JPH0784170A - ズームレンズ系の調整装置 - Google Patents
ズームレンズ系の調整装置Info
- Publication number
- JPH0784170A JPH0784170A JP18356393A JP18356393A JPH0784170A JP H0784170 A JPH0784170 A JP H0784170A JP 18356393 A JP18356393 A JP 18356393A JP 18356393 A JP18356393 A JP 18356393A JP H0784170 A JPH0784170 A JP H0784170A
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- Japan
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- lens
- lens system
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ズームレンズ系の収差補正を悪化させること
なく、レンズの製造誤差や機械的誤差を簡単に調整する
ことができるズームレンズ系の調整装置を提供する。 【構成】 対称型の4群構成のズームレンズ系の調整装
置であって、このズームレンズ系は、光軸方向に移動可
能なレンズ台と、レンズ台に固定される固定レンズ群
と、レンズ台の移動にともなって固定レンズ群との間隔
を変えるように移動する移動レンズ群とを有し、レンズ
全系の対称性を維持しつつ固定レンズ群のレンズ台に対
する位置を調整可能とした。
なく、レンズの製造誤差や機械的誤差を簡単に調整する
ことができるズームレンズ系の調整装置を提供する。 【構成】 対称型の4群構成のズームレンズ系の調整装
置であって、このズームレンズ系は、光軸方向に移動可
能なレンズ台と、レンズ台に固定される固定レンズ群
と、レンズ台の移動にともなって固定レンズ群との間隔
を変えるように移動する移動レンズ群とを有し、レンズ
全系の対称性を維持しつつ固定レンズ群のレンズ台に対
する位置を調整可能とした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は複写機用ズームレンズ
系の調整装置に係り、特にズームレンズ系の収差補正を
悪化させることなくレンズの製造誤差や機械的誤差を簡
単に調整することができるズームレンズ系の調整装置に
関するものである。
系の調整装置に係り、特にズームレンズ系の収差補正を
悪化させることなくレンズの製造誤差や機械的誤差を簡
単に調整することができるズームレンズ系の調整装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】複写機用のレンズ系として、最近、拡大
から縮小までの使用態様を広げるためにズームレンズ系
を使用することが多い。しかし、レンズや機械の製造誤
差が生じるため、複写機を組み立てる際には、非常に手
間の掛る光学調整を行わねばならなかった。このような
点に鑑み、これまで特開昭61−88248号公報およ
び特開昭57−189109号公報に示される光学調整
方法が提案されている。
から縮小までの使用態様を広げるためにズームレンズ系
を使用することが多い。しかし、レンズや機械の製造誤
差が生じるため、複写機を組み立てる際には、非常に手
間の掛る光学調整を行わねばならなかった。このような
点に鑑み、これまで特開昭61−88248号公報およ
び特開昭57−189109号公報に示される光学調整
方法が提案されている。
【0003】上記特開昭61−88248号に記載され
た変倍複写装置の光学調整装置は、ズームレンズ系全体
を移動させると同時に、ズームレンズ系を構成するレン
ズ群間の間隔を変化させて、物像間距離を一定に保ちな
がら複写倍率を変化させる変倍複写装置において、ズー
ムレンズ系のいずれか一つのレンズ群の光軸方向の初期
位置を調整可能とした光学調整方法である。即ち、レン
ズ等倍位置でズームレンズ系を構成する固定レンズ群を
光軸方向に移動調整し、ズームレンズ系の焦点距離を可
変とし、ズームレンズ系の始点位置を変位し、物像間距
離の誤差を補償して調整を行うものである。このとき各
倍率でのピント誤差,倍率誤差を最小になるようにして
いる。これは、物像間距離の誤差,レンズ焦点距離の誤
差をズームレンズの内部のレンズ群の位置調整のみによ
り最小に調整しようとするものである。
た変倍複写装置の光学調整装置は、ズームレンズ系全体
を移動させると同時に、ズームレンズ系を構成するレン
ズ群間の間隔を変化させて、物像間距離を一定に保ちな
がら複写倍率を変化させる変倍複写装置において、ズー
ムレンズ系のいずれか一つのレンズ群の光軸方向の初期
位置を調整可能とした光学調整方法である。即ち、レン
ズ等倍位置でズームレンズ系を構成する固定レンズ群を
光軸方向に移動調整し、ズームレンズ系の焦点距離を可
変とし、ズームレンズ系の始点位置を変位し、物像間距
離の誤差を補償して調整を行うものである。このとき各
倍率でのピント誤差,倍率誤差を最小になるようにして
いる。これは、物像間距離の誤差,レンズ焦点距離の誤
差をズームレンズの内部のレンズ群の位置調整のみによ
り最小に調整しようとするものである。
【0004】上記特開昭57−189109号公報に記
載された複写機における光学調整方法は、等倍時におい
てレンズ焦点距離,物像間距離の製造誤差をズームレン
ズ系の全体移動を与えることなく内部移動のみにより移
動始点を変位することにより補償するものである。即
ち、レンズの内部移動のみで製造誤差を吸収する光学調
整方法である。つまり、物像間距離を初期設計値に戻す
ような調整を行うのである。その際、対称型ズームレン
ズ系を非対称に調整するため、収差を拡大させる場合が
ある。
載された複写機における光学調整方法は、等倍時におい
てレンズ焦点距離,物像間距離の製造誤差をズームレン
ズ系の全体移動を与えることなく内部移動のみにより移
動始点を変位することにより補償するものである。即
ち、レンズの内部移動のみで製造誤差を吸収する光学調
整方法である。つまり、物像間距離を初期設計値に戻す
ような調整を行うのである。その際、対称型ズームレン
ズ系を非対称に調整するため、収差を拡大させる場合が
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記前者の
例では、ミラーの調整は不要であるメリットがあるが、
レンズ焦点距離の誤差や物像間距離の誤差を無くすとい
う目的は達成できるものの、レンズ系の対称性が崩れて
しまうため収差発生が大きくなって画像が劣化してしま
う不具合がある。また、この調整は、レンズ変倍移動中
にレンズ内部で移動する移動レンズ群の位置調整を行わ
なければならない。そのため、例えば、カム溝に係合す
るカムフォロウを偏心軸で支持し、このカムフォロウを
偏心軸の周りに回動することによりレンズを光軸方向に
移動するようにしなければならない。このような構成で
は、カムフォロウの回転量に対しレンズの移動量が大き
いため、どうしても微調整が必要であり、そのため組立
が面倒になる。また、位置調整するレンズ群全てにこの
構成が必要になり、それだけ組立て工数が増加してしま
う不具合もある。
例では、ミラーの調整は不要であるメリットがあるが、
レンズ焦点距離の誤差や物像間距離の誤差を無くすとい
う目的は達成できるものの、レンズ系の対称性が崩れて
しまうため収差発生が大きくなって画像が劣化してしま
う不具合がある。また、この調整は、レンズ変倍移動中
にレンズ内部で移動する移動レンズ群の位置調整を行わ
なければならない。そのため、例えば、カム溝に係合す
るカムフォロウを偏心軸で支持し、このカムフォロウを
偏心軸の周りに回動することによりレンズを光軸方向に
移動するようにしなければならない。このような構成で
は、カムフォロウの回転量に対しレンズの移動量が大き
いため、どうしても微調整が必要であり、そのため組立
が面倒になる。また、位置調整するレンズ群全てにこの
構成が必要になり、それだけ組立て工数が増加してしま
う不具合もある。
【0006】上記後者の例では、ズームレンズ系を構成
するいずれかのレンズ群の光軸方向の初期位置を変化さ
せることにより、複数の倍率におけるピント位置を揃え
ることを前提としており、これでもレンズ設計値からの
乖離をもたらし、画像を劣化させてしまう。
するいずれかのレンズ群の光軸方向の初期位置を変化さ
せることにより、複数の倍率におけるピント位置を揃え
ることを前提としており、これでもレンズ設計値からの
乖離をもたらし、画像を劣化させてしまう。
【0007】この発明はこのような点に鑑みてなされた
もので、ズームレンズ系の収差補正の悪化しない、調整
の容易なズームレンズ系の調整装置を提供することを目
的とする。
もので、ズームレンズ系の収差補正の悪化しない、調整
の容易なズームレンズ系の調整装置を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、対称型の4
群構成のズームレンズ系の調整装置であって、このズー
ムレンズ系は、光軸方向に移動可能なレンズ台と、レン
ズ台に固定される固定レンズ群と、レンズ台の移動にと
もなって固定レンズ群との間隔を変えるように移動する
移動レンズ群とを有し、レンズ全系の対称性を維持しつ
つ固定レンズ群のレンズ台に対する位置を調整可能とし
たことを特徴とするズームレンズ系の調整装置である。
群構成のズームレンズ系の調整装置であって、このズー
ムレンズ系は、光軸方向に移動可能なレンズ台と、レン
ズ台に固定される固定レンズ群と、レンズ台の移動にと
もなって固定レンズ群との間隔を変えるように移動する
移動レンズ群とを有し、レンズ全系の対称性を維持しつ
つ固定レンズ群のレンズ台に対する位置を調整可能とし
たことを特徴とするズームレンズ系の調整装置である。
【0009】
【作用】ズームレンズ系の位置調整を、対称型ズームレ
ンズ系の対称性が崩れないように移動調整を行うのであ
る。そして、ズーミング入力系とレンズ位置調整系とは
分離した機構となっており、レンズ位置の調整は固定レ
ンズ群で行うようにしている。ズームレンズ系の二つの
固定レンズ群は一つのレンズ鏡筒で保持され、このレン
ズ鏡筒で位置調整を行うように構成している。そして、
複写用ズームレンズ系の像側のミラーは固定であり、ズ
ームレンズ系内部の位置調整により変化する共役長に対
しては、複写用ズームレンズ系の物点側の可動ミラーで
調整を行うようになっている。
ンズ系の対称性が崩れないように移動調整を行うのであ
る。そして、ズーミング入力系とレンズ位置調整系とは
分離した機構となっており、レンズ位置の調整は固定レ
ンズ群で行うようにしている。ズームレンズ系の二つの
固定レンズ群は一つのレンズ鏡筒で保持され、このレン
ズ鏡筒で位置調整を行うように構成している。そして、
複写用ズームレンズ系の像側のミラーは固定であり、ズ
ームレンズ系内部の位置調整により変化する共役長に対
しては、複写用ズームレンズ系の物点側の可動ミラーで
調整を行うようになっている。
【0010】
【実施例】以下、図面に基づいてこの発明のズームレン
ズ系の調整装置の実施例を説明する。図1はズームレン
ズ系を有する複写機のスリット走査型の光路図である。
即ち、原稿台1上に載置された原稿は移動する照明用ラ
ンプユニット2によりスリット状に照明され、この照明
用ランプユニット2と一体的に走行する第1ミラー3,
第2ミラー4および第3ミラー5により原稿台1と平行
の光軸となり、ここにズームレンズ系6を設置し、これ
により原稿の像をミラー7を介して感光ドラム8上に結
像する周知の構成のものである。なお、9は後で説明す
る調整装置を支持するための台板である。
ズ系の調整装置の実施例を説明する。図1はズームレン
ズ系を有する複写機のスリット走査型の光路図である。
即ち、原稿台1上に載置された原稿は移動する照明用ラ
ンプユニット2によりスリット状に照明され、この照明
用ランプユニット2と一体的に走行する第1ミラー3,
第2ミラー4および第3ミラー5により原稿台1と平行
の光軸となり、ここにズームレンズ系6を設置し、これ
により原稿の像をミラー7を介して感光ドラム8上に結
像する周知の構成のものである。なお、9は後で説明す
る調整装置を支持するための台板である。
【0011】図2はズームレンズ系部分の側面図、図3
は上面図、図4は底面図である。即ち、ズームレンズ系
6は対称型のズームレンズ系であって、左側の第1レン
ズG1 ,第2レンズG2 ,第3レンズG3 ,絞り,第4
レンズG4 ,第5レンズG5および第6レンズG6 から
構成されている。そして、第1レンズG1 の第1レンズ
群と第4レンズG4 と第5レンズG5 からなる第3レン
ズ群が固定レンズ群であり、第2レンズG2 と第3レン
ズG3 からなる第2レンズ群と第6レンズG6からなる
第4レンズ群が移動レンズ群であり、この移動レンズ群
を図示しないズームレンズ入力機構により光軸方向に移
動させることによりズーミングを行うものである。上記
対称型ズームレンズ系6のレンズ構成を表1に示す。
は上面図、図4は底面図である。即ち、ズームレンズ系
6は対称型のズームレンズ系であって、左側の第1レン
ズG1 ,第2レンズG2 ,第3レンズG3 ,絞り,第4
レンズG4 ,第5レンズG5および第6レンズG6 から
構成されている。そして、第1レンズG1 の第1レンズ
群と第4レンズG4 と第5レンズG5 からなる第3レン
ズ群が固定レンズ群であり、第2レンズG2 と第3レン
ズG3 からなる第2レンズ群と第6レンズG6からなる
第4レンズ群が移動レンズ群であり、この移動レンズ群
を図示しないズームレンズ入力機構により光軸方向に移
動させることによりズーミングを行うものである。上記
対称型ズームレンズ系6のレンズ構成を表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】上記表1に示す設計値通りのズームレンズ
系の収差曲線図を図5に示す。このズームレンズ系にお
いて、例えばレンズの製造誤差のため設計値より1%の
焦点誤差があった場合のズームレンズ系の収差曲線図を
図6に示す。即ち、ズームレンズ系の対称性が崩れたた
めに、歪曲収差が大きくなっていることが分かる。ま
た、レンズ系の対称性とは特に関連のない収差である
が、倍率色収差、コマ収差も大きくなっている。このよ
うにレンズ系の対称性が崩れると、少なくとも歪曲収差
が大きくなる。
系の収差曲線図を図5に示す。このズームレンズ系にお
いて、例えばレンズの製造誤差のため設計値より1%の
焦点誤差があった場合のズームレンズ系の収差曲線図を
図6に示す。即ち、ズームレンズ系の対称性が崩れたた
めに、歪曲収差が大きくなっていることが分かる。ま
た、レンズ系の対称性とは特に関連のない収差である
が、倍率色収差、コマ収差も大きくなっている。このよ
うにレンズ系の対称性が崩れると、少なくとも歪曲収差
が大きくなる。
【0014】この発明の調整装置は、図2ないし図4に
示すように、ズームレンズ系6をレンズ移動台12上で
保持する構成とし、このレンズ移動台12の中央の軸1
4には位置調整用の歯車13が回転自在に取り付けられ
ている。この歯車13には同心状にカム溝17が設けら
れ、これに移動レンズ群、即ち、第2レンズG2 ,第3
レンズG3 からなる第2レンズ群および第6レンズG6
の第4レンズ群の玉枠11に設けた嵌合ピン16が係合
している。また、固定レンズ群、即ち、第1レンズG1
の第1レンズ群および第4レンズG4 ,第5レンズG5
からなる第3レンズ群の玉枠10はレンズ移動台12の
左端に設けたフランジ部両側に設けた調整ねじ18に圧
縮コイルばね19を介して取り付けられている。一方、
レンズ移動台12には長穴12aが設けてあり、上記固
定レンズ群の玉枠10を調整した後でねじ20を締め付
けて固定するように構成されている。
示すように、ズームレンズ系6をレンズ移動台12上で
保持する構成とし、このレンズ移動台12の中央の軸1
4には位置調整用の歯車13が回転自在に取り付けられ
ている。この歯車13には同心状にカム溝17が設けら
れ、これに移動レンズ群、即ち、第2レンズG2 ,第3
レンズG3 からなる第2レンズ群および第6レンズG6
の第4レンズ群の玉枠11に設けた嵌合ピン16が係合
している。また、固定レンズ群、即ち、第1レンズG1
の第1レンズ群および第4レンズG4 ,第5レンズG5
からなる第3レンズ群の玉枠10はレンズ移動台12の
左端に設けたフランジ部両側に設けた調整ねじ18に圧
縮コイルばね19を介して取り付けられている。一方、
レンズ移動台12には長穴12aが設けてあり、上記固
定レンズ群の玉枠10を調整した後でねじ20を締め付
けて固定するように構成されている。
【0015】この発明の複写機用ズームレンズ系の調整
装置は、調整時にレンズ移動台12をまず等倍位置に固
定し、このレンズ移動台12上でズームレンズ系6の中
の2つの固定レンズ群(第1レンズ群と第3レンズ群)
の初期位置を、固定レンズ群間の相対距離を一定に保っ
たまま移動調節し、次に物像間距離(共役長)の調整を
ズームレンズ系6と物体の間に配置される照明用ランプ
ユニット2と一体的に移動する第1ミラー3,第2ミラ
ー4および第3ミラー5の間隔を調整することにより行
うようになっている。
装置は、調整時にレンズ移動台12をまず等倍位置に固
定し、このレンズ移動台12上でズームレンズ系6の中
の2つの固定レンズ群(第1レンズ群と第3レンズ群)
の初期位置を、固定レンズ群間の相対距離を一定に保っ
たまま移動調節し、次に物像間距離(共役長)の調整を
ズームレンズ系6と物体の間に配置される照明用ランプ
ユニット2と一体的に移動する第1ミラー3,第2ミラ
ー4および第3ミラー5の間隔を調整することにより行
うようになっている。
【0016】以下、調整方法の具体例を説明する。ま
ず、第1レンズ群と第3レンズ群からなる固定レンズ群
の初期位置を調整ねじ18を調整することによりズーム
レンズ系6の焦点距離をほぼ設計値に合わせ込む。その
結果として物像間距離はズームレンズ系6の主点間隔の
変化分だけ増減することになるが、その量は僅かであ
る。その結果、物体側の第1ミラー3,第2ミラー4お
よび第3ミラー5で行う距離調整量は少なくて済み、調
整が簡単になる。一般には、レンズ製造誤差により各レ
ンズは焦点距離にばらつきをもつが、この量は焦点距離
200mm程度のレンズの場合で±1.0mm程度であ
る。なお、前述の図5、図6に示した例のように、レン
ズ製造誤差により焦点距離誤差が±1%である場合、焦
点距離ばらつきは±2.00mm程度であり、さらに×
0.5〜×2.0のスペックでレンズ系を用いれば、共
役長ばらつきは±8.00mm程度である。
ず、第1レンズ群と第3レンズ群からなる固定レンズ群
の初期位置を調整ねじ18を調整することによりズーム
レンズ系6の焦点距離をほぼ設計値に合わせ込む。その
結果として物像間距離はズームレンズ系6の主点間隔の
変化分だけ増減することになるが、その量は僅かであ
る。その結果、物体側の第1ミラー3,第2ミラー4お
よび第3ミラー5で行う距離調整量は少なくて済み、調
整が簡単になる。一般には、レンズ製造誤差により各レ
ンズは焦点距離にばらつきをもつが、この量は焦点距離
200mm程度のレンズの場合で±1.0mm程度であ
る。なお、前述の図5、図6に示した例のように、レン
ズ製造誤差により焦点距離誤差が±1%である場合、焦
点距離ばらつきは±2.00mm程度であり、さらに×
0.5〜×2.0のスペックでレンズ系を用いれば、共
役長ばらつきは±8.00mm程度である。
【0017】従って、物像面間距離(共役長)では±
4.0mmばらつくことになり、調整量としてはかなり
大きい。この調整量が小さくできれば調整の作業量が低
減でき、作業性が改善されるばかりでなく、レンズの焦
点深度に対して同等以下のレベルまでレンズの焦点距離
を調整できれば、ピント調整はレンズの主点間隔の設計
値からのずれ分と機械的な誤差による物像面間距離(共
役長)のばらつきを吸収するだけでよい。
4.0mmばらつくことになり、調整量としてはかなり
大きい。この調整量が小さくできれば調整の作業量が低
減でき、作業性が改善されるばかりでなく、レンズの焦
点深度に対して同等以下のレベルまでレンズの焦点距離
を調整できれば、ピント調整はレンズの主点間隔の設計
値からのずれ分と機械的な誤差による物像面間距離(共
役長)のばらつきを吸収するだけでよい。
【0018】また、このような調整方法を実施するに当
たりレンズ性能の変化が予想されるが、ズームレンズ系
では個々のレンズブロックが各倍率で設計通りの変化量
を与えられれば、関連するレンズブロックの初期位置が
変化しても設計値から大きくはずれない限り収差性能は
ほとんど変化しないように設計されている。そのため、
等倍位置での2つの固定レンズ群の初期位置を調整して
も、焦点距離と主点間隔が変わるのみで性能的な変化は
無視できることになる。
たりレンズ性能の変化が予想されるが、ズームレンズ系
では個々のレンズブロックが各倍率で設計通りの変化量
を与えられれば、関連するレンズブロックの初期位置が
変化しても設計値から大きくはずれない限り収差性能は
ほとんど変化しないように設計されている。そのため、
等倍位置での2つの固定レンズ群の初期位置を調整して
も、焦点距離と主点間隔が変わるのみで性能的な変化は
無視できることになる。
【0019】このように、ズームレンズ系6の固定レン
ズ群の初期位置を調整する方式にすることにより、ズー
ムレンズ系6の移動レンズ群(第2レンズ群と第4レン
ズ群)とズーミング時の移動用入力機構との相対位置の
調整をする必要が生じないメリットがある。また、ズー
ムレンズ系6の固定レンズ群(第1レンズ群と第3レン
ズ群)の初期位置の調整機構は、レンズ移動台12に一
体的に構成することでレンズの位置精度管理も簡単に実
現できる。さらに、ズームレンズ系6の像界側の距離を
一定に管理することで、台板9の上に組み付けた変倍光
学系アッセンブリの単位で調整と性能管理が簡単にでき
ることになる。
ズ群の初期位置を調整する方式にすることにより、ズー
ムレンズ系6の移動レンズ群(第2レンズ群と第4レン
ズ群)とズーミング時の移動用入力機構との相対位置の
調整をする必要が生じないメリットがある。また、ズー
ムレンズ系6の固定レンズ群(第1レンズ群と第3レン
ズ群)の初期位置の調整機構は、レンズ移動台12に一
体的に構成することでレンズの位置精度管理も簡単に実
現できる。さらに、ズームレンズ系6の像界側の距離を
一定に管理することで、台板9の上に組み付けた変倍光
学系アッセンブリの単位で調整と性能管理が簡単にでき
ることになる。
【0020】このズームレンズ系を上記調整装置により
対称性を崩さずにレンズ焦点距離誤差を無くすように調
整した場合の収差曲線図を図7に示す。即ち、対称性の
収差である歪曲,倍率色収差およびコマ収差が設計値通
り(図5)のものと殆ど変化していない様子が分かる。
対称性を崩さずにレンズ焦点距離誤差を無くすように調
整した場合の収差曲線図を図7に示す。即ち、対称性の
収差である歪曲,倍率色収差およびコマ収差が設計値通
り(図5)のものと殆ど変化していない様子が分かる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したとおり、この発明の複写機
用ズームレンズ系の調整装置によれば、ズームレンズ系
の変倍入力系とレンズ位置調整系とが無理なく機構的に
分離することができるので、固定レンズ群側を位置調整
することで、関連して他の移動レンズ群部分を調整する
必要が生じない。このため、それだけ調整工程が省ける
ことになる。また、レンズの対称性を崩さずに固定レン
ズ群のみで位置調整が行われるために、対称性収差の崩
れが無く、画像の劣化を防止して簡単な調整方法とな
る。
用ズームレンズ系の調整装置によれば、ズームレンズ系
の変倍入力系とレンズ位置調整系とが無理なく機構的に
分離することができるので、固定レンズ群側を位置調整
することで、関連して他の移動レンズ群部分を調整する
必要が生じない。このため、それだけ調整工程が省ける
ことになる。また、レンズの対称性を崩さずに固定レン
ズ群のみで位置調整が行われるために、対称性収差の崩
れが無く、画像の劣化を防止して簡単な調整方法とな
る。
【図1】この発明の調整装置が適用される複写機の光路
図、
図、
【図2】この発明の実施例の複写機用ズームレンズ系の
調整装置の構成を示す側面図、
調整装置の構成を示す側面図、
【図3】図2の上面図、
【図4】図2の底面図、
【図5】複写機用ズームレンズ系の収差曲線図、
【図6】1%の焦点距離誤差がある場合の複写機用ズー
ムレンズ系の収差曲線図、
ムレンズ系の収差曲線図、
【図7】実施例の調整装置により調整した後の複写機用
ズームレンズ系の収差曲線図である。
ズームレンズ系の収差曲線図である。
6 ズームレンズ系 9 台板 10 固定レンズ群の玉枠 11 移動レンズ群の玉枠 12 レンズ移動台 13 位置調整用の歯車 16 嵌合ピン 17 カム溝 18 調整ねじ 19 圧縮コイルばね
Claims (1)
- 【請求項1】 対称型の4群構成のズームレンズ系の調
整装置であって、このズームレンズ系は、光軸方向に移
動可能なレンズ台と、レンズ台に固定される固定レンズ
群と、レンズ台の移動にともなって固定レンズ群との間
隔を変えるように移動する移動レンズ群とを有し、レン
ズ全系の対称性を維持しつつ固定レンズ群のレンズ台に
対する位置を調整可能としたことを特徴とするズームレ
ンズ系の調整装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18356393A JPH0784170A (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | ズームレンズ系の調整装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18356393A JPH0784170A (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | ズームレンズ系の調整装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0784170A true JPH0784170A (ja) | 1995-03-31 |
Family
ID=16137996
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18356393A Pending JPH0784170A (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | ズームレンズ系の調整装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0784170A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002016994A1 (fr) * | 2000-08-18 | 2002-02-28 | Seiko Epson Corporation | Objectif a focale variable, dispositif optique comprenant cet objectif et projecteur |
WO2014013676A1 (ja) * | 2012-07-18 | 2014-01-23 | 富士フイルム株式会社 | 撮像レンズおよび撮像レンズを備えた撮像装置 |
-
1993
- 1993-06-30 JP JP18356393A patent/JPH0784170A/ja active Pending
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