JPH078775A - 回転混合器 - Google Patents

回転混合器

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JPH078775A
JPH078775A JP5173680A JP17368093A JPH078775A JP H078775 A JPH078775 A JP H078775A JP 5173680 A JP5173680 A JP 5173680A JP 17368093 A JP17368093 A JP 17368093A JP H078775 A JPH078775 A JP H078775A
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cylindrical
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liquid
cylindrical inner
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JP5173680A
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Hideo Noda
秀夫 野田
Takaya Inoue
孝哉 井上
Nobuyuki Kuratani
伸行 倉谷
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Kansai Chemical Engineering Co Ltd
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Kansai Chemical Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 円筒状外槽 1内に、これと同心的に回転せし
められる複数の円筒状内筒21,21が収納され、該円筒状
外槽 1の内周面と該円筒状内筒21,21の外周面との間
に、テーラー渦を発生せしめる環状間隙41,41が形成せ
しめられていることを特徴とする回転混合器である。 【効果】 本発明の回転混合器を使用することにより、
比較的小さい動力で、槽内での混合の程度を実質的に均
一にし、反応および抽出の経過における成分濃度および
/または粘度などの変化に対応して混合の条件を変更し
て、液体の反応原料または抽剤と、他の反応原料または
被抽出物との混合、接触の程度を向上せしめ、以て、反
応および抽出を効率よく行わせ、転化率および抽出率を
向上せしめ、かつ、製品の品質のばらつきを低減させる
ことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転混合器に関し、さ
らに詳細には、気体、液体または固体と液体とを混合、
接触せしめて、以て、たとえば、気体、液体または固体
と液体との反応および液体による気体、液体または固体
からの抽出などを効率よく行わせる回転混合器に係わ
る。
【0002】
【従来の技術、発明が解決しようとする課題】反応装置
として、従来は連続攪拌槽型反応装置が広く使用されて
いる。しかして、この連続攪拌槽型反応装置において
は、攪拌機によって攪拌されている槽内へ反応原料が供
給されて、原料同士を互いに混合、接触せしめて反応が
進行せしめられ、所定の反応時間後に、反応生成物は槽
外へ排出される。この場合に、反応時間は槽内での反応
原料の滞留時間を統計的に平均した平均滞留時間とされ
るが、この滞留時間は通常は反応原料について正規分布
となる。そのために槽内では微視的には転化率などにば
らつきを生じて、槽外へ排出される反応生成物は純度な
どの品質にばらつきが生ずることになる。
【0003】また、液体の抽剤を使用する抽出において
も、従来は連続攪拌槽型抽出装置が使用されているが、
この場合にも、前記の反応におけると同様に槽外に排出
される抽出物の品質にばらつきが生ずる。これらの品質
のばらつきは主として、前記のように槽内において混合
の程度が不均一であり、かつ、混合の程度が低いことに
起因する。ばらつきを小さくし均一な品質の反応生成物
および抽出物を得るために、これらの連続攪拌槽型反応
装置および連続攪拌槽型抽出装置では、槽内における混
合を実質的に均一に行い、かつ、混合の程度を向上させ
るために攪拌機の回転数を増加させるのが一般である。
しかしながら、攪拌機の回転数を増加させるにしても経
済的および技術的な限界があり、他方、攪拌機の回転数
を増加させても、ある限度をこえると回転数を増加させ
た割には混合の程度は上昇せず、結局は動力が浪費され
るだけであった。すなわち、液体を使用する反応および
抽出において、効率よく反応および抽出を行なうために
は液体と他の物質との混合をよくすればよいことにな
る。
【0004】本発明者らは、液体を使用する反応および
抽出において、小さな動力でも、外槽内にテーラー渦を
発生せしめることにより、液体と他の物質との混合をよ
くし、両者の接触を向上させることが可能であるとの新
知見を得、この新知見に基づいて、液々接触塔に関する
発明に到達して、さきに特許出願(特願平3−3130
82号)した。この発明の液々接触塔を使用することに
より、液々接触を飛躍的に向上させることが可能となっ
た。しかしながら、この液々接触塔では、その塔内にお
けるテーラー渦を発生させる条件が実質的に一定とされ
ることから、液々接触による抽出および反応の経過にお
けるて液中の成分濃度および/または粘度などの変化に
対応して混合の条件を変更することができなかった。そ
の後、この点についてさらに研鑽を重ねた結果、改良に
成功して、本発明に到達するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段、作用】本発明は、円筒状
外槽(以下 外槽 と記すこともある))内に、これと
同心的に回転せしめられる複数の円筒状内筒(以下 内
筒 と記すこともある)が収納され、該円筒状外槽の内
周面と該円筒状内筒の外周面との間に、テーラー渦を発
生せしめる環状の間隙(以下 環状間隙 と記すことも
ある)が形成せしめられていることを特徴とする回転混
合器である。外槽および内筒はいずれも長軸線に直交す
る断面が実質的に円であり、かつ、この両者は互いに同
心的に配設されており、また、該外槽の内周面と該内筒
の外周面との間に環状間隙が形成せしめられる。この外
槽内に液体を充填し、内筒を適当な回転数で回転せしめ
ることにより、この環状間隙内にテーラー渦を発生せし
める。
【0006】テーラー渦とは、「円筒状外槽が静止し、
同心的に回転する円筒状内筒の外周面と該円筒状外槽の
内周面とで形成された環状間隙において、流体は円筒状
内筒の回転による遠心力を受け、円筒状内筒の回転数が
或る臨界値を超えた場合に、前記の環状間隙に発生する
互いに回転方向が逆な2個で1組のドーナツ状の2次
流」と定義される。しかして、この環状間隙の流体にテ
ーラー渦を発生せしめるための内円筒の回転数は、予備
実験によって予め求められ、または、計算により算出す
ることができる。この回転数は、次の式によって算出さ
れる。
【0007】
【数1】
【0008】本発明において、前記の式中の運動粘度ν
は、環状の間隙中における流体が2種類以上である場合
には、これらの液体の運動粘度のうちの最小のものが採
択される。
【0009】本発明において、内筒の数は2個以上とさ
れる。これらの内筒の直径は互いに等しくてもよく、ま
た、互いに相違せしめられていてもよい。また、これら
の内筒は1本の回転軸に固着されてもよく、また、それ
ぞれ異なる回転軸に固着されてもよい。内筒の直径が互
いに相違せしめられている場合には、後者が好ましい。
【0010】外槽内に2本の内筒が収納され、下流側の
内筒の環状間隙の上流側を閉塞することもできる。ま
た、所望により、外槽の外側に、熱媒および冷媒を通過
させるジャケットを設けることができる。
【0011】供給口から環状間隙の一端に反応原料また
は抽剤である液体および他の反応原料または被抽出物が
供給され、また、排出口から反応生成物と未反応原料と
の混合物または抽出液と抽出残渣との混合物が排出せし
められる。なお、環状間隙に供給される液体は予め振動
を与えておくことが好ましい。液体に振動を与える装置
として一般に市販されている装置を使用することができ
るが、この代表例として、ユーラスモータ、バイブレー
ター、振動発生器および振動試験器などを挙げることが
できる。液体である反応原料または抽剤および他の反応
原料または被抽出物は、同じ供給口から供給することが
できるが、異なる供給口から別々に供給することもでき
る。本発明の回転混合器は、水平および鉛直のいずれに
も設置することができる。また、本発明の回転混合器
は、液体抽剤を使用する抽出および乳化重合などに好適
に使用される。
【0012】
【実施例】本発明を、図面によって示された実施例によ
りさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例
によって制限されるものではない。図1乃至図4で示さ
れた本発明の回転混合器は、いずれも水平に設置されて
いる。図1で示された回転混合器は、円筒状外槽 1内に
円筒状内筒21,21が同心的に収納されている。しかして
円筒状内筒21および21のそれぞれの直径は互いに実質的
に等しくされており、また、これらは円筒状外槽 1の底
板の中心を貫通せしめられた軸 3にそれぞれ固着されて
いる。円筒状外槽 1の内周面と円筒状内筒21,21のそれ
ぞれの外周面とによって環状間隙41,41が形成されてい
る。円筒状外槽1の左端および右端には、供給口 5およ
び排出口 6が穿設されている。供給口 5から液体の反応
原料または抽剤および他の反応原料または被抽出物が環
状間隙41に供給され、回転軸 3を回転させて円筒状内筒
21,21を回転させることにより、この環状間隙41,41内
にテーラー渦が発生せしめられ、液体の反応原料または
抽剤と他の反応原料または被抽出物とは充分に混合せし
められつつ、ピストン流となって下流側の環状間隙41の
右端に至り、これらの混合物は排出口 6から円筒状外槽
1外へ排出せしめられる。
【0013】図2で示された回転混合器は、円筒状外槽
1内に、上流側(図面左側)には下流側の円筒状内筒22
の直径よりも大きい直径の円筒状内筒21が収納され、こ
れらの円筒状内筒は回転軸31および32にそれぞれ固着さ
れ、異なる回転数で回転せしめられる以外には、図1で
示された回転混合器と本質的に異なる処はない。
【0014】図3で示された回転混合器は、円筒状外槽
1内に、上流(図面左側)から下流へ行くに従って順次
直径が大きくされた円筒状内筒21,22および23が収納さ
れ、これに伴って環状間隙41,42および43の幅が順次小
さくされ、これら円筒状内筒21,22および23は回転軸 3
に固着されている以外には、図1で示された回転混合器
と本質的に異なる処はない。
【0015】図4で示された回転混合器は、円筒状外槽
1内に、円筒状内筒21,21が同心的に収納されており、
下流側(図面右側)の円筒状内筒21の外側の環状間隙41
はその上流側(図面左側)に環状の仕切板 7を設けるこ
とにより閉塞され、かつ、これらの円筒状内筒21,21
は、回転軸31,32にそれぞれ固着されている。円筒状外
槽 1の左端および下流側の環状間隙41左端近くに相当す
る位置には、供給口 5および排出口 6がそれぞれ穿設さ
れている。供給口 5から、上流側の環状間隙41に供給さ
れた液体の反応原料または抽剤および他の反応原料また
は被抽出物は、ここで発生せしめられたテーラー渦によ
って互いに混合され、この混合物はピストン流となって
下流側の円筒状内筒21の内部を経由して、下流側の環状
間隙41の右端から下流側の環状間隙41へ送られ、ここで
発生せしめられたテーラー渦によって再度混合され、こ
の混合物は排出口 6から円筒状外槽 1外へ排出せしめら
れる。図2乃至図4で示された回転混合器において、環
状間隙41および42さらには43においては、それぞれ性状
が互いに相違するテーラー渦を発生せしめることができ
る。なお、これらの図面は、原理を示すためのものであ
って、動力装置、軸受、軸封装置および振動装置などの
詳細は省略されている。
【0016】
【発明の効果】本発明の回転混合器を使用することによ
り、比較的小さい動力で、槽内での混合の程度を実質的
に均一にし、反応および抽出の経過における成分濃度お
よび/または粘度などの変化に対応して混合の条件を変
更して、液体の反応原料または抽剤と、他の反応原料ま
たは被抽出物との混合、接触の程度を向上せしめ、以
て、反応および抽出のそれぞれを効率よく行わせ、転化
率および抽出率をそれぞれ向上せしめ、かつ、製品の品
質のばらつきを低減させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】aは、円筒状外槽内に、互いに等しい直径を有
する2個の円筒状内筒が収納された回転混合器の一部切
欠断面図である。bは、図1aで示された回転混合器の
A−A切断部端面図である。
【図2】円筒状外槽内に、互いに相違する直径を有する
2個の円筒状内筒が収納された回転混合器の一部切欠断
面図である。
【図3】円筒状外槽内に、互いに相違する直径を有する
3個の円筒状内筒が収納された回転混合器の一部切欠断
面図である。
【図4】円筒状外槽内に、2個の円筒状内筒が収納さ
れ、下流側の環状間隙の上流側が閉塞された回転混合器
の一部切欠断面図である。
【符号の説明】
1 円筒状外槽 21 円筒状内筒 22 円筒状内筒 23 円筒状内筒 3 回転軸 31 回転軸 32 回転軸 41 環状間隙 42 環状間隙 43 環状間隙 5 供給口 6 排出口 7 仕切板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状外槽内に、これと同心的に回転せ
    しめられる複数の円筒状内筒が収納され、該円筒状外槽
    の内周面と該円筒状内筒の外周面との間に、テーラー渦
    を発生せしめる環状の間隙が形成せしめられていること
    を特徴とする回転混合器。
  2. 【請求項2】 直径が互いに実質的に等しくされた複数
    の円筒状内筒を有する請求項1記載の回転混合器。
  3. 【請求項3】 直径が互いに相違せしめられた複数の円
    筒状内筒を有する請求項1記載の回転混合器。
  4. 【請求項4】 2本の円筒状内筒が収納され、下流側の
    円筒状内筒の環状の間隙の上流側が閉塞されてなる請求
    項1記載の回転混合器。
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