せず
に重合開始剤例えばラジカル発生剤などを用いて重合さ
せることができる。しかし、単量体混合物から重合体を
得るに際して、溶剤や重合開始剤などは必ずしも重要な
要素ではなく、従来公知の重合手段の中から適宜選択し
て実施してよい。
発熱体7Aは、昇温によって電気抵抗が増加するPTC(pos
itive temperature coefficient)発熱体が消費電力低
減のため及び安全性の点から有利である。このような発
熱体材料としては、チタン酸バリウム(TiBaO3やカーボ
ンブラックを高分子材料に混合したもの等がある。発熱
体7Aは、低電圧で作動し、出力は可逆膨潤収縮性物質を
相転移温度以上に昇温可能なワット数とし、かつ絶縁被
覆処理が施されていて補修のために交換可能とするのが
良い。
次に、具体的な実施例について説明する。
第1図のパッケージPAの平面寸法を90cm×17cmの四角
形、高さを7.5cmとした。発熱体7Aは、電圧100v、出力1
50wの面状発熱体である。ビーズ9を構成する可逆膨潤
収縮性物質は、第2A図の相転移を示す感温性ゲルとし
て、特開昭61−55180号公報に示す如きイソプロピルア
クリルアミドゲルを用いた。ビーズ9を構成する物質を
第2A図の相転移を示す物質としたのは、重量物11A(パ
ッケージPA上に支持板8Aを介して載置される。)を上昇
させるときはビーズ9を膨潤させてパッケージPAを上方
へ膨張させるのが消費電力の点で有利であることによ
る。
本ゲル(ビーズ)の相転移温度Tcは35℃であり、平衡膨
潤度αは100であった。水の全量は、ビーズ9の初期膨
潤度βが、β=0.5αとなるようにした。
発熱体7Aに通電してビーズ9を相転移温度Tc以上に昇温
させると、ビーズ9は管5から水Wを吸収して膨潤し、
パッケージPAは上方へ膨張して支持板8A上の重量物11A
を仮想線で示すように上昇させる。このとき、水Wは矢
印で示すように第一の多孔質板3から第二の多孔質板4
を経由してビーズ9に供給される。発熱体7Aへの通電を
停止すると、ビーズ9は、自然放冷によって相転移温度
Tc以下に降温し、収縮して水Wを矢印とは逆に排出し、
パッケージPAは下方へ収縮して重量物11Aが下降する。
この例において、重量物11Aは1.5kgのものが何回にも亘
って昇降可能であった。また、この昇降は騒音や振動の
発生がなく静かであって、水漏れ等による汚れは認めら
れなかった。従って、本例によるときは、例えば電子部
品のようなクリーンな環境で静かに取扱う必要のある物
品を昇降させるのに極めて好適である。
第3図は、床13上でパッケージPBの周囲に環状のパッケ
ージPCを配し、パッケージPB上に重量物11Bを支持さ
せ、パッケージPC上に環状の重量物11Cを支持させた状
態を示す断面図である。パッケージPB、PCの内部構造は
図示省略してあるが、これらの構造は第1図のそれと同
様である。パッケージPB、PCは、管15によって連通さ
れ、規制板12A、12Bで囲まれて上下方向にのみ伸縮する
ようにしてある。図中、12Aaは管15を挿通する貫通孔で
ある。
第3図では、発熱体7Bへの通電を停止し、発熱体7Cへ通
電してパッケージPBが収縮し、パッケージPCが膨張して
いる状態を実線で示している。この状態から、金属板10
C下の発熱体7Cへの通電を停止すると共に発熱体7Bへの
通電を開始して金属板10Bを介してパッケージPB内を加
熱すると、第1図の例におけると同様に、水Wは仮想線
で示すようにパッケージPCからパッケージPBに移動す
る。かくして、パッケージPBが膨張し、パッケージPCが
収縮して仮想線で示すように支持板8B上の重量物11Bが
上昇し、支持板8C上の重量物11Cが下降する。この逆の
動作も可能であることは言う迄もない。
第4図は、パッケージ上にラムを介して重量物を支持
し、この重量物を上下動させる例を示す。
床13上に装置本体29が設置される。本体29には盲孔29a
を穿ってあり、盲孔29aにはシリンダライナ22が嵌入、
その中に円筒形のパッケージPD、ラム28が順次挿入され
ている。本体29、シリンダライナ22には、貫通孔29b、2
2aが夫々設けられ、貫通孔29bには図示しない水タンク
に連通する管27が挿通される。パッケージPDはゴムの周
壁26からなり、その側壁部に管25が接続し、管25は管27
に接続させてある。パッケージPD内には、周壁26に接し
て円筒状の第一の多孔質板23が嵌入し、第一の多孔質板
23の内側には第二の多孔質板24が複数枚水平に挿入さ
れ、各第二の多孔質板24上にはビーズ9が充填されてい
る。
第4図はビーズ9が収縮している状態を示している。パ
ッケージPD下の発熱体7Dに通電して金属板10Dを介して
ビーズ9を相転移温度Tc以上に昇温させると、水Wが矢
印のようにパッケージPD内に導入され、ビーズ9が膨潤
してパッケージPDはシリンダライナ22に規制されて上方
にのみ膨張し、ラム28をシリンダライナ22内で上昇させ
る。かくしてラム28上に載置された重量物11Dが上昇す
る。発熱体7Dへの通電を停止すると、ビーズ9は相転移
温度Tc以下に降温して収縮し、水Wは矢印とは逆の方向
に排出されてパッケージPD及びラム28は元の状態に復
し、重量物11Dが下降して第4図の状態に戻る。
第5図は、第4図と略同じ構造の支持装置を示す。第4
図の支持装置と異なる点は、水の供給、排出をパッケー
ジの底面から行うようにしていることである。本体29の
底部に盲孔29aに開口する貫通孔29cを設け、更に貫通孔
29cに接続する溝29dを設けている。金属板10D、発熱体7
Dには貫通孔29cに連なる貫通孔10Da、7Daが夫々設けら
れ、貫通孔29c内で管35がパッケージPDの底に接続して
いる。管35に接続する管37は、溝29d内に収容され、そ
の先端側は曲折して貫通孔29c内で管35に接続する。そ
の他は第4図の例におけると異なるところはない。
第3図〜第5図の支持装置は、いずれも第1図の支持装
置におけると同様に、重量物の昇降時に騒音や振動の発
生がなく静かに昇降し、水漏れ等による汚れは認められ
なかった。
以上説明したように、第1図及び第3図〜第5図の支持
装置は、発熱体への通電及びこの通電停止のみによって
重量物を静かに上昇、下降させることができ、耐久性も
あり、更には油圧による場合のような油漏れがなくて汚
れることがなく、ジャッキとして極めて優れたものであ
る。
以上の例では、いずれの例でもパッケージはゴムの周壁
からなっているが、そのほか、液密性の薄板をベローズ
状に成形し、アコーディオン状に一定方向にのみ伸縮さ
せるようにしても良い。伸縮方向も上下方向以外の方向
としても良い。
次に、褥瘡(じょくそう)防止に本発明を適用した例に
ついて説明する。
病人が長期間寝ていると、褥瘡が発生する。褥瘡は、略
一定の姿勢で長期間寝ていることにより、下側寝具によ
って病人の一定箇所が圧迫され続けてその位置の毛細血
管が圧迫され、皮下血液の循環障害をきたし、組織の壊
死が起こって漬瘍になる状態を指す。毛細血管の内圧は
25mmHg前後であり、これ以上の外圧が長時間かかると上
記の循環障害が容易に起こる。褥瘡は、床擦れとも呼ば
れ、病人に多大の苦痛を与えるものである。特に、衰弱
して栄養状態が悪化している病人にあっては、短期間の
うちに褥瘡が起こる。
身体の一定箇所だけが長時間寝具に強く圧接することの
ないようにして褥瘡を防止することが考えられる。第6
図〜第9図は褥瘡防止に本発明を適用した例を示す。
第6図に示すように、整然と並べられた複数(この例で
は20個)のパッケージP1、P2、P3、………には枝管45A
が取付けられ、各枝管45Aには連通管45Bが接続して各パ
ッケージP1、P2、P3、………が互いに連通している。
各パッケージ(以下、個々のパッケージにはPiの符号を
付して表わす。)の構造は、第6図のVII−VII線矢視断
面図である第7図に示す通りである。パッケージPiはゴ
ムの周壁46からなり、その側壁に管5が接続し、枝管45
Aは第6図の連通管45Bに接続する。周壁46は、耐候性が
あり、或る程度の耐熱性があるEPDM、CR、PUR等が好ま
しく使用できる。枝管45Aが接続する側壁の内側には第
一の多孔質板43が位置し、第一の多孔質板43に接触して
第二の多孔質板44が間隔をとって水平に位置していて、
第二の多孔質板44の間の空間には可逆膨潤収縮性物質の
ビーズ49が充填されている。多孔質板43、44は、前述の
例における第一、第二の多孔質板(3、4)と同じ材料
としている。周壁46の底面には薄板(金属薄板で良い)
46を介して、絶縁被覆処理された板状の発熱体47(前述
の発熱体と同様の発熱体)が貼付けられている。
ビーズ49を構成する物質は、可逆膨潤収縮性物質からな
り、第2B図に示した感温性ゲルである。このような物質
からなるビーズを使用した場合、パッケージPiの伸縮の
機構は次の通りである。第7図は発熱体47に通電してビ
ーズ49が相転移温度Tc以上に昇温している状態を示して
いる。この状態から発熱体47への通電を停止すると、ビ
ーズ49は自然放冷によって相転移温度Tc以下に降温し、
枝管45A、連通管45B及び多孔質板43、44を経由して膨潤
液(水)Wが第7図に示す矢印のようにパッケージPi内
に導入され、この導入された膨潤液Wを吸収してビーズ
49が膨潤し、これによってパッケージPiが膨張する。パ
ッケージPiは、図示省略した規制板によって水平方向へ
の膨張が阻止され、その結果、パッケージPiは上方にの
み膨張する。発熱体47への通電を再開すると、ビーズ49
は相転移温度Tc以上に昇温して膨潤液Wを排出し、この
排出された膨潤液Wは前記とは逆の方向に移動してパッ
ケージPiから出てパッケージPiは元の寸法(第7図の寸
法)に収縮する。パッケージ入口にはフィルタを配して
も良い。
褥瘡防止用には、第2B図のような特性を示す可逆膨潤性
物質が、病人に火傷をさせないために好ましい。その理
由は、膨潤状態ではパッケージが膨張して病人の身体部
分を圧するようになっているので、この状態でパッケー
ジ内が低温であるのが安全であるからである。
発熱体47の寸法は、パッケージの寸法に合せた板状体と
し、長さは90cm、幅は数cm〜20cmの範囲内でパッケージ
の個数によって定まる。この例では上記幅寸法は17cmと
してある。この発熱体は、低電圧で作動し、出力は可逆
膨潤収縮性物質を相転移温度以上に昇温可能なワット数
(ワット数はON、OFF切換えの頻度からも定められ
る。)とし、かつ絶縁被覆処理が施されていて補修のた
めに交換可能とするのが良い。
次に、各パッケージで病人を支持しながら病人に対する
圧力分布を変更する状況を第8図によって説明する。な
お、第8図では、理解を容易にするためにパッケージ伸
縮に必要な部分と病人の身体の一部とのみを図示してあ
る。
第8図は、パッケージPl+1の温度TがT<Tc、パッケー
ジPl、Pl+2の温度TがT>Tcの状態を実線で示してい
る。この状態では、発熱体47l、47l+2が通電されてい
て、パッケージPl、Pl+2は内部が膨潤解除されており、
パッケージPl+1は発熱体47l+1への通電が停止されてい
て内部は膨潤している。従って、この状態ではパッケー
ジPl+1が病人51を圧している。この状態が長く続くと褥
瘡が発生するので、適当な時間経過した時点で発熱体47
l+1に通電すると共に発熱体47l、47l+2に通電する。す
ると、パッケージPl+1はT<TcからT>Tcへ変化すると
共にパッケージPl、Pl+2はT>TcからT<Tcへと変化す
る。従って、パッケージPl+1内は収縮して病人51の重量
によって水Wは矢印のようにパッケージPl、Pl+2に移動
し、パッケージPl、Pl+2内は膨潤する。その結果、各パ
ッケージは実線から仮想線で示すように収縮(Pl+1)又
は膨張(Pl、Pl+2)し、病人51を圧するパッケージはPl
+1ではなくなってPl、Pl+2となる。このような各パッケ
ージの体積変化により、所定のプログラムに従って病人
が受ける圧力分布が変化し、褥瘡発生が防止される。
パッケージPi毎の体積変化は、所定のプログラムに従っ
て第9図のようにしてなされる。パッケージPiの上面に
は圧力センサ、例えばロードセル57(ペーパゲージでも
良い)が取付けられ、発熱体47には温度センサ、例えば
熱電対58が取付けられている。圧力センサ57、温度セン
サ58で検出された圧力、温度はA/D変換器59でディジタ
ル信号に変換され、この信号がCPU(中央処理装置)60
に送られる。CPU60はROM(固定記憶装置)61のデータと
A/D変換器59からの信号とを比較して演算処理し、制御
回路62を作動させて発熱体47への通電又は通電停止をな
さしめる。
ROM61に替えて、P−ROM(書込み可能な記憶装置)63又
はRAM(メモリ書換え可能な記憶装置)64を使用し、プ
ログラムを適宜に変更することも可能である。このよう
な制御は、ユーザのプログラムに従って病院でも家庭で
も行うことができる。そのほか、予め実験で求めた条件
に従って、時間的にシーケンシャルな制御を行うことも
可能である。
以上説明したように、本例によれば、発熱体への通電及
び通電停止によって病人が受ける圧力の分布を変更で
き、褥瘡発生を防止でき、また、騒音発生の要因がな
く、その上、構造が簡単で耐久性があり、装置の製造コ
ストも低廉で済む。
上記の例は、褥瘡防止用寝具についての例であるが、車
椅子に本発明を適用して同様の効果が奏せられる。
ヘ.発明の効果 本発明に基く支持装置は、所定の温度を境にして、一方
の温度範囲で膨潤し、他方の温度範囲で収縮する可逆膨
潤収縮性物質に、膨潤液を供給又は排除し、前記物質を
膨潤させるための加熱手段を備え、かつ前記物質を収容
する液密性容器を所定方向に伸縮させるようにしている
ので、温度制御とこれによる膨潤液の供給及び排除との
みによって前記容器を所定方向に伸縮させることができ
る。従って、被支持体の支持位置を変化させることと、
複数の支持装置を使用して被支持体の複数の支持位置を
選択的に変化させることとが容易になされ、騒音発生の
要因がなくて静かに動作する。その上、構造が簡単であ
るので、耐久性に優れ、製造コストも低廉で済む。
【図面の簡単な説明】
図面はいずれも本発明の実施例を示すものであって、 第1図は支持装置の断面図、 第2A図及び第2B図は可逆膨潤伸縮性物質の温度と体積と
の関係を示すグラフ、 第3図、第4図及び第5図は夫々他の例による支持装置
の断面図、 第6図は複数のパッケージとこれらを接続する管との関
係を示す斜視図、 第7図は第6図のVII−VII線矢視断面図、 第8図はパッケージの伸縮の機構を説明するための要部
正面図、 第9図はパッケージ伸縮の制御の要領を示すブロック図 である。 なお、図面に示された符号において、 2、12A、12B……規制板 3、4、23、24、43、44……多孔質板 5、25、27、35、37、45A、45B……管 6、26、46……ゴムの周壁 7A、7B、7C、7D、47、47l、47l+1、47l+2……発熱体 8A、8B、8C……支持板 9、49……可逆膨潤収縮性物質のビーズ 11A、11B、11C、11D……重量物 22……シリンダライナ 28……ラム P、Pi、P1、P2、P3、Pl、Pl+1、Pl+2、PA、PB、PC、PD
……パッケージ W……水(膨潤液) Tc……相転移温度 である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の温度を境にして一方の温度範囲で膨
    潤液を吸収して膨潤しかつ他方の温度範囲で前記膨潤液
    を排出して収縮する可逆膨潤収縮性物質が、所定の方向
    に伸縮自在な液密性容器に収容され、前記膨潤液を前記
    容器に供給及び前記容器から排出するための導液部と、
    前記物質を加熱する加熱手段とが設けられ、前記所定温
    度を境としての前記物質の温度変化によるこの物質の膨
    潤及び収縮により、前記容器が前記所定方向に伸縮して
    前記容器に支持された被支持体の支持位置が変化するよ
    うに構成された支持装置。
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