JPH078977A - 合併処理浄化槽の逆洗装置 - Google Patents

合併処理浄化槽の逆洗装置

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JPH078977A
JPH078977A JP15217393A JP15217393A JPH078977A JP H078977 A JPH078977 A JP H078977A JP 15217393 A JP15217393 A JP 15217393A JP 15217393 A JP15217393 A JP 15217393A JP H078977 A JPH078977 A JP H078977A
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JP
Japan
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pipe
contact material
tank
backwash
backwash pipe
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JP15217393A
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English (en)
Inventor
Seiichiro Nakamoto
政一郎 仲本
Eiji Onoe
英司 尾上
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 逆洗管が傾斜設置された場合であっても槽
上部から逆洗管を操作することで局部的な散気現象を容
易に解消できる合併処理浄化槽の逆洗装置を提供する。 【構成】 接触材受け12の下面側に相対向する第1
垂直面12dおよび第2垂直面12dを突設し、第1垂
直面12dには、逆洗管20の外径とほぼ同等か僅かに
大きい丸孔状の第1保持孔12eを、また第2垂直面1
2dには、上下方向に逆洗管20の外径よりも大きな孔
径を有する長孔状の第2保持孔12e’をそれぞれ形成
する。そして、第1保持孔12eに逆洗管20の槽幅方
向の一端側20a1 を保持させ、第2保持孔12e’に
他端側20a2 を上下方向変位可能に保持させるととも
に、逆洗管20には、その他端側20a2 を上下動させ
うる操作パイプ22、22’を取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家庭の台所、浴室、洗
面所等から排出される生活雑排水と水洗トイレから排出
されるし尿とを併せて処理する合併処理浄化槽に備えら
れる逆洗装置に関する。
【0002】
【従来の技術】家庭から排出される生活雑排水やし尿
は、川や湖沼等を汚染する大きな原因とであると言われ
ている。そのような生活排水による川や湖沼等の汚染を
未然に防止する目的で家庭に設置される小型浄化槽とし
て、水洗トイレから排出されるし尿のみを単独に処理す
る単独処理浄化槽と、し尿と生活雑排水の両方を併せて
処理する合併処理浄化槽とがあるが、河川等の汚染防止
の観点からは後者の合併処理浄化槽の設置が好ましい。
【0003】この合併処理浄化槽にも、例えば嫌気ろ床
接触ばっ気方式によるものや、分離接触ばっ気方式によ
るものなど各種のタイプがあるが、ここでは、一例とし
て嫌気ろ床接触ばっ気方式によるものについて説明す
る。
【0004】これは、相対向する壁面上部に流入管およ
び流出管がそれぞれ接続される浄化槽本体を有し、この
本体内を上流側(流入管側)から下流側(流出管側)に
向けて順番に壁で仕切って複数の処理槽を形成するとと
もに、それらの処理槽を処理水が順次通過するように各
仕切り壁の所定位置に開口部を形成して隣合う処理槽を
連通させたものである。
【0005】各処理槽は、上流側に位置するものから順
番に嫌気ろ床槽(その上流側に沈殿分離槽が設けられる
場合もある)、接触ばっ気槽、沈殿槽と呼ばれており、
嫌気ろ床槽には、嫌気性微生物が表面(内外面)に付着
するろ材が、また接触ばっ気槽には、好気性微生物が表
面(内外面)に付着する接触材と、外部の送風機から接
触ばっ気槽内に空気を供給する散気管とが、さらに沈殿
槽には上部に消毒槽がそれぞれ設けられる。そして、流
入管を介して浄化槽本体内に導入された汚水を、まず嫌
気ろ床槽で嫌気処理し、次いで接触ばっ気槽でばっ気処
理して浄化し、さらに沈殿槽で剥離汚泥を沈殿させて上
澄み液と分離させ、その上澄み液を消毒槽で消毒した上
で流出管を介して外部に放流するようになっている。
【0006】このような合併処理浄化槽おいては、使用
期間が長くなると接触ばっ気槽の接触材表面に付着形成
される生物膜が肥厚化して、接触材中の流路が目詰まり
を起こし、その結果、生物膜と槽内水との接触効率が低
下して処理性能が落ちるという事態が生じる。また、肥
厚化した生物膜の内部では、その膜表面から深くなるに
したがって水中に含まれる酸素が浸入し難くなって嫌気
状態となるため、好気性微生物が死滅しやすくなる。
【0007】そこで、これらを回復する目的で定期的に
(例えば6か月に一度の割合で)逆洗作業が行われる。
これは、接触材の下方に設けられた逆洗管から気泡を発
散させて上向き流を生じさせ、その勢いで接触材表面か
ら肥厚化した生物膜ないし汚泥を剥離・除去するもので
ある。
【0008】その場合、従来は、例えば通気された垂直
管部と多数の散気孔が設けられた水平管部とからなるL
字型の逆洗管を使用し、接触材の下側に水平管部を位置
させた上で、その散気孔から強い散気気泡を発散させつ
つ、手動により接触材底部全面にわたるように水平方向
に移動させることにより、逆洗作業を行っていた。
【0009】ところが、この種の作業は浄化層上部に設
けられたマンホール側から行われることから、上記のよ
うなL字型の手動式逆洗管では、浄化槽が深く埋設施工
されている場合に地上からの操作が困難であり、しかも
マンホールの下方には配管やバルブなどが配設されてい
るため、手動による操作は一層行い難いという問題が生
じていた。
【0010】このような事情から、1992年に設けら
れた厚生省指針(合併処理浄化槽設置整備事業における
国庫補助指針)では、逆洗作業の容易化および確実化等
を図るため、逆洗管を2系列以上に分割して、各系列に
よる散気を独立したバルブの開閉操作により行えるよう
にすること、逆洗装置を固定してバルブ操作だけで逆洗
が行えるようにすること(固定式逆洗装置の採用)、さ
らには逆洗管を無終端状(ループ状)にすることなどが
規定されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような固定式逆洗装置を採用した場合、次のような問題
が生じる。
【0012】すなわち、固定式逆洗装置においては、散
気孔から発散される気泡が接触材全体に行きわたるよう
に、逆洗管の配管形状を接触材の底面形状に対応させて
槽幅方向に長い四角形のループ状(無終端状)にして、
接触材底面と槽底部との間に水平に設置する必要があ
る。ところが、実際には組み立て時や槽埋設施工時のバ
ラツキのために水平度が一定せず傾斜した状態で設置さ
れることが多い。このため、逆洗管における部位によっ
て散気孔の高さ位置が相違する。その場合に、逆洗管の
傾斜により水深が相対的に浅くなった部位では、水圧が
小さくなるため散気孔からの散気が勢いよく行われる
が、逆に深くなった部位では、散気孔から散気が行われ
なかったり散気しにくくなったりするため十分な逆洗が
行えないという問題が生じる。例えば、孔径2.0mm
の散気孔が50mmのピッチで形成されている槽幅方向
寸法1mの逆洗管において、その槽幅方向の両端で10
mm程度の高低差があると、散気がほぼ片側に集中する
こととなり、全体の逆洗が不可能になることが確認され
ている。
【0013】一方、逆洗管を分割して2系列にすると、
散気の偏りを或る程度は改善できるが、それでも組み立
て時や取り付け時又は埋設施工時のバラツキによる傾斜
設置は避けられないため、局部的に散気の強弱が生じた
り、散気不能の部位が発生したりする。
【0014】本発明は、従来の合併処理浄化槽における
上記のような問題に対処するもので、逆洗管が傾斜して
組み込み設置されたような場合であっても槽上部から逆
洗管を操作することにより局部的な散気現象を容易に解
消できる逆洗装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明は、汚水を好気処理する接触ばっ気層内に、好気性
微生物膜が形成される接触材と、この接触材を受ける枠
状の接触材受けとが設けられているとともに、上記接触
材の下方には多数の散気孔が形成された逆洗管が備えら
れており、その逆洗管の散気孔から気泡を発散させるこ
とにより接触材表面に付着した汚泥もしくは肥厚化した
微生物膜を剥離するようにした合併処理浄化槽の逆洗装
置において、次のように構成したことを特徴とする。
【0016】すなわち、上記逆洗管を平面視でほぼ四角
形のループ状ないし無終端状とする一方、上記接触材受
けの下端側には、槽幅方向に所定間隔をあけて対向する
一対の逆洗管保持用の保持部を設け、このうちの一方の
保持部に、逆洗管の槽幅方向における一端側を保持させ
るとともに、他方の保持部には、その逆洗管の他端側を
上下方向変位可能に保持させる。そして、逆洗管には、
その他端側を上下動させうる操作部材を取り付ける。
【0017】
【作用】上記の構成によれば、平面視でほぼ四角形のル
ープ状に形成された逆洗管は、接触材受けの下端側に対
向状に設けられた一対の保持部に一端側および他端側が
保持されるので、接触材とその下方の槽底部との間に設
置されることになる。従って、逆洗管に空気を送り込む
と、その送り込まれた空気は逆洗管に形成されている多
数の散気孔から無数の気泡となって水中に散気され、水
流を伴いながら接触材中を通って上昇する。そして、こ
の接触材中を通過する気泡および水流によって、接触材
表面に付着した汚泥ないし肥厚化した生物膜が剥離、除
去される。
【0018】この時、例えば埋設施工のバラツキ等によ
り逆洗管が槽幅方向に傾斜した状態で設置されている
と、逆洗管の長手方向において散気孔の高さ位置が同一
にならないため、一般に水圧の差による片側散気や局部
散気が生じる。
【0019】しかし、本発明の逆洗装置においては、上
記逆洗管の槽幅方向における一端側が一対の保持部のう
ちの一方の保持部に保持されているとともに、その逆洗
管の他端側が他方の保持部に上下方向変位可能に保持さ
れており、しかも逆洗管にはその他端側を上下動させう
る操作部材が取り付けられているので、その操作部材を
介して逆洗管の他端側を上下動させることにより、逆洗
管の傾斜状態を一定の範囲内で容易に変えることができ
る。これにより、当初は散気が全く行われていないか不
十分にしか行われていない側の散気孔からも十分な気泡
を発散させることが可能となり、局部的な散気現象を解
消することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
1は、本実施例に係る合併処理浄化槽の縦断面構造を一
部簡略化して示すもので、まず同図に従って合併処理浄
化槽の全体構成について説明する。
【0021】この合併処理浄化槽1は、相対向する上流
側(図面上、左側)および下流側(図面上、右側)の壁
面の上部に流入管2および流出管3がそれぞれ接続され
た浄化槽本体4を有する。
【0022】浄化槽本体4内は、その上部を除く部分
が、上流側から下流側に向けて順番に設けられた第1、
第2および第3の各仕切り壁4a、4b、4cによっ
て、嫌気ろ床槽第1室5、嫌気ろ床槽第2室6、接触ば
っ気槽7、沈殿槽8に区画されている。そして、第1仕
切り壁4aの上部に設けられた連通口4a’を介して嫌
気ろ床槽第1室5と第2室6とが連通され、第2仕切り
壁4bの上部に設けられた連通口4b’を介して嫌気ろ
床槽第2室6と接触ばっ気槽7とが連通され、さらに第
3仕切り壁4cの下部に設けられた連通部4c’を介し
て接触ばっ気槽7と沈殿槽8とが連通されている。
【0023】嫌気ろ床槽第1室5および第2室6には、
それぞれ、表面に嫌気性微生物が形成されるろ材9、1
0が設けられている。そして、流入管2を通じて第1室
5に流入した汚水が、同室内のろ材9を通過する際にそ
の表面に付着形成された嫌気性微生物によって嫌気処理
された後、第1仕切り壁4aの連通口4a’を通って第
2室6に流入し、この第2室6でも同室内のろ材10に
より再び嫌気処理が行われた上で、第2仕切り壁4b’
の連通口4b’を通って接触ばっ気槽7側に流入するよ
うになっている。
【0024】一方、接触ばっ気槽7には、図2に拡大し
て示すように、表面に好気性微生物が付着形成される接
触材11と、この接触材11を所定位置に保持する接触
材受け12と、浄化槽本体4外に別途備えられた送風機
(図示せず)から供給される空気により同槽7内にばっ
気旋回流を生じさせる散気管13と、送気管14を介し
て供給される空気のリフト作用により接触ばっ気槽7内
の汚泥を含む処理水を汲み上げて汚泥移送管15を介し
てその一部又は全部を上記嫌気ろ床槽第1室5に移送す
るエアリフトポンプ16と、接触材11の表面の汚泥も
しくは肥厚化した微生物膜を剥離除去する逆洗装置17
とが設けられている。そして、上記嫌気ろ床槽第2室6
側から接触ばっ気槽7内に流入した処理水が、矢印で示
すように同槽7内のばっ気旋回流にのって接触材11の
間を攪拌されながらばっ気循環を繰り返し、その過程で
接触材表面の生物膜の作用を受けてばっ気処理され、そ
の後、第3仕切り壁4cの下方の連通部4c’を通って
沈殿槽8内に流入するようになっている。なお、沈殿槽
8内に流入した処理水は、同槽8の上部に設けられた消
毒槽18(図1参照)を通過する際に減菌処理された上
で流出管3を通じて外部に放流される。
【0025】次に、本発明の特徴部分である上記逆洗装
置17および同装置が取り付けられる接触材受け12に
ついて、さらに詳細に説明する。接触材受け12は、図
2〜図4に示すように長方形の枠状構造であって、上記
接触材11の底面を受け止める水平部12aと、この水
平部12aの外縁から上方に立ち上がった垂直部12b
とを有し、その長手方向が浄化槽本体4の幅方向(図3
の上下方向)となるように配置されている。
【0026】この接触材受け12には、その両短辺の内
方寄りの位置に両長辺間にわたる一対の連結部12c、
12c’が設けられており、その各連結部12c、12
c’には、本発明でいう逆洗管保持用の保持部として、
下方に突出する一対の垂直面(以下、図3の上方側に位
置する垂直面を第1垂直面12d、下方側に位置する垂
直面を第2垂直面12d’という)が互いに対向するよ
うにそれぞれ形成されている。そして、この第1垂直面
12dおよび第2垂直面12d’の互いに対向する位置
に、後述する逆洗管20の槽幅方向の一端側20a1
よび他端側20a2 がそれぞれ貫通する第1保持孔12
e、12eおよび第2保持孔12e’、12e’がそれ
ぞれ2個づつ形成されている。
【0027】このうち第1保持孔12e、12eは、逆
洗管20の管径(例えば外径18mm)よりも少し大き
い孔径(例えば20mm)を有する丸孔状とされている
が、これらに対向位置する第2保持孔12e’、12
e’は、第1保持孔12e、12eの高さ位置を基準と
して、逆洗管20の他端側20a2 を所定量だけ(例え
ば上下に15mmづつ)上下方向に変位させることがで
きるように高さ方向に長い長孔状とされている。
【0028】一方、逆洗装置17は、本実施例ではポリ
塩化ビニルでなる上述の逆洗管20と、この逆洗管20
に送風機からの空気を供給する空気供給管21と、逆洗
管20に連結された一対のポリ塩化ビニル製の操作パイ
プ22、22’とで構成されている。
【0029】逆洗管20は、全体として平面視でほぼ長
方形に形成された無終端状のループ部20aと、その内
方においてループ部20aの両長辺部分どうしを連結す
る一対の連結部20b、20bと、これらの連結部20
b、20bの各中間部分どうしを接続する槽幅方向に延
びる連通部20cとからなり、これらを互いに連通させ
るとともに、ループ部20aおよび連結部20b、20
bには、図5に拡大して示すように多数の散気孔20d
・・・20dを形成した構成である。そして、ループ部
20aの両長辺部分の一端側20a1 が上記接触材受け
12における第1保持孔12e、12eに、またその他
端側20a2 が第2保持孔12e’、12e’にそれぞ
れ挿通されて保持されている。
【0030】また、空気供給管21は、逆洗管20の連
通部20cに一端を接続し、そこから接触材受け12の
下面側に沿って水平方向に管路を延ばして接触材受け1
2の斜め外側に引出し、その引き出された管路を上方に
立ち上げて、図示しない送風機に連通させた構成であ
る。そして、この空気供給管21を介して送風機から逆
洗管20に供給された空気が上記散気孔20d・・・2
0dから多数の気泡となって発散することにより、接触
材表面の汚泥ないし肥厚化した生物膜を剥離除去するよ
うになっている。なお、この空気供給管21の送風機側
には管路開閉用のバルブ(図示せず)が備えられてい
る。
【0031】さらに、上記一対の操作パイプ22、2
2’は、上記ループ部20aの他端側20a2 に片寄っ
た位置に分岐管23を介してそれぞれ連結されている。
このうちの一方の操作パイプ22は、分岐管23から接
触材受け12の水平部12aの下方位置まで横引きし、
そこから水平部12aを貫通させた上で垂直部12bの
内面に沿って上方に立ち上げた構成である。また、他方
の操作パイプ22’は、分岐管23から接触材受け12
の外側まで横引きし、そこから垂直部12の外面に沿っ
て上方に立ち上げた構成である。これらの操作パイプ2
2、22’の上端は、いずれもマンホール近くの水面上
に所定量(例えば、約150mm)だけ突き出た上で支
持されており(図2参照)、その突き出た部分を手動に
より上下方向に操作することによって、上記逆洗管20
の槽幅方向の他端側20a2 を第2保持孔12e’の許
容範囲内で上下方向に変位させることができるようにな
っている。
【0032】なお、逆洗管20に供給された空気が両操
作パイプ22、22’を介して外部に漏れ出ないように
するため、各操作パイプ22、22’は所定位置で閉塞
されているが、その場合の閉塞位置は、外部への空気の
漏出を防止できさえすれば、各操作パイプ22、22’
の末端部にあっても分岐管23にあってもよく、またそ
の中間部のいずれにあってもよい。
【0033】次に、この実施例の作用を説明する。逆洗
を行わない通常時には、図示しない送風機からの空気が
接触ばっ気槽7内の散気管13にだけ供給されるよう
に、逆洗装置17における空気供給管21の逆洗用バル
ブ(図示せず)を閉じておくが、逆洗時においては、散
気管13のバルブ(図示せず)を閉じて上記逆洗用バル
ブのみを全開し、送風機から供給される空気の全量を空
気供給管21を介して逆洗管20に送り込む。
【0034】この時、逆洗管20は接触材受け12に保
持されて接触材11の下方位置に所定の状態にセットさ
れているとともに、同逆洗管20には多数の散気孔20
d・・・20dが形成されているから、上述のようにし
て逆洗管20内に送り込まれた空気は、それらの散気孔
20d・・・20dから無数の気泡となって水中に散気
され、上昇水流を伴いながら上方の接触材11中を通っ
て上昇する。そして、このようにして接触材11中を通
過する気泡および水流により、接触材表面に付着した汚
泥ないし肥厚化した生物膜が剥離、除去される。
【0035】この場合において、例えば埋設施工のバラ
ツキ等により逆洗管20が槽幅方向に傾斜した状態で設
置されていると、その槽幅方向において散気孔20d・
・・20dの高さ位置が同一にならないため、水圧の差
による片側散気や局部散気が生じる。
【0036】しかし、本発明の逆洗装置17によれば、
そのような局部的な散気現象を次のようにして容易に解
消できる。すなわち、空気供給管21を介して逆洗管2
0に空気を供給すると、上述のように逆洗管20の散気
孔20d・・・20dから気泡となって散気されるが、
その際、逆洗管20内に当初存在していた水が散気孔2
0d・・・20dから排出されることにより、ポリ塩化
ビニル製の逆洗管20は全体として当初よりも軽くな
る。このため、逆洗管全体がこれに作用する浮力によっ
て浮き上がろうとするが、接触材受け12の第1保持孔
12eに挿通保持された逆洗管20の一端側20a1
上方に変位できるだけの余裕がないから、上方に変位で
きる余裕のある長孔状の第2保持孔12e’に保持され
た逆洗管20の他端側20a2 のみが浮き上がって第1
保持孔12e側よりも上位に位置することとなる。その
結果、逆洗管20に送られた空気の全部又はほとんど全
てが第2保持孔12e’側に位置する散気孔20d・・
・20dのみから気泡となって発散される。従って、こ
の状態のままでは、第2保持孔12e’側にある接触材
表面の汚泥ないし肥厚化生物膜しか剥離除去できない。
【0037】そこで、反対側の逆洗を行うために、接触
ばっ気槽7の水面上に突き出た操作パイプ22、22’
の上部を手で軽く押さえる。このようにすると、長孔状
の第2保持孔12e’側では逆洗管20が上下方向変位
可能に保持されているので、操作パイプ22、22’に
よって下方に押された分だけ沈む。その結果、逆洗管2
0の一端側20a1 (第1保持孔12e側)が他端側2
0a2 (第2保持孔12e’側)よりも高位の状態とな
り、上記の場合とは逆に、第1保持孔12e側の散気孔
20d・・・20dのみから散気が行われる。従って、
今度は第1保持孔12e側に存在する接触材表面の汚泥
ないし肥厚化生物膜が剥離除去されることとなる。ここ
で、一方の操作パイプ22又は22’のみを押さえる
と、その押さえられた側にある部分だけが沈むので、槽
幅方向に直角な横方向の傾斜による局部散気にも対処可
能となる。
【0038】このようにして接触材表面から剥離された
生物膜は汚泥としてエアリフトポンプ16によって揚水
され、汚泥移送管15を通じて嫌気ろ床槽第1室5に移
送される。一方、接触ばっ気槽7で処理、浄化された処
理水は、沈殿室8および消毒槽18を通って流出管3か
ら外部に放流される。
【0039】このように、本発明に係る逆洗装置17に
よると、逆洗管20が槽幅方向に傾斜設置されていて
も、接触ばっ気槽7の水面上に突き出た操作パイプ2
2、22’を上下動させることにより逆洗管20の傾斜
状態を簡単に変えられるので、逆洗管20の傾斜設置に
よる局部的な散気現象を容易に解消することができる。
【0040】なお、図示の逆洗管20では、散気孔20
dが垂直方向に開孔されているが、水平方向に開孔して
もよく、また散気孔20dの孔径については1.0〜
3.0mm、隣合う散気孔20d間の間隔については2
0〜100mmとすることができ、さらに逆洗管20の
隅々まで送気が行きわたるように、空気供給管21との
接続部21aに近い方の散気孔20dを小さくし、遠い
方を大きくするようにしてもよい。
【0041】また、上記実施例では、逆洗管保持用の保
持部を接触材受け12の短手方向に延びる第1および第
2垂直面12d、12d’によって構成したが、逆洗管
20を上記実施例の場合と同じように保持できるもので
あれば、例えば接触材受けの下方に逆洗管保持用の4本
の脚を突設し、それらの脚に形成した保持孔に逆洗管を
保持させる構成のように、他の形状ないし構造のものを
採用してもよいことはもちろんである。
【0042】さらに、上記実施例では、逆洗管20を操
作する操作部材として、逆洗管20と同材質のポリ塩化
ビニル製の操作パイプを使用したが、紐やローラ状のも
のを使用してもよい。
【0043】また、図6に示す他の実施例のように、逆
洗管30の近傍まで降ろした操作棒31の上端部および
下端部にガイドリング31a、31aを設け、これらの
ガイドリング31a、31aに紐32を通して図7に示
すように逆洗管30に連結し、この紐32および操作棒
31を操作することにより、槽上部から逆洗管20の傾
斜状態(水平度)を変える構成としてもよい。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、接触材
の下方に備えられた逆洗管の散気孔から気泡を発散させ
ることにより接触材表面に付着した汚泥もしくは肥厚化
した微生物膜を剥離するようにした合併処理浄化槽の逆
洗装置において、逆洗管に連結された操作部材を槽上部
から操作するだけで逆洗管の水平度を変えることができ
るので、施工時等のバラツキにより逆洗管が傾斜設置さ
れた場合に生じる局部的な散気現象を容易に解消するこ
とができる。これにより、簡単な操作で接触材の表面を
万遍なく洗浄することができ、逆洗作業の確実化が図れ
ることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る合併処理浄化槽の全体
構成を示す概略縦断面図
【図2】同浄化槽における接触ばっ気槽周辺の拡大縦断
面図
【図3】上記接触ばっ気槽周辺の一部省略平面図
【図4】上記接触ばっ気槽に設けられる接触材受けおよ
び逆洗装置を示す斜視図
【図5】上記逆洗装置の一部を単体で示す拡大平面図
【図6】本発明の他の実施例を示す合併処理浄化槽の概
略縦断側面図
【図7】図6における操作棒の下端部周辺を拡大して示
す要部拡大図
【符号の説明】
1・・・合併処理浄化槽 7・・・接触ばっ気槽 11・・・接触材 12・・・接触材受け 12d、12d’・・・保持部(12d・・・第1垂直
面、12d’・・・第2垂直面) 20、30・・・逆洗管 20a1 ・・・逆洗管の一端側 20a2 ・・・逆洗管の他端側 22、22’、31、32・・・操作部材(22、2
2’・・・操作パイプ、31・・・操作棒、32・・・
紐)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚水を好気処理する接触ばっ気層内に、
    好気性微生物膜が形成される接触材と、この接触材を受
    ける枠状の接触材受けとが設けられているとともに、上
    記接触材の下方には多数の散気孔が形成された逆洗管が
    備えられており、その逆洗管の散気孔から気泡を発散さ
    せることにより接触材表面に付着した汚泥もしくは肥厚
    化した微生物膜を剥離するようにした合併処理浄化槽の
    逆洗装置であって、上記逆洗管が平面視でほぼ四角形の
    無終端状ないしループ状に形成されているとともに、上
    記接触材受けの下端側には、槽幅方向に所定間隔をあけ
    て対向する一対の逆洗管保持用の保持部が設けられてお
    り、このうちの一方の保持部に、逆洗管の槽幅方向にお
    ける一端側が保持され、他方の保持部に、その逆洗管の
    他端側が上下方向変位可能に保持されており、かつ、そ
    の逆洗管には、上記他端側を上下動させうる操作部材が
    取り付けられていることを特徴とする合併処理浄化槽の
    逆洗装置。
JP15217393A 1993-06-23 1993-06-23 合併処理浄化槽の逆洗装置 Pending JPH078977A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01129700A (ja) * 1987-11-16 1989-05-22 Cemedine Co Ltd スピーカ組立接着方法
JP2001137885A (ja) * 1999-11-16 2001-05-22 Hitachi Chem Co Ltd 濾過層洗浄用散気管、好気濾床槽及び汚水浄化槽
JP2009090216A (ja) * 2007-10-09 2009-04-30 Kubota Corp 浄化槽の散気装置

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