JPH0788786A - マニピュレータおよびその制御方法 - Google Patents

マニピュレータおよびその制御方法

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JPH0788786A
JPH0788786A JP23693193A JP23693193A JPH0788786A JP H0788786 A JPH0788786 A JP H0788786A JP 23693193 A JP23693193 A JP 23693193A JP 23693193 A JP23693193 A JP 23693193A JP H0788786 A JPH0788786 A JP H0788786A
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勝己 甲斐
Hiroki Murakami
弘記 村上
Shusaku Yamazaki
秀作 山崎
Tsuneo Yoshikawa
恒夫 吉川
Ko Hosoda
耕 細田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長腕化・軽量化、および、作業の高精度化が
容易なマニピュレータを提供すること。 【構成】 マニピュレータは、柔構造を有するフレキシ
ブル・リンク13−1,13−2を用いたマクロアーム
10と、剛構造を有する剛体リンク23−1,23−2
を用いたマイクロア−ム20とから構成される。位置制
御・力制御を行なう際に、マクロアーム10では、作業
チャック25に加える力を考慮した大まかな位置制御が
行なわれる一方、マイクロアーム20では、マクロアー
ム10での誤差を補償するように、位置制御および力制
御が行なわれるので、作業の高精度とすることができ
る。マイクロアーム20は、マクロアーム10よりも充
分に小型であるので、容易に長腕化・軽量化が達成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、装置の軽量化ならび
に作業の高精度化が可能なマニピュレータおよびその制
御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、作業速度や作業性能の向上のた
め、マニピュレータの長腕化・軽量化が進められてお
り、これによって、作業領域を宇宙とするマニピュレー
タにおいて、打ち上げコストや動作コストを大幅に小さ
くすることができる。アームが剛体リンクからのみ構成
される従来のマニピュレータでは、長腕化・軽量化が困
難であるので、アームに柔構造を有するもの(例えば、
フレキシブル・アーム)を採用することが考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、柔構造
を有するアームは、振動やたわみが発生しやすく、位置
制御を行なう際には、これらを補償することが重要な問
題となる。さらに、マニピュレータ全体を考えた場合、
位置制御だけではなく、対象物に加える力を制御する力
制御をも考慮しなければならない。また、アームに柔構
造を有するもののみを採用すると、細かい動作をさせる
ことが難しく、高精度な作業が困難である、という問題
があった。この発明は、上述した問題に鑑みてなされた
もので、長腕化・軽量化、および、作業の高精度化が容
易なマニピュレータを提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述した問題を解決する
ために、請求項1に記載の発明は、柔構造を有する複数
の腕部材を、屈曲自在であってその屈曲角度を出力する
関節にてそれぞれ結合してなるマクロアームと、剛構造
を有する複数の腕部材を屈曲自在であってその屈曲角度
を出力する関節にてそれぞれ結合してなり、前記マクロ
アームよりも作業領域が小さく、一端が前記マクロアー
ムに接続される一方、他端が作業を行なうマイクロアー
ムと、前記柔構造を有する複数の腕部材の歪みをそれぞ
れ検出する歪検出手段と、前記マイクロアームの他端で
の作業力を検出する力検出手段と、前記マクロアームの
各関節の屈曲角度が目標関節角度に一致するように、前
記マクロアームの各関節を制御するとともに、前記歪検
出手段により検出された前記複数の腕部材の各歪と、前
記各関節の屈曲角度とから、前記マイクロアームでの他
端での作業位置を演算し、該作業位置と前記力検出手段
により検出された作業力とがそれぞれ目標値に一致する
ように前記マイクロアームの各関節を制御する演算・制
御手段とを具備することを特徴としている。
【0005】また、請求項2記載の発明は、上記構成に
おいて、前記目標関節角度は、前記マイクロアームの他
端での作業位置が目標位置にある場合であって作業対象
物に力を加えていない場合における各関節の屈曲角度を
保持した状態で、目標とする作業力が加わった際の、前
記柔構造を有する複数の腕部材の歪みを与える、前記マ
クロアームの各関節の屈曲角度であることを特徴として
いる。
【0006】同様に、上述した問題を解決するために、
請求項3に記載の発明は、柔構造を有する複数の腕部材
を、屈曲自在であってその屈曲角度を出力する関節にて
それぞれ結合してなるマクロアームと、剛構造を有する
複数の腕部材を、屈曲自在であってその屈曲角度を出力
する関節にてそれぞれ結合してなり、前記マクロアーム
よりも作業領域が小さく、一端が前記マクロアームに接
続される一方、他端が作業を行なうマイクロアームとを
有するマニピュレータにおいて、前記マクロアームの各
関節の屈曲角度が目標関節角度に一致するように、前記
マクロアームの各関節の屈曲角度を制御する第1の過程
と、前記柔構造を有する複数の腕部材の各歪みと、前記
各関節の屈曲角度と、前記マイクロアームの他端での作
業力とをそれぞれ検出する第2の過程と、前記第2の過
程により検出された、各関節の屈曲角度と前記マクロア
ームの複数の腕部材の各歪みとから前記マイクロアーム
の他端での作業位置を演算する第3の過程と、該作業位
置と前記第2の過程により検出された作業力とがともに
目標値に一致するように前記マイクロアームの各関節の
屈曲角度を制御する第4の過程とを具備することを特徴
としている。
【0007】また、請求項4に記載の発明は、上記方法
において、前記マイクロアームの他端での作業位置が目
標位置にある場合であって作業対象物に力を加えていな
い場合における各関節の屈曲角度を求める過程と、該屈
曲角度を保持した状態で、目標とする作業力が加わった
際の、前記柔構造を有する複数の腕部材の歪みを求める
過程と、該歪みを保持した状態であって、前記作業位置
を目標値位置に仮想的に戻した各関節の屈曲角度を目標
関節角度として求める過程とを具備することを特徴とし
ている。
【0008】
【作用】この発明によるマニピュレータおよびその制御
方法によれば、大まかな運動がマクロアームで行なわれ
る一方、細かい運動が、マクロアームにおける各腕部材
の歪みによる変位を補償しつつ、マイクロアームで行な
われる。マクロアームは柔構造を有するので、長尺化し
つつも軽量化が可能であり、マイクロアームは剛構造を
有するが、マクロアームよりも小型であるので、結果的
にマニピュレータを軽量化することが容易となる。
【0009】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照して説明する。まず、この実施例によるマニピュレー
タの構成について図1を参照して説明する。 A:実施例の構成 この図に示すように、この実施例のマニピュレータは、
マクロアーム10とマイクロアーム20とに大別され
る。
【0010】A−1:マクロアームの構成 まず、マクロアーム10の構成について説明する。この
図に示すように、マクロアーム10は、屈曲自在の関節
12−1,12−2と、これら関節の間に接続された、
柔構造を有するフレキシブル・リンク13−1,13−
2とから構成される。関節12−1,12−2の各々
は、モータおよびエンコーダ(ともに図示省略)をそれ
ぞれ内蔵しており、パソコン30からモータアンプ33
を介して供給される指令に基づいて、相隣接するフレキ
シブル・リンクに対して屈曲自在に制御されるととも
に、エンコーダによってその関節角度を出力するもので
ある。関節12−1の他端は、剛構造のリンク11を介
して地上Gに固定されている。また、フレキシブル・リ
ンク13−1の先端は、マイクロアーム20へと結合さ
れている。
【0011】また、フレキシブル・リンク13−1に
は、その中心に対して関節12−1よりに、歪みゲージ
14−1が装着される。フレキシブル・リンク13−2
には、歪みゲージ14−2,14−3が装着される。こ
れら歪みゲージ14−1〜14−3は、フレキシブル・
リンクの歪みそれぞれ検出するものであり、これらによ
って検出された歪情報はそれぞれセンサ・インターフェ
イス32を介してパソコン30に供給されて、このパソ
コン30によって弾性変位eが求められるようになって
いる。この弾性変位eは、歪みゲージ14−1〜14−
3の各装着位置(座標)と、フレキシブル・リンク14
−1,14−2の各バネ定数とより求めることができ
る。
【0012】なお、フレキシブル・リンク13−2にの
み歪ゲージを2個装着する理由は、フレキシブル・リン
クのみによって構成されるアームにおいて、最先端のフ
レキシブル・リンクの他端には、力のみかかりモーメン
トはかからないのに対し、この実施例のように、フレキ
シブル・リンクと剛体リンクとからなるアームでは、最
も剛体リンクよりのフレキシブル・リンクの他端には、
マイクロアーム20の存在によって力のみならずモーメ
ントも発生するためである。つまり、このモーメントを
歪ゲージ14−3が検出するのである。
【0013】A−2:マイクロアーム20の構成 次に、マイクロアーム20の構成について説明する。図
1に示すように、マイクロアーム20は、マクロアーム
10に先端に結合された屈曲自在の関節22−1、回転
自在の回転機22−2、作業チャック25、及びこれら
の間に結合された剛構造を有する剛体リンク23−1,
23−2から構成される。関節22−1および回転機2
2−2の各々は、関節12−1,12−2と同様に、モ
ータおよびエンコーダをそれぞれ内蔵しており、パソコ
ン30からモータアンプ33を介して供給される指令に
基づいて、相隣接するリンクに対し屈曲あるいは回転自
在に制御されるとともに、エンコーダによってその関節
あるいは回転角度を出力するものである。剛体リンク2
3−2の先端には、作業チャック25が取り付けられて
いる。この作業チャック25には、力センサ26が取り
付けられており、対象物に加わる力を検出し、この力情
報をセンサ・インターフェイス32を介してパソコン3
0に供給するようになっている。そして、作業チャック
25が対象物を挟時し、各関節、回転機を駆動すること
により、対象物に対して作業を行なうようになってい
る。
【0014】パソコン30は、マニピュレータを動作さ
せる際に、目標値(軌道)を記憶するとともに、角度情
報、力情報および歪み情報よりマニピュレータの制御状
態を演算して、目標値との制御誤差(偏差)を求め、マ
ニピュレータの各部の操作量を決定する。
【0015】A−3:実施例の運動 次に、マクロアーム10とマイクロアーム20との制御
アルゴリズムについて説明する。
【0016】A−3−1:マクロアーム10の制御系 マクロアーム10は、関節12−1,12−2の目標関
節角θMdについてそれぞれPD(比例・微分)制御する
構成となっている。この目標関節角θMdは、作業チャッ
ク25に力を加えることを考慮して手先の目標軌道を実
現するものであり、詳細については後述する。このPD
制御によって、まず大まかな位置/力の制御が行なわれ
る。ここで、関節12−1,12−2への関節操作量を
示す関節指令トルクτM は、次式によって求められる。
【数1】 ここで、θM は、エンコーダから出力される、関節12
−1,12−2での実際の関節角(詳細にはベクト
ル)、すなわちマクロアーム10での関節角を示し、ま
た、KpM,KvMは、それぞれマクロアーム10における
位置フィードバックゲイン、速度フィードバックゲイン
を示す。
【0017】A−3−2:マイクロアーム20の制御系 マクロアーム10では、大まかな位置/力の制御が行な
われるので、このマイクロアーム20は、細密な位置/
力の制御を行なわようにしている。ここで本願発明者
は、この制御については、従来の剛体リンクからのみに
よって構成されるマニピュレータと同様な(位置/力)
ハイブリッド制御系によって実現できると想定した。す
なわち、関節22−1および回転機22−2への関節
(回転)操作量を示す関節指令トルクτm については、
次のように求められる。
【0018】 作業チャック25の実際の手先位置p
は、マクロアーム10での関節角θM、関節22−1お
よび回転機22−2での実際の関節角θm (すなわちマ
イクロアーム20での関節角)、および弾性変位eか
ら、座標を算出するための順運動学の非線形関数rを用
いて、次式のように表わされる。
【数2】
【0019】 次に、作業チャック25での実際の発
生力fを力センサ26によって検出して、目標値との誤
差を、位置制御方向および力制御方向に分離してそれぞ
れ求める。すなわち、手先位置の誤差peは、手先目標
位置pdから次式のように、求められる。
【数3】 この式において、Ep は位置制御方向選択行列である。
【0020】また、発生力の誤差feは、発生力の目標
値fdから次式のように求められる。
【数4】 この式において、EF は力制御方向選択行列である。
【0021】 位置制御方向については、マクロアー
ム10と同様なPD制御が行なわれる。ここで、手先位
置の誤差pe は、微小量と考えられ、非線形関数rの関
節角θmに関するヤコビ行列Jmを用いて関節角の誤差θ
eに変換できる。したがって、マイクロアーム20での
位置操作量を示す位置補償トルクτmpは、次式のように
なる。
【数5】 この式において、KPPm,Kpvmは、それぞれマイクロア
ーム20の位置制御方向における位置フィードバックゲ
イン、速度フィードバックゲインである。
【0022】 一方、力制御方向については、I(積
分)制御が行なわれる。ここで、発生力の誤差fe は、
ヤコビ行列Jeを用いて関節トルク誤差に変換できる。
したがって、マイクロアーム20での力操作量を示す力
補償トルクτmfは、次式のようになる。
【数6】 この式において、KPfm は、マイクロアーム20の力制
御方向における力フィードバックゲインである。
【0023】 式(5)および式(6)によってそれ
ぞれ求めた位置補償トルクτmp,力補償トルクτmfを加
算することにより、位置と力との制御が可能な関節操作
量が求められる。すなわち、マイクロアーム20におい
て、この関節操作量を示す関節トルクτmは、次式によ
って求められる。
【数7】
【0024】A−4:目標軌道の算出 次に、前述した目標関節角θMdの算出について図3を参
照して説明する。なお、図3(a)〜(c)では、図1
に示した構成を説明のため簡略化してあり、同一部分に
は、同一符号が付してある。マイクロアーム20の作業
チャック25において力が発生すると、その反力によっ
てマクロアーム10のフレキシブル・リンク13−1,
13−2には、弾性変位eが生じることになる。このた
め、関節目標角θMdを解析的に求めるのは、弾性変位e
と関節角θM,θmとは非線形な関係にあるため、困難で
ある。そこでこの実施例では、目標関節角θMdを次のよ
うな近似的方法に求めることにした。
【0025】 まず、図3(a)に示すように、フレ
キシブル・リンク13−1,13−2において弾性変位
が生じないものとして(すなわち、e=0として)手先
位置の目標値pdを実現する関節角θM0,θm0を求め
る。すなわち、式(2)により、
【数8】 であるから、この式の逆関数により、関節角θM0,θm0
を求める。この際に、両者の冗長性は適当に定められる
ものとする。
【0026】 次に、図3(b)に示すように、関節
角θM0,θm0を保持した状態で、発生力の目標値fd
加わった場合の、フレキシブル・リンク13−1,13
−2の弾性変位e1を求める。
【0027】ここで、作業チャック25における発生力
fが、関節角θM,θmおよび弾性変位eより、関数Kを
用いて、次式により表わされるものとする。
【数9】 発生力の目標値fdが、の関節角θM0,θm0、および
弾性変位e1において生じるならば、式(9)より、
【数10】 であるので、この式の逆関数により、弾性変位e1が求
められる。
【0028】 そして、図3(c)に示すように、こ
の弾性変位e1を保持した状態で、手先目標位置pdに仮
想的に戻したときの関節角を目標関節角θMdとして求め
る。この際に戻すべき関節角をΔθMとすると、
【数11】 である。
【0029】この関節角ΔθMについては、rのθMに、
rのeにそれぞれ関するヤコビ行列JM,Jeを用いる
と、次式が成立する。
【数12】
【0030】この式(12)をΔθMについて解き、式
(13)に代入することにより、求めるべき目標関節角
θMdが算出される。
【0031】A−5−1:制御系の具体的構成 次に、この実施例における制御系の具体的構成について
説明する。図2は、この実施例の制御系の構成を示すブ
ロック図である。この図において、弾性変位eは歪みゲ
ージ14−1〜14−3による歪み情報から、関節角θ
Mは、関節12−1,12−2による角度情報から、ま
た、関節角θmは、関節22−1,回転機22−2によ
る角度情報から、それぞれ求められる。
【0032】この図に示すように、マクロアーム10で
の実際の関節角θMは、加算器32の減算入力端に入力
されて、前述した目標関節角θMdと加算される。これに
より、目標関節角θMdと実際の関節角θMとの誤差が、
加算器32によって算出される。33はマクロアーム制
御部であり、加算器32によって算出された誤差から前
述の式(1)に基づいて、関節12−1,12−2への
関節指令トルクτMを与える。このように、マクロアー
ム10では、その関節角が目標とする目標関節角θMd
一致するようなフィードバック制御が、関節12−1,
12−2について行なわれる。
【0033】次に、31はマクロ/マイクロアーム先端
位置計算部であり、式(2)に基づいて、弾性変位e、
マクロアーム10における関節角θM 、およびマイクロ
アーム20における関節角を示す関節角θm から、作業
チャック25の手先位置pを求める。該手先位置pは、
加算器34の減算入力端に供給され、手先目標位置pd
と加算される。35は位置制御方向選択部であり、加算
器34の加算(減算)結果から、式(3)に基づいて手
先位置の誤差pe を計算する。36は位置制御部であ
り、手先位置の誤差peを補償するための操作量を示す
位置補償トルクτmp を式(5)に基づいて算出し、加
算器37の一方の入力端に供給する。
【0034】一方、作業チャック25での発生力fは、
力センサ26によって検出され、加算器38の減算入力
端に供給されて、発生力の目標値fd と加算される。3
9は力制御方向選択部であり、加算器38の加算(減
算)結果から、式(4)に基づいて発生力の誤差fe
計算する。40は力制御部であり、発生力の誤差fe
補償するための操作量を示す力補償トルクτmfを式
(6)に基づいて算出し、加算器37の他方の入力端に
供給する。
【0035】そして、加算器37では、位置制御部36
による位置補償トルクτmpと制御部40による力補償ト
ルクτmfとが加算され、すなわち式(7)の演算が行な
われ、該加算結果を、関節22−1,回転機22−2へ
の最終的な操作量を示す関節トルクτmとして与える。
このように、マイクロアーム20では、マクロアーム1
0で与えられた関節制御に対して、作業チャック25の
手先位置と発生力とが、それぞれ目標値に一致するよう
にフィードバック制御が行なわれる。なお、実際には、
符号31〜40での演算はパソコン30(図1参照)に
よって行なわれ、各関節の駆動はモータアンプ33の増
幅を介した関節内蔵のモータによって行なわれる。
【0036】B:動作説明 次に、このように構成された実施例の動作について説明
する。はじめに、操作者はパソコン30を操作して、マ
ニピュレータを作動させる旨の設定を行なう。これによ
って、マニピュレータ各部の初期化がなされ、この後
に、動作指標となる目標値の設定がなされる。さらに、
この目標値から前述の目標関節角θMdが算出される。
【0037】マクロアーム10では、この目標関節角θ
Mdに一致するような位置制御が行なわれる。すなわち、
図2に示した、マクロアーム10→加算器32→マクロ
アーム制御部33→マクロアーム10からなるフィード
バック位置制御によって、まず、手先位置に加える作業
力を考慮した大まかな位置制御が行なわれる。この際
に、フレキシブル・リンク13−1,13−2の柔軟性
のために、手先位置には、目標とする位置に対して誤差
が生じる。
【0038】この誤差を補償するように、マイクロアー
ム20では、実際の目標値に一致するような位置制御お
よび力制御が行なわれる。すなわち、位置制御において
は、マイクロアーム20→(マクロ/マイクロアーム先
端位置計算部31)→加算器34→位置制御方向選択部
35→位置制御部36→加算器37→マイクロアーム2
0からなるループによって、また、力制御においては、
マイクロアーム20→力センサ26→加算器38→力制
御方向選択部39→力制御部40→加算器37→マイク
ロアーム20からなるループによって、それぞれフィー
ドバック制御が行なわれる。
【0039】このような実施例のマニピュレータによれ
ば、マイクロアーム20においては、マクロアーム10
の大まかな位置制御による誤差を補償するような位置制
御・力制御が行なわれるので、マニピュレータ全体で
は、高精度な作業が可能となる。また、マイクロアーム
20は剛体リンクより構成されるが、広い作業領域を有
するマクロアームに対して小型で済むので、マニピュレ
ータ全体の重量増を小さく抑えることが可能となる。
【0040】なお、上述した実施例では、フレキシブル
・リンクおよび剛体リンク(これに対応する関節)の数
は「2」であったが、本願発明はこれにとらわれない。
例えば、両者は、異なっても良いし、さらに多くして複
雑な動きをさせることも可能である。
【0041】
【発明の効果】以上説明したこの発明によるマニピュレ
ータおよびその制御方法によれば、大まかな運動がマク
ロアームで行なわれる一方、細かな運動が、マクロアー
ムにおける各腕部材の歪みによる変位を補償しつつ、マ
イクロアームで行なわれる。マクロアームは柔構造を有
するので、長尺化しつつも軽量化が可能であり、マイク
ロアームは剛構造を有するが、マクロアームよりも充分
に小型であるので、マニピュレータ全体として軽量化に
寄与することができる。したがって、作業領域が広範囲
に及ぶのにもかかわらず、装置の軽量化および作業の高
精度化が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例によるマニピュレータの構
成を示す斜視図である。
【図2】同実施例の制御系統を示すブロック図である。
【図3】(a)〜(c)は同実施例において目標関節角
θMdの算出方法を説明するための概略構成図である。
【符号の説明】
10……マクロアーム 12−1,12−2……関節 13−1,13−2……フレキシブル・リンク(柔構造
を有する腕部材) 14−1〜14−3……歪ゲージ(歪検出手段) 20……マイクロアーム 22−1……関節,22−2……回転機(関節) 23−1,23−2……剛体リンク(剛構造を有する腕
部材) 26……力センサ(力検出手段) 30……パソコン(演算・制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 甲斐 勝己 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東二テクニカルセンタ ー内 (72)発明者 村上 弘記 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東二テクニカルセンタ ー内 (72)発明者 山崎 秀作 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東二テクニカルセンタ ー内 (72)発明者 吉川 恒夫 奈良県奈良市朱雀一丁目10番地の1 (72)発明者 細田 耕 大阪府箕面市粟生間谷西一丁目1番1号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柔構造を有する複数の腕部材を、屈曲自
    在であってその屈曲角度を出力する関節にてそれぞれ結
    合してなるマクロアームと、 剛構造を有する複数の腕部材を屈曲自在であってその屈
    曲角度を出力する関節にてそれぞれ結合してなり、前記
    マクロアームよりも作業領域が小さく、一端が前記マク
    ロアームに接続される一方、他端が作業を行なうマイク
    ロアームと、 前記柔構造を有する複数の腕部材の歪みをそれぞれ検出
    する歪検出手段と、 前記マイクロアームの他端での作業力を検出する力検出
    手段と、 前記マクロアームの各関節の屈曲角度が目標関節角度に
    一致するように、前記マクロアームの各関節を制御する
    とともに、前記各関節の屈曲角度と前記歪検出手段によ
    り検出された前記複数の腕部材の各歪みとから前記マイ
    クロアームでの他端での作業位置を演算し、該作業位置
    と前記力検出手段により検出された作業力とがそれぞれ
    目標値に一致するように前記マイクロアームの各関節を
    制御する演算・制御手段とを具備することを特徴とする
    マニピュレータ。
  2. 【請求項2】 前記目標関節角度は、 前記マイクロアームの他端での作業位置が目標位置にあ
    る場合であって作業対象物に力を加えていない場合にお
    ける各関節の屈曲角度を保持した状態で、目標とする作
    業力が加わった際の、前記柔構造を有する複数の腕部材
    の歪みを与える各関節の屈曲角度であることを特徴とす
    る請求項1記載のマニピュレータ。
  3. 【請求項3】 柔構造を有する複数の腕部材を、屈曲自
    在であってその屈曲角度を出力する関節にてそれぞれ結
    合してなるマクロアームと、 剛構造を有する複数の腕部材を、屈曲自在であってその
    屈曲角度を出力する関節にてそれぞれ結合してなり、前
    記マクロアームよりも作業領域が小さく、一端が前記マ
    クロアームに接続される一方、他端が作業を行なうマイ
    クロアームとを有するマニピュレータにおいて、 前記マクロアームの各関節の屈曲角度が目標関節角度に
    一致するように、前記マクロアームの各関節の屈曲角度
    を制御する第1の過程と、 前記柔構造を有する複数の腕部材の各歪みと、前記各関
    節の屈曲角度と、前記マイクロアームの他端での作業力
    とをそれぞれ検出する第2の過程と、 前記第2の過程により検出された、各関節の屈曲角度と
    前記マクロアームの複数の腕部材の各歪みとから前記マ
    イクロアームの他端での作業位置を演算する第3の過程
    と、 該作業位置と前記第2の過程により検出された作業力と
    がともに目標値に一致するように前記マイクロアームの
    各関節の屈曲角度を制御する第4の過程とを具備するこ
    とを特徴とするマニピュレータの制御方法。
  4. 【請求項4】 前記マイクロアームの他端での作業位置
    が目標位置にある場合であって作業対象物に力を加えて
    いない場合における各関節の屈曲角度を求める過程と、 該屈曲角度を保持した状態で、目標とする作業力が加わ
    った際の、前記柔構造を有する複数の腕部材の歪みを求
    める過程と、 該歪みを保持した状態であって、前記作業位置を目標値
    位置に仮想的に戻した各関節の屈曲角度を目標関節角度
    として求める過程とを具備することを特徴とする請求項
    3記載のマニピュレータの制御方法。
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