JPH0790148B2 - 有害物質除去フィルター及びその製造方法 - Google Patents

有害物質除去フィルター及びその製造方法

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JPH0790148B2
JPH0790148B2 JP1095886A JP9588689A JPH0790148B2 JP H0790148 B2 JPH0790148 B2 JP H0790148B2 JP 1095886 A JP1095886 A JP 1095886A JP 9588689 A JP9588689 A JP 9588689A JP H0790148 B2 JPH0790148 B2 JP H0790148B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は気体中の悪臭成分あるいは刺激性成分及び青果
物や花卉類などの保存に有害な成長促進成分などの被酸
化性有害物質を除去する方法に関する。
[従来の技術] 近年、生活レベルの向上や植物嗜好の高級化に伴い、工
業的に発生する悪臭や刺激性成分のみならず、家庭や飲
食店における廃棄物や調理時に発生する悪臭や刺激性成
分の除去が要求されるようになってきた。
一方、青果物や花卉類などについても、常に新鮮な又は
最適熟成度の青果物や外国産の珍しい果物あるいは収穫
時ではない青果物や花卉類の需要など消費者の要求が多
様化している。このような多様な要求においては、倉庫
内、陳列中及び輸送中などの流通過程の鮮度保持が重要
な問題となる。
これらの問題には、青果類などの保存環境における空気
中の有害物質蒸気の存在が悪い影響を与えている。
このような空気中に存在する有害物質蒸気の主成分は、
悪臭成分としては、硫化水素、アンモニア、メルカプ
タン、アミン及びアルデヒドなどであり、刺激性成分
としては、ホルムアルデヒド、アクロレインなどのアル
デヒド類及びオゾンなどであり、青果物や花卉類の鮮
度保存に関しては、植物成長ホルモンであるエチレンな
どである。
これらの有害成分を除去するフィルターとしては、従来
より次の方法が知られていた。
活性炭、アルミナ、シリカゲル、ゼオライトなどの吸
着剤からなるフィルター 酸性(塩基性)の有害成分を塩基性(酸性)物質で中
和する薬剤を用いたフィルター 過マンガン酸カリウムや二酸化塩素などの化学的酸化
剤からなるフィルター これらの複数の薬剤あるいはフィルターを組み合わせ
たフィルター しかしながら、これらの方法は必ずしも満足できるもの
ではない。
即ち、のフィルターにはアンモニアなどの塩基性物質
やエチレンの吸着能が十分でなく、また、吸着容量が限
られているという問題があり、のフィルターには用い
る化合物によって除去できる有害成分の種類が限られる
という欠点があり、のフィルターには除去速度が遅い
という欠点があり、のフィルターには異なる薬剤同士
が妨害、反応したり、フィルターを重ねる場合は圧力損
失が大きくなるという欠点がある。
さらに、これらのフィルターには吸着能力や酸化能力が
再活性化されないため、どうしても除去能力に飽和点が
現れるという本質的な欠点がある。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は、気体中に含まれる硫化水素、アンモニ
ア、メルカプタン、アミン及びアルデヒドなどの悪臭成
分やホルムアルデヒド、アクロレイン及びオゾンなどの
刺激性成分及びエチレンなどの熟成促進成分などの総て
の有害物質を同時に迅速に効率よく除去するのに優れた
作用をもつ有害物質除去フィルター及びその製造方法を
提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明者らはこの目的を達成すべく鋭意研究を行った結
果、特定の化合物を付着させた静電気力を保持したフィ
ルターに、有害物質を含む空気を通過させると、これら
の有害物質が効率よく除去されしかも該有害物質通過の
際にフィルター上に付着させた特定の化合物に紫外線を
照射することにより格段に除去能力が向上し、しかも経
時的に除去活性が落ちないことを見い出し、この知見に
基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、0.5〜5eVの禁止帯幅を有する半導
体を静電気力を保持したフィルターに付着させたことを
特徴とする有害物質除去フィルター、及び、粒径が1〜
1000nmで0.5〜5eVの禁止帯幅を有する半導体粒子を静電
気力を保持したフィルターにバインダーを使用しないで
直接付着させることを特徴とする有害物質除去フィルタ
ーの製造方法を提供するものである。
本発明において用いられる0.5〜5eVの禁止帯幅を有する
半導体とは、光触媒反応を生じる半導体であり、好まし
くは、1〜3eVの禁止帯幅を持つものである。
その作用としては、禁止帯幅以上のエネルギーの光照射
により、価電子帯から伝導帯への電子励起が生じ、価電
子帯に正孔、伝導帯に電子が生成する。
これらの正孔及び電子が半導体表面に拡散等により現
れ、気相、液相での光触媒反応を行うことが知られてい
る。
本発明に用いる半導体としては、前記禁止帯幅を有する
ものであれば特に制限はなく使用でき、例えば、二酸化
スズ、酸化亜鉛、三酸化タングステン、二酸化チタン、
チタン酸バリウム、酸化第二鉄などの金属酸化物;例え
ば、硫化亜鉛、硫化カドミウム、硫化鉛、セレン化亜
鉛、セレン化カドミウムなどの金属カルコゲイド;例え
ば、シリコン、ゲルマニウムなどの第IV族元素;例え
ば、ガリウムリン、ガリウムヒ素、インジウムリンなど
のIII−V族化合物半導体;例えば、ポリアセチレン、
ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリビ
ニルカルバゾールなどの有機半導体を挙げることができ
る。
また、以上挙げた半導体に、ヒ素、リン、アルミニウ
ム、ホウ素、ナトリウム、ハロゲンなどの不純物をドー
プしたものも同様に本発明に使用することができる。
特に好ましくは、酸化亜鉛、三酸化タングステン、二酸
化チタン、酸化セリウムなどの金属酸化物及びその混晶
物を使用することができる。
また、これらの半導体表面に白金、パラジウムなどの貴
金属を担持することにより、触媒効果の向上をはかるこ
とができる。
さらに、活性炭や酸化白土などの吸着剤を併用してもよ
い。
本発明において好適に用いられる静電気力を保持したフ
ィルターとは、例えば、半永久的に電荷又は分極を保持
している物質(以後略してエレクトレットという)から
なるフィルター(以後略してエレクトレットフィルター
という)である。
本発明において用いられるエレクトレットを形成する材
料としては、無機化合物では、例えば、チタン酸マグネ
シウム、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、アル
ミナなどを用いることができ、有機高分子材料として
は、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸メチル、ナイロ
ン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリ四フッ化エチレン、ポリ六フッ化プロピ
レン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリフッ化ビニ
リデン、ポリプロピレンの単独あるいは複合体を用いる
ことができる。また、有機/無機複合体を用いることも
できる。
その中でも、特に電気絶縁性に優れ、成形加工が容易な
ポリ四フッ化エチレン、ポリ六フッ化プロピレン、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリプロピレンなどが好まし
い。
エレクトレットを形成させる方法としては、特に制限は
なくどのような方法も使用でき、例えば、絶縁材料を軟
化点、又は溶融温度まで加熱し、これに直流の高電圧を
印加しながら冷却する方法や絶縁材料表面にコロナ放電
させるか、絶縁破壊に近い高電圧(〜106V/cm)を印加
する方法や絶縁材料に真空中で低エネルギーの電子線
(10〜40keV)を照射する方法や絶縁材料を高温で強い
静磁場を作用させながら冷やす方法や絶縁材料を塑性変
形させ、摩擦などで電荷分離させ、種々なトラップによ
り空間電荷を形成する方法などを使用することができ
る。
本発明において用いられるエレクトレットフィルター
は、どのようなものでも使用できるが、例えば、フイル
ム状のエレクトレットを形成した材料を加工したもの又
は不織布フィルターなどを使用することができる。
とくに、高い分極率を得、しかも繊維間に形成された電
界により本発明において用いられる半導体粉末を強固に
固定でき、フィルターとしての圧損も少ない不織布フィ
ルターを好適に使用することができる。
該半導体粉末をエレクトレットフィルターに付着させる
本発明の有害物質除去フィルターの製造方法としては、
基本的には本発明において用いられる半導体粉末をエレ
クトレットフィルターに振り掛け過剰分を除去すればよ
いが、均一に分散付着させるために、例えば、風洞を形
成するような中空の筒状容器内にエレクトレットフィル
ターを設置し、風上からファンなどで該半導体粉末を飛
散させ、付着させる方法が均一性の点から好適である。
別に、例えば、該半導体粉末を水やメタノール、エタノ
ール、エチルエーテル、アセトン等の低沸点有機溶剤に
投入して該半導体の懸濁液を調製し、該液中にエレクト
レットフィルターを浸したり、スプレーなどで吹きか
け、その後自然乾燥や60〜100℃程度の温度で乾燥させ
る方法も用いることができる。
本発明の有害物質除去フィルターの形状としては、特に
制限はなく、ガス又は液体がフィルターを通過する形状
であればとのようなものでも使用でき、例えば、平凡な
平面型や円筒型、さらに、波板状、ハニカム状、その他
非常に複雑な形状に加工したものを適宜使用することが
できる。
このようにして製造された本発明の有害物質除去フィル
ターは、半導体を付着させる際にバインダーを使用して
いないため、光触媒反応により有害物質を除去する活性
点がバインダーなどで覆われることがなく半導体自体の
性能を100%利用でき、しかもエレクトレットフィルタ
ー独自の静電的なクーロン力と誘起力により、有害物質
を吸着、濃縮でき、光触媒反応をより効率的に利用して
有害物質を除去できる。
また、不織布やハニカム状フィルターを用いた場合空隙
がたくさんあるため、紫外線をフィルターの内部に深く
照射できる利点がある。
本発明において用いられる紫外線とは、波長は400〜200
nmの近紫外線が、反応効率の点で好ましいが、200nm以
下の真空紫外線が含まれていても差し支えない。
これらの紫外線は超高圧水銀灯、キセノン灯、低圧水銀
灯を単独あるいは併用することによって発生させること
ができるが、放電管内に水銀と希ガス以外のガリウム、
タリウムなどの第三成分を共存させて目的に合致した波
長分布特性を有するように改良された光源を使用するこ
とができる。もちろん、紫外線以外の光源、例えば可視
光線を含むものを使用することができる。
本発明においてフィルターに対する照射に用いられる紫
外線ランプは、1個又は2個以上を使用することがで
き、フィルターの気体や液体の流入方向に設置されても
よいし、流出方向に設置されてもよい。また、フィルタ
ーで周囲を囲まれていてもよい。ランプ表面の汚れを防
ぐため、特に好ましくは、流出方向あるいは流れの周囲
を囲むようにランプを設置することができる。
本発明のフィルターへ被処理気体を導入する方法は、紫
外線照射装置付きフィルターを設置した特定の反応器に
被処理気体を連続方式又はバッチ方式で導入する方法を
使用することができる。
本発明フィルターに処理気体を導入する前に処理気体中
の塵埃などの固体又は液体の浮遊微粒子を除去しておく
のがフィルターの除去活性を低下させない点で望まし
い。
浮遊微粒子の除去は、公知の通常のフィルターを使用で
き、例えば、不織布、ろ紙、ネットなどを使用すること
ができ、また、静電気式の吸着装置によって除去するこ
とができる。
このようにすれば、浮遊微粒子用フィルターのみを定期
的に交換するだけで、本発明フィルターの活性を長期間
持続させることができるとともに、被処理環境の空気を
清潔にすることができる。
本発明において用いられるフィルターを設置する有害物
質除去反応器は開放系でも密閉系でもよく、該反応器に
ファンを用いて送風する通風系でもよい。
本発明のフィルターに用いる半導体の使用量は本発明の
フィルターの形状、通路の容積、形状、対象となる有害
物質の種類、組成、混合比及び光源の種類と電力使用量
によって相違し、適宜選択して使用することができる。
本発明のフィルター上で起こる反応は硫黄酸化物、窒素
酸化物、炭化水素化化合物、含ハロゲン化合物など種々
の有害物質や水や有機溶媒などの媒体が共存していても
起こるので極めて有用な有害物質除去フィルターであ
る。
[実施例] 以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。な
お、実施例中の部及び%の単位は重量基準である。
実施例1〜4 第1表に示すように、市販の4種の半導体粉末すなわ
ち、二酸化チタン(粒径;20nm)、三酸化タングステン
(粒径;150nm)、酸化亜鉛(粒径;40nm)、酸化セリウ
ム(粒径;30nm)、それぞれ、住友スリーエム製エレク
トレットエアーフィルター「フィルタレット」に、均一
にふりかけ、過剰量の粉末をフィルターを振動させて落
として、ほぼ均一に分散付着させた。
このフィルターを1.5cm×5cm毎に切断し、試料片とし、
フィルターの評価ににはこの試料片2枚を用いた。
ついで、作製した試料片2枚を80mlのパイレックスガラ
ス製三角フラスコ内に置き、それぞれのフラスコ内空気
を、第1表に示す初濃度の有害成分を含む空気で置換し
た後、シリコンゴム製ゴム栓で密閉した。
この三角フラスコから20cmの距離に設置された超高圧水
銀灯(照度10mW/cm2、主波長365nm)によりこの三角フ
ラスコを照射し、容器内の有害成分の濃度の経時変化を
ガスクロマトグラフィーで追跡し、フィルターの性能の
評価を行った。
結果を第1表に示した。
比較例1〜4 比較のために試料片を装着せずに、第1表に示すそれぞ
れの有害物質を入れたフラスコに紫外線照射のみを行っ
た系についても同様に有害成分の濃度の経時変化を測定
した。
結果を第1表に示した。
第1表の結果から、本発明のフィルターにより、紫外線
照射下でエチレン、メルカプタン、アミン及びホルムア
ルデヒドが迅速に除去されるのに対して、本発明のフィ
ルターを用いない場合は、紫外線を照射しても上記各有
害成分がほとんど除去されないことが分かる。
実施例5 フィルターの性能評価をするために、実施例1〜4と同
様に作成した試料片を第2表に示す重量になるようにし
て、直径5cmの円形に切断した開口部最大径4.8cmのパイ
レックスガラス製ロート2個の開口部同士を合わせ、そ
の合わせ目の間に上記円形試料を挟んで装着し、スプリ
ングで固定した。
そして第2表の初濃度の有害成分を含む空気を注射器や
気体発生器などより一方の口から注入し、フィルターを
通り他方の口から出た空気の濃度をガスクロマトグラフ
ィーで測定した。その際フィルター部分は測定中、20cm
の距離に設置された超高圧水銀灯(照度10mW/cm2、主波
長365nm)により紫外線を照射した。
測定結果を第2表に示す。
第2表の結果から、有害物質を本発明のフィルターを通
過させることにより、効率よく除去できることが分か
る。
比較例5 二酸化チタンをカルボキシル変性スチレンブタジエン系
重合体ラテックス(固形分43%)に、固形分重量比が1:
1になるように分散させた。次にこの分散液に市販の不
織布(呉羽センイ社製、ボンデンエアフィルター)を含
浸し、次いで乾燥して、上記重合体をバインダーとして
二酸化チタンを担持させた不織布フィルターを得た。こ
のフィルターを、二酸化チタン含有量が第3表に示す量
になるように長方形に切断し、試料とした。
この試料について除去性能の評価を実施例1と同様三角
フラスコに用いて行った。
結果を第3表に示した。この結果によれば、バインダー
を用いて不織布でも、メルカプタン、アミンあるいはア
ルデヒド類はある程度は除去可能である。しかし、エチ
レンの除去にはほとんど効果を示さないことが明らかで
ある。
実施例6〜7 担体の影響を調べるため、第4表に示す量の二酸化チタ
ンを担持又は付着させた下記の各試料(使用量は第4表
に示す)を使用して、実施例1と同様の操作により除去
性能を評価し、第4表の結果を得た。
二酸化チタン担持エレクトレットフィルター 市販の二酸化チタン粉末 市販の二酸化チタンハニカム成形体 (京セラ株式会社製) 二酸化チタン担持石膏 二酸化チタン担持セメント 処理剤なし この結果、二酸化チタンを他の担体に担持した場合で
も、メルカプタン、アミンあるいはアルデヒド類はある
程度は除去可能である。しかし、エチレンの除去にはほ
とんど効果を示さないことが明らかである。
また、二酸化チタンをエレクトレットフィルターに付着
させると二酸化チタン粉末に比べ、エチレン、メルカプ
タンの除去効率が向上することが分かる。
実施例8 実施例1で用いた二酸化チタン担持エレクトレットフィ
ルターを再度実施例1と同様の三角フラスコに入れて、
市販のオゾン発生装置で発生させたオゾンを約100ppmに
なるよう添加した後、紫外線照射を開始し、オゾン濃度
の経時変化をガステック社製検知管NO18Lで調べた。な
お、測定は16倍に希釈して行った。その結果を第5表に
示した。
比較例8 第5表に示す除去剤の存在下で実施例9と同様の条件で
オゾン濃度の経時変化を調べた。
結果を第5表に示した。
第5表の結果から、本発明のフィルターを使用すると二
酸化チタンを粉末のまま、あるいはハニカム成形体とし
て使用する場合にくらべて、より迅速にオゾンが除去で
きることが分かる。
実施例9 実施例1で実験に用いた使用後の二酸化チタン担持エレ
クトレットフィルターを実施例1で用いたと同様の80ml
の三角フラスコに再度入れ、10000ppmのエチレンを添加
し、フラスコ内のエチレン濃度が飽和したことを確認し
た後、紫外線照射を開始したところ、エチレン濃度が減
少し始め2時間後に半減した。
このことから、本発明の方法では、紫外線照射により有
害物質除去フィルターの有害物質除去活性が再生される
ことを示している。
[発明の効果] 本発明のフィルターによれば、従来技術に比較して、硫
化水素、アンモニア、メルカプタン、アミン及びアルデ
ヒドなどの悪臭成分、ホルムアルデヒド、アクロレイン
などの刺激性成分並びに青果物及び花卉類の保存に有害
なエチレンなどを含む気体を有害物質の種類に関係なく
同時に迅速に効率よく除去することができ、しかも除去
活性が全く低下しない利点がある。
このため、青果物等の保存倉庫、輸送コンテナあるいは
冷蔵庫などに適している。また、家庭や業務用に用いる
空気清浄機用のフィルターや脱臭装置用フィルターとし
ても適している。さらに、し尿処理や汚水処理などで大
量のオゾンを使用する施設での余剰のオゾンの除去やOA
機器などにより発生するオゾンの除去に用いることもで
きるなど広範囲の用途に適用することができる。さら
に、本発明のフィルターは、耐久性のある恒久的設備と
して使用できるので効率的である。
また、本発明のフィルターは、安全性が高く、使用に際
して特別な薬剤の供給などが不要で無人操作管理が容易
であるので、システム化が簡単となり、その産業的意義
は極めて大きい。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】0.5〜5eVの禁止帯幅を有する半導体を、静
    電気力を保持したフィルターに付着させたことを特徴と
    する有害物質除去フィルター。
  2. 【請求項2】粒径が1〜1000nmで0.5〜5eVの禁止帯幅を
    有する半導体粒子を、静電気力を保持したフィルター
    に、バインダーなしで直接付着させたことを特徴とする
    有害物質除去フィルターの製造方法。
  3. 【請求項3】フィルターに対する紫外線照射装置を備え
    た請求項1記載の有害物質除去フィルター。
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