JPH0789762A - 光起電力を発生する強誘電性セラミックス素子 - Google Patents
光起電力を発生する強誘電性セラミックス素子Info
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- JPH0789762A JPH0789762A JP5236237A JP23623793A JPH0789762A JP H0789762 A JPH0789762 A JP H0789762A JP 5236237 A JP5236237 A JP 5236237A JP 23623793 A JP23623793 A JP 23623793A JP H0789762 A JPH0789762 A JP H0789762A
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- Japan
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- ferroelectric
- ceramic
- ferroelectric ceramic
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- generating
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 強誘電性セラミックス素子の光起電力効果に
よる応答性を改善する。 【構成】 下記(1)式で示されるPLZT等の強誘電
性セラミックス母材に、希土類元素を2.0原子%以下
添加した組成を有する強誘電性セラミックス素子。 (Pb1-x Lax )(Zry Ti1-y )O(3-x/4)
…(1) (ただし、0≦x≦0.10, 0.45≦y≦0.7
0) 【効果】 希土類元素と赤外線又は可視光線の作用で導
電性も併せて発現するため、光起電力効果の応答性が速
められる。光起電力効果における応答性が促進された素
材を用いて光歪み素子を構成することにより、光歪み効
果の応答性を促進することができる。
よる応答性を改善する。 【構成】 下記(1)式で示されるPLZT等の強誘電
性セラミックス母材に、希土類元素を2.0原子%以下
添加した組成を有する強誘電性セラミックス素子。 (Pb1-x Lax )(Zry Ti1-y )O(3-x/4)
…(1) (ただし、0≦x≦0.10, 0.45≦y≦0.7
0) 【効果】 希土類元素と赤外線又は可視光線の作用で導
電性も併せて発現するため、光起電力効果の応答性が速
められる。光起電力効果における応答性が促進された素
材を用いて光歪み素子を構成することにより、光歪み効
果の応答性を促進することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光起電力を発生する強誘
電性セラミックス素子に係り、特に、光エネルギーによ
って形状が歪む光歪み効果を利用した光歪みアクチュエ
ータなどの基本特性である、光エネルギーによって起電
力を発生する光起電力効果を発現する強誘電性セラミッ
クス素子に関するものである。
電性セラミックス素子に係り、特に、光エネルギーによ
って形状が歪む光歪み効果を利用した光歪みアクチュエ
ータなどの基本特性である、光エネルギーによって起電
力を発生する光起電力効果を発現する強誘電性セラミッ
クス素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光歪み効果は、強誘電体が有する光起電
力効果(分極後の結晶の、分極と平行な表面に紫外線が
照射された時、分極が強くなる方向に自由電荷が移動す
るという起電力誘起現象)と逆圧電効果(電圧の印加に
より伸縮が起きる現象)が重畳して起きる現象である。
従来、光歪み材料としては、チタン酸バリウム、硫化亜
鉛、ニオブ酸リチウム、ジルコン酸チタン酸ランタン酸
鉛(PLZT)、又はPLZT母材にニオブ、タングス
テンなどの元素を微量添加したものが用いられてきた。
ここで、PLZTの組成としては、後述の式(1)にお
いて、x=0.03、y=0.52とするものが多く用
いられる。
力効果(分極後の結晶の、分極と平行な表面に紫外線が
照射された時、分極が強くなる方向に自由電荷が移動す
るという起電力誘起現象)と逆圧電効果(電圧の印加に
より伸縮が起きる現象)が重畳して起きる現象である。
従来、光歪み材料としては、チタン酸バリウム、硫化亜
鉛、ニオブ酸リチウム、ジルコン酸チタン酸ランタン酸
鉛(PLZT)、又はPLZT母材にニオブ、タングス
テンなどの元素を微量添加したものが用いられてきた。
ここで、PLZTの組成としては、後述の式(1)にお
いて、x=0.03、y=0.52とするものが多く用
いられる。
【0003】このような光歪み効果の代表的応用例であ
る光歪みアクチュエータの構成例を図4(a),(b)
に示す。強誘電性セラミックス素子1A,1Bは、いず
れも予め両端面に電極が形成され、所定の直流電界印加
により分極処理が施されている。これらの素子1A,1
Bを、図4(a)に示す如く、互いの分極の向きが逆に
なるように貼り合わせ、両端面の電極を共通電極2A,
2Bとする。このようにして作製したバイモルフ構造の
片方の素子1Aの研磨表面に、紫外線UVを照射する。
この時、UV照射された素子1Aには、照射を受ける時
間の間ずっと、伸び変形と同時に素子1A両端面への自
由電荷蓄積が起き続ける(光起電力効果)。この自由電
荷は共通電極2A,2Bを介して素子1Bに圧縮変形を
誘起する(逆圧電効果)。この2つの変形駆動力は一致
して、バイモルフ構造に図4(b)に示すような曲げ変
形を与える。このようにして、光により非接触かつリー
ド線なしに、サーボ変形を発生させることができる。
る光歪みアクチュエータの構成例を図4(a),(b)
に示す。強誘電性セラミックス素子1A,1Bは、いず
れも予め両端面に電極が形成され、所定の直流電界印加
により分極処理が施されている。これらの素子1A,1
Bを、図4(a)に示す如く、互いの分極の向きが逆に
なるように貼り合わせ、両端面の電極を共通電極2A,
2Bとする。このようにして作製したバイモルフ構造の
片方の素子1Aの研磨表面に、紫外線UVを照射する。
この時、UV照射された素子1Aには、照射を受ける時
間の間ずっと、伸び変形と同時に素子1A両端面への自
由電荷蓄積が起き続ける(光起電力効果)。この自由電
荷は共通電極2A,2Bを介して素子1Bに圧縮変形を
誘起する(逆圧電効果)。この2つの変形駆動力は一致
して、バイモルフ構造に図4(b)に示すような曲げ変
形を与える。このようにして、光により非接触かつリー
ド線なしに、サーボ変形を発生させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
組成を有する素子を用いた従来の光歪みアクチュエータ
にあっては、応答性が遅いという問題点があった。バイ
モルフ形でベンディング変形をする圧電アクチュエータ
の応答性は現在試作されているバイモルフ形の光歪みア
クチュエータの応答性より圧倒的に速いといわれてい
る。従って、光起電力効果の応答性を高めるための指針
を得ることは極めて重要な課題とされている。
組成を有する素子を用いた従来の光歪みアクチュエータ
にあっては、応答性が遅いという問題点があった。バイ
モルフ形でベンディング変形をする圧電アクチュエータ
の応答性は現在試作されているバイモルフ形の光歪みア
クチュエータの応答性より圧倒的に速いといわれてい
る。従って、光起電力効果の応答性を高めるための指針
を得ることは極めて重要な課題とされている。
【0005】本発明は上記従来の問題点を解決し、光起
電力効果による応答性が著しく改善された強誘電性セラ
ミックス素子を提供することを目的とする。
電力効果による応答性が著しく改善された強誘電性セラ
ミックス素子を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の光起電力を発
生する強誘電性セラミックス素子は、光の照射により起
電力を発生させるセラミックス材料によって形成された
光起電力を発生する強誘電性セラミックス素子であっ
て、下記(1)式で示される強誘電性セラミックス母材
に、ネオジム、エルビウム、ツリウム、ホルミウム、プ
ラセオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウ
ム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム及びイ
ッテルビウムよりなる希土類元素群から選ばれた1種又
は2種以上の元素を2.0原子%以下添加した組成を有
することを特徴とする。
生する強誘電性セラミックス素子は、光の照射により起
電力を発生させるセラミックス材料によって形成された
光起電力を発生する強誘電性セラミックス素子であっ
て、下記(1)式で示される強誘電性セラミックス母材
に、ネオジム、エルビウム、ツリウム、ホルミウム、プ
ラセオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウ
ム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム及びイ
ッテルビウムよりなる希土類元素群から選ばれた1種又
は2種以上の元素を2.0原子%以下添加した組成を有
することを特徴とする。
【0007】 (Pb1-x Lax )(Zry Ti1-y )O(3-x/4) …(1) (ただし、0≦x≦0.10, 0.45≦y≦0.7
0) 請求項2の光起電力を発生する強誘電性セラミックス素
子は、請求項1に記載のセラミックス素子において、前
記強誘電性セラミックス母材に、更に、タングステン、
ニオブ及びタンタルよりなる高原子価元素群から選ばれ
た1種又は2種以上の元素を2.0原子%以下添加した
組成を有することを特徴とする。
0) 請求項2の光起電力を発生する強誘電性セラミックス素
子は、請求項1に記載のセラミックス素子において、前
記強誘電性セラミックス母材に、更に、タングステン、
ニオブ及びタンタルよりなる高原子価元素群から選ばれ
た1種又は2種以上の元素を2.0原子%以下添加した
組成を有することを特徴とする。
【0008】なお、本発明において、強誘電性セラミッ
クス母材に添加する元素の添加割合「原子%」は、母材
酸化物中の金属イオン数((1)式で表される分子当り
2個)と添加された金属イオン数の総和に対する添加さ
れた金属イオン数の比(%)を指す。
クス母材に添加する元素の添加割合「原子%」は、母材
酸化物中の金属イオン数((1)式で表される分子当り
2個)と添加された金属イオン数の総和に対する添加さ
れた金属イオン数の比(%)を指す。
【0009】以下に本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明の強誘電性セラミックス素子におい
て、強誘電性セラミックス母材は、上記(1)式で示さ
れるPLZT等のセラミックス組成よりなるものである
が、上記(1)式において、xが0.10を超えると強
誘電性の消失を招く。
て、強誘電性セラミックス母材は、上記(1)式で示さ
れるPLZT等のセラミックス組成よりなるものである
が、上記(1)式において、xが0.10を超えると強
誘電性の消失を招く。
【0011】また、yが0.45未満又は0.70を超
える領域では光起電力効果が小さくなる。従って、0≦
x≦0.10, 0.45≦y≦0.70とする。
える領域では光起電力効果が小さくなる。従って、0≦
x≦0.10, 0.45≦y≦0.70とする。
【0012】このような強誘電性セラミックス母材に添
加する希土類元素は、ネオジム、エルビウム、ツリウ
ム、ホルミウム、プラセオジム、プロメチウム、サマリ
ウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジス
プロシウム及びイッテルビウムよりなる希土類元素群か
ら選ばれた1種又は2種以上の元素である。これらの希
土類元素の添加量が2.0原子%を超えると光起電力効
果が小さくなる。従って、希土類元素の添加量は2.0
原子%以下とする。
加する希土類元素は、ネオジム、エルビウム、ツリウ
ム、ホルミウム、プラセオジム、プロメチウム、サマリ
ウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジス
プロシウム及びイッテルビウムよりなる希土類元素群か
ら選ばれた1種又は2種以上の元素である。これらの希
土類元素の添加量が2.0原子%を超えると光起電力効
果が小さくなる。従って、希土類元素の添加量は2.0
原子%以下とする。
【0013】なお、希土類元素Rを添加する際の化学形
は酸化物R2 O3 や硝酸塩R(NO3 )3 等を用いるこ
とができる。
は酸化物R2 O3 や硝酸塩R(NO3 )3 等を用いるこ
とができる。
【0014】また、本発明においては、強誘電性セラミ
ックス母材に、希土類元素と共に、タングステン、ニオ
ブ及びタンタル等の高原子価元素群から選ばれる1種又
は2種以上の元素を2.0原子%以下添加することがで
きる。このような高原子価元素を添加することにより、
相内の電子的欠陥濃度が高められ、導電性の改善がなさ
れるが、高原子価元素の添加量が2.0原子%を超える
と光起電力効果が小さくなる。従って、高原子価元素の
添加量は2.0原子%以下とする。
ックス母材に、希土類元素と共に、タングステン、ニオ
ブ及びタンタル等の高原子価元素群から選ばれる1種又
は2種以上の元素を2.0原子%以下添加することがで
きる。このような高原子価元素を添加することにより、
相内の電子的欠陥濃度が高められ、導電性の改善がなさ
れるが、高原子価元素の添加量が2.0原子%を超える
と光起電力効果が小さくなる。従って、高原子価元素の
添加量は2.0原子%以下とする。
【0015】なお、高原子価元素の添加において、タン
グステンはWO3 等を、ニオブはNb2 O5 等を、タン
タルはTa2 O5 等を用いることができる。
グステンはWO3 等を、ニオブはNb2 O5 等を、タン
タルはTa2 O5 等を用いることができる。
【0016】本発明の強誘電性セラミックス素子を構成
するセラミックスは、例えば、図1に示す手順に従って
製造することができる。
するセラミックスは、例えば、図1に示す手順に従って
製造することができる。
【0017】即ち、まず、PLZT粉末等の強誘電性セ
ラミックス母材を構成する粉末に、希土類元素の酸化物
の粉末を所定割合で混合し(この混合に当り、必要に応
じて更に前記高原子価元素の酸化物を所定割合で添加す
る。)、得られた混合物を一軸プレス、次いで等方プレ
スにより成形し、その後1150〜1250℃で焼結す
る。焼結体を所定形状に切断し、これを研磨した後、銀
等のペースト状電極を端面に塗布して焼き付ける。そし
て、常法に従って分極処理を施して、使用に供する。
ラミックス母材を構成する粉末に、希土類元素の酸化物
の粉末を所定割合で混合し(この混合に当り、必要に応
じて更に前記高原子価元素の酸化物を所定割合で添加す
る。)、得られた混合物を一軸プレス、次いで等方プレ
スにより成形し、その後1150〜1250℃で焼結す
る。焼結体を所定形状に切断し、これを研磨した後、銀
等のペースト状電極を端面に塗布して焼き付ける。そし
て、常法に従って分極処理を施して、使用に供する。
【0018】このようにして得られる本発明の強誘電性
セラミックス素子は、その使用に際し、紫外線のみなら
ず、赤外線又は可視光線を含む光を照射することによ
り、著しく速い光起電力効果の応答性を得ることができ
る。
セラミックス素子は、その使用に際し、紫外線のみなら
ず、赤外線又は可視光線を含む光を照射することによ
り、著しく速い光起電力効果の応答性を得ることができ
る。
【0019】
【作用】前記(1)式で示される強誘電性セラミックス
母材に1種又は2種以上の希土類元素を微量添加するこ
とにより、光誘起導電性を賦与することができる。即
ち、添加された希土類元素は、赤外線又は可視光線のエ
ネルギーにより、本来、絶縁性の母材に導電性を発現せ
しめる。このような特性を付与した素材を、光を遮断し
た状態、即ち絶縁状態で分極する。分極後、紫外線のみ
ならず赤外線又は可視光線を含む光を照射して光起電力
効果を発現させる。この際、添加された希土類元素と赤
外線又は可視光線との作用で導電性も併せて発現される
ため、光起電力効果の応答性が高められる。
母材に1種又は2種以上の希土類元素を微量添加するこ
とにより、光誘起導電性を賦与することができる。即
ち、添加された希土類元素は、赤外線又は可視光線のエ
ネルギーにより、本来、絶縁性の母材に導電性を発現せ
しめる。このような特性を付与した素材を、光を遮断し
た状態、即ち絶縁状態で分極する。分極後、紫外線のみ
ならず赤外線又は可視光線を含む光を照射して光起電力
効果を発現させる。この際、添加された希土類元素と赤
外線又は可視光線との作用で導電性も併せて発現される
ため、光起電力効果の応答性が高められる。
【0020】ここで、強誘電性セラミックス母材には、
添加元素として、希土類元素のみならず、高原子価不純
物も併せて添加し、電子的欠陥濃度を高めたものとする
ことができる。
添加元素として、希土類元素のみならず、高原子価不純
物も併せて添加し、電子的欠陥濃度を高めたものとする
ことができる。
【0021】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
り具体的に説明する。
【0022】実施例1,2 図1に示す手順に従って、PLZT粉末(前記(1)式
においてx=0.03,y=0.52の組成のもの)に
希土類元素の酸化物としてGd2 O3 粉末(実施例1)
又はDy2 O3 粉末(実施例2)をそれぞれ1原子%添
加して、本発明の強誘電性セラミックス素子(素子の大
きさは10×5×0.5mm)を作製した。
においてx=0.03,y=0.52の組成のもの)に
希土類元素の酸化物としてGd2 O3 粉末(実施例1)
又はDy2 O3 粉末(実施例2)をそれぞれ1原子%添
加して、本発明の強誘電性セラミックス素子(素子の大
きさは10×5×0.5mm)を作製した。
【0023】得られた強誘電性セラミックス素子につい
て、図2に示す方法で光起電力効果の応答性を調べ、結
果を図3(a)(実施例1),(b)(実施例2)に示
した。
て、図2に示す方法で光起電力効果の応答性を調べ、結
果を図3(a)(実施例1),(b)(実施例2)に示
した。
【0024】なお、図2において11は光源、12は光
ファイバであり、14は試料(強誘電性セラミックス素
子)13を載置するステージ、15は高入力インピーダ
ンスのエレクトロメータ、16はA/D変換器、17は
パーソナルコンピュータである。即ち、光源11の光は
光ファイバ12を経てステージ14上の試料13に照射
され、光の照射により試料13に発生した光誘起電圧
は、エレクトロメータ15で測定され、A/D変換器1
6を経てパーソナルコンピュータ17に入力される。
ファイバであり、14は試料(強誘電性セラミックス素
子)13を載置するステージ、15は高入力インピーダ
ンスのエレクトロメータ、16はA/D変換器、17は
パーソナルコンピュータである。即ち、光源11の光は
光ファイバ12を経てステージ14上の試料13に照射
され、光の照射により試料13に発生した光誘起電圧
は、エレクトロメータ15で測定され、A/D変換器1
6を経てパーソナルコンピュータ17に入力される。
【0025】照射する光としては波長365〜370n
mの紫外線と波長880nmの赤外線とを用い、光照射
強度は500mW/cm2 とした。
mの紫外線と波長880nmの赤外線とを用い、光照射
強度は500mW/cm2 とした。
【0026】また、応答性は、光照射初期における光誘
起電圧の相対値(最大電圧Vmax に対する立ち上り電圧
Vの割合)で示した。
起電圧の相対値(最大電圧Vmax に対する立ち上り電圧
Vの割合)で示した。
【0027】比較例1 実施例1において、Gd2 O3 を添加しなかったこと以
外は同様にして強誘電性セラミックス素子を作製し、そ
の応答性を調べ、結果を図3(c)に示した。
外は同様にして強誘電性セラミックス素子を作製し、そ
の応答性を調べ、結果を図3(c)に示した。
【0028】図3より、Gd,Dyのいずれを添加した
場合においても、これらを添加しないPLZTのみの場
合に比べて応答性が改善されていることがわかる。
場合においても、これらを添加しないPLZTのみの場
合に比べて応答性が改善されていることがわかる。
【0029】実施例3〜16 実施例1において、PLZT粉末に表1に示す希土類元
素と更に場合により高原子価元素とを表1に示す割合で
添加したこと以外は同様にして強誘電性セラミックス素
子を作製し、その応答性を最大電圧Vmax に達するまで
の時間で求め、結果を実施例1,2及び比較例1の結果
と共に表1に示した。
素と更に場合により高原子価元素とを表1に示す割合で
添加したこと以外は同様にして強誘電性セラミックス素
子を作製し、その応答性を最大電圧Vmax に達するまで
の時間で求め、結果を実施例1,2及び比較例1の結果
と共に表1に示した。
【0030】表1より希土類元素の添加により、更には
高原子価元素の添加により応答性が改善されることが明
らかである。
高原子価元素の添加により応答性が改善されることが明
らかである。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の光起電力を
発生する強誘電性セラミックス素子によれば、光起電力
効果における応答性が著しく改善された強誘電性セラミ
ックス素子が提供される。本発明により光起電力効果に
おける応答性が促進された素材を用いて光歪み素子を構
成することにより、光歪み効果の応答性をより一層促進
することができ、高特性の光歪みアクチュエータが提供
される。
発生する強誘電性セラミックス素子によれば、光起電力
効果における応答性が著しく改善された強誘電性セラミ
ックス素子が提供される。本発明により光起電力効果に
おける応答性が促進された素材を用いて光歪み素子を構
成することにより、光歪み効果の応答性をより一層促進
することができ、高特性の光歪みアクチュエータが提供
される。
【図1】本発明による光起電力発生素子の作製手順を示
す系統図である。
す系統図である。
【図2】実施例で用いた光起電力効果の測定装置を示す
構成図である。
構成図である。
【図3】実施例1,2及び比較例1における光起電力応
答性の測定結果を示すグラフである。
答性の測定結果を示すグラフである。
【図4】光歪みアクチュエータの構成例を示す断面図で
ある。
ある。
1A,1B 強誘電性セラミックス素子 2A,2B 共通電極 11 光源 12 光ファイバ 13 試料 14 ステージ 15 エレクトロメータ 16 A/D変換器 17 パーソナルコンピュータ
Claims (2)
- 【請求項1】 光の照射により起電力を発生させるセラ
ミックス材料によって形成された光起電力を発生する強
誘電性セラミックス素子であって、下記(1)式で示さ
れる強誘電性セラミックス母材に、ネオジム、エルビウ
ム、ツリウム、ホルミウム、プラセオジム、プロメチウ
ム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビ
ウム、ジスプロシウム及びイッテルビウムよりなる希土
類元素群から選ばれた1種又は2種以上の元素を2.0
原子%以下添加した組成を有することを特徴とする光起
電力を発生する強誘電性セラミックス素子。 (Pb1-x Lax )(Zry Ti1-y )O(3-x/4) …(1) (ただし、0≦x≦0.10, 0.45≦y≦0.7
0) - 【請求項2】 請求項1に記載のセラミックス素子にお
いて、前記強誘電性セラミックス母材に、更に、タング
ステン、ニオブ及びタンタルよりなる高原子価元素群か
ら選ばれた1種又は2種以上の元素を2.0原子%以下
添加した組成を有することを特徴とする光起電力を発生
する強誘電性セラミックス素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5236237A JPH0789762A (ja) | 1993-09-22 | 1993-09-22 | 光起電力を発生する強誘電性セラミックス素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5236237A JPH0789762A (ja) | 1993-09-22 | 1993-09-22 | 光起電力を発生する強誘電性セラミックス素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0789762A true JPH0789762A (ja) | 1995-04-04 |
Family
ID=16997820
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5236237A Withdrawn JPH0789762A (ja) | 1993-09-22 | 1993-09-22 | 光起電力を発生する強誘電性セラミックス素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0789762A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7715094B2 (en) * | 2005-05-30 | 2010-05-11 | Japan Science Of Technology Agency | Optical fiber element and method for imparting non-reciprocity of light using the same |
-
1993
- 1993-09-22 JP JP5236237A patent/JPH0789762A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7715094B2 (en) * | 2005-05-30 | 2010-05-11 | Japan Science Of Technology Agency | Optical fiber element and method for imparting non-reciprocity of light using the same |
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