JPH078869A - 粉粒体のコーティング方法 - Google Patents

粉粒体のコーティング方法

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JPH078869A
JPH078869A JP18561293A JP18561293A JPH078869A JP H078869 A JPH078869 A JP H078869A JP 18561293 A JP18561293 A JP 18561293A JP 18561293 A JP18561293 A JP 18561293A JP H078869 A JPH078869 A JP H078869A
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coating
granular material
powder
drum
gas
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JP18561293A
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English (en)
Inventor
Takaharu Yamamoto
隆晴 山本
Eiji Tawara
暎二 田原
Koji Eguchi
幸治 江口
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】乾燥用ガスの気流中に分散された粉粒体に高分
子物質を溶解した有機溶剤溶液をスプレーすることによ
り、粉粒体の表面に高分子物質の被膜を形成させる粉粒
体のコーティング方法において、乾燥用ガス中に有機溶
剤蒸気を1〜20体積%の濃度で存在させる。 【効果】粉粒体の表面に高分子物質の被膜を均一厚さで
形成することが出来、また、そのための最適条件の範囲
を緩和することが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粉粒体のコーティング
方法に関するものであり、詳しくは、粉粒体の表面に高
分子物質の被膜を均一厚さで形成し得る様に改良された
粉粒体のコーティング方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、表面をポリマーにて被覆処理した
コーティング肥料が提案されている。斯かるコーティン
グ肥料は、ポリマー被覆の性状によって肥効成分の溶出
速度の制御を企図したものであり、従って、表面に形成
される被膜は、全体にわたって均一厚さであることが要
求される。
【0003】粉粒体のコーティング方法としては、乾燥
用ガスの気流中に分散された粉粒体に高分子物質を溶解
した有機溶剤溶液(以下、「コーティング液」と言う)
をスプレーする方法が知られている。具体的には、所定
のコーティング装置内において、下方から上方に乾燥用
ガスを供給して乾燥用ガスの気流を形成させ、該気流中
に粉粒体を落下させる共に粉粒体にコーティング液をス
プレーして付着させる。コーティング液は、通常、30
0μm以下の微細な液滴としてスプレーされる。斯かる
コーティング方法によれば、粉粒体表面に付着した有機
溶剤(以下、「溶剤」と略記する。)が粉粒体の落下途
中で蒸発するため、落下後の粉粒体の相互付着が回避さ
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
様な従来のコーティング方法では、スプレーによって微
細な液滴となったコーティング液が粉粒体に到達する前
に蒸発するため、該コーティング液の濃度が上昇し、ま
た、蒸発潜熱による温度低下によって該コーティング液
の流動性が低下し、粉粒体表面の全体にわたって均一厚
さの被膜を形成することが困難である。
【0005】上記の問題に対処するため、実際の工業的
運転においては、コーティング液の濃度、スプレーノズ
ルの設置位置、コーティング液のスプレー量、乾燥用ガ
スの流速、粉粒体の落下時間などを調節して最適条件の
選定を行っている。しかしながら、例えば、コーティン
グ液のスプレー量について言えば、粉粒体が落下するま
での間に粉粒体表面に付着した溶剤を蒸発させる必要が
ある等の制限があり、粉粒体表面の全体にわたって均一
厚さの被膜を形成するための最適条件の選定は困難であ
る。また、仮に、最適条件を選定し得たとしても、狭い
範囲とならざるを得ないため、安定したコーティングは
期待出来ない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記実情に鑑
み種々検討を重ねた結果、乾燥用ガス中に溶剤蒸気を含
有させることにより、その濃度を積極的に高めるなら
ば、スプレーによって微細な液滴となったコーティング
液の蒸発速度を遅くし得るとの知見を得た。
【0007】本発明は、上記の知見に基づき完成された
ものであり、その要旨は、乾燥用ガスの気流中に分散さ
れた粉粒体に高分子物質を溶解した有機溶剤溶液をスプ
レーすることにより、粉粒体の表面に高分子物質の被膜
を形成させる粉粒体のコーティング方法において、乾燥
用ガス中に有機溶剤蒸気を1〜20体積%の濃度で存在
させることを特徴とする粉粒体のコーティング方法に存
する。
【0008】以下、本発明を添付図面に基づき詳細に説
明する。図1及び図2は本発明の粉粒体のコーティング
方法の説明図、図3は本発明方法において好適に用いら
れるコーティング装置の構成例を示す側断面図、図4は
図3におけるII−II破断図、図5は図3に示すコーティ
ング装置のドラムの内周面に設けられたリフトの構成例
を示す斜視図、図6、図7及び図8は図3に示すコーテ
ィング装置の運転方法を示す説明図、図9は図3に示す
コーティング装置における移送管の他の構成例を示す側
断面図、図10は図9における移送管の気力移送機構を
示す部分断面図である。
【0009】本発明のコーティング方法において、対象
となる粉粒体としては、特に制限されず、例えば、平均
粒径2.5〜3.5mm程度の各種の粉粒体が挙げら
れ、代表的には、粒状肥料、粒状農薬などが対象とされ
る。一方、被膜材料としての高分子物質は、被膜目的に
よって任意に選択されるが、例えば、ポリエチレン、エ
チレン共重合体などが挙げられる。
【0010】また、溶剤としては、高分子物質を溶解し
且つ低沸点の溶剤が選択され、例えば、パークロロエチ
レン、ジクロルベンゼン、トリクロルエチレン等のハロ
ゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素などが挙げられる。乾燥用ガスとしては、
通常、空気や窒素ガス等の不活性ガスが用いられる。
【0011】コーティング液は、溶剤に高分子物質を溶
解して調製されるが、コーティング液中の高分子物質の
濃度は、通常、1〜7重量%、好ましくは3〜5重量%
の範囲とするのがよい。また、コーティング液には、必
要に応じ、界面活性剤、無機微粒子、その他の添加剤を
含有させてもよい。
【0012】本発明のコーティング方法は、図1又は図
2に示すプロセスにおいて、次の様に行われる。先ず、
コーティング装置(100)内に乾燥用ガス供給管(1
01)から乾燥用ガスを供給し、コーティング装置(1
00)内の粉粒体を乾燥用ガスの気流中に分散させる。
次に、コーティング装置(100)内にコーティグ液供
給管(102)からコーティング液を供給し、そして、
スプレーノズル(7)により、コーティング液を粉粒体
にスプレーして付着させる。その結果、粉粒体の表面に
付着したコーティング液から溶剤が乾燥除去されて高分
子物質の被膜が粉粒体の表面に形成される。
【0013】乾燥用ガスの流量は、粉粒体の処理量見合
いの適宜の範囲から選択されるが、通常は150〜1,
500Nm3 の範囲とされ、また、乾燥用ガスの線速
は、通常1〜7m/sec、好ましくは3〜5m/se
cの範囲とするのがよい。また、乾燥用ガスの温度は、
通常10〜100℃、好ましくは60〜90℃の範囲と
するのがよい。コーティング液のスプレー量は、対象粉
粒体の種類、目的とする被覆厚さを考慮して適宜選択さ
れるが、通常は粉粒体に対して150〜250重量%の
範囲とするのがよい。そして、高分子物質の被膜厚さ
は、通常、50〜100μmの範囲である。
【0014】本発明のコーティング方法においては、乾
燥用ガス中に溶剤蒸気を1〜20体積%の濃度で存在さ
せることが必要である。上記の溶剤蒸気濃度は、コーテ
ィング装置(100)内の乾燥用ガスの温度における濃
度を表し、溶剤蒸気濃度が1体積%未満の場合は、スプ
レーによって微細な液滴となったコーティング液の蒸発
速度を十分に遅くすることが出来ず、溶剤蒸気濃度が2
0体積%を超える場合は、コーティング液の付着された
粉粒体を十分に乾燥することが出来ない。溶剤蒸気濃度
は、好ましくは1〜15体積%、更に好ましくは1〜1
0体積%、一層好ましくは5〜8体積%の範囲である。
【0015】図1に示すプロセスにおいて、乾燥用ガス
中の溶剤蒸気の濃度制御は、コーティング装置(10
0)内に供給される乾燥用ガス中に所定量の溶剤を添加
することによって行われる。図1に示すプロセスにおい
て、溶剤は、溶剤供給管(106)から乾燥用ガス供給
管(101)を通して乾燥用ガス中に供給される。コー
ティング終了後にコーティング装置(100)から排出
される乾燥用ガスは、排ガス管(103)を通し、例え
ば、活性炭などの有機物質吸着剤を充填した吸着塔(1
04)に供給して処理され、その後、排気ガスとして管
(105)から系外に排出される。なお、乾燥用ガス中
に溶剤を添加する場合、通常、溶剤は、ノズルを用いて
液滴化して添加される。
【0016】図2に示すプロセスにおいて、乾燥用ガス
中の溶剤蒸気の濃度制御は、熱交換器(107)を用い
て次の様に行う。排ガス管(103)から排出される乾
燥用ガスを熱交換器(107)に供給して冷却すること
により、該ガス中に含まれる溶剤蒸気を凝縮させ、得ら
れた溶剤を循環配管(109)を通してコーティング装
置(100)内に供給される乾燥用ガス中に供給する。
なお、熱交換器(107)と循環配管(109)との間
には、凝縮された溶剤用のタンクタンク(図示せず)が
必要に応じて設けてられる。
【0017】排ガス管(103)から排出される乾燥用
ガス中には、コーティング液の乾燥による溶剤が含まれ
る。従って、循環配管(109)を通して凝縮回収され
た溶剤を乾燥用ガス供給管(101)に供給し、また、
熱交換器(107)から排出される排気ガスを管(10
8)から乾燥用ガス供給管(101)に供給するなどの
操作により、乾燥用ガス中の溶剤蒸気の濃度を制御する
ことが出来る。図2に示すプロセスは、乾燥用ガス中の
溶剤を回収して循環使用する点において、図1に示すプ
ロセスよりも経済的に有利である。
【0018】乾燥用ガス中に供給される溶剤は、必ずし
も、コーティング液の調製に用いた溶剤と同一である必
要はないが、通常は、同一の溶剤が用いられる。また、
コーティング装置(100)内において、粉粒体は循環
させられて所定の被膜厚さにコーティングされるが、粉
粒体の平均循環回数は、通常100〜400回程度とす
るのがよい。
【0019】本発明のコーティング方法において、コー
ティング装置(100)としては、乾燥用ガスの気流中
に分散された粉粒体にコーティング液をスプレーし得る
構造の装置である限り如何なる構造の装置であってもよ
い。従って、例えば、流動床乾燥機型のコーティング装
置を初めとして、下方から上方に乾燥用ガスを供給して
乾燥用ガスの気流を形成させ、該気流中に粉粒体を落下
させる共に粉粒体にコーティング液をスプレーする従来
公知の各種のコーティング装置を用いることが出来る。
【0020】本発明のコーティング方法において、特に
推奨されるコーティング装置は、図3〜図10に示され
たコーティング装置である。斯かるコーティング装置
は、回転ドラム内で粉粒体を落下させつつその表面にコ
ーティング剤を被覆するコーティング装置であって、底
部近傍および頂部近傍に乾燥用ガスの導入口(1A)及
び排出口(1B)が各々設けられた筐体(1)と、該筐
体内に軸線を略水平に位置して配設され且つ周面を通気
性の部材にて形成された回転可能なドラム(2)と、該
ドラムの内周面に突設されて該ドラムの回転に伴い粉粒
体を上方に掻き上げるリフト(3)と、掻き上げられた
粉粒体の落下経路に向けて配設されたコーティング液の
スプレーノズル(7)とを備えて構成される。
【0021】ドラム(2)内に収容された粉粒体は、ド
ラム(2)の回転に伴ってリフト(3)により上方に掻
き上げられて落下する。そして、落下中において、スプ
レーノズル(7)によりコーティング液がスプレーされ
て乾燥される。従って、粉粒体の表面に均一な被覆処理
を効率的に施すことが出来る。
【0022】上記の筐体(1)は、円筒状のドラム
(2)を収納する気密に構成されたケーシングであり、
ドラム(2)が長軸である場合、斯かる筐体(1)は、
例えば、略直方体に形成されて長手方向を水平に配置さ
れる。導入口(1A)及び排出口(1B)は、供給され
る乾燥用ガスがドラム(2)内を下方から上方へ略直線
的に通過し得る配置とされ、例えば、筐体(1)の一側
面の下方および上方に各々に設けられる。そして、入口
(1A)及び排出口(1B)近傍の筐体(1)の内壁に
は、供給された乾燥用ガスを確実にドラム(2)に導入
して通過させるため、隔壁(1d)、(1e)、(1
c)、(1f)がドラム(2)の外周面に近接する位置
まで突設されて導入路(A)及び排出路(B)を形成し
ている。
【0023】ドラム(2)は、通常、0.5〜3.0m
程度の直径、0.5〜3.0m程度の軸長とされるが、
斯かる容積は、処理量に応じて適宜に設定することが出
来る。ドラム(2)の両端面は、図4に示されるよう
に、各々、軸心側に配置された小径のドーナツ板(22
a)及び周面側に配置された大径のドーナツ板(22
b)にて形成されている。これらのドーナツ板(22
a)、(22b)は、軸受(24)を介して結合されて
おり、しかも、小径のドーナツ板(22a)は、筐体
(1)側に固定されている。すなわち、筐体(1)内に
おいて、ドラム(2)は、斯かるドーナツ板(22a)
によって筐体(1)に支持されており、且つ、外周部分
のドーナツ板(22b)と共に周壁(21)が回動自在
に構成されている。なお、ドーナツ板(22a)に相当
する部分は、筐体(1)と一体的に形成してもよく、ま
た、軸受(24)に相当する部分には、気密性を向上す
るため、樹脂材料などにて形成したブッシュを用いても
よい。
【0024】また、ドラム(2)の周面を形成する上記
の周壁(21)には、ローラー(25)が当接してい
る。斯かるローラー(25)は、スプロケット(2
7)、チェーン(29)、スプロケット(28)を介し
てギヤードモーター(26)によって駆動し、ドラム
(2)は約0.1〜0.7m/分の周速にて回転するよ
うになっている。また、周壁(21)は、内部に収容し
た粉粒体を漏出させることなく且つ乾燥用ガスを十分に
通過させ得る金属製メッシュ等の通気性を有する部材に
て構成される。
【0025】リフト(3)は、ドラム(2)の回転に伴
い粉粒体をドラム(2)内の上方まで掻き上げるため、
帯板状に形成されてドラム(2)の軸線と平行にドラム
(2)の略全軸長に亘って配置され、しかも、その盤面
を周壁(21)対して略直交する状態で設けられる。斯
かるリフト(3)は、上記のドーナツ板(22b)及び
周壁(21)に固定されており、そして、ドラム(2)
の周方向に6〜36枚、通常、8〜24枚程度が均等に
分割配置されている。
【0026】スプレーノズル(7)としては、従来公知
の各種のスプレーノズルが用いられ、コーティング液の
粘度や処理量によって適宜に選択される。スプレーノズ
ル(7)へのコーティング液の供給は、別途設けられた
コーティング液供給機構(図示せず)によって行われ
る。
【0027】好ましい態様において、スプレーノズル
(7)は、図3に示されるように、粉粒体の落下経路に
立設されたドラフト(6)の内壁に設けられる。このド
ラフト(6)は、リフト(3)にて掻き上げられた粉粒
体が落下する際に不要な飛散を防止して効率的に被覆処
理を施すために設けられている。ドラフト(6)は、断
面が方形の筒状に形成されており、ドラム(2)の軸長
に亘って開口されている。そして、上記の移送管(9)
の外周面に取り付けられて移送管(9)と共に回動する
ように構成されている。また、スプレーノズル(7)
は、ドラム(2)の軸線方向に沿ってドラフト(6)の
内壁に適宜の間隔にて複数個が設けられ、しかも、通常
は、前記軸線と平行な対向する双方の内壁に多段に配置
される。
【0028】一方、ドラム(2)の内部には、好ましい
態様として、図3に示されるように、ドラム(2)の略
最下点から略最高点に至る回転方向側の略半周部分の内
部に沿ってガイド板(20)が配設される。すなわち、
ガイド板(20)は、周壁(21)に沿って湾曲する形
状となっている。ガイド板(20)は、ドラム(2)内
に収納された粉粒体をリフト(3)を用いて一層効率的
に掻き上げるために設けられており、筐体(1)の内壁
に固定されたドラム(2)端面を形成するドーナツ板
(22a)に取り付けられて常に所定位置とされてい
る。斯かるガイド板(20)の位置は、周壁(21)に
対してリフト(3)の縁部よりも幾分ドラム(2)の内
周側となっている。
【0029】また、好ましい態様において、上記のリフ
ト(3)は、図5に示されるように、周壁(21)側に
固定されて実質的に粉粒体を保持する平板(31)と、
上記のガイド板(20)の外周面に適宜に当接し、保持
した粉粒体を掻き上げる際に溢れ落ちるのを防止するス
クレーパー(33)とから構成されている。斯かるスク
レーパー(33)は、固定板(31)のドラム(2)軸
線側の縁部に対し、ヒンジ(32)によって揺動自在に
取り付けられており、そして、上記のガイド板(20)
の外周面に当接するようになっている。
【0030】具体的には、平板(31)のドラム(2)
の回転方向側の盤面には、ヒンジ(32)に隣接してス
トッパー(34)が付設されており、スクレーパー(3
3)の回転方向への折曲範囲を所定の角度に規制するよ
うに構成されている。すなわち、スクレーパー(33)
の揺動範囲を規制することにより、スクレーパー(3
3)がドラム(2)の回転中に自重によって固定板(3
1)上に重畳するのを防止するようになっている。スク
レーパー(33)の折曲範囲は、固定板(31)の回転
方向側の盤面に対して約90°、好ましくは約60°迄
である。
【0031】また、好ましい態様においては、図4に示
されるように、ドラム(2)の軸心には、粉粒体の移送
管(9)が挿通されており、斯かる移送管(9)は、ド
ラム(2)端面のドーナツ板(22a)に対する挿通部
分に軸受(23)が介装されて回動自在に構成されてい
る。筐体(1)への挿通部分は遮蔽部材(11)により
気密が保持されている。そして、移送管(9)は、図4
に示されるように、該移送管に嵌装されたスプロケット
(98)、チェーン(98)、スプロケット(97)を
介して正逆回転可能なモーター(96)によって回動す
るように構成される。
【0032】更に、移送管(9)には、図3に示される
ように、その長手方向に沿ってスリット(9c)が開口
され、且つ、該スリットの上方には粉粒体を導入するホ
ッパー(9H)が突設されている。ホッパー(9H)の
開口部は、スリット(9c)と共に略ドラム(2)の略
軸長に亘って形成されており、リフト(3)によって掻
き上げられ、ガイド板(20)の上端部から落下する処
理済の粉粒体を捕集するように構成されている。
【0033】移送管(9)における好ましい態様とし
て、移送管(9)は、図4に示されるように、スクリュ
ーコンベヤ(82)を備えており、粉粒体の供給管およ
び排出管として用いられる。移送管(9)の一方の端部
には、粉粒体を供給するための供給管(8)が内挿され
ており、斯かる供給管(8)には、粉粒体を管内に導入
する供給口(8A)が設けられている。また、供給管
(8)の他方の端部は排出口(9B)とされ、例えば、
処理済の粉粒体を貯留する貯槽(87)に挿入されてい
る。
【0034】スクリューコンベヤ(82)は、移送管
(9)及び供給管(8)に連続的に挿通されており、ス
プロケット(88)、チェーン(89)、スプロケット
(87)を介してモーター(86)によって回転させら
れる。なお、移送管(9)と供給管(8)とは遮蔽部材
(91)によって気密が保持され、供給管(8)の上流
側の端部とスクリューコンベヤ(82)の駆動軸とは遮
蔽部材(81)によって気密が保持される。
【0035】次に、上記のコーティング装置による粉粒
体の処理方法を説明する。 〔原料粉粒体の装填〕上記のコーティング装置において
はバッチ式の処理が行われ、ドラム(2)に対して1回
分の処理量が供給される。先ず、移送管(9)を回動さ
せ、ドラム(2)内でスリット(9c)(ホッパー(9
H))を下方へ向ける。次いで、スクリューコンベヤ
(82)を起動させ、原料である粉粒体を供給管(8)
の供給口(8A)に投入する。投入された粉粒体は、ス
クリューコンベヤ(82)によって供給管(8)、移送
管(9)内を順次移送され、そして、図6中に符号
(W)にて示されるように、スリット(9c)を通じて
ドラム(2)内に落下する。
【0036】〔被覆処理〕粉粒体(W)をドラム(2)
へ供給した後は、移送管(9)を再び回動させてドラフ
ト(6)の開口部をガイド板(20)の上端部の下方に
位置させる(図3の状態)。次いで、駆動モーター(2
6)を起動させてドラム(2)を回転させる。一方、粉
粒体(W)を供給した後、筐体(1)の導入口(1A)
に乾燥用ガスを供給し、そして、スプレーノズル(7)
にコーティング液を供給してドラフト(6)内に噴射す
る。なお、ドラム(2)は、粉粒体(W)を供給する際
に起動してもよい。
【0037】ドラム(2)の回転に伴い、周壁(21)
に突設されたリフト(3)は、図7に示されるように、
ドラム(2)の下方に滞留している粉粒体(W)を適宜
に掻き上げて順次に上方へ搬送する。粉粒体(W)を掻
き上げる際、リフト(3)の揺動自在なスクレーパー
(33)は、ドラム(2)の回転方向への折曲範囲を規
制されており、ドラム(2)の最下点の位置から上方へ
移動するに従い自重でドラム(2)の軸心側へ傾倒し、
ドラム(2)の略半周部分に位置するガイド板(20)
の外周側に当接する。従って、粉粒体(W)を保持した
平板(31)が凡そ水平となる位置から更に上方に移動
した場合でも、スクレーパー(33)とガイド(20)
とによって粉粒体(W)のリフト(3)からの溢れ落ち
を防止でき、効率的に掻き上げることが出来る。
【0038】図7に示されるように、ガイド(20)に
沿って掻き上げられた粉粒体(W)は、ガイド板(2
0)の上端部からその落下経路に設けられたドラフト
(6)に落下する。ドラフト(6)に設けられたスプレ
ーノズル(7)は、ドラフト(6)の筒内を通過する粉
粒体(W)へコーティング液をスプレーする。その際、
ドラフト(6)は、落下する粉粒体(W)の飛散を防止
するため、効率的で且つ個々の粉粒体(W)に対する一
様なスプレー処理を可能にする。
【0039】一方、筐体(1)の導入口(1A)から供
給され且つ溶剤の添加された乾燥用ガスは、導入路
(A)からドラム(2)の周壁(21)を通過し、ドラ
フト(6)の筒内を経て排出路(B)に至る。そして、
ドラフト(6)を通過する乾燥用ガスは、粉粒体(W)
の落下方向に対して逆方向に流れるため、粉粒体(W)
との接触効率が高められる。その結果、コーティング液
の付着した粉粒体(W)は、落下中において速やかに乾
燥される。更に、乾燥用ガスが加温されている場合に
は、粉粒体(W)に塗布されたコーティング液を一層速
やかに乾燥させることが出来る。
【0040】コーティング液を噴射されて周壁(21)
上に落下した粉粒体(W)は、回転するドラム(2)に
よって、再びドラム(2)内の上方へ掻き上げられてド
ラフト(6)へ落下させられる。そして、ドラム(2)
内での転動と落下とを反復する間、各粉粒体(W)に対
する一様な被覆処理が施される。しかも、リフト(3)
によって掻き上げられる粉粒体(W)は、ドラム(2)
の周壁(21)上を転動する際にも、その表面のコーテ
ィング液が落下中に乾燥用ガスとの接触によって予め乾
燥させられているため、団塊状に固着することがなく、
従って、粉粒体(W)の表面に均一な被覆処理を効率的
に施すことが出来る。斯かる反復処理は、粉粒体(W)
の処理量および形成する膜厚に基づいて所定の時間だけ
行われる。
【0041】〔製品粉粒体の排出〕被覆処理を行った後
は、コーティング液の噴射および乾燥用ガスの供給を停
止し、そして、図8に示されるように、移送管(9)を
再び回動させてホッパー(9H)(スリット(9c))
をガイド板(20)の上端部の下方に位置させる。略鉛
直状態のホッパー(9H)に対し、回転するドラム
(2)及びリフト(3)が処理の終えた粉粒体(W)が
掻き上げて落下させる。ホッパー(9H)からスクリュ
ーコンベヤ(82)へ粉粒体(W)が供給されると、ス
クリューコンベヤ(82)は移送管(9)内を搬送して
排出口(9B)から貯槽(87)へ製品として排出す
る。
【0042】次に、上記のコーティング装置において、
粉粒体の供給および排出に関する他の態様を説明する。
コーティング装置における他の態様は、図9に示される
ように、上記の構成において、移送管(9)は気力移送
機構を備えており、粉粒体の排出管として用いられる。
この場合、移送管(9)は、多孔板(83)によって上
下に仕切られており、排出口(9B)と反対側の端部
(9A)は、加圧された空気、窒素などの不活性ガスを
供給する給気機構(図示せず)に接続されている。
【0043】多孔板(83)は、図10に示されるよう
に、粉粒体の粒径よりも小径であって粉粒体が通過しな
い程度の孔(83c)が多数開口されており、しかも、
これらの孔(83c)は、通常、移送管(8)の排出口
(9B)側へ向けて傾斜させられている。一方、粉粒体
のドラム(2)への供給機構としては、例えば、上流側
の一端が供給ホッパー(85)に接続され、下流側の他
端がドラム(2)端面の一方のドーナツ板(22a)及
び筐体(1)に貫挿された供給管(86)が用いられ
る。
【0044】原料粉粒体は、供給ホッパー(85)から
供給管(86)を通じてドラム(2)内へ装填され、そ
して、処理済の製品粉粒体は、ホッパー(9H)(スリ
ット(9c))を通じて移送管(9)の多孔板(83)
の上面へ投下される。移送管(9)においては、端部
(9A)から送気された加圧ガスによって、多孔板(8
3)上に粉粒体を適宜に浮上させながら排出口(9B)
へ移送する。斯かる気力移送機構によれば、移送管
(9)内での部材との接触が少なく且つ粒子同志の接触
がガスによって緩衝されるため、製品粉粒体に形成され
た被膜の破損を防止することが出来る。
【0045】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、以下の諸例にお
いては、図3〜図10に示すコーティング装置(ドラム
(2)の直径を600mm、軸長を500mm、リフト
(3)の設置数を12枚)を用いた。
【0046】実施例1 表1に示す条件を採用し、乾燥用ガスにパークロロエチ
レンを添加してコーティング装置内のガス中の濃度を6
体積%に制御し、肥料のコーティングを行った。得られ
たコーティグ肥料の外観を電顕写真により評価した結
果、肥料粒子の表面にポリエチレンの被膜が均一厚さで
形成されているのが確認された。
【0047】
【表1】 肥料の平均粒径 3.0mm 回分の処理量 10Kg 回分の処理における循環回数 250回 コーティング液(ポリエチレン及びパークロロエチレン) (ポリエチレン濃度:5重量%) コーティング液噴射量 20Kg 乾燥用ガス線速(ドラフト(6)中の線速) 4.5m/秒 乾燥用ガス温度 80℃ コーティング液の液滴直径 150〜200μm 目標被覆厚さ 75μm
【0048】実施例2 実施例1において、乾燥用ガスにパークロロエチレンを
添加してそのガス中の濃度を10体積%に制御した以外
は、実施例1と同様にして肥料のコーティングを行っ
た。得られたコーティグ肥料の外観を電顕写真により評
価した結果、肥料粒子の表面にポリエチレンの被膜が均
一厚さで形成されているのが確認された。なお、被膜の
均一性は、実施例1で得られたコーティグ肥料の方が優
れていた。
【0049】比較例1 実施例1において、乾燥用ガスにパークロロエチレンを
添加しない以外は、実施例1と同様にして肥料のコーテ
ィングを行った。得られたコーティグ肥料の外観を電顕
写真により評価した結果、肥料粒子の表面に形成された
ポリエチレンの被膜は不均一であった。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のコーティ
ング方法によれば、粉粒体の表面に高分子物質の被膜を
均一厚さで形成することが出来、また、そのための最適
条件の範囲を緩和することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粉粒体のコーティング方法の説明図で
ある。
【図2】本発明の粉粒体のコーティング方法の説明図で
ある。
【図3】本発明方法において好適に用いられるコーティ
ング装置の構成例を示す側断面図である。
【図4】図3におけるII−II破断図である。
【図5】図3に示すコーティング装置のドラムの内周面
に設けられたリフトの構成例を示す斜視図である。
【図6】図3に示すコーティング装置の運転方法を示す
説明図である。
【図7】図3に示すコーティング装置の運転方法を示す
説明図である。
【図8】図3に示すコーティング装置の運転方法を示す
説明図である。
【図9】図3に示すコーティング装置における移送管の
他の構成例を示す側断面図である。
【図10】図9における移送管の気力移送機構を示す部
分断面図である。
【符号の説明】
100:コーティング装置 101:乾燥用ガス供給配管 102:コーティグ液供給配管 103:排ガス管 104:吸着塔 106:溶剤供給配管 107:熱交換器 109:循環配管 1:筐体 1A:導入口 1B:排出口 2:ドラム 20:ガイド板 3:リフト 31:固定板 33:スクレーパー 6:ドラフト 7:スプレーノズル 82:スクリューコンベヤ 9:移送管 9c:スリット 9H:ホッパー W:粉粒体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾燥用ガスの気流中に分散された粉粒体
    に高分子物質を溶解した有機溶剤溶液をスプレーするこ
    とにより、粉粒体の表面に高分子物質の被膜を形成させ
    る粉粒体のコーティング方法において、乾燥用ガス中に
    有機溶剤蒸気を1〜20体積%の濃度で存在させること
    を特徴とする粉粒体のコーティング方法。
JP18561293A 1993-05-18 1993-06-29 粉粒体のコーティング方法 Pending JPH078869A (ja)

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JP18561293A JPH078869A (ja) 1993-06-29 1993-06-29 粉粒体のコーティング方法
US08/243,600 US5501874A (en) 1993-05-18 1994-05-13 Method of coating granular material and apparatus therefor

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100915469B1 (ko) * 2004-10-20 2009-09-03 에프. 호프만-라 로슈 아게 할로겐 치환된 벤조다이아제핀 유도체
JP2016010747A (ja) * 2014-06-27 2016-01-21 株式会社パウレック コーティング装置

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Effective date: 20020628