JPH0782572A - 常圧蒸留塔塔頂系への中和剤自動注入装置および中和剤自動注入方法 - Google Patents

常圧蒸留塔塔頂系への中和剤自動注入装置および中和剤自動注入方法

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JPH0782572A
JPH0782572A JP25104093A JP25104093A JPH0782572A JP H0782572 A JPH0782572 A JP H0782572A JP 25104093 A JP25104093 A JP 25104093A JP 25104093 A JP25104093 A JP 25104093A JP H0782572 A JPH0782572 A JP H0782572A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 常圧蒸留塔塔頂系でのpHを適正範囲内に安
定して維持するために中和剤の注入量制御を原料情報、
各種プラント情報に応じて自動的に行なう。 【構成】 常圧蒸留塔塔頂系11での腐食防止のための
中和剤注入ライン20とこのラインでの中和剤注入量を
自動的に制御するコントローラ30を備える。塔頂系p
H値をレシーバからのアキュムレータ水で検知するpH
検出手段33と、常圧蒸留塔への原料情報を得る原料情
報入力手段31を有する。蒸留塔塔頂系での製品抜出し
量、還流量により流量検出を行なう流量検出手段34,
35,36を有する。コントローラで原料情報による中
和滴定曲線とpH検出手段、流量検出手段での情報に応
じた中和剤注入量を演算、決定し、中和剤の注入量制御
を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、石油精製工場での石油
精製に用いられる常圧蒸留塔の塔頂系での腐食防止用と
して注入される中和剤の自動注入装置およびその自動注
入方法に関する。
【0002】
【従来の技術】石油精製工場における石油精製は、ま
ず、常圧蒸留塔において原油を蒸留して適当な沸点範囲
をもつ各留分、すなわちLPG、軽質ナフサ、重質ナフ
サ、灯油、軽油、残渣油に分け、その後、接触改質、接
触分解、水添脱硫、減圧蒸留、ガス回収装置等の工程で
処理され、種々の石油製品となる。
【0003】このような常圧蒸留塔の塔頂部や塔頂系配
管内は、比較的低沸点の留分(一般的にはLPG、軽質
ナフサ、重質ナフサ)と水(アキュムレータ水)が流れ
ている。このとき、原油中に含まれる塩類等が一部分解
して生じた塩化水素、さらに硫化水素、炭酸ガスが塔頂
部に同時に留出し、ここで凝縮した水に溶解し、水を酸
性にする。このため、蒸留塔塔頂部系の流路配管等には
腐食防止のための対策が必要となり、一般にはアンモニ
アやアミン系の中和剤を添加して、酸を中和するととも
に、被膜性防食剤を注入することにより対応している。
【0004】特に、中和剤の注入は、塔頂系流体のpH
を適正にして、装置金属を酸による腐食から守るととも
に、硫化鉄被膜、被膜性防食剤による防食被膜の形成を
容易に、かつ安定にするうえで重要である。しかし、こ
のような中和剤の過剰な注入は、逆に硫化鉄被膜、被膜
性防食剤の防食被膜を不安定にするとともに、その後の
炭化水素と水の分離を悪くし、炭化水素製品の品質を悪
くするという弊害を生むことになる。
【0005】このような中和剤を注入するためには、従
来、一般的には操作員がアキュムレータ水のpH測定を
行ない、その計測値を参考に注入操作を行なっていた。
ところで、アキュムレータ水中の酸成分と中和剤との中
和曲線は、当量点でpHが大きく変動し、中和剤のわず
かな過不足で酸、あるいはアルカリにシフトすることに
なり、中和剤注入量の適正範囲はきわめて狭い。したが
って、従来のように操作員のpH測定に基づく中和剤の
注入では、蒸留塔塔頂系でのpHを適正な領域内に安定
して維持することはきわめて困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した石油
精製工場の常圧蒸留塔塔頂系において、従来のような中
和剤の注入手法では、中和が不完全なことが多く、防食
上で多くの問題を含んでいた。
【0007】すなわち、常圧蒸留塔に入る原油は、その
原油の種類によって性状が異なる上、原油のハンドリン
グ、さらに前段の脱塩の程度によって油中の塩分量が異
なってくる等、一定の性状を保つことは実質的に不可能
である。この結果、蒸留塔塔頂系に出る塩化水素、硫化
水素、炭酸ガスの量が変わり、それに従って中和剤の必
要量も変動することになる。しかし、従来のように単純
に設定しただけの一定量の注入、操作員による計測に基
づく注入、さらに経験に頼っただけの注入では、蒸留塔
塔頂系でのpHを適正領域に安定して維持することが困
難であった。
【0008】さらに、従来のようにアキュムレータ水の
pH測定から操作員が注入量を決定、操作する場合にあ
っては、塔頂系を流れる流体のpHと中和剤注入とに時
間差があるために、注入剤の注入操作が後追いとなり、
系全体としての処理が不安定であるという問題もあっ
た。
【0009】特に、このような常圧蒸留塔を制御対象と
してとらえた場合に、制御方式は長い歴史をもつ装置で
あるにもかかわらず、目立った変化もなく現在に至って
いるもので、これらの点を配慮し、自動化等、現在の状
況に即した対策を講じることが望まれている。
【0010】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、石油精製プラントに用いられる常圧蒸留塔
の塔頂系での腐食防止を図るために注入される中和剤の
注入量制御を、原油の種別や性状、さらにはプラント各
部での種々の条件変動等に応じて所要の状態で適切にし
かも自動的に行なえるようにした常圧蒸留塔塔頂系への
中和剤の自動注入装置および自動注入方法を得ることを
目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような要請に応える
ために本発明に係る常圧蒸留塔塔頂系への中和剤自動注
入装置は、石油精製工程における常圧蒸留塔の塔頂系で
の腐食防止を図るために塔頂系のpHを所望の範囲内に
調整して維持するために、中和剤を常圧蒸留塔の塔頂系
に自動的に注入するための中和剤注入ラインと、この注
入ラインによる中和剤の自動注入量を制御する中和剤注
入制御用のコントローラと、常圧蒸留塔の塔頂系でのp
H値を測定、検出しその測定値をコントローラに送出す
るpH検出手段と、常圧蒸留塔に給送される原料情報を
コントローラに送出する原料情報入力手段と、常圧蒸留
塔の塔頂系から得られる製品抜出し量および還流量を測
定、検出しその測定値を前記コントローラに送出する流
量検出手段とを備え、コントローラを、原料情報入力手
段からの情報で選択された中和滴定曲線とpH検出手段
および流量検出手段からの情報とに応じて、中和剤の自
動注入量を演算、決定し、中和剤注入量制御を行なうよ
うに構成したものである。
【0012】また、本発明に係る常圧蒸留塔塔頂系への
中和剤自動注入方法は、石油精製工程における常圧蒸留
塔の塔頂系での腐食防止を図るために塔頂系のpHを所
望の範囲内に調整して維持するために、常圧蒸留塔塔頂
系への中和剤注入ラインとその自動注入量を制御する中
和剤注入制御用のコントローラを備え、pH検出手段に
よる常圧蒸留塔塔頂系でのpH値と、原料情報入力手段
による常圧蒸留塔に給送される原料情報と、流量検出手
段による常圧蒸留塔塔頂系からの製品抜出し量および還
流量を、コントローラにそれぞれ送出し、かつ原料情報
入力手段からの情報でコントローラ内の中和滴定曲線を
選択するとともに、その中和滴定曲線とpH検出手段お
よび流量検出手段からの情報に応じて中和剤の自動注入
量を演算、決定し、中和剤注入量制御を行なうものであ
る。
【0013】さらに、本発明に係る常圧蒸留塔塔頂系へ
の中和剤自動注入装置は、石油精製工程における常圧蒸
留塔の塔頂系からの流体を気液分離するレシーバから排
水されるアキュムレータ水の流量を検出しそのアキュム
レータ水流量情報を前記コントローラに送出するアキュ
ムレータ水用流量検出手段と、レシーバの液位を検出し
その液位をコントローラに送出するレシーバ液位検出手
段とを備え、コントローラでレシーバ液位検出手段によ
るレシーバ液位情報によってむだ時間補償を行なうよう
に構成したものである。
【0014】また、本発明に係る常圧蒸留塔塔頂系への
中和剤自動注入方法は、石油精製工程における常圧蒸留
塔塔頂系のレシーバから排水されるアキュムレータ水の
流量を測定、検出する流量検出手段によるアキュムレー
タ水流量情報から、蒸留塔塔頂系での流量を把握すると
ともに、レシーバ液位検出手段によって検出されるレシ
ーバ液位情報によってコントローラで、むだ時間補償を
行ない、このむだ時間を配慮して中和剤の自動注入量を
演算、決定し、中和剤注入量制御を行なうようにしたも
のである。
【0015】
【作用】本発明によれば、常圧蒸留塔の塔頂系への中和
剤の自動注入量制御を行なうコントローラにおいて、原
料情報入力手段からの情報で自動的にデータテーブル内
から選択された中和滴定曲線に対し、pH検出手段によ
る蒸留塔塔頂系またはアキュムレータ水でのpH計測値
と流量検出手段からの蒸留塔塔頂系またはアキュムレー
タ水での流量情報に応じて、中和滴定曲線でのpH変化
率に対応するコントローラでのゲインを決定し、これに
より中和剤の自動注入量を演算、決定することで、適正
範囲内でのpHが得られるような中和剤注入量制御が行
なわれる。なお、このような適正範囲は、一般的には
5.5〜6.5である。
【0016】また、本発明によれば、流量検出手段によ
り常圧蒸留塔塔頂系のレシーバから排水されるアキュム
レータ水の流量情報を検出し、蒸留塔塔頂系での流量を
把握するとともに、レシーバ液位検出手段によって検出
されるレシーバ液位情報によってコントローラでむだ時
間補償を行ない、このむだ時間を配慮して中和剤の自動
注入量制御が行なわれる。
【0017】
【実施例】図1および図2は本発明に係る常圧蒸留塔塔
頂系への中和剤自動注入装置および中和剤自動注入方法
の一実施例を示すものであり、これらの図において、本
実施例では、被処理液(原料)として原油を用い、ナフ
サ、LPG、ガソリン等を分離する常圧蒸留塔およびこ
れに付随する機器、装置によって構成される石油精製プ
ラントである場合を説明する。
【0018】まず、図1において全体を符号1で示す石
油精製プラントは、被処理液(原料)である原油の原油
供給ライン2は常圧蒸留塔10の塔底部にある。なお、
図中3は常圧蒸留塔10内に供給される原油を加熱する
加熱炉である。ここで、常圧蒸留塔10内で最も沸点の
低い留分が塔頂部に、最も高い留分が塔底部に、そして
中間の各段にはそれぞれ沸点の異なる液が存在し、これ
らを抜出すことにより、複数の製品が得られるものであ
る。
【0019】図中4は蒸留塔10の塔底部から塔頂部に
かけて複数段からの循環路を介して接続された状態で配
設されているストリッパで、蒸留塔10内の各段から沸
点の異なる留分を抜出し、重質軽油、軽質軽油、灯油を
製品として送出すように構成されている。なお、このよ
うな取り出された製品は、殆どそのままで市販されるも
のもあるが、大部分は適宜の付属設備によって、改質、
分解、脱硫、添加剤の添加、調合等の二次加工を経て製
品として市販される。
【0020】さらに、図中5は蒸留塔10の中間部分に
付設されサイドリフラックス6を備えた循環経路、7は
蒸留塔10の塔頂部に付設され熱交換器7aを有する塔
頂循環系路である。また、図中8は蒸留塔10の塔底部
から常圧残油を排出する回収系路である。
【0021】11は蒸留塔10の塔頂部からナフサ、L
PG等を含んだ低沸点留分を留出させるため塔頂系の抜
出しラインである塔頂系配管で、この配管11は熱交換
器12を経てナフサ受槽であるレシーバ13に接続さ
れ、上述したナフサ等を給送されるように構成されてい
る。
【0022】そして、レシーバ13では、上述した蒸留
塔10の塔頂部からの留分が気液分離され、気体留分
は、上部抜出し配管14を経て燃料ガス又はLPGとし
て取出されるとともに、液体留分は、下部抜出し配管1
5を経てナフサとして取出されるようになっている。ま
た、レシーバ13の最下部に溜まる水は、アキュムレー
タ水の排水用配管16を経て排水されるように構成され
ている。
【0023】一方、前記塔頂系配管11の一部には、そ
の配管11内での腐食防止を図るために、皮膜性防食剤
を導入する導入ライン17と、その下流側に中和剤を注
入する中和剤注入ライン20が付設されている。ここ
で、図中21は中和剤貯蔵槽、22は中和剤注入ライン
20により中和剤を定量給送するための定量注入ポンプ
である。
【0024】30は上述した構成による常圧蒸留塔10
およびその付属設備等に付設されている各種の検出器か
らの信号が導入されてその状態をモニタする調節計を含
むとともに前記中和剤の定量注入ポンプ22の回転数出
力信号等を信号系30aを介して送出する中和剤自動注
入用制御部としても機能するコントローラである。
【0025】図中31は原料情報入力手段となる上位計
算機で、この計算機31には、常圧蒸留塔10への原油
供給ライン2等に付設され原油の特性(種別、性状)を
検出、測定するための原油検出器32からの信号が信号
系32aにより入力され、かつこれにより得られる原料
特性切換信号が信号系31aを介して前記コントローラ
30に送られるようになっている。
【0026】33は前記レシーバ13からのアキュムレ
ータ水の排水用配管16の一部に付設され内部を流れる
アキュムレータ水のpH測定を行なうpH検出手段とし
てのpH検出器で、このpH検出器33からのpH計測
値も信号系33aを介して前記コントローラ30に送ら
れるようになっている。
【0027】さらに、図中34は上述したアキュムレー
タ水の排水用配管16の一部に設けられこの配管16内
を流れる流量を測定するアキュムレータ水用流量計(流
量検出手段)である。また、35はレシーバ13の上部
抜出し配管14に設けられ配管14内を流れる流量を測
定する燃料ガス(又はLPG)用流量計(流量検出手
段)、36は前記下部抜出し配管15に設けられ内部を
流れる流量を測定するナフサ用流量計(流量検出手段)
である。そして、これらの各流量計34,35,36の
測定値も信号系34a,35a,36aを介してコント
ローラ30に送られるようになっている。
【0028】また、図中37は前記レシーバ13の側壁
部に設けられレシーバ13内でのレシーバ液位を測定す
る液位計(レシーバ液位検出手段)で、これによるレシ
ーバ液位も信号系37aによりコントローラ30に送ら
れるようになっている。
【0029】さて、本発明によれば、常圧蒸留塔10の
塔頂部や塔頂系配管11、さらにこの配管11に接続さ
れて気液分離を行なうレシーバ13等による塔頂系での
腐食防止を図るためにpHを適正な範囲内に調整しその
状態を維持するために、調節計等を兼ねるコントローラ
30により中和剤の注入量を自動的に制御しながら注入
を行なう中和剤自動注入装置を、次のような構成として
いる。
【0030】これを詳述すると、この中和剤自動注入装
置は、図1および図2から明らかなように、中和剤を蒸
留塔10の塔頂系配管11に注入量を調整可能な状態で
自動的に注入するための定量注入ポンプ22を有する中
和剤注入ライン20と、この中和剤注入ライン20によ
る中和剤の自動注入量を増減制御する調節計兼用型のコ
ントローラ30を備えている。
【0031】この中和剤注入制御用のコントローラ30
には、前記常圧蒸留塔10の塔頂系配管11を流れる流
体のpH測定を行なうpH検出部(この実施例では、こ
の塔頂系でのpH値に近似する値を得られる気液分離器
であるレシーバ13から排出されるアキュムレータ水の
pH測定を行なうpH検出部33)で得られたpH値、
原料情報(原油の種別、性状情報)を基づく原油検出器
32等による原料特性切換信号、レシーバ13からの塔
頂系製品の抜出し量と蒸留塔10への還流量の測定によ
る製品情報である塔頂系配管11での流量(アキュムレ
ータ水用流量計34によりアキュムレータ水の流量測定
値に比例して得られる値)が入力されるように構成され
ている。
【0032】そして、上述した構成において、これらの
入力情報に基づき中和剤注入制御用のコントローラ30
によって前記中和剤注入ライン20での定量注入ポンプ
21を回転制御することにより、前記蒸留塔塔頂系での
pH値が適切な領域範囲内(pH5.5〜6.5)を維
持することができる。
【0033】すなわち、コントローラ30は、このpH
検出部33からのpH情報および常圧蒸留塔10に供給
される原料情報(原油種別、性状変動情報)、さらに製
品情報(製品抜出し量および還流量またはアキュムレー
タ水流量)に基づき、前記中和剤の自動注入量を、予め
机上試験等によって決定された非線形の中和滴定曲線か
ら自動的に演算制御するように構成されている。これに
より、常圧蒸留塔10の塔頂系配管11での腐食防止お
よびアキュムレータ水とナフサ等の分離に有効なpH領
域に安定して維持、管理することが可能となる。
【0034】したがって、塔頂系配管11での硫化鉄皮
膜の安定形成が図れ、さらに皮膜性防食剤を併用する場
合においてその防食効果を最大とするpH領域に維持す
ることが可能で、これにより常圧蒸留塔塔頂系における
有効な防食手段となる。さらに、上述した塔頂系のpH
領域は、アキュムレータ水とナフサの分離を良好にする
領域であるため、塔頂系製品の品質を良好に維持するこ
ともできる。
【0035】ここで、上述したコントローラ30は、上
述したような各種の測定情報等によって、図2および図
3から明らかなように、可変ゲイン計算、pH制御、お
よび注入量制御を行なうように構成されている。
【0036】すなわち、図3の(a),(b)は原料情
報つまり原油の種別および性状に応じたコントローラ3
0での操作出力の可変ゲイン計算処理を説明するための
ものである。同図の(a)はpHと中和剤添加率との関
係によって表される非線形の中和滴定曲線を示すが、こ
の図から明らかなように、原料の種別、性状が異なる
と、原料Aと原料Bとで示されるように異なる特性とな
る。このような中和滴定曲線は、前述したように予め机
上試験等によって決定され、前記コントローラ30内に
設けたデータテーブルに記憶し、これを原料特性切換信
号に応じて適宜利用するとよい。
【0037】ところで、上述した図3の(a)から明ら
かなように、原料A,Bは、それぞれの中和滴定曲線か
ら明らかなように、必要な中和剤添加率が異なり、しか
も中和剤添加当たりのpH変化率も異なるもので、それ
ぞれ必要に応じて選定すればよい。
【0038】このような図3の(a)での中和滴定曲線
特性において、現時点でのpH計測値が目標値に対比し
てどの位置にあるかによって、同図の(b)に示すよう
に、コントローラ30での操作出力のゲインを変える
(可変ゲイン)とよい。換言すれば、原料の種別、性状
に応じてコントローラ30のゲイン特性を切り換えると
よい。
【0039】ここで、操作出力は、次の式によって得ら
れる。 操作出力=K(ゲイン)×{pH計測値(現在値)−p
H目標値} なお、上述した「{pH計測値−pH目標値}」は偏差
に相当する。
【0040】そして、可変ゲインとは、たとえば中和点
近傍{図3の(a)において原料Aの場合にC2 または
C4 領域}では中和剤添加当たりのpH変化率が大きい
ため、ゲインを小さくすることに相当する。また、中和
点より離れた領域{図3の(a)において原料Aの場合
にC1 、C3 またはC5 領域}では中和剤添加当たりの
pH変化率が小さいため、ゲインを大きくすることに相
当する。なお、図3の(b)ではゲイン特性を折線近似
(線形化)している。
【0041】このようにしてゲインを変えて中和剤の注
入量をコントローラ30により所要の状態に適切に制御
すると、常圧蒸留塔10における塔頂系配管11等での
pHを適正領域内で管理することが可能となるものであ
る。
【0042】また、前述した通り、この実施例では、レ
シーバ13での液位を測定し、その計測値信号をもコン
トローラ30に送るように構成し、このレシーバ液位に
基づき、いわゆるスミス法によるむだ時間の補償を実施
することにより、蒸留塔塔頂系でのpHとレシーバ13
を介してのアキュムレータ水でのpHとの間での時間遅
れを補正するように構成している。
【0043】すなわち、このようなレシーバ液位の測定
によって、塔頂系流体のレシーバ13での滞留時間を求
め、この時間差をむだ時間補償によって演算処理するこ
とにより、塔頂系配管11内でのpH制御を、時間差を
なくし、所要の状態で適切かつ確実に制御することが可
能となる。したがって、このようにすれば、従来のよう
な中和剤の注入が後追い操作となることを回避でき、処
理が安定するという利点を奏する。
【0044】なお、本発明は上述した実施例構造には限
定されず、常圧蒸留塔10の塔頂系への中和剤自動注入
装置を始めとする各部の形状、構造等を適宜変形、変更
し得ることは言うまでもない。
【0045】たとえば中和剤の注入ライン20において
中和剤の注入量を、定量注入ポンプ22を用い、コント
ローラ30でその回転数を変化させることにより適宜制
御しているが、ポンプ22により給送される中和剤の注
入ライン20上に、電磁流量計等を付設し、その計測値
を図2中符号40で例示したようなフィードバック信号
としてコントローラ30にフィードバックし、これによ
りフィードバック制御を行なうようにしてもよい。
【0046】このようにすれば、上述した実施例に比べ
て、より一層精度のよい中和剤の注入制御を自動的に行
なえ、蒸留塔塔頂系でのpHの適正化を図り、塔頂系で
の腐食防止を図るうえで効果を発揮することができる。
【0047】また、上述した実施例では、本発明を石油
精製プロセス1に用いられる常圧蒸留塔10の塔頂系へ
の中和剤注入系に適用した場合を説明したが、これに限
定されず、種々の化学プラントに用いられる蒸留塔塔頂
系での腐食防止対策の一つとして利用できることは言う
までもない。さらに、上述した実施例での常圧蒸留塔1
0への付属設備や配管系等についても、これに限定され
るものではなく、適宜の変形例が考えられよう。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る常圧蒸
留塔塔頂系への中和剤自動注入装置および注入方法によ
れば、中和剤を常圧蒸留塔の塔頂系に自動的に注入する
ための中和剤注入ラインと、この注入ラインによる中和
剤の自動注入量を制御する中和剤注入制御用のコントロ
ーラと、常圧蒸留塔の塔頂系でのpH値を測定、検出し
その測定値をコントローラに送出するpH検出手段と、
常圧蒸留塔に給送される原料情報をコントローラに送出
する原料情報入力手段と、常圧蒸留塔の塔頂系から得ら
れる製品抜出し量および還流量を測定、検出しその測定
値を前記コントローラに送出する流量検出手段とを備
え、コントローラを、原料情報入力手段からの情報で選
択された中和滴定曲線とpH検出手段および流量検出手
段からの情報とに応じて、中和剤の自動注入量を演算、
決定し、中和剤注入量制御を行なうように構成したの
で、簡単かつ安価な構成であるにもかかわらず、蒸留塔
塔頂系での腐食防止を図るために塔頂系のpHを適切な
範囲内に安定して調整して維持することができる。
【0049】したがって、塔頂系配管での硫化鉄被膜、
被膜性防食剤被膜も常に安定に保つことができ、常圧蒸
留塔塔頂系における有効な防食手段となる。
【0050】このように中和剤の注入を自動化すること
ができるようになった結果、原油種の切替え、工程条件
変動があっても迅速に対応でき、またそのための手間も
大幅に省略できる。さらに、塔頂系のpHを安定に保つ
ことができることから、塔頂系製品の品質を良好に維持
することができるという利点も得られる。
【0051】また、本発明に係る常圧蒸留塔塔頂系への
中和剤自動注入装置および注入方法によれば、常圧蒸留
塔の塔頂系からの流体を気液分離するレシーバから排水
されるアキュムレータ水の流量を検出しそのアキュムレ
ータ水流量情報を前記コントローラに送出するアキュム
レータ水用流量検出手段と、レシーバの液位を検出しそ
の液位をコントローラに送出するレシーバ液位検出手段
とを備え、コントローラでレシーバ液位検出手段による
レシーバ液位情報によってむだ時間補償を行なうように
したので、アキュムレータ水でのpH測定等によって、
蒸留塔塔頂系でのpH制御を、時間遅れを補償した状態
で適切かつ確実に行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る常圧蒸留塔塔頂系への中和剤自動
注入装置および中和剤自動注入方法の一実施例を示す石
油精製プラントでの概略構成図である。
【図2】本発明を特徴づける中和剤自動注入装置に用い
るコントローラの概略構成を説明するための概略図であ
る。
【図3】本発明装置による原料特性に応じた調節計操作
出力の可変ゲインの演算処理を説明するための特性図で
あって、(a)はpHと中和剤添加率との関係を示す特
性図、(b)はpHとゲインとの関係を示す特性図であ
る。
【符号の説明】
1 石油精製プラント 2 原油供給ライン 3 加熱炉 4 ストリッパ 10 常圧蒸留塔 11 塔頂系抜出しラインとしての塔頂系配管 12 熱交換器 13 レシーバ(ナフサ受槽) 14 上部抜出し配管 15 下部抜出し配管 16 アキュムレータ水の排水用配管 17 皮膜性防食剤の導入ライン 20 中和剤注入ライン 21 中和剤貯蔵槽 22 定量注入ポンプ 30 コントローラ 31 原油特性切換信号送出用の上位計算機(原料情
報入力手段) 32 原油検出器 33 アキュムレータ水のpH検出器(pH検出手
段) 34 アキュムレータ水用流量計(流量検出手段) 35 燃料ガス(LPG)用流量計(流量検出手段) 36 ナフサ用流量計(流量検出手段) 37 レシーバ液位計(レシーバ液位検出手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石油精製工程における常圧蒸留塔の塔頂
    系での腐食防止を図るために塔頂系のpHを所望の範囲
    内に調整して維持するための中和剤の自動注入装置であ
    って、 前記中和剤を前記常圧蒸留塔の塔頂系に自動的に注入す
    るための中和剤注入ラインと、この中和剤注入ラインに
    よる中和剤の自動注入量を制御する中和剤注入制御用の
    コントローラと、前記常圧蒸留塔の塔頂系でのpH値を
    測定、検出しその測定値を前記コントローラに送出する
    pH検出手段と、前記常圧蒸留塔に給送される原料情報
    を前記コントローラに送出する原料情報入力手段と、前
    記常圧蒸留塔の塔頂系から得られる製品抜出し量および
    還流量を測定、検出しその測定値を前記コントローラに
    送出する流量検出手段とを備え、 前記コントローラは、前記原料情報入力手段からの情報
    で選択された中和滴定曲線と前記pH検出手段および流
    量検出手段からの情報とに応じて、中和剤の自動注入量
    を自動的に演算、決定し、前記中和剤注入ラインによる
    中和剤注入量制御を行なうように構成されていることを
    特徴とする常圧蒸留塔塔頂系への中和剤自動注入装置。
  2. 【請求項2】 石油精製工程における常圧蒸留塔の塔頂
    系での腐食防止を図るために塔頂系のpHを所望の範囲
    内に調整して維持するための中和剤の自動注入方法であ
    って、 前記常圧蒸留塔の塔頂系に中和剤を自動的に注入する中
    和剤注入ラインと、この注入剤注入ラインによる中和剤
    の自動注入量を制御する中和剤注入制御用のコントロー
    ラとを備えてなり、 前記常圧蒸留塔の塔頂系でのpH値を測定、検出するp
    H検出手段による測定値と、原料情報入力手段によって
    得られる前記常圧蒸留塔に給送される原料情報と、前記
    常圧蒸留塔の塔頂系から得られる製品抜出し量および還
    流量を測定、検出する流量検出手段による測定値とを、
    前記コントローラにそれぞれ送出し、 かつ前記原料情報入力手段からの情報により前記コント
    ローラにおいて中和滴定曲線を選択するとともに、この
    中和滴定曲線と前記pH検出手段および流量検出手段か
    らの情報とに応じて中和剤の自動注入量を自動的に演
    算、決定し、前記中和剤注入ラインによる中和剤注入量
    制御を行なうことを特徴とする常圧蒸留塔塔頂系への中
    和剤自動注入方法。
  3. 【請求項3】 石油精製工程における常圧蒸留塔の塔頂
    系での腐食防止を図るために塔頂系のpHを所望の範囲
    内に調整して維持するための中和剤の自動注入装置であ
    って、 前記中和剤を前記常圧蒸留塔の塔頂系に自動的に注入す
    るための中和剤注入ラインと、この中和剤注入ラインに
    よる中和剤の自動注入量を制御する中和剤注入制御用の
    コントローラと、前記常圧蒸留塔の塔頂系でのpH値を
    測定、検出しその測定値を前記コントローラに送出する
    pH検出手段と、前記常圧蒸留塔に給送される原料情報
    を前記コントローラに送出する原料情報入力手段と、前
    記常圧蒸留塔の塔頂系からの流体を気液分離するレシー
    バから排水されるアキュムレータ水の流量を検出しその
    アキュムレータ水流量情報を前記コントローラに送出す
    るアキュムレータ水用流量検出手段と、前記レシーバの
    液位を検出しそのレシーバ液位を前記コントローラに送
    出するレシーバ液位検出手段とを備え、 前記コントローラは、前記レシーバ液位検出手段による
    レシーバ液位情報によってむだ時間補償を行なうととも
    に、前記原料情報入力手段からの情報で選択された中和
    滴定曲線と前記pH検出手段および流量検出手段からの
    情報とに応じて、中和剤の自動注入量を自動的に演算、
    決定し、前記中和剤注入ラインによる中和剤注入量制御
    を行なうように構成されていることを特徴とする常圧蒸
    留塔塔頂系への中和剤自動注入装置。
  4. 【請求項4】 石油精製工程における常圧蒸留塔の塔頂
    系での腐食防止を図るために塔頂系のpHを所望の範囲
    内に調整して維持するための中和剤の自動注入方法であ
    って、 前記常圧蒸留塔の塔頂系に中和剤を自動的に注入する中
    和剤注入ラインと、この注入剤注入ラインによる中和剤
    の自動注入量を制御する中和剤注入制御用のコントロー
    ラとを備えてなり、 前記常圧蒸留塔の塔頂系でのpH値を測定、検出するp
    H検出手段による測定値と、原料情報入力手段によって
    得られる前記常圧蒸留塔に給送される原料情報と、前記
    常圧蒸留塔塔頂系のレシーバから排水されるアキュムレ
    ータ水の流量を測定、検出する流量検出手段によるアキ
    ュムレータ水流量情報と、前記レシーバ液位検出手段に
    よって検出されるレシーバ液位とを、前記コントローラ
    にそれぞれ送出し、 このレシーバ液位によって前記コントローラでむだ時間
    補償を行なうとともに、前記原料情報入力手段からの情
    報により前記コントローラにおいて中和滴定曲線を選択
    し、かつこの中和滴定曲線と前記pH検出手段および流
    量検出手段からの情報とに応じて中和剤の自動注入量を
    自動的に演算、決定し、前記中和剤注入ラインによる中
    和剤注入量制御を行なうことを特徴とする常圧蒸留塔塔
    頂系への中和剤自動注入方法。
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