JPH0787985A - 微細藻からのエタノール製造方法 - Google Patents
微細藻からのエタノール製造方法Info
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- JPH0787985A JPH0787985A JP5239847A JP23984793A JPH0787985A JP H0787985 A JPH0787985 A JP H0787985A JP 5239847 A JP5239847 A JP 5239847A JP 23984793 A JP23984793 A JP 23984793A JP H0787985 A JPH0787985 A JP H0787985A
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- Japan
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- ethanol
- slurry
- starch
- producing
- microalgae
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-
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E50/00—Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
- Y02E50/10—Biofuels, e.g. bio-diesel
Landscapes
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 微細藻が蓄積するデンプンを原料とし、燃料
や化学工業原料等として有用なエタノールを製造するプ
ロセスに関する。 【構成】 細胞内にデンプンを蓄積する微細藻を培養
し、培養した藻体を含む培養液を濃縮して得られるスラ
リーを、pHを6.0〜9.0の範囲に保ちながら暗黒
かつ嫌気性雰囲気に保持してエタノールを生成させるエ
タノール製造方法において、エタノールを生成させる工
程を、エタノール選択透過膜等を用いて生成するエタノ
ールを系外に抜き出しつつ行わせることを特徴とする微
細藻からのエタノール製造方法。 【効果】 微細藻デンプンからのエタノールの生成率を
大幅に向上させることができる。
や化学工業原料等として有用なエタノールを製造するプ
ロセスに関する。 【構成】 細胞内にデンプンを蓄積する微細藻を培養
し、培養した藻体を含む培養液を濃縮して得られるスラ
リーを、pHを6.0〜9.0の範囲に保ちながら暗黒
かつ嫌気性雰囲気に保持してエタノールを生成させるエ
タノール製造方法において、エタノールを生成させる工
程を、エタノール選択透過膜等を用いて生成するエタノ
ールを系外に抜き出しつつ行わせることを特徴とする微
細藻からのエタノール製造方法。 【効果】 微細藻デンプンからのエタノールの生成率を
大幅に向上させることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微細藻が蓄積するデン
プンを原料とし、燃料や化学工業原料等として有用なエ
タノールを製造するプロセスに関する。
プンを原料とし、燃料や化学工業原料等として有用なエ
タノールを製造するプロセスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来エタノールは、石炭、石油などの化
石資源を原料とし、エチレンを経由して化学合成する方
法、あるいはサトウキビの糖やトウモロコシのデンプン
などのバイオマス資源を原料として、カビ、酵母などの
微生物による発酵方法などにより製造されている。バイ
オマス原料の中でクロレラ、ドナリエラ、クラシドモナ
ス、セネデスムス、スピルリーナなどで代表される微細
な光合成生物である微細藻の中にはアルコールの原料と
なるデンプンやグリコーゲンを多量に(乾重量の50%
以上)含有するものが知られており、これらの微細藻デ
ンプンを原料としてエタノールを製造する方法がある。
石資源を原料とし、エチレンを経由して化学合成する方
法、あるいはサトウキビの糖やトウモロコシのデンプン
などのバイオマス資源を原料として、カビ、酵母などの
微生物による発酵方法などにより製造されている。バイ
オマス原料の中でクロレラ、ドナリエラ、クラシドモナ
ス、セネデスムス、スピルリーナなどで代表される微細
な光合成生物である微細藻の中にはアルコールの原料と
なるデンプンやグリコーゲンを多量に(乾重量の50%
以上)含有するものが知られており、これらの微細藻デ
ンプンを原料としてエタノールを製造する方法がある。
【0003】これらの微細藻デンプンを原料とするエタ
ノールの製造は従来次のような方法により行われてい
る。 (1)微細藻を、光独立栄養的に明所で光合成により炭
酸同化させ増殖させるかあるいは従属栄養的に糖や有機
酸などの有機物を与えて暗所で増殖させるなどの方法に
より培養して増殖させる。 (2)増殖した微細藻は主として細胞内にデンプンを貯
蔵しているため、機械的な手段(超音波破砕、爆砕な
ど)あるいは細胞壁を溶解させる酵素等を用いてデンプ
ンを細胞より露出させ、水や有機溶剤を用いて抽出分離
する。 (3)抽出分離したデンプンは次に、酵素糖化方法など
によりブドウ糖に分解し、更にブドウ糖にアルコール酵
母を加えて発酵させ、エタノールに変換させる。
ノールの製造は従来次のような方法により行われてい
る。 (1)微細藻を、光独立栄養的に明所で光合成により炭
酸同化させ増殖させるかあるいは従属栄養的に糖や有機
酸などの有機物を与えて暗所で増殖させるなどの方法に
より培養して増殖させる。 (2)増殖した微細藻は主として細胞内にデンプンを貯
蔵しているため、機械的な手段(超音波破砕、爆砕な
ど)あるいは細胞壁を溶解させる酵素等を用いてデンプ
ンを細胞より露出させ、水や有機溶剤を用いて抽出分離
する。 (3)抽出分離したデンプンは次に、酵素糖化方法など
によりブドウ糖に分解し、更にブドウ糖にアルコール酵
母を加えて発酵させ、エタノールに変換させる。
【0004】前記の従来方法においては次のような問題
点があった。 (1)細胞内のデンプンを一旦抽出分離する必要がある
が、微細藻の細胞壁は強固なものが多く、機械的な破砕
に多くの動力を消費したり、高価な細胞壁溶解酵素を必
要とする。また、デンプン抽出の過程では多量の有機溶
剤や遠心分離の動力が必要である。 (2)抽出分離したデンプンは生の状態であるため、糖
化酵素等によりブドウ糖までに分解する前に加熱処理
(糊化、あるいはαデンプン化と称する)を行う工程を
要することから、この加熱エネルギが大きく(通常この
加熱エネルギはエタノール製造工程全体でのエネルギの
2〜3割を占めるとされている)、また高価な糖化酵素
を必要とするなどの問題がある。
点があった。 (1)細胞内のデンプンを一旦抽出分離する必要がある
が、微細藻の細胞壁は強固なものが多く、機械的な破砕
に多くの動力を消費したり、高価な細胞壁溶解酵素を必
要とする。また、デンプン抽出の過程では多量の有機溶
剤や遠心分離の動力が必要である。 (2)抽出分離したデンプンは生の状態であるため、糖
化酵素等によりブドウ糖までに分解する前に加熱処理
(糊化、あるいはαデンプン化と称する)を行う工程を
要することから、この加熱エネルギが大きく(通常この
加熱エネルギはエタノール製造工程全体でのエネルギの
2〜3割を占めるとされている)、また高価な糖化酵素
を必要とするなどの問題がある。
【0005】本発明者らは、微細藻細胞からのデンプン
の抽出分離及び生デンプンの加熱に要する多量のエネル
ギーコストを削減する手段について種々検討し、デンプ
ンを蓄積する微細藻を培養し、培養した藻体を含む培養
液を濃縮して得られるスラリーを、pHを中性乃至弱ア
ルカリ性領域に保ちながら暗黒かつ嫌気的な雰囲気に保
持してエタノールを生成させる方法により、デンプンを
蓄積する微細藻を原料としてエタノールを製造できるこ
とを見出し、別途出願した。
の抽出分離及び生デンプンの加熱に要する多量のエネル
ギーコストを削減する手段について種々検討し、デンプ
ンを蓄積する微細藻を培養し、培養した藻体を含む培養
液を濃縮して得られるスラリーを、pHを中性乃至弱ア
ルカリ性領域に保ちながら暗黒かつ嫌気的な雰囲気に保
持してエタノールを生成させる方法により、デンプンを
蓄積する微細藻を原料としてエタノールを製造できるこ
とを見出し、別途出願した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記の微細藻特有の細
胞内デンプン−アルコール化反応を利用したエタノール
の製造方法は、デンプンを蓄積する微細藻を原料として
多量のエネルギや糖化酵素などの薬剤を必要とせず、簡
単なプロセスにより効率よくエタノールを製造すること
ができる優れた方法であるが、本発明はその改良方法で
あって、さらにそのデンプンからエタノールへの転換効
率を高めるものである。
胞内デンプン−アルコール化反応を利用したエタノール
の製造方法は、デンプンを蓄積する微細藻を原料として
多量のエネルギや糖化酵素などの薬剤を必要とせず、簡
単なプロセスにより効率よくエタノールを製造すること
ができる優れた方法であるが、本発明はその改良方法で
あって、さらにそのデンプンからエタノールへの転換効
率を高めるものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、デンプン
含有微細藻からのエタノール製造方法を検討する中にお
いて、デンプン含有微細藻の濃縮スラリーを暗黒かつ嫌
気性雰囲気下に保持してエタノールへの転換反応を行わ
せる際に、生成するエタノールを順次反応系外に抜き出
すことによりさらに効率良くエタノールを生成させるこ
とができることを見い出した。すなわち、本発明は細胞
内にデンプンを蓄積する微細藻を培養し、培養した藻体
を含む培養液を濃縮して得られるスラリーを、pHを
6.0〜9.0の範囲に保ちながら暗黒かつ嫌気性雰囲
気に保持してエタノールを生成させるエタノール製造方
法において、エタノールを生成させる工程を、生成する
エタノールを系外に抜き出しつつ行わせることを特徴と
する微細藻からのエタノール製造方法である。また、本
発明の好ましい態様として、生成するエタノールの系外
への抜き出しをエタノール選択透過膜を介して行う方法
がある。
含有微細藻からのエタノール製造方法を検討する中にお
いて、デンプン含有微細藻の濃縮スラリーを暗黒かつ嫌
気性雰囲気下に保持してエタノールへの転換反応を行わ
せる際に、生成するエタノールを順次反応系外に抜き出
すことによりさらに効率良くエタノールを生成させるこ
とができることを見い出した。すなわち、本発明は細胞
内にデンプンを蓄積する微細藻を培養し、培養した藻体
を含む培養液を濃縮して得られるスラリーを、pHを
6.0〜9.0の範囲に保ちながら暗黒かつ嫌気性雰囲
気に保持してエタノールを生成させるエタノール製造方
法において、エタノールを生成させる工程を、生成する
エタノールを系外に抜き出しつつ行わせることを特徴と
する微細藻からのエタノール製造方法である。また、本
発明の好ましい態様として、生成するエタノールの系外
への抜き出しをエタノール選択透過膜を介して行う方法
がある。
【0008】本発明の方法に係るエタノール製造方法
は、細胞内にデンプンを蓄積する微細藻を培養する工
程、培養した藻体を含む培養液を濃縮し藻体濃縮スラリ
ーを得る工程、前記藻体濃縮スラリーを、pHを6.0
〜9.0の範囲に保ちながら暗黒かつ嫌気性雰囲気に保
持してエタノールを生成させる工程及び生成したエタノ
ールを分離、濃縮する工程よりなる。エタノール生成工
程においては、微細藻の藻体濃縮スラリーを暗黒かつ嫌
気性雰囲気に保持できるスラリーポンプあるいは攪拌機
などの緩速攪拌手段を備えた反応装置に導いてエタノー
ルの生産を行わせる。ここで暗黒雰囲気とは、光合成が
行われない程度に光を遮断した状態をいう。この反応装
置の中にスラリーを導入し、緩くかきまぜながら暗黒か
つ嫌気性雰囲気に保持することによりエタノールを生成
させる。この間、pHモニターによりスラリーのpHを
監視しておき、NaOHなどのアルカリ液あるいはHC
lなどの酸溶液の供給手段を備えたpH調整手段4よ
り、アルカリ液あるいは酸溶液を添加してスラリーのp
Hを6.0〜9.0、好ましくは6.5〜8.0の範囲
に保つようにする。
は、細胞内にデンプンを蓄積する微細藻を培養する工
程、培養した藻体を含む培養液を濃縮し藻体濃縮スラリ
ーを得る工程、前記藻体濃縮スラリーを、pHを6.0
〜9.0の範囲に保ちながら暗黒かつ嫌気性雰囲気に保
持してエタノールを生成させる工程及び生成したエタノ
ールを分離、濃縮する工程よりなる。エタノール生成工
程においては、微細藻の藻体濃縮スラリーを暗黒かつ嫌
気性雰囲気に保持できるスラリーポンプあるいは攪拌機
などの緩速攪拌手段を備えた反応装置に導いてエタノー
ルの生産を行わせる。ここで暗黒雰囲気とは、光合成が
行われない程度に光を遮断した状態をいう。この反応装
置の中にスラリーを導入し、緩くかきまぜながら暗黒か
つ嫌気性雰囲気に保持することによりエタノールを生成
させる。この間、pHモニターによりスラリーのpHを
監視しておき、NaOHなどのアルカリ液あるいはHC
lなどの酸溶液の供給手段を備えたpH調整手段4よ
り、アルカリ液あるいは酸溶液を添加してスラリーのp
Hを6.0〜9.0、好ましくは6.5〜8.0の範囲
に保つようにする。
【0009】本発明の方法は、このはエタノール生成工
程において、生成するエタノールを系外へ抜き出しなが
ら反応させることを特徴とする。本発明者らの検討によ
れば、エタノール転換反応が進み、系内にエタノールが
生成蓄積されてくるとこのエタノールが微細藻細胞に阻
害作用を及ぼすようになり、エタノール転換反応の進行
が遅くなってくる。そこで反応系内に生成したエタノー
ルを逐次抜き出すことにより、微細藻に悪影響を及ぼさ
ない低いエタノール濃度レベルを維持し、エタノール転
換反応を促進させることができる。エタノールの抜き出
し手段としては、暗黒かつ嫌気性雰囲気の保持に支障の
ないものであればとくに制限はないが、エタノール選択
透過膜を用いる方法が好適である。エタノール選択透過
膜としてはポリスチレンのポリフルオロアルキレート共
重合体の複合膜やパーフルオロプロパンを重合した複合
膜、ポリアセチレン製膜などが使用できる。
程において、生成するエタノールを系外へ抜き出しなが
ら反応させることを特徴とする。本発明者らの検討によ
れば、エタノール転換反応が進み、系内にエタノールが
生成蓄積されてくるとこのエタノールが微細藻細胞に阻
害作用を及ぼすようになり、エタノール転換反応の進行
が遅くなってくる。そこで反応系内に生成したエタノー
ルを逐次抜き出すことにより、微細藻に悪影響を及ぼさ
ない低いエタノール濃度レベルを維持し、エタノール転
換反応を促進させることができる。エタノールの抜き出
し手段としては、暗黒かつ嫌気性雰囲気の保持に支障の
ないものであればとくに制限はないが、エタノール選択
透過膜を用いる方法が好適である。エタノール選択透過
膜としてはポリスチレンのポリフルオロアルキレート共
重合体の複合膜やパーフルオロプロパンを重合した複合
膜、ポリアセチレン製膜などが使用できる。
【0010】
【実施例】以下実施例により本発明の方法をさらに具体
的に説明する。 (実施例、比較例)緑藻の一種であるクラミドモナス・
ラインハルディ(Chlamydomonas reinhardtii )UTE
X2247を、表1に示す組成のA乃至Eの培地をA:
1ミリリットル、B:10ミリリットル、C:10マイ
クロリットル、D:100ミリリットル、E:6ミリリ
ットルの割合で混合し水を加えて全量1リットルとし、
NaOHでpHを8.0に調整した培養液を用いて培養
した。
的に説明する。 (実施例、比較例)緑藻の一種であるクラミドモナス・
ラインハルディ(Chlamydomonas reinhardtii )UTE
X2247を、表1に示す組成のA乃至Eの培地をA:
1ミリリットル、B:10ミリリットル、C:10マイ
クロリットル、D:100ミリリットル、E:6ミリリ
ットルの割合で混合し水を加えて全量1リットルとし、
NaOHでpHを8.0に調整した培養液を用いて培養
した。
【0011】
【表1】
【0012】この培養液50リットルと、前記クラミド
モナスの培養種(乾燥藻体として1g相当量)を偏平透
明容器に入れ、白色蛍光灯で約15000ルックス(l
ux)の連続照射を行い、空気(5%CO2 添加)を通
気しながら25℃で4日間培養し、50リットル中に3
8g(乾燥藻体として)の藻体を含む培養液を得た。こ
の培養液を遠心濃縮し、300ミリリットル中に、乾燥
藻体として38gを含む微細藻スラリーを得た。この微
細藻スラリー50ミリリットルを、図1に示す暗黒かつ
嫌気性雰囲気に保持した容量50ミリリットルのポリア
セチレン製のエタノール選択透過膜3を装着した反応容
器1に入れ、エタノール分離を行いつつ反応させた場合
とエタノール分離を行わなかった場合について実験を行
った。
モナスの培養種(乾燥藻体として1g相当量)を偏平透
明容器に入れ、白色蛍光灯で約15000ルックス(l
ux)の連続照射を行い、空気(5%CO2 添加)を通
気しながら25℃で4日間培養し、50リットル中に3
8g(乾燥藻体として)の藻体を含む培養液を得た。こ
の培養液を遠心濃縮し、300ミリリットル中に、乾燥
藻体として38gを含む微細藻スラリーを得た。この微
細藻スラリー50ミリリットルを、図1に示す暗黒かつ
嫌気性雰囲気に保持した容量50ミリリットルのポリア
セチレン製のエタノール選択透過膜3を装着した反応容
器1に入れ、エタノール分離を行いつつ反応させた場合
とエタノール分離を行わなかった場合について実験を行
った。
【0013】実験は、内容液をマグネットスターラー7
で駆動される攪拌羽根2により300rpmの速度で攪
拌しながら、温度30℃でpHは6.5〜8.0の範囲
に制御して行った。エタノールの抜き出しは、液体窒素
5に浸漬させたトラップ容器4を介して真空ポンプ6で
吸引(0.5mmHg)することによって行った。
で駆動される攪拌羽根2により300rpmの速度で攪
拌しながら、温度30℃でpHは6.5〜8.0の範囲
に制御して行った。エタノールの抜き出しは、液体窒素
5に浸漬させたトラップ容器4を介して真空ポンプ6で
吸引(0.5mmHg)することによって行った。
【0014】図2にエタノール分離を行わなかった場合
の反応時間とエタノール生成濃度の関係を示す。この結
果から、48時間後には約7,000ppmの濃度にな
る量のエタノールを生成しており、エタノール絶対量と
しては7mg/ml×50ml=350mgを生成した
ことになる。
の反応時間とエタノール生成濃度の関係を示す。この結
果から、48時間後には約7,000ppmの濃度にな
る量のエタノールを生成しており、エタノール絶対量と
しては7mg/ml×50ml=350mgを生成した
ことになる。
【0015】図3にエタノール分離を行った場合の反応
時間とエタノール生成濃度の関係を示す。この結果か
ら、48時間後には約3,000の濃度になる量のエタ
ノールを生成しており、エタノール絶対量としては3m
g/ml×50ml=150mgとなる。しかしこの場
合はトラップ容器内にも約50,000ppmのエタノ
ール8ミリリットルが蓄積しており、この量は50mg
/ml×8=400mgとなり、反応容器内に生成した
エタノールと合わせると計150+400=550mg
となる。この結果から、エタノール分離を行いつつ反応
せしめた方が550/350≒1.6倍ものエタノール
を生産できることがわかった。
時間とエタノール生成濃度の関係を示す。この結果か
ら、48時間後には約3,000の濃度になる量のエタ
ノールを生成しており、エタノール絶対量としては3m
g/ml×50ml=150mgとなる。しかしこの場
合はトラップ容器内にも約50,000ppmのエタノ
ール8ミリリットルが蓄積しており、この量は50mg
/ml×8=400mgとなり、反応容器内に生成した
エタノールと合わせると計150+400=550mg
となる。この結果から、エタノール分離を行いつつ反応
せしめた方が550/350≒1.6倍ものエタノール
を生産できることがわかった。
【0016】
【発明の効果】本発明の方法によれば、細胞内にデンプ
ンを蓄積する微細藻を培養し、培養した藻体を含む培養
液を濃縮して得られるスラリーを、pHを中性乃至弱ア
ルカリ性領域に保ちながら暗黒かつ嫌気性雰囲気に保持
してエタノールを生成させるエタノール製造方法におい
て、微細藻デンプンからのエタノールの生成率を大幅に
向上させることができる。
ンを蓄積する微細藻を培養し、培養した藻体を含む培養
液を濃縮して得られるスラリーを、pHを中性乃至弱ア
ルカリ性領域に保ちながら暗黒かつ嫌気性雰囲気に保持
してエタノールを生成させるエタノール製造方法におい
て、微細藻デンプンからのエタノールの生成率を大幅に
向上させることができる。
【図1】本発明の実施例で使用したエタノール製造実験
装置の概略図。
装置の概略図。
【図2】本発明の実施例においてエタノールの抜き出し
を行わなかった場合のエタノール生成濃度と反応時間の
関係を示すグラフ。
を行わなかった場合のエタノール生成濃度と反応時間の
関係を示すグラフ。
【図3】本発明の実施例においてエタノールの抜き出し
を行った場合のエタノール生成濃度と反応時間の関係を
示すグラフ。
を行った場合のエタノール生成濃度と反応時間の関係を
示すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅田 清 神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重工業株式会社基盤技術研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】細胞内にデンプンを蓄積する微細藻を培養
し、培養した藻体を含む培養液を濃縮して得られるスラ
リーを、pHを6.0〜9.0の範囲に保ちながら暗黒
かつ嫌気性雰囲気に保持してエタノールを生成させるエ
タノール製造方法において、エタノールを生成させる工
程を、生成するエタノールを系外に抜き出しつつ行わせ
ることを特徴とする微細藻からのエタノール製造方法。 - 【請求項2】 生成するエタノールの系外への抜き出し
をエタノール選択透過膜を介して行うことを特徴とする
微細藻からのエタノール製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5239847A JPH0787985A (ja) | 1993-09-27 | 1993-09-27 | 微細藻からのエタノール製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5239847A JPH0787985A (ja) | 1993-09-27 | 1993-09-27 | 微細藻からのエタノール製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0787985A true JPH0787985A (ja) | 1995-04-04 |
Family
ID=17050760
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5239847A Withdrawn JPH0787985A (ja) | 1993-09-27 | 1993-09-27 | 微細藻からのエタノール製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0787985A (ja) |
-
1993
- 1993-09-27 JP JP5239847A patent/JPH0787985A/ja not_active Withdrawn
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