JPH09120315A - 蒸留塔の液位制御システム - Google Patents
蒸留塔の液位制御システムInfo
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- JPH09120315A JPH09120315A JP27553195A JP27553195A JPH09120315A JP H09120315 A JPH09120315 A JP H09120315A JP 27553195 A JP27553195 A JP 27553195A JP 27553195 A JP27553195 A JP 27553195A JP H09120315 A JPH09120315 A JP H09120315A
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- liquid
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Abstract
(57)【要約】
【課題】プラントの下流側の需要に応じて製品液体の放
出量が調節されると、製品液体の液位を所定のレベルに
保持するのが困難となる。 【解決手段】蒸留塔1,2へ張り込まれる原料液体の張
込流量を流量計11で検出し、この張込流量に応じて流量
調節弁12を調節することにより、蒸留塔1,2の底部に
溜まった製品液体の液位を制御する。これにより、プラ
ントの下流側の需要に応じて製品液体の放出量が調節さ
れても、例えば、製品液体の放出流量を流量計13で検出
することにより、製品液体の放出流量と原料液体の張込
流量とがバランスし、蒸留塔1,2の製品液体の液位が
所定のレベルに保持される。
出量が調節されると、製品液体の液位を所定のレベルに
保持するのが困難となる。 【解決手段】蒸留塔1,2へ張り込まれる原料液体の張
込流量を流量計11で検出し、この張込流量に応じて流量
調節弁12を調節することにより、蒸留塔1,2の底部に
溜まった製品液体の液位を制御する。これにより、プラ
ントの下流側の需要に応じて製品液体の放出量が調節さ
れても、例えば、製品液体の放出流量を流量計13で検出
することにより、製品液体の放出流量と原料液体の張込
流量とがバランスし、蒸留塔1,2の製品液体の液位が
所定のレベルに保持される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石油精製プラント
等の化学プラントで利用される蒸留塔の液位制御システ
ムに関する。
等の化学プラントで利用される蒸留塔の液位制御システ
ムに関する。
【0002】
【背景技術】従来より、石油精製プラント等の化学プラ
ントでは、原油等の原料液体を蒸留してガソリンや重油
等の製品液体を得る蒸留塔が利用されている。このよう
な蒸留塔は、その底部に溜まった製品液体を調節するた
めに、液位制御システムを有している。従来の液位制御
システムは、蒸留塔からプラントの下流側へ放出される
製品液体の放出量を加減することにより、当該製品液体
の液位を調節するものが一般的であった。このような液
位制御システムによれば、製品液体の液位に応じて製品
液体の放出量を調節すればよいので、製品液体の液位を
所定のレベルに保持する制御システムとしては、構成要
素の少ない簡単なもので済むうえ、安定性に優れた制御
を行うことができる。
ントでは、原油等の原料液体を蒸留してガソリンや重油
等の製品液体を得る蒸留塔が利用されている。このよう
な蒸留塔は、その底部に溜まった製品液体を調節するた
めに、液位制御システムを有している。従来の液位制御
システムは、蒸留塔からプラントの下流側へ放出される
製品液体の放出量を加減することにより、当該製品液体
の液位を調節するものが一般的であった。このような液
位制御システムによれば、製品液体の液位に応じて製品
液体の放出量を調節すればよいので、製品液体の液位を
所定のレベルに保持する制御システムとしては、構成要
素の少ない簡単なもので済むうえ、安定性に優れた制御
を行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
液位制御システムでは、製品液体の液位を基準として、
製品液体の放出量が決定されるので、プラントの下流側
の需要に応じて製品液体の放出量が調節できないという
問題がある。一方、プラントの下流側の需要に応じて製
品液体の放出量を調節しようとすると、製品液体の液位
が所定のレベルに保持することができず、蒸留塔の運転
に支障が生じるという問題がある。
液位制御システムでは、製品液体の液位を基準として、
製品液体の放出量が決定されるので、プラントの下流側
の需要に応じて製品液体の放出量が調節できないという
問題がある。一方、プラントの下流側の需要に応じて製
品液体の放出量を調節しようとすると、製品液体の液位
が所定のレベルに保持することができず、蒸留塔の運転
に支障が生じるという問題がある。
【0004】本発明の目的は、プラントの下流側の需要
に応じて製品液体の放出量を調節しても、製品液体の液
位が所定のレベルに保持されるようになる蒸留塔の液位
制御システムを提供することにある。
に応じて製品液体の放出量を調節しても、製品液体の液
位が所定のレベルに保持されるようになる蒸留塔の液位
制御システムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、蒸留塔へ張り
込まれる原料液体の張込流量を検出し、この張込流量を
調節することにより、前記蒸留塔の底部に溜まった製品
液体の液位を制御することを特徴とする。このような本
発明では、原料液体の張込流量の調節で、製品液体の液
位を制御するので、プラントの下流側の需要に応じて製
品液体の放出量が調節されても、前記蒸留塔の底部に溜
まった製品液体の液位を所定のレベルに保持できる。以
上において、例えば、蒸留塔から出て行く製品液体の放
出流量を検出し、この放出流量および前記張込流量に基
づいて前記原料液体の流量を制御すれば、蒸留塔から放
出される製品液体の放出流量と、蒸留塔へ張り込まれる
原料液体の張込流量とをバランスさせることが可能とな
り、前記蒸留塔における製品液体の液位制御が安定する
ようになる。この際、前記蒸留塔に導入される前記原料
液体の張込流量を検出する第1の流量計と、前記張込流
量を調節する流量調節弁と、前記製品液体の放出流量を
検出する第2の流量計と、前記原料液体の張込流量が目
標値となるように前記流量調節弁を制御するとともに、
前記目標値を前記第2の流量計の流量信号に基づいて変
更する制御手段とを設け、これらのうち、制御手段に、
無駄時間および一次遅れを介した伝達手段が設けられて
いれば、制御性および安定性に優れた液位制御が行え
る。
込まれる原料液体の張込流量を検出し、この張込流量を
調節することにより、前記蒸留塔の底部に溜まった製品
液体の液位を制御することを特徴とする。このような本
発明では、原料液体の張込流量の調節で、製品液体の液
位を制御するので、プラントの下流側の需要に応じて製
品液体の放出量が調節されても、前記蒸留塔の底部に溜
まった製品液体の液位を所定のレベルに保持できる。以
上において、例えば、蒸留塔から出て行く製品液体の放
出流量を検出し、この放出流量および前記張込流量に基
づいて前記原料液体の流量を制御すれば、蒸留塔から放
出される製品液体の放出流量と、蒸留塔へ張り込まれる
原料液体の張込流量とをバランスさせることが可能とな
り、前記蒸留塔における製品液体の液位制御が安定する
ようになる。この際、前記蒸留塔に導入される前記原料
液体の張込流量を検出する第1の流量計と、前記張込流
量を調節する流量調節弁と、前記製品液体の放出流量を
検出する第2の流量計と、前記原料液体の張込流量が目
標値となるように前記流量調節弁を制御するとともに、
前記目標値を前記第2の流量計の流量信号に基づいて変
更する制御手段とを設け、これらのうち、制御手段に、
無駄時間および一次遅れを介した伝達手段が設けられて
いれば、制御性および安定性に優れた液位制御が行え
る。
【0006】また、例えば、前記蒸留塔の底部に溜まっ
た製品液体の液位を検出し、この製品液体の液位および
前記張込流量に基づいて前記原料液体の流量を制御すれ
ば、蒸留塔に張り込むべき原料液体の張込流量が検知さ
れ、蒸留塔への張込流量に基づいて行われる製品液体の
液位制御が安定する。この際、前記蒸留塔に導入される
前記原料液体の張込流量を検出する流量計と、前記張込
流量を調節する流量調節弁と、前記製品液体の液位を検
出する液位計と、前記原料液体の張込流量が目標値とな
るように前記流量調節弁を制御する制御手段とを設ける
ことができる。そして、制御手段としては、前記目標値
を前記液位計の液位信号に基づいて変更するとともに、
前記液位および前記張込流量をサンプリングしながらP
I動作で制御を行うサンプル値PI制御装置、前記目標
値を前記液位計の液位信号に基づいて変更するととも
に、前記液位の応答を無駄時間および一次遅れで補償す
る補償手段を有する制御装置、あるいは、前記液位計で
検出した液位と液位制御における液位の目標値との偏
差、および、前記液位計で検出した液位の変化率を演算
する演算手段と、これらの偏差および変化率に応じて設
定された操作出力値が当該偏差および変化率に対応した
座標位置に記憶されたメモリマップを有する記憶手段と
が備えられ、前記操作出力値に基づいて前記流量調節弁
を開閉駆動する制御装置等が採用できる。
た製品液体の液位を検出し、この製品液体の液位および
前記張込流量に基づいて前記原料液体の流量を制御すれ
ば、蒸留塔に張り込むべき原料液体の張込流量が検知さ
れ、蒸留塔への張込流量に基づいて行われる製品液体の
液位制御が安定する。この際、前記蒸留塔に導入される
前記原料液体の張込流量を検出する流量計と、前記張込
流量を調節する流量調節弁と、前記製品液体の液位を検
出する液位計と、前記原料液体の張込流量が目標値とな
るように前記流量調節弁を制御する制御手段とを設ける
ことができる。そして、制御手段としては、前記目標値
を前記液位計の液位信号に基づいて変更するとともに、
前記液位および前記張込流量をサンプリングしながらP
I動作で制御を行うサンプル値PI制御装置、前記目標
値を前記液位計の液位信号に基づいて変更するととも
に、前記液位の応答を無駄時間および一次遅れで補償す
る補償手段を有する制御装置、あるいは、前記液位計で
検出した液位と液位制御における液位の目標値との偏
差、および、前記液位計で検出した液位の変化率を演算
する演算手段と、これらの偏差および変化率に応じて設
定された操作出力値が当該偏差および変化率に対応した
座標位置に記憶されたメモリマップを有する記憶手段と
が備えられ、前記操作出力値に基づいて前記流量調節弁
を開閉駆動する制御装置等が採用できる。
【0007】さらに、複数の蒸留塔を直列に接続し、こ
れらの蒸留塔の各々に内部の製品液体の液位を検出する
液位計を設け、各液位計で検出した液位に基づいて各蒸
留塔への張込流量を制御し、かつ、下流側の蒸留塔の流
量制御における張込流量の目標値を上流側の蒸留塔の液
位に基づいて変更すれば、複数の蒸留塔の製品液体の液
位がほぼ同一となるように制御され、あたかも一の蒸留
塔が他の蒸留塔のバッファタンクとして機能し、プラン
トの下流側の需要に応じて製品液体の放出量が大きく変
動しても、各蒸留塔の製品液体の液位が安定するように
なり、これらにより前記目的が達成される。
れらの蒸留塔の各々に内部の製品液体の液位を検出する
液位計を設け、各液位計で検出した液位に基づいて各蒸
留塔への張込流量を制御し、かつ、下流側の蒸留塔の流
量制御における張込流量の目標値を上流側の蒸留塔の液
位に基づいて変更すれば、複数の蒸留塔の製品液体の液
位がほぼ同一となるように制御され、あたかも一の蒸留
塔が他の蒸留塔のバッファタンクとして機能し、プラン
トの下流側の需要に応じて製品液体の放出量が大きく変
動しても、各蒸留塔の製品液体の液位が安定するように
なり、これらにより前記目的が達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお、以下の説明では既に説明し
た部材と同一部材には同一符号を付し、その説明を省略
または簡略にする。図1には、本発明の第1実施形態に
係る蒸留塔1,2の液位制御系Aが示されている。この
液位制御系Aは、直列に連結された蒸留塔1,2へ張り
込まれる原料液体の張込流量を検出し、この張込流量を
調節することにより、蒸留塔1,2の底部に溜まった製
品液体の液位を制御するものである。また、この液位制
御系Aでは、蒸留塔1,2から出て行く製品液体の放出
流量が検出され、この放出流量および張込流量に基づい
て原料液体の流量が制御されている。すなわち、蒸留塔
1および蒸留塔2は、配管10を介して相互に接続され、
このうち、蒸留塔1には、原料液体を蒸留塔1に導入す
る配管3が接続され、蒸留塔2には、製品液体を蒸留塔
2から取り出す配管4が接続されている。配管3には、
蒸留塔1への原料液体の張込流量を検出する第1の流量
計11と、張込流量を調節する流量調節弁12とが設けられ
ている。配管4には、蒸留塔2から取り出される製品液
体の放出流量を検出する第2の流量計13が設けられてい
る。
に基づいて説明する。なお、以下の説明では既に説明し
た部材と同一部材には同一符号を付し、その説明を省略
または簡略にする。図1には、本発明の第1実施形態に
係る蒸留塔1,2の液位制御系Aが示されている。この
液位制御系Aは、直列に連結された蒸留塔1,2へ張り
込まれる原料液体の張込流量を検出し、この張込流量を
調節することにより、蒸留塔1,2の底部に溜まった製
品液体の液位を制御するものである。また、この液位制
御系Aでは、蒸留塔1,2から出て行く製品液体の放出
流量が検出され、この放出流量および張込流量に基づい
て原料液体の流量が制御されている。すなわち、蒸留塔
1および蒸留塔2は、配管10を介して相互に接続され、
このうち、蒸留塔1には、原料液体を蒸留塔1に導入す
る配管3が接続され、蒸留塔2には、製品液体を蒸留塔
2から取り出す配管4が接続されている。配管3には、
蒸留塔1への原料液体の張込流量を検出する第1の流量
計11と、張込流量を調節する流量調節弁12とが設けられ
ている。配管4には、蒸留塔2から取り出される製品液
体の放出流量を検出する第2の流量計13が設けられてい
る。
【0009】流量計11は、瞬時流量値を送信する伝送器
14を備えたものである。この伝送器14の出力は、流量調
節計15に入力されている。この流量調節計15は、流量調
節弁12の開度を調節することにより、張込流量を制御す
る制御手段であり、その操作出力が流量調節弁12に入力
されている。流量計13は、流量計11と同様に、瞬時流量
値を送信する伝送器16を備えたものである。この伝送器
16の出力は、伝達装置17を介して流量調節計15のカスケ
ード入力に接続されている。伝達装置17は、操作量の変
化に対する制御量の無駄時間および一次遅れを介した伝
達手段であり、マイクロコンピュータ等の電子部品で構
成されている。伝達装置17の伝達関数G(s) は、次式で
表される。 G(s) =Ke-Ls /(1+Ts) ただし、Kは、制御対象となるプロセスのゲイン、L
は、プロセスの無駄時間、Tは、プロセスの一次遅れ時
間である。
14を備えたものである。この伝送器14の出力は、流量調
節計15に入力されている。この流量調節計15は、流量調
節弁12の開度を調節することにより、張込流量を制御す
る制御手段であり、その操作出力が流量調節弁12に入力
されている。流量計13は、流量計11と同様に、瞬時流量
値を送信する伝送器16を備えたものである。この伝送器
16の出力は、伝達装置17を介して流量調節計15のカスケ
ード入力に接続されている。伝達装置17は、操作量の変
化に対する制御量の無駄時間および一次遅れを介した伝
達手段であり、マイクロコンピュータ等の電子部品で構
成されている。伝達装置17の伝達関数G(s) は、次式で
表される。 G(s) =Ke-Ls /(1+Ts) ただし、Kは、制御対象となるプロセスのゲイン、L
は、プロセスの無駄時間、Tは、プロセスの一次遅れ時
間である。
【0010】このような本実施形態では、流量調節計15
が流量調節弁12を操作し、原料液体の張込流量が目標値
となるように制御するとともに、前述の目標値が製品液
体の放出流量に応じて変更されるので、蒸留塔1,2か
ら放出された製品液体に応じた量の原料液体が蒸留塔
1,2に張り込まれ、蒸留塔1,2内の製品液体は、所
定の液位を保持するようになる。
が流量調節弁12を操作し、原料液体の張込流量が目標値
となるように制御するとともに、前述の目標値が製品液
体の放出流量に応じて変更されるので、蒸留塔1,2か
ら放出された製品液体に応じた量の原料液体が蒸留塔
1,2に張り込まれ、蒸留塔1,2内の製品液体は、所
定の液位を保持するようになる。
【0011】前述のような本実施形態によれば、次のよ
うな効果が得られる。すなわち、原料液体の張込流量を
制御して、蒸留塔1,2内の製品液体が所定の液位を保
持するようにしたので、製品液体の放出流量の増減に応
じて原料液体の張込流量が増減され、製品液体の放出流
量と原料液体の張込流量とがバランスするようになり、
蒸留塔1,2の下流側の需要に応じて製品液体の放出流
量を変動しても、蒸留塔1,2の底部に溜まった製品液
体の液位を所定のレベルに保持できる。
うな効果が得られる。すなわち、原料液体の張込流量を
制御して、蒸留塔1,2内の製品液体が所定の液位を保
持するようにしたので、製品液体の放出流量の増減に応
じて原料液体の張込流量が増減され、製品液体の放出流
量と原料液体の張込流量とがバランスするようになり、
蒸留塔1,2の下流側の需要に応じて製品液体の放出流
量を変動しても、蒸留塔1,2の底部に溜まった製品液
体の液位を所定のレベルに保持できる。
【0012】また、無駄時間および一次遅れを介した伝
達装置17で、製品液体の瞬時流量値を流量調節計15に送
信するようにしたので、蒸留塔1,2の下流側への放出
流量が不安定であっても、蒸留塔1,2の製品液体の液
位を所定のレベルに保持できるうえ、サイクリング等の
制御上の不具合が生じず、この液位制御の制御性および
安定性を優れたものとできる。
達装置17で、製品液体の瞬時流量値を流量調節計15に送
信するようにしたので、蒸留塔1,2の下流側への放出
流量が不安定であっても、蒸留塔1,2の製品液体の液
位を所定のレベルに保持できるうえ、サイクリング等の
制御上の不具合が生じず、この液位制御の制御性および
安定性を優れたものとできる。
【0013】図2には、本発明の第2実施形態の液位制
御系Bが示されている。本第2実施形態は、前記第1実
施形態における放出流量に応じて目標値を変更していた
ものを、蒸留塔1の塔底液位に応じて目標値を変更する
ようにしたものである。すなわち、第2実施形態の液位
制御系Bの蒸留塔1には、その底部に溜まった製品液体
の液位を検出するとともに、検出した液位値を伝送する
液位計18が設けられている。液位制御系Bの制御手段で
ある制御装置19には、流量計11からの張込流量信号と、
液位計18からの蒸留塔1の液位信号とが入力されてい
る。制御装置19は、蒸留塔1の液位および張込流量をサ
ンプリングしながらPI動作で制御を行うサンプル値P
I制御装置であって、マイクロコンピュータ等を含んで
構成されている。また、制御装置19は、流量調節弁12を
操作して張込流量が目標値となるように制御するととも
に、液位計18の液位信号に基づいて前記目標値を変更す
るように構成されている。
御系Bが示されている。本第2実施形態は、前記第1実
施形態における放出流量に応じて目標値を変更していた
ものを、蒸留塔1の塔底液位に応じて目標値を変更する
ようにしたものである。すなわち、第2実施形態の液位
制御系Bの蒸留塔1には、その底部に溜まった製品液体
の液位を検出するとともに、検出した液位値を伝送する
液位計18が設けられている。液位制御系Bの制御手段で
ある制御装置19には、流量計11からの張込流量信号と、
液位計18からの蒸留塔1の液位信号とが入力されてい
る。制御装置19は、蒸留塔1の液位および張込流量をサ
ンプリングしながらPI動作で制御を行うサンプル値P
I制御装置であって、マイクロコンピュータ等を含んで
構成されている。また、制御装置19は、流量調節弁12を
操作して張込流量が目標値となるように制御するととも
に、液位計18の液位信号に基づいて前記目標値を変更す
るように構成されている。
【0014】このような本実施形態では、蒸留塔1の液
位の許容変動幅等に応じて張込流量の目標値の可変幅を
決定し、蒸留塔1の液位が低くなる程、張込流量の目標
値が大きくなるように制御装置19を設定しておくととも
に、液位信号にPI動作を加え、液位に偏差がある時に
も張込流量の目標値が変わるようにする。これにより、
蒸留塔1の液位に応じて原料液体の張込流量が決定され
ることとなり、張込流量の制御で蒸留塔1の製品液体の
液位が所定のレベルに保持されるようになる。
位の許容変動幅等に応じて張込流量の目標値の可変幅を
決定し、蒸留塔1の液位が低くなる程、張込流量の目標
値が大きくなるように制御装置19を設定しておくととも
に、液位信号にPI動作を加え、液位に偏差がある時に
も張込流量の目標値が変わるようにする。これにより、
蒸留塔1の液位に応じて原料液体の張込流量が決定され
ることとなり、張込流量の制御で蒸留塔1の製品液体の
液位が所定のレベルに保持されるようになる。
【0015】前述のような本実施形態においても、前記
第1実施形態と同様な作用、効果を奏することができる
他、制御装置19は、液位計18から蒸留塔1の液位を直接
得ているので、製品液体の液位を異なるレベルに変更す
るにあたり、液位の目標値を変えるだけですみ、蒸留塔
1内の製品液体の液位変更を容易に行うことができると
いう効果を付加できる。
第1実施形態と同様な作用、効果を奏することができる
他、制御装置19は、液位計18から蒸留塔1の液位を直接
得ているので、製品液体の液位を異なるレベルに変更す
るにあたり、液位の目標値を変えるだけですみ、蒸留塔
1内の製品液体の液位変更を容易に行うことができると
いう効果を付加できる。
【0016】図3は、本発明の第3実施形態の液位制御
系Cを示すブロック線図である。本第3実施形態は、前
記第2実施形態におけるサンプル値PI制御装置19を、
液位の応答の無駄時間および一次遅れを補償する補償手
段を有する制御手段に置き換えたものであり、他の構成
要素は、前記第2実施形態と同じである。すなわち、制
御手段としての制御装置20は、マイクロコンピュータ等
を含んで構成されたものであり、前記第2実施形態の制
御装置19と同様に、流量計11からの張込流量信号と、液
位計18からの蒸留塔1の液位信号とが入力されている。
そして、制御装置20には、補償手段としての補償装置21
が設けられている。この補償装置21の伝達関数GC は、 GC =K{1/(1+ts)−e-Ls /(1+Ts)} で表される。ただし、Kは、制御対象となるプロセスの
ゲインであり、Tは、プロセスの一次遅れ時間であり、
Lは、プロセスの無駄時間であり、tは、不完全補償時
間である。
系Cを示すブロック線図である。本第3実施形態は、前
記第2実施形態におけるサンプル値PI制御装置19を、
液位の応答の無駄時間および一次遅れを補償する補償手
段を有する制御手段に置き換えたものであり、他の構成
要素は、前記第2実施形態と同じである。すなわち、制
御手段としての制御装置20は、マイクロコンピュータ等
を含んで構成されたものであり、前記第2実施形態の制
御装置19と同様に、流量計11からの張込流量信号と、液
位計18からの蒸留塔1の液位信号とが入力されている。
そして、制御装置20には、補償手段としての補償装置21
が設けられている。この補償装置21の伝達関数GC は、 GC =K{1/(1+ts)−e-Ls /(1+Ts)} で表される。ただし、Kは、制御対象となるプロセスの
ゲインであり、Tは、プロセスの一次遅れ時間であり、
Lは、プロセスの無駄時間であり、tは、不完全補償時
間である。
【0017】このような本実施形態では、補償装置21の
補償動作により、制御系全体の応答性が改善され、制御
系全体としてみると、あたかもプロセスの無駄時間およ
び一次遅れがほぼ存在しないように動作するようにな
る。前述のような本実施形態においても、前記第1実施
形態と同様な作用、効果を奏することができる他、蒸留
塔1の液位変動と一体化した制御を実現することができ
るという効果を付加できる。
補償動作により、制御系全体の応答性が改善され、制御
系全体としてみると、あたかもプロセスの無駄時間およ
び一次遅れがほぼ存在しないように動作するようにな
る。前述のような本実施形態においても、前記第1実施
形態と同様な作用、効果を奏することができる他、蒸留
塔1の液位変動と一体化した制御を実現することができ
るという効果を付加できる。
【0018】図4には、本発明の第4実施形態に係る液
位制御系Dの制御手段に記憶されているメモリマップの
概略が示されている。本第4実施形態は、前記第2実施
形態におけるサンプル値PI制御装置19を、図4のメモ
リマップに基づいて液位の変動傾向を考慮しながら制御
を行う傾向制御式の制御装置に置き換えたものであり、
他の構成要素は、前記第2実施形態と同じである。この
制御装置は、マイクロコンピュータ等を含んで構成され
たものであり、前記第2実施形態の制御装置19と同様
に、流量計11からの張込流量信号と、液位計18からの蒸
留塔1の液位信号とが入力されている。そして、この制
御装置には、液位計18で検出した液位と液位制御におけ
る液位の目標値との偏差σ、および、液位計18で検出し
た液位の変化率δを演算する演算手段と、これらの偏差
σおよび変化率δに応じて設定された操作出力値γが、
当該偏差σおよび変化率δに対応した座標位置に記憶さ
れたメモリマップを有する記憶手段とが設けられてい
る。メモリマップは、図4の如く、偏差σおよび変化率
δで規定される座標に操作出力値γを配置したものであ
る。なお、図中のα1,α2,β1,β2,a1,a2,b1,b 2,A
1,A2,の各々は、制御系に応じて設定された定数であ
る。
位制御系Dの制御手段に記憶されているメモリマップの
概略が示されている。本第4実施形態は、前記第2実施
形態におけるサンプル値PI制御装置19を、図4のメモ
リマップに基づいて液位の変動傾向を考慮しながら制御
を行う傾向制御式の制御装置に置き換えたものであり、
他の構成要素は、前記第2実施形態と同じである。この
制御装置は、マイクロコンピュータ等を含んで構成され
たものであり、前記第2実施形態の制御装置19と同様
に、流量計11からの張込流量信号と、液位計18からの蒸
留塔1の液位信号とが入力されている。そして、この制
御装置には、液位計18で検出した液位と液位制御におけ
る液位の目標値との偏差σ、および、液位計18で検出し
た液位の変化率δを演算する演算手段と、これらの偏差
σおよび変化率δに応じて設定された操作出力値γが、
当該偏差σおよび変化率δに対応した座標位置に記憶さ
れたメモリマップを有する記憶手段とが設けられてい
る。メモリマップは、図4の如く、偏差σおよび変化率
δで規定される座標に操作出力値γを配置したものであ
る。なお、図中のα1,α2,β1,β2,a1,a2,b1,b 2,A
1,A2,の各々は、制御系に応じて設定された定数であ
る。
【0019】このような本実施形態では、制御手段が偏
差σおよび変化率δに応じた操作出力値γで流量調節弁
12を開閉駆動し、蒸留塔1の製品液体の液位が所定のレ
ベルに維持される。なお、図4における操作出力値γが
設定されている領域は、便宜上、「0」を中心としてい
たが、流量調節弁12を操作する場合等、操作出力値γを
常に「0」以上に設定する必要がある場合には、適宜な
バイアスを加えるなど、採用するアクチュエータに応じ
て操作出力値γの領域を適宜設定すればよい。前述のよ
うな本第4実施形態においても、前記第1実施形態と同
様な作用、効果を奏することができる他、偏差σおよび
変化率δに応じた操作出力値γで流量調節弁12を操作す
るので、製品液体の放出流量の変動幅が大きく、変動予
測が困難な場合でも、液位変動の傾向に応じた制御とな
るため、蒸留塔1の製品液体の液位を確実に所定レベル
に保持することができるという効果を付加できる。
差σおよび変化率δに応じた操作出力値γで流量調節弁
12を開閉駆動し、蒸留塔1の製品液体の液位が所定のレ
ベルに維持される。なお、図4における操作出力値γが
設定されている領域は、便宜上、「0」を中心としてい
たが、流量調節弁12を操作する場合等、操作出力値γを
常に「0」以上に設定する必要がある場合には、適宜な
バイアスを加えるなど、採用するアクチュエータに応じ
て操作出力値γの領域を適宜設定すればよい。前述のよ
うな本第4実施形態においても、前記第1実施形態と同
様な作用、効果を奏することができる他、偏差σおよび
変化率δに応じた操作出力値γで流量調節弁12を操作す
るので、製品液体の放出流量の変動幅が大きく、変動予
測が困難な場合でも、液位変動の傾向に応じた制御とな
るため、蒸留塔1の製品液体の液位を確実に所定レベル
に保持することができるという効果を付加できる。
【0020】図5には、本発明の第5実施形態の液位制
御系Fが示されている。本第5実施形態は、前記第2〜
4実施形態における蒸留塔1のみについて行う液位制御
を、蒸留塔1および蒸留塔2の両方について液位制御す
るものである。すなわち、蒸留塔1の液位制御を行う制
御系F1は、液位制御用の制御装置22を含んで構成され、
蒸留塔2の液位制御を行う制御系F2は、液位制御用の制
御装置23を含んで構成されている。制御系F1の制御装置
22は、前記第2〜4実施形態のいずれかに示した制御装
置と同一のものである。一方、制御系F2の制御装置23に
は、蒸留塔1の液位計18の液位信号が演算装置24を介し
て入力されている。演算装置24は、蒸留塔2の液位制御
に対して、蒸留塔1の液位に応じた目標値を設定する装
置であって、入力信号を変数とする任意の関数が設定可
能とされている。演算装置24に設定された関数は、図6
に示されるように、蒸留塔1の液位の増大に応じて、目
標値を段階的に増減させるものとなっている。
御系Fが示されている。本第5実施形態は、前記第2〜
4実施形態における蒸留塔1のみについて行う液位制御
を、蒸留塔1および蒸留塔2の両方について液位制御す
るものである。すなわち、蒸留塔1の液位制御を行う制
御系F1は、液位制御用の制御装置22を含んで構成され、
蒸留塔2の液位制御を行う制御系F2は、液位制御用の制
御装置23を含んで構成されている。制御系F1の制御装置
22は、前記第2〜4実施形態のいずれかに示した制御装
置と同一のものである。一方、制御系F2の制御装置23に
は、蒸留塔1の液位計18の液位信号が演算装置24を介し
て入力されている。演算装置24は、蒸留塔2の液位制御
に対して、蒸留塔1の液位に応じた目標値を設定する装
置であって、入力信号を変数とする任意の関数が設定可
能とされている。演算装置24に設定された関数は、図6
に示されるように、蒸留塔1の液位の増大に応じて、目
標値を段階的に増減させるものとなっている。
【0021】このような本実施形態では、蒸留塔1,2
の液位がほぼ同一となるように制御され、あたかも蒸留
塔1,2の一方が他方のバッファタンクとして機能する
ので、蒸留塔1,2の下流側の需要に応じて製品液体の
放出量が大きく変動しても、蒸留塔1,2の製品液体の
液位が安定するようになる。前述のような本第5実施形
態においても、前記第1実施形態と同様な作用、効果を
奏することができる他、蒸留塔1,2がバッファタンク
として相互に機能し、蒸留塔1,2の下流側の需要に応
じて製品液体の放出量が大きく変動しても、蒸留塔1,
2の製品液体の液位が大きく変動せず、液位制御を安定
させることができるという効果を付加できる。
の液位がほぼ同一となるように制御され、あたかも蒸留
塔1,2の一方が他方のバッファタンクとして機能する
ので、蒸留塔1,2の下流側の需要に応じて製品液体の
放出量が大きく変動しても、蒸留塔1,2の製品液体の
液位が安定するようになる。前述のような本第5実施形
態においても、前記第1実施形態と同様な作用、効果を
奏することができる他、蒸留塔1,2がバッファタンク
として相互に機能し、蒸留塔1,2の下流側の需要に応
じて製品液体の放出量が大きく変動しても、蒸留塔1,
2の製品液体の液位が大きく変動せず、液位制御を安定
させることができるという効果を付加できる。
【0022】図7には、本発明の第6実施形態に係る液
位制御系Gに設けられた流量制御部G1のみが示されてい
る。なお、液位制御系Gの他の部分は、前記第1〜5実
施形態と同様の制御要素が採用できる。本第6実施形態
は、前記第1〜5実施形態における単に原料液体の張込
流量に基づいた液位制御を、液位制御に係わる成分の流
量を考慮して液位を制御するようにしたものである。す
なわち、蒸留塔1には、液位制御に係わらない成分と、
液位制御に係わる成分とを混合した原料液体を流通させ
る配管3が接続されている。配管3の上流側には、液位
制御に係わらない成分を流通させる配管5と、液位制御
に係わる成分を流通させる配管6とが接続されている。
このうち、配管5には、液位制御に係わらない成分の流
量を検出する流量計25が設けられている。流量計25から
出力される液位制御に係わらない成分の瞬時流量信号
は、加算演算器26を介して制御装置27に入力されてい
る。加算演算器26は、液位制御に係わらない成分の流量
と、液位制御に係わる成分の流量目標値とを加算し、そ
の和を出力するものである。制御装置27は、液位制御に
係わらない成分の流量と液位制御に係わる成分の流量の
目標値との和を目標値として、張込流量の制御を行うも
のである。なお、液位制御に係わる成分についての流量
の目標値は、制御装置19,20,28の出力の一つと伝達装置
17の出力とを加算したものである。
位制御系Gに設けられた流量制御部G1のみが示されてい
る。なお、液位制御系Gの他の部分は、前記第1〜5実
施形態と同様の制御要素が採用できる。本第6実施形態
は、前記第1〜5実施形態における単に原料液体の張込
流量に基づいた液位制御を、液位制御に係わる成分の流
量を考慮して液位を制御するようにしたものである。す
なわち、蒸留塔1には、液位制御に係わらない成分と、
液位制御に係わる成分とを混合した原料液体を流通させ
る配管3が接続されている。配管3の上流側には、液位
制御に係わらない成分を流通させる配管5と、液位制御
に係わる成分を流通させる配管6とが接続されている。
このうち、配管5には、液位制御に係わらない成分の流
量を検出する流量計25が設けられている。流量計25から
出力される液位制御に係わらない成分の瞬時流量信号
は、加算演算器26を介して制御装置27に入力されてい
る。加算演算器26は、液位制御に係わらない成分の流量
と、液位制御に係わる成分の流量目標値とを加算し、そ
の和を出力するものである。制御装置27は、液位制御に
係わらない成分の流量と液位制御に係わる成分の流量の
目標値との和を目標値として、張込流量の制御を行うも
のである。なお、液位制御に係わる成分についての流量
の目標値は、制御装置19,20,28の出力の一つと伝達装置
17の出力とを加算したものである。
【0023】前述のような本第6実施形態においても、
前記第1〜5実施形態と同様な作用、効果を奏すること
ができる他、流量計25からの流量値と液位制御に係わる
成分の流量目標値とを加算したものを流量制御における
目標値とするので、液位制御に係わらない成分と、液位
制御に係わる成分との混合比が変動したとしても、液位
制御に係わる成分の流量を確実に増減できるようにな
り、蒸留塔1の液位を所定レベルに確実に保持できると
いう効果を付加できる。
前記第1〜5実施形態と同様な作用、効果を奏すること
ができる他、流量計25からの流量値と液位制御に係わる
成分の流量目標値とを加算したものを流量制御における
目標値とするので、液位制御に係わらない成分と、液位
制御に係わる成分との混合比が変動したとしても、液位
制御に係わる成分の流量を確実に増減できるようにな
り、蒸留塔1の液位を所定レベルに確実に保持できると
いう効果を付加できる。
【0024】図8には、本発明の第7実施形態に係る蒸
留塔への原料液体を加熱する加熱炉30の燃焼制御系Hが
示されている。なお、蒸留塔の液位制御系は、前記第1
〜5実施形態と同様の制御系が採用できる。図8におい
て、加熱炉30は、ガスの燃焼により原料液体を加熱する
もので、蒸留塔に原料液体を導入する配管3の途中に設
けられている。配管3の中の原料液体は、配管3に設け
られた流量計11および流量調節弁12と、前記第1〜6実
施形態で示したものと同様の流量調節計31とにより、所
定の流量が流れるようになっている。また、配管3に
は、原料液体の温度を検出する温度センサ32, 33が加熱
炉30の入口側および出口側に設けられている。これによ
り、原料液体は、加熱炉30による加熱前後の温度が検出
されるようになっている。これらの温度センサ32, 33の
各々で検出した温度信号は、減算器34に入力されてい
る。減算器34は、加熱炉30の出口側の温度から入口側の
温度との差温を算出するとともに、差温度に応じた信号
Δtを乗算器35へ送出するものである。
留塔への原料液体を加熱する加熱炉30の燃焼制御系Hが
示されている。なお、蒸留塔の液位制御系は、前記第1
〜5実施形態と同様の制御系が採用できる。図8におい
て、加熱炉30は、ガスの燃焼により原料液体を加熱する
もので、蒸留塔に原料液体を導入する配管3の途中に設
けられている。配管3の中の原料液体は、配管3に設け
られた流量計11および流量調節弁12と、前記第1〜6実
施形態で示したものと同様の流量調節計31とにより、所
定の流量が流れるようになっている。また、配管3に
は、原料液体の温度を検出する温度センサ32, 33が加熱
炉30の入口側および出口側に設けられている。これによ
り、原料液体は、加熱炉30による加熱前後の温度が検出
されるようになっている。これらの温度センサ32, 33の
各々で検出した温度信号は、減算器34に入力されてい
る。減算器34は、加熱炉30の出口側の温度から入口側の
温度との差温を算出するとともに、差温度に応じた信号
Δtを乗算器35へ送出するものである。
【0025】一方、前述の流量計11で検出した原料液体
の流量値を示す信号Fは、流量調節計31に送信される他
に、伝達装置17-2を介して乗算器35にも送信されてい
る。乗算器35は、加熱炉30の出口側および入口側の差温
と流量とを乗じて、加熱炉30が原料液体に与えている熱
量を算出し、この熱量に応じた熱量信号Qを下段側に接
続された除算器36に送出するものである。なお、伝達装
置17-2で原料液体の流量値信号Fを遅らせて乗算器35に
入力することにより、原料液体の流量変動が流量計11か
ら加熱炉30の出口側に到達するまでの遅れが修正され、
正確に熱量が算出されるようになっている。除算器36に
は、単位当たりの燃料ガスの発熱量に応じた信号が伝達
装置17-3を介して入力されるようになっている。除算器
36は、加熱炉30が原料液体に与えている熱量を単位当た
りの燃料ガスの発熱量で除することにより、加熱炉30に
供給すべきガス量を算出し、このガス量に応じた信号T
を演算器37に送出するものである。なお、伝達装置17-3
で燃料ガスの発熱量に応じた信号を遅らせて除算器36に
入力することにより、燃料ガスが加熱炉30に到達するま
での遅れが修正され、燃料ガスの変更等で単位当たりの
発熱量が変わっても、加熱炉30に供給すべきガス量が正
確に算出されるようになっている。演算器37には、加熱
炉30の出口側に設けられた温度センサ33の温度信号も入
力されている。この演算器37は、除算器36からの供給ガ
ス量信号Tと温度調節計33A の出力信号とを加算する等
により、現在加熱炉30に供給すべきガスの目標値を決定
するものである。
の流量値を示す信号Fは、流量調節計31に送信される他
に、伝達装置17-2を介して乗算器35にも送信されてい
る。乗算器35は、加熱炉30の出口側および入口側の差温
と流量とを乗じて、加熱炉30が原料液体に与えている熱
量を算出し、この熱量に応じた熱量信号Qを下段側に接
続された除算器36に送出するものである。なお、伝達装
置17-2で原料液体の流量値信号Fを遅らせて乗算器35に
入力することにより、原料液体の流量変動が流量計11か
ら加熱炉30の出口側に到達するまでの遅れが修正され、
正確に熱量が算出されるようになっている。除算器36に
は、単位当たりの燃料ガスの発熱量に応じた信号が伝達
装置17-3を介して入力されるようになっている。除算器
36は、加熱炉30が原料液体に与えている熱量を単位当た
りの燃料ガスの発熱量で除することにより、加熱炉30に
供給すべきガス量を算出し、このガス量に応じた信号T
を演算器37に送出するものである。なお、伝達装置17-3
で燃料ガスの発熱量に応じた信号を遅らせて除算器36に
入力することにより、燃料ガスが加熱炉30に到達するま
での遅れが修正され、燃料ガスの変更等で単位当たりの
発熱量が変わっても、加熱炉30に供給すべきガス量が正
確に算出されるようになっている。演算器37には、加熱
炉30の出口側に設けられた温度センサ33の温度信号も入
力されている。この演算器37は、除算器36からの供給ガ
ス量信号Tと温度調節計33A の出力信号とを加算する等
により、現在加熱炉30に供給すべきガスの目標値を決定
するものである。
【0026】一方、加熱炉30には、燃焼用のガスを供給
するためのガス管7が接続されている。ガス管7には、
内部を流れるガスの流量を検出する流量計38およびガス
の流量を調節する流量調節弁39が設けられている。流量
計38には、検出したガスの流量値を送信する伝送器40が
設けられている。この伝送器40から送信されるガス流量
値は、流量調節計41に受信されるようになっている。流
量調節計41は、流量計38からの流量値に基づいて流量調
節弁39を操作することにより、ガスの流量を制御するも
のであり、ガスの流量値が演算器37から与えられる目標
値となるように流量制御を行うようになっている。
するためのガス管7が接続されている。ガス管7には、
内部を流れるガスの流量を検出する流量計38およびガス
の流量を調節する流量調節弁39が設けられている。流量
計38には、検出したガスの流量値を送信する伝送器40が
設けられている。この伝送器40から送信されるガス流量
値は、流量調節計41に受信されるようになっている。流
量調節計41は、流量計38からの流量値に基づいて流量調
節弁39を操作することにより、ガスの流量を制御するも
のであり、ガスの流量値が演算器37から与えられる目標
値となるように流量制御を行うようになっている。
【0027】このような本実施形態では、加熱炉30が原
料液体に与えている熱量が算出されるとともに、この熱
量に応じたガス流量を供給するので、無駄のないガス流
量制御が行えるようになるうえ、加熱炉30の出口側に設
けられた温度センサ33により、加熱炉30の出口側の温度
が所定の温度に保持されるようになる。前述のような本
第7実施形態においても、前記第1〜6実施形態と同様
な作用、効果を奏することができる他、蒸留塔1,2へ
の原料液体を所定の温度に保持できるうえ、加熱に必要
なガスの流量を適切に制御することができる。
料液体に与えている熱量が算出されるとともに、この熱
量に応じたガス流量を供給するので、無駄のないガス流
量制御が行えるようになるうえ、加熱炉30の出口側に設
けられた温度センサ33により、加熱炉30の出口側の温度
が所定の温度に保持されるようになる。前述のような本
第7実施形態においても、前記第1〜6実施形態と同様
な作用、効果を奏することができる他、蒸留塔1,2へ
の原料液体を所定の温度に保持できるうえ、加熱に必要
なガスの流量を適切に制御することができる。
【0028】図9には、本発明の第8実施形態に蒸留塔
1,2の液位制御系Iが示されている。この液位制御系
Iは、前記第1〜5実施形態で示した制御系A〜Eを組
み合わせたものである。図9において、蒸留塔1に原料
液体を導入するための配管3には、上流側より流量計1
1、流量調節弁12、第1分離槽50、流量調節弁51、第2
分離槽52、ポンプ53、流量調節弁54、および、熱交換器
55が順次設けられている。このうち、第1分離槽50に
は、内部の液位を検出する液位計56が設けられている。
この液位計56の出力信号は、流量調節計57に入力されて
いる。流量調節計57は、液位計56の出力信号に基づいて
流量調節弁51を制御するものである。これにより、第1
分離槽50の液位が所定のレベルに保持されるようになっ
ている。第2分離槽52には、第1の分離槽50と同様に、
内部の液位を検出する液位計58が設けられている。この
液位計58の出力信号は、流量調節計59に入力されてい
る。流量調節計59で流量調節弁54を制御することによ
り、第2分離槽52の液位が所定のレベルに保持されるよ
うになっている。
1,2の液位制御系Iが示されている。この液位制御系
Iは、前記第1〜5実施形態で示した制御系A〜Eを組
み合わせたものである。図9において、蒸留塔1に原料
液体を導入するための配管3には、上流側より流量計1
1、流量調節弁12、第1分離槽50、流量調節弁51、第2
分離槽52、ポンプ53、流量調節弁54、および、熱交換器
55が順次設けられている。このうち、第1分離槽50に
は、内部の液位を検出する液位計56が設けられている。
この液位計56の出力信号は、流量調節計57に入力されて
いる。流量調節計57は、液位計56の出力信号に基づいて
流量調節弁51を制御するものである。これにより、第1
分離槽50の液位が所定のレベルに保持されるようになっ
ている。第2分離槽52には、第1の分離槽50と同様に、
内部の液位を検出する液位計58が設けられている。この
液位計58の出力信号は、流量調節計59に入力されてい
る。流量調節計59で流量調節弁54を制御することによ
り、第2分離槽52の液位が所定のレベルに保持されるよ
うになっている。
【0029】熱交換器55は、蒸留塔1と蒸留塔2とを連
結する配管10中を流れる蒸留塔1からの製品液体の余熱
を利用するものである。すなわち、ポンプ53により圧送
されてきた原料液体は、熱交換器55を通ることにより、
蒸留塔1で熱せられた製品液体の余熱で予熱されるよう
になっている。蒸留塔1と蒸留塔2とを連結する配管10
には、上流側から流量調節弁60および流量計61が順次設
けられている。流量計61の出力信号は、流量調節計62に
入力されている。流量調節計62は、流量計61の出力信号
に基づいて流量調節弁60を制御するものであり、流量制
御の目標値となる信号が外部から与えられるようになっ
ている。蒸留塔2から製品液体を取り出すための配管4
には、上流側からポンプ63、ブースターポンプ64、流量
計13、および、流量調節弁65が順次設けられている。流
量計13の出力信号は、流量調節計66に入力されている。
流量調節計66は、流量計13の出力信号に基づいて流量調
節弁65を制御するものである。流量調節計66の流量制御
の目標値は、需要量に応じて設定されるようになってい
る。
結する配管10中を流れる蒸留塔1からの製品液体の余熱
を利用するものである。すなわち、ポンプ53により圧送
されてきた原料液体は、熱交換器55を通ることにより、
蒸留塔1で熱せられた製品液体の余熱で予熱されるよう
になっている。蒸留塔1と蒸留塔2とを連結する配管10
には、上流側から流量調節弁60および流量計61が順次設
けられている。流量計61の出力信号は、流量調節計62に
入力されている。流量調節計62は、流量計61の出力信号
に基づいて流量調節弁60を制御するものであり、流量制
御の目標値となる信号が外部から与えられるようになっ
ている。蒸留塔2から製品液体を取り出すための配管4
には、上流側からポンプ63、ブースターポンプ64、流量
計13、および、流量調節弁65が順次設けられている。流
量計13の出力信号は、流量調節計66に入力されている。
流量調節計66は、流量計13の出力信号に基づいて流量調
節弁65を制御するものである。流量調節計66の流量制御
の目標値は、需要量に応じて設定されるようになってい
る。
【0030】蒸留塔1の液位は、前記第1〜4実施形態
で示した制御系A〜Dで制御されるようになっている。
すなわち、蒸留塔1,2の下流側に放出される製品液体
の流量信号は、流量計13から伝達装置17を介して加算器
67に入力されている。ここにおいて、加算器67が伝達装
置17の出力信号をそのまま流量調節計15へ出力すれば、
製品液体の放出流量に応じて張込流量の目標値を変更し
ながら、蒸留塔1内の製品液体の液位を所定レベルに保
持する液位制御系Aが構成される。また、蒸留塔1の液
位計18の出力信号は、切替スイッチ68を介して三つの制
御装置19, 28, 20の何れかに選択的に入力されている。
これらの制御装置19, 28,20の出力は、何れか一つが切
替スイッチ69を介して加算器67に入力されるようになっ
ている。制御装置19は、液位制御計Bの制御装置であ
り、制御装置28は、液位制御計Dの制御装置であり、制
御装置20は、液位制御計Cの制御装置である。ここにお
いて、制御装置19, 28, 20の出力のうち選択された出力
が加算器67を通ってそのまま流量調節計15へ出力されれ
ば、液位制御系B〜Dのうちの何れかが選択的に構成さ
れる。この際、流量調節計15に入力される信号は、液位
制御系A側の信号と液位制御系B〜D側からの信号とを
加算したものとされている。これにより、製品液体の流
量信号および製品液体の液位のどちらが変動しても、液
位が所定のレベルとなるように、液位制御系Aおよび液
位制御系B〜D側の何れかが修正動作を加えるようにな
っている。
で示した制御系A〜Dで制御されるようになっている。
すなわち、蒸留塔1,2の下流側に放出される製品液体
の流量信号は、流量計13から伝達装置17を介して加算器
67に入力されている。ここにおいて、加算器67が伝達装
置17の出力信号をそのまま流量調節計15へ出力すれば、
製品液体の放出流量に応じて張込流量の目標値を変更し
ながら、蒸留塔1内の製品液体の液位を所定レベルに保
持する液位制御系Aが構成される。また、蒸留塔1の液
位計18の出力信号は、切替スイッチ68を介して三つの制
御装置19, 28, 20の何れかに選択的に入力されている。
これらの制御装置19, 28,20の出力は、何れか一つが切
替スイッチ69を介して加算器67に入力されるようになっ
ている。制御装置19は、液位制御計Bの制御装置であ
り、制御装置28は、液位制御計Dの制御装置であり、制
御装置20は、液位制御計Cの制御装置である。ここにお
いて、制御装置19, 28, 20の出力のうち選択された出力
が加算器67を通ってそのまま流量調節計15へ出力されれ
ば、液位制御系B〜Dのうちの何れかが選択的に構成さ
れる。この際、流量調節計15に入力される信号は、液位
制御系A側の信号と液位制御系B〜D側からの信号とを
加算したものとされている。これにより、製品液体の流
量信号および製品液体の液位のどちらが変動しても、液
位が所定のレベルとなるように、液位制御系Aおよび液
位制御系B〜D側の何れかが修正動作を加えるようにな
っている。
【0031】一方、蒸留塔2の液面は、前記第1,5実
施形態で示した制御系A,Fで制御されるようになって
いる。すなわち、流量計13の流量信号は、伝達装置17-1
を介して加算器70に入力されている。加算器70が伝達装
置17-1の出力信号をそのまま流量調節計62へ出力すれ
ば、製品液体の放出流量に応じて張込流量の目標値を変
更しながら、蒸留塔2内の製品液体の液位を所定レベル
に保持する液位制御系Aが構成される。蒸留塔2の液位
計18の出力信号は、蒸留塔2側の制御装置20および加算
器70を介して流量調節計62に入力されている。そして、
蒸留塔1の液位計18の出力信号も、流量調節計62に入力
されている。加算器70が制御装置20の出力信号をそのま
ま流量調節計62へ出力すれば、あたかもバッファタンク
として蒸留塔1,2を相互に機能させながら、蒸留塔
1,2の製品液体の液位を所定レベルに制御する液位制
御系Fが構成される。ここで、流量調節計62に入力され
る信号は、伝達装置17-1側の信号と制御装置20側の信号
とを加算したものとなっている。前述のような本第8実
施形態においても、前記第1〜7実施形態と同様な作
用、効果を奏することができる他、蒸留塔1,2の下流
側の需要に応じて製品液体の放出流量が大きく変動して
も、製品液体の放出流量の変動に迅速に対応できるう
え、蒸留塔1,2がバッファタンクとして機能するの
で、液位制御における安定性をさらに向上でき、かつ、
放出流量の変動状況に応じて最適な制御系を選択できる
という効果を付加できる。
施形態で示した制御系A,Fで制御されるようになって
いる。すなわち、流量計13の流量信号は、伝達装置17-1
を介して加算器70に入力されている。加算器70が伝達装
置17-1の出力信号をそのまま流量調節計62へ出力すれ
ば、製品液体の放出流量に応じて張込流量の目標値を変
更しながら、蒸留塔2内の製品液体の液位を所定レベル
に保持する液位制御系Aが構成される。蒸留塔2の液位
計18の出力信号は、蒸留塔2側の制御装置20および加算
器70を介して流量調節計62に入力されている。そして、
蒸留塔1の液位計18の出力信号も、流量調節計62に入力
されている。加算器70が制御装置20の出力信号をそのま
ま流量調節計62へ出力すれば、あたかもバッファタンク
として蒸留塔1,2を相互に機能させながら、蒸留塔
1,2の製品液体の液位を所定レベルに制御する液位制
御系Fが構成される。ここで、流量調節計62に入力され
る信号は、伝達装置17-1側の信号と制御装置20側の信号
とを加算したものとなっている。前述のような本第8実
施形態においても、前記第1〜7実施形態と同様な作
用、効果を奏することができる他、蒸留塔1,2の下流
側の需要に応じて製品液体の放出流量が大きく変動して
も、製品液体の放出流量の変動に迅速に対応できるう
え、蒸留塔1,2がバッファタンクとして機能するの
で、液位制御における安定性をさらに向上でき、かつ、
放出流量の変動状況に応じて最適な制御系を選択できる
という効果を付加できる。
【0032】図10には、本発明の第9実施形態に蒸留
塔1,2の液位制御系Jが示されている。この液位制御
系Jは、前記第6,7実施形態で示した制御系G,Hを
組み合わせたものである。図10において、蒸留塔1に
原料液体を導入するための配管3は、上流側に液位制御
に係わらない成分を流通させる配管5と、液位制御に係
わる成分を流通させる配管6とが接続されたものであ
る。配管3の下流側には、上流から流量計11、流量調節
弁12、温度センサ32、加熱炉30、および、温度センサ33
が順次設けられている。また、配管5には、流量計25が
設けられ、加熱炉30にガスを供給するガス管7には、流
量計38および流量調節弁39が設けられている。流量計25
からの瞬時流量信号が加算演算器26を介して制御装置27
に入力され、制御装置27が液位制御に係わらない成分の
流量と液位制御に係わる成分の流量の目標値との和を目
標値として張込流量の制御を行い、これらにより、液位
制御系Gの流量制御部G1が構成されている。
塔1,2の液位制御系Jが示されている。この液位制御
系Jは、前記第6,7実施形態で示した制御系G,Hを
組み合わせたものである。図10において、蒸留塔1に
原料液体を導入するための配管3は、上流側に液位制御
に係わらない成分を流通させる配管5と、液位制御に係
わる成分を流通させる配管6とが接続されたものであ
る。配管3の下流側には、上流から流量計11、流量調節
弁12、温度センサ32、加熱炉30、および、温度センサ33
が順次設けられている。また、配管5には、流量計25が
設けられ、加熱炉30にガスを供給するガス管7には、流
量計38および流量調節弁39が設けられている。流量計25
からの瞬時流量信号が加算演算器26を介して制御装置27
に入力され、制御装置27が液位制御に係わらない成分の
流量と液位制御に係わる成分の流量の目標値との和を目
標値として張込流量の制御を行い、これらにより、液位
制御系Gの流量制御部G1が構成されている。
【0033】一方、加熱炉30の入口側および出口側に設
けられた温度センサ32, 33の温度信号は、減算器34に入
力され、加熱炉30の出口側および入口側の差温信号Δt
が算出される。この差温信号Δtは、乗算器35に入力さ
れる。乗算器35では、流量計11からの流量信号Fと差温
信号Δtとを乗じて熱量信号Qが算出される。熱量信号
Qは、次段の除算器36に入力され、除算器36で単位当た
りの燃料ガスの発熱量に応じた信号で除され、加熱炉30
に供給すべきガス量に変換される。このガス量に応じた
信号Tおよび温度センサ33の温度信号とに基づき流量調
節計41が流量調節弁39を操作するようになっている。こ
れらにより、ガスの流量値を制御する燃焼制御系Hが構
成されている。このような本第9実施形態においても、
前記第1〜7実施形態と同様な作用、効果を奏すること
ができる。
けられた温度センサ32, 33の温度信号は、減算器34に入
力され、加熱炉30の出口側および入口側の差温信号Δt
が算出される。この差温信号Δtは、乗算器35に入力さ
れる。乗算器35では、流量計11からの流量信号Fと差温
信号Δtとを乗じて熱量信号Qが算出される。熱量信号
Qは、次段の除算器36に入力され、除算器36で単位当た
りの燃料ガスの発熱量に応じた信号で除され、加熱炉30
に供給すべきガス量に変換される。このガス量に応じた
信号Tおよび温度センサ33の温度信号とに基づき流量調
節計41が流量調節弁39を操作するようになっている。こ
れらにより、ガスの流量値を制御する燃焼制御系Hが構
成されている。このような本第9実施形態においても、
前記第1〜7実施形態と同様な作用、効果を奏すること
ができる。
【0034】以上、本発明について好適な実施形態を挙
げて説明したが、本発明は、この実施形態に限られるも
のでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々
の改良並びに設計の変更が可能である。例えば、蒸留塔
としては、二基を連結したものに限らず、単独の蒸留塔
または三基以上の蒸留塔を連結したものでもよい。
げて説明したが、本発明は、この実施形態に限られるも
のでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々
の改良並びに設計の変更が可能である。例えば、蒸留塔
としては、二基を連結したものに限らず、単独の蒸留塔
または三基以上の蒸留塔を連結したものでもよい。
【0035】また、前述の各実施の形態では、各調節計
および制御装置等の計器をそれぞれ独立したものとして
説明したが、各計器の機能を一つの計器に一体化した集
中制御式のものを採用してもよく、あるいは、個々の制
御対象に応じた機能のみをまとめた分散制御式のものを
採用してもよい。
および制御装置等の計器をそれぞれ独立したものとして
説明したが、各計器の機能を一つの計器に一体化した集
中制御式のものを採用してもよく、あるいは、個々の制
御対象に応じた機能のみをまとめた分散制御式のものを
採用してもよい。
【0036】
【発明の効果】前述のように本発明によれば、プラント
の下流側の需要に応じて製品液体の放出量が変動して
も、製品液体の液位を所定のレベルに保持することがで
きる。
の下流側の需要に応じて製品液体の放出量が変動して
も、製品液体の液位を所定のレベルに保持することがで
きる。
【図1】本発明の第1実施形態を示す計装図である。
【図2】本発明の第2実施形態を示す計装図である。
【図3】本発明の第3実施形態を示す制御ブロック図で
ある。
ある。
【図4】本発明の第4実施形態で採用されるメモリマッ
プを示す概念図である。
プを示す概念図である。
【図5】本発明の第5実施形態を示す計装図である。
【図6】前記第5実施形態の制御目標値と液位の関係を
示すグラフである。
示すグラフである。
【図7】本発明の第6実施形態を示す計装図である。
【図8】本発明の第7実施形態を示す計装図である。
【図9】本発明の第8実施形態を示す計装図である。
【図10】本発明の第10実施形態を示す計装図であ
る。
る。
1,2 蒸留塔 11 張込流量を検出する流量計 12 張込流量を調節する流量調節弁 13 放出流量を検出する流量計 15 制御手段としての流量調節計 17 伝達手段としての伝達装置 17-1 伝達手段としての伝達装置 17-2 伝達手段としての伝達装置 17-3 伝達手段としての伝達装置 18 製品液体の液位を検出する液位計 19 サンプル値PI制御装置 20 補償手段を備えた制御手段 21 補償手段 28 記憶手段を備えた制御装置
Claims (9)
- 【請求項1】蒸留塔へ張り込まれる原料液体の張込流量
を検出し、この張込流量を調節することにより、前記蒸
留塔の底部に溜まった製品液体の液位を制御することを
特徴とする蒸留塔の液位制御システム。 - 【請求項2】請求項1に記載の蒸留塔の液位制御システ
ムにおいて、前記蒸留塔から出て行く製品液体の放出流
量を検出し、この放出流量および前記張込流量に基づい
て前記原料液体の流量を制御することを特徴とする蒸留
塔の液位制御システム。 - 【請求項3】請求項2に記載の蒸留塔の液位制御システ
ムにおいて、前記蒸留塔に導入される前記原料液体の張
込流量を検出する第1の流量計と、前記張込流量を調節
する流量調節弁と、前記製品液体の放出流量を検出する
第2の流量計と、前記原料液体の張込流量が目標値とな
るように前記流量調節弁を制御するとともに、前記目標
値を前記第2の流量計の流量信号に基づいて変更する制
御手段とが設けられ、この制御手段には、無駄時間およ
び一次遅れを介した伝達手段が設けられていることを特
徴とする蒸留塔の液位制御システム。 - 【請求項4】請求項1に記載の蒸留塔の液位制御システ
ムにおいて、前記蒸留塔の底部に溜まった製品液体の液
位を検出し、この製品液体の液位および前記張込流量に
基づいて前記原料液体の流量を制御することを特徴とす
る蒸留塔の液位制御システム。 - 【請求項5】請求項4に記載の蒸留塔の液位制御システ
ムにおいて、前記蒸留塔に導入される前記原料液体の張
込流量を検出する流量計と、前記張込流量を調節する流
量調節弁と、前記製品液体の液位を検出する液位計と、
前記原料液体の張込流量が目標値となるように前記流量
調節弁を制御するとともに、前記目標値を前記液位計の
液位信号に基づいて変更する制御手段とが設けられ、こ
の制御手段は、前記液位および前記張込流量をサンプリ
ングしながらPI動作で制御を行うサンプル値PI制御
装置であることを特徴とする蒸留塔の液位制御システ
ム。 - 【請求項6】請求項4に記載の蒸留塔の液位制御システ
ムにおいて、前記蒸留塔に導入される前記原料液体の張
込流量を検出する流量計と、前記張込流量を調節する流
量調節弁と、前記製品液体の液位を検出する液位計と、
前記原料液体の張込流量が目標値となるように前記流量
調節弁を制御するとともに、前記目標値を前記液位計の
液位信号に基づいて変更する制御手段とが設けられ、こ
の制御手段には、前記液位の応答を無駄時間および一次
遅れで補償する補償手段が設けられていることを特徴と
する蒸留塔の液位制御システム。 - 【請求項7】請求項4に記載の蒸留塔の液位制御システ
ムにおいて、前記蒸留塔に導入される前記原料液体の張
込流量を検出する流量計と、前記張込流量を調節する流
量調節弁と、前記製品液体の液位を検出する液位計と、
前記原料液体の張込流量が目標値となるように前記流量
調節弁を制御する制御手段とが設けられ、前記制御手段
は、前記液位計で検出した液位と液位制御における液位
の目標値との偏差、および、前記液位計で検出した液位
の変化率を演算する演算手段と、これらの偏差および変
化率に応じて設定された操作出力値が当該偏差および変
化率に対応した座標位置に記憶されたメモリマップを有
する記憶手段とを備え、前記操作出力値に基づいて前記
流量調節弁を開閉駆動するものであることを特徴とする
蒸留塔の液位制御システム。 - 【請求項8】請求項4に記載の蒸留塔の液位制御システ
ムにおいて、複数の蒸留塔が直列に接続され、これらの
蒸留塔の各々に内部の製品液体の液位を検出する液位計
が設けられ、各液位計で検出した液位に基づいて各蒸留
塔への張込流量が調節され、かつ、下流側の蒸留塔の流
量制御における張込流量の目標値が上流側の蒸留塔の液
位に応じて変更されることを特徴とする蒸留塔の液位制
御システム。 - 【請求項9】請求項6に記載の蒸留塔の液位制御システ
ムにおいて、前記補償手段の伝達関数GC は、 GC =K{1/(1+ts)−e-Ls /(1+Ts)} で表されることを特徴とする蒸留塔の液位制御システ
ム。ただし、Kは、制御対象となるプロセスのゲイン Tは、プロセスの一次遅れ時間 Lは、プロセスの無駄時間 tは、不完全補償時間である。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27553195A JPH09120315A (ja) | 1995-10-24 | 1995-10-24 | 蒸留塔の液位制御システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27553195A JPH09120315A (ja) | 1995-10-24 | 1995-10-24 | 蒸留塔の液位制御システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09120315A true JPH09120315A (ja) | 1997-05-06 |
Family
ID=17556752
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27553195A Withdrawn JPH09120315A (ja) | 1995-10-24 | 1995-10-24 | 蒸留塔の液位制御システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09120315A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101145912B1 (ko) * | 2008-07-16 | 2012-05-16 | 주식회사 엘지화학 | 액위 제어 장치, 액위 제어 방법 및 액위 제어 시스템 |
CN105511507A (zh) * | 2015-12-11 | 2016-04-20 | 苏州泽达兴邦医药科技有限公司 | 一种中药渗漉过程液位稳定性控制方法 |
JP2017510866A (ja) * | 2013-12-20 | 2017-04-13 | バイエル、アクチエンゲゼルシャフトBayer Aktiengesellschaft | モジュール式設計の製造プラントを運用するための方法 |
JP2021038182A (ja) * | 2019-09-05 | 2021-03-11 | 千代田化工建設株式会社 | 酢酸製造方法 |
-
1995
- 1995-10-24 JP JP27553195A patent/JPH09120315A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101145912B1 (ko) * | 2008-07-16 | 2012-05-16 | 주식회사 엘지화학 | 액위 제어 장치, 액위 제어 방법 및 액위 제어 시스템 |
JP2017510866A (ja) * | 2013-12-20 | 2017-04-13 | バイエル、アクチエンゲゼルシャフトBayer Aktiengesellschaft | モジュール式設計の製造プラントを運用するための方法 |
JP2020171924A (ja) * | 2013-12-20 | 2020-10-22 | バイエル、アクチエンゲゼルシャフトBayer Aktiengesellschaft | モジュール式設計の製造プラントを運用するための方法 |
CN105511507A (zh) * | 2015-12-11 | 2016-04-20 | 苏州泽达兴邦医药科技有限公司 | 一种中药渗漉过程液位稳定性控制方法 |
JP2021038182A (ja) * | 2019-09-05 | 2021-03-11 | 千代田化工建設株式会社 | 酢酸製造方法 |
WO2021045145A1 (ja) * | 2019-09-05 | 2021-03-11 | 千代田化工建設株式会社 | 酢酸製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030107 |