JPH078634Y2 - 掘削穴の覆工用筒状壁体 - Google Patents

掘削穴の覆工用筒状壁体

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JPH078634Y2
JPH078634Y2 JP1988084678U JP8467888U JPH078634Y2 JP H078634 Y2 JPH078634 Y2 JP H078634Y2 JP 1988084678 U JP1988084678 U JP 1988084678U JP 8467888 U JP8467888 U JP 8467888U JP H078634 Y2 JPH078634 Y2 JP H078634Y2
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宗孝 大関
和雄 清水
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Obayashi Corp
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Taisei Corp
Obayashi Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この考案は、多連形の掘削穴の覆工に用いられる筒状壁
体に関するものである。
「従来の技術」 近年、鉄道用トンネルなどの大断面トンネル構造物を構
築するための大断面シールド工法として、複円形特殊断
面シールド工法とよばれるものが行なわれるようになっ
た。この工法は、円筒状のシールド掘削機を複数基連結
した構造のシールド掘削機を用いて、円が複数その一部
が重なった状態で連なる形の断面形状に、地山あるいは
地盤を掘削し、この掘削された穴の内面にRCセグメント
(セグメント)を組み立てて筒状壁体を形成してこの筒
状壁体を穴に沿って複数連結し(一次覆工)、この一次
覆工のセグメントの背面、すなわちセグメントと地山と
の間に、空隙を埋める注入剤を充填した後、一次覆工の
内面にコンクリートを巻き立て(二次覆工)、それらに
よって地山を支持して所定の内径を構成するというもの
である。
従来、この種の筒状壁体としては、第6図ないし第8図
に示すものが提供されていた。第6図において、符号1,
1は主壁部であって、円弧版状のRCセグメント(セグメ
ント)2,2,……が長さ方向にボルト結合されて形成され
ている。RCセグメント2の各接合面には、ボルトを挿通
するための挿通孔2aを有する継手金具2bが埋設されてお
り、これら継手金具2b,2bをボルト結合することによっ
てセグメント2,2……は連結されている。符号3,3は左右
の主壁部1,1を連結するため筒状壁体の上下に配置され
た断面形状略Y形の分岐部RCセグメント(分岐部セグメ
ント)であり、これら分岐部セグメント3,3の間には、
筒状壁体の自重や周囲の地盤からの圧力による崩壊や変
形を防止するために、中継ぎ板4がボルト結合されてい
る。このようにリング状に組み立てられたものが軸方向
にボルト結合されて筒状壁体が構築されている。なお、
図示例では、左右に2つの主壁部1,1が形成されている
が、上下に2つの主壁部1,1が形成された筒状壁体もあ
り、前者は横形2連形、後者は縦型2連形と呼ばれてい
る。また、円が更に多く連なった形状の3連形、4連形
なども考えられている。以下の説明では便宜上、横型2
連形を主に取り上げるものとする。
次いで、上記の筒状壁体における一方の分岐部セグメン
ト3と中継ぎ板4の接合構造を第7図および第8図に示
す。他方の分岐部セグメント3と中継ぎ板4の連結状態
も倒立すればこれらの図示と同様である。第7図は掘削
作業の進行方向側から見た正面図で、第8図は側面図で
ある。これらの図に示すように、中継ぎ板4は四角柱状
のものである。また、中継ぎ板4および分岐部セグメン
ト3の接合面4a,3aには、継手金具4b,3bが埋設されてい
る。継手金具4b,3bにはボルト挿通孔が形成されてお
り、これら継手金具4b,3bをボルト結合することによっ
て、中継ぎ板4は分岐部セグメント3に連結されてい
る。
「考案が解決しようとする課題」 ところで、上記の従来の掘削穴の覆工用筒状壁体は、中
継ぎ板と分岐部セグメントの接合面において継手金具が
中継ぎ板および分岐部セグメントの内部に埋設されてい
るためにボルト結合の際に手間取り、接合作業の能率が
悪いという欠点があった。さらに、継手金具が鋼材によ
って形成されているため、耐食性が悪いという欠点があ
った。
「課題を解決するための手段」 この考案では上記問題点を解決するため、以下のような
手段が講じられている。すなわち、中継ぎ板の分岐部セ
グメントと接する両端部に側方へ突出する突出部を設
け、上記突出部と分岐部セグメントとを貫通するボルト
挿通孔を設け、上記ボルト挿通孔に上記突出部側から挿
通されたボルトにより上記中継ぎ板と上記分岐部セグメ
ントとをボルトナット結合することを特徴とする。
「実施例」 第1図ないし第3図は、本考案による第1の実施例を示
す図である。第1図は、筒状壁体を掘削作業の進行方向
側から見た正面図で、第2図および第3図は、対向状態
にある分岐部セグメントの一方の付近の状態を示すもの
であり、他方の分岐部セグメントの付近の状態の図示は
省略する。
第2図、第3図において、符号5は分岐部セグメント
を、6は中継ぎ板を示す。上記分岐部セグメント5の下
端部には凹部5a,5aが形成され、凹部5a,5aの下端部に
は、ボルトを挿通するための挿通孔5b,5bを有する継手
金具5c,5cが埋設されている。中継ぎ板6の端部には、
側方に突出する突出部6a,6aが形成されており、さら
に、この突出部6a,6aの下端部には凹部6b,6bが形成され
ている。突出部6a,6aには。凹部6b,6bから上面に貫通す
る貫通孔6c,6cが形成されている。これら孔6c,6cを通っ
て孔5b,5bを抜けるようにボルト7,7が挿通され、孔5a,5
a内に位置するナット8,8に上記ボルト7,7を螺合するこ
とにより、上記中継ぎ板6および分岐部セグメント5が
連結されている。
次に、上記の筒状壁体の組み立て方の一例を第1図を参
照して説明する。まず、下端分岐部セグメント5の左右
にセグメント2を周方向に順次ボルト結合して、左右の
主壁部1を形成し、次いで上端分岐部セグメント5を主
壁部1の左右の開口の上端にボルト結合した後、中継ぎ
板6を上端分岐部セグメント5と下端分岐部セグメント
5の間に取り付ける。中継ぎ板6を取り付けるには、上
端分岐部セグメントを揚重機(例えばエレクター)で支
持し、さらにもう一機の揚重機で中継ぎ板を上下端分岐
部セグメントの間に挿入しつつボルト挿通孔の位置を調
整して、隣接する継手金具同士のボルト結合を行う。こ
のようにしてシールド機内でリング状に覆工体を構築
し、シールド機を掘進するごとにリング状に組み立てら
れた覆工体を軸方向にボルト結合させながら筒状壁体を
延ばしていく。ここで、分岐部セグメント5と中継ぎ板
6との接合方法をさらに詳しく説明する。分岐部セグメ
ント5に中継ぎ板6を取り付ける際、上端分岐部セグメ
ント5を揚重機で支持し、さらにもう一機の揚重機で中
継ぎ板6を上下端分岐部セグメント5,5の間に挿入しつ
つ、分岐部セグメント5に形成されたボルト挿通孔5b,5
bと中継ぎ板6に形成されたボルト挿通孔6c,6cを一致さ
せる。さらに、中継ぎ板6の突出部6a,6aに形成された
凹部6b,6bからボルトを挿通し、分岐部セグメント5に
形成されたボルト挿通孔5b,5bから出てきたボルト7,7に
ナット8,8を螺合させて固定する。
以上のような構成からなる筒状壁体においては、分岐部
セグメントと中継ぎ板との接合用ボルトが中継ぎ板の外
部から取付け可能となり、従来よりもボルトの取付け作
業が容易である。
第4図および第5図は、本考案による他の実施例を示す
図であり、上記実施例の場合と同様に分岐部セグメント
と中継ぎ板との接合構造を拡大して示した図示である。
なお、上記実施例と同様の構成からなる部分には、同一
の符号を符してその説明を省略する。
これらの図において、符号9は分岐部セグメントを、6
は中継ぎ板を示す。上記分岐部セグメント9には、筒状
壁体を横断する方向に貫通穴9aが形成されている。ま
た、分岐部セグメント9には、上記穴9aから下面へ貫通
する貫通孔9bが形成されている。ここで上記実施例と同
様に、中継ぎ板6に設けられた孔6cおよび分岐部セグメ
ント9に設けられた孔9bにボルト10を挿通し、孔9a内に
位置するナット11に螺合することにより分岐部セグメン
ト9および中継ぎ板6が連結されている。
また、この実施例では分岐部セグメント9および図示し
ないこれと隣接する分岐部セグメント9に、互いの穴9a
まで貫通する孔9c,9cが形成され、これら孔9c,9cを利用
して隣接する分岐部セグメント9,9…同士のボルト結合
が行なわれている。
この実施例によると、分岐部セグメントと中継ぎ板との
接合にボルト以外の金物を用いない。従って、耐食性の
考慮はボルトのみで良く、ボルトに防食加工を施すと、
上記筒状壁体は永久構造物として使用できる。
「考案の効果」 本考案によると次のような効果を得ることができる。
分岐部セグメントと中継ぎ板との接合用ボルトが、中継
ぎ板に設けられた突出部を介してその外部から取付け可
能となるため、従来よりもボルトの取付け作業が容易で
ある。また、中継ぎ板に突出部を設けたので、筒状壁体
の左右両主壁部を結ぶような開口部を有することができ
る。さらに、分岐部セグメントと中継ぎ板との接合面に
おいて金物をほとんど用いないので耐食性が良い。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は、本考案による一実施例を示す図
である。第1図は筒状壁体を掘削作業の進行方向側から
見た正面図であり、第2図および第3図は、分岐部RCセ
グメントと中継ぎ板の接合構造を拡大して示す図であっ
て、第2図は掘削作業の進行方向側から見た図であり、
第3図は第2図に対する側面図である。 第4図および第5図は、本考案による他の実施例を示す
図であり、上記と同様の筒状壁体における分岐部RCセグ
メントと中継ぎ板との接合構造を示す図である。第4図
は掘削作業の進行方向側から見た正面図であり、第5図
は側面図である。 第6図ないし第8図は、従来の一例を示す図である。第
6図は筒状壁体を掘削作業の進行方向側から見た図であ
る。第7図および第8図は、上記筒状壁体における分岐
部RCセグメントと中継ぎ板との接合構造を示す図であ
り、それぞれ掘削作業の進行方向側から見た正面図およ
び側面図である。 1……主壁部、2……RCセグメント(セグメント)、3,
5,9……分岐部RCセグメント(分岐部セグメント)、4,6
……中継ぎ板、5a,6c,9a,9b,9c……孔、7,10……ボル
ト、8,11……ナット。
フロントページの続き (72)考案者 大関 宗孝 東京都中央区八重洲2丁目6番21号 ロー ズベイ八重洲ビル 石川島建材工業株式会 社内 (72)考案者 清水 和雄 東京都中央区八重洲2丁目6番21号 ロー ズベイ八重洲ビル 石川島建材工業株式会 社内 (72)考案者 橋本 博英 東京都中央区八重洲2丁目6番21号 ロー ズベイ八重洲ビル 石川島建材工業株式会 社内 審査官 結田 純次 (56)参考文献 特開 昭59−165799(JP,A) 実開 昭57−18097(JP,U)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】多連形の掘削穴の施工に用いるために、複
    数の同形の円弧板状のセグメントが組み立てられて、軸
    線方向に沿う開口を有する円筒状の主壁部が複数形成さ
    れ、これらが上記開口を対向して配置された状態で、上
    記主壁部の端部同士が分岐部セグメントを介して連結さ
    れ、上記分岐部セグメントの間に中継ぎ板が接合されて
    いる掘削穴の覆工用筒状壁体において、 中継ぎ板の分岐部セグメントと接する両端部に側方へ突
    出する突出部を設け、上記突出部と分岐部セグメントと
    を貫通するボルト挿通孔を設け、上記ボルト挿通孔に上
    記突出部側から挿通されたボルトにより上記中継ぎ板と
    上記分岐部セグメントとをボルトナット結合することを
    特徴とした掘削穴の覆工用筒状壁体。
JP1988084678U 1988-06-27 1988-06-27 掘削穴の覆工用筒状壁体 Expired - Lifetime JPH078634Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6040714Y2 (ja) * 1980-07-01 1985-12-09 日本プレスコンクリ−ト株式会社 コンクリ−トセグメントの継手構造
JPS59165799A (ja) * 1983-03-10 1984-09-19 都築 純一 トンネル覆工構造

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