JPH078281B2 - レーザー治癒装置 - Google Patents
レーザー治癒装置Info
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- JPH078281B2 JPH078281B2 JP59503868A JP50386884A JPH078281B2 JP H078281 B2 JPH078281 B2 JP H078281B2 JP 59503868 A JP59503868 A JP 59503868A JP 50386884 A JP50386884 A JP 50386884A JP H078281 B2 JPH078281 B2 JP H078281B2
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- tissue
- light energy
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- energy
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- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61B—DIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
- A61B18/00—Surgical instruments, devices or methods for transferring non-mechanical forms of energy to or from the body
- A61B18/18—Surgical instruments, devices or methods for transferring non-mechanical forms of energy to or from the body by applying electromagnetic radiation, e.g. microwaves
- A61B18/20—Surgical instruments, devices or methods for transferring non-mechanical forms of energy to or from the body by applying electromagnetic radiation, e.g. microwaves using laser
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- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61B—DIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
- A61B17/00—Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
- A61B17/00491—Surgical glue applicators
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61B—DIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
- A61B17/00—Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
- A61B2017/00017—Electrical control of surgical instruments
- A61B2017/00132—Setting operation time of a device
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61B—DIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
- A61B18/00—Surgical instruments, devices or methods for transferring non-mechanical forms of energy to or from the body
- A61B2018/00636—Sensing and controlling the application of energy
Description
【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は一般にレーザー治癒装置に関し、より詳しくは
光エネルギーを生体組織に賦与することにより、かかる
組織を、切断組織を接合して創傷を閉鎖する変性蛋白質
である、コラーゲンに変へるためのレーザー治癒装置に
関する。
光エネルギーを生体組織に賦与することにより、かかる
組織を、切断組織を接合して創傷を閉鎖する変性蛋白質
である、コラーゲンに変へるためのレーザー治癒装置に
関する。
歴史的に見れば、縫合法は切断組織を再結合し創傷を閉
鎖するための術法として昔から行なわれてきた技法であ
る。縫合は縫合糸を通した外科用縫合針により行なわれ
るが、ごく最近ではかかる縫合糸として各種ポリマー繊
維や金属繊維が使用されている。縫合の意図する機能
は、不快感、苦痛、瘢痕及び癒合するに要する時間を減
らすように創傷端縁を癒合中互に当接したままの状態に
維持することにある。
鎖するための術法として昔から行なわれてきた技法であ
る。縫合は縫合糸を通した外科用縫合針により行なわれ
るが、ごく最近ではかかる縫合糸として各種ポリマー繊
維や金属繊維が使用されている。縫合の意図する機能
は、不快感、苦痛、瘢痕及び癒合するに要する時間を減
らすように創傷端縁を癒合中互に当接したままの状態に
維持することにある。
従来の縫合法に関する問題は、縫合が創傷に沿い断続し
て行なわれるため、縫合部位間に間隙が開いたままに残
されることになり、この間隙が塵埃やバクテリアを受入
れるようにする点にある。その上、感染を起したり組織
間の拒絶反応を起したりする危険が比較的高い頻度で起
きることに加えて、縫合部位間のかかる間隙は最終的に
はケロイドで充填され、その結果醜い瘢痕が残されるこ
とになる。また、縫合材料が異物として存在するため、
炎症の生じることもよくある。
て行なわれるため、縫合部位間に間隙が開いたままに残
されることになり、この間隙が塵埃やバクテリアを受入
れるようにする点にある。その上、感染を起したり組織
間の拒絶反応を起したりする危険が比較的高い頻度で起
きることに加えて、縫合部位間のかかる間隙は最終的に
はケロイドで充填され、その結果醜い瘢痕が残されるこ
とになる。また、縫合材料が異物として存在するため、
炎症の生じることもよくある。
従来の縫合法には、その上の欠点として次のようなもの
がある。すなわち、縫合部位が軸線方向に滑動すること
があり、そのため接合しようとしている組織間に相対運
動が生じ、創傷の緊密な閉鎖を維持するに充分な程癒合
プロセスが進行する前にかかる縫合部位に緩るみを生じ
ることがあるというものである。従つて、度々縫合の仕
直しをする必要があり、そのため何度も通院しなければ
ならなくなる。従つて、創傷をその全長にわたつて均一
に閉鎖する創傷閉鎖装置に対するニーズが存在するわけ
である。
がある。すなわち、縫合部位が軸線方向に滑動すること
があり、そのため接合しようとしている組織間に相対運
動が生じ、創傷の緊密な閉鎖を維持するに充分な程癒合
プロセスが進行する前にかかる縫合部位に緩るみを生じ
ることがあるというものである。従つて、度々縫合の仕
直しをする必要があり、そのため何度も通院しなければ
ならなくなる。従つて、創傷をその全長にわたつて均一
に閉鎖する創傷閉鎖装置に対するニーズが存在するわけ
である。
開いた創傷、つまり外科手術による切開口からの血流を
減らすため種々の焼灼法、及び凍結法が開発されてい
る。一般に、焼灼は血管や毛細管などの組織の開放端を
焼いて溶封する高熱を利用して行なわれる。周知の焼灼
装置の場合、抵抗加熱により金属プローブを発熱させ、
この発熱したプローブを焼灼すべき組織に当てる。別法
としては、組織を凍結させる極低温に血管をさらすこと
により望ましくない血流を止めるものもある。ごく最
近、医療分野では、血流を止める焼灼を行なうため、1
台以上のレーザーにより発生させた強度の高い光エネル
ギーを利用している。かかる周知のレーザー装置の場
合、血管を焼くために大量の光エネルギーが供給され
る。レーザーを利用する焼灼については、ミカエル、ア
ール、スミス(Michael R.Smith)が米国特許第4,122,
853号の中で図面を参照して説明している。しかしなが
ら、かかる技術を使用すると、焼灼すべき組織の周囲の
組織が破壊され、そのため治癒時間の延引、感染、及び
瘢痕を招くことになる。
減らすため種々の焼灼法、及び凍結法が開発されてい
る。一般に、焼灼は血管や毛細管などの組織の開放端を
焼いて溶封する高熱を利用して行なわれる。周知の焼灼
装置の場合、抵抗加熱により金属プローブを発熱させ、
この発熱したプローブを焼灼すべき組織に当てる。別法
としては、組織を凍結させる極低温に血管をさらすこと
により望ましくない血流を止めるものもある。ごく最
近、医療分野では、血流を止める焼灼を行なうため、1
台以上のレーザーにより発生させた強度の高い光エネル
ギーを利用している。かかる周知のレーザー装置の場
合、血管を焼くために大量の光エネルギーが供給され
る。レーザーを利用する焼灼については、ミカエル、ア
ール、スミス(Michael R.Smith)が米国特許第4,122,
853号の中で図面を参照して説明している。しかしなが
ら、かかる技術を使用すると、焼灼すべき組織の周囲の
組織が破壊され、そのため治癒時間の延引、感染、及び
瘢痕を招くことになる。
最新の技術進歩により、超音波エネルギーを使用する焼
灼法が開発されているが、この場合超音波エネルギーは
ナイフの機械的振動エネルギーに変換される。かかる、
高速で振動するナイフは、接合しようとする切断されて
いる血管から離れた血管をも同時に切断し閉鎖する。バ
ラムス(Balamth)の米国特許第3,794,040号には超音波
振動タイプの装置が記載されている。この周知の装置で
は、焼灼しようとする血管を、室温よりは上でこの血管
の焼ける温度より下の温度に加熱するため、超音波エネ
ルギーがかかる血管に供給される。こうして発生した熱
は、創傷の閉鎖、つまり接合を行なう膠としての役目を
果たすコラーゲン質を形成する、生体組織中の蛋白質の
変性により止血を生じる。しかし、この技法は精密な外
科手術に広く使用されるには至つていない。その理由
は、振動するプローブを、作用を受ける組織に接触させ
なければならないからである。その上、超音波エネルギ
ーは、焼灼すべき組織を取巻く組織の全てに非選択的に
吸収され、かかる周囲の組織に作用を及ぼす。
灼法が開発されているが、この場合超音波エネルギーは
ナイフの機械的振動エネルギーに変換される。かかる、
高速で振動するナイフは、接合しようとする切断されて
いる血管から離れた血管をも同時に切断し閉鎖する。バ
ラムス(Balamth)の米国特許第3,794,040号には超音波
振動タイプの装置が記載されている。この周知の装置で
は、焼灼しようとする血管を、室温よりは上でこの血管
の焼ける温度より下の温度に加熱するため、超音波エネ
ルギーがかかる血管に供給される。こうして発生した熱
は、創傷の閉鎖、つまり接合を行なう膠としての役目を
果たすコラーゲン質を形成する、生体組織中の蛋白質の
変性により止血を生じる。しかし、この技法は精密な外
科手術に広く使用されるには至つていない。その理由
は、振動するプローブを、作用を受ける組織に接触させ
なければならないからである。その上、超音波エネルギ
ーは、焼灼すべき組織を取巻く組織の全てに非選択的に
吸収され、かかる周囲の組織に作用を及ぼす。
最近、レーザーの発生する光エネルギーが種々の医療目
的や外科手術のために使用されるようになつたが、その
理由はレーザー光が、その単色性と干渉性のため、レー
ザーを照射される生体組織の性質に応じて変化する吸収
特性を示すということが明らかになつたことによる。す
なわち、レーザー光を組織中に伝播させる場合、レーザ
ー光は、伝播する組織によつて、実質的に減衰されない
こともあるし、殆んど完全に吸収されることもある。当
然のことであるが、組織の加熱されて最終的に破壊され
る程度は、かかる組織が光エネルギーを吸収する程度に
依存して変化するわけである。一般的に言つて、レーザ
ー光が、その本質から、作用を受けてほしくない組織を
透過し、作用を受けてほしい組織により吸収されること
が好ましい。たとえば、レーザーを血液、又は水で濡れ
た部位で使用する場合、光エネルギーが水、又は血液に
よつて吸収されず、そのため特に作用を受けてほしい組
織にレーザーのもつエネルギーの導かれることが望まし
い。かかる選択吸収性のため、手術部位を清掃したり乾
燥させたりする必要がなくなることから、手術中に消費
する時間の相当な節約が可能になる。
的や外科手術のために使用されるようになつたが、その
理由はレーザー光が、その単色性と干渉性のため、レー
ザーを照射される生体組織の性質に応じて変化する吸収
特性を示すということが明らかになつたことによる。す
なわち、レーザー光を組織中に伝播させる場合、レーザ
ー光は、伝播する組織によつて、実質的に減衰されない
こともあるし、殆んど完全に吸収されることもある。当
然のことであるが、組織の加熱されて最終的に破壊され
る程度は、かかる組織が光エネルギーを吸収する程度に
依存して変化するわけである。一般的に言つて、レーザ
ー光が、その本質から、作用を受けてほしくない組織を
透過し、作用を受けてほしい組織により吸収されること
が好ましい。たとえば、レーザーを血液、又は水で濡れ
た部位で使用する場合、光エネルギーが水、又は血液に
よつて吸収されず、そのため特に作用を受けてほしい組
織にレーザーのもつエネルギーの導かれることが望まし
い。かかる選択吸収性のため、手術部位を清掃したり乾
燥させたりする必要がなくなることから、手術中に消費
する時間の相当な節約が可能になる。
光エネルギーを、作用させたい区域に、その正確な位置
において、しかも予定のエネルギーレベルで供給可能で
あるということが、レーザー装置の、その上によく知ら
れている利点である。レーザーエネルギーの照射精度
は、大きな切開口を開けたり内視鏡を介して身体中に挿
入したりする必要なしに光エネルギーを身体内で利用可
能にする周知の光フアイバーによつて導光されるとい
う、レーザーの具備する能力により向上させることが可
能である。手術を行なうためにレーザーの発する大きな
光エネルギーを導く光フアイバーは、これと組合わせ
て、可視光を導く別の光フアイバーと共に使用すること
ができ、また、外科医が身体内で起こりつつある手術を
観視したり制御したりすることのできるような、像伝送
タイプの更に別のタイプの光レーザーと共に使用するこ
とが可能である。
において、しかも予定のエネルギーレベルで供給可能で
あるということが、レーザー装置の、その上によく知ら
れている利点である。レーザーエネルギーの照射精度
は、大きな切開口を開けたり内視鏡を介して身体中に挿
入したりする必要なしに光エネルギーを身体内で利用可
能にする周知の光フアイバーによつて導光されるとい
う、レーザーの具備する能力により向上させることが可
能である。手術を行なうためにレーザーの発する大きな
光エネルギーを導く光フアイバーは、これと組合わせ
て、可視光を導く別の光フアイバーと共に使用すること
ができ、また、外科医が身体内で起こりつつある手術を
観視したり制御したりすることのできるような、像伝送
タイプの更に別のタイプの光レーザーと共に使用するこ
とが可能である。
電磁波スペクトルの可視域に含まれるエネルギーを放出
することの知られているルビーレーザーとアルゴンレー
ザーは、特に眼科学分野で、内層の網膜を、中層の脈絡
膜へ再取付けしたり、眼の前部に穿孔を開けて眼内圧を
低下させ緑内障を治療したりするのに使用されて成功を
収めている。ルビーレーザーは0.694μmの波長のエネ
ルギーをもつので、赤色を呈する。アルゴンレーザーは
0.488μmと0.515μmの波長のエネルギーを放出するの
で、青緑色を呈する。ルービーレーザーやアルゴンレー
ザーのビームは組織の水分などの水によつては最少限の
吸収を受けるにすぎないが、血液中に含まれている色素
蛋白質であるヘモグロビンにより強く吸収される。すな
わち、ルービーレーザーやアルゴンレーザーのエネルギ
ーは角膜、水晶体、眼球のガラス体液のような非着色組
織によつては僅かに吸収されるにすぎないが、着色網膜
により選択的に吸収されて、この網膜に熱効果を及ぼす
ことが可能である。
することの知られているルビーレーザーとアルゴンレー
ザーは、特に眼科学分野で、内層の網膜を、中層の脈絡
膜へ再取付けしたり、眼の前部に穿孔を開けて眼内圧を
低下させ緑内障を治療したりするのに使用されて成功を
収めている。ルビーレーザーは0.694μmの波長のエネ
ルギーをもつので、赤色を呈する。アルゴンレーザーは
0.488μmと0.515μmの波長のエネルギーを放出するの
で、青緑色を呈する。ルービーレーザーやアルゴンレー
ザーのビームは組織の水分などの水によつては最少限の
吸収を受けるにすぎないが、血液中に含まれている色素
蛋白質であるヘモグロビンにより強く吸収される。すな
わち、ルービーレーザーやアルゴンレーザーのエネルギ
ーは角膜、水晶体、眼球のガラス体液のような非着色組
織によつては僅かに吸収されるにすぎないが、着色網膜
により選択的に吸収されて、この網膜に熱効果を及ぼす
ことが可能である。
現在外科手術に使用されている別タイプのレーザーに
は、炭酸ガス(CO2)レーザーがある。CO2レーザーは、
水によつて強く吸収されるビームを放出する。CO2レー
ザーの波長は10.6μmなので、この波長は電磁波スペク
トルの遠赤外域にある。第1A図を見ると分かるように、
スペクトルのこの領域におけるエネルギーの水による吸
収は非常に大きいため、エネルギーは、組織の色とは無
関係に、高含水率の全軟組織によつて吸収される。従つ
て、CO2レーザーは勝れた外科用メスで、しかも蒸発器
になる。エネルギーは殆んど完全に吸収されるので、そ
の透過の深さは浅く、従つて所望の組織の表面に作用す
るようエネルギーを制御可能である。CO2レーザーは神
経外科で広く使用されるが、その場合レーザーは神経組
織をその下に横たわる組織に与える損傷を最少限にして
蒸発させる、つまり凝固させるために使用される。
は、炭酸ガス(CO2)レーザーがある。CO2レーザーは、
水によつて強く吸収されるビームを放出する。CO2レー
ザーの波長は10.6μmなので、この波長は電磁波スペク
トルの遠赤外域にある。第1A図を見ると分かるように、
スペクトルのこの領域におけるエネルギーの水による吸
収は非常に大きいため、エネルギーは、組織の色とは無
関係に、高含水率の全軟組織によつて吸収される。従つ
て、CO2レーザーは勝れた外科用メスで、しかも蒸発器
になる。エネルギーは殆んど完全に吸収されるので、そ
の透過の深さは浅く、従つて所望の組織の表面に作用す
るようエネルギーを制御可能である。CO2レーザーは神
経外科で広く使用されるが、その場合レーザーは神経組
織をその下に横たわる組織に与える損傷を最少限にして
蒸発させる、つまり凝固させるために使用される。
第4番目の、普通に使用されているタイプのレーザー
は、ネオジウムイオンをドーピングしたYAGレーザーで
ある。ネオジウムイオンをドーピングしたYAGレーザ
ー、電磁波スペクトルの近赤外域の波長1.06μmに主発
振モードを有する。第1B図を見ると分かるように、Ndイ
オンをドーピングしたYAGレーザーは、その放出エネル
ギーの大部分を水よりも血液によつて吸収されるため、
出血している大血管の凝固に有効に使用される。Ndイオ
ンをドーピングしたYAGレーザーからの1.06μmの放出
光は、食道静脈瘤、消化性潰瘍などの各種胃腸出血病変
や動静脈異常を処理するため内視鏡などを通して伝送さ
れる。
は、ネオジウムイオンをドーピングしたYAGレーザーで
ある。ネオジウムイオンをドーピングしたYAGレーザ
ー、電磁波スペクトルの近赤外域の波長1.06μmに主発
振モードを有する。第1B図を見ると分かるように、Ndイ
オンをドーピングしたYAGレーザーは、その放出エネル
ギーの大部分を水よりも血液によつて吸収されるため、
出血している大血管の凝固に有効に使用される。Ndイオ
ンをドーピングしたYAGレーザーからの1.06μmの放出
光は、食道静脈瘤、消化性潰瘍などの各種胃腸出血病変
や動静脈異常を処理するため内視鏡などを通して伝送さ
れる。
レーザーエネルギーに露出させた組織を、焼灼、つまり
炭化、つまり蒸発により破壊させるということが、レー
ザーの周知の全用法に共通の基本特質である。従つて、
組織をこのように破壊するよりは、むしろ組織を癒合さ
せて復元するためにレーザーエネルギーを利用すること
が本発明の目的である。
炭化、つまり蒸発により破壊させるということが、レー
ザーの周知の全用法に共通の基本特質である。従つて、
組織をこのように破壊するよりは、むしろ組織を癒合さ
せて復元するためにレーザーエネルギーを利用すること
が本発明の目的である。
また本発明の目的は、創傷閉鎖において、外科用縫合糸
に代えて、切断組織の即時溶封を生成する技術であつ
て、従来法に比し迅速であり、組織の外科処理が最少限
ですみ、感染の可能性を減じ、しかも最少限の瘢痕しか
残さない技術を使用することにある。
に代えて、切断組織の即時溶封を生成する技術であつ
て、従来法に比し迅速であり、組織の外科処理が最少限
ですみ、感染の可能性を減じ、しかも最少限の瘢痕しか
残さない技術を使用することにある。
本発明の別の目的は、組織の切断要素の溶封、つまり接
合を形成するため、身体それ自身が有する組織要素を使
用することにある。
合を形成するため、身体それ自身が有する組織要素を使
用することにある。
本発明の更に別の目的は、電気−光エネルギーを使用し
て、コラーゲン質組織からつくられている組織と組織が
類似したコラーゲン質接合組織を形成することにある。
て、コラーゲン質組織からつくられている組織と組織が
類似したコラーゲン質接合組織を形成することにある。
本発明の、その上の目的は、とりわけ、以下に列挙する
諸組織の創傷閉鎖及び組織復元を行なうことにある。か
かる組織の例としては、皮膚、神経繊維、血管などの組
織、輸精管、卵管などの生殖組織、胃陽管、眼組織及び
腱がある。
諸組織の創傷閉鎖及び組織復元を行なうことにある。か
かる組織の例としては、皮膚、神経繊維、血管などの組
織、輸精管、卵管などの生殖組織、胃陽管、眼組織及び
腱がある。
本発明の、又別の目的は、上に列挙した諸組織の創傷閉
鎖及び組織復元を迅速に、かつ瘢痕を僅かしか又は全く
残さずに、しかも感染の恐れを最少限とするようにして
行なうことにある。
鎖及び組織復元を迅速に、かつ瘢痕を僅かしか又は全く
残さずに、しかも感染の恐れを最少限とするようにして
行なうことにある。
本発明の、その上に別の目的は、血液で汚れた部位、又
は水で濡れた部位で低い吸収を示すレーザーエネルギー
を使用して通常の手術部位内で使用されるレーザーの有
用性を増大させることにある。
は水で濡れた部位で低い吸収を示すレーザーエネルギー
を使用して通常の手術部位内で使用されるレーザーの有
用性を増大させることにある。
本発明の更に別の目的は、血液にも水にも選択的に吸収
されないレーザーエネルギーを利用することにより、か
かるレーザーエネルギーを組織に深く侵入させ、かつ近
隣組織に損傷を与える恐れを実質的に軽減させるように
して、所望の組織上に低温の熱作用を生ぜしめることを
可能にするにある。
されないレーザーエネルギーを利用することにより、か
かるレーザーエネルギーを組織に深く侵入させ、かつ近
隣組織に損傷を与える恐れを実質的に軽減させるように
して、所望の組織上に低温の熱作用を生ぜしめることを
可能にするにある。
本発明の、又別の目的は、創傷を閉鎖すると共に組織を
復元する携帯用にも構成可能なレーザー治癒装置を提供
することにある。
復元する携帯用にも構成可能なレーザー治癒装置を提供
することにある。
発明の要約 以上記載の諸目的及び他の目的は、容易に組織を癒合し
創傷を閉鎖するコラーゲン物質に、生体組織を変換する
ための装置を提供する本発明によつて達成される。本発
明によれば、例えば、1.2μmから1.4μmまでの範囲の
波長を有する光エネルギーの単色光を発生させる。創傷
の切断部、つまり組織体の切断部をごく近くに接近さ
せ、光エネルギーのビームをこの接合部の区域へ導く。
光エネルギーのビームを照射すると、創傷の近傍の組織
は、この創傷を閉鎖する生体膠を形成する変性蛋白質で
あるコラーゲン物質に変えられる。光エネルギーの強度
は、かかる光エネルギーが創傷の近傍の組織により吸収
されて熱エネルギーに換えられるエネルギー吸収効率
を、かかる組織のコラーゲン物質に換えられる最低温度
に対応する最少エネルギー吸収効率と、組織中の水分が
沸騰するに至る水の沸点に対応する最高エネルギー吸収
効率とによつて限られた範囲内の効率とすることにより
制御される。一般に、光エネルギーの強度は、単色光の
ビームを幾つかの任意の方法で減衰させることにより制
御される。光エネルギーそれ自体は、レーザーによつて
発生させる。かかるレーザーは、約1.32μmの第2の波
長で発振するNdイオンドーピングYAGレーザーのタイプ
とすることが好ましい。通常、かかるNdイオンドーピン
グYAGレーザーは、1.06μmの主波長で発振する。
創傷を閉鎖するコラーゲン物質に、生体組織を変換する
ための装置を提供する本発明によつて達成される。本発
明によれば、例えば、1.2μmから1.4μmまでの範囲の
波長を有する光エネルギーの単色光を発生させる。創傷
の切断部、つまり組織体の切断部をごく近くに接近さ
せ、光エネルギーのビームをこの接合部の区域へ導く。
光エネルギーのビームを照射すると、創傷の近傍の組織
は、この創傷を閉鎖する生体膠を形成する変性蛋白質で
あるコラーゲン物質に変えられる。光エネルギーの強度
は、かかる光エネルギーが創傷の近傍の組織により吸収
されて熱エネルギーに換えられるエネルギー吸収効率
を、かかる組織のコラーゲン物質に換えられる最低温度
に対応する最少エネルギー吸収効率と、組織中の水分が
沸騰するに至る水の沸点に対応する最高エネルギー吸収
効率とによつて限られた範囲内の効率とすることにより
制御される。一般に、光エネルギーの強度は、単色光の
ビームを幾つかの任意の方法で減衰させることにより制
御される。光エネルギーそれ自体は、レーザーによつて
発生させる。かかるレーザーは、約1.32μmの第2の波
長で発振するNdイオンドーピングYAGレーザーのタイプ
とすることが好ましい。通常、かかるNdイオンドーピン
グYAGレーザーは、1.06μmの主波長で発振する。
本発明を1.32μmの特定波長に限定したり、レーザー媒
質をNdイオンドーピングYAG結晶ロツドに限定したりす
る積りはない。本発明の重要な面は、光エネルギーが水
及び/又は血液を通過しても減衰されずに伝播するけれ
ども、修復を要する生体組織によつては吸収されるよう
に特定波長の光エネルギーを選択することにある。かか
る光エネルギーは水及び血液を通過しても実質的に減衰
されないため、濡れていず、しかも血で汚れていない組
織の部位で手術を行なう必要性が回避されることによ
り、手術手順が簡素化される。
質をNdイオンドーピングYAG結晶ロツドに限定したりす
る積りはない。本発明の重要な面は、光エネルギーが水
及び/又は血液を通過しても減衰されずに伝播するけれ
ども、修復を要する生体組織によつては吸収されるよう
に特定波長の光エネルギーを選択することにある。かか
る光エネルギーは水及び血液を通過しても実質的に減衰
されないため、濡れていず、しかも血で汚れていない組
織の部位で手術を行なう必要性が回避されることによ
り、手術手順が簡素化される。
本発明によれば、光エネルギーは、既に述べた1.2μm
から1.4μmまでの範囲にある波長を有するエネルギー
源、図示の例ではレーザー、によつて発生される。この
レーザー装置は、光エネルギーのビームを組織中の創傷
にまで導く導光路をその上に具備している。更に、この
レーザー装置は放出光エネルギーの強度を制御する制御
装置を具備している。放出光のエネルギーは、創傷の近
傍の組織がそのレベルの上ではコラーゲン質に変えられ
るけれども、そのレベルでは修復すべき組織中の水分が
沸騰するには不充分であるような或るレベルに制御され
る。
から1.4μmまでの範囲にある波長を有するエネルギー
源、図示の例ではレーザー、によつて発生される。この
レーザー装置は、光エネルギーのビームを組織中の創傷
にまで導く導光路をその上に具備している。更に、この
レーザー装置は放出光エネルギーの強度を制御する制御
装置を具備している。放出光のエネルギーは、創傷の近
傍の組織がそのレベルの上ではコラーゲン質に変えられ
るけれども、そのレベルでは修復すべき組織中の水分が
沸騰するには不充分であるような或るレベルに制御され
る。
本発明の1実施例によれば、本発明の装置はレンズを具
備し、このレンズは上記装置の光学系から光エネルギー
がビームとして放出される時このビームが所定の発散も
しくは収束を行なうようにするものである。また、この
実施例の装置には、創傷上につくられるスポツトの大き
さを光エネルギーの放出ビームの有する発散特性とは無
関係に決定することのできる距離測定装置が設けられて
いる。
備し、このレンズは上記装置の光学系から光エネルギー
がビームとして放出される時このビームが所定の発散も
しくは収束を行なうようにするものである。また、この
実施例の装置には、創傷上につくられるスポツトの大き
さを光エネルギーの放出ビームの有する発散特性とは無
関係に決定することのできる距離測定装置が設けられて
いる。
本発明の別の実施例は可視光のマーカービームを具備
し、光エネルギーが当てられる創傷内の領域を照明し決
定する。かかるマーカービームは、本実施例の場合のよ
うに、電磁波スペクトルの不可視域の光エネルギーを利
用するような装置に使用するものとする。
し、光エネルギーが当てられる創傷内の領域を照明し決
定する。かかるマーカービームは、本実施例の場合のよ
うに、電磁波スペクトルの不可視域の光エネルギーを利
用するような装置に使用するものとする。
上に記載の本発明の方法を実施する外科装置の場合、1.
32μmの波長固定、もしくは波長可変のNdイオンドーピ
ングYAGレーザーから放出されたレーザービームの光路
中にはレンズが配置されていて、このレンズが放出され
たビームを光フアイバー上に合焦する。シヤツターと、
手又は足で作動するスイツチで開閉するタイマーとが上
記可撓光フアイバに設けられている。この光フアイバー
はレーザービームを手操作して所望の組織に当てるよう
にするハンドピースを又具備している。レーザーの出
力、レーザービームのスポツトサイズ、露光時間、レー
ザーの発振モードなどの諸パラメーターは必要とする諸
目的に応じて調節される。これらのパラメーターに関す
る情報を分類するため、マイクロプロセツサーが設けら
れている。
32μmの波長固定、もしくは波長可変のNdイオンドーピ
ングYAGレーザーから放出されたレーザービームの光路
中にはレンズが配置されていて、このレンズが放出され
たビームを光フアイバー上に合焦する。シヤツターと、
手又は足で作動するスイツチで開閉するタイマーとが上
記可撓光フアイバに設けられている。この光フアイバー
はレーザービームを手操作して所望の組織に当てるよう
にするハンドピースを又具備している。レーザーの出
力、レーザービームのスポツトサイズ、露光時間、レー
ザーの発振モードなどの諸パラメーターは必要とする諸
目的に応じて調節される。これらのパラメーターに関す
る情報を分類するため、マイクロプロセツサーが設けら
れている。
図面の簡単な説明 本発明の上述の諸目的と他の目的、本発明の特徴と利点
は添付図面を参照して以下の説明を読めばいつそうよく
理解されよう。
は添付図面を参照して以下の説明を読めばいつそうよく
理解されよう。
第1A図と第1B図は、光エネルギーの水による吸光度と、
血液による吸光度を、賦与エネルギーの波長の関数とし
てそれぞれにプロツトしたグラフである。
血液による吸光度を、賦与エネルギーの波長の関数とし
てそれぞれにプロツトしたグラフである。
第2図は、本発明に従つて使用されるレーザー手術装置
の略ブロック図である。
の略ブロック図である。
第3図は、距離と共に変化するビームスポツトサイズが
生じるようにビームを発散させるハンドピースの略側面
図である。
生じるようにビームを発散させるハンドピースの略側面
図である。
発明の詳細な説明 生体組織は、引張り強度を与える蛋白質の外郭構造の形
をした細胞層を包含する。蛋白質は皆水又は脂肪に可溶
な側鎖を有するアミノ酸である。変性蛋白質の再生(na
turation)とは、蛋白質が細胞の内部から去り生体組織
の水分と会する時アミノ酸が各蛋白質のタイプによつて
同じ形状に折畳まれるプロセスのことを謂う。その場
合、側鎖の疎水性の部分は分子の内側へ折畳まれる。生
体組織の蛋白質成分の折重ね状態の解消、つまり蛋白質
の変性は加熱によつて行なわれる。
をした細胞層を包含する。蛋白質は皆水又は脂肪に可溶
な側鎖を有するアミノ酸である。変性蛋白質の再生(na
turation)とは、蛋白質が細胞の内部から去り生体組織
の水分と会する時アミノ酸が各蛋白質のタイプによつて
同じ形状に折畳まれるプロセスのことを謂う。その場
合、側鎖の疎水性の部分は分子の内側へ折畳まれる。生
体組織の蛋白質成分の折重ね状態の解消、つまり蛋白質
の変性は加熱によつて行なわれる。
生体組織にその蛋白質成分を変成させるに足る量の光エ
ネルギーを賦与することにより、生体組織それ自体に、
傷の部位、つまり切断組織部位に於て、かかる組織を再
生させることが可能であることは知られている。本発明
の特に有用な実施例においては、生体組織の温度を、室
温よりは若干高いが水の沸点以下の温度、好ましくは45
℃以上であつて、特に約60℃乃至70℃に昇温するため、
レーザーの光エネルギーがかかる生体組織に供給され
る。
ネルギーを賦与することにより、生体組織それ自体に、
傷の部位、つまり切断組織部位に於て、かかる組織を再
生させることが可能であることは知られている。本発明
の特に有用な実施例においては、生体組織の温度を、室
温よりは若干高いが水の沸点以下の温度、好ましくは45
℃以上であつて、特に約60℃乃至70℃に昇温するため、
レーザーの光エネルギーがかかる生体組織に供給され
る。
生体組織の主成分をなす硬蛋白質であるコラーゲンは、
エネルギーの供給を受けると、溶液状態になり、傷を溶
封し切断細胞を吻合する、つまり損傷組織を再生する
「生体膠(biolgical glue)」を形成するように変性
される。エネルギーを供給する熱源による照射を止める
と、変性蛋白質は再生を開始してもとの組織構造と略似
た組織を形成する。生体の創傷が癒合するにつれて、所
謂「生体膠」は再吸収されて天然の生体組織により取つ
て代わられる。一言注意して置くが、本明細書で使用の
「傷(lesion)」なる術語は創傷のことを謂い、偶然に
生じたもの、及び意図して作つたもの、たとえば生物学
プロセスで形成したものも含めることとする。
エネルギーの供給を受けると、溶液状態になり、傷を溶
封し切断細胞を吻合する、つまり損傷組織を再生する
「生体膠(biolgical glue)」を形成するように変性
される。エネルギーを供給する熱源による照射を止める
と、変性蛋白質は再生を開始してもとの組織構造と略似
た組織を形成する。生体の創傷が癒合するにつれて、所
謂「生体膠」は再吸収されて天然の生体組織により取つ
て代わられる。一言注意して置くが、本明細書で使用の
「傷(lesion)」なる術語は創傷のことを謂い、偶然に
生じたもの、及び意図して作つたもの、たとえば生物学
プロセスで形成したものも含めることとする。
理解できるように、傷を即時閉鎖する、つまり切断血管
を吻合するコラーゲン溶封を形成させるために行なう生
体組織の加熱は他にも幾つかの利点を有している。すな
わち、治癒時間が短縮されるが、それは手術を受けた組
織への血液供給が術後直ちに再開可能なことによる。そ
の上また、縫合糸を使用しないため瘢痕が生じないか、
生じたとしても僅かである。縫合法は組織の破壊を招
き、傷口に異物を挿入することにより炎症及び/又は感
染を生じ、生体に自然に具わつている再生機構が傷口を
埋めるには幅の広すぎる間隙を切開しなくてはならな
い。傷の近傍において、構造蛋白質、つまりコラーゲン
が生体細胞と比較して高目の比率に含まれることになる
結果、瘢痕組織が生じるのである。
を吻合するコラーゲン溶封を形成させるために行なう生
体組織の加熱は他にも幾つかの利点を有している。すな
わち、治癒時間が短縮されるが、それは手術を受けた組
織への血液供給が術後直ちに再開可能なことによる。そ
の上また、縫合糸を使用しないため瘢痕が生じないか、
生じたとしても僅かである。縫合法は組織の破壊を招
き、傷口に異物を挿入することにより炎症及び/又は感
染を生じ、生体に自然に具わつている再生機構が傷口を
埋めるには幅の広すぎる間隙を切開しなくてはならな
い。傷の近傍において、構造蛋白質、つまりコラーゲン
が生体細胞と比較して高目の比率に含まれることになる
結果、瘢痕組織が生じるのである。
光エネルギーが組織中に熱に変換され、組織はその波長
のエネルギーを吸収するのである。第1B図は可視光が着
色組織により直ちに吸収されることを示している。これ
に対して、CO2レーザーが放出するような近赤外光は水
と血液のどちらにも強く吸収される。現在よく使用され
る、NdイオンをドーピングしたYAGレーザーは主として
波長1.06μmのエネルギーを放出し、水よりも血液によ
り強く吸収される。従つて、NdイオンドーピングYAGレ
ーザーの場合、かかるレーザーの作用区域は、照射エネ
ルギーを吸収する血液のない領域でなければならない。
胃腸管の組織を修復し、皮膚創傷を閉鎖し、腱や血管組
織などの再生可能な組織を修復し再生するため生体膠を
形成するには、低出力の光エネルギービームで組織の厚
い層を貫通させるため、水及び液体中でも比較的僅かの
減衰しか受けない波長を有する光エネルギーの使用が必
要となる。
のエネルギーを吸収するのである。第1B図は可視光が着
色組織により直ちに吸収されることを示している。これ
に対して、CO2レーザーが放出するような近赤外光は水
と血液のどちらにも強く吸収される。現在よく使用され
る、NdイオンをドーピングしたYAGレーザーは主として
波長1.06μmのエネルギーを放出し、水よりも血液によ
り強く吸収される。従つて、NdイオンドーピングYAGレ
ーザーの場合、かかるレーザーの作用区域は、照射エネ
ルギーを吸収する血液のない領域でなければならない。
胃腸管の組織を修復し、皮膚創傷を閉鎖し、腱や血管組
織などの再生可能な組織を修復し再生するため生体膠を
形成するには、低出力の光エネルギービームで組織の厚
い層を貫通させるため、水及び液体中でも比較的僅かの
減衰しか受けない波長を有する光エネルギーの使用が必
要となる。
1.2μm乃至1.4μmの波長を有する光エネルギーは水と
血液のどちらにも比較的僅かしか吸収されないというこ
とが知られている。その上、水と血液の吸収力の差異
は、この波長域において何れか一方が他方よりも光エネ
ルギーを選択的に吸収する程大きいものではないという
ことも知られている。本発明の特に有利な実施例の場
合、約1.32μmの波長を有する光エネルギーを発生させ
るため、Ndイオンをドーピングした市販のYAGレーザー
が使用される。
血液のどちらにも比較的僅かしか吸収されないというこ
とが知られている。その上、水と血液の吸収力の差異
は、この波長域において何れか一方が他方よりも光エネ
ルギーを選択的に吸収する程大きいものではないという
ことも知られている。本発明の特に有利な実施例の場
合、約1.32μmの波長を有する光エネルギーを発生させ
るため、Ndイオンをドーピングした市販のYAGレーザー
が使用される。
第2図は、本発明に使用されるレーザー手術装置の略図
である。図のレーザー20は、Ndイオンを光発生アクチベ
ータとしてドーピングしたY3Al5O12を母体結晶とするYA
G結晶ロツドをレーザー媒質に使用したレーザーであ
る。周知のように、レーザー装置20は、放出光を増幅す
る共振器と、Ndイオンの正常エネルギー準位の反転分布
を生じさせるためのエネルギーを供給する、クリプトン
の直流アーク放電管などのポンピング装置とを具備す
る。かかる反転分布が、周知のレーザーの原理に従つ
て、光の誘導放出を生じる。
である。図のレーザー20は、Ndイオンを光発生アクチベ
ータとしてドーピングしたY3Al5O12を母体結晶とするYA
G結晶ロツドをレーザー媒質に使用したレーザーであ
る。周知のように、レーザー装置20は、放出光を増幅す
る共振器と、Ndイオンの正常エネルギー準位の反転分布
を生じさせるためのエネルギーを供給する、クリプトン
の直流アーク放電管などのポンピング装置とを具備す
る。かかる反転分布が、周知のレーザーの原理に従つ
て、光の誘導放出を生じる。
レーザー共振器による共振のない場合、Ndイオンをドー
ピングしたYAGレーザー常に約1.06μmの波長にある第
1の主発振モードで動作する。Ndイオンをドーピングし
たYAGレーザーは、約1.32μmの第2の波長においても
光を放出する。第2の放出光よりも振巾の大きい主発振
モードでレーザーを作動させる時は、この第2の発振モ
ードは抑制することにする。代表例において、この第2
の発振モードのピーク出力レベルは主発振モードにおけ
る連続発振出力のピーク値の20%乃至30%である。本発
明の方法及び装置において利用するのは、この第2の発
振波長である。
ピングしたYAGレーザー常に約1.06μmの波長にある第
1の主発振モードで動作する。Ndイオンをドーピングし
たYAGレーザーは、約1.32μmの第2の波長においても
光を放出する。第2の放出光よりも振巾の大きい主発振
モードでレーザーを作動させる時は、この第2の発振モ
ードは抑制することにする。代表例において、この第2
の発振モードのピーク出力レベルは主発振モードにおけ
る連続発振出力のピーク値の20%乃至30%である。本発
明の方法及び装置において利用するのは、この第2の発
振波長である。
当業者にはすぐ理解できるように、レーザー20はポンピ
ング用のアーク放電管を放電させるための電源とレーザ
ー用冷却装置とを具備している。本発明に使用するに適
したNdイオンドーピングYAGレーザーは、アメリカ合衆
国、フロリダ州オルランド(Orlando)、アストロノー
ト通り(Astronaut Boulevard)11222番地、郵便番号3
2809号に所在のコントロールレーザー社(Control Las
er Corporation)により市販されている。
ング用のアーク放電管を放電させるための電源とレーザ
ー用冷却装置とを具備している。本発明に使用するに適
したNdイオンドーピングYAGレーザーは、アメリカ合衆
国、フロリダ州オルランド(Orlando)、アストロノー
ト通り(Astronaut Boulevard)11222番地、郵便番号3
2809号に所在のコントロールレーザー社(Control Las
er Corporation)により市販されている。
レーザー20から出射するコヒーレントな光束を光フアイ
バー22に集中させるため、レンズ21を設ける。このレン
ズ21をレンズ系から成るように構成することも可能であ
る。光フアイバー22は、所望の波長を効果的に透過させ
るものであれば、周知の任意タイプのものであつてよ
い。光フアイバー22は、レーザーの発する光エネルギー
を医者により手動操作されるハンドピース23に導くため
の可撓導光路となるものである。好ましくは、シヤツタ
ー24をレーザー20とレンズ21との間に設ける。ハンドピ
ース23はレーザーエネルギーの解放を制御するシヤツタ
ースイツチ25を含み、操作者の手か足のどちらかにより
作動させることが可能である。タイマー26がシヤツター
を制御するため、従つてシヤツターによつてエネルギー
に露出させる時間を制御するために設けられている。ハ
ンドピース23は光ビームをフオーカスしたり、デフオー
カスしたりするレンズを含むこともある。
バー22に集中させるため、レンズ21を設ける。このレン
ズ21をレンズ系から成るように構成することも可能であ
る。光フアイバー22は、所望の波長を効果的に透過させ
るものであれば、周知の任意タイプのものであつてよ
い。光フアイバー22は、レーザーの発する光エネルギー
を医者により手動操作されるハンドピース23に導くため
の可撓導光路となるものである。好ましくは、シヤツタ
ー24をレーザー20とレンズ21との間に設ける。ハンドピ
ース23はレーザーエネルギーの解放を制御するシヤツタ
ースイツチ25を含み、操作者の手か足のどちらかにより
作動させることが可能である。タイマー26がシヤツター
を制御するため、従つてシヤツターによつてエネルギー
に露出させる時間を制御するために設けられている。ハ
ンドピース23は光ビームをフオーカスしたり、デフオー
カスしたりするレンズを含むこともある。
照射すべき組織と光フアイバーの最遠位端面との間の距
離である、レンズのワーキングデイスタンスを医者がセ
ツトすることのできるようにする装置を、ハンドピース
23が具備していると便利である。第3図に示す実施例の
場合、光フアイバーの端に取付けた保護ケース27と共働
するスライドスケール26が、レンズのワーキングデイス
タンスを、従つてビームスポツトの直径を制御する。第
3図から明らかのように、ビームの発散度を調節するこ
とによつて、ビームスポツトの直径は光フアイバーの最
遠位端面と組織との間の距離の増減に伴つて制御され
る。
離である、レンズのワーキングデイスタンスを医者がセ
ツトすることのできるようにする装置を、ハンドピース
23が具備していると便利である。第3図に示す実施例の
場合、光フアイバーの端に取付けた保護ケース27と共働
するスライドスケール26が、レンズのワーキングデイス
タンスを、従つてビームスポツトの直径を制御する。第
3図から明らかのように、ビームの発散度を調節するこ
とによつて、ビームスポツトの直径は光フアイバーの最
遠位端面と組織との間の距離の増減に伴つて制御され
る。
個々の組織に応じて適切な調節を要するレーザーの電気
−光学的パラメーターとしては、発振波長、ビームのス
ポツトサイズ、露出時間、及び発振モード、つまりビー
ムの幾何学的形状寸法がある。特に、生体組織に作用す
る熱効果が、かかる電気−光学的パラメーターの適切な
選択によつて制御可能になる。電力密度は照射光ビーム
のエネルギー密度の目安となる量であつて、通常ビーム
スポツトの単位平方センチメートル当りのワツト数で表
わされる。この電力密度は所与の吸収度で発生する熱量
に直接相関を有する量である。照射ビームの波長での吸
収が少ない場合には、組織をビームに露出させる時間を
長くすることによりもつと大量の熱を発生させることが
可能である。ジユール毎平方センチメートルで表わした
放射照射量は、電力密度に露出時間を乗じた量である。
−光学的パラメーターとしては、発振波長、ビームのス
ポツトサイズ、露出時間、及び発振モード、つまりビー
ムの幾何学的形状寸法がある。特に、生体組織に作用す
る熱効果が、かかる電気−光学的パラメーターの適切な
選択によつて制御可能になる。電力密度は照射光ビーム
のエネルギー密度の目安となる量であつて、通常ビーム
スポツトの単位平方センチメートル当りのワツト数で表
わされる。この電力密度は所与の吸収度で発生する熱量
に直接相関を有する量である。照射ビームの波長での吸
収が少ない場合には、組織をビームに露出させる時間を
長くすることによりもつと大量の熱を発生させることが
可能である。ジユール毎平方センチメートルで表わした
放射照射量は、電力密度に露出時間を乗じた量である。
当業者に周知の装置を使用して、レーザー20の出力電力
を制御する。本明細書に記載のようにしてレーザー20に
より組織を復元する目的には、組織の表面に供給するエ
ネルギーは10ワツト以下に維持すべきである。その目的
とするところは、組織の単位体積について特定量のエネ
ルギーを供給することにある。照射すべき組織の体積に
相関するスポツトサイズを所定値に定めた場合、同量の
エネルギーを供給する、エネルギー出力と露出時間の組
合わせは多数存在する。すなわち、組織に供給されるエ
ネルギーは1ワツト乃至4ワツトであるというのが代表
例である。しかし、供給エネルギーを高くして10ワツト
にもすることが可能ではあるが、その場合にはこれに応
じて露出時間を短くしなければならない。
を制御する。本明細書に記載のようにしてレーザー20に
より組織を復元する目的には、組織の表面に供給するエ
ネルギーは10ワツト以下に維持すべきである。その目的
とするところは、組織の単位体積について特定量のエネ
ルギーを供給することにある。照射すべき組織の体積に
相関するスポツトサイズを所定値に定めた場合、同量の
エネルギーを供給する、エネルギー出力と露出時間の組
合わせは多数存在する。すなわち、組織に供給されるエ
ネルギーは1ワツト乃至4ワツトであるというのが代表
例である。しかし、供給エネルギーを高くして10ワツト
にもすることが可能ではあるが、その場合にはこれに応
じて露出時間を短くしなければならない。
特に、最低次数の透過モードTEMooの場合には、高エネ
ルギー出力での切断の目的、又は組織修復のため微小ビ
ームスポツトを実現する目的に使用可能な、他の場合よ
りもエネルギー密度の高いビームが得られる。こうする
代りに多モード透過光を組織修復のため使用することも
可能であるが、この場合にはビームスポツトサイズをTE
Mooモードの場合ほど微小にすることができない。しか
しながら、ビームをデフオーカスすることにより、組織
の単位面積により小さなエネルギーを供給することが可
能になる。
ルギー出力での切断の目的、又は組織修復のため微小ビ
ームスポツトを実現する目的に使用可能な、他の場合よ
りもエネルギー密度の高いビームが得られる。こうする
代りに多モード透過光を組織修復のため使用することも
可能であるが、この場合にはビームスポツトサイズをTE
Mooモードの場合ほど微小にすることができない。しか
しながら、ビームをデフオーカスすることにより、組織
の単位面積により小さなエネルギーを供給することが可
能になる。
理解できるように、個々の組織に対して種々の電気−光
学的パラメータを選択することは、技爾と経験に基づい
て行なわれることであるが、当技術分野において通常の
技爾を有する者にとつては、必要以上の実験を重ねるこ
となしに決定できることである。
学的パラメータを選択することは、技爾と経験に基づい
て行なわれることであるが、当技術分野において通常の
技爾を有する者にとつては、必要以上の実験を重ねるこ
となしに決定できることである。
特に有用な実施例の場合、種々のタイプの組織に対して
適当な電気−光学的パラメータの設定に関するデータ
は、フロツピーデイスクやPROMチツプなどのメモリ装置
に符号化してメモリすることが可能である。この制御装
置40は露出時間とエネルギーレベルを自動設定するた
め、及び組織のタイプにとつて適切な照射スポツトサイ
ズと医者が選択した操作条件とを表示する。
適当な電気−光学的パラメータの設定に関するデータ
は、フロツピーデイスクやPROMチツプなどのメモリ装置
に符号化してメモリすることが可能である。この制御装
置40は露出時間とエネルギーレベルを自動設定するた
め、及び組織のタイプにとつて適切な照射スポツトサイ
ズと医者が選択した操作条件とを表示する。
図示の例では低出力のヘリウム−ネオンレーザーである
マーカーレーザー30は、レーザー20の赤外線ビームと同
焦点に位置合わせしてある。しかしながら、レーザー30
は、電磁波スペクトルの可視域の輻射を放出するもので
あればどんなタイプのものであつてもよい。ヘリウム−
ネオンレーザーである、このマーカーレーザー30の定格
出力は1mW乃至5mWである。マーカーレーザー30は、その
焦点が主動作レーザー20の焦点と一致するように任意周
知の技術により配置される。
マーカーレーザー30は、レーザー20の赤外線ビームと同
焦点に位置合わせしてある。しかしながら、レーザー30
は、電磁波スペクトルの可視域の輻射を放出するもので
あればどんなタイプのものであつてもよい。ヘリウム−
ネオンレーザーである、このマーカーレーザー30の定格
出力は1mW乃至5mWである。マーカーレーザー30は、その
焦点が主動作レーザー20の焦点と一致するように任意周
知の技術により配置される。
オプシヨンの特徴として、第2図に示すレーザー装置
を、ごく薄い組織又は加熱をごく表面に限定したい神経
鞘(神経繊維の結合織)などの組織に対して使用可能に
するため、補助の光エネルギー供給源50を上記第2図の
装置に組込んで、生体組織により強く吸収される波長を
有する輻射を放出させる。任意の周知タイプのCO2レー
ザーが適当な、補助のエネルギー供給源になる。この補
助の、エネルギー供給源50も又、その出力ビームがマー
カーレーザー30からの出力ビームと一致するように配置
するのが好ましい。
を、ごく薄い組織又は加熱をごく表面に限定したい神経
鞘(神経繊維の結合織)などの組織に対して使用可能に
するため、補助の光エネルギー供給源50を上記第2図の
装置に組込んで、生体組織により強く吸収される波長を
有する輻射を放出させる。任意の周知タイプのCO2レー
ザーが適当な、補助のエネルギー供給源になる。この補
助の、エネルギー供給源50も又、その出力ビームがマー
カーレーザー30からの出力ビームと一致するように配置
するのが好ましい。
その上更に指摘して置くと、発振波長1.06ミクロンのNd
イオンドーピングYAGレーザー20は、組織の凝固とか、
創傷の止血とかの目的に応じて、当業者にとり周知の手
段によつて選択可能である。
イオンドーピングYAGレーザー20は、組織の凝固とか、
創傷の止血とかの目的に応じて、当業者にとり周知の手
段によつて選択可能である。
図示の実施例では、第2図の装置を傷の存在する部位で
皮膚を閉鎖するために使用する。傷の組織端縁を、たと
えば手動操作によりごく近くにまで接近させる。ハンド
ピース23を、傷の上方で所望のビームスポツトが生じる
ような位置に配置する。組織が45℃以上ではあるが、水
の沸点(100℃)以下の温度に加熱されるように、レー
ザーを出力、スポツトサイズ、及び露出時間について調
節する。代表的なスポツトサイズは、組織に供給される
エネルギーレベルが1W乃至5Wの場合に、0.1mm乃至1.0mm
の範囲にあり、この時の照射時間は0.05秒乃至5.0秒で
ある。かかる調節値に電気−光学的パラメータを設定し
てレーザー20の1.32μmの光エネルギーを傷の部位に照
射すると、傷の部位にある組織は、かかる組織を作用区
域が血で汚れているとか、濡れているとかには無関係に
再生するに必要な深さまで組織の蛋白質の分性を生じさ
せるに足る温度にまで加熱される。上に記載したものと
同じ電気−光学的パラメータを適用して、血管組織体、
腱、輪精管、卵管、胃腸管、硬膜、及び膜などの多数の
軟組織の復元が行なわれる。修復すべき組織に供給され
るエネルギーのレベルを変更することによつて、軟骨及
び鼓膜が以上に記載した本発明に従つて修復される。
皮膚を閉鎖するために使用する。傷の組織端縁を、たと
えば手動操作によりごく近くにまで接近させる。ハンド
ピース23を、傷の上方で所望のビームスポツトが生じる
ような位置に配置する。組織が45℃以上ではあるが、水
の沸点(100℃)以下の温度に加熱されるように、レー
ザーを出力、スポツトサイズ、及び露出時間について調
節する。代表的なスポツトサイズは、組織に供給される
エネルギーレベルが1W乃至5Wの場合に、0.1mm乃至1.0mm
の範囲にあり、この時の照射時間は0.05秒乃至5.0秒で
ある。かかる調節値に電気−光学的パラメータを設定し
てレーザー20の1.32μmの光エネルギーを傷の部位に照
射すると、傷の部位にある組織は、かかる組織を作用区
域が血で汚れているとか、濡れているとかには無関係に
再生するに必要な深さまで組織の蛋白質の分性を生じさ
せるに足る温度にまで加熱される。上に記載したものと
同じ電気−光学的パラメータを適用して、血管組織体、
腱、輪精管、卵管、胃腸管、硬膜、及び膜などの多数の
軟組織の復元が行なわれる。修復すべき組織に供給され
るエネルギーのレベルを変更することによつて、軟骨及
び鼓膜が以上に記載した本発明に従つて修復される。
上に述べた諸実施例は例示のためのものであつて、本発
明を限定するものと解すべきではない。本発明の精神と
範囲とから逸れることなく他の改変や適用を案出するこ
とが可能なことは当業者にとつて明らかなはずである。
たとえば、レーザーエネルギーを患者の処置部位にミラ
ーつき関節アームによつて伝達することが可能であり、
あるいは内視鏡により患者の体内に伝達することも又可
能である。その上、NdイオンをドーピングしたYAG結晶
以外の材料も又、所望の波長で光エネルギーを発生させ
るレーザー媒質として使用可能である。
明を限定するものと解すべきではない。本発明の精神と
範囲とから逸れることなく他の改変や適用を案出するこ
とが可能なことは当業者にとつて明らかなはずである。
たとえば、レーザーエネルギーを患者の処置部位にミラ
ーつき関節アームによつて伝達することが可能であり、
あるいは内視鏡により患者の体内に伝達することも又可
能である。その上、NdイオンをドーピングしたYAG結晶
以外の材料も又、所望の波長で光エネルギーを発生させ
るレーザー媒質として使用可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−78844(JP,A) 特開 昭55−19136(JP,A) 特公 昭51−45911(JP,B1) 米国特許3769963(US,A)
Claims (12)
- 【請求項1】復元すべき生体組織の近傍にかかる生体組
織に似た蛋白質の外郭構造を変性蛋白質で形成すること
により生体組織を復元する装置であって、 生体組織により吸収され熱に変えられる光エネルギー
が、生体組織を常温よりは上で水の沸点よりは下の温度
に高めて生体組織の蛋白質成分の変性を生じさせるのに
充分な量となるような波長及び出力で生体組織に光エネ
ルギーを賦与する手段を包含することを特徴とする装
置。 - 【請求項2】上記波長が1.2μmから1.4μmまでの範囲
内にある請求の範囲第1項に記載の装置。 - 【請求項3】上記出力が10ワット以下である請求の範囲
第1項に記載の装置。 - 【請求項4】上記波長が1.32μmであり、上記賦与する
段階がNdイオンをドーピングしたYAGレーザーの第2の
波長で発生する光エネルギーを供給することを包含する
請求の範囲第3項に記載の装置。 - 【請求項5】生体組織を復元する装置であって、 約1.2μmから1.4μmの間の波長を有する光エネルギー
の非破壊的ビームを発生する光エネルギー源と、 光エネルギーの上記ビームを生体組織上のスポットに導
き、生体組織内で光エネルギーを吸収して熱に変換する
ための案内装置であって、この案内装置は光エネルギー
の上記ビームが放出される端面であって、上記光エネル
ギー源から最遠位にある上記端面を具備するものであ
り、 さらに 生体組織のスポット内で吸収されて熱に変換される全て
の光エネルギーが、上記生体組織をコラーゲン質に変え
る最小エネルギーと、生体組織内の水を沸騰させる最大
エネルギーとの間となるような波長及び出力放出となる
ように、生体組織に供給される光エネルギーを制御する
制御装置と を包含することを特徴とする生体組織復元装置。 - 【請求項6】上記案内装置がその上記光放出端面と上記
組織との間の距離を決定する計測装置を更に包含する請
求の範囲第5項に記載の装置。 - 【請求項7】上記案内装置がレンズ装置であって、この
案内装置の上記光放出端面の近傍に位置すると共に、所
定直径の上記スポットを生体組織上に発生させるように
したレンズ装置をその上に具備する請求の範囲第5項に
記載の装置。 - 【請求項8】可視光エネルギーのビームであって光エネ
ルギーの上記放出ビームと一致したビームを発生させ、
こうすることにより光エネルギーの上記放出ビームで照
明したい領域を確認するマーカー装置をその上に具備す
る請求の範囲第5項に記載の装置。 - 【請求項9】上記光エネルギー源1.32μmの第2波長で
発振するNdイオンドーピングYAGレーザーである請求の
範囲第5項に記載の装置。 - 【請求項10】補助光エネルギー源をさらに具備した請
求の範囲第5項に記載の装置。 - 【請求項11】上記補助光エネルギー源が生体組織に実
質的に吸収される波長を有する光エネルギーのビームを
発生する請求の範囲第5項に記載の装置。 - 【請求項12】上記補助光エネルギー源がCO2レーザー
を包含する請求の範囲第11項に記載の装置。
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