JPH0784791A - ファジィ数演算装置および方法 - Google Patents

ファジィ数演算装置および方法

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JPH0784791A
JPH0784791A JP5251001A JP25100193A JPH0784791A JP H0784791 A JPH0784791 A JP H0784791A JP 5251001 A JP5251001 A JP 5251001A JP 25100193 A JP25100193 A JP 25100193A JP H0784791 A JPH0784791 A JP H0784791A
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JP
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value
parameter
calculation
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JP5251001A
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English (en)
Inventor
Ryuji Yamazaki
竜二 山崎
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 利用者の希望する演算精度と演算速度によっ
てファジィ数の演算を行えるようにする。 【構成】 少なくとも一方がファジィ数である2つの被
演算数が演算される。ファジィ数を表すメンバーシップ
関数をサンプリングする回数の最大値と最小値とが記憶
される。演算精度を表すパラメータおよび演算速度を表
すパラメータの少なくとも一方が入力される。ファジィ
数を表すメンバーシップ関数をサンプリングする回数
が、サンプリング回数の最大値と最小値との間の範囲に
おいて、この最大値、最小値および入力されたパラメー
タに基づいて算出される。ファジィ数を表すメンバーシ
ップ関数が算出された回数でサンプリングされ、これに
より得られたデータに基づいて、2つの被演算数が演算
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】この発明は、少なくとも一方がファジィ数
である2つの数を演算する装置および方法に関する。
【0002】
【背景技術】少なくとも一方がファジィ数である2つの
数の演算、すなわちファジィ数とファジィ数との演算ま
たはファジィ数とクリスプ数との演算においては、ファ
ジィ数を表すメンバーシップ関数を変数軸または関数軸
において等間隔でサンプリングして得られたデータ(変
数値xと関数値yとの組のデータ(x,y))に基づい
て演算が行われる。
【0003】ファジィ数を表すメンバーシップ関数がサ
ンプリングされる回数は、演算装置にあらかじめ記憶さ
れており、この記憶された回数分だけメンバーシップ関
数がサンプリングされる。
【0004】このサンプリング回数が多いと、サンプリ
ングにより得られるデータの数が多くなって精度の高い
演算が可能となるが、サンプリング回数と演算回数とが
増加するので演算速度は遅くなる。一方、サンプリング
回数が少ないと、サンプリングにより得られるデータの
数が少なくなって演算精度は低下するが、サンプリング
回数と演算回数とが減少するので演算速度は速くなる。
【0005】このように、従来のファジィ数演算装置に
おいては、その装置にあらかじめ記憶されたサンプリン
グ回数によってファジィ数を表すメンバーシップ関数が
サンプリングされ演算が行われるので、演算装置に記憶
された回数によって演算速度および演算精度が決定され
る。
【0006】
【発明の開示】この発明の目的は、演算精度と演算速度
に関するパラメータを利用者が入力できるようにして、
利用者の希望する演算精度と演算速度によって、ファジ
ィ数とファジィ数またはファジィ数とクリスプ数との演
算を行えるようにすることにある。
【0007】この発明によるファジィ数演算装置は、少
なくとも一方がファジィ数である2つの被演算数を演算
する演算装置であって、ファジィ数を表すメンバーシッ
プ関数をサンプリングする回数の最大値と最小値とを記
憶するための記憶手段、演算精度を表すパラメータおよ
び演算速度を表すパラメータの少なくとも一方を入力す
るための入力手段、ファジィ数を表すメンバーシップ関
数をサンプリングする回数を、上記記憶手段に記憶され
た最大値と最小値との間の範囲において、この最大値、
最小値および上記入力手段によって入力されたパラメー
タに基づいて算出するサンプリング回数算出手段、なら
びに被演算数であるファジィ数を表すメンバーシップ関
数を上記サンプリング回数算出手段によって算出された
回数でサンプリングし、これにより得られたデータに基
づいて、上記2つの被演算数を演算する演算手段を備え
ている。
【0008】この発明によるファジィ数演算方法は、少
なくとも一方がファジィ数である2つの被演算数を演算
する演算方法であって、ファジィ数を表すメンバーシッ
プ関数をサンプリングする回数の最大値と最小値とを記
憶し、演算精度を表すパラメータおよび演算速度を表す
パラメータの少なくとも一方を入力し、ファジィ数を表
すメンバーシップ関数をサンプリングする回数を、上記
記憶した最大値と最小値との間の範囲において、この最
大値、最小値および上記入力したパラメータに基づいて
算出し、ファジィ数を表すメンバーシップ関数を上記算
出した回数でサンプリングして得たデータに基づいて、
上記2つの被演算数を演算するものである。
【0009】この発明では、利用者が演算精度を表すパ
ラメータおよび演算速度を表すパラメータの少なくとも
一方を入力することができる。ファジィ数を表すメンバ
ーシップ関数をサンプリングする回数は、入力されたパ
ラメータ、ならびにファジィ数演算装置にあらかじめ記
憶されたサンプリング回数の最大値および最小値に基づ
いて算出される。そして、算出された回数分、メンバー
シップ関数はサンプリングされる。
【0010】したがって、この発明によれば、利用者
は、ファジィ数演算装置に記憶された最大サンプリング
回数と最小サンプリング回数との間の範囲において、自
らが入力したパラメータの値により自らが希望するサン
プリング回数を設定することができ、このサンプリング
回数に応じた演算精度および演算速度により、2つの被
演算数の演算を行うことができる。
【0011】好ましくは、上記サンプリング回数は、演
算精度を表すパラメータおよび演算速度を表すパラメー
タが入力された場合には、演算精度を表すパラメータの
値と上記記憶された最小値との積の値に、演算速度を表
すパラメータの値と上記記憶された最大値との積の値を
加算し、この加算した値を、演算精度を表すパラメータ
の値と演算速度を表すパラメータの値との和によって除
算することにより求められる。演算精度を表すパラメー
タのみが入力された場合には、サンプリング回数は、こ
のパラメータの値を百分率により表し、上記最大値と最
小値との差の値に上記百分率により表したパラメータの
値を乗算し、この乗算した値に上記最小値を加算するこ
とにより求められる。演算速度を表すパラメータのみが
入力された場合には、サンプリング回数は、このパラメ
ータの値を百分率により表し、上記最大値と最小値との
差の値に上記百分率により表したパラメータの値を乗算
し、この乗算した値を上記最大値から減算することによ
り求められる。
【0012】
【実施例】
(1) ファジィ数演算装置の構成
【0013】図1は、ファジィ数演算装置の全体構成を
示す機能ブロック図である。
【0014】このファジィ数演算装置は、その全てをハ
ードウェア・アーキテクチャにより実現することができ
るし、プログラムされたコンピュータ・システムにより
実現することもできる。また、ファジィ数演算装置の一
部をハードウェアにより、他の一部をソフトウェアによ
り実現することもできる。
【0015】ファジィ数演算装置は、入力装置1、最大
/最小サンプリング回数記憶装置2、サンプリング回数
算出装置3、被演算数記憶装置4、サンプリング装置
5、演算装置6、および出力装置7から構成されてい
る。
【0016】入力装置1には、演算精度を表すパラメー
タRa および演算速度を表すパラメータRs の一方また
は双方が利用者から入力される。
【0017】最大/最小サンプリング回数記憶装置2に
は、ファジィ数を表すメンバーシップ関数をサンプリン
グする最大回数Smax と最小回数Smin とがあらかじめ
記憶されている。
【0018】サンプリング回数算出装置3は、入力装置
1に入力されたパラメータRa およびRs の一方または
双方、ならびに最大/最小サンプリング回数記憶装置2
に記憶された最大回数Smax および最小回数Smin に基
づいて、メンバーシップ関数をサンプリングする回数S
x を算出する。サンプリング回数Sx を求める計算式に
は次のようなものがある。
【0019】演算精度を表すパラメータRa および演算
速度を表すパラメータRs が入力された場合の計算式の
一例として以下の式がある。
【0020】 Sx =(Rs ×Smax +Ra ×Smin )/(Ra +Rs ) …(1)
【0021】演算精度を表すパラメータRa のみが入力
された場合の計算式の一例として以下の式がある。
【0022】 Sx =(Smax −Smin )×Ra +Smin …(2)
【0023】演算速度を表すパラメータRs のみが入力
された場合の計算式の一例として以下の式がある。
【0024】 Sx =Smax −(Smax −Smin )×Rs …(3)
【0025】被演算数記憶装置4には、演算対象となる
ファジィ数またはクリスプ数が記憶されている。ファジ
ィ数はそれを表すメンバーシップ関数y=μ(x)とし
て記憶され、クリスプ数はその数値として記憶されてい
る。
【0026】サンプリング装置5では、被演算数記憶装
置4に記憶されたファジィ数を表すメンバーシップ関数
が、サンプリング回数算出装置3により算出された回数
Sxで示される回数でサンプリングされる。サンプリン
グには、メンバーシップ関数の変数軸に沿って等間隔に
行うものと、関数軸に沿って等間隔に行うものとがあ
る。サンプリングにより変数値xと関数値yとからなる
点データ(x,y)がサンプリングを行った回数分得ら
れ、これらの点データはサンプリング装置5から演算装
置6に渡される。クリスプ数については、その数値が被
演算数記憶装置4から演算装置6に直接渡される。
【0027】演算装置6では、サンプリング装置5でサ
ンプリングして得られた点データに基づいて、後に詳述
するファジィ数とファジィ数またはファジィ数とクリス
プ数との演算が行われる。そして、演算結果のファジィ
数を表すメンバーシップ関数が得られる。
【0028】出力装置7は、演算装置6の演算結果のフ
ァジィ数を表示し、利用者に呈示する。
【0029】(2) 演算方法
【0030】ファジィ数とファジィ数との演算またはフ
ァジィ数とクリスプ数との演算の方法には、主として2
つのものがある。いずれもファジィ理論における拡張原
理に基づくものである。
【0031】1つは、ある関数値(適合度の値)に対す
る変数値どうしを演算するものである(方法1)。図2
(a) は、ファジィ数“A”(ファジィ数とクリスプ数と
を区別するために、例えばファジィ数1を“1”と表
し、クリスプ数1を単に1と表す)、クリスプ数B、お
よびこれらの2つの数を演算して得られるファジィ数
“P”をそれぞれ表すメンバーシップ関数を示してい
る。
【0032】ファジィ数“A”を表すメンバーシップ関
数を関数値h(0≦h≦1)においてサンプリングして
得られた点データを(a,h)および(b,h)とし
(a≦b)、クリスプ数Bの変数値をcとする。また、
ファジィ数“P”を表すメンバーシップ関数の関数値h
における点データを(p,h)および(q,h)とする
(p≦q)。この場合に、変数値pおよびqは次式によ
り求められる。
【0033】 p=a+c, q=b+c …(4) p=a−c, q=b−c …(5) p=a×c, q=b×c …(6) p=a÷c, q=b÷c …(7)
【0034】図2(b) は、ファジィ数“A”、ファジィ
数“C”、およびこれらの2つの数を演算して得られる
ファジィ数“Q”をそれぞれ表すメンバーシップ関数を
示している。ファジィ数“C”を関数値hにおいてサン
プリングして得られた点データを(d,h)および
(e,h)とする(d≦e)。また、ファジィ数“Q”
を表すメンバーシップ関数の関数値hにおける点データ
を(r,h)および(s,h)とする(r≦s)。この
場合に、変数値rおよびsは次式により求められる。
【0035】 r=a+d, s=b+e …(8) r=a−e, s=b−d …(9) r=a×d, s=b×e …(10) r=a÷e, s=b÷d …(11)
【0036】このようにして、関数軸に沿って、関数値
0から1までの間を回数Sx で示される回数分、等間隔
でサンプリングして得られた点データの変数値を、上記
式に基づいて演算することにより、演算結果のファジィ
数を表すメンバーシップ関数上の点データが求められ
る。そして、これらの点データによって演算結果のファ
ジィ数を表すメンバーシップ関数が作成され、演算結果
が求められる。
【0037】もう一つの方法(方法2)は、ファジィ数
を変数軸において等間隔にサンプリングして得られた点
データに基づいて演算する場合に、よく用いられるもの
である。図3(a) は、ファジィ数“2”を表すメンバー
シップ関数を変数値1、2および3においてサンプリン
グし、得られた点データに基づいてファジィ数“2”を
表現したものである。図3(b) は、ファジィ数“3”を
表すメンバーシップ関数を変数値2、3および4におい
てサンプリングし、得られた点データに基づいてファジ
ィ数“3”を表現したものである。
【0038】図3(a) および(b) の式を改めて以下に示
す。
【0039】 “2”= 0.6/1 + 1/2 + 0.8/3 …(12) “3”= 0.8/2 + 1/3 + 0.7/4 …(13)
【0040】式(12)の項「0.6/1 」は、変数値が1のと
きに関数値が0.6 であることを意味する。同様に項「1/
2 」は変数値が2のときに関数値が1であることを意味
する。式(12)の項「0.8/3 」および式(13)の各項の意味
も同様である。記号「+」は加算を意味するものではな
く、ファジィ数“2”が項「0.6/1 」、「1/2 」および
「0.8/3 」の和集合として表現されることを意味する。
これと同様にファジィ数“3”が、式(13)の各項の和集
合として表現されることを意味する。
【0041】ファジィ数“M”のメンバーシップ関数を
μM(u) 、ファジィ数“N”のメンバーシップ関数をμ
N(v) 、およびファジィ数“M”と“N”とに演算*
(演算*は加算、減算、乗算、除算のいずれかを表す)
を施した結果のファジィ数を表すメンバーシップ関数を
μM*N(w) とすると(u、vおよびwは変数)、ファジ
ィ数“M”と“N”との演算*は、拡張原理により次式
のように定義される。
【0042】
【数1】
【0043】式(14)によれば、例えば、式(12)および(1
3)で表されたファジィ数“2”および“3”の乗算は、
次式にように行われる。
【0044】
【数2】
【0045】すなわち、ファジィ数“2”の第1項「0.
6/1 」とファジィ数“3”の第1項「0.8/2 」の変数値
(分母の値)どうしが乗算され、関数値(分子の値)ど
うしがMIN 演算される。同様の演算がファジィ数“2”
の第1項とファジィ数“3”の第2項、ファジィ数
“2”の第1項とファジィ数“3”の第3項、ファジィ
数“2”の第2項とファジィ数“3”の第1項というに
ように、全ての項について行われる。
【0046】また、式(16)に式(15)を適用することによ
り、例えば「0.7/4 」と「0.8/4 」のように同じ変数値
(分母の値)を持つ項どうしは、MAX 演算により、その
関数値(分子の値)の大きい方の項が選択され「0.8/4
」が残ることとなる。他の項についても同様の演算が
実行され、最終的な演算結果は次式となる。
【0047】
【数3】
【0048】(3) ファジィ数演算装置の処理の流れ
【0049】図4は、ファジィ数演算装置の処理の流れ
を示すフローチャートである。
【0050】入力装置1に利用者から演算精度を表すパ
ラメータRa および演算速度を表すパラメータRs のう
ち少なくとも一方が入力されると(ステップ11)、サン
プリング回数算出装置3において、このパラメータの値
と最大/最小サンプリング回数記憶装置2に記憶された
値とに基づいて、サンプリング回数が算出される(ステ
ップ12)。
【0051】演算精度を表すパラメータRa と演算速度
を表すパラメータRs とが入力された場合には、例えば
上記式(1) によりサンプリング回数が算出される。演算
精度を表すパラメータRa のみが入力された場合には、
例えば上記式(2) によりサンプリング回数が算出され、
演算速度を表すパラメータRs のみが入力された場合に
は、例えば上記式(3) によりサンプリング回数が算出さ
れる。
【0052】算出されたサンプリング回数は、サンプリ
ング装置5に渡される。サンプリング装置5では、被演
算数記憶装置4に記憶されたファジィ数を表すメンバー
シップ関数が参照され、そのメンバーシップ関数がサン
プリングされる(ステップ13)。サンプリングは、関数
軸に等間隔または変数軸に等間隔に行われる。いずれの
軸に等間隔にサンプリングされるかは、サンプリング装
置5にあらかじめ設定される。また、関数軸に沿って等
間隔にサンプリングを行う場合には、例えば関数値0か
ら1までの間がサンプリング回数Sx で示される個数に
等間隔に分割されサンプリングされる。変数軸に沿って
等間隔にサンプリングを行う場合には、ファジィ数ごと
にどの変数値からどの変数値までをサンプリングするか
があらかじめ設定されるか、またはユーザによりその都
度指定され、その区間が等間隔に分割されサンプリング
される。
【0053】サンプリングにより得られた点データ
(x,y)は、サンプリング装置5から演算装置6に渡
される。クリスプ数は、被演算数記憶装置4から演算装
置6に直接渡される。
【0054】演算装置6では、上述した方法1または方
法2によってファジィ数とファジィ数またはファジィ数
とクリスプ数とが演算される(ステップ14)。演算結果
は、演算装置6から出力装置7に渡され、視覚的に表示
される(ステップ15)。そして、演算処理は終了する。
【0055】(4) サンプリング回数および演算回数の評
【0056】図5は、サンプリング回数と演算回数を比
較したものである。最大/最小サンプリング回数記憶装
置2に記憶された最大サンプリング回数Smax および最
小サンプリング回数Smin が、それぞれSmax =100 お
よびSmin =2と仮定する。利用者から入力された演算
精度を表すパラメータRa および演算速度を表すパラメ
ータRs のそれぞれの値が、Ra =61およびRs =15と
仮定する。上記式(1)により、サンプリング回数Sx は
Sx =21(小数点以下は四捨五入)となる。
【0057】ファジィ数とクリスプ数との演算において
は、ファジィ数のみがサンプリングされるので、サンプ
リング回数は最大精度(Sx =Smax =100 )では100
回、最小精度(Sx =Smin =2)では2回、利用者の
要求する精度(Sx =21)では21回となる。ファジィ数
とファジィ数との演算においては、2つのファジィ数が
サンプリングされるので、サンプリング回数は2倍とな
り最大精度では200 回、最小精度では4回、利用者の要
求する精度では42回となる。
【0058】方法1による演算においては、1回のサン
プリングにより2つの変数値が得られ、これらの変数値
について上記式(4) から(7) または式(8) から(11)に基
づいて演算が行われるので、演算回数は最大精度(最低
速度)で200 回、最小精度(最高速度)で4回、利用者
の要求する精度で42回となる。
【0059】また、演算精度を表すパラメータRa のみ
が利用者から入力された場合には、その値が百分率によ
る値として扱われ、例えばRa =34が入力されると、こ
の値が34%(0.34)として扱われる。したがって、Sma
x =125 、Smin =4と仮定すると、式(2) よりSx =
45(小数点以下は四捨五入)となる。これと同様に、演
算速度を表すパラメータRs のみが利用者から入力され
た場合には、その値が百分率による値として扱われ、R
s =60が入力されると、この値が60%(0.6 )として扱
われる。したがって、Smax =125 、Smin =4と仮定
すると、式(3)よりSx =52(小数点以下は四捨五入)
となる。
【0060】このように、利用者が演算精度および演算
速度を指定することができるようにすることで、利用者
は最大サンプリング回数Smax と最小サンプリング回数
Smin との間で自由にサンプリング回数を設定すること
ができ、利用者の所望する演算精度および演算速度でフ
ァジィ数とクリスプ数またはファジィ数とファジィ数と
の演算を行うことができる。そして、ファジィ数演算装
置にあらかじめ記憶された最大サンプリング回数Smax
でサンプリングおよび演算を行った場合のように演算精
度は高くなるが演算速度が低下するといったユーザが望
まない状態や、また最小サンプリング回数Smin でサン
プリングおよび演算を行った場合のように演算速度は速
くなるが演算精度が低下するといった不都合をなくすこ
とができる。
【0061】方法2による演算においては、変数軸に沿
ってサンプリングを行った場合に、サンプリング回数S
x (=42)と同じ個数の点データが得られ、これらの点
データについて式(14)および式(15)に基づいて演算が行
われる。この場合においても、方法1と同様に、利用者
が演算精度および演算速度を指定することができるの
で、利用者の所望する演算精度および演算速度でファジ
ィ数とクリスプ数またはファジィ数とファジィ数との演
算を行うことができ、最大サンプリング回数Smax でサ
ンプリングおよび演算を行った場合のように演算精度は
高くなるが演算速度が低下するといった不都合や、最小
サンプリング回数Smin でサンプリングおよび演算を行
った場合のように演算速度は速くなるが演算精度が低下
するといった不都合はなくなる。
【0062】(5) ユーザ・インタフェース
【0063】図6は、演算精度を表すパラメータRa お
よび演算速度を表すパラメータRsを入力するためのユ
ーザ・インタフェースを示している。図6(a) は、入力
装置1(図1)の表示画面8に「ファジィ数演算精
度:」および「ファジィ数演算速度:」が表示され、こ
れに対し利用者がそれぞれの数値を入力するタイプのユ
ーザ・インタフェースである。この例では、それぞれ
「70」および「10」が入力されている。
【0064】図6(b) は、スライド式のつまみによって
演算精度と演算速度とを設定するタイプのユーザ・イン
タフェースである。スライド式つまみ9を図中右の「速
度重視」に移動させると、演算速度を表すパラメータR
s の値が大きくなり、演算精度を表すパラメータRa の
値が小さくなる。スライド式つまみ9を図中左の「精度
重視」に移動させると、演算速度を表すパラメータRs
の値が小さくなり、演算精度を表すパラメータRa の値
が大きくなる。
【0065】図6(c) は、プログラム中において、演算
精度および演算速度を表すパラメータの値を設定したも
のである。「fuzzy_cal.speed 」は演算速度を表すパラ
メータであり、その値に70が設定されている。「fuzzy_
cal.accuracy」は演算精度を表すパラメータであり、そ
の値に30が設定されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】ファジィ数演算装置の全体構成を示す機能ブロ
ック図である。
【図2】ファジィ数またはクリスプ数を表すメンバーシ
ップ関数を示す。
【図3】ファジィ数“2”およびファジィ数“3”と表
すメンバーシップ関数、ならびにその離散データによる
表現形式を示す。
【図4】ファジィ数演算装置の処理の流れを示すフロー
チャートである。
【図5】ファジィ数を表すメンバーシップ関数のサンプ
リング回数、および演算回数の比較を示す。
【図6】演算精度を表すパラメータおよび演算速度を表
すパラメータの値を入力するためのユーザ・インタフェ
ースの一例を示す。
【符号の説明】
1 入力装置 2 最大/最小サンプリング回数記憶装置 3 サンプリング回数算出装置 4 被演算数記憶装置 5 サンプリング装置 6 演算装置 7 出力装置 8 表示画面 9 スライド式つまみ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方がファジィ数である2つ
    の被演算数を演算する演算装置であって、 ファジィ数を表すメンバーシップ関数をサンプリングす
    る回数の最大値と最小値とを記憶するための記憶手段、 演算精度を表すパラメータおよび演算速度を表すパラメ
    ータの少なくとも一方を入力するための入力手段、 ファジィ数を表すメンバーシップ関数をサンプリングす
    る回数を、上記記憶手段に記憶された最大値と最小値と
    の間の範囲において、この最大値、最小値および上記入
    力手段によって入力されたパラメータに基づいて算出す
    るサンプリング回数算出手段、ならびに被演算数である
    ファジィ数を表すメンバーシップ関数を上記サンプリン
    グ回数算出手段によって算出された回数でサンプリング
    し、これにより得られたデータに基づいて、上記2つの
    被演算数を演算する演算手段を備えている、 ファジィ数演算装置。
  2. 【請求項2】 上記サンプリング回数算出手段は、 演算精度を表すパラメータおよび演算速度を表すパラメ
    ータが入力された場合には、演算精度を表すパラメータ
    の値と上記記憶手段に記憶された最小値との積の値に、
    演算速度を表すパラメータの値と上記記憶手段に記憶さ
    れた最大値との積の値を加算し、この加算した値を、演
    算精度を表すパラメータの値と演算速度を表すパラメー
    タの値との和の値によって除算することにより、サンプ
    リング回数を求めるものであり、 演算精度を表すパラメータのみが入力された場合には、
    このパラメータの値を百分率により表し、上記最大値と
    最小値との差の値に上記百分率により表されたパラメー
    タの値を乗算し、この乗算した値に上記最小値を加算す
    ることにより、サンプリング回数を求めるものであり、 演算速度を表すパラメータのみが入力された場合には、
    このパラメータの値を百分率により表し、上記最大値と
    最小値との差の値に上記百分率により表されたパラメー
    タの値を乗算し、この乗算した値を上記最大値から減算
    することにより、サンプリング回数を求めるものであ
    る、 請求項1に記載のファジィ数演算装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも一方がファジィ数である2つ
    の被演算数を演算する演算方法であって、 ファジィ数を表すメンバーシップ関数をサンプリングす
    る回数の最大値と最小値とを記憶し、 演算精度を表すパラメータおよび演算速度を表すパラメ
    ータの少なくとも一方を入力し、 ファジィ数を表すメンバーシップ関数をサンプリングす
    る回数を、上記記憶した最大値と最小値との間の範囲に
    おいて、この最大値、最小値および上記入力したパラメ
    ータに基づいて算出し、 ファジィ数を表すメンバーシップ関数を上記算出した回
    数でサンプリングして得たデータに基づいて、上記2つ
    の被演算数を演算する、 ファジィ数演算方法。
  4. 【請求項4】 上記サンプリング回数を、 演算精度を表すパラメータおよび演算速度を表すパラメ
    ータを入力した場合には、演算精度を表すパラメータの
    値と上記記憶した最小値との積の値に、演算速度を表す
    パラメータの値と上記記憶した最大値との積の値を加算
    し、この加算した値を、演算精度を表すパラメータの値
    と演算速度を表すパラメータの値との和によって除算す
    ることにより求め、 演算精度を表すパラメータのみを入力した場合には、こ
    のパラメータの値を百分率により表し、上記最大値と最
    小値との差の値に百分率により表したパラメータの値を
    乗算し、この乗算した値に上記最小値を加算することに
    より求め、 演算速度を表すパラメータのみを入力した場合には、こ
    のパラメータの値を百分率により表し、上記最大値と最
    小値との差の値にこの百分率により表したパラメータの
    値を乗算し、この乗算した値を上記最大値から減算する
    ことにより求める、 請求項3に記載のファジィ数演算方法。
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