JPH0784112A - カラーフィルタおよびその製造方法 - Google Patents

カラーフィルタおよびその製造方法

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JPH0784112A
JPH0784112A JP22707893A JP22707893A JPH0784112A JP H0784112 A JPH0784112 A JP H0784112A JP 22707893 A JP22707893 A JP 22707893A JP 22707893 A JP22707893 A JP 22707893A JP H0784112 A JPH0784112 A JP H0784112A
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color
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color filter
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transparent conductor
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Tenjiyuurou Masui
典十郎 増井
Eizaburo Watanabe
英三郎 渡辺
Atsushi Sasaki
淳 佐々木
Toshiro Nagase
俊郎 長瀬
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】カラーフィルタを製造するに際し、電子写真方
式を用いることの長所を損なうことがなく、且つ完成さ
れたカラーフィルタは高品質であり、特には白抜けや色
濃度不足が発生しないこと、しかも製造を容易に且つ安
定して生産性よく行なえること、以上を満たすカラーフ
ィルタとその製造方法を提供する。 【構成】透明支持体上に透明導電体層と光導電体層とが
この順序に設けられた基体に対して、各色の画素と遮光
パターンとを設けるものであるが、このとき画素が形成
してある上に第二の透明導電体層と第二の光導電体層と
を設け、さらにその上に該遮光パターンを設けることを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、色再生、色分解、ある
いは反射率低減等のそれぞれの目的に応じて、液晶表示
装置、あるいは固体撮像素子等々に広く装填して用いら
れるカラーフィルタの製造方法に係わり、特には光導電
体上に形成した静電潜像パターンに応じてトナーを付着
させる工程へて製造する、いわゆる電子写真方式を用い
たことによるカラーフィルタとその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】カラーフィルタの製造方法は数多くが提
案され、既にいくつかの方法は実用化されている。例え
ば、透明基板上に感光性樹脂を塗布し、常法に従って所
望のパターンを形成して、該パターンをレッドに染色
し、同様にして、以下グリーン、ブルーを染色すること
により、カラーフィルタを製造する染色法。また、予め
顔料を分散した感光性樹脂を使用して、公知の常套手段
に従ってレッド・グリーン・ブルーの画素を順次形成す
る顔料分散法。あるいは、透明基板上に透明導電体膜に
よる所望のパターンを形成した後、着色すべきパターン
にのみ通電しながら、顔料を分散させた帯電樹脂を電着
させて画素を形成する電着法。そして、オフセット印刷
法等によって画素を形成する印刷法がある。さらには、
これら以外の製造方法として、真空蒸着法によって画素
を基板上に形成する方法や、カラー写真の様にハロゲン
化銀乳化剤によって画素を形成する方法等もある。
【0003】ところで、従来から実用化されているカラ
ーフィルタの製造方法のうち、染色法及び顔料分散法
は、感光液の塗布及びその焼成の為に、比較的長時間を
費やす必要があり、その結果として工程が長くなりがち
である。また、電着法においては、透明導電膜の同色用
パターンには、異色用パターンと導通することなく互い
に接続していなければならない必要性がありことから、
画素形状や配列に制約が生じる。また、これのみなら
ず、透明導電膜のパターン化には高度な微細加工技術ま
で必要とされる。そして、印刷法は、感光液の塗布・露
光・現像、等々のいわゆるフォトリソグラフィ工程の不
要であることから、製造工程は比較的短くて済むもの
の、その一方では、カラーフィルタとしての要求品質に
基づきパターン形状や位置精度を高度に維持しようとす
る場合に、非常に高度で且つ特殊な印刷技術を必要とす
ることになる。
【0004】そこで、カラーフィルタのより簡便な製造
方法として、いわゆる電子写真方式による製造方法が開
示され、例えば特開昭48−16529号公報、特開昭
56−69604号公報、特開昭56−117210号
公報、あるいは特開昭63−234203号公報に示さ
れている。
【0005】電子写真方式によるカラーフィルタな製造
方法の基本的な一例を次に示す。まず、カラーフィルタ
用基体に設けられた光導電体層を帯電させ、その後に所
定のマスクを介して露光を行うことにより露光部の電荷
を除去して静電潜像パターンを形成し、次いで電荷をも
つカラーのトナーが分散された現像液を用いて現像す
る。これらの工程を必要な色のトナーに応じて繰り返す
ことによりカラーフィルタを製造するものである。そし
て、製造方法上でこのような特徴を有することから、他
の製造方法と比較してはるかに簡便に製造することが出
来、製造に要する時間も極めて短く、また大画面用のカ
ラーフィルタの製造にも適している、等々の長所を兼ね
そなえていることから注目すべき技術といえる。
【0006】ところが、この電子写真方式を用いて製造
する場合には、つぎに述べる幾つかの不良が生じ易いと
いう問題があった。ひとつめは、遮光パターン(よく知
られたブラックマトリクスやブラックストライプはこれ
に当たる)を形成た後に各色の画素を形成した場合、あ
るいは各色の画素を形成した後に遮光パターンを形成し
た場合、遮光パターンと各色の画素との境界部では接触
せず、遮光パターンも画素もいずれも存在しないか、ま
たは存在しても非常に微量であったり疎な状態であった
りする領域が形成されてしまうという不良である。これ
はカラーフィルタの品質の上では、非常に重大な不良で
ある。以下ではこの不良を「白抜け」と称することにす
る。尚、白抜けなる名称の由来は、これが発生した場合
にその部分が透けて白っぽく見えることにある。
【0007】この白抜けが生じた場合には、その部分か
らは好ましからざる光の漏れが生じる為に、カラーフィ
ルタにとって最も重要な特性の一つである分光特性が多
大な悪影響を受けてしまっていた。つまり、前記電子写
真方式の特徴を生かして製造されたにも係わらず、カラ
ーフィルタとしての品質上の観点からは、非常に重大な
欠陥を持ち易いものであった。(図1参照)
【0008】さてもうひとつは、前記光導電層の光感度
は、光導電層と前記透明導電層との存在(配置)によっ
て効率が左右されるが、特に静電潜像パターンを形成す
る際に、この光感度が有効に機能して余分な電荷を十分
に逃がしておかないと、コントラストの良好な静電潜像
パターンはなかなか形成され難いことが、研究の結果判
明してきた。静電潜像パターンのコントラストが悪い
と、現像の際のトナーの良好な付着が妨げられ、トナー
の付着量が低減したりする。このときには、画素の色濃
度が低減してしまい、製品品質としてはやはり重大な不
良となっていた。
【0009】つまるところ、これら生じ易い不良のうち
ただ片方のみが発生しても、カラーフィルタとしては十
分過ぎる不良品となってしまう。この為、実際に生産を
試みようとする場合には、とても商業ベースでの採算が
とれる迄には至れないという大問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記問題点に
鑑みなされたものであり、その目的とすることは、電子
写真方式を用いてカラーフィルタを製造するに際して、
電子写真方式としての本来の長所を損なうことがなく、
そのうえで完成されたカラーフィルタは品質が十分に高
いものを有し、特には前記の白抜けや色濃度不足が発生
しないこと、しかもさらにはその製造を容易に且つ安定
して生産性よく行なえること、以上を満たすカラーフィ
ルタとその製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する為に
本発明が提供する手段とは、すなわち、透明支持体上に
透明導電体層と光導電体層とがこの順序に設けられた基
体に対して、各色の画素と遮光パターンとが設けられた
カラーフィルタにおいて、画素が形成してある上に第二
の透明導電体層と第二の光導電体層とがあり、さらにそ
の上に該遮光パターンがあることを特徴とするカラーフ
ィルタである。
【0012】好ましくは、透明支持体上に透明導電体層
と光導電体層とがこの順序に設けられた基体を用意し、
該光導電体層を帯電させ、次いで選択的に露光すること
により静電潜像パターンを形成し、しかる後に該静電潜
像パターンに応じて各色のトナーを付着させて現像を行
う工程を複数回繰り返すことにより製造するカラーフィ
ルタの製造方法において、画素を形成した上に第二の透
明導電体層と第二の光導電体層とを形成し、さらにその
上に遮光パターンを形成することを特徴とするカラーフ
ィルタの製造方法である。
【0013】あるいは、透明支持体上に透明導電体層と
光導電体層とがこの順序に設けられた基体に対して、各
色の画素と遮光パターンとが設けられたカラーフィルタ
において、該遮光パターンの上に第二の透明導電体層と
第二の光導電体層とがあり、さらにその上に画素がある
ことを特徴とするカラーフィルタである。
【0014】そして好ましくは、透明支持体上に透明導
電体層と光導電体層とがこの順序に設けられた基体を用
意し、該光導電体層を帯電させ、次いで選択的に露光す
ることにより静電潜像パターンを形成し、しかる後に該
静電潜像パターンに応じて各色のトナーを付着させて現
像を行う工程を複数回繰り返すことにより製造するカラ
ーフィルタの製造方法において、遮光パターンを形成し
た上に第二の透明導電体層と第二の光導電体層とを形成
し、さらにその上に画素を形成することを特徴とするカ
ラーフィルタの製造方法である。
【0015】以下には、概略の図面を用いて本発明をよ
り詳細に説明する。
【0016】まず、本発明に使用するカラーフィルタの
基体は、支持体1上に導電体層2を設け、更に前記導電
体層2上に光導電体層3を設けた構造を有している。支
持体1としては、透明性を有し、且つ支持体としての強
度を有するガラス或いは有機高分子化合物を用いる。導
電体層2としては、透明性を有することそして帯電や露
光及び現像時に光導電体層3に流出入する電荷のチャン
ネルとしての働きをするものであれば良く、公知の材料
としては、ITO(インジウム−スズ酸化物)やSnO
2 (酸化ズズ)等を使用し、これを支持体1上にスパッ
タリング法や熱分解形成法で成膜したものを用いる。光
導電体層3としては、光導電性及び透明性を有する材料
としてPVK(ポリビニルカルバゾール)等を、スピン
コート法等の公知のコーティング方法で前記導電体層2
上に形成したものを用いる。
【0017】次に、本発明に係わる製造方法に関し、特
にその製造工程について説明する。まず、帯電器を用い
て光導電体層3を表面電位数百V程度に帯電させる。帯
電工程終了後、所定のマトリクスパターンを有するマス
クを介して紫外線ランプで露光を行い、ここでの第1色
目に相当する遮光パターン用(ここではブラックマトリ
クス用)の潜像パターンを形成する。前記静電潜像形成
後、基体を第1色目のブラックマトリクス像用の現像液
であるブラックトナー分散液に数秒間浸漬し、ブラック
マトリクス像4を現像する。現像終了後に、トナーをさ
らに凝集させ、定着させる為にベーキング処理を施し、
第1色目のブラックマトリクス像4の形成を終了する
(図2参照)。
【0018】続いて、前記ブラックマトリクス像4を形
成した基体上に、再び導電体層2’及び光導電体層3’
を形成する(図3参照)。それぞれ、前記導電体層2及
び光導電体層3と同様なものを同様な方法で形成すれば
良い。
【0019】次いで、光導電体層3’を再び帯電器を用
いて、表面電位数百V程度に帯電させる。帯電工程終了
後、所定の画素パターンを有するマスクを介して紫外線
ランプで露光を行い、第2色目の画素用の静電潜像パタ
ーンを形成する。前記静電潜像形成後、基体を第2色目
の画素用の現像液である第2色目トナー分散液に数秒間
浸漬し、第2色目画素5を現像する。現像終了後、ベー
キング処理を施し、第2色目画素の形成を終了する(図
4参照)。以下、光導電体層3’の帯電からの工程を同
様に繰り返し、第3色目及び第4色目の各画素を順に形
成する。
【0020】尚、前記における説明は、第1色目として
ブラックマトリクス像4を形成した場合を例にしたもの
であり、前記説明とは異なり、まず始めにレッド・グリ
ーン・ブルーの各色画素を、基体の光導電体層3上に所
定の順に形成した後、再度導電体層2’及び光導電体層
3’を形成し、前記光導電体層3’上に第4色目として
ブラックマトリクス像を形成する場合もある(図5参
照)。
【0021】
【作用】従来の技術によると、ブラックマトリクス像、
もしくはレッド・グリーン・ブルーの各色画素を形成し
た後、続いて各色(例えばレッド・グリーン・ブルー)
の画素、もしくはブラックマトリクス像を形成した場合
には、ブラックマトリクス像と各色画素とが密接せず、
その境界部において2乃至3μm程度の「白抜け」が生
じる。
【0022】「白抜け」の原因に関して、その確認と正
確な解析は今のところは十分にはなされてはいないが、
発明者が鋭意努力した研究と実験の結果から判断する
に、おそらく次のことが原因と考えられる。例えば、最
初にブラックマトリクス像を形成を終了した後に、第2
色目以降を形成する際の帯電工程によってブラックマト
リクス像も帯電してしまい、このブラックマトリクス像
を帯電させたままで各色の画素の現像を行うことが大き
な原因となっている、と考えられる。つまり、各色の現
像の際にブラックマトリクス像が強く帯電していること
により、第2色目以降のトナーが前記境界部で電気的に
反発される為に、ブラックマトリクス像と各色画素とが
密接せず、この結果として「白抜け」が生じてしまう、
と推測されるからである(図6参照)。
【0023】そこで、本発明に係わるカラーフィルタお
よびその製造方法によると、前記ブラックマトリクス像
の形成を終了した後に、再び透明導電体層及び光導電体
層を順次形成してから、第2色目以降を形成するか、も
しくは先に各色の画素を形成した後に、再び透明導電体
層及び光導電体層を順次形成してから、第4色目として
ブラックマトリクス像を形成することにより、先に形成
した画像の帯電による電気的な反発を防ぎ、且つ良好に
画像形成することを可能にした。つまり、再び形成する
透明導電体層で、先に形成した画像の帯電を防ぎ、また
次の光導電体層で以降の画像も通常条件で良好に形成出
来ることを可能にしている。
【0024】尚、実際のブラックマトリクス像及び各色
の画素の厚さは、表面の大きさの寸法値の数百分の1程
度であり、これはほとんど無視出来る程度である為、各
画像の断面において、再度形成する透明導電体層及び光
導電体層は、完全にその全体のつながりが断たれていな
いことが予想され、潜像形成時における電荷の移動は、
実際はより速やかに行われているものと考えられる。
【0025】それから、光導電体層のみを再び形成した
だけでも「白抜け」はある程度は抑制される。しかし先
に形成された画像の帯電の影響は避けられず、また特定
の部分の光導電体層が重なり、結果として光導電体層が
厚くなることで、光導電体層自体の光感度等の機能の低
下は避けられないという問題がある。そこで、本発明の
ように、第二の透明導電層を設けたうえで第二の光導電
層を形成することにより、この不具合を回避することが
出来、良好な静電潜像パターンを形成できるようにな
り、その結果として色濃度が高い画素を得られるように
もなる。
【0026】
【実施例】
<実施例1>以下には、本発明に係わる一実施例につい
て説明する。ポリ−N−ビニルカルバゾール(アナン
製、商品名:ツビコール210)100重量部を、シク
ロヘキサノン900重量部に溶解して光導電体層用の母
液とした。この母液をITO透明導電体付きソーダガラ
ス基板に、スピンコート法で塗布した後、オーブンを用
いて150℃で30分間乾燥を行い、約2μmの厚さの
光導電体層を形成し、カラーフィルタ用基体とした。
【0027】次に、コロナ帯電器に6kVの高電圧を印
加し、光導電体層表面を200V程度に帯電させた。帯
電工程終了後に、前記光導電体層上に所定のパターンの
マスクを介して露光(ブラックライト使用、波長:36
6nm、露光:1秒間)を行い、静電潜像パターンを形
成した。
【0028】続いて、バインダ樹脂の白色ラテックスに
黒色着色剤を分散させて、粒径が約0.5μmのブラッ
クトナーにしたものに、イソパラフィン系溶媒(エッソ
化学製、商品名:アイソパーG)を加えて作製した正帯
電ブラックトナーの現像液を調整し、その液中へ前記静
電潜像パターンを形成した基板を浸漬して現像を行い、
ブラックマトリクス像を形成した。
【0029】次に、トナーをさらに凝集させ定着させる
為に、温度150℃で1時間のベーキング処理を施し、
ブラックマトリクス像の形成を終了した。
【0030】続いて、前記ブラックマトリクス像を形成
した基板の全面にITO透明導電体層を、スパッタリン
グ装置を用いて約0.1μmの厚さで形成した。そして
さらに、そのITO透明導電体層上に前記光導電体層を
再度、約2μmで形成した。
【0031】次に、再び形成した前記光導電体層を表面
を200V程度に帯電させた。帯電終了後には、前記光
導電体層上に所定のパターンのマスクを介して露光を行
い、第2色目画素用の静電潜像パターンを形成した。
【0032】続いて、白色ラテックスに赤色着色剤を分
散させて、粒径が約0.5μmのレッドトナーにしたも
のに、イソパラフィン系溶媒を加えて作製した正帯電レ
ッドトナーの現像液を調整し、その液中へ前記静電潜像
パターンを形成した基板を浸漬して現像を行い、第2色
目としてレッド画素を形成した。そして、同様に、ベー
キング処理を施し、レッド画素の形成を終了した。
【0033】その後は、トナーの色を替えた現像液を順
次用意した他は同様にして、帯電からの工程を繰り返
し、残りのグリーンとブルーの各画素の現像を行った。
その結果、電子写真方式により、ブラックマトリクス像
と各色の画素との境界部において、前記白抜けが見られ
ず且つ色濃度も十分であるという高品質なカラーフィル
タを完成出来た。
【0034】<実施例2>まず、<実施例1>の場合と
同じカラーフィルタ用基体を用意した。次に、コロナ帯
電器に6kVの高電圧を印加し、光導電体層表面を20
0V程度に帯電させた。帯電工程終了後に、前記光導電
体層上に所定のパターンのマスクを介して露光(ブラッ
クライト使用、波長:366nm、露光:1秒間)を行
い、静電潜像パターンを形成した。
【0035】続いて、バインダ樹脂の白色ラテックスに
赤色着色剤を分散させ、粒径が約0.5μmのレッドト
ナーにしたものに、イソパラフィン系溶媒(エッソ化学
製、商品名:アイソパーG)を加えて作製した正帯電レ
ッドトナーの現像液を調整し、その液中へ前記静電潜像
パターンを形成した基板を浸漬して現像を行い、レッド
画素を形成した。
【0036】次に、トナーをさらに凝集させ定着させる
為に、温度150℃で1時間のベーキング処理を施し、
レッド画素の形成を終了した。
【0037】以下はやはり各色用に現像液を替えた以外
は同様にして、帯電からの工程を繰り返し、グリーン・
ブルーの各画素の現像を行い、レッド・グリーン・ブル
ーの各色画素を完成させた。
【0038】続いて、前記レッド・グリーン・ブルーの
各色画素を形成した基板の全面にITO透明導電体層
を、スパッタリング装置を用いて約0.1μmの厚さで
形成した。そしてさらに、そのITO透明導電体層上に
前記光導電体層を再度、約2μmで形成した。
【0039】次に、再び形成した前記光導電体層を表面
を200V程度に帯電させた。帯電終了後、前記光導電
体層上に所定のパターンのマスクを介して露光を行い、
ブラックマトリクス像用の静電潜像パターンを形成し
た。
【0040】さらに続いて、バインダ樹脂の白色ラテッ
クスに黒色着色剤を分散させ、粒径が約0.5μmのブ
ラックトナーにしたものに、イソパラフィン系溶媒を加
えて作製した正帯電ブラックトナーの現像液を調整し、
その液中へ前記静電潜像パターンを形成した基板を浸漬
して現像を行い、ブラックマトリクス像を形成した。
【0041】そして、同様にベーキング処理を施し、ブ
ラックマトリクス像の形成を終了し、電子写真方式によ
り、ブラックマトリクス像と各色画素との境界部におい
て、白抜けの見られない良質なカラーフィルタを完成さ
せた。
【0042】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明に係わる
カラーフィルタおよびその製造方法によると、電子写真
方式を用いてカラーフィルタを製造するに際して、電子
写真方式としての本来の長所を損なうことがなく、その
うえで完成されたカラーフィルタは品質が十分に高いも
のを有し、特には前記の白抜けや色濃度不足が発生しな
いものであり、しかもその製造を容易に且つ安定して生
産性よく行なえること、以上を十分に満たすカラーフィ
ルタとその製造方法を提供することが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の技術に係わるカラーフィルタ及びその製
造方法について、概略の断面図を用いて「白抜け」を示
す説明図である。
【図2】本発明に係わるカラーフィルタについて、断面
図を用いて概略の工程を示す説明図である。
【図3】本発明に係わるカラーフィルタについて、断面
図を用いて概略の工程を示す説明図である。
【図4】本発明に係わるカラーフィルタについて、断面
図を用いて概略の工程を示す説明図である。
【図5】本発明に係わるカラーフィルタについて、断面
図を用いて概略の工程を示す説明図である。
【図6】概略の断面図を用いて「白抜け」の発生の様子
(推測)を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・・支持体 2、2’・・・導電体層 3、3’・・・光導電体層 4・・・ブラックマトリクス像 5・・・画素 6・・・白抜けの箇所 7・・・カラートナー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長瀬 俊郎 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明支持体上に透明導電体層と光導電体層
    とがこの順序に設けられた基体に対して、各色の画素と
    遮光パターンとが設けられたカラーフィルタにおいて、 画素が形成してある上に第二の透明導電体層と第二の光
    導電体層とがあり、さらにその上に該遮光パターンがあ
    ることを特徴とするカラーフィルタ。
  2. 【請求項2】透明支持体上に透明導電体層と光導電体層
    とがこの順序に設けられた基体を用意し、該光導電体層
    を帯電させ、次いで選択的に露光することにより静電潜
    像パターンを形成し、しかる後に該静電潜像パターンに
    応じて各色のトナーを付着させて現像を行う工程を複数
    回繰り返すことにより製造するカラーフィルタの製造方
    法において、 画素を形成した上に第二の透明導電体層と第二の光導電
    体層とを形成し、さらにその上に遮光パターンを形成す
    ることを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  3. 【請求項3】透明支持体上に透明導電体層と光導電体層
    とがこの順序に設けられた基体に対して、各色の画素と
    遮光パターンとが設けられたカラーフィルタにおいて、 該遮光パターンの上に第二の透明導電体層と第二の光導
    電体層とがあり、さらにその上に画素があることを特徴
    とするカラーフィルタ。
  4. 【請求項4】透明支持体上に透明導電体層と光導電体層
    とがこの順序に設けられた基体を用意し、該光導電体層
    を帯電させ、次いで選択的に露光することにより静電潜
    像パターンを形成し、しかる後に該静電潜像パターンに
    応じて各色のトナーを付着させて現像を行う工程を複数
    回繰り返すことにより製造するカラーフィルタの製造方
    法において、 遮光パターンを形成した上に第二の透明導電体層と第二
    の光導電体層とを形成し、さらにその上に画素を形成す
    ることを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
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JP (1) JPH0784112A (ja)

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