JPH0783861A - 無機粉体水性混練物中のメチルセルロース類の熱ゲル化温度測定法 - Google Patents

無機粉体水性混練物中のメチルセルロース類の熱ゲル化温度測定法

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JPH0783861A
JPH0783861A JP23019793A JP23019793A JPH0783861A JP H0783861 A JPH0783861 A JP H0783861A JP 23019793 A JP23019793 A JP 23019793A JP 23019793 A JP23019793 A JP 23019793A JP H0783861 A JPH0783861 A JP H0783861A
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needle
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displacement
sample
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JP23019793A
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Kikuo Niinuma
喜久夫 新沼
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Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 無機粉体水性混練物中のメチルセルロース類
の熱ゲル化温度を迅速かつ精度よく測定する方法を提供
する。 【構成】 メチルセルロース類、無機粉体および水から
なる混練物中にプローブに接続した針を挿入し、このプ
ローブを介して針に周期的に変動する力を加えながら混
練物を加熱して昇温させ、針の変位と混練物の温度を連
続的に検出する無機粉体水性混練物中のメチルセルロー
ス類の熱ゲル化温度測定法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセメント等に配合したメ
チルセルロース類の熱ゲル化温度測定法に関する。
【0002】
【従来の技術】メチルセルロース類の水溶液は加熱する
と特定の温度で溶質が析出して白濁したり、ゲル状に凝
集したりする性質を有する。この性質はメチルセルロー
ス類と他の水溶性高分子との識別にも利用されており、
例えば日本薬局方第二部各条「メチルセルロース」の
「確認試験(4)」に記載されている。
【0003】本明細書において、水溶液の加熱により溶
質が析出して白濁したり、ゲル状に凝集したりする温度
を熱ゲル化温度という。この熱ゲル化温度に達するとメ
チルセルロース類の水溶液は高分子溶液としての性質を
失い、ゲル化する。メチルセルロース単独の水溶液の場
合のように溶液が透明である場合、ゲル化開始は目視で
判定できるため、熱ゲル化温度は試験管、温度計、ヒー
ターさえあれば確認することができる。
【0004】メチルセルロース類と他の物質を混練した
場合には、熱ゲル化温度において混練物の性質は変化す
る。熱ゲル化温度は溶液中の共存物質によって変化する
ため、例えばセメントとの混練物を押出成形する場合の
冷却条件を決定したり、ある冷却条件における適切なメ
チルセルロース類を選択したりする場合には混練物中の
メチルセルロース類の熱ゲル化温度を測定する必要があ
る。セメントやセラミック等の無機粉体と混練した場合
の熱ゲル化温度は目視での測定は困難であり、機械的方
法を用いて測定する必要がある。
【0005】機械的方法としては、例えばビカー針装置
(JIS R5201 7)による棒貫入の長さを測定する方法、引
張試験機(JIS B7721)で棒圧入抵抗を測定する方法があ
る。
【0006】無機粉体水性混練物中のメチルセルロース
類の熱ゲル化温度は、迅速かつ精度よく測定することが
望ましい。特に無機粉体がセメントや石コウのごとく水
と反応して凝結する性質のある場合は、水和反応等の経
時的凝結因子と区別するためにも一層迅速であることが
必要である。
【0007】従来のビカー針装置で棒貫入長さを測定す
る方法では、多くの温度水準における貫入長さを測定
し、その値を温度に対してプロットして変曲点を求める
必要がある。この方法は測定に長時間を要し、さらに材
料によっては混練後の経時的凝結因子の影響が大きく、
不正確でかつバラツキが大きいという欠点がある。
【0008】また、引張試験機で棒圧入抵抗を測定する
方法では、測定に必要となる試料の量が20ml程度以
上であるため試料の内部を均一な温度まで昇温させるに
は長時間を要し、炉内で昇温させながら測定するのは実
際的ではない。このため多くの温度水準における棒圧入
抵抗値を測定し、その値を温度に対してプロットして変
曲点を求める必要があり、ビカー針装置による方法と同
様の欠点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
み、無機粉体水性混練物中のメチルセルロース類の熱ゲ
ル化温度を迅速かつ精度よく測定する方法を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、メチ
ルセルロース類、無機粉体および水からなる混練物中に
プローブに接続した針を挿入し、このプローブを介して
針に周期的に変動する力を加えながらこの混練物を加熱
して昇温させ、針の変位と混練物の温度を連続的に検出
する無機粉体水性混練物中のメチルセルロース類の熱ゲ
ル化温度測定法に関する。
【0011】本発明の方法は、好適には熱伝導性が良好
な小容器に混練物を充填して行う。これによって混練物
を撹拌することなく、その内部まで均一に昇温させるこ
とができ、かつそれに要する時間が短くてすみ、混練物
の連続的な昇温が可能である。混練物を昇温させると、
最初は粘性が減少するが、熱ゲル化開始温度を越えると
粘性が次第に大きくなり、さらに加熱を続けてゲル化が
完了するとメチルセルロース類の水溶液はもはや高分子
溶液としての粘性を失い、混練物が無機粉体と水との混
合物としてのダイラタンシー的性質を発現する。本発明
は、このような混練物の昇温による粘性の変化を、一定
の外力に対する針の変位の変化として検出し、その変曲
点の温度を読み取って熱ゲル化温度を求めるものであ
る。
【0012】本発明の熱ゲル化温度測定法において、測
定の対象となるメチルセルロース類は、加熱すると一定
の熱ゲル化温度でゲル化するものであればよく、特に制
限はない。メチルセルロース類としてはメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロース等が例示される。
【0013】本発明の熱ゲル化温度測定法において、測
定の対象となる混練物を構成する無機粉体としては特に
制限はなく、セラミック、硅砂、フライアッシュ、セメ
ント、石コウおよびこれらの混合物等が例示される。本
発明の熱ゲル化温度測定法は、迅速な測定が可能である
ため無機粉体がセメントや石コウ等の水と反応して凝結
する性質を有する材料である場合には特に有効である。
【0014】本発明の熱ゲル化温度測定法においては、
無機粉体と水の重量比率が100:20〜100:5
0、無機粉体とメチルセルロース類の重量比率が10
0:0.1〜100:10、混練物のフロー値(JIS R5
201 9.7)が120〜200の混練物の熱ゲル化温度が特
に好適に測定される。
【0015】本発明の熱ゲル化温度測定法においては、
熱伝導性の良好な小容器を用いるのが好ましい。その様
な容器には、熱伝導度が50W/m・K以上、好ましく
は200W/m・K以上である材質を用いる。熱伝導度
が50W/m・Kより小さいと充填物の温度変化に時間
がかかり、混練物を均一に昇温させることができないた
め好ましくない。上記範囲の熱伝導度を有するものであ
れば小容器の材質は特に限定はなく、例えばアルミニウ
ム、銅、ステンレス、プラチナ等が例示される。安価で
あり、加工が容易であること、およびセメントアルカリ
と反応しないことから、銅が特に好適である。
【0016】小容器の容量は、充填した混練物を短時間
で均一に昇温できる程度、すなわち0.5ml以下、特
に好ましくは0.2ml以下である。容量が0.5ml以
上である場合には混練物を短時間で均一に昇温すること
ができないため好ましくない。容量が0.2ml以下の
ように小さい場合には試料温度を直接測定しなくとも、
試料近傍の雰囲気温度を測定して試料温度の代替として
もよい。
【0017】試料の昇温は容器周囲の雰囲気温度を上昇
させて行う。容器の熱伝導性が良く、かつ小容量である
ため、試料は短時間で均一に雰囲気温度にまで昇温す
る。昇温は、特に限定的ではないが、文献値や予備試験
より予想される熱ゲル化温度より10〜20℃低い温度
から当該温度より10〜20℃高い温度まで昇温させ
る。昇温は通常毎分0.5〜5℃、好ましくは毎分1〜
3℃の速度で行う。昇温速度が早すぎる場合には試料が
雰囲気温度と平衡に達することができず、正確な測定が
できないため好ましくない。また、昇温速度が遅い場合
には測定に時間がかかり、他の変動要因の影響を受け易
くなるため好ましくない。
【0018】本発明の熱ゲル化温度測定法において、プ
ローブを介して針に付与する周期的に変動する力は、特
に限定的ではないが、上下方向の正弦波荷重とするのが
粘弾性の解析に有利である。力の変動の大きさは試料の
種類や充填量によっても異なるが、代表的には振幅を
0.5〜20g特に1.0〜5.0gとするのが好まし
い。周期的に変動する力の周波数は0.01〜2.0H
z、好ましくは0.03〜0.07Hzとする。周波数が
0.01Hz以下であると変曲点を正確に判定するのが
困難となり、また2.0Hz以上であると試料の弾性抵
抗が大となり、粘性抵抗の変化を検出できなくなる。
【0019】周期的に変動する力が正弦波荷重の場合、
その中心値は針を混練物に押し込む方向、すなわち下向
きが好ましい。正弦波荷重の中心値が無荷重の点、ある
いは引き上げる方向(上向き)であると、針変位の位置
が安定せず、針が容器外に出ることもあり好ましくな
い。プローブが最大下がった場合にも容器の底につかな
い位置で止まるように針をセットすれば、下向きの力で
針が混練物から外に出ることはない。正弦波荷重の中心
値は、正弦波の振幅の5〜40%、好ましくは10〜3
0%の点に設定する。
【0020】本発明の測定法に用いる針はどのような形
状のものでも特に制限なく使用することができる。針の
先端をL字型にすると、混練物と針との接触面積が大き
くなり、混練物の粘性の変化を敏感に検出することがで
きる点で好適である。針の材質は混練物と反応しない性
質のものであればよく、金属、セラミック、プラスチッ
ク等を使用することができる。針の太さは0.5〜1.0
mmであることが好ましい。また、先端をL字型とする
場合には、L字部分の長さが容器径の40〜70%であ
るものが好ましい。
【0021】本発明の熱ゲル化温度測定法においては、
試料を充填するのに小容量の容器を用いる。このため試
料の使用量が少なく、昇温しながら測定することができ
る反面、混練物中の水分が揮散しやすい。水分が揮散す
ると混練物の状態が変わり、測定が正確にできなくな
る。さらに試料表面の乾燥が進めば針が固着して測定の
継続ができなくなる。水分の揮散を防止するためには、
試料表面に水揮散防止膜を付与することが好ましい。
【0022】水揮散防止膜としては、針にかかる抵抗が
実質的に無視でき、混練物の変化を引き起こさないもの
を用いる。特に塗布するだけで容易に水揮散を防止でき
ることから、カルシウムセッケン−鉱油系グリス、ペン
タエリスリトールエステルグリス、ジメチルシリコーン
グリス、フルオロシリコーングリス等のグリスが好適に
用いられる。水揮散防止膜は厚さが0.05〜1.0m
m、好ましくは0.1〜0.5mmとなるよう形成するの
が好ましい。
【0023】本発明の熱ゲル化温度測定法を、図1を用
いて説明する。試料ホルダ1にねじ2と容器固定器具3
とで銅製の円筒状容器4を固定しており、容器4に試料
の混練物5を充填する。混練物5にL字型の針6を挿入
する。混練物5の表面に水揮散防止膜7を塗布する。容
器4の近辺に温度計8を設置する。針6はねじ2’およ
び針固定器具3’とでプローブ9に接続されている。プ
ローブ9には力発生部(図示せず)により正弦波荷重を
加え、これによって針6は上下に振動する。針の振動の
変位は検出部(図示せず)にて検出する。容器4はプロ
ーブ9に加えられる力で針6が最下部まで降りた場合に
容器の底部4'に針が接触しない位置に固定されてい
る。加熱炉10は試料ホルダ1を囲むように設置する。
【0024】プローブ9に周期的に変動する力を与える
と、針6はその力に応じて混練物5内を変動する。同時
に加熱炉10により試料ホルダ内の温度を上昇させる
と、混練物5は昇温し、それにつれて高分子化合物であ
るメチルセルロース類の粘性は次第に下がる。このた
め、針にかかる抵抗は小さくなってゆき、針の変位はあ
る一定温度までは温度の増加に従って大きくなる。
【0025】熱ゲル化開始温度でメチルセルロース類は
ゲル化を開始し、混練物5の粘性は上昇する。このため
針にかかる抵抗が増加し、針の変位は次第に小さくな
る。さらに加熱を続けると、混練物は完全にゲル化し、
メチルセルロース類の水溶液は高分子溶液としての粘性
を失い、混練物が無機粉体と水の混合物としてのダイタ
ランシー的性質を発現するに至り、針に対する抵抗がさ
らに増大して針の変位は収束する。
【0026】針の変位を温度変化に対してプロットした
とき、針の変位が増加から減少に変わる変曲点の温度が
熱ゲル化開始温度であり、針の変位が一定の値に収束し
はじめる温度が熱ゲル化完了温度となる。
【0027】上記のごとき試料容器固定装置を有し、プ
ローブに周期的に変動する力を付与する装置、およびプ
ローブの変位を検出する装置等を有する測定機としては
例えばセイコー電子工業社製のTMA/SS120C、
熱応力歪測定装置が挙げられる。
【0028】
【実施例1】図1に示した試料ホルダ部を有するセイコ
ー電子工業社製TMA/SS120C測定機(以後測定
機という)を用いてメチルセルロースとポルトランドセ
メントの混練物の熱ゲル化温度を測定した。
【0029】ポルトランドセメント100.0gにメチ
ルセルロース(松本油脂製薬社製;マーポローズM−4
000)1.0gをドライブレンドし、このうち10.0
gを乳鉢にとり、ここへ水道水3.0gを加えてスパテ
ルで3分間練りまぜた。得られた混練物を銅製の円筒状
容器(直径5mm×高さ2.5mm)に充填し、あらか
じめプローブにL字型の針(長尺の直径0.7mm、長
さ14mm;短尺の直径0.7mm、長さ3mm)を設
置した測定機の試料ホルダに固定した。針はプローブが
降りきった状態で容器の底部から0.2mm上にくるよ
う調整した。
【0030】プローブを針が降りきった状態にして、針
を混練物に挿入した。針の挿入により混練物についた穴
を小スパテラで均して埋め、針と混練物が良く接触した
状態にした。混練物表面にグリス(ダウコーニング社製
シリコーングリス)約4mgを塗布し、水揮散防止膜と
した。測定条件は以下の通りである。
【0031】試料の昇温(試料温度は試料ホルダに固定
した温度計の温度で代替した) 開始温度:20.3℃ 昇温速度:1.8℃/min. 針への荷重:正弦波荷重 中心値:−0.5g;振幅:2.0g;周波数0.05H
z 0.5秒毎にプローブにかかる荷重、試料温度、プロー
ブの変位を検出、記録し、約17分間測定した。
【0032】測定結果を図2に示す。図2のグラフにお
いてX軸11は測定開始からの時間を示す。Y軸12は
プローブ(針)にかけた荷重を示す。Y軸13は試料の
温度を示す。Y軸14はプローブの変位を示す。曲線A
はプローブにかかる荷重の変化を示す。曲線Bは試料温
度の変化を、曲線Cはプローブの変位を示す。
【0033】図2より、同振幅の正弦波荷重の下で、試
料温度の上昇につれて針の変位が大きくなり、ピークを
過ぎて再び小さくなって収束している。これは温度の上
昇に伴い混練物のメチルセルロース水溶液の粘度が低下
しはじめ、針にかかる抵抗が減少してゆき、やがてゲル
化がはじまると粘性を次第に失い、針にかかる抵抗が増
大しはじめ、完全にゲル化するとほぼ一定値に収束する
ことが観察される。すなわち、変位のピークの温度を混
練物のゲル化開始温度、収束点の温度をゲル化完了温度
と見なすことができる。
【0034】図3に温度をX軸とし、針の変位のピーク
付近を拡大したグラフを、および図4には温度をX軸と
し、針変位の収束点付近を拡大したグラフを示した。第
3図および第4図より、それぞれ針変位のピーク温度お
よび収束温度は、変位のピークが約35℃、収束点が4
3℃であった。よって試料の熱ゲル化開始温度は35
℃、熱ゲル化完了温度は43℃である。
【0035】
【比較例1】ポルトランドセメント100.0gにメチ
ルセルロース(松本油脂製薬社製;マーポローズM−4
000)1.0gをドライブレンドし、その全量をJIS
R52017.1.2に記載のはちに取り、水道水30.0gを添
加して同JISに記載のさじで3分間ねりまぜた。得ら
れた混練物を20mlの硝子ビーカー(直径30mm×
高さ40mm)に充填し、ポリ塩化ビニリデンフィルム
でふたをして、あらかじめ定めた温度に調整した炉内に
1時間放置して試料全体を炉雰囲気と同じ温度とした。
この試料にJIS R5201 7.1.1に記載の標準棒(直径10
mm)を4mm/min.の速度で20mm圧入した場
合の抵抗値を測定機(東洋ボールドウイン製:TENS
ILON/UTM−III−100)にて測定した。
【0036】測定は23℃、26℃、29℃、34℃、
39℃、41℃で実施した。圧入抵抗値を測定温度に対
してプロットしたグラフを作成し、これより熱ゲル化温
度が29〜39℃の間にあるものと推測した。なお、こ
の推測値には試料温度の調整の間の、セメント水和反応
による凝結の影響も含まれている。
【0037】
【発明の効果】本発明の無機粉体水性混練物中のメチル
セルロース類の熱ゲル化温度測定法によれば、短時間で
当該混練物の熱ゲル化温度を測定することができるた
め、無機粉体の水和反応等による凝結の影響が少なく、
混練物の熱ゲル化温度を正確に測定することができる。
本発明の熱ゲル化温度測定法によって、メチルセルロー
ス類を添加剤として使用するセメントの押出成形におい
ての押出条件等に有用な情報が得られ、さらには添加剤
として適当なメチルセルロース類の選択にも有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の熱ゲル化温度測定法に用いる測定装
置の試料容器付近の概略図である。
【図2】 実施例1の本発明の熱ゲル化温度測定法によ
る測定結果を示すグラフである。
【図3】 実施例1の本発明の熱ゲル化温度測定法によ
る測定結果の熱ゲル化開始温度付近を拡大したグラフで
ある。
【図4】 実施例1の本発明の熱ゲル化温度測定法によ
る測定結果の熱ゲル化完了温度付近を拡大したグラフで
ある。
【図5】 比較例1の熱ゲル化温度測定法による測定結
果を示すグラフである。
【符号の説明】
1:試料ホルダ、2,2’:ネジ、3:容器固定器具、
3’:針固定器具、4:容器、5:試料混練物、6:L
字針、7:水揮散防止膜、8:温度計、9:プローブ、
10:加熱炉、11:測定開始からの時間、12:プロ
ーブにかけた荷重、13:試料温度、14:プローブの
変位、A:プローブにかかる荷重の変化、B:試料温度
の変化、C:プローブの変位
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年10月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】熱ゲル化開始温度でメチルセルロース類は
ゲル化を開始し、混練物5の粘性は上昇する。このため
針にかかる抵抗が増加し、針の変位は次第に小さくな
る。さらに加熱を続けると、混練物は完全にゲル化し、
メチルセルロース類の水溶液は高分子溶液としての粘性
を失い、混練物が無機粉体と水の混合物としてのダイラ
タンシー的性質を発現するに至り、針に対する抵抗がさ
らに増大して針の変位は収束する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メチルセルロース類、無機粉体および水
    からなる混練物中にプローブに接続した針を挿入し、こ
    のプローブを介して針に周期的に変動する力を加えなが
    らこの混練物を加熱して昇温させ、針の変位と混練物の
    温度を連続的に検出する無機粉体水性混練物中のメチル
    セルロース類の熱ゲル化温度測定法。
  2. 【請求項2】 無機粉体がセメント、セッコウおよびこ
    れらの混合物を含有する請求項1記載の熱ゲル化温度測
    定法。
  3. 【請求項3】 周期的に変動する力が正弦波荷重である
    請求項1または2いずれかに記載の熱ゲル化温度測定
    法。
  4. 【請求項4】 混練物の表面に水揮散防止膜を付与する
    請求項1〜3いずれかに記載の熱ゲル化温度測定法。
  5. 【請求項5】 水揮散防止膜がグリスからなる請求項4
    記載の熱ゲル化温度測定法。
JP23019793A 1993-09-16 1993-09-16 無機粉体水性混練物中のメチルセルロース類の熱ゲル化温度測定法 Pending JPH0783861A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102735588A (zh) * 2011-12-21 2012-10-17 湖北航天化学技术研究所 推进剂药浆加工特性简易测定仪
CN113466288A (zh) * 2021-07-09 2021-10-01 贵州茅台酒股份有限公司 一种以峰值糊化温度评价高粱的方法

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