JPH07837A - ジョークラッシャーのセッテング調整用クサビ装置 - Google Patents

ジョークラッシャーのセッテング調整用クサビ装置

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JPH07837A
JPH07837A JP22985691A JP22985691A JPH07837A JP H07837 A JPH07837 A JP H07837A JP 22985691 A JP22985691 A JP 22985691A JP 22985691 A JP22985691 A JP 22985691A JP H07837 A JPH07837 A JP H07837A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ジョークラッシャーのセッテングの調整のた
めの簡単で信頼性の高い装置を提供するものである。 【構成効果】 ジョークラッシャーの可動型ジョーにト
グル板の直線運動に対して横方向に往復する一対の相互
に補足し合うクサビ部材を取り付けることによって、ジ
ョークラッシャーの運転を中断することなく容易にセッ
テングを調整することが可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はジョークラッシャーに関
するもので、特にクラッシャーのセッテングを調整する
ための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ジョークラッシャーは一般に鉱石粉砕工
程において一次破砕に利用されており、採石場や鉱山か
らの大きい岩石を小さくするための最初の工程に利用さ
れている。一般にジョークラッシャーは少なくとも1個
の可変型のジョー即ちピットマンを備え、これが向い合
ったジョーと作用することによって破砕空隙を形成して
いる。この第2のジョーは固定されていてもよく、可動
型であってもよい。可動型のジョーはその上端部を偏心
駆動されて楕円回転運動をする。ジョーの下端部の動き
を調整するためにトグル板が用いられ、これは回帰バネ
を備えた制御棒によって補助されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】生成される粉砕鉱石の
寸法はクラッシャーのセッテング即ち回転運動するジョ
ーの下端部の間の最小距離によって決定される。従来の
ジョークラッシャーではこのセッテングはトグル板とト
グル板が摺動係合するヘッダーの間に置くシムによって
調整されるが、この方法では調整時にはクラッシャーを
停止させなければならず、また入口パネルを開け、スプ
リングボルトをゆるめ、シムを出し入れすることを繰り
返すため、大量の労働力が必要となる。これら二つの要
因はジョークラッシャーが長時間運転されるためにその
作業の中断はできるだけ避ける必要があり、クラッシャ
ーの生産性において致命的ともなり得るものである。
【0004】従ってジョークラッシャーのセッテングを
自動的に及び/または最小の労働力で調整するシステム
の開発が望まれてきたものであり、さらにクラッシャー
の作業を中断することなくジョークラッシャーのセッテ
ングを調整するシステムの開発が望まれてきたものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は相互に補足し合
う一対のクサビ部材を、クラッシャーのトグル板にジョ
ークラッシャーのトグル板の直線運動を横切る方向に、
相互に往復運動するように配置したジョークラッシャー
のセッテング調整用装置を提供するものであって、この
クサビ部材はネジ棒とキャップナットで手動で作動され
てもよく、また液圧シリンダーを用いて自動的に作動さ
れてもよい。
【0006】また本発明は、内部に破砕空隙をセッテン
グされて配置された一対のジョーを含むハウジングを有
するジョークラッシャーを提供するものであって、この
ジョーの下端部は、可動型ジョーの回転と共にハウジン
グに対して往復摺動運動をするようにされたトグル板に
係合しトグル板はヘッダーによって一端を摺動支持され
るが、本発明はこのトグル板に作用するように設けられ
た相互に補足し合う一対のクサビ部材を有することを特
徴とするクラッシャーのセッテング調整用装置に関する
ものである。
【0007】このクサビ部材はトグル板の直線方向の運
動を横切る方向に相互に横方向の往復運動をするように
配置されていて、クサビ部材の相互運動がトグル板の移
動量を調節し、クラッシャーのセッテングを変化させ
る。このクサビ部材はまた複作動型液圧シリンダーによ
って自動的に操作してもよく、ネジ棒とキャップナット
を用いて手動操作してもよい。
【0008】
【実施例】第1図においてジョークラッシャーが10で
示される。このジョークラッシャーはシングルトグル型
の機械として示されているがダブルトグル型でもそれ以
外のジョークラッシャーでも本発明を適用し得るもので
ある。クラッシャー10は基本的に長方形のメーンフレ
ーム12を有し、このフレーム端16に傾斜して取り付
けられた固定型ジョー14を有する。ジョー14には除
去可能な破砕面18が設けられている。
【0009】ピットマンとして知られる可動型ジョー2
0も同様に除去可能な破砕面22を有し、固定型ジョー
14に向い合った関係にフレーム12に傾斜して取り付
けられている。このジョー14及び20で一般にV型の
破砕空隙23が構成される。ジョー20の上端部24に
は横方向の管状スリーブ26が設けられ、これが偏心回
転軸28を受け入れる。軸28は一端をフライホイール
30に他端をベルト、プーリー等の周知の駆動手段に結
合される。トグルブロックとして知られるヘッダー34
が可動型ジョーの後方で端部16と反対の端部36に取
り付けられている。ヘッダー34には摺動路42を形成
する上部及び下部摺動ブロック38、40が取り付けら
れている。
【0010】トグル板44は可動型ジョー20の動きに
従動するようにジョー20の背面に設けた受部48に係
合する第1シート46と摺動路42に摺動係合するよう
にされた第2シート50を有する。この第2シート50
は摺動路42内にスチールシム54の前で摺動ブロック
52に取り付けられていて、可動型ジョー20が作動す
るとシム54が摺動ブロック52からの周期的衝撃を受
ける。
【0011】引戻しロッド56はジョー20の下端59
でクレビス58に回動自在に固定される。このロッドは
ヘッダー34の下側にある小孔部60を貫通する。ロッ
ド56に取り付けたカバー62がロックナット64でコ
イルバネ66をロッドに固定させバネを小孔部60に対
して保持する。必要ならばロッド56を制御するために
液圧シリンダー67(第2図)を使用することもでき
る。
【0012】作動時には、偏心軸28の回転が可動型ジ
ョー20に周知のような楕円回転をもたらす。可動型ジ
ョー20の下端部59の運動はトグル板44の往復運動
と回帰バネによる引戻しロッド56によって制御され
る。破砕空間23の上端に供給された材料は固定型ジョ
ー14に対する可動型ジョー20の圧砕の繰り返しによ
って次第に狭くなってゆく破砕空間の中で徐々に破砕さ
れる。
【0013】トグル板44はフレーム12に対してジョ
ー20の下端を支持し、回帰バネによる引戻しロッド5
6はジョーの下端部59を第1図に示すような基準位置
に周期的に戻すことを容易にする。この基準位置でのジ
ョー表面18、22のそれぞれの最下端部の間の距離が
クラッシャーのセッテングとして知られているもので、
クラッシャーのセッテングの寸法が生成される破砕鉱石
の寸法を決めるものとなる。第1図で18、22は最近
接位置で示されていて、破砕材料の通過にとって最狭の
セッテング68を形成している。
【0014】一般のジョークラッシャーでは摺動路42
内にスチールシム54の後方に金属シムを出し入れする
ことによってセッテング68が調整されるが、この方法
ではフレーム12の出入口の開閉に時間がかかり、また
シムの取扱い、調節、取り付けに労力を要し、さらにシ
ムの交換の間、クラッシャーを停止させなければならな
い。
【0015】第2図及び第3図において、本発明のクサ
ビ型セッテング調整用装置が一般的に70で示されてい
る。この装置70は一対のクサビ部材72及び74を有
し、クラッシャーのフレーム12外壁部の近くにそれぞ
れの基部76を有する。基部76は場合によっては外壁
78、80の出入口77から突き出していてもよい。
【0016】クサビ部材72、74はまた基部76の反
対端82がとがっていて外壁78、80の間のクラッシ
ャー10の内側に向けられている。
【0017】クサビ部材72、74はクラッシャー10
内の摺動路42内にシム54の後部に配置され、相互に
補足し合う傾斜表面が摺動接触している。基本的にはク
サビ部材72、74はトグル板44の直線運動の方向を
横切るように装着される。こうしてクサビ部材72、7
4がそれぞれの外壁78、80からお互いの方向に移動
すると、シム54は摺動路42内を可動型ジョー20の
方向に移動する。シム54のこの動きによってトグル板
の直線移動距離は短くなってセッテング68は狭くな
る。反対に、クサビ部材72、74が離れるように移動
して基部76が出入口77を越えて壁部78、80の外
部に突き出るとセッテング68が拡大される。クサビ部
材72、74の相対運動の方向の如何を問わず表面8
4、88に沿っての接触は常に保持される。
【0018】クサビ部材72、74の相対位置を調整す
るには自動システムと手動システムの二つの方法があ
る。第3図では自動システムが一般的に90として示さ
れる。こシステム90には一対の複作動型液圧シリンダ
ー92が含まれるが、これは水圧シリンデーであること
が望ましい。シリンダー92はそれぞれ閉塞端94とロ
ッド端96を有し、閉塞端94は小孔部材97とピボッ
トピンによって、フレーム12の外壁78、80に固定
されて横方向に突出する装着板98に回動自在に取り付
けられている。
【0019】ロッド端96は軸100を有するピストン
を備え、これがクサビ部材72、74のそれぞれの基部
76に回動自在に結合されている。各閉塞端94はホー
ス等の水圧ライン102によって4路3位置型バルブ1
04に結合され、ロッド端96は水圧ライン103によ
ってバルブ104に結合されている。
【0020】バルブ104はソレノイド作動式のものが
望ましく、開放位置、平行位置、及び交叉位置を有す
る。バルブ104のタンクライン112は4路2位置型
バルブ114を介して貯槽116へと流出する。バルブ
104の圧力ライン118はポンプ120に結合されて
貯槽116から液体を引き出す。
【0021】バルブ104が平行位置108にあるとロ
ッド端96は加圧されてピストンロッド100が後退し
てクサビ部材72、74が離れてクラッシャー10のセ
ッテング68は拡大される。バルブ104が交叉位置1
10に変位すると閉塞端94が加圧され、クサビ部材7
2、74が押し合う結果、ロッド100は前進してクサ
ビ部材72、74をクラッシャー10の中心部に押して
クラッシャーのセッテングを狭くする。バルブ104が
開放位置106にある時はクサビ部材72、74の動き
は防止されセッテング68は一定に保たれる。ライン1
02が加圧されるとライン103が貯槽116に液を流
出させ、同様にライン103が加圧されるとライン10
2が液を貯槽116に流出させる。バルブ104、11
4はクラッシャー10から離れた管制センターに位置さ
せることもできる。
【0022】運転に際しては、バルブ104を希望のセ
ッテング68を得られる位置に位置させてから、ポンプ
120を作動させて周知の方法で貯槽116から液を系
内に導入し、次いでバルブ114を用いてクサビ部材7
2、74の相対位置の微調整をする。こうして希望する
セッテング68が得られたらバルブ104を開放位置1
06に変位させてポンプ120を停止する。
【0023】第4〜6図では手動によるクサビ調整シス
テムが122で示されている。システム122には一対
のネジ棒124、126が含まれており、これがそれぞ
れクサビ部材72、74の基部76に回動可能に取り付
けられた内端部128を有する。ネジ棒124、126
は高強度金属合金であることが望ましく、また塵や鉱石
屑からネジ穴を守るためにアコーデオン型ゴムやプラス
チックブーツ130を備えていることが望ましい。
【0024】ロッド124、126はそれぞれネジや溶
接等でクラッシャーの側壁78、80に固定されている
基板134を有するブラケット132を含む調整機構に
よってメーンフレーム12に支持されている。各ブラケ
ット132はまたロッド124、126に対して横方向
の軸回転のための垂直方向の自在取り付け部140を入
れるための一対の平行な上部及び下部フランジ136、
138を有する。自在取り付け部140は中心孔142
を有していてロッド124、126が挿入される。
【0025】ロッド124、126のそれぞれの外端部
146の、周りにキャップナット144が螺着され自在
取り付け部14oに隣接する。キャップナット144の
上にはロッキングスリーブ148がかぶせられてクサビ
調整時にねじれやずれがないように保護する。
【0026】スリーブ148はそれぞれタブ150を備
えていて、これが自在取り付け部140と係合してスリ
ーブの軸方向回転を防止する。
【0027】作動の際は、キャップナット144を時計
方向にまわすと、ロッド124、126が側壁78、8
0の方向に引っ張られクサビ部材72、74を引き離し
てセッテング68を拡大させる。反対にせまういセッテ
ング68が望ましい場合にはキャップナットを反時計方
向にまわしてクサビ部材72、74をクラッシャー10
の内側に押す。必要ならば、手動システム122は自動
水圧システム90に置き換えることもできる。
【0028】以上、本発明の高性能のクラッシャー調整
法の具体例を示したが、当業者にとって本発明の精神を
逸脱することなく本発明の範囲内で各種の変形がなされ
得ることは明らかである。
【0029】
【発明の効果】本発明のジョークラッシャーのセッテン
グ調整機構によれば、相互に補足し合うクサビ部材表面
に沿って直線的にクサビ部材を移動させるだけの簡単で
信頼性の高い装置が得られるものであり、本発明の自動
システムを用いることによってクラッシャーの運転を中
断することなくセッテングの調整を行なうことが可能で
ある。
【0030】
【図面の簡単な説明】
[図1]本発明のジョークラッシャーの一部切断正面
図、[図2]図1のクラッシャーの部分的断面図、[図
3]図2の3−3線に沿って矢印方向からみた水圧シス
テムの切断図、[図4]図6の4−4線に沿って矢印方
向からみた別の調整システムの部分的垂直断面図、[図
5]図6の5−5線に沿って矢印方向からみた図4の端
面図、[図6]図3に対応する図4の一部切断断面図。
【0031】符号の説明。 10ジョークラッシャー 12メーンフレーム 14固定型ジョー 20可動型ジョー 28偏心回転軸 34ヘッダー 42摺動路 38、40摺動ブロック 44トグル板 54シム 56引戻しロッド 64ロックナット 67減圧シリンダー 68セッテング 70クサビ型調整装置 78、80外壁部 72、74クサビ部材 90自動調整システム 104バルブ 120ポンプ 122手動調整システム 144キャップナット

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セッテングを有する破砕空間を形成する
    一対のジョーを内蔵するハウジングを有し、少なくとも
    一個のジョーは偏心回転し、この回転するジョーは下端
    部でトグル板と係合し、トグル板はジョーが回転する際
    にハウジングに対して往復摺動運動し、支持手段によっ
    て一端で摺動支持されているジョークラッシャーにおい
    てクラッシャーのトグル板の直線運動に対して横方向に
    相互に制御可能に往復運動するようにかつクラッシャー
    のトグル板に作用するように配置され、それによってク
    サビ部材の運動がトグル板の移動距離を決定しクラッシ
    ャーのセッテングを変化させる相互に補足し合う一対の
    クサビ部材及びこのクサビ部材の相対位置を調整する手
    段を備えていることを特徴とするクラッシャーのセッテ
    ング調整装置。
  2. 【請求項2】 支持手段がヘッダーであり、調整装置が
    トグル板とヘッダーの間に位置している請求項1のジョ
    ークラッシャー。
  3. 【請求項3】 クサビ部材の相対位置を調整する手段が
    ハウジングの調整機構と係合するようにクサビ部材に設
    けられたネジ棒を有し、それによってクサビ部材の手動
    調整を可能にする請求項1のジョークラッシャー。
  4. 【請求項4】 調整機構が軸に係合する自在取り付けと
    軸端に螺合するキャップナットを有するものである請求
    項3のジョークラッシャー。
  5. 【請求項5】 少なくとも一個のキャップナットがナッ
    トの表面を摺動して破砕作業中の回転を防止するための
    スリーブを備えている請求項4のジョークラッシャー。
  6. 【請求項6】 クサビ部材を相互に近づける直線運動が
    クラッシャーのセッテングを狭くし、クサビ部材を相互
    に遠ざける直線運動がクラッシャーのセッテングを拡大
    するように構成されている請求項1のジョークラッシャ
    ー。
  7. 【請求項7】 クサビ部材の相対位置を調整する手段
    が、自動調整システムである請求項1のジョークラッシ
    ャー。
  8. 【請求項8】 自動調整システムがクサビ部材の基端部
    に係合するようにハウジングに設けられた一対の液圧シ
    リンダーを有するものである請求項7のジョークラッシ
    ャー。
  9. 【請求項9】 液圧シリンダーがクラッシャーのハウジ
    ングに取り付けた装着板にその一端を、他端をクサビ部
    材の基端部に回動自在に固定されたものである請求項8
    のジョークラッシャー。
  10. 【請求項10】 液圧シリンダーが各クサビ部材を同時
    に等距離だけ動かすように作動する請求項8のジョーク
    ラッシャー。
  11. 【請求項11】 シリンダーがピストンロッド、ロッド
    端及び閉塞端を有し、ロッド端が加圧されるとピストン
    ロッド及びクサビ部材が後退してクラッシャーのセッテ
    ングを拡げ、閉塞端が加圧されるとピストンロッド及び
    クサビ部材がクラッシャー中心部に前進してセッテング
    を狭くするようにクラッシャーにシリンダーが配置され
    ている請求項10のジョークラッシャー。
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