JPH0785395B2 - 線状熱陰極 - Google Patents

線状熱陰極

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JPH0785395B2
JPH0785395B2 JP12205287A JP12205287A JPH0785395B2 JP H0785395 B2 JPH0785395 B2 JP H0785395B2 JP 12205287 A JP12205287 A JP 12205287A JP 12205287 A JP12205287 A JP 12205287A JP H0785395 B2 JPH0785395 B2 JP H0785395B2
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敬二 福山
量 鈴木
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、真空管、CRT、蛍光表示管等に使用する線
状熱陰極に関するものである。
〔従来の技術〕
線状熱陰極を利用する機器は従来種々提案されており、
例えば平板型表示装置としては第4図に示す如きものが
ある(特開昭60−84744号)。
第4図は従来の平板型表示装置を示す模式的断面図であ
り、この表示装置は絶縁性基板1上に一定の間隔で設け
た複数の金属製係止部2に渡して、所定の間隔で電子放
射物質を保持させて陰極4bを形成した陰極ワイヤー3を
張架し、各陰極4bと対応させて絶縁性基板1上に制御電
極5を配設すると共に、陰極ワイヤー3の上方には各陰
極4bと対応した位置に貫通孔6aを備えたグリッド電極6
を、更にこのグリッド電極6の上方には上記各陰極4bに
対応した位置に蛍光体7を塗布したアノード8を夫々
上,、下方向に所要の間隔を隔てて配設して構成してあ
る。
前記陰極ワイヤー3はタングステン製であり、また陰極
4bは陰極ワイヤー3の表面に電着法、或いは塗布法など
によりバリウム、ストロンチウム、カルシウムの三元炭
酸塩〔(Ba,Sr,Ca)CO3〕を付着させ、表示装置容器内
を真空に排気する過程でこれを加熱分解し、上記炭酸塩
を酸化物〔(Ba,Sr,Ca)O〕に変換して形成してある。
なお、この際に陰極ワイヤー3のタングステンとの以下
のような反応で電子放射物質中のBaOが還元されて過剰B
aを生成するが、このBaは拡散時に陰極表面へ移動し、B
aO中でドナーを形成し、エミッションに寄与する。
6BaO+W→Ba3WO6+3Ba(反応式1) 次に動作について説明する。陰極ワイヤー3をその両端
に給電して約700℃に加熱すると陰極4b表面から電子が
放射される。このときグリッド電極6及びアノード8に
正の電極を印加すれば電子ビームは貫通孔6aを通して蛍
光体7に導かれ、蛍光体7を施起せしめる。一方制御電
極5に負の電圧を印加すると陰極4b周辺の電界が陰極4b
に対して負となり、陰極4bからの電子放射を停止せしめ
得るから、例えば制御電極5に正のパルス電圧を印加す
ることにより電子ビームの放射を制御できることとな
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来の線状熱陰極は、電子放射物質中のBaOと、耐熱性
金属であるタングステンとの反応によってのみ、過剰Ba
が生成されるので、過剰Baの生成量が少なく、不純ガス
の影響によるエミッション低下が大きい。従って、上記
炭酸塩から酸化物に変える工程、或いは表示装置の初期
動作時蛍光体7及び係止部2などからの不純ガス放出に
より、初期エミッション電流が低くなる問題点、或いは
長時間動作後においてもBaの供給が不十分で、電流の低
下が大きいなどの問題点があった。
この発明は上記のような問題点を解消するためになされ
たもので、初期エミッション電流が高く、しかも長時間
動作後もエミッション電流の低下が少なく長期にわたり
高い輝度を維持し得る線状熱陰極を提供することを目的
とする。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明に係る線状熱陰極は0.2〜20重量%の希土類金
属酸化物と、酸化バリウム及び酸化カルシウムを含んだ
アルカリ土類金属酸化物とを含む混合物であって、希土
類金属酸化物に対する酸化カルシウムの重量比を0.02〜
0.7、希土類金属酸化物と酸化カルシウムとの和が、1.3
〜20重量%とした電子放射物質を線状の耐熱性金属表面
に保持したものである。
〔作用〕
この発明における線状熱陰極はタングステンとBaOとの
反応に加えて、電子放射物質中の希土類金属酸化物の一
部が耐熱性金属と反応し、その結果過剰Baを生成するの
で従来の線状熱陰極よりも初期エミッション電流が高く
なる。更に、電子放射物質中の酸化カルシウムと希土類
金属酸化物の混合比を適正に規制してあるので、過剰Ba
の一部が、希土類金属酸化物の表面に吸着して、過剰Ba
の陰極表面からの蒸発を抑制するので、特に優れた寿命
特性を実現する。
〔実施例〕
第1図はこの発明の一実施例による線状熱陰極を用いた
表示装置の要部を示す模式的断面図であり、図中1はガ
ラス板,セラミックス板等で構成した絶縁性基板、2は
主として金属製の突起又はリブ等として形成される係止
部、3はタングステン等の耐熱性金属製の陰極ワイヤ
ー、4aは陰極ワイヤー3にその長手方向に所要の間隔で
形成された陰極、5は制御電極、6はグリッド電極、8
はアノードを夫々示している。
絶縁性基板1上に一定間隔で複数の係止部2を設け、こ
の各係止部2に渡す態様で陰極ワイヤー3を、これに形
成した陰極4aが相隣する係止部2,2間に位置するよう張
架し、絶縁性基板1上には前記各陰極4aと対向する位置
に制御電極5を配設し、また、陰極ワイヤー3の上方に
は前記陰極4aと対向する位置に貫通孔6aを開口したグリ
ッド電極6を、更にその上には前記陰極4aと対向する位
置に蛍光体7を付したアーノド8を夫々上下方向に所要
の間隔を隔てて配設してある。
このような構成は前記陰極4aを除き前記第4図に示した
従来品と実質的に同じである。
そして本発明に係る実施例の陰極4aには0.2〜20重量%
の希土類金属酸化物と、残部が少なくとも酸化バリウム
と酸化カルシウムとを含むアルカリ土類金属酸化物との
混合物とからなり、希土類金属酸化物に対する酸化カル
シウムの重量比を0.02〜0.7、望ましくは0.04〜0.3とし
た電子放射物質を用いる。
なお前記希土類金属酸化物としてはSc2O3,La2O3,Y2O3,G
d2O3,Ce2O3等が用いられる。
希土類金属酸化物に対する酸化カルシウムの重量比を0.
02〜0.7とするのは次の理由による。
即ち、BaO:75重量%,SrO:10重量%とし、CaOとSc2O3
の混合物が15重量%になる範囲内でCaO/Sc2O3(重量
比)を変化させて、Sc2(CO3の含有率を異にする複
数の電着液を作成し、従来と同様の電着法に基づき、従
来とほぼ同一の膜厚(8μm)で電子放射物質を陰極ワ
イヤー3に保持せしめて各陰極を作成した後、これを表
示装置の排気過程において加熱し、(Ba,Sr,Ca)CO3−S
c2(CO3を(Ba,Sr,Ca)O−Sc2O3に変えて夫々組成
比の異なる陰極を有する表示装置を作成した。
この各表示装置について2時間動作後、フィラメント電
流を一定にした時のパルスエミッション電流値を測定し
た。その結果を第2図に示す。第2図に示すグラフは横
軸にBaO,SrO,CaO,Sc2O3を含む混合物中のSc2O3に対する
CaOの重量比をとり、また縦軸には従来品のパルスエミ
ッション電流値を100とした時の相対電流値をとって示
してある。このグラフから明らかなように、Sc2O3に対
するCaOの重量比が0.02〜0.7であればパルスエミッショ
ン電流の増加傾向が顕著であり、特に重量比が0.04〜0.
3の範囲で高いパルスエミッション電流が得られること
が解る。
次にこの発明に基づき陰極ワイヤーにCaOとSc2O3との和
を種々変化させた電子放射物質(但しSc2O3に対するCaO
の重量比は0.6とした)を保持した陰極と、同じく陰極
ワイヤーに(Ba,Sr,Ca)Oからなる電子放射物質(但し
BaOに対するSrOの重量比は5とした)を保持した従来の
陰極とを各々配設した複数種類の表示装置を作成した。
他の条件は全て同じである。なお蛍光体には低速電子線
用蛍光体(ZnO:Zn)を用い、直径が4.0mmの円形パター
ンを数個配設したものを用いた。
従来品と実施例に関して、フィラメント電圧、アノード
電圧及びグリッド電圧を同一条件にして5個の表示装置
を1000時間動作させ、その時の蛍光体の輝度を測定し、
その平均値を求め、従来品及び実施例の各々2時間動作
後における平均輝度(100とした)に対する相対輝度を
求めた。結果は第3図に示すとおりである。
第3図に示すグラフは横軸にCaO+Sc2O3の重量%を、ま
た縦軸には相対輝度をとって示してある。
このグラフから明らかなように実施例ではCaO+Sc2O3
1.3〜20重量%の範囲で優れた輝度特性を示し、特にCaO
+Sc2O3が4〜16重量%の範囲で輝度の低下が少なく極
めて良好な特性を示していることが解る。なお従来品の
輝度特性は×印でプロットしてある。
また1000時間動作後、蛍光体をX層マイクロアナライザ
ーで分析したところ、従来品の蛍光体からは実施例の蛍
光体におけるよりも多量のBaが検出された。このことか
ら実施例では動作中における蛍光体側への蒸散によるBa
の消耗が少ないことが推測され、このことが実施例にお
ける輝度特性を高く維持し得ている理由の一つと考えら
れる。Baの消耗が少ない理由は陰極ワイヤー3のタング
ステンと、BaOとの反応及び上記タングステンとSc2O3
の反応により生成された過剰Baの一部がSc2O3上に吸着
し、陰極表面からの過剰Baの蒸発が抑制されるためと考
えられる。上述したCaO/Sc2O3比の範囲であれば、CaOも
上記Sc2O3の効果を補完するので、より一層優れた初期
及び寿命中のエミッション特性が得られると考えられ
る。
この結果、実施例では初期輝度が高いことは勿論、長時
間動作後の残存輝度も高いので表示装置が明るい場所で
も使用可能になる。
また陰極ワイヤー3に流れる電流値を増加させて高輝度
化を実現する場合には、特に寿命特性の向上に顕著な効
果を有する。
なお上述した実施例では線状耐熱性金属としてタングス
テン線を用いた場合につき説明したが何等これに限定さ
れるものではなく、主成分がMo,Taなどの場合も同様の
効果が得られる。また陰極の形状は実施例では直線状と
した場合を示したが何らこれに限るものではなく、板
状、コイル状、スパイラル状など任意の線状陰極形状で
も上記した効果はえられる。更に実施例は平板型表示装
置に適用した場合につき説明したが、蛍光表示管、線状
熱陰極を用いたCRT、電子顕微鏡、蛍光ランプにも適用
し得ることは勿論である。
〔発明の効果〕
以上の如く本発明に係る線状熱陰極にあっては、希土類
金属酸化物を0.2〜20重量%、希土類金属酸化物に対す
る酸化カルシウムの重量比を0.02〜0.7、希土類金属酸
化物と酸化カルシウムとの和を1.3〜20重量%としたか
ら、希土類金属酸化物の一部が耐熱性金属と反応し、過
剰Baを生成することで、高い初期エミッション電流が得
られ、また過剰Baの一部が希土類金属酸化物の表面に吸
着して過剰Baの陰極表面からの蒸発を抑制することで優
れた寿命特性が得られる等、本発明は優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明品を用いた表示装置の模式的断面図、第
2図はSc2O3に対するCaOの重量比とパルスエミッション
電流との関係を示す特性図、第3図は表示装置の1000時
間の動作後の輝度とCaO及びSc2O3の重量%との関係を示
す特性図、第4図は従来の表示装置を示す模式的断面図
である。 1……絶縁性基板、2……係止部 3……陰極ワイヤー、4a……陰極、5……制御電極 6……グリッド電極、7……蛍光体、8……アノード なお、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 量 神奈川県鎌倉市大船2丁目14番40号 三菱 電機株式会社商品研究所内 (72)発明者 渡部 勁二 神奈川県鎌倉市大船2丁目14番40号 三菱 電機株式会社商品研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−84744(JP,A) 特開 昭49−12758(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】0.2〜20重量%の希土類金属酸化物と、酸
    化バリウム及び酸化カルシウムを含んだアルカリ土類金
    属酸化物とを含む混合物であって、希土類金属酸化物に
    対する酸化カルシウムの重量比を0.02〜0.7、希土類金
    属酸化物と酸化カルシウムとの和が1.3〜20重量%とし
    た電子放射物質を、主成分がタングステン,モリブデ
    ン,またはタンタルから選ばれた一種の耐熱性金属上に
    保持してあることを特徴とする線状熱陰極。
JP12205287A 1986-10-07 1987-05-18 線状熱陰極 Expired - Fee Related JPH0785395B2 (ja)

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EP87114566A EP0263483B2 (en) 1986-10-07 1987-10-06 Hot cathode in wire form
CA000548815A CA1276965C (en) 1986-10-07 1987-10-07 Hot cathode in wire form coated with rare and alkaline earth metal oxides containing barium oxide

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